JP4827354B2 - ポリ(アリーレンスルフィド)の製法 - Google Patents

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、ポリ(アリーレンスルフィド)[poly(arylene sulfide)](以下、P(AS)という)を製造する方法の分野に関する。
【0002】
(発明の背景)
種々の工業的及び商業的用途のためのP(AS)の製品は、先般来、知られてきた。P(AS)は、例えば、射出成形及び押出し成形の技術を用いて、部品、膜及び繊維を含む種々の物品に成形することができる。但し、それら物品に限定されない。これらの物品は、耐熱性及び耐薬品性が望まれる種々の用途に有用性がある。P(AS)は、例えば、電気部品、電子部品及び自動車部品を製造するための材料として利用することができる。
【0003】
通常、P(AS)は、重合反応条件下で、少なくとも1種のハロゲン化芳香族化合物;少なくとも1種の極性有機化合物(以下、POCという);少なくとも1種のイオウ源;及び、少なくとも1種の塩基;から成る反応物を接触させることによって調製される。分子量調整化合物を添加して、高分子量のP(AS)を造る事ができる。最も好ましい分子量調整化合物は酢酸ナトリウムであり、酢酸ナトリウムの有用性及び有効性による。
【0004】
高分子量P(AS)の合成は製造経費が高くなることがあるが、その合成に関し、幾つかの問題が存在する。第1に、急冷回収(quench recovery)P(AS)プロセスでは、「スライム(slime)」と呼ばれる廃棄物流れにおいて、環状及び直鎖のP(AS)オリゴマー並びに低分子量P(AS)が損失するために、P(AS)生成物に対して5%〜15%の減少した供給原料転換率(reduced feedstock conversion)が存在する。この廃棄物流れは典型的には、しばしば、埋立て処理場又は他の処理設備で処理される。第2に、高分子量P(AS)を合成するのに利用される調整化合物は、しばしば、重合プロセスにおいて1回使用されるだけであって、後で使用するために回収されないし、再生利用されない。これによって、供給原料と廃棄物処理のコストが一層高くなるために、P(AS)の製造に大きな出費が生じることとなる。第3に、そのプロセスで利用されるPOCは回収することができるが、しばしばコスト高となる。例えば、n−ヘキサノールは、N−メチル−2−ピロリドンを抽出するのにしばしば利用される、通常のPOCである。ヘキサノール抽出装置を稼動させるには、製造されるP(AS)1ポンド当り、30〜40ポンドものn−ヘキサノールを用いる必要がある場合があり、装置コストと稼動コストとが高くなる。
【0005】
本発明によって、将来使用するための環状及び直鎖のP(AS)オリゴマーと、低分子量P(AS)とを回収するP(AS)プロセスが提供される。加えて、本発明によって、調整化合物を回収するための方法が提供され、また、従来のP(AS)プロセスと比べて、供給原料コストと廃棄処理コストとが著しく減少される。また、本発明によって、P(AS)プロセスで利用されるPOCを回収するための一層効率的な手段が提供される。結局、これらが改善される結果、本発明によって製造されるP(AS)は、純度が従来のP(AS)プロセスから製造されるものよりも一層高くなる。
【0006】
本発明によって、P(AS)の製法が提供される。
【0007】
本発明によって、少なくとも1種の調整化合物と少なくとも1種のPOCを回収するための方法が提供される。
【0008】
本発明によると更に、低分子量P(AS)、並びに環状及び直鎖のP(AS)オリゴマーから、高分子量P(AS)を効率よく分離する方法が提供される。
【0009】
本発明によると更にまた、高純度の高分子量P(AS)生成物を製造する方法が提供される。
【0010】
本発明の第1の態様によると、
1) 高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、少なくとも1種の極性有機化合物、少なくとも1種の調整化合物、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物、及び水を含有する前記P(AS)反応混合物を、前記高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)を固化するのに十分な温度まで冷却して、冷却済み反応混合物を造り;
2) 前記冷却済み反応混合物のガス抜きを行って、該冷却済み反応混合物から前記水の大部分を除去し、冷却済み脱水反応混合物を製造する;
逐次的諸工程を含む(comprising)[又は場合により「本質的に〜から成る(consisting essentially of)」若しくは「〜から成る(consisting of)」]方法が提供される。
【0011】
本発明の第2の態様によると、
1) 前記の冷却済み脱水反応混合物をメタノールに接触させて、メタノールに富む混合物を造る工程;
2) 前記のメタノールに富む混合物を分離して、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と、再循環混合物と、場合により低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の流れとを造る工程であって、該再循環混合物がメタノール、極性有機化合物及び調整化合物を含有し、また、該低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の流れが、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)及び環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーを含有する該工程;
を含む(又は場合により「本質的に〜から成る」若しくは「〜から成る」)方法が提供される。
【0012】
本発明の第3の態様によると、
1) 前記の冷却済み脱水反応混合物を前記極性有機化合物に接触させて、極性有機化合物に富む混合物を造る工程;
2) 前記の極性有機化合物に富む混合物を分離して、固体流れと液体流れとを造る工程であって、該固体流れは、実質的に固形であって、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、前記極性有機化合物、前記調整化合物、及び前記のアルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有し、また、該液体流れは、実質的に液体であって、前記の低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)と環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーとの実質的に全て、前記極性有機化合物、並びに前記調整化合物を含有する該工程;
3) 前記固体流れをメタノールに接触させて、メタノールに富むポリ(アリーレンスルフィド)生成物の混合物を造る工程;並びに、
4) 前記のメタノールに富むポリ(アリーレンスルフィド)生成物の混合物を分離して、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)と再循環混合物とを造る工程であって、該再循環混合物がメタノール、前記極性有機化合物及び前記調整化合物を含有する該工程;
を更に含む(又は場合により「本質的に〜から成る」若しくは「〜から成る」)方法が提供される。
【0013】
本発明の第4の態様によると、
1) 前記液体流れをメタノールに接触させて、メタノールに富む低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の混合物を造る工程;
2) 前記のメタノールに富む低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の混合物を分離して、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と再循環流れとを造る工程であって、該再循環流れがメタノール、極性有機化合物及び前記調整化合物を含有し、また、該低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物が、前記の低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)と環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーとを含有する該工程;
を更に含む(又は場合により「本質的に〜から成る」若しくは「〜から成る」)方法が提供される。
【0014】
(発明の詳細な記述)
本発明の種々の態様によって、P(AS)の製法、及び少なくとも1種の調整剤と少なくとも1種のPOCとを回収する方法が提供される。本発明の第1の態様の第1の工程は、高分子量P(AS)を固化するのに十分な温度までP(AS)反応混合物を冷却して、冷却済み反応混合物を造る工程を含む。
【0015】
P(AS)の重合反応が終了した時点で、そのP(AS)反応混合物は、高分子量P(AS)、低分子量P(AS)、環状及び直鎖のP(AS)オリゴマー、少なくとも1種のPOC、少なくとも1種の調整化合物、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物、及び水を含有する。そのP(AS)反応混合物は、反応温度では、実質的に液体である。アルカリ金属ハロゲン化物の副生物は沈降物として存在する。
【0016】
そのP(AS)反応混合物は、高分子量P(AS)を固化して微粒子にするのに十分な温度まで冷却する。米国特許第4,414,729号明細書及び同第5,128,445号の明細書には、この方法が記述されており、それら特許明細書は、言及することによって、本明細書に組み入れる。その反応混合物は通常、約240oC以下に冷却して、高分子量P(AS)を固化し微粒子にする。その反応混合物は好ましくは、約100oC〜約240oCの範囲の温度まで冷却する。その温度が100oC未満に低下した場合、潜熱が減少し、それによって、本明細で後述するガス抜き工程において、水を適切に除去するのが妨げられる。240oCを越える温度では、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のP(AS)オリゴマーとから高分子量P(AS)を分離するのが妨げられる。なぜなら、その高分子量P(AS)は溶解しているからである。そのP(AS)反応混合物は最も好ましくは、約125oC〜約225oCの範囲の温度まで冷却して、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のP(AS)オリゴマーとから高分子量P(AS)を効率よく分離する。
【0017】
本発明で有用なP(AS)反応混合物は、当該技術で知られたいかなる方法によっても製造することができる。本発明で有用なP(AS)反応混合物の例は、米国特許第3,919,177号明細書;同第4,038,261号明細書;同第4,038,262号明細書;同第4,116,947号明細書;同第4,282,347号明細書;及び同第4,350,810号明細書;によって調製されるものである。これら全ての明細書は言及することによって本明細書に組み入れる。
【0018】
本発明で有用なP(AS)反応混合物は通常、重合反応条件下で、ハロゲン化芳香族化合物、少なくとも1種のPOC、少なくとも1種のイオウ源、及び少なくとも1種の塩基を接触させることによって調製する。高分子量P(AS)を造るために、調整化合物を使用することができる。高分子量P(AS)を造るのに調整化合物を使用することは、米国特許第3,919,177号明細書及び同第5,334,701号明細書に開示されている。それら明細書は言及することによって本明細書に組み入れる。
【0019】
本明細書で使用する用語「高分子量」又は「高分子量P(AS)」は、未硬化状態で十分高い分子量を有し商業的に望ましく且つ使用することができるあらゆるP(AS)を意味する。高分子量P(AS)のメルトフローインデックスは通常、約3,000g/10分未満である。本明細書で使用する用語「低分子量」又は「低分子量P(AS)」は、未硬化状態で十分低い分子量を有し商業的に望ましくなく且つ使用することのできないあらゆるP(AS)を意味する。低分子量P(AS)のメルトフローインデックスは通常、約3,000g/10分より大きい。メルトフローインデックスは、「ASTM D 1238−86,手順(Procedure)B−自動的タイム流量手順:10分間当りのグラム(g/10分)の単位で表わされる流量値を用いた、5分間の予熱時間を使用するように修正された条件316/5.0」の方法によって決定する。
【0020】
本発明で有用な反応混合物を造るのに適したハロゲン化芳香族化合物は、次式によって表わすことができる:
【0021】
【化1】
Figure 0004827354
【0022】
(式中、Xはハロゲンであり、また、Rは、水素;ハロゲン類;約6〜約24個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基;から成る群から選ばれる)。典型的なハロゲン化芳香族化合物には、p−ジクロロベンゼン(DCB)、p−ジブロモベンゼン、p−ジヨードベンゼン、1−クロロ−4−ブロモベンゼン、1−クロロ−4−ヨードベンゼン、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロ−p−キシレン、1−エチル−4−イソプロピル−2,5−ジブロモベンゼン、1,2,4,5−テトラメチル−3,6−ジクロロベンゼン、1−ブチル−4−シクロヘキシル−2,5−ジブロモベンゼン、1−ヘキシル−3−ドデシル−2,5−ジクロロベンゼン、1−オクタデシル−2,4−ジヨードベンゼン、1−クロロ−2−フェニル−4−ブロモベンゼン、1,4−ジヨード−2−p−トリルベンゼン、1,4−ジブロモ−2−ベンジルベンゼン、1−オクチル−4−(3−メチルシクロペンチル)−2,5−ジクロロベンゼン、及びそれらの混合物が包含されるが、それらに限定されない。好ましいハロゲン化芳香族化合物は、有用性、使用容易性、及び高い重合生産性により、DCBである。
【0023】
P(AS)反応混合物を造るのに、少なくとも1種のPOCが利用される。典型的なPOCには、1分子当り約1〜約10個の炭素原子を有する、環式又は非環式の有機アミドが包含されるが、それらに限定されない。典型的なPOCは、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルプロピオンアミド、N,N−ジプロピルブチルアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ε−カプロラクタム、N−メチル−ε−カプロラクタム、N,N'−エチレンジ−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素、及びそれらの混合物から成る群から選ばれる。好ましいPOCは、有用性及び使用容易性により、NMPである。
【0024】
P(AS)反応混合物を造るのに、適切なイオウ源であればいかなる物も使用することができる。典型的なイオウ源は、チオ硫酸塩;置換されたチオ尿素;置換されていないチオ尿素;環式及び非環式のチオアミド;チオカルバミド;チオ炭酸塩;トリチオ炭酸塩;メルカプタン、メルカプチド及び硫化物から成る群から選ばれるイオウ含有有機化合物;硫化水素;五硫化リン;二硫化炭素;オキシ硫化炭素;アルカリ金属の硫化物及び二硫化物;並びにそれらの混合物;から成る群から選ばれる。イオウ源としては通常、アルカリ金属の二硫化物を使用するのが好ましい。その場合、アルカリ金属は、有用性及び使用容易性により、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム及びセシウムから成る群から選ばれる。好ましいアルカリ金属二硫化物は、有用性及び低コストにより、硫化水素ナトリウム(NaSH)である。
【0025】
P(AS)反応混合物を造るのに適切な塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、及びそれらの混合物から選ばれるアルカリ金属の水酸化物である。望まれる場合、塩基は、水との対応酸化物の反応によって、その場で(in-situ)造ることができる。好ましい塩基は、有用性及び使用容易性により、水酸化ナトリウム(NaOH)である。
【0026】
P(AS)反応混合物を造るのに少なくとも1種の調整化合物を利用する。調整化合物は、POCに可溶のアルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属のカルボン酸塩、水、及びそれらの混合物から成る群から選ばれる。
【0027】
アルカリ金属カルボン酸塩の調整化合物は、式:R1−COOM [式中、調整化合物のR1は、1〜約20個の炭素原子を持つヒドロカルビル(hydrocarbyl)基であって、アルキル、シクロアルキル、アリール、及びそれらの組み合わせ(例えば、アルキルアリール、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、アリールシクロアルキル、アルキルアリールアルキル、アルキルシクロアルキルアルキル)から成る群から選ばれ;また、Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムから成る群から選ばれるアルカリ金属である]によって表わすことができる。好ましくは、一層効率のよい重合反応を起こすために、R1は、1〜約6個の炭素原子を持つアルキル基またはフェニル基であり;また、Mは、リチウム又はナトリウムである。もし望まれるならば、アルカリ金属カルボン酸塩の調整化合物を、水和物して、又は溶液として、又は水に分散させて使用することができる。もし望まれるならば、アルカリ金属カルボン酸塩の調整化合物は、対応するカルボン酸と、アルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩との反応によって、その場で(in-situ)造ることができる。
【0028】
P(AS)反応混合物を造るのに使用することのできる適切なアルカリ金属カルボン酸塩の調整化合物は、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウム、2−メチルプロピオン酸リチウム、酪酸ルビジウム、吉草酸リチウム、吉草酸ナトリウム、ヘキサン酸セシウム、ヘプタン酸リチウム、2−メチルオクタン酸リチウム、ドデカン酸カリウム、4−エチルテトラデカン酸ルビジウム、オクタデカン酸ナトリウム、ヘンエイコサン酸ナトリウム、シクロヘキサンカルボン酸リチウム、シクロドデカンカルボン酸セシウム、3−メチルシクロペンタンカルボン酸ナトリウム、シクロヘキシル酢酸カリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、m−トルエン酸カリウム、フェニル酢酸リチウム、4−フェニルシクロヘキサンカルボン酸ナトリウム、p−トリル酢酸カリウム、4−エチルシクロヘキシル酢酸リチウム、及びそれらの混合物から成る群から選ばれる。本発明で使用するのに好ましいアルカリ金属カルボン酸塩の調整化合物は、有用性、低コスト及び有効性により、酢酸ナトリウム(NaOAc)である。
【0029】
本発明で有用な、アルカリ金属ハロゲン化物の調整化合物は、POCに溶解し得るか、又は該POCともう1つの調整化合物の混合物に溶解し得る物である。例えば、塩化リチウムは、調整化合物として有用である場合がある。なぜなら、塩化リチウムは、幾つかのPOC(例えば、NMP)に溶解するからである。
【0030】
この第1の態様における第2の工程は、冷却済み反応混合物のガス抜きを行って、その冷却済み反応混合物から、水の大部分とハロゲン化芳香族化合物の一部とを除去して、冷却済み脱水反応混合物を造る工程を含む。そのP(AS)反応混合物は、ガス抜き工程の前に、冷却しなければならない。なぜなら、重合温度でガス抜きを行うことによって、高分子量P(AS)が微粒子を形成するのを防ぐことができるからである。このことは、低分子量P(AS)と環状及び直鎖のP(AS)オリゴマーとから高分子量P(AS)を物理的に分離するためのキーポイントである。このガス抜き工程は、冷却済み反応混合物の潜熱を利用して、水の大部分とハロゲン化芳香族化合物の一部とを除去する。本明細書の後で説明するように、その水をガス抜きすることによって、POCと調整化合物とを回収する間、一層少量の水を処理する必要がある。このことは、従来のP(AS)プロセスと比べて著しい改善である。なぜなら、後の諸プロセス工程で、POCと調整化合物とを回収するために水を除去すれば、エネルギーを著しく大量に消費することにもなり、従って、P(AS)の製造コストが増大することにもなるからである。ハロゲン化芳香族化合物は、再利用するために濃縮して回収することができる。
【0031】
本発明の第2の態様では、高分子量P(AS)生成物を製造し、また、調整化合物及びPOCを回収する方法が提供される。第2の態様の第1の工程は、冷却済み脱水反応混合物をメタノールに接触させて、メタノールに富む混合物を造る工程を含む。メタノールを使用することによって、調整化合物及びPOCを回収する方法が提供される。なぜなら、調整化合物及びPOCは典型的には、メタノールに溶けるからである。冷却済み脱水反応混合物は通常、大部分の調整化合物とPOCとを除去するのに十分な温度でメタノールと接触させる。冷却済み脱水反応混合物は好ましくは、約20oC〜約50oCの範囲の温度でメタノールと接触させる。この温度範囲で、メタノールの損失は最小限に抑えられる。
【0032】
通常、P(AS) 1ポンド当り約1.5〜約15ポンドのメタノールを使用して、調整化合物及びPOCを回収する。好ましくはP(AS) 1ポンド当り約7〜約11ポンドのメタノールを、また、最も好ましくはP(AS) 1ポンド当り約8〜約10ポンドのメタノールを使用する。それら好ましい範囲は、冷却済み脱水反応混合物から調整化合物及びPOCを十分に且つ経済的に除去するために確立される。
【0033】
冷却済み脱水反応混合物は通常、大部分の調整化合物とPOCとを十分に除去するのに十分な回数でメタノールに接触させる。冷却済み脱水反応混合物は好ましくは、少なくとも3回繰り返してメタノールに接触させる。冷却済み脱水反応混合物は、当該技術で知られているいかなる方法で、メタノールと接触させてもよい。例えば、向流洗浄技術(counter-current washing techniques)を使用することができる。向流洗浄において、冷却済み脱水反応混合物は1つの方向に流れ、また、メタノールは逆方向に流れる。
【0034】
この第2の第2の工程には、メタノールに富む混合物を分離して、高分子量P(AS)生成物と、再循環混合物と、場合により低分子量P(AS)流れとを造る工程を含まれる。再循環混合物には、メタノール、POC、及び調整化合物が含有される。低分子量P(AS)流れには、低分子量P(AS)と、環状及び直鎖のP(AS)オリゴマーとが含有される。分離工程は、当該技術で知られているいかなる方法でも行うことができる。そのような方法には、遠心分離機による分離、濾過、及び篩い分けが包含されるが、それらに限定されない。典型的に、もし篩い分けを用いる場合、再循環混合物には、低分子量P(AS)と、環状及び直鎖のP(AS)オリゴマーと、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物と、場合によっては、溶解していない調整化合物とが含有されることがある。
【0035】
高分子量P(AS)生成物は、水と接触させて、水洗浄済み高分子量P(AS)生成物と、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れとを造ることができる。アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れには、水と、メタノールと、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物とが含有される。次いで、水洗浄済み高分子量P(AS)生成物と、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物とは、当該技術で知られているいかなる方法でも分離される。そのような方法には、例えば、遠心分離機による分離、及び濾過が包含されるが、それらに限定されない。
【0036】
種々の添加剤を、本発明で得られる高分子量P(AS)生成物と混合することができる。通常の添加剤には、無機充填剤(例えば、ガラス繊維、炭素繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム等);酸化防止剤;熱安定剤;紫外線吸収剤;着色剤;及びそれらの混合物;が包含されるが、それらに限定されない。
【0037】
必要ならば、他のポリマー(例えば、ポリアミド、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエステルスルホン、ポリエチレンテレフタル酸塩、ポリブチレンテレフタル酸塩、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエステルエラストマー、及びポリエーテルアミドエラストマー)もまた添加することができる。
【0038】
もし望むなら、高分子量P(AS)生成物は、約480oC以下の温度で加熱することによって硬化させて、改善された諸特性、高い耐熱性、及び優れた耐薬品性を持つ硬化済み生成物を提供することができる。
【0039】
再循環混合物は、第1の分離帯域で、場合により水の存在下で、分離して、メタノールと再循供給原料環混合物とを得ることができる。再循供給原料環混合物には、POCと、調整化合物とが含有される。第1の分離帯域は、当該技術で知られているいかなる手段をも備えて、再循環混合物を分離する。好ましくは、分別カラム(fractionation column)が、1つの流れでメタノールを回収し、また、異なる流れで再循供給原料環混合物を回収するのに十分な温度と圧力とで利用される。メタノールと再循供給原料環混合物の両者は再利用することができる。
【0040】
再循供給原料環混合物からのメタノールの実質的に全てを除去すれば、調整化合物を沈降させることができる。例えば、酢酸ナトリウムは、認め得るほどにはNMP中に溶解し得ないので、メタノールを除去すれば、酢酸ナトリウムを沈降させることができる。前記分離工程は好ましくは、調整化合物が水とPOCとを含有する溶液を形成するように、水の存在下で行う。その結果、その溶液は一層容易に処理することができる。水を十分に添加して、その溶液を十分に形成すべきである。通常、調整化合物 1モル当り、水 約2〜約10モルを添加して、その溶液を十分に形成する。好ましくは調整化合物 1モル当り水 約3〜約8モル、最も好ましくは水 4〜6モルを添加する。
【0041】
アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れは、第1の分離帯域で分離して、メタノールと、水及びアルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する塩水流れとを造ることができる。第1の分離帯域は、当該技術で知られているいかなる手段をも備えて、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れを分離することができる。好ましくは、分別カラムは、1つの流れでメタノールを回収でき、また、異なる流れで塩水を回収できるのに十分な温度及び圧力で利用される。メタノールは再利用することができる。
【0042】
本発明の第3の態様において、高分子量P(AS)生成物を造り、調整化合物とPOCとを回収する方法が提供される。本発明の第3の態様の第1の工程は、冷却済み脱水反応混合物をPOCに接触させて、POCに富む混合物を造る工程を含む。POCは、本明細書で前述したいかなるPOCでもよく、好ましくは、その有用性及び使用容易性によって、NMPである。POCは通常、約100oC〜約220oCの範囲の温度である。POCは、好ましくは約135oC〜約200oCの範囲、最も好ましくは約150oC〜約175oCの範囲の温度である。約135oC未満の温度では、POC中の低分子量P(AS)の溶解度が著しく低下する。200oCを越える温度で、NMPをPOCとして使用するなら、NMPの蒸気圧は、接触工程は圧力容器内で行わなければならないことを必要とする場合がある。冷却済み脱水反応混合物をPOCに接触させる温度が高ければ高い程、冷却済み脱水反応混合物から除去し得る低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとの量は多くなる。
【0043】
好ましくは、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとを十分に溶解させる、POCに富む混合物を造るのに十分なPOCを添加すべきである。これによって、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとの実質的に全てが除去され、従って、高分子量P(AS)生成物が製造される。十分除去するためには、好ましくは、P(AS) 1モル当り約2〜約7モルのPOCを添加すべきである。最も好ましくは、P(AS) 1モル当り約3〜約6モルのPOCを使用する。
【0044】
冷却済み脱水反応混合物は通常、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとの実質的に全てを溶解するのに十分な温度で、POCと接触させる。この反応混合物は、POCと複数回接触させて、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとを更に除去することができる。
【0045】
冷却済み脱水反応混合物とPOCの間の接触時間は、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとの実質的に全てを溶解するのに十分でなければならない。1分程の短い接触時間は、冷却済み脱水反応混合物から低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとを除去するのに十分である場合がある。
【0046】
本発明の第3の態様の第2の工程には、POCに富む混合物を分離して、固体流れと液体流れとを造る工程が含まれる。固体流れは実質的に固形状であり、高分子量P(AS)、POC、調整化合物、及びアルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する。高分子量P(AS)は、実質的に微粒子の形態である。液体流れは、実質的に液体状であって、POC;調整化合物;低分子量P(AS)と直鎖及び環状のP(AS)オリゴマーとの実質的に全て;を含有する。低分子量P(AS)は微細固体の形態である。
【0047】
分離工程は、POCが冷却済み脱水反応混合物に接触した温度に近い温度で成し遂げるべきである。POCに富む混合物を冷却すれば、低分子量P(AS)と直鎖及び環状のオリゴマーとは、高分子量P(AS)の上に沈降し、そうすることによって、除去する効率が低下する場合がある。分離工程は、当該技術で知られているいかなる方法で行ってもよい。例えば、篩い分けを行うことができる。
【0048】
本発明の第3の態様の第3の工程には、固体流れをメタノールに接触させて、メタノールに富むP(AS)生成物の混合物を造る工程が含まれる。メタノールは、高分子量P(AS)から、POC及び調整化合物を除去するために利用する。冷却済み脱水反応混合物をメタノールに接触させるのに使用した条件と同じ条件を使用することができる。
【0049】
本発明の第3の態様の第4の工程には、メタノールに富むP(AS)生成物の混合物を分離して、高分子量P(AS)生成物と再循環混合物とを造る工程が含まれる。再循環混合物には、メタノール、POC、及び調整化合物が含有される。分離工程は、当業者に知られているいかなる方法でも行うことができる。そのような方法には、例えば、遠心分離機による分離、濾過、及び篩い分け系が包含されるが、それらに限定されない。
【0050】
再循環混合物は、第1の分離帯域で分離して、メタノール、及び再循環供給原料混合物を生じさせることができる。第1の分離帯域は、本明細書で前述した。
【0051】
前記高分子量P(AS)生成物は、本明細書で前述したように扱うことができる。
【0052】
本発明の更に第4の態様では、液体流れから、メタノール、酢酸ナトリウム、及びPOCを回収する方法が提供される。第4の態様の第1の工程には、液体流れをメタノールに接触させて、メタノールに富む低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)混合物を造る工程が含まれる。固体流れをメタノールに接触させるのに使用した条件と同じ条件を使用することができる。
【0053】
第4の態様の第2の工程には、前記急冷工程のメタノールに富む低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)混合物を分離して、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と、再循環流れとを造る工程が含まれる。再循環流れは、メタノール、極性有機化合物、及び調整化合物を含有する。低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物は、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)と、環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーとを含有する。分離工程は、当該技術で知られているいかなる方法によっても行うことができる。そのような方法には、例えば、遠心分離機による分離、及び濾過が包含されるが、それらに限定されない。
【0054】
再循環混合物は、本明細書で前述したように、第1の分離帯域で分離することができる。
【0055】
低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物は水と接触させて、水洗浄済み低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れとを造ることができる。アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れは、本明細書で前述したように、第2の分離帯域で処理することができる。
【0056】
(諸例)
例1
次の例により、分別すればNMPからメタノールを分離し得ることが分かる。
【0057】
メタノール 75gと、NMP[フィッシャー精製級(Fisher Purified Grade)]75gとを、沸騰石の入った250ml丸底フラスコに添加した。その丸底フラスコは、真空ジャケット付き分別カラム(vacuum jacketed fractionating column)に取り付けた。加熱マントルを用い、その丸底フラスコに熱を加えた。真空ジャケット付き分別カラムは、内部還流によって、徐々に加熱された。蒸気が、コンデンサーを通って受容器の中に流れ始めて、天頂液体流れ(overhead liquid stream)ができた。丸底フラスコを更に加熱することによって分別カラムの温度が上昇するまでは、蒸気の流れは緩やかであった。NMPの沸点に到達すると直ちに、天頂液体流れの流動が再び始まった。次いで、真空ジャケット付き分別カラムを室温まで冷却した。次いで、丸底フラスコの加熱は停止させた。
【0058】
天頂液体流れの分画を、小さいガラス容器に収集した。これら分画と丸底フラスコ中に残っている液体の試料とは、ガスクロマトグラフィーを用いて分析した。それら分画の分析により、収集した天頂液体流れの99.547重量%はメタノールであり、また、0.453重量%はNMPであることが分かった。丸底フラスコ中の液体試料の分析により、100%がNMPであることが分かった。
【0059】
従って、NMPからメタノールを効率よく取り除くことができる。
【0060】
例2
この例は、再循環混合物を分離して、メタノールと再循環供給原料混合物とを造ることを説明する。
【0061】
NMP 78.03重量%、メタノール 15.90重量%、及び酢酸ナトリウム 6.07重量%を含有する再循環混合物を、504.20cm3/時間の連続速度で実験室の連続蒸留釜に送り込んだ。初期に、少量のNMPをその蒸留釜に添加した。再循環混合物が還流し始めるまで、蒸留釜を加熱した。その時点で、蒸留釜の温度は約210oCであり、カラム全体の温度は約66〜208oCであった。天頂スプリッター(overhead splitter)を通して、メタノール流れを回収し、天頂コンデンサーまで送り、次いで、天頂受容器まで送った。天頂スプリッターは、0.2分間の間収集され、5秒間の間、天頂受容器まで送られるように設定した。再循環供給原料混合物は、蒸留釜から87.40cm3/時間の速度でポンプで押し出した。約1時間の後、メタノール流れと、蒸留釜の底の再循環供給原料混合物との諸試料を収集した。
【0062】
再循環供給原料混合物及びメタノール流れは、ガスクロマトグラフィーによって分析した。再循環供給原料混合物は、NMP 99.50重量%、メタノール 0.29重量%、及び他の諸化合物 0.21重量%を含有していた。メタノール流れは、メタノール 99.73重量%、NMP 0.08重量%、及び他の諸化合物 0.19重量%を含有していた。
【0063】
実験の間、外観検査によって、蒸留釜及びカラムの底に酢酸ナトリウムが蓄積していることが分かった。
【0064】
この例は、酢酸ナトリウム及びNMPからメタノールを効率よく除去し得ることを教示する。
【0065】
例3
この例によって、水を再循環混合物に添加すれば、蒸留釜の底に酢酸ナトリウムの蓄積を防止するのに役立つことが実証される。
【0066】
再循環混合物がメタノール 14.60重量%、NMP 72.00重量%、酢酸ナトリウム 4.60重量%、及び水 8.8重量%を含有したことを除いて、例2に開示する手順と同一手順を利用した。蒸留釜の温度は約190〜198oCであり、カラム全体の温度は約68〜102oCであった。天頂スプリッターは、0.3分間の間収集され、5秒間の間、天頂受容器まで送られるように設定した。
【0067】
蒸留して8.66時間の後、メタノール流れと、再循環供給原料流れとの諸試料を収集し、次いで、ガスクロマトグラフィーによって分析した。再循環供給原料混合物は、NMP 97.53重量%、メタノール 0.00重量%、水 1.63重量%、及び他の諸化合物 0.16重量%を含有していた。メタノール流れは、メタノール 97.36重量%、NMP 0.03重量%、水 2.60重量%、及び他の諸化合物 0.02重量%を含有していた。蒸留釜の底に微量の酢酸ナトリウムの沈降物が観察された。再循環供給原料混合物中の酢酸ナトリウムの量を決定するために、イオン交換クロマトグラフを使用した。0.69重量%の酢酸ナトリウムが見出された。
【0068】
再循環混合物に水を添加すれば、蒸留釜の底に酢酸ナトリウムが沈降するのが防止されることが、この実験によって例証される。この実験において、酢酸ナトリウムの精確な物質収支は得られなかった。なぜなら、蒸留は、十分に長い時間は続けなかったからである。
【0069】
本発明は、説明の目的で詳細に記述したが、その記述によって本発明を限定する意図はないが、本発明の趣旨及び範囲の中でのあらゆる変化と部分的変更とを包含するように意図されている。

Claims (17)

  1. P(AS)反応混合物から少なくとも1種の極性有機化合物と、少なくとも1種の調整化合物とを回収する方法において、
    1)高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、少なくとも1種の極性有機化合物、少なくとも1種の調整化合物、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物、及び水を含有する前記P(AS)反応混合物を、100°C〜240°Cの範囲の温度まで冷却して、冷却済み反応混合物を造る工程;
    2)前記冷却済み反応混合物のガス抜きを行って、該冷却済み反応混合物から前記水の大部分を除去し、冷却済み脱水反応混合物を製造する工程;
    3)P(AS) 1ポンド当り1.5〜15ポンドのメタノールを、前記冷却済み脱水反応混合物に接触させて、メタノールに富む混合物を造る工程;
    の逐次的諸工程を含み、
    前記少なくとも1種の極性有機化合物が、1分子当り1〜10個の炭素原子を有する環式又は非環式の有機アミドを含み、かつ、前記少なくとも1種の調整化合物が、極性有機化合物(POCに可溶のアルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属のカルボン酸塩、水、及びそれらの混合物から成る群から選ばれるものである上記回収方法。
  2. 4)前記のメタノールに富む混合物を分離して、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と再循環混合物とを造る工程であって、該再循環混合物がメタノール、極性有機化合物及び調整化合物を含有する該工程;
    を更に含む、請求項1記載の方法。
  3. 低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の流れも工程4)で得、また、該低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の流れが、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)及び環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーを含有する、請求項2記載の方法。
  4. 第1の分離帯域中において再循環混合物を分離して、メタノール及び再循環供給原料混合物を生じさせる工程であって、該再循環供給原料混合物が極性有機化合物及び調整化合物を含有する該工程を更に含む、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記第1の分離帯域中において再循環混合物を分離する工程は、水の存在下で行う、請求項4記載の方法。
  6. 高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物を水に接触させて、水洗浄済み高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れとを造る工程であって、該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れが、水、メタノール及び該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する該工程を更に含む、請求項2から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 第2の分離帯域中においてアルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れを分離して、メタノール及び塩水の流れを造る工程であって、該塩水の流れが水及び該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する該工程を更に含む、請求項6記載の方法。
  8. 1)高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、少なくとも1種の極性有機化合物、少なくとも1種の調整化合物、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物、及び水を含有する前記P(AS)反応混合物を、100°C〜240°Cの範囲の温度まで冷却して、冷却済み反応混合物を造る工程;
    2)前記冷却済み反応混合物のガス抜きを行って、該冷却済み反応混合物から前記水の大部分を除去し、冷却済み脱水反応混合物を製造する工程;
    3)P(AS) 1モル当り2〜7モルの極性有機化合物を冷却済み脱水反応混合物に接触させて、極性有機化合物に富む混合物を造る工程;
    4)前記の極性有機化合物に富む混合物を分離して、固体流れと液体流れとを造る工程であって、該固体流れは、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、極性有機化合物、調整化合物、及びアルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有し、また、該液体流れは、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)と環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーと、極性有機化合物、並びに調整化合物を含有する該工程;
    5)P(AS) 1ポンド当り1.5〜15ポンドのメタノールを、前記固体流れに接触させて、メタノールに富むポリ(アリーレンスルフィド)生成物の混合物を造る工程;並びに、
    6)前記のメタノールに富むポリ(アリーレンスルフィド)生成物の混合物を分離して、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)と再循環混合物とを造る工程であって、該再循環混合物がメタノール、極性有機化合物及び調整化合物を含有する該工程;
    の逐次的諸工程を含む、P(AS)反応混合物から少なくとも1種の極性有機化合物と、少なくとも1種の調整化合物とを回収する方法であって、前記少なくとも1種の極性有機化合物が、1分子当り1〜10個の炭素原子を有する環式又は非環式の有機アミドを含み、かつ、前記調整化合物が、極性有機化合物(POCに可溶のアルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属のカルボン酸塩、水、及びそれらの混合物から成る群から選ばれるものである、上記方法。
  9. 第1の分離帯域中において再循環混合物を分離して、メタノール及び再循環供給原料混合物を生じさせる工程であって、該再循環供給原料混合物が極性有機化合物及び調整化合物を含有する該工程を更に含む、請求項8記載の方法。
  10. 第1の分離帯域中において再循環混合物を分離する工程は、水の存在下で行う、請求項9記載の方法。
  11. 高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物を水に接触させて、水洗浄済み高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れとを造る工程であって、該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れが、水、メタノール及び該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する該工程を更に含む、請求項8から10までのいずれか一項記載の方法。
  12. 第2の分離帯域中においてアルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れを分離して、メタノール及び塩水の流れを造る工程であって、該塩水の流れが水及び該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する該工程を更に含む、請求項11記載の方法。
  13. 7)液体流れをメタノールに接触させて、メタノールに富む低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の混合物を造る工程;
    8)前記のメタノールに富む低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)の混合物を分離して、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と再循環流れとを造る工程であって、該再循環流れがメタノール、極性有機化合物及び調整化合物を含有し、また、該低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物が、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)と環状及び直鎖のポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーとを含有する該工程;
    を更に含む、請求項8から12までのいずれか一項記載の方法。
  14. 第1の分離帯域中において再循環流れを分離して、メタノール及び再循環供給原料混合物を生じさせる工程であって、該再循環供給原料混合物が極性有機化合物及び調整化合物を含有する該工程を更に含む、請求項13記載の方法。
  15. 第1の分離帯域中において再循環流れを分離する工程は、水の存在下で行う、請求項14記載の方法。
  16. 低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物を水に接触させて、水洗浄済み低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物と、アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れとを造る工程であって、該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れが、水、メタノール及び該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する該工程を更に含む、請求項13から15のいずれか一項記載の方法。
  17. 第2の分離帯域中においてアルカリ金属ハロゲン化物の副生物の流れを分離して、メタノール及び塩水の流れを造る工程であって、該塩水の流れが水及び該アルカリ金属ハロゲン化物の副生物を含有する該工程を更に含む、請求項16記載の方法。
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