JP4816937B2 - 記録装置、被記録材搬送方法、液体噴射装置 - Google Patents

記録装置、被記録材搬送方法、液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと、該記録ヘッドと対向する位置まで被記録材を搬送する搬送ローラと、前記記録ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた記録装置、被記録材搬送方法および液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射媒体に噴射して、液体を被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
インクジェット記録装置を取り上げて、従来の用紙送り方法について説明する。ホッパに積層された記録紙は、給紙ローラによって搬送経路であるリアガイドへ送られた後、搬送ローラによって記録ヘッドと対向するプラテン上へ搬送される。その際、記録ヘッドに設けられたセンサが記録紙を検出し、記録紙の先端が記録開始位置で停止するように制御部によって制御される。このとき、先端余白についての記録モード、例えば、縁なし記録モード、余白3mmモード、余白5mmモードによって、それぞれ記録開始位置が異なるように設定されている。言い換えると、記録モードによって、プラテン上において記録紙が停止する位置が異なるようになっている。以下の説明で、縁なし記録モードの記録紙の停止位置をP1、余白3mmモードの記録紙の停止位置をP2、余白5mmモードの記録紙の停止位置をP3とする。
続いて、記録紙が記録開始位置で停止する際の搬送速度について説明する。
図17に示すのは、従来技術における記録紙を記録開始位置へ搬送する速度と距離の関係を示すグラフである。グラフの縦軸は、搬送用駆動ローラを駆動させる駆動モータの速度を示す。一方、横軸は、駆動モータのステップ数、即ち、記録紙を搬送した距離を示す。先ず、停止した状態の駆動モータが動き出して一定速度V1まで加速される。そして、搬送用駆動ローラが記録紙を一定速度V1’で搬送方向へ搬送する。
次に、センサが記録紙の先端を検出する。これが、グラフ上の「センサ検出」である。続いて、記録紙の先端を検出したことにより、制御部が記録紙を停止位置P1〜P3のいずれかに停止させるように駆動モータの速度を一定の負の加速度の下で減速し、停止させる。図17(A)に示すのが、縁なし記録モードにおける記録紙が停止位置P1に停止する際のグラフである。同様に図17(B)は余白3mmモード、図17(C)は余白5mmモードにおいてそれぞれ停止位置P2、P3に停止する際のグラフである。
一定速度で駆動する駆動モータを停止させるためには減速させる必要がある。そして、減速開始から停止するまでの間、必要なモータのステップ数は、減速する直前の一定速度の水準によって決まる。
従って、従来は、スループットを向上させるため、センサ検出する位置から最短である停止位置P1までの距離(ステップ数)から逆算して一定速度V1の速度を決めていた。そして、停止位置の変化に対しては、センサ検出後の一定速度V1で駆動するステップ数を増加制御することによって、それぞれの停止位置で記録紙が停止するように構成されていた(例えば特許文献1)。
また、他の従来技術として、用紙の上端余白の値を入力する入力装置と、用紙を送るためのモータと、送られてきた用紙の先端を検出するセンサと、前記モータを制御して用紙を送る用紙送り処理部とを備え、前記用紙送り処理部が、前記入力装置から入力された用紙の上端余白の値に応じて用紙送りの速度を決定し、この決定した速度に達するまで前記モータ(7)を加速し、前記センサにより用紙の先端が検出されたタイミングで前記モータを減速するようにした記録装置が提供されている(特許文献2)。
特開2003−285483号公報 特許第2898191号公報
しかしながら、前者の従来技術(特許文献1)では、停止位置が異なるにもかかわらず、同じ速度で記録紙を搬送するので、スループットを向上させるのに十分ではなかった。特にセンサ検出する位置から最短である停止位置P1以外の停止位置P2、P3に停止する場合のスループット向上が十分ではなかった。
また、後者の従来技術(特許文献2)では、用紙送り速度が可変であるため、スループットの向上効果は期待できるが、用紙の上端余白の値に応じて用紙送りの速度を決定し、この決定した速度で用紙を搬送し、前記センサにより用紙の先端が検出されたタイミングで前記モータを減速する構成であるので、決定する用紙送り速度として、前記センサにより用紙の先端が検出されたタイミングで前記モータの減速開始を可能にするものでなければならない。
そのため、用紙送り速度の決定を計算で行う場合は、その計算のためのデータテーブルが大型化し、計算も複雑化する問題がある。
また、センサにより用紙の先端が検出されたタイミングで前記モータの減速開始を可能にするためには、センサの位置と用紙の停止位置との関係が任意ではなく、絶対条件になるので、設計上センサの配置が狭い範囲に限定される制約を受け、設計の自由度が低下する問題がある。
更には、センサ検出をトリガーにして直にモータの減速開始をすると、センサ感度の影響(タイムラグ等)を受けやすく、用紙の停止位置精度が低下する問題がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、記録開始する際の被記録材の停止位置が異なる設定を有する場合において、スループットを向上することができると共に、コンパクトでセンサ配置において設計自由度が低下せず、用紙停止位置精度を向上できる記録装置、被記録材搬送方法および液体噴射装置を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと、該記録ヘッドと対向する位置まで被記録材を搬送する搬送ローラと、前記記録ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた記録装置であって、前記制御部は、前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、先端の余白について複数の記録モードを有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置の情報を有し、該記録モードのいずれかが選択されると、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから、前記記録開始位置までの第1の距離と、複数の異なる速度水準から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラによって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの間に一定の負の加速度の下で被記録材が搬送される第2の距離と、を比較し、該第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記一定の負の加速度によって減速し停止するように構成されていることを特徴とする記録装置である。
本発明の第1の態様によれば、該記録モードのいずれかが選択されると、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから、前記記録開始位置までの第1の距離と、複数の異なる速度水準から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラによって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの減速過程の間に一定の負の加速度の下で被記録材が搬送される第2の距離とを比較し、該第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備えている。
即ち、前記記録モードのいずれかが選択されると、それに対応して、前記第1の距離を超えない範囲で一定速度から減速停止することができる最速の速度水準が選択される。そして、前記記録開始位置に応じて前記選択された最速の速度水準で回転する搬送ローラによって被記録材が搬送される。従って、前記記録開始位置まで被記録材を搬送するのに必要な時間が短縮され、所謂、スループットを向上することができる。
更に、前記被記録材センサが、記録ヘッドにおいて前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられている。従って、前記第1の距離を大きく構成することによって、被記録材が一定速度で搬送された状態に続く、減速開始から停止するまでの距離である前記第2の距離を可能な限り大きく構成することができる。その結果、前記第1の距離が大きく構成される分、前記一定速度としてより高い速度水準を選択しやすくなる。即ち、低い速度水準で搬送される対象をかなり減少させることができ、もって、スループットをより向上させることができる。
更に、前記最適搬送速度選択手段によって選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記一定の負の加速度によって減速そして停止するように構成されている。すなわち、センサにより被記録材の先端を検出後もそのまま一定の速度で、前記差分だけ搬送されるので、コンパクトでセンサ配置において設計自由度が低下せず、用紙停止位置精度を向上できる記録装置を実現することができる。
本発明の第2の態様は、ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと、
該記録ヘッドと対向する位置まで被記録材を搬送する搬送ローラと、前記記録ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた記録装置であって、前記制御部は、前記搬送ローラの一定速度の領域に続く減速領域として減速開始位置から停止するまでの時間に対する速度変化が一定の複数の異なる減速パターンを有する減速カーブの情報を有し、先端の余白について複数の記録モードを有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置の情報を有し、該記録モードのいずれかが選択され且つ前記減速カーブのいずれかが選択されると、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから、前記記録開始位置までの距離を第1の距離とし、前記選択された減速カーブで回転する搬送ローラによって減速開始から停止するまでの間に被記録材が搬送される距離を第2の距離として、前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離から第2の距離を引いて求めた差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速され前記記録開始位置に停止するように構成されていることを特徴とする記録装置である。
また、第2の態様に関連する態様は、ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと、該記録ヘッドと対向する位置まで被記録材を搬送する搬送ローラと、前記記録ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた記録装置であって、前記制御部は、前記搬送ローラの一定速度の領域に続く減速領域として複数の異なる減速カーブの情報を有し、先端の余白について複数の記録モードを有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置の情報を有し、該記録モードのいずれかが選択され且つ前記減速カーブのいずれかが選択されると、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから前記記録開始位置までの距離を第1の距離とし、前記選択された減速カーブで回転する搬送ローラによって減速開始から停止するまでの減速過程の間に被記録材が搬送される距離を第2の距離として、前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離から第2の距離を引いて求めた差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速され前記記録開始位置に停止するように構成されていることを特徴とする記録装置である。
本発明の第2の態様によれば、前記制御部は、前記搬送ローラの一定速度の領域に続く減速領域として複数の異なる減速カーブの情報を有し、先端の余白について複数の記録モードを有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置の情報を有しているので、記録モードに応じたそれぞれの記録開始位置に被記録材の先端を搬送し停止する場合に、複数の異なる減速カーブを使い分けることで異なる停止のさせ方を行うことができる。
例えば、スループットの向上を重視する場合は急激に減速する高速の減速カーブを選択することで、減速開始前の一定速度の領域を増加させることができ、もってスループットの向上を容易に実現することができる。一方、スループットの向上よりも記録品質を重視する場合は、緩やかに減速する低速の減速カーブを選択することで、狙いとする停止位置に高精度で停止させることが可能になる。
本発明の第3の態様は、前記第2の態様において、前記制御部は、更に前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、前記各速度水準に対応する前記第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速し停止するように構成されていることを特徴とする記録装置である。
本発明の第3の態様によれば、前記第2の態様の作用効果に加えて、前記制御部は、更に前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有しているので、前記第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもとで、記録モードに応じて異なる記録開始位置に停止させるに際し、高速の速度水準で搬送ローラを回転させて被記録材の搬送を行うことが可能となり、もってスループットの向上を実現することができる。
本発明の第4の態様は、第1の態様または第3の態様において、前記最適搬送速度選択手段は、前記複数の異なる速度水準のうち、最も速度水準の高い順に前記第2の距離と、前記第1の距離とを比較し、前記条件に適合したとき該速度水準を選択することを特徴とする記録装置である。
本発明の第4の態様によれば、第1の態様または第3の態様と同様の作用効果に加え、前記最適搬送速度選択手段は、前記複数の異なる速度水準のうち、最も速度水準の高い順に前記第2の距離と、前記第1の距離とを比較し、前記条件に適合したとき該速度水準を選択する。従って、速度水準の低い順或いは任意で比較・選択する場合と比べ、早くて容易に前記条件に適合した速度水準を選択することができる。
本発明の第5の態様は、第1の態様または第3の態様において、前記複数の記録モードは、縁無し記録モード、余白3mmモード、及び余白5mmモードであることを特徴とする記録装置である。
本発明の第5の態様によれば、第1の態様または第3の態様と同様の作用効果に加え、先端余白についての記録モードの種類を3通りに限定したので、制御部における減速開始前の一定速度による搬送距離の演算を簡単に行うことができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記搬送ローラの前記複数の異なる速度水準は、高速、中速、及び低速の3パターンであることを特徴とする記録装置である。
本発明の第6の態様によれば、第5の態様と同様の作用効果に加え、前記搬送ローラの前記複数の異なる速度水準は、高速、中速、及び低速の3パターンであるので、制御部における減速開始前の一定速度による搬送距離の演算を簡単に行うことができる。
本発明の第7の態様は、第5の態様において、前記搬送ローラの前記減速カーブは急勾配の減速、中勾配の減速、及び緩勾配の減速の3パターンであることを特徴とする記録装置である。
本発明の第7の態様によれば、第5の態様と同様の作用効果に加え、前記搬送ローラの前記減速カーブは急勾配の減速、中勾配の減速、及び緩勾配の減速の3パターンであるので、制御部における減速開始前の一定速度による搬送距離の演算を簡単に行うことができる。
本発明の第8の態様は、ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと対向する位置である記録開始位置まで、搬送ローラによって前記被記録材を搬送して停止させる被記録材搬送方法であって、先端の余白についての複数の記録モードからいずれかの記録モードが選択されると、複数の記録モードの各モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置が決定され、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから、前記決定された記録開始位置までの第1の距離が、複数の異なる速度水準から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラによって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの間に一定の負の加速度の下で被記録材が搬送される第2の距離より、長くなる速度水準のうち最速の前記速度水準を選択し、前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記一定の負の加速度によって減速そして停止することを特徴とする被記録材搬送方法である。
本発明の第8態様によれば、第1の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第9態様は、ノズル開口列を有し被噴射媒体に液体噴射を実行する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドと対向する位置まで被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、前記液体噴射ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む液体噴射実行のための動作を制御する制御部とを備えた液体噴射装置であって、前記制御部は、前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、先端の余白について複数の液体噴射モードを有すると共に各モード毎にそれぞれ異なる液体噴射開始位置の情報を有し、該液体噴射モードのいずれかが選択されると、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被噴射媒体センサから、前記液体噴射開始位置までの第1の距離と、複数の異なる速度水準から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラによって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの間に一定の負の加速度の下で被噴射媒体が搬送される第2の距離と、を比較し、該第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被噴射媒体の先端が、前記被噴射媒体センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記一定の負の加速度によって減速そして停止するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第10の態様は、ノズル開口列を有し被噴射媒体に記録を実行する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドと対向する位置まで被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、前記液体噴射ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた液体噴射装置であって、前記制御部は、前記搬送ローラの一定速度の領域に続く減速領域として減速開始位置から停止するまでの時間に対する速度変化が一定の複数の異なる減速パターンを有する減速カーブの情報を有し、先端の余白について複数の液体噴射モードを有すると共に各液体噴射モード毎にそれぞれ異なる液体噴射開始位置の情報を有し、該液体噴射モードのいずれかが選択され且つ前記減速カーブのいずれかが選択されると、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被噴射媒体センサから、前記液体噴射開始位置までの距離を第1の距離とし、前記選択された減速カーブで回転する搬送ローラによって減速開始から停止するまでの間に被噴射媒体が搬送される距離を第2の距離として、前記搬送ローラによって搬送される被噴射媒体の先端が、前記被噴射媒体センサに検出された後、前記第1の距離から第2の距離を引いて求めた差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速され前記液体噴射開始位置に停止するように構成されていることを特徴とするものである。
また、第10の態様に関連する態様は、ノズル開口列を有し被噴射媒体に記録を実行する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドと対向する位置まで被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、前記液体噴射ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた液体噴射装置であって、前記制御部は、前記搬送ローラの一定速度の領域に続く減速領域として複数の異なる減速カーブの情報を有し、先端の余白について複数の液体噴射モードを有すると共に各液体噴射モード毎にそれぞれ異なる液体噴射開始位置の情報を有し、該液体噴射モードのいずれかが選択され且つ前記減速カーブのいずれかが選択されると、前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被噴射媒体センサから、前記液体噴射開始位置までの距離を第1の距離とし、前記選択された減速カーブで回転する搬送ローラによって減速開始から停止するまでの間に被噴射媒体が搬送される距離を第2の距離として、前記搬送ローラによって搬送される被噴射媒体の先端が、前記被噴射媒体センサに検出された後、前記第1の距離から第2の距離を引いて求めた差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速され前記液体噴射開始位置に停止するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第11の態様は、前記第10の態様において、前記制御部は、更に前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、前記各速度水準に対応する前記第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被噴射媒体の先端が、前記被噴射媒体センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速し停止するように構成されていることを特徴とするものである。
以下、本願発明に係る液体噴射装置に属する記録装置の一例であるインクジェット記録装置100について図面を参照しながら説明する。
まず、インクジェット記録装置100の全体構成の概略を、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1はインクジェット記録装置の外観を示す斜視図、図2はインクジェット記録装置の内部を示す斜視図、図3はインクジェット記録装置の概略を示す側面図である。
インクジェット記録装置100は、被噴射媒体である「被記録材」としての記録紙Pを傾斜姿勢で支持可能な給送用トレイ2を備えた「自動給送装置」としての自動給紙装置70を記録装置本体3の後部に有する。そして、自動給紙装置70から給紙された記録紙Pに記録が実行されて、記録装置本体3の前面下方に位置する排出用スタッカ50に記録後の記録紙Pが排出される構成を有している。
インクジェット記録装置100には、記録装置本体3の上面に開閉自在な蓋体15を備えるスキャナユニット5が設けられている(図1)。スキャナユニット5の側方には、操作パネル11が設けられていて、スキャナユニット5による画像の取り込み、デジタル画像の記録実行操作等を同時に行うことができるようになっている。スキャナユニット5は、回動軸17を中心にそれ自体も上方に回動することができるようになっており、それによって図2に示す如く、記録装置本体3の上面が開放し、インクジェット記録装置100内部の後述するキャリッジ10、プラテン28等にアクセスすることができるようになっている。
インクジェット記録装置100における記録紙Pの搬送経路は、図3に示すようになっている。自動給紙装置70は、図示しない揺動軸を中心に図3の時計回り方向及び反時計回り方向に揺動可能であるとともに、上記給紙用トレイ2とともに記録紙Pを傾斜姿勢に支持するホッパ73を有している。ホッパ73上に傾斜姿勢に積重された記録紙Pは、自動給紙装置70の基体を構成する給紙装置フレーム71によってその先端が支持され、ホッパ73の揺動動作に伴って、用紙先端が給紙装置フレーム71と摺接しつつ、最上位の記録紙Pが給紙ローラ72に圧接するようになっている。
給紙ローラ72は、円弧部分と直線部分とを有する略D形の側面視形状を成し、外周面にはゴム材が巻回されていて、その円弧部分が給紙ローラ72の下部に設けられた分離ローラ74と接することができるようになっている。分離ローラ74は、記録紙Pを上流側に戻す様な回転方向(図3の反時計回り方向)に回転駆動又は回転抑制され、記録紙Pの給紙時に図3の反時計回り方向に回転駆動される給紙ローラ72との間で圧接点を形成することにより、給紙されるべき最上位の記録紙Pと、これに釣られて重送されようとする次位以降の記録紙Pとを分離する。給紙ローラ72と分離ローラ74との圧接点から下流側に進んだ記録紙Pは、リアガイド23によって、記録紙Pを所定の搬送方向(副走査方向Y)へ所定の搬送量で搬送する被噴射材搬送手段である「被記録材搬送手段」としての搬送ローラ19へと案内される。搬送ローラ19は搬送用駆動ローラ19aと搬送用従動ローラ19bとで構成される。
リアガイド23は、記録紙Pの幅方向である主走査方向Xに長い形状を成し、当該実施例においては樹脂材料によって形成され、主走査方向Xに延びるとともに、垂直に立設されるメインフレーム9に形成された貫通穴を貫通するように配設される。リアガイド23の上部には、記録紙Pと接することにより揺動軸77aを中心に揺動する紙検出レバー771と、紙検出レバー771の揺動を検出する紙検出センサ772とを有する第1センサ77が設けられ、第1センサ77によって記録紙Pの先端及び後端の通過が検出される。
そして、前記搬送ローラ19へと搬送された記録紙Pは、搬送ローラ19によって挟持されつつ搬送用駆動ローラ19aの駆動回転によって主走査方向Xと直交する副走査方向Yへ搬送され、記録ヘッド13と対向する領域である記録ポジション26へと搬送される。搬送用従動ローラ19bは、記録紙Pの幅方向に複数個設けられており、個々にローラホルダ18によって従動回転可能に軸支されている。ローラホルダ18は、図示しない付勢手段からの付勢力を受けており、それによって、搬送用従動ローラ19bは搬送用駆動ローラ19aに圧接する。
搬送ローラ19によって狭持された状態で搬送される記録紙Pは、搬送用従動ローラ19bの近傍で、副走査方向Yの下流側に配設されている図示しない補助押さえローラ及び押さえ板によって上方から押圧され、浮き上がりが防止された状態で記録ヘッド13下方の記録ポジション26に導かれる。記録ポジション26に導かれた記録紙Pは、記録紙Pへの記録を実行する液体噴射実行手段である「記録実行手段」を構成するキャリッジ10の主走査方向Xへの往復動作と記録紙Pの副走査方向Yへの搬送動作とが交互に実行されて記録が行われる。
キャリッジ10の下面には、記録データに基づいてインクを噴射すなわち吐出して記録紙Pの記録面にドットを形成可能な記録ヘッド13が搭載されている。キャリッジ10の上部には、図2に示すようにブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等の各色のインクカートリッジCが着脱自在に装着されている。また、キャリッジ10には、主走査方向Xの両端部付近に設けられるプーリ6間に掛架される無端ベルト7の一部が接続されている。キャリッジ10は、主走査方向Xに往復動可能にキャリッジガイド軸12に軸支され、図示しないモータからの駆動力により主走査方向Xへ往復動する。さらに、キャリッジ10には、その前面側に位置するフレーム4に沿わせるように帯状のフラットフレキシブルケーブル(以下FFCという)8が接続されている。このFFC8は、キャリッジ10内に装着されたインクカートリッジCのインク残量等の情報を制御部80に伝達する役割を有している。
記録ヘッド13の下方には、記録ヘッド13のヘッド面と対向して記録紙P等を下から支えるプラテン28が設けられている。記録ヘッド13のヘッド面と前記プラテン28との間隔であるプラテンギャップPGは、記録紙Pの厚さの変化等に応じて該記録紙P等の表面と前記ヘッド面との間隔を適切に設定できるように適宜調節可能に形成されている。
キャリッジ10には、プラテン28と対向するように、記録ヘッド13より副走査方向Yの上流側の搬送経路に、前記第1センサ77とは別に、記録紙Pの端部を非接触で検出可能な「第2センサ」としての被記録材センサ14が設けられている。被記録材センサ14は、プラテン28に向けて発光する発光部(図示せず)及び、プラテン28からの反射光を受講する受光部(図示せず)とを備えて構成されていて、反射率の高い記録紙Pと黒色系の素材で形成された反射率の低いプラテン28との反射率差を利用することで、記録紙Pのエッジ位置(先端、後端及び両側端)を検出し、これによって記録紙Pの先端位置、後端位置、長さ、更には両側端位置及び幅(紙幅)を特定することが可能となっている。
記録ヘッド13の副走査方向Yの下流には、排出用駆動ローラ20aと排出用従動ローラ20bとによって構成される排出ローラ20が設けられている。この排出ローラ20によって排出された記録紙Pは、さらに下流に位置する排出用スタッカ50上の載置面51に排出されるようになっている。排出用駆動ローラ20aは、排出用ローラ軸21の外周面に形成されたローラである。排出用従動ローラ20bは、その外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、排出用従動ローラ用のローラホルダによって自由回転可能に軸支されている。排出用従動ローラ20bの上流には、補助従動ローラ22が設けられており、記録紙Pは、補助従動ローラ22によってやや下方に押し付けられるようになっている。搬送用従動ローラ19bは、搬送用駆動ローラ19aよりその軸芯位置がやや下流側に配設されている。排出用従動ローラ20bは、排出用駆動ローラ20aよりその軸芯位置がやや上流側に配設されている。
図4に示すのは、本発明に係る記録紙の記録開始位置を示す記録ヘッド周辺の側面図である。
図4に示す如く、記録ヘッド13の下面には、記録紙Pに対してインクを吐出することができるノズル開口列10bが設けられている。一方、プラテン28には、ノズル開口列10bから吐出されたインクが打ち捨てられる打ち捨て溝28bが形成されており、打ち捨て溝28bにはインクを吸収することができるインク吸収材(図示せず)が設けられている。搬送方向において、打ち捨て溝28bの長さは、ノズル開口列10bの長さより僅かに長く設けられている。そして、記録ヘッド13の搬送方向上流端には、前述した被記録材センサ14が設けられ、被記録材センサ14は、搬送ローラ19とノズル開口列10bとの間に位置するように構成されている。
符号P1〜P3は、記録モードに対応する記録開始位置であり、記録ヘッド13によって記録が開始される際に搬送されてくる記録紙Pの停止位置である。本実施例の記録モードは、縁なし記録モード、余白3mmモード、および余白5mmモードの3種類が設けられている。
縁なし記録モードの場合は、記録紙Pの搬送方向先端(下流端)まで記録できるように、記録紙Pの先端がノズル開口列10bと対向する範囲内である停止位置P1に停止するように構成されている。また、余白3mmモードの場合は、記録紙Pの先端から3mmの余白が生じるように、記録紙Pの先端がノズル開口列10bの搬送方向下流端から3mm通過した位置である停止位置P2に停止するように構成されている。同様に、余白5mmモードの場合は、記録紙Pの先端から5mmの余白が生じるように、記録紙Pの先端がノズル開口列の搬送方向下流端から5mm通過した位置である停止位置P3に停止するように構成されている。
被記録材センサ14から各記録モードの記録開始位置(停止位置)P1,P2,P3までの距離はメカ構成的に定まる。これが本発明における「第1の距離」である。以下の説明では、被記録材センサ14から停止位置P1までの距離を第1の距離L1、停止位置P2までの距離を第1の距離L2、停止位置P3までの距離を第1の距離L3とする。ここで、被記録材センサ14は、第1の距離(L1、L2、L3)が可能な限り長くなるように、記録ヘッド13の搬送方向上流端に設けられている。
このような構成を有するインクジェット記録装置100おいて、制御部80は、給紙ローラ72の回転制御による自動給紙制御、搬送用駆動ローラ19aと排出用駆動ローラ20aの回転制御による記録紙Pの搬送制御及びキャリッジ10の往復動と記録ヘッド13の駆動制御によるインク吐出制御を実行して記録紙Pへの記録を実行する(図3、図4)。また、制御部80には、第1センサ77並びに被記録材センサ14による記録紙Pの端部位置の検出信号が入力され、制御部80は、これらの検出信号に基づいて上記の各制御を実行する。以下、実施例に即して詳しく説明する。
[実施例1]
本発明に係る記録装置の実施例1を、前述の図4と、更に図5乃至図7を用いて説明する。図5は、本実施例1に係る記録装置において記録紙を記録開始位置(停止位置)へ搬送する速度と距離の関係を示すグラフであり、図6は同記録装置のブロック構成図であり、図7は同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャートである。その内、図5(A)は記録紙が停止位置P3に停止する場合のグラフであり、同図(B)は停止位置P2に停止する場合、同図(C)は停止位置P1に停止する場合である。また、グラフの縦軸は、駆動モータの速度を示し、一方の横軸は、駆動モータのステップ数、即ち、記録紙を搬送した距離を示す。
ここで、駆動モータ(図示せず)とは、搬送ローラ19の搬送駆動ローラ19aを駆動させるモータをいう。従って、駆動モータの回転速度は搬送ローラ19の回転速度に一義的に対応している。
本実施例では、駆動モータすなわち搬送ローラ19の速度水準は、一定速度の領域における回転速度としては速い(高い)順に、高速V3、中速V2、低速V1の3パターン設けられている。また、駆動モータの加速する際の加速度、および減速する際の負の加速度は一定である。従って、駆動モータすなわち搬送ローラ19が一定速度で回転して記録紙Pを搬送している状態から、減速開始、そして停止するまでの減速過程の間に搬送される距離は、負の加速度と減速する直前の前記一定速度から算出することができる。
前記一定速度に続く、減速開始から停止までの減速過程の間に搬送される距離が本発明における「第2の距離」である。本実施例では、駆動モータすなわち搬送ローラ19の速度水準は、前述したように3つ(V3、V2、V1)設けられており、高速V3で減速開始から停止するまでに搬送される距離を第2の距離M3(図5(A))、中速V2で減速開始から停止するまでに搬送される距離を第2の距離M2(図5(B))、低速V1で減速開始から停止するまでに搬送される距離を第2の距離M1(図5(C))とする。
図6に示したように、本実施例における制御部80は、記録紙Pの先端余白について3つの記録モード「縁なし記録モード」「余白3mmモード」および「余白5mmモード」を有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置P1,P2,P3についての情報である前記「第1の距離(L1、L2、L3)」をテーブル1として有している。
また、搬送ローラ19の前記3つの速度水準についての情報(高速V3、中速V2、低速V1)をテーブル3として有しており、更に、各速度水準(V3、V2、V1)に対応する減速過程における搬送距離である前記「第2の距離(M3、M2、M1)」をテーブル2として有している。
更に制御部80は、記録モードのいずれかが選択されると、それに対応する「第1の距離」と、規定された順番で仮選択された一の速度水準に対応する「第2の距離」とを比較し、「第2の距離」が「第1の距離」より短くなる条件のもと、前記搬送ローラ19の前記3つの速度水準(V3、V2、V1)のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段80bを備えている。本実施例では、前記最適搬送速度選択手段80bは、3つの速度水準(V3、V2、V1)のうち、最も速度水準の高い順に前記「第2の距離」と前記「第1の距離」とを順番(M3→M2→M1)に比較し、前記条件に適合したとき該速度水準を選択するように構成されている。
更に制御部80は定速搬送距離の演算部80cを備えている。この定速搬送距離の演算部80cは、前記最適搬送速度選択手段80bによって選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラ19によって搬送される記録紙Pの先端が、前記被記録材センサ14に検出された後、そのままの一定速度で定速搬送する距離を算出するもので、その定速搬送距離は「第1の距離」と「第2の距離」の差として求まる。
次に、実施例1の作用を説明する。ユーザによって「縁なし記録モード」、「余白3mmモード」、「余白5mmモード」のいずれかの記録モードが図示しない選択手段(公知の選択スイッチ等)で選択され、その記録モード選択情報が、図6に示したように、制御部80に送られる。
制御部80内では、図7に示す如く、3つの記録モードのいずれかが選択されたことにより、記録開始位置(停止位置)P1、P2、P3のいずれかに対応する「第1の距離(L1〜L3のいずれか)」が決まる(ステップ201、以下単にS201と記す)。
次に、制御部80が、「第1の距離(L1〜L3のいずれか)と、高速V3に対応する減速開始から停止するまでの減速過程でに搬送される「第2の距離M3」とを比較する(S202)。そして、「第1の距離(L1〜L3のいずれか)」の方が「第2の距離M3」より長い、または「第1の距離(L1〜L3のいずれか)」と「第2の距離M3」とが同じと判断した場合は、最適搬送速度選択手段80bによって速度水準V3が選択される(S203)。
例えば、ユーザが「余白5mmモード」を選択した場合、記録紙Pの先端の停止位置はP3である。従って、「第1の距離L3」が決まる(S201)。次に、最適搬送速度選択手段80bが、「第1の距離L3」と、「第2の距離M3」とを比較する。そして、「第1の距離L3」が「第2の距離M3」より長いと判断すると(S202)、SPD=速度V3として、速度水準V3(高速)が選択される(S203)。尚、第1の距離L3と第2の距離M3とが同じと判断した場合も(S202)、速度水準V3(高速)が選択される(S203)。
そして、図5(A)に示す如く、駆動モータすなわち搬送ローラ19の速度は、選択された速度V3(高速)まで一定の加速度で加速され、その後一定速度V3(高速)を維持され、記録紙Pを一定搬送速度V3’で搬送する(S207)。
この一定搬送速度V3’で搬送ローラ19が記録紙Pを搬送中に、定速搬送距離の演算部80cが定速搬送距離を、「第1の距離L3」から「第2の距離M3」を引いた差分(L3−M3)として求める(S208)。尚、この定速搬送距離は搬送ローラ19が一定搬送速度V3’で搬送を開始する前に求めることも可能である。
続いて、被記録材センサ14が搬送されてくる記録紙Pの先端を検出すると、検出した信号が制御部80へ送られる(S209)。そして、前記定速搬送距離(L3−M3)に相当するステップ分だけ、駆動モータは更に一定速度V3(高速)で回転して定速搬送を続け(S209)、その後、減速過程に移って減速開始、そして停止位置P3に記録紙Pの先端が位置するように停止する(S209)。
尚、第1の距離L3と第2の距離M3とが同じとなった場合(L3−M3=0)は、結果的に被記録材センサ14が記録紙Pの先端を検出すると同時に減速を開始して停止位置P3に記録紙Pの先端が位置するように停止することになるが、被記録材センサ14を本実施例のように記録ヘッド13の上流側の端部に設ければ、通常はL3−M3=0にはならない。また、そのように設計するのが望ましい。この関係は後述するL2とM2の間、L1とM1の間においても同様である。
また、ユーザが「余白3mmモード」を選択した場合、記録紙Pの先端の停止位置はP2である。従って、「第1の距離L2」が決まる(S201)。次に、最適搬送速度選択手段80bが、ステップ202において、「第1の距離L2」と「第2の距離M3」とを比較する。図5(A)および(B)からも明らかなように、最適搬送速度選択手段80bが、「第1の距離L2」は「第2の距離M3」より短いと判断し、ステップ204へ進む。
最適搬送速度選択手段80bが、「第1の距離L2」と、速度V3(高速)より遅い速度V2(中速)に対応する「第2の距離M2」とを比較する。そして、最適搬送速度選択手段80bが、「第1の距離L2」が「第2の距離M2」より長いと判断すると(S204)、SPD=速度V2として、速度水準V2(中速)が選択される(S205)。尚、「第1の距離L2」と「第2の距離M2」とが同じと判断した場合も(S204)、速度水準V2(中速)が選択される(S205)。
そして、図5(B)に示す如く、駆動モータすなわち搬送ローラ19の速度は、選択された速度V2(中速)まで一定の加速度で加速され、その後一定速度V2(中速)を維持され、記録紙Pを一定搬送速度V2’で搬送する(S207)。
この一定搬送速度V2’で搬送ローラ19が記録紙Pを搬送中に、定速搬送距離の演算部80cが定速搬送距離を、「第1の距離L2」から「第2の距離M2」を引いた差分(L2−M2)として求める(S208)。尚、この定速搬送距離は搬送ローラ19が一定搬送速度V2’で搬送を開始する前に求めることも可能である。
続いて、被記録材センサ14が搬送されてくる記録紙Pの先端を検出すると、検出した信号が制御部80へ送られる(S209)。そして、前記定速搬送距離(L2−M2)に相当するステップ分だけ、駆動モータは更に一定速度V2(中速)で回転して定速搬送を続け(S209)、その後、減速過程に移って減速開始、そして停止位置P2に記録紙Pの先端が位置するように停止する(S209)。
また、ユーザが「縁なし記録モード」を選択した場合、記録紙Pの先端の停止位置はP1である。従って、第1の距離L1が決まる(S201)。次に、最適搬送速度選択手段80bが、ステップ202において、「第1の距離L1」と、「第2の距離M3」とを比較する。図5(A)および(C)からも明らかなように、最適搬送速度選択手段80bが、「第1の距離L1」は「第2の距離M3」より短いと判断しステップ204へ進む。
ステップ204において、最適搬送速度選択手段80bによって、「第1の距離L1」と、「第2の距離M2」とが比較される。図5(B)および(C)からも明らかなように、最適搬送速度選択手段80bが、「第1の距離L1」は「第2の距離M2」より短いと判断しステップ206へ進む。ステップ206では、直ちに速度V2(中速)より低速である速度V1(低速)を、SPD=速度V1として、速度水準V1(低速)が選択される。
搬送ローラ19の速度水準がV3、V2、V1の3パターンではなく4パターン以上の場合は、最適搬送速度選択手段80bによってステップ206でも、ステップ204と同様の判断がなされ、残り一つの速度水準だけになるまで、同様の判断が順次繰り返されて、最適な搬送速度が選択される。
そして、図5(C)に示す如く、駆動モータすなわち搬送ローラ19の速度は、選択された速度V1(低速)まで一定の加速度で加速され、その後一定速度V1(低速)を維持され、記録紙Pを一定搬送速度V1’で搬送する(S207)。
この一定搬送速度V1’で搬送ローラ19が記録紙Pを搬送中に、定速搬送距離の演算部80cが定速搬送距離を、「第1の距離L1」から「第2の距離M1」を引いた差分(L1−M1)として求める(S208)。尚、この定速搬送距離は搬送ローラ19が一定搬送速度V1’で搬送を開始する前に求めることも可能である。
続いて、被記録材センサ14が搬送されてくる記録紙Pの先端を検出すると、検出した信号が制御部80へ送られる(S209)。そして、前記定速搬送距離(L1−M1)に相当するステップ分だけ、駆動モータは更に一定速度V1(低速)で回転して定速搬送を続け(S209)、その後、減速過程に移って減速開始、そして停止位置P1に記録紙Pの先端が位置するように停止する(S209)。
以上のようにして、記録紙Pの先端が停止位置P1、P2、P3のいずれかの位置に停止した後、キャリッジ10が主走査方向へ移動し、ユーザが選択した記録モードの記録が開始される。
図8に示すのは、実施例1において記録紙Pを記録開始位置である停止位置P3へ搬送する際の速度と時間との関係を示すグラフである。グラフの縦軸は、駆動モータの速度を示し、一方の横軸は時間を示す。実線は本願実施例に係る搬送方法であり、破線は従来の搬送方法である。両者とも記録紙Pの先端を停止位置P3に停止するまでの速度と時間を示す。前者の本実施例に係る搬送方法は、前述した図5(A)に対応し、後者の従来の搬送方法は、前述した図17(C)に対応する。
図8に示す如く、本実施例に係る搬送方法では、駆動モータが速度V3まで加速し、一定速度V3を維持して回転して記録紙Pを一定搬送速度V3’で搬送する。そして、被記録材センサ14が記録紙Pの先端を検出した後、定速搬送距離だけその一定速度V3(一定搬送速度V3’)で搬送され、その後減速開始、そして記録紙Pの先端が停止位置P3に停止する。このときの所用時間はT1である。
一方、従来の搬送方法では、駆動モータが速度V1まで加速し、一定速度V1で回転して記録紙Pを速度V1’で搬送する。そして、第2センサ14が記録紙Pの先端を検出した後、所定距離だけそのまま定速搬送され、その後減速開始、そして記録紙Pの先端が停止位置P3に停止する。このときの所用時間はT2である。
ここで、グラフ中、実線の台形図の面積は、本実施例に係る搬送方法による記録紙Pの搬送距離を表し、その搬送距離は、第1の距離L3である。また、両者とも停止位置P3に記録紙Pの先端を停止させていることから、実線の台形図の面積と、破線の台形図の面積とは等しくなる。さらに、速度V3と速度V1との間には、
V3 > V1
の関係が成り立つ。また、実線の台形図の右斜線部分の面積は、破線の台形図の左斜線部分の面積と等しい。従って、
T1 < T2
の関係が成り立つ。即ち、「余白5mmモード」では、T1とT2との差の分だけ、本発明はスループットを向上することができる。
以上説明したように、本発明の実施例1によれば、記録モード「縁なし記録モード」「余白3mmモード」および「余白5mmモード」のいずれかが選択されると、ノズル開口列10bより搬送方向上流側に設けられた被記録材センサ14から、記録開始位置P1、P2、P3までの「第1の距離(L1、L2、L3のいずれか)と、複数の異なる速度水準V3(高速)、V2(中速)、V1(低速)から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラ19によって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの減速過程の間に一定の負の加速度の下で記録紙Pが搬送される「第2の距離(M3、M2、M1)」とを順次比較し、該「第2の距離」が前記「第1の距離」より短くなる条件のもと、前記搬送ローラ19の前記複数の速度水準V3、V2、V1のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段80bを備えている。
従って、前記記録モードのいずれかが選択されると、それに対応して、前記「第1の距離」を超えない範囲で一定速度から減速停止することができる最速の速度水準が選択される。そして、前記記録開始位置P1、P2、P3に応じて前記選択された最速の速度水準で回転する搬送ローラ19によって記録紙Pが搬送される。従って、前記記録開始位置P1、P2、P3まで記録紙Pを搬送するのに必要な時間が短縮され、所謂、スループットを向上することができる。
更に、前記被記録材センサ14が、記録ヘッド13において前記ノズル開口列10bより搬送方向上流側に設けられている。従って、前記「第1の距離」を大きく構成することによって、被記録材が一定速度で搬送された状態に続く、減速過程の距離である前記「第2の距離」を可能な限り大きく構成することができる。その結果、前記「第1の距離」が大きく構成される分、前記一定速度としてより高い速度水準を選択しやすくなる。即ち、低い速度水準で搬送される対象をかなり減少させることができ、もって、スループットをより向上させることができる。
更に、前記最適搬送速度選択手段80bによって選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラ19によって搬送される記録紙Pの先端が、前記被記録材センサ14に検出された後、前記「第1の距離」と「第2の距離」の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に減速過程に移って減速開始そして停止するように構成されている。すなわち、センサ14により記録紙Pの先端を検出後もそのまま一定の速度で、前記差分だけ搬送されるので、コンパクトでセンサ配置において設計自由度が低下せず、用紙停止位置精度を向上できる記録装置を実現することができる。
また、前記最適搬送速度選択手段80bは、前記複数の異なる速度水準V3(高速)、V2(中速)、V1(低速)のうち、最も速度水準の高い順(V3→V2→V1)に前記「第2の距離」と、前記「第1の距離」とを比較し、前記条件に適合したとき該速度水準を選択する。従って、速度水準の低い順或いは任意で比較・選択する場合と比べ、早くて容易に前記条件に適合した速度水準を選択することができる。
[実施例2]
本発明に係る記録装置の実施例2を、図9乃至図11を用いて説明する。図9は実施例2に係る記録装置において記録紙を記録開始位置(停止位置)へ搬送する速度と距離と更に異なる減速カーブとの関係を示すグラフであり、図10は同記録装置のブロック構成図であり、図11は同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャートである。
実施例2の記録装置においては、その制御部82は、実施例1と同様に、記録紙Pの先端余白について3つの記録モード「縁なし記録モード」「余白3mmモード」および「余白5mmモード」を有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置P1,P2,P3についての情報である前記「第1の距離(L1、L2、L3)」をテーブル1として有している。
また制御部82は、前記搬送ローラ19の一定速度Vの領域に続く減速領域として複数の異なる減速カーブの情報である、急勾配の減速カーブC1に対応する減速領域の距離N1、中勾配の減速カーブC2に対応する減速領域の距離N2、緩勾配の減速カーブC3に対応する減速領域の距離N3を有している。すなわち、減速カーブの情報である「第2の距離(N1、N2、N3)」をテーブル2として有している。
ここで、異なる減速カーブは、本実施例では以下のように設定されている。急勾配の減速カーブC1は記録速度重視の記録、緩勾配の減速カーブC3は記録位置精度重視の記録、中勾配の減速カーブC2は両者の中間の品質の記録に対応して設定されている。操作上は、ユーザーが前記各記録のどれかを重視してそれを選択すれば、減速カーブのいずれかが選択されるようになっている。
更に制御部82は定速搬送距離の演算部82cを備えている。この定速搬送距離の演算部82cは、前記一定速度Vで回転する前記搬送ローラ19によって搬送される記録紙Pの先端が、前記被記録材センサ14に検出された後、そのままの一定速度Vで定速搬送する距離を算出するもので、その定速搬送距離は「第1の距離」と「第2の距離」の差として求まる。
次に、実施例2の作用を説明する。ユーザによって「縁なし記録モード」、「余白3mmモード」、「余白5mmモード」のいずれかの記録モードが図示しない選択手段(公知の選択スイッチ等)で選択され、その記録モード選択情報が、図10に示したように、制御部82に送られる。更に、減速カーブC1、C2、C3のいずれかがユーザによって選択され、その減速カーブ選択情報が同じく制御部82に送られる。
制御部82において、「第1の距離(L1、L2、L3)」が決まり、更に「第2の距離(N1、N2、N3)」が決まる(S301)。続いて、前記「第1の距離(L1、L2、L3)」から前記「第2の距離(N1、N2、N3)」を引いて両者の差としての定速搬送距離を求め(S302)、前記搬送ローラ19によって搬送される記録紙Pの先端が、被記録材センサ14に検出された(S303)後、前記定速搬送距離だけ前記一定速度Vで搬送され(S303)、その後に選択された前記減速カーブに基づいて減速され前記記録開始位置に停止するように構成されている(S303)。
本実施例2によれば、前記制御部82は、前記搬送ローラ19の一定速度Vの領域に続く減速領域として複数の異なる減速カーブC1、C2、C3の情報を有し、先端の余白について複数の記録モードを有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置P1、P2、P3の情報である「第1の距離(L1、L2、L3)」を有しているので、記録モードに応じたそれぞれの記録開始位置P1、P2、P3に記録紙Pの先端を搬送し停止する場合に、複数の異なる減速カーブC1、C2、C3を使い分けることで異なる停止のさせ方を行うことができる。
例えば、スループットの向上を重視(記録速度重視)する場合は急激に減速する高速の減速カーブC1を選択することで、図9に示されているように、減速開始前の一定速度Vの領域を増加させることができ、もってスループットの向上を容易に実現することができる。一方、スループットの向上よりも記録品質を重視する場合は、緩やかに減速する低速の減速カーブC3を選択することで、停止位置精度が向上し、狙いとする停止位置に高精度で停止させることが可能になる。
[実施例3]
本発明に係る記録装置の実施例3を、図12乃至図16を用いて説明する。図12は実施例3に係る記録装置において記録紙を記録開始位置(停止位置)へ搬送する速度と距離と更に異なる減速カーブとの関係を示すグラフであり、図13は同記録装置のブロック構成図であり、図14乃至図16は同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャートである。
実施例3の記録装置においては、その制御部84は、実施例1及び実施例2と同様に、記録紙Pの先端余白について3つの記録モード「縁なし記録モード」「余白3mmモード」および「余白5mmモード」を有すると共に、各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置P1,P2,P3についての情報である前記「第1の距離(L1、L2、L3)」をテーブル1として有している。
また、制御部84は、実施例1と同様に、搬送ローラ19の前記3つの速度水準についての情報(高速V3、中速V2、低速V1)をテーブル3として有している。
更に、制御部84は、実施例2と同様に、前記搬送ローラ19の一定速度の領域に続く減速領域として複数の異なる減速カーブC1、C2、C3の情報を有している。
この減速カーブC1、C2、C3に対応して、前記搬送ローラ19の前記各速度(V3、V2、V1)のそれぞれに対して、その定速領域に続く減速領域として、急勾配の減速カーブC1に対応する減速領域の距離N1(V3)、N1(V2)、N1(V1)、中勾配の減速カーブC2に対応する減速領域の距離N2(V3)、N2(V2)、N2(V1)、緩勾配の減速カーブC3に対応する減速領域の距離N3(V3)、N3(V2)、N3(V1)を有している。
減速領域の前記各距離の大小関係は図12に表れているように、以下のようになる。例えば搬送ローラ19の一つの速度水準V3に対しては、N3(V3)>N2(V3)>N1(V3)となり、他の速度水準V2、V1についても同様である。また、一つの減速カーブに対しては、例えば減速カーブC3については搬送ローラ19の3つの速度水準(V3、V2、V1)に対応した大小関係となり、減速距離はN3(V3)>N3(V2)>N3(V1)となり、他の減速カーブC2、C1についても同様に、N2(V3)>N2(V2)>N2(V1)、N1(V3)>N1(V2)>N1(V1)となる。
すなわち、制御部84は、搬送ローラ19の3つの速度水準(V3、V2、V1)および3つの減速カーブC1、C2、C3に対応する「第2の距離(N1(V3)、N1(V2)、N1(V1)、N2(V3)、N2(V2)、N2(V1)、N3(V3)、N3(V2)、N3(V1)」をテーブル2として有している。ここで、異なる減速カーブは、本実施例3では実施例2と同様に以下のように設定されている。すなわち、急勾配の減速カーブC1は記録速度重視の記録、緩勾配の減速カーブC3は記録位置精度重視の記録、中勾配の減速カーブC2は両者の中間の品質の記録に対応して設定されている。
更に制御部84は、ユーザによって記録モードのいずれかが選択され、更に減速カーブのいずれかが選択されると、それに対応する「第1の距離(L1、L2、L3)」と、選択された一つの減速カーブに対する、規定された順番で仮選択された一の速度水準に対応する前記「第2の距離」とを比較し、「第2の距離」が「第1の距離」より短くなる条件のもと、前記搬送ローラ19の前記3つの速度水準(V3、V2、V1)のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段84bを備えている。本実施例では、前記最適搬送速度選択手段84bは、3つの速度水準(V3、V2、V1)のうち、最も速度水準の高い順に前記「第2の距離」と前記「第1の距離」とを順番、例えば減速カーブC3に対してはN3(V3)→N3(V2)→N3(V1)の順番に比較し、前記条件に適合したとき該速度水準を選択するように構成されている。
更に制御部84は定速搬送距離の演算部84cを備えている。この定速搬送距離の演算部84cは、前記最適搬送速度選択手段84bによって選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラ19によって搬送される記録紙Pの先端が、前記被記録材センサ14に検出された後、そのままの一定速度で定速搬送する距離を算出するもので、その定速搬送距離は「第1の距離」と「第2の距離」の差として求まる。
次に、実施例3の作用を説明する。ユーザによって「縁なし記録モード」、「余白3mmモード」、「余白5mmモード」のいずれかの記録モードが図示しない選択手段(公知の選択スイッチ等)で選択され、その記録モード選択情報が、図13に示したように、制御部84に送られる。更に、減速カーブC1、C2、C3のいずれかがユーザによって選択され、その減速カーブ選択情報が制御部84に送られる。
例えば、ユーザが「余白5mmモード」を選択した場合、記録紙Pの先端の停止位置はP3である。従って、「第1の距離L3」が決まる(S401)。そしてユーザが「緩勾配の減速カーブC3」を選択している場合、ステップ402でそれが判断されてステップ403に進む。次に、最適搬送速度選択手段84bが、「第1の距離L3」と、緩勾配の減速カーブC3に対応する「第2の距離N3(V3)」とを比較する。そして、「第1の距離L3」が「第2の距離N3(V3)」より長いと判断されると(S403)、SPD=速度V3として、速度水準V3(高速)が選択される(S404)。尚、第1の距離L3と第2の距離N3(V3)とが同じと判断された場合も(S403)、速度水準V3(高速)が選択される(S404)。
そして、図12に示す如く、駆動モータすなわち搬送ローラ19の速度は、選択された速度V3(高速)まで一定の加速度で加速され、その後一定速度V3(高速)を維持され、記録紙Pを一定搬送速度V3’で搬送する(S409)。
この一定搬送速度V3’で搬送ローラ19が記録紙Pを搬送中に、定速搬送距離の演算部84cが定速搬送距離を、「第1の距離L3」から「第2の距離N3(V3)」を引いた差分(L3−N3(V3))として求める(S410)。尚、この定速搬送距離は搬送ローラ19が一定搬送速度V3’で搬送を開始する前に求めることも可能である。
続いて、被記録材センサ14が搬送されてくる記録紙Pの先端を検出すると、検出した信号が制御部84へ送られる(S411)。そして、前記定速搬送距離(L3−N3(V3))に相当するステップ分だけ、駆動モータは更に一定速度V3(高速)で回転して定速搬送を続け(S411)、その後、減速過程に移って減速開始、そして停止位置P3に記録紙Pの先端が位置するように停止する(S411)。これにより、高スループットで記録位置精度を重視した記録を実行することができる。
また、ユーザが「余白3mmモード」を選択し、且つ「緩勾配の減速カーブC3」を選択した場合、記録紙Pの先端の停止位置はP3ではなくP2である。従って、「第1の距離L2」が決まる(S401)。ユーザが「緩勾配の減速カーブC3」を選択したことがステップ402で判断されてステップ403に進む。次に、最適搬送速度選択手段84bが、「第1の距離L2」と、先ず「第2の距離N3(V3)」とを比較する(S403)。図12に示されている例では、「第1の距離L2」が「第2の距離N3(V3)」より短いので、ステップ405に進む。
最適搬送速度選択手段84bが、「第1の距離L2」と、速度V3(高速)より遅い速度V2(中速)に対応する「第2の距離N3(V2)」とを比較する。そして、最適搬送速度選択手段80bが、「第1の距離L2」が「第2の距離N3(V2)」より長いと判断すると(S405)、SPD=速度V2として、速度水準V2(中速)が選択される(S406)。尚、「第1の距離L2」と「第2の距離N3(V2)」とが同じと判断した場合も(S405)、速度水準V2(中速)が選択される(S406)。
速度水準V2(中速)が選択された後の各ステップ(S409→S411)の処理は、速度水準V3(高速)が選択された場合の前記処理と基本的に変わらないので、その説明は省略する。
また、ユーザが「縁なし記録モード」を選択し、且つ「緩勾配の減速カーブC3」を選択した場合、記録紙Pの先端の停止位置はP1である。従って、「第1の距離L1」が決まる(S401)。次に、最適搬送速度選択手段84bが、ステップ402を経て、ステップ403において、「第1の距離L1」と「第2の距離N3(V3)」とを比較する。図12から明らかなように、最適搬送速度選択手段84bが、「第1の距離L1」は「第2の距離N3(V3)」より短いと判断しステップ405へ進む。
ステップ405において、最適搬送速度選択手段84bによって、「第1の距離L1」と、「第2の距離N3(V2)」とが比較される。図12から明らかなように、最適搬送速度選択手段84bが、「第1の距離L1」は「第2の距離N3(V2)」より短いと判断しステップ407へ進む。
最適搬送速度選択手段84bが、「第1の距離L1」と、速度V2(中速)より遅い速度V1(低速)に対応する「第2の距離N3(V1)」とを比較する(S407)。そして、最適搬送速度選択手段84bが、「第1の距離L1」が「第2の距離N3(V1)」より長いと判断すると(S407)、SPD=速度V1として、速度水準V1(低速)が選択される(S408)。尚、「第1の距離L1」と「第2の距離N3(V1)」とが同じと判断した場合も(S407)、速度水準V1(低速)が選択される(S408)。
速度水準V1(低速)が選択された後のステップ(S409→S411)の処理は、速度水準V3(高速)が選択された場合の前記処理と基本的に変わらないので、その説明は省略する。
ただし図12の例では、最適搬送速度選択手段84bは、「第1の距離L1」が「第2の距離N3(V1)」より短いと判断し、記録実行不可等のメッセージが出して、処理を終了する。尚、このような記録実行不可の組み合わせは、ユーザが選択できないように前記テーブルを予め設定することが望ましい。
図15は、ユーザが中勾配の減速カーブC2を選択した場合の処理を示すフローチャートである。「第2の距離」が「N3(V3)、N3(V2)、N3(V1)」から「N2(V3)、N2(V2)、N2(V1)」に変わっただけで、各記録モード「縁なし記録モード」、「余白3mmモード」、「余白5mmモード」に対する基本的な処理は、図14で説明したステップ(S403→S411)と同様なので、対応する符号(S503→S511)を付して詳しい説明は省略する。
尚、図12の例では、「余白5mmモード」及び「余白3mmモード」のいずれも、SPD=速度V3として、速度水準V3(高速)が選択される。「縁なし記録モード」はSPD=速度V1として、速度水準V1(低速)が選択される。
図16は、ユーザが急勾配の減速カーブC1を選択した場合の処理を示すフローチャートである。「第2の距離」が「N3(V3)、N3(V2)、N3(V1)」から「N1(V3)、N1(V2)、N1(V1)」に変わっただけで、各記録モード「縁なし記録モード」、「余白3mmモード」、「余白5mmモード」に対する基本的な処理は、図14で説明したステップ(S403→S411)と同様なので、対応する符号(S603→S611)を付して詳しい説明は省略する。
尚、図12の例では、「余白5mmモード」、「余白3mmモード」及び「縁なし記録モード」のいずれも、SPD=速度V3として、速度水準V3(高速)が選択される。
また、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係るインクジェット記録装置の外観を示す斜視図。 本発明に係るインクジェット記録装置の内部を示す斜視図。 本発明に係るインクジェット記録装置の概略を示す側面図。 本発明に係り、記録紙の記録開始位置を示す記録ヘッド周辺の側面図。 本発明に係り、記録紙を記録開始位置へ搬送する速度と距離の関係を示すグラフ。 実施例1に係る同記録装置のブロック構成図。 同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャート。 本発明に係り、記録紙を記録開始位置へ搬送する速度と時間の関係を示すグラフ。 実施例2に係る記録装置において記録紙を記録開始位置(停止位置)へ搬送する速度と距離と更に異なる減速カーブとの関係を示すグラフ。 同記録装置のブロック構成図。 同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャート。 実施例3に係る記録装置において記録紙を記録開始位置(停止位置)へ搬送する速度と距離と更に異なる減速カーブとの関係を示すグラフ。 同記録装置のブロック構成図。 同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャート。 同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャート。 同記録装置において記録紙を各記録開始位置へ搬送する記録紙搬送方法のフローチャート。 従来における記録紙を記録開始位置へ搬送する速度と距離の関係を示すグラフ。
符号の説明
2 給紙用トレイ、3 記録装置本体、5 スキャナユニット、10 キャリッジ、10b ノズル開口列、11 操作パネル、12 キャリッジガイド軸、13 記録ヘッド、14 被記録媒体センサ(第2センサ)、15 蓋体、19 搬送ローラ、20 排出ローラ、21 排出用ローラ軸、22 補助従動ローラ、26 記録ポジション、28 プラテン、28b 打ち捨て溝、50 排出用スタッカ、70 自動給紙装置、72 給紙ローラ、73 ホッパ、74 分離ローラ、77 第1センサ、80 制御部、80b 最適搬送速度選択手段、80c 定速搬送距離の演算部、82 制御部、82c 定速搬送距離の演算部、84 制御部、84b 最適搬送速度選択手段、84c 定速搬送距離の演算部、100 インクジェット記録装置、771 紙検出レバー、772 紙検出センサ、C1〜C3 減速カーブの情報、L1〜L3 第1の距離、M1〜M3 第2の距離、N1〜N2 第2の距離、P 記録紙、P1、P2、P3 停止位置、V1〜V3 速度水準、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (11)

  1. ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと、
    該記録ヘッドと対向する位置まで被記録材を搬送する搬送ローラと、
    前記記録ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた記録装置であって、
    前記制御部は、
    前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、
    先端の余白について複数の記録モードを有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置の情報を有し、
    該記録モードのいずれかが選択されると、
    前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから、前記記録開始位置までの第1の距離と、
    複数の異なる速度水準から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラによって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの間に一定の負の加速度の下で被記録材が搬送される第2の距離と、を比較し、
    該第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、
    前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記一定の負の加速度によって減速し停止するように構成されていることを特徴とする記録装置。
  2. ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと、
    該記録ヘッドと対向する位置まで被記録材を搬送する搬送ローラと、
    前記記録ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた記録装置であって、
    前記制御部は、
    前記搬送ローラの一定速度の領域に続く減速領域として減速開始位置から停止するまでの時間に対する速度変化が一定の複数の異なる減速パターンを有する減速カーブの情報を有し、
    先端の余白について複数の記録モードを有すると共に各記録モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置の情報を有し、
    該記録モードのいずれかが選択され且つ前記減速カーブのいずれかが選択されると、
    前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから、前記記録開始位置までの距離を第1の距離とし、
    前記選択された減速カーブで回転する搬送ローラによって減速開始から停止するまでの間に被記録材が搬送される距離を第2の距離として、
    前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離から第2の距離を引いて求めた差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速され前記記録開始位置に停止するように構成されていることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置において、前記制御部は、更に前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、前記各速度水準に対応する前記第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速し停止するように構成されていることを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1または3に記載の記録装置において、前記最適搬送速度選択手段は、前記複数の異なる速度水準のうち、最も速度水準の高い順に前記第2の距離と、前記第1の距離とを比較し、前記条件に適合したとき該速度水準を選択するように構成されていることを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1または3に記載の記録装置において、前記複数の記録モードは、縁無し記録モード、余白3mmモード、及び余白5mmモードであることを特徴とする記録装置。
  6. 請求項5に記載の記録装置において、前記搬送ローラの前記複数の異なる速度水準は、高速、中速、及び低速の3パターンであることを特徴とする記録装置。
  7. 請求項5に記載の記録装置において、前記搬送ローラの前記減速カーブは急勾配の減速、中勾配の減速、及び緩勾配の減速の3パターンであることを特徴とする記録装置。
  8. ノズル開口列を有し被記録材に記録を実行する記録ヘッドと対向する位置である記録開始位置まで、搬送ローラによって前記被記録材を搬送して停止させる被記録材搬送方法であって、
    先端の余白についての複数の記録モードからいずれかの記録モードが選択されると、
    複数の記録モードの各モード毎にそれぞれ異なる記録開始位置が決定され、
    前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被記録材センサから、前記決定された記録開始位置までの第1の距離が、複数の異なる速度水準から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラによって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの間に一定の負の加速度の下で被記録材が搬送される第2の距離より、長くなる速度水準のうち最速の前記速度水準を選択し、
    前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被記録材の先端が、前記被記録材センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記一定の負の加速度によって減速そして停止することを特徴とする被記録材搬送方法。
  9. ノズル開口列を有し被噴射媒体に液体噴射を実行する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドと対向する位置まで被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、
    前記液体噴射ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む液体噴射実行のための動作を制御する制御部とを備えた液体噴射装置であって、
    前記制御部は、
    前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、
    先端の余白について複数の液体噴射モードを有すると共に各モード毎にそれぞれ異なる液体噴射開始位置の情報を有し、
    該液体噴射モードのいずれかが選択されると、
    前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被噴射媒体センサから、前記液体噴射開始位置までの第1の距離と、
    複数の異なる速度水準から仮選択された一の速度水準で回転する搬送ローラによって、一定速度の領域に続く減速開始から停止するまでの間に一定の負の加速度の下で被噴射媒体が搬送される第2の距離と、を比較し、
    該第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、
    前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被噴射媒体の先端が、前記被噴射媒体センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記一定の負の加速度によって減速そして停止するように構成されていることを特徴とする液体噴射装置。
  10. ノズル開口列を有し被噴射媒体に記録を実行する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドと対向する位置まで被噴射媒体を搬送する搬送ローラと、
    前記液体噴射ヘッド及び搬送ローラの各動作を含む記録実行のための動作を制御する制御部とを備えた液体噴射装置であって、
    前記制御部は、
    前記搬送ローラの一定速度の領域に続く減速領域として減速開始位置から停止するまでの時間に対する速度変化が一定の複数の異なる減速パターンを有する減速カーブの情報を有し、
    先端の余白について複数の液体噴射モードを有すると共に各液体噴射モード毎にそれぞれ異なる液体噴射開始位置の情報を有し、
    該液体噴射モードのいずれかが選択され且つ前記減速カーブのいずれかが選択されると、
    前記ノズル開口列より搬送方向上流側に設けられた被噴射媒体センサから、前記液体噴射開始位置までの距離を第1の距離とし、
    前記選択された減速カーブで回転する搬送ローラによって減速開始から停止するまでの間に被噴射媒体が搬送される距離を第2の距離として、
    前記搬送ローラによって搬送される被噴射媒体の先端が、前記被噴射媒体センサに検出された後、前記第1の距離から第2の距離を引いて求めた差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速され前記液体噴射開始位置に停止するように構成されていることを特徴とする液体噴射装置。
  11. 請求項10に記載の液体噴射装置において、前記制御部は、更に前記搬送ローラの一定速度の領域における回転速度として複数の異なる速度水準の情報を有し、前記各速度水準に対応する前記第2の距離が前記第1の距離より短くなる条件のもと、前記搬送ローラの前記複数の速度水準のうち最速な速度水準を選択する最適搬送速度選択手段を備え、前記選択された速度水準の一定速度で回転する前記搬送ローラによって搬送される被噴射媒体の先端が、前記被噴射媒体センサに検出された後、前記第1の距離と第2の距離の差分だけ前記一定速度で搬送され、その後に前記減速カーブに基づいて減速し停止するように構成されていることを特徴とする液体噴射装置。
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