JP4738684B2 - ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーおよびオリゴマー・ストリームからの極性有機化合物およびモディファイアー化合物のメタノール抽出 - Google Patents

ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーおよびオリゴマー・ストリームからの極性有機化合物およびモディファイアー化合物のメタノール抽出 Download PDF

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Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、メタノールを利用して、ポリ(アリーレンスルフィド)ポリマーおよびオリゴマー・ストリームから、以後「POC」と呼ぶ少なくとも1種の極性有機化合物および少なくとも1種のモディファイアー化合物を抽出する方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
さまざまな工業および商業用途向けの、以後P(AS)と呼ぶポリ(アリーレンスルフィド)の生産は、以前から知られている。P(AS)は、例えば射出成形および押出成形技法によって、部品、フィルムおよび繊維を含むさまざまな物品に成形可能である。ただし成形可能な物品はこれらに限定されるわけではない。これらの物品は、耐熱性および耐薬品性が望まれるさまざまな応用で有用である。P(AS)は例えば、電気および電子部品ならびに自動車部品を製作するための材料として利用することができる。
【0003】
高分子量P(AS)は一般に、少なくとも1種の二ハロゲン化芳香族化合物、少なくとも1種のPOC、少なくとも1種の硫黄源、少なくとも1種の塩基、および少なくとも1種のモディファイアー化合物を含む反応物を重合条件下で接触させることによって調製される。
【0004】
現行のP(AS)合成には、生産費を高騰させるいくつかの問題がある。第1に、急冷およびフラッシュP(AS)プロセスではともに、高分子量P(AS)を合成するために利用されるモディファイアーがプロセス中に1度だけ使用され、後の使用のために捕獲し、再循環されることがない。供給原料費および廃棄処分費がかさむため、これは、P(AS)生産の大きな費用を構成する。第2に、このプロセスで利用されるPOCは回収可能だが、それにはしばしば高いコストがかかる。例えば、一般的なPOCであるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を抽出する目的でn−ヘキサノールがしばしば利用される。ヘキサノール抽出システムを稼動させると、P(AS)1ポンドを生産するのに30から40ポンドものn−ヘキサノールの取扱いが必要となり、そのために機器および運転コストが高くなる。
【0005】
本発明は、モディファイアー化合物およびPOCを回収するP(AS)プロセスであって、供給原料費および廃棄処分費を、現行のP(AS)プロセスに比べて大幅に低減することができるプロセスを提供する。これらの改良の結果、本発明によって生産されるP(AS)の純度は、現行のP(AS)プロセスによって生産されるP(AS)の純度よりも高くなる。
【0006】
(発明の概要)
本発明は、急冷プロセス反応混合物またはフラッシュ・プロセス反応混合物から、少なくとも1種のモディファイアー化合物および少なくとも1種のPOCを回収する方法を提供する。
【0007】
本発明はさらに、高純度の高分子量P(AS)生成物を生産する方法を提供する。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、高分子量P(AS)、低分子量P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、少なくとも1種のPOC、少なくとも1種のモディファイアー化合物、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含む急冷プロセス反応混合物から、少なくとも1種のPOCおよび少なくとも1種のモディファイアーを回収する方法が提供される。この方法は、
1)急冷プロセス反応混合物をメタノールと接触させて、富メタノール急冷プロセス混合物を生成すること、および
2)富メタノール急冷プロセス混合物を分離して、高分子量P(AS)生成物、再循環混合物、および任意選択で低分子量P(AS)ストリームを生成すること
を含み、
再循環混合物が、メタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含み、
低分子量P(AS)ストリームが、低分子量P(AS)ならびに環状および線状P(AS)オリゴマーを含む。
【0009】
本発明の第2の実施形態によれば、高分子量P(AS)、低分子量P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、少なくとも1種のPOC、少なくとも1種のモディファイアー、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含む急冷プロセス反応混合物から、少なくとも1種のPOCおよび少なくとも1種のモディファイアーを回収する方法が提供される。この方法は、
1)実質的に全ての前記低分子量P(AS)ならびに環状および線状オリゴマーを溶解するのに十分な温度で、急冷プロセス反応混合物を少なくとも1種のPOCと接触させて、富POC急冷プロセス混合物を生成すること、および
2)富POC急冷プロセス混合物を分離して、急冷プロセス固体ストリームおよび急冷プロセス液体ストリームを生成すること
を含み、
急冷プロセス固体ストリームが実質的に固体の形態にあり、高分子量P(AS)、POC、モディファイアー化合物およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含み、
急冷プロセス液体ストリームが実質的に液体の形態にあり、実質的に全ての低分子量P(AS)ならびに環状および線状P(AS)オリゴマー、POC、モディファイアー化合物を含み、
さらに、
3)急冷プロセス固体ストリームをメタノールと接触させて、富メタノール急冷プロセスP(AS)生成物混合物を生成すること、および
4)富メタノール急冷プロセスP(AS)生成物混合物を分離して、高分子量P(AS)生成物および再循環混合物を生成すること
を含み、
再循環混合物が、メタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含む。
【0010】
本発明の第3の実施形態によれば、高分子量P(AS)、低分子量P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、少なくとも1種のPOC、少なくとも1種のモディファイアー、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含むフラッシュ・プロセス反応混合物から、少なくとも1種のPOCおよび少なくとも1種のモディファイアー化合物を回収する方法が提供される。この方法は、
1)フラッシュ・プロセス反応混合物をメタノールと接触させて、富メタノール・フラッシュ・プロセス混合物を生成すること、および
2)富メタノール・フラッシュ・プロセス混合物を分離して、P(AS)ストリームおよび再循環混合物を生成すること
を含み、
再循環混合物が、メタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含む。
【0011】
本発明の第4の実施形態によれば、高分子量P(AS)、低分子量P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、少なくとも1種のPOC、少なくとも1種のモディファイアー、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含むフラッシュ・プロセス反応混合物から、少なくとも1種のPOCおよび少なくとも1種のモディファイアー化合物を回収する方法が提供される。この方法は、
1)大部分の低分子量P(AS)ならびに環状および線状オリゴマーを溶解するのに十分な温度で、フラッシュ・プロセス反応混合物を少なくとも1種のPOCと接触させて、富POCフラッシュ・プロセス混合物を生成すること、および
2)富POCフラッシュ・プロセス混合物を分離して、フラッシュ・プロセス固体ストリームおよびフラッシュ・プロセス液体ストリームを生成すること
を含み、
フラッシュ・プロセス固体ストリームが実質的に固体の形態にあり、不溶性P(AS)、POC、モディファイアー化合物およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含み、
フラッシュ・プロセス液体ストリームが実質的に液体の形態にあり、可溶性P(AS)およびPOCを含み、
さらに、
3)フラッシュ・プロセス固体ストリームをメタノールと接触させて、富メタノール・フラッシュ・プロセスP(AS)生成物混合物を生成すること、および
4)富メタノール・フラッシュ・プロセスP(AS)生成物混合物を分離して、高分子量P(AS)生成物および再循環混合物を生成すること
を含み、
再循環混合物が、メタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含む。
【0012】
(発明の詳細な説明)
本発明の別の実施形態は、P(AS)樹脂から少なくとも1つのモディフィアー化合物および少なくとも1つの極性有機化合物を回収するプロセスを提供する。
【0013】
本発明で有用なP(AS)樹脂混合物を、当分野で知られている任意の方法により製造することができる。本発明で有用なその反応混合物の例は、米国特許第3,919,177号、第4,038,261号、第4,038,262号、第4,116,947号、第4,282,347号および第4,350,810号に従って調製される反応混合物である。
【0014】
一般に、本発明で有用な反応混合物は、1つのハロゲン化芳香族化合物、少なくとも1つの極性有機化合物、少なくとも1つの硫黄源、少なくとも1つの塩基、および少なくとも1つのモディファイアー化合物を、重合反応条件の下で高分子量P(AS)生成物に接触させることにより調製される。高分子量P(AS)の製造にモディファイアーを使用することは米国特許第5,334,701号に開示されている。
【0015】
本明細書で使用されているように、用語の「高分子量」または「高分子量P(AS)」とは、未硬化の状態で工業的に望ましくしかも使用可能な十分高い分子量を有する全てのP(AS)分子を意味する。一般に、高分子量P(AS)のメルト・フローは約3,000g/10分より低い。本明細書で使用されているように、用語の「低分子量」または「低分子量P(AS)」とは、未硬化の状態で、低すぎて工業的に望ましくない、従って、使用可能ではない分子量を有する全てのP(AS)分子を意味する。一般に、低分子量P(AS)のメルトフローは約3,000g/10分より高い。
【0016】
本発明で有用な反応混合物を製造するのに適したハロゲン化芳香族化合物は下式で表すことができる。
【化1】
Figure 0004738684
ただし、Xはハロゲンであり、そしてRは、水素、ハロゲン、および約6から約24の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基およびアリールアルキル基から成る群から選ばれる。典型的なハロゲン化芳香族化合物には、p−ジクロロベンゼン(DCB)、p−ジブロモベンゼン、p−ジヨードベンゼン、1−クロロ−4−ブロモベンゼン、1−クロロ−4−ヨードベンゼン、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン、2,5−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロ−p−キシレン、1−エチル−4−イソプロピル−2,5−ジブロモベンゼン、1,2,4,5−テトラメチル−3,6−ジクロロベンゼン、1−ブチル−4−シクロヘキシル−2,5−ジブロモベンゼン、1−ヘキシル−3−ドデシル−2,5−ジクロロベンゼン、1−オクタデシル−2,4−ジヨードベンゼン、1−クロロ−2−フェニル−4−ブロモベンゼン、1,4−ジヨード−2−p−トリルベンゼン、1,4−ジブロモ−2−ベンジルベンゼン、1−オクチル−4−(3−メチルシクロペンチル)−2,5−ジクロロベンゼン、およびその混合物が含まれるが、それに限定されない。その反応混合物を製造するのに好ましいハロゲン化芳香族化合物はp−ジクロロベンゼンである。それは、入手しやすく、使用が容易である、そして重合の生産性が高いからである。
【0017】
その反応混合物を製造するには、少なくとも1つのPOC(極性有機化合物)を使わなければならない。典型的な極性有機化合物には、1分子に約1から約10の炭素原子を有する環状または非環状の有機アミドが含まれるが、それに限定されない。典型的な極性有機化合物は、ホルムアミド、アセトアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルプロピオンアミド、N,N−ジプロピルブチルアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ε−カプロラクタム、N−メチル−ε−カプロラクタム、N,N′−エチレンジ−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素、およびその混合物から成る群から選ばれる。その反応混合物を製造するのに使用される好ましい極性有機化合物は、入手しやすさおよび使用が容易であるという理由から、N−メチル−2−ピロリドンである。
【0018】
その反応混合物を製造するのに、任意の適切な硫黄源を使うことができる。典型的な硫黄源は、チオ硫酸塩、置換したおよび置換していないチオ尿素、環状および非環状のチオアミド、チオカルバミン酸塩、チオ炭酸塩、トリチオ炭酸塩、メルカプタン、メルカプチドおよびスルフィドから選ばれる有機の硫黄含有化合物、硫化水素、五硫化リン、二硫化炭素およびオキシ硫化炭素、アルカリ金属の硫化物および二硫化物、そしてその混合物から成る群から選ばれる。一般に、硫黄源としては、入手し易さおよび使用が容易であるという理由から、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウムから成る群から選ばれるアルカリ金属の二硫化物を使うのが好ましい。好ましいアルカリ金属二硫化物は、入手し易さおよび低コストという理由から、二硫化ナトリウム(NaSH)である。
【0019】
その反応混合物を製造するのに適した塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、およびその混合物から成る群から選ばれるアルカリ金属水酸化物である。もし望むならば、その塩基を、対応する酸化物を水と反応させることによってその場で製造することができる。好ましい塩基は、入手し易さおよび使用の容易なことから、水酸化ナトリウム(NaOH)である。
【0020】
その反応混合物を製造するのに、少なくとも1つのモディファイアー化合物を使う。そのモディファイアー化合物は、アルカリ金属カルボン酸塩、POCに可溶なハロゲン化アルカリ金属、水、およびその混合物から成る群から選ばれる。
【0021】
アルカリ金属カルボン酸塩のモディファイアー化合物は、式R1−COOMによって表すことができる。ただし、そのモディファイアー化合物のR1は1から約20の炭素原子を有するハイドロカルビル(hydrocarbyl)基であり、アルキル、シクロアルキル、およびアリールおよびアルキルアリール、アルキルシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、アリールシクロアルキル、アルキルアリールアルキルおよびアルキルシクロアルキルアルキルのようなその組合せから成る群から選ばれる、そしてMはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムから成る群から選ばれるアルカリ金属である。好ましくは、より効率的な重合反応を持つためには、R3は1から約6の炭素原子を有するアルキル基、またはフェニル基であり、Mはリチウムまたはナトリウムである。もし望むなら、アルカリ金属カルボン酸塩のモディファイアー化合物は、水和物として、または溶液として、または水中分散物として使うことができる。もし望むならば、アルカリ金属カルボン酸塩のモディファイアー化合物は、対応するカルボン酸とアルカリ金属の水酸化物または炭酸塩の反応により、その場で生成することもできる。
【0022】
その反応混合物を製造するのに使うことができる適切なアルカリ金属カルボン酸塩のモディファイアー化合物は、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウム、2−メチルプロピオン酸リチウム、ブチル酸ルビジウム、吉草酸リチウム、吉草酸ナトリウム、ヘキサン酸セシウム、ヘプタン酸リチウム、2−メチルオクタン酸リチウム、ドデカン酸カリウム、4−エチルテトラデカン酸ルビジウム、オクタデカン酸ナトリウム、ヘンエイコサン酸ナトリウム、シクロヘキサンカルボン酸リチウム、シクロドデカンカルボン酸セシウム、3−メチルシクロペンタンカルボン酸ナトリウム、シクロヘキシル酢酸カリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウム、m−トルイル酸カリウム、フェニル酢酸リチウム、4−フェニルシクロヘキサンカルボン酸ナトリウム、p−トリル酢酸カリウム、4−エチルシクロヘキシル酢酸リチウム、およびその混合物から成る群から選ばれる。本発明に使用するのに好ましいアルカリ金属カルボン酸塩のモディファイアー化合物は、入手し易さ、低コスト、および効率という理由から、酢酸ナトリウム(NaOAc)である。
【0023】
本発明に有用なハロゲン化アルカリ金属のモディファイアー化合物は、極性有機化合物に可溶な化合物であり、その極性有機化合物ともう一つのモディファイアー化合物の混合物に可溶にすることもできる。例えば、塩化リチウムを、例えば、NMPのようなある種のPOCに可溶であるので、そのモディファイアー化合物として使うことができる。
【0024】
重合反応の終わりに、その反応混合物は、高分子量P(AS)、低分子量P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、少なくとも1つの極性有機化合物、少なくとも1つのモディファイアー化合物、アルカリ金属副生物、および水を含む。その反応混合物は、反応温度で、実質的に2相の液体形態にある。ハロゲン化アルカリ金属副生物は沈澱として存在する。
【0025】
本発明の第1の実施形態では、高分子量P(AS)、低分子量P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、少なくとも1つの極性有機化合物、少なくとも1つのモディファイアー化合物、および1つのハロゲン化アルカリ金属副生物を含んでいる急冷プロセス混合物から、少なくとも1つの極性有機化合物および少なくとも1つのモディファイアーを回収するために、あるプロセスが提供される。急冷プロセスでは、その反応混合物を、約240℃以下の温度、好ましくは100℃から240℃の範囲の温度に冷却する。急冷回収プロセスは、米国特許第4,414,729号および第5,128,445号に開示されている。
【0026】
その第1の実施形態における第1の段階は、その急冷プロセス反応混合物をメタノールと接触させて富メタノール急冷プロセス混合物を生成することを含んでいる。その急冷プロセス反応混合物から極性有機化合物およびモディファイアー化合物の大部分を除去するためにメタノールを使用しなければならない。
【0027】
一般に、その急冷プロセス反応混合物を、モディファイアー化合物および極性有機化合物の大部分を除去するのに十分な温度で、メタノールと接触させる。好ましくは、急冷プロセス反応混合物を、約20℃から約50℃の範囲の温度で、メタノールと接触させる。この温度範囲では、メタノールの損失が最小である。一般に、モディファイアー化合物および極性有機化合物を回収するのに、1ポンドのP(AS)当たり約1.5から約15ポンドのメタノールが使用される。好ましくは、1ポンドのP(AS)当たり約7から約11ポンドのメタノールが使用され、最も好ましくは1ポンドのP(AS)当たり8から10ポンドのメタノールが使用される。その好ましい範囲は、急冷プロセス反応混合物から、モディファイアー化合物および極性有機化合物を適切にしかも経済的に除去するために決められる。
【0028】
一般に、急冷プロセス反応混合物を、モディファイアー化合物および極性有機化合物の大部分を適切に除去するために十分な回数、メタノールと接触させる。好ましくは、急冷プロセス反応混合物を、メタノールと少なくとも3回繰り返して接触させる。急冷プロセス反応混合物を、その分野で知られている任意の方法によって、メタノールと接触させることができる。例えば、向流洗浄技術を使うことができる。向流洗浄では、急冷プロセス反応混合物が1つの方向に流れ、メタノールが反対の方向に流れる。
【0029】
本発明の第1の実施形態における第2の段階は、富メタノール急冷プロセス混合物を分離して、高分子量P(AS)生成物、再循環混合物、および随意的に低分子量P(AS)ストリーム、を生成させることを含む。その再循環混合物は、メタノール、極性有機化合物、およびモディファイアー化合物を含んでいる。その低分子量P(AS)ストリームは、低分子量P(AS)と環状および線状P(AS)オリゴマーを含む。
【0030】
その分離を当分野で知られた任意のプロセスによって行うことができる。例えば、そのようなプロセスには、スクリーニング、遠心分離、およびろ過が含まれるが、それらに限定されない。
【0031】
高分子量P(AS)生成物を水と接触させて、水洗した高分子量P(AS)生成物とハロゲン化アルキル金属副生物ストリームを生成させることができる。そのハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームは、水、メタノール、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含む。次いで、水洗した高分子量P(AS)生成物とハロゲン化アルキル金属副生物を、当分野で知られている任意のプロセスによって分離する。例えば、そのようなプロセスには、遠心分離、ろ過、およびスクリーニングがあるが、それらに限定されない。
【0032】
本発明で得られる高分子量P(AS)生成物に、様々な添加物を混合することができる。一般的な添加物には、無機充填剤(例えば、ガラス繊維、炭素繊維、酸化チタン、炭酸カルシウムなど)、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、およびその混合物があるが、それらに限定されない。
【0033】
必要に応じて、例えば、ポリアミド、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエステルエラストマー、およびポリエーテルアミドエラストマーのような他のポリマーも加えることができる。
【0034】
望むならば、高分子量P(AS)生成物を、約480℃までの温度に加熱することによって硬化させて、改善された特性および高い熱安定性および良好な耐薬品性を有する硬化生成物を供給することも可能である。
【0035】
最初の分離ゾーンで、その再循環混合物を分離してメタノールと再循環供給原料混合物とを生じることができる。その再循環供給原料混合物は極性有機化合物とモディファイアー化合物を含んでいる。最初の分離ゾーンは、その再循環混合物を分離するための当分野で知られているどんな方法も含むことができる。好ましくは、精留塔を十分な温度および圧力で利用して、実質的に全てのメタノールを1つのストリームに回収し、再循環供給原料混合物を別のストリームに回収できるようにする。そのメタノールと再循環供給原料混合物の両方とも再使用できる。
【0036】
その再循環混合物から実質的にそのメタノールの全てを除去することにより、モディファイアー化合物を沈澱させることができる。例えば、酢酸ナトリウムは、NMPに、認めうるほどに可溶ではないので、メタノールが除去されると、酢酸ナトリウムは沈澱する可能性がある。好ましくは、そのモディファイアー化合物が水および極性有機化合物と溶液を生成するために、水があるところでその分離を実施する。したがって、その溶液を、より容易に取り扱うことができる。一般に、その溶液を適切に生成するために、モディファイアー化合物のモル当たり約2から約10モルの水を加える。好ましくは、モディファイアー化合物のモル当たり約3から約8モルの水を加え、そして最も好ましくは、モディファイアーのモル当たり4モルから6モルの水を加える。
【0037】
ハロゲン化アルキル金属副生物を第2の分離ゾーンで分離して、メタノールとブライン・ストリームを生成させる。そのブライン・ストリームは水とハロゲン化アルカリ金属副生物を含んでいる。その第2の分離ゾーンは、ハロゲン化アルカリ金属副生物を分離するために、当分野で知られているどんな方法も含むことができる。好ましくは、精留塔を十分な温度および圧力で利用して、メタノールを1つのストリームに回収し、ブラインを別のストリームに回収できるようにする。そのメタノールを再使用できる。
【0038】
本発明の第2の実施形態では、急冷プロセス反応混合物から少なくとも1つの極性有機化合物および少なくとも1つのモディファイアーを回収するための別のプロセスが提供されている。その第2の実施形態における第1の段階は、急冷プロセス反応混合物を、実質的に低分子量P(AS)と環状および線状オリゴマーの全てを溶解するに十分な温度で、少なくとも1つの極性有機化合物を接触させて富極性有機化合物急冷プロセス混合物を生成させることを含んでいる。
【0039】
その極性有機化合物はこの開示ですでに論じられたどの極性有機化合物であってもよい。そして、その入手し易さおよび使用が容易であるという理由からNMPであるのが好ましい。一般に、その極性有機化合物は約100℃から約220℃の範囲の温度にある。好ましくは、その極性有機化合物は約135℃から約200℃の範囲の温度であり、150℃から175℃の範囲の温度にあるのが最も好ましい。約135℃より低い温度では、極性有機化合物への低分子量P(AS)の溶解度がかなり低い。約200℃を超える温度では、その極性有機化合物としてNMPを使用した場合、NMPの蒸気圧から、その接触を加圧容器内で実施することが必要になる。反応混合物をその極性有機化合物と接触させる温度が高くなればなるほど、その反応混合物から除去できる低分子量P(AS)と線状および環状オリゴマーの量が多くなる。
【0040】
接触させている間に十分な極性有機化合物を加えることができて、その低分子量P(AS)と線状および環状オリゴマーを充分に溶解する富極性有機化合物を生成させることが好ましい。そうすると、実質的に全ての低分子量P(AS)と線状および環状オリゴマーを、反応混合物から除去することが可能であり、したがって、高純度の高分子量P(AS)生成物を生成する。充分に除去するためには、P(AS)のモル当たり約2から約7モルの極性有機化合物を加えるのが好ましい。P(AS)のモル当たり2から6モルの極性有機化合物を使用するのが最も好ましい。
【0041】
一般に、急冷プロセス反応混合物を、実質的に全ての低分子量P(AS)と環状および線状オリゴマーを溶解するのに十分な温度で、極性有機化合物と接触させる。急冷プロセス反応混合物を極性有機化合物と何回も接触させて、低分子量P(AS)と線状および環状オリゴマーをさらに除去することができる。
【0042】
急冷プロセス反応混合物と極性有機化合物の接触時間は、実質的に全ての低分子量P(AS)と環状および線状オリゴマーを溶解するのに十分であるべきである。わずか1分という短い接触時間が、急冷プロセス反応混合物から低分子量P(AS)と線状および環状オリゴマーを除去するのに十分である可能性がある。
【0043】
第2の実施形態における第2の段階は、富極性有機化合物急冷プロセス混合物を分離して急冷プロセス固体ストリームと急冷プロセス液体ストリームを生成させることを含む。その急冷プロセス固体ストリームは固体の形態にあり、高分子量P(AS)、極性有機化合物、モディファイアー化合物、およびハロゲン化アルキル金属副生成物を含んでいる。その高分子P(AS)は実質的に粒状形態にある。その急冷プロセス液体ストリームは実質的に液体の形態にあり、極性有機化合物、モディファイアー化合物、および実質的に全ての低分子量P(AS)と環状および線状P(AS)オリゴマーを含んでいる。その低分子量P(AS)は微粉固体の形態にある。
【0044】
その分離を、極性有機化合物を急冷プロセス反応化合物と接触させた温度に似ている温度で完了させるべきである。もしも富極性有機化合物急冷プロセス混合物を冷却すると、低分子量P(AS)と線状および環状オリゴマーが高分子量P(AS)生成物の上に沈澱する可能性があり、それによって除去の効率が低下する。この分離を、当分野で知られている任意のプロセスによって達成することができる。例えば、スクリーニングを使うことができる。
【0045】
第2の実施形態における第3の段階は、急冷プロセス固体ストリームをメタノールと接触させ富メタノール急冷プロセスP(AS)生成物混合物を生成することを含む。メタノールは、急冷プロセス固体ストリームからPOCおよびモディファイアー化合物の大部分を除去するために使用する必要がある。
【0046】
一般に、急冷プロセス固体ストリームは、モディファイアー化合物およびPOCの大部分を除去するのに十分な温度でメタノールと接触させる。急冷プロセス固体ストリームは、約20℃〜約50℃の範囲でメタノールと接触させることが好ましい。この温度範囲では、メタノールの損失が最少に抑えられる。一般に、モディファイアー化合物およびPOCの回収には、P(AS)1ポンド当たり約1.5〜約15ポンドのメタノールが使用される。P(AS)1ポンド当たり約7〜約11ポンドのメタノールを使用することが好ましく、約8〜約10ポンドのメタノールを使用すると最も好ましい。好ましい範囲は、急冷プロセス固体ストリームからモディファイアー化合物およびPOCが十分かつ経済的に除去されるように設定される。
【0047】
一般に急冷プロセス固体ストリームは、モディファイアー化合物およびPOCの大部分を十分除去し得る回数、メタノールと接触させる。少なくとも3回メタノールと接触させることが好ましい。急冷プロセス固体ストリームは、当技術分野で知られている方法であればいかなる方法であってもメタノールと接触させることができる。例えば、向流洗浄法を使用することもできる。向流洗浄法では、急冷プロセス固体ストリームが一方向に流れ、メタノールがそれと反対方向に流れる。
【0048】
第2の実施形態における第4の段階は、富メタノール急冷プロセスP(AS)生成物混合物を分離して、高分子P(AS)生成物と再循環混合物を生成することを含む。再循環混合物はメタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含む。
【0049】
再循環混合物は、本開示で先に論じた第1の分離ゾーンで分離することができる。
【0050】
高分子P(AS)生成物を水と接触させて、水洗高分子P(AS)生成物とハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームを生成することができる。ハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームは、本開示で先に論じた第2の分離ゾーンで処理することができる。
【0051】
本発明の第3の実施形態では、急冷プロセス液体ストリームからメタノール、酢酸ナトリウムおよびPOCを回収する方法を提供する。第3の実施形態における第1の段階は、急冷プロセス液体ストリームをメタノールと接触させて、富メタノール急冷プロセス低分子P(AS)混合物を生成することを含む。急冷プロセス固体ストリームをメタノールと接触させる際に用いた条件と同様の条件を用いることができる。
【0052】
第3の実施形態における第2の段階は、富メタノール急冷プロセス低分子P(AS)混合物を分離して、低分子P(AS)生成物と再循環ストリームを生成することを含む。再循環ストリームはメタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含む。低分子P(AS)生成物は、低分子量P(AS)と環状および線状P(AS)オリゴマーとを含む。当技術分野で知られている方法であればいかなる方法であっても分離することができる。分離法の例としては、遠心分離および濾過を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0053】
再循環混合物は、本開示で先に論じた第1の分離ゾーンで分離することができる。
【0054】
低分子量P(AS)生成物を水と接触させて、水洗低分子量P(AS)生成物とハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームを生成することができる。ハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームは、本開示で先に論じた第2の分離ゾーンで処理することができる。
【0055】
本発明の第4の実施形態では、フラッシュ・プロセス反応混合物から少なくとも1つのPOCと少なくとも1つのモディファイアーを回収する方法を提供する。
【0056】
フラッシュ回収プロセスでは、反応混合物を低圧蒸発させてPOCの大部分を除去する。所望であれば、POCを縮合に続く重合用に再循環することができる。フラッシュ回収後には、高分子量PAS、低分子量P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、ハロゲン化アルカリ金属副生成物、モディファイアー化合物およびPOCを含むフラッシュプロセス反応混合物が生成される。
【0057】
フラッシュ回収プロセスの間に採用される条件はかなり多様であるが、減圧条件を採用できることが好ましい。一般に、フラッシュ回収プロセスにおける圧力は、POCの約30%〜90%が蒸発し得る圧力とすべきであって、典型的な場合で、約200psigの減圧が必要とされる。通常、圧力が1psigを下回ることはないが、0.05psig程の低圧も採用できる。反応器から取り出される反応混合物の温度は、通常約200℃〜325℃の範囲内である。減圧後のフラッシュ回収容器内の温度は通常約90℃〜約200℃の範囲であって、その容器の圧力により異なる。
【0058】
P(AS)のフラッシュ回収法としては、米国特許第3,478,000号および同第3,956,060号を含め、様々な方法が当業界で知られている。
【0059】
第4の実施形態における第1の段階は、フラッシュ・プロセス反応混合物をメタノールと接触させて、富メタノール・フラッシュ・プロセス混合物を生成することを含む。フラッシュ・プロセス反応混合物をメタノールと接触させる手順は、急冷プロセス反応混合物に関して先に論じた手順と同様である。
【0060】
第3の実施形態における第2の段階は、富メタノール・フラッシュ・プロセス混合物を分離して、P(AS)生成物と再循環混合物を生成することを含む。再循環混合物はメタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含む。P(AS)生成物は、高分子P(AS)、低分子P(AS)、ならびに環状および線状P(AS)オリゴマーを含む。当技術分野で知られている方法であればいかなる方法であっても分離することができる。分離法の例としては、遠心分離および濾過を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
再循環混合物は、本開示で先に論じた第1の分離ゾーンで分離することができる。
【0062】
P(AS)生成物を水と接触させて、水洗P(AS)生成物とハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームを生成することができる。ハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームは、本開示で先に論じた第2の分離ゾーンで処理することができる。
【0063】
本発明の第5の実施形態では、高分子P(AS)、低分子P(AS)、環状および線状P(AS)オリゴマー、少なくとも1つのPOC、少なくとも1つのモディファイアーならびにハロゲン化アルカリ金属副生成物を含むフラッシュ・プロセス反応混合物から、少なくとも1つのPOCと少なくとも1つのモディファイアー化合物を回収する方法を提供する。
【0064】
第5の実施形態における第1の段階は、低分子P(AS)と環状および線状P(AS)オリゴマーの大部分溶解し得る温度にて、フラッシュ・プロセス反応混合物を少なくとも1つのPOCと接触させて、富POCフラッシュ・プロセス混合物を生成することを含む。フラッシュ・プロセス反応混合物は、急冷プロセス反応混合物に関して先に論じた手順と同様の手順でPOCと接触させる。
【0065】
第5の実施形態における第2の段階は、富POCフラッシュ・プロセス混合物を分離して、フラッシュ・プロセス固体ストリームとフラッシュ・プロセス液体ストリームを生成することを含む。フラッシュ・プロセス固体ストリームは実質的に固体の形態をしており、不溶性P(AS)、POC、モディファイアー化合物およびハロゲン化アルカリ金属副生成物を含む。フラッシュ・プロセス液体は実質的に液体の形態であり、可溶性P(AS)とPOCを含んでいる。当技術分野で知られている方法であればいかなる方法であっても分離することができる。分離法の例としては、遠心分離および濾過を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0066】
第5の実施形態における第3の段階は、フラッシュ・プロセス固体ストリームをメタノールと接触させて、富メタノール・フラッシュ・プロセスP(AS)生成物混合物を生成することを含む。フラッシュ・プロセス固体ストリームは、急冷プロセス固体ストリームに関して先に論じた手順と同様の手順でメタノールと接触させる。
【0067】
第5の実施形態における第4の段階は、富メタノール・フラッシュ・プロセスP(AS)生成物混合物を分離して、高分子P(AS)生成物と再循環混合物を生成することを含む。再循環混合物はメタノール、POCおよびモディファイアー化合物を含む。当技術分野で知られている方法であればいかなる方法であっても分離することができる。分離法の例としては、遠心分離および濾過を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0068】
再循環混合物は、本開示で先に論じた第1の分離ゾーンで分離することができる。
【0069】
高分子量P(AS)生成物を水と接触させて、水洗高分子P(AS)生成物とハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームを生成することができる。ハロゲン化アルカリ金属副生成物ストリームは、本開示で先に論じた第2の分離ゾーンで処理することができる。
【0070】
(実施例)
実施例1
下記の実施例は、メタノールが分別によってNMPから分離できることを示すものである。
【0071】
メタノール75gとNMP(フィッシャー精製等級)75gを、煮沸チップを入れた250ミリリットル丸底フラスコに加えた。上記フラスコは真空ジャケットで被覆した精留塔に取り付けられている。加熱マントルを用いて丸底フラスコを加熱した。真空ジャケットで被覆した精留塔は内部還流によって徐々に加熱される。蒸気が冷却器から受け器へと流れ始めると、オーバーヘッド液体ストリームが生成される。丸底フラスコをさらに加熱し、それによって精留塔の温度が上がるまで、蒸気の流れは遅くしてある。NMPの沸点に達したところでオーバーヘッド液体ストリームの流れを再開した。次いで、真空ジャケットで被覆した精留塔を室温まで冷却した。この時点で丸底フラスコの加熱を終了した。
【0072】
オーバーヘッド液体ストリームの画分を小形バイアルに収集した。これら画分と丸底フラスコに残留する液体試料をガス・クロマトグラフィーで分析した。画分の分析から、収集したオーバーヘッド液体ストリームの99.547重量%がメタノールであり、0.453重量%がNMPであることが判明した。丸底フラスコ内に残留する液体試料の分析からは、該試料が100%NMPであることが判明した。
【0073】
上記のように、NMPからメタノールを効果的に除去することができる。
【0074】
実施例2
本実施例は、再循環混合物を分離して、メタノールと再循環原料混合物を生成することを示すものである。
【0075】
NMP78.03重量%、メタノール15.90重量%、酢酸ナトリウム6.07%を含有する再循環混合物を、連続速度504.20cm3/hで実験室用連続蒸留がまに供給した。上記蒸留がまには最初に少量のNMPを添加した。蒸留がまの温度が約210℃となり、精留塔全体の温度が約66〜208℃となって再循環混合物が還流に達するまで、蒸留がまを過熱した。オーバーヘッド・スプリッターを通してメタノール・ストリームを回収し、オーバーヘッド冷却器に送り、次いでオーバーヘッド受け器に送った。オーバーヘッド・スプリッターは0.2分間収集し、5秒間オーバーヘッド受け器に排出するように設定した。再循環原料混合物を、87.40cm3/hの速度で蒸留がまから汲み出した。約1時間後に、メタノール・ストリーム試料と蒸留がまの底に残留する再循環原料混合物の試料を回収した。
【0076】
再循環原料混合物およびメタノール・ストリームをガス・クロマトグラフィーで分析した。再循環原料混合物には、NMP99.50重量%、メタノール0.29重量%およびその他化合物が0.21重量%含まれていた。他方、メタノール・ストリームには、メタノール99.73重量%、NMP0.08重量%およびその他化合物が0.19重量%含まれていた。
【0077】
実験の際、蒸留がまおよび精留塔の底に酢酸ナトリウムが貯留しているのが目視により認められた。
【0078】
本実施例によって、酢酸ナトリウムおよびNMPからメタノールが効果的に除去されることが分かる。
【0079】
実施例3
本実施例は、再循環混合物に水を添加することで、蒸留がまの底に酢酸ナトリウムが貯留するのを防ぐことができることを示すものである。
【0080】
再循環混合物がメタノール14.60重量%、NMP72.00重量%、酢酸ナトリウム4.60%および水8.8重量%を含有すること以外は、実施例2と同様の手順を用いた。蒸留がまの温度は約190〜198℃、精留塔全体の温度は約68〜102℃とした。オーバーヘッド・スプリッターは、0.3分間収集し、5秒間オーバーヘッド受け器に排出するように設定した。
【0081】
8.66時間の蒸留の後、メタノール・ストリームおよび再循環原料混合物両試料を回収し、ガス・クロマトグラフィーで分析した。再循環原料混合物には、NMP97.53重量%、メタノール0.00重量%、水1.63重量%およびその他化合物が0.16重量%含まれていた。他方、メタノール・ストリームには、メタノール97.36重量%、NMP0.03重量%、水2.60重量%およびその他化合物が0.02重量%含まれていた。蒸留がまの底には、無視できる程度の酢酸ナトリウム沈殿物が観察された。再循環原料混合物中の酢酸ナトリウムの量をイオン・クロマトグラフィーで測定した。酢酸ナトリウムの量は0.69重量%であることが判明した。
【0082】
本実験から、再循環混合物に水を添加することによって、酢酸ナトリウムが蒸留がまの底に貯留することが実質的に予防されることが明らかである。本実験では、蒸留の持続期間が十分でなかったため、酢酸ナトリウムの正確な質量収支は得られていない。

Claims (23)

  1. 高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、少なくとも1種の極性有機化合物、少なくとも1種のモディファイアー化合物、ならびにハロゲン化アルカリ金属副生物を含む急冷プロセス反応混合物から、少なくとも1種の極性有機化合物および少なくとも1種のモディファイアーを回収する方法であって、
    1)前記急冷プロセス反応混合物をメタノールと接触させて、富メタノール急冷プロセス混合物を生成すること、および
    2)前記富メタノール急冷プロセス混合物を分離して、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物および再循環混合物を生成すること
    を含み、
    前記再循環混合物が、メタノール、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、第1の分離ゾーンで前記再循環混合物を分離して、メタノールおよび再循環供給原料混合物を生み出すことをさらに含み、前記再循環供給原料混合物が、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、前記第1の分離ゾーンが精留塔を含む
    方法。
  2. 段階2でさらに、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ストリームが得られ、前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ストリームが、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ならびに環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーを含み、前記高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物が、前記段階2において、前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ストリームから、スクリーニング、遠心分離、およびろ過からなる群より選択される分離方法により分離される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の分離ゾーンでの前記再循環混合物の前記分離が水の存在下で実施される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)を水と接触させて、水洗高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物およびハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを生成することをさらに含み、前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームが、水、メタノールおよび前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 第2の分離ゾーンで前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを分離して、メタノールおよびブライン・ストリームを生成することをさらに含み、前記ブライン・ストリームが、水および前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、少なくとも1種の極性有機化合物(POC)、少なくとも1種のモディファイアー、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含む急冷プロセス反応混合物から、少なくとも1種のPOCおよび少なくとも1種のモディファイアーを回収する方法であって、
    1)実質的に全ての前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ならびに環状および線状オリゴマーを溶解するのに十分な100℃から220℃の範囲の温度で、前記急冷プロセス反応混合物を少なくとも1種の極性有機化合物と接触させて、富極性有機化合物急冷プロセス混合物を生成すること、および
    2)前記富極性有機化合物急冷プロセス混合物を分離して、急冷プロセス固体ストリームおよび急冷プロセス液体ストリームを生成すること
    を含み、
    前記急冷プロセス固体ストリームが実質的に固体の形態にあり、前記高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、前記極性有機化合物、前記モディファイアー化合物および前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含み、
    前記急冷プロセス液体ストリームが実質的に液体の形態にあり、実質的に全ての前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ならびに環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、前記極性有機化合物、前記モディファイアー化合物を含み、
    さらに、
    3)前記急冷プロセス固体ストリームをメタノールと接触させて、富メタノール急冷プロセス・ポリ(アリーレンスルフィド)生成物混合物を生成すること、および
    4)前記富メタノール急冷プロセス・ポリ(アリーレンスルフィド)生成物混合物を分離して、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物および再循環混合物を生成すること
    を含み、
    前記再循環混合物が、メタノール、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、第1の分離ゾーンで前記再循環混合物を分離して、メタノールおよび再循環供給原料混合物を生み出すことをさらに含み、前記再循環供給原料混合物が、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、前記第1の分離ゾーンが精留塔を含む
    方法。
  7. 第1の分離ゾーンでの前記再循環混合物の前記分離が水の存在下で実施される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物を水と接触させて、水洗高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物およびハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを生成することをさらに含み、前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームが、水、メタノールおよび前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 第2の分離ゾーンで前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを分離して、メタノールおよびブライン・ストリームを生成することをさらに含み、前記ブライン・ストリームが、水および前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 1)前記急冷プロセス液体ストリームをメタノールと接触させて、富メタノール急冷プロセス低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)混合物を生成すること、および
    2)前記富メタノール急冷プロセス低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)混合物を分離して、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物および再循環ストリームを生成すること
    を含み、
    前記再循環ストリームが、メタノール、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、
    前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物が、前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ならびに環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーを含む、
    請求項6乃至9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 第1の分離ゾーンで前記再循環ストリームを分離して、メタノールおよび再循環供給原料混合物を生み出すことをさらに含み、前記再循環供給原料混合物が、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1の分離ゾーンでの前記再循環混合物の前記分離が水の存在下で実施される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物を水と接触させて、水洗低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物およびハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを生成することをさらに含み、前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームが、水、メタノールおよび前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項10乃至12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 第2の分離ゾーンで前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを分離して、メタノールおよびブライン・ストリームを生成することをさらに含み、前記ブライン・ストリームが、水および前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、少なくとも1種の極性有機化合物(POC)、少なくとも1種のモディファイアー、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含むフラッシュ・プロセス反応混合物から、少なくとも1種のPOCおよび少なくとも1種のモディファイアー化合物を回収する方法であって、
    1)前記フラッシュ・プロセス反応混合物をメタノールと接触させて、富メタノール・フラッシュ・プロセス混合物を生成すること、および
    2)前記富メタノール・フラッシュ・プロセス混合物を分離して、ポリ(アリーレンスルフィド)生成物および再循環混合物を生成すること
    を含み、
    前記ポリ(アリーレンスルフィド)生成物が、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ならびに環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマーを含み、
    前記再循環混合物が、メタノール、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、第1の分離ゾーンで前記再循環混合物を分離して、メタノールおよび再循環供給原料混合物を生み出すことをさらに含み、前記再循環供給原料混合物が、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、前記第1の分離ゾーンが精留塔を含む
    方法。
  16. 前記第1の分離ゾーンでの前記再循環混合物の前記分離が水の存在下で実施される、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ポリ(アリーレンスルフィド)生成物を水と接触させて、水洗ポリ(アリーレンスルフィド)生成物およびハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを生成することをさらに含み、前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームが、水、メタノールおよび前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 第2の分離ゾーンで前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを分離して、メタノールおよびブライン・ストリームを生成することをさらに含み、前記ブライン・ストリームが、水およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)、環状および線状ポリ(アリーレンスルフィド)オリゴマー、少なくとも1種の極性有機化合物(POC)、少なくとも1種のモディファイアー、およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含むフラッシュ・プロセス反応混合物から、少なくとも1種のPOCおよび少なくとも1種のモディファイアー化合物を回収する方法であって、
    1)大部分の前記低分子量ポリ(アリーレンスルフィド)ならびに環状および線状オリゴマーを溶解するのに十分な温度で、前記フラッシュ・プロセス反応混合物を少なくとも1種の極性有機化合物と接触させて、富極性有機化合物フラッシュ・プロセス混合物を生成すること、および
    2)前記富極性有機化合物フラッシュ・プロセス混合物を分離して、フラッシュ・プロセス固体ストリームおよびフラッシュ・プロセス液体ストリームを生成すること
    を含み、
    前記フラッシュ・プロセス固体ストリームが実質的に固体の形態にあり、不溶性ポリ(アリーレンスルフィド)、前記極性有機化合物、前記モディファイアー化合物および前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含み、
    前記フラッシュ・プロセス液体ストリームが実質的に液体の形態にあり、可溶性ポリ(アリーレンスルフィド)および前記極性有機化合物を含み、
    さらに、
    3)前記フラッシュ・プロセス固体ストリームをメタノールと接触させて、富メタノール・フラッシュ・プロセス・ポリ(アリーレンスルフィド)生成物混合物を生成すること、および
    4)前記富メタノール・フラッシュ・プロセス・ポリ(アリーレンスルフィド)生成物混合物を分離して、高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物および再循環混合物を生成すること
    を含み、
    前記再循環混合物が、メタノール、前記極性有機化合物およびモディファイアー化合物を含み、第1の分離ゾーンで前記再循環混合物を分離して、メタノールおよび再循環供給原料混合物を生み出すことをさらに含み、前記再循環供給原料混合物が、前記極性有機化合物および前記モディファイアー化合物を含み、前記第1の分離ゾーンが精留塔を含む
    方法。
  20. 前記第1の分離ゾーンでの前記再循環混合物の前記分離が水の存在下で実施される、請求項19に記載の方法。
  21. 前記高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物を水と接触させて、水洗高分子量ポリ(アリーレンスルフィド)生成物およびハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを生成することをさらに含み、前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームが、水、メタノールおよび前記ハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項19又は20に記載の方法。
  22. 第2の分離ゾーンで前記ハロゲン化アルカリ金属副生物ストリームを分離して、メタノールおよびブライン・ストリームを生成することをさらに含み、前記ブライン・ストリームが、水およびハロゲン化アルカリ金属副生物を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記フラッシュ・プロセス液体ストリームをポリ(アリーレンスルフィド)重合プロセスに再循環させることをさらに含む、請求項19乃至22のいずれか一項に記載の方法。
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