JP4814066B2 - シート状媒体搬送装置、画像形成装置、シート状媒体搬送方法 - Google Patents

シート状媒体搬送装置、画像形成装置、シート状媒体搬送方法 Download PDF

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Description

本発明は、シート状媒体(以下、用紙ともいう。)を損なうことなく重送を解消して搬送するシート状媒体搬送装置、該シート状媒体搬送手段を具備した画像形成装置、シート状媒体搬送方法に関する。
従来より印刷機や複写機、プリンタ、ファクシミリにおいては、用紙の重送を検知する重送検知手段が設けられ、重送を検知した場合はジャムとして装置を停止したり、重送紙の存在をテープマーカーで使用者に報知するなどの方法が取られていた。
しかし、ジャムとして装置を停止することは生産性の低下を招くことになり、また重送紙をジャム紙として破棄することで用紙を無駄に消費することとなっていた。また、排出された用紙の中から重送紙を取り除く作業は、ユーザーにとって手間であるとともに、取り除かれた重送紙を破棄することで用紙を無駄に消費していた。
重送紙に画像が形成されている場合、画像を構成しているインクやトナーも用紙と共に破棄されるので無駄な消費となり、トナーまたは画像定着に要するエネルギーなども無駄に消費していた。特に高速機においては装置が大型であるためもあり、取り除かなければならない機内残留紙や再動作時に至るエネルギー消費も大で、またダウンタイムが生産性の低下に大きく影響していた。
重送を解消する技術として次の公知技術がある。その公知技術というのは、上流側シート搬送手段と下流側シート搬送手段と、これら上流側シート搬送手段と下流側シート搬送手段との間に設けられたシートの重合検知手段などを有し、シート搬送時に上流側シート搬送手段と下流側シート搬送手段を駆動してシートを搬送しているとき、重合検知手段でシートの重合(重送)を検知したときに上流側シート搬送手段の駆動を停止する一方、下流側シート搬送手段の駆動はそのまま継続するというのである。すると、後のシートは停止したまま、前のシートのみが搬送され、やがて、重合が解消される。重合検知手段で重合の解消を検知して所定時間後に、停止していた上流側シート搬送手段の駆動を再開するのである(例えば特許文献1参照)。
しかし、この特許文献1の技術では、重送検知時において下流側シート搬送手段は駆動状態で上流側シート搬送手段は駆動停止状態となるのであるから、仮に、用紙の重なりの量が大きいなど場合には、重送検知時に該用紙の重なり部分が上流側シート搬送手段に位置することが考えられる。かかる場合には、駆動停止状態にある上流側シート搬送手段上に位置する前のシートの前側を下流側シート搬送手段が引張りながら搬送することとなり、下流側シート搬送手段による前のシートの搬送に過大な負荷が生じて装置が停止したり、シートに無理な力が作用してシートを傷めるなど重送状態の解消を円滑にできない事態が想定される。
特開2004−323143号公報
本発明は前記問題に鑑みなされたものであり、シート状媒体を損なうことなく重送をなくすことのできる用紙搬送装置、画像形成装置、用紙搬送方法を提供することを目的とする。
前記課題を達成するため請求項1にかかる発明は、シート状媒体を搬送する上流側搬送手段と、シート状媒体の搬送方向上、前記上流側搬送手段の下流に配置され、搬送中のシート状媒体の重送を検知する重送検知手段と、シート状媒体の搬送方向上、前記重送検知手段の下流に配置され、前記シート状媒体を搬送する下流側搬送手段と、前記重送検知手段からの出力に基づき、前記上流側搬送手段の駆動停止を制御する制御手段を有し、前記制御手段は、搬送中のシート状媒体が重送状態から単送状態になったことを前記重送検知手段が検知したことに基づき前記上流側搬送手段によるシート状媒体の搬送を停止させることとした。
請求項2にかかる発明は、請求項1記載のシート状媒体搬送装置において、前記制御手段は、搬送されるシート状媒体の重送部分の長さ情報を保持する記憶手段を有することとした。
請求項3にかかる発明は、シート状媒体を搬送する上流側搬送手段と、シート状媒体の搬送方向上、前記上流側搬送手段の下流に配置され、搬送中のシート状媒体の重送を検知する重送検知手段と、シート状媒体の搬送方向上、前記重送検知手段の下流に配置され、前記シート状媒体を搬送する下流側搬送手段と、前記重送検知手段からの入力に基づき、前記上流側搬送手段の駆動停止を制御する制御手段を有し、前記制御手段は、前記重送検知手段が先行シート状媒体と後行シート状媒体との重送状態を検知するに先立つ単送状態搬送長さを計測し、シート状媒体の搬送方向のサイズ情報から単送状態搬送長さを減じた長さを重送状態部分の搬送長さとして、先行シート状媒体の後端が前記上流側搬送手段を通過したときを起点として少なくとも前記重送状態搬送長さを搬送するのに要する時間を経過するまでの間、前記上流側搬送手段によるシート状媒体の搬送を停止させることした。
請求項4にかかる発明は、請求項3記載のシート状媒体搬送装置において、前記制御手段は、搬送されるシート状媒体の搬送方向のサイズ情報を保持する記憶手段を具備していることとした。
請求項5にかかる発明は、請求項1乃至4の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記上流側搬送手段及び前記下流側搬送手段は夫々一対の対向ローラからなり、対をなすローラの一方は駆動ローラであることとした。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記制御手段は、重送状態の搬送長さを計測し、少なくとも重送状態搬送長さに相当する時間、上流側搬送手段によるシート状媒体の搬送を停止させることとした。
請求項7にかかる発明は、請求項1乃至6の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記重送検知手段は光学的検知手段であることとした。
請求項8にかかる発明は、請求項1乃至7の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記重送検知手段は搬送系に設けられる他のセンサと兼用されることとした。
請求項9にかかる発明は、請求項1乃至8の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記下流側搬送手段がレジストローラであることとした。
請求項10にかかる発明は、シート状媒体の搬送手段を有する画像形成装置において、請求項1乃至9の何れかに記載のシート状媒体搬送装置を備えることとした。
請求項11にかかる発明は、シート状媒体に対して上流側搬送手段と下流側搬送手段とで搬送駆動力を与えて搬送するとき、先行シート状媒体の後端部と後行シート状媒体の先端部とが重なる状態の重送状態搬送長さの領域が、上流側搬送手段を通過した時点で、該上流側搬送手段による搬送駆動力を停止させることで前記後行シート状媒体の搬送を停止するとともに、下流側搬送手段による搬送駆動力は継続して与え続けることにより、後行シート状媒体を残して先行シート状媒体を進行させて重送状態の解消をはかることとした。
請求項12にかかる発明は、請求項11記載のシート状媒体搬送方法において、前記重送状態が解消されたら、前記上流側搬送手段による後行シート状媒体の搬送を復活させることとした。
請求項13にかかる発明は、シート状媒体を搬送する搬送手段と、この搬送手段の下流に配置され搬送中のシート状媒体の多数枚の重送を検知する重送検知手段とを有し、この重送検知手段が重送枚数の減少を検知したことに基づき搬送手段を停止させることとした。
請求項14にかかる発明は、請求項13記載のシート状媒体搬送装置において、制御手段は、重送検知手段が検知する重送枚数毎にその重送状態での搬送長さを計測記憶し、重送状態での搬送長さに相当する時間、順次搬送手段を停止させることとした。
請求項15にかかる発明は、シート状媒体を搬送する搬送手段と、この搬送手段の下流に配置され搬送中のシート状媒体の多数枚の重送を検知する重送検知手段と、搬送するシート状媒体のサイズを記憶保持するシート状媒体サイズ記憶手段とこれらを制御する制御手段を有するシート状媒体搬送装置であって、前記制御手段は、前記重送検知手段が検知する重送枚数毎にその搬送状態での搬送長さを計測し記憶する搬送状態長さ記憶手段を有し、前記シート状媒体記憶手段より得たシート状媒体の長さから、前記搬送状態長さ記憶手段より得た搬送長さを減じた長さを重送状態での搬送長さとし、先行するシート状媒体の後端が搬送手段を通過後、重送状態搬送長さが搬送されるのに相当する時間、順次搬送手段を停止させることとした。
請求項16にかかる発明は、請求項13乃至15の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記重送検知手段は光学的検知手段であることとした。
請求項17にかかる発明は、請求項13乃至15の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記重送検知手段は搬送系に設けられる他のセンサと兼用可能でもあることとした。
請求項18にかかる発明は、請求項13乃至15の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、前記重送検知手段の下流に第二搬送手段を有し、この第二搬送手段がレジストローラであることとした。
請求項19にかかる発明は、請求項13乃至15及び18の何れかに記載のシート状媒体搬送装置で搬送されるシート状媒体に画像を形成する画像形成手段を有することとした。
本発明によれば、シート状媒体を損なうことなく重送をなくすことのできるシート状媒体搬送装置、画像形成装置、用紙搬送方法を提供することができる。
[1]第1実施形態
図1は本発明にかかるシート状媒体搬送装置を備える画像形成装置の断面該略図である。以下では、シート状媒体の一例として用紙で説明するので、シート状媒体搬送装置は用紙搬送装置と称する。用紙搬送部100の略上方には画像形成部200があり、またその上方には画像読取部300がある。
用紙搬送部100は、用紙Sを積載する用紙トレイ1、用紙トレイ1上の用紙Sを送り出すピックアップコロ2a、用紙Sを分離するフィードコロ2b及びリバースコロ2c等の給紙部、搬送ローラ3、レジストローラ4a、4bなどからなる。用紙搬送部100は用紙トレイ1から送り出された用紙Sを画像形成部200に向けて搬送する構成部である。
画像形成部200には用紙Sを搬送するため対をなすコロが、用紙を搬送することができる適宜の間隔をおいて、複数配置されている。図1は略図であるので、搬送ローラ3、レジストローラ4a、4bなどを例示しているにすぎない。
給紙信号がオンになるとピックアップコロ2aが降下回転し、用紙トレイ1上の用紙Sを繰り出す。繰り出された用紙Sはフィードコロ2bとリバースコロ2cとのニップ部で一枚分離されて搬送ローラ3に至り、さらに搬送されてレジストローラ4のニップ部に突き当てられてスキュー補正され、ドラム状をした感光体4上のトナー画像と会合する適時のタイミングで送り出される。
画像形成部200は、感光体4と、該感光体4まわりに配置された帯電手段5、現像手段6、転写手段7、クリーニング手段8、画像転写後の用紙を搬送する搬送ベルト9、定着装置10、一様に帯電された感光体4を部分的に露光して潜像を形成する書込み手段11などから成り、用紙搬送部100から供給された用紙Sに画像を形成し、排紙ローラ12を経て、排紙トレイ13へと排出する。
図2は用紙搬送部100の一部を示す概略である。搬送方向上、レジストローラ4の上流には搬送ローラ3がある。搬送ローラ3は駆動ローラ3aと従動ローラ3bからなる。レジストローラ4も駆動ローラ4aと従動ローラ4bからなる。
搬送ローラ3の下流かつレジストローラ4の上流には重送検知手段15がある。重送検知手段15はガイド16、17間で構成される用紙搬送路を挟んで対向して設けられた発光素子15aと受光素子15bからなる光学的検知手段である。受光素子15bの検知出力は制御手段20に入力されるようになっており、制御手段20からの出力により駆動ローラ3aに連結されたモータなどの駆動、停止が制御され、これに伴い、駆動ローラ3aが駆動、停止される。重送検知手段15は搬送系に設けられる他のセンサと兼用可能である。
同様にレジストローラ4についても、制御手段20からの出力により駆動ローラ4aに連結されたモータなどの駆動、停止が制御され、これに伴い、駆動ローラ4aが駆動、停止される。
搬送ローラ3を出た用紙は重送検知手段15を通過する。発光素子15aと受光素子15bとの間を通過する用紙Sの有無、さらに通過する場合でも重送の有無により、発光素子11aが受光素子11bから受ける光の受光量が変わり、受光素子11bの出力も変わる。図3に示すように、用紙が無い場合に最も受光素子出力が高くなり、一枚送りつまり、単送時がこれに次ぎ、重送される場合に最も受光素子出力が小さくなることから、これらの光が減衰される程度の違いから、重送の有無を判断することができる。また、後述するように重送枚数の検知も可能である。
搬送ローラ3において、駆動ローラ3aと従動ローラ3b間で挟まれた用紙Sは搬送方向に移送可能に回転される駆動ローラ3aにより下流に向けて搬送される。以下、図4により重送を解消するプロセスについについて説明する。
図4において、搬送ローラ3が上流側搬送手段であり、レジストローラ4が下流側搬送手段である。用紙の搬送方向上であって、レジストローラ4の上流かつ搬送ローラ3の下流位置に搬送中の用紙の重送を検知する重送検知手段15が配置されている。
プロセス1:
図4(a)において、何らかの要因により上流から重送状態で用紙が搬送されつつある。先行用紙(一枚目の用紙)S1の後端部に後行用紙(二枚目の用紙)S2の先端部が重なっていて、先行用紙S1の先端側が駆動中のレジストローラ4にくわえられ、重送部分が駆動中の搬送ローラ3にくわえられている。重送検知手段15は当初は用紙の無い状態を検知(図3における「用紙なし」の出力)し、次いで、先行用紙S1のみの通過を検知する(図3における「一枚送」の出力)。そして、図4(a)では重送部分の先端部が重送検知手段15を通過するときに重送検知手段15の出力変化により重送が検知される(図3における「重送」の出力)。
プロセス2:
図4(b)において、先行用紙S1と後行用紙S2とが重送状態を保持したまま、図4(a)の状態よりも下流側に進行し、これに伴い重送部分の後端部が重送検知手段15を通過した瞬間である。この通過の過程で、重送検知手段15の出力が図3の「重送」時の出力から「一枚送」時の出力に変化することから、用紙の状態が重送状態から単送状態になったこと(重送終了)を検知する。制御手段20はこの出力変化をとらえて、この時搬送ローラ3を構成する駆動ローラ3aを停止させる。この時点で、重送部分の後端部は重送検知手段15を通過しているのであるから、重送部分が重送検知手段15より上流の搬送ローラ3上に存在することはあり得ない。
よって、レジストローラ4が継続して駆動されることにより、先行用紙S1のみが後行紙S2を残して下流側へ進行することになる。
また、制御手段20はプロセス1における重送検知の時点から当該プロセス2における重送終了時点までの時間(重送状態部分搬送時間)、或いはこの重送状態記憶時間と用紙の搬送速度から計算した重送状態搬送長さLwを重送部分の長さ情報として記憶手段に記憶しておく。
プロセス3:
図4(c)において、レジストローラ4の駆動をそのまま継続することにより、先行用紙S1は後行用紙S2を残して下流側に進行し、これに伴い、重送部分が減少していく。
プロセス4:
図4(d)において、制御手段16は、プロセス2で記憶手段に記憶した重送部分の長さ情報に基づき、停止していた搬送ローラ3の駆動再開時点を設定し、その駆動再開時点で、搬送ローラ3を駆動開始して後行用紙S2の搬送を再開する。この駆動再開時点は少なくとも重送が解消された時点であり、また、適量の余裕時間を付加することで先行用紙S1の後端と後行用紙S2の先端との間に適度の間隔を設けることもできる。
以上、説明したように、先行用紙S1の後端が後行用紙S2の先端より前に進んでから後行用紙S2搬送を再開するので、重送状態が解消される。このとき、作像と用紙のタイミング合わせのためレジストローラ4で用紙を一時停止させる必要がある場合などは、搬送ローラ3の停止時間を長く設定して先行用紙S1と後行用紙S2の間に間隔を空けるようにてもよいが、最低でも重送状態搬送長さLw相当分停止することで重送状態が確実に解消される。
また、重送された用紙を搬送路中で一枚に分離することができ、装置を停止させることなく用紙搬送を継続可能であり、生産性および信頼性の高い用紙搬送装置を提供できる。また、重送を原因として破棄される用紙が無くなるので、紙資源の無駄な消費を減らし、環境負荷の少ない用紙搬送装置を提供することができる。
[2]第2実施形態
第2実施形態においても、図2で示した上流側搬送手段として搬送ローラ3、下流側搬送手段としてレジストローラ4、重送検知手段15、制御手段20を用いた例で説明する。但し、制御手段20による制御内容は第1実施形態と異なる。
搬送ローラ3において、駆動ローラ3aと従動ローラ3b間で挟まれた用紙Sは搬送方向に移送可能に回転される駆動ローラ3aにより下流に向けて搬送される。以下、図5及び制御手段20の制御内容を説明した図6を参照しつつ重送を解消するプロセスについについて説明する。
プロセス1:
用紙Sが重送状態で搬送されたことを重送検知手段15が検知することは第1実施形態と同様である。第2実施形態では、図5(a)において、重送を検知するに先立って、先行用紙S1(一枚目の用紙)の単送状態として検知される時間あるいは単送状態となっている部分の長さLsを単送状態搬送長さとして計測記憶する。
図6において、制御手段20は重送検知手段15による用紙の検知を待ち(ステップP1)、先行用紙S1の先端検知があると、記憶手段に記憶済みの過去の単送状態搬送長さLsの値(先行用紙S1が重送検知手段15の部位を通過する際に単送状態になっていた長さ)がリセットされる(ステップP2)。リセット後、改めて単送状態搬送長さLsの値が時間の経過とともに加算されていく(ステップP4)。この加算は重送検知手段15が重送を検知するまで続けられ、重送が検知されると(ステップP3でイエスと判定されると)その検知時点が記録手段に記憶されて次のステップP5に移る。
ステップP5では、搬送ローラ3の駆動を停止する前提条件として先行用紙S1の後端が搬送ローラ3を通過するのを待つ。仮に先行用紙S1の後端(重送部分)が搬送ローラ3を通過する前に搬送ローラ3の駆動を停止させると、搬送ローラ3のニップ部に先行用紙S1の後端部がくわえ込まれた状態でレジストローラ4の搬送力で該先行用紙S1を引かれることから先行用紙S1を傷んだり、レジストローラ4の駆動源が過大な負荷を受けてしまうのでこれを避けるためである。
制御手段20は記憶手段に予め記憶された情報により、先行用紙S1のサイズ情報を有している。例えば、用紙トレイ1に設けられた図示省略の用紙検知センサは、該トレイ1に収納された用紙の搬送方向サイズ情報を得、このサイズ情報を記憶手段に記憶している。
プロセスP1で既に得ている先行用紙S1の先端検知時点と、先行用紙S1の搬送方向サイズ情報及び、搬送ローラ3のニップ部から重送検知手段15までの間の距離(既知)から、先行用紙S1の後端部が搬送ローラ3のニップ部を通過する時点を制御手段20は算出することができる。
プロセス2:
制御手段20は先行用紙S1の後端部が搬送ローラ3のニップ部を通過したこと、つまり、先行用紙S1の長さ分一枚目の用紙を搬送ローラ10が送り終えたタイミングで搬送ローラ3の駆動を停止する。これは図5(b)及び図6のステップP6が相当する。
プロセス3:
搬送ローラ3の駆動は停止しても、レジストローラ4の駆動は継続しているので、先行用紙S1は下流方向へ進行し、このことによって先行用紙S1の後端が重送検知手段15を抜ける前から搬送ローラ3を停止させて重送を分離することが可能となる。先行用紙S1はそのままレジストローラ4によって画像形成部200へと搬送される(図5(c))。
この間、制御手段20は、ステップP1で先行用紙S1の単送状態搬送長さLsを既知情報として有しており、また、先行用紙S1の搬送方向サイズ、つまり用紙長さLpも既知であるので、用紙長さLpから単送状態搬送長さLsを減じた長さを以って重送状態搬送長さLxを算出し(ステップP7)、図5(b)で搬送ローラ10を停止してから先行用紙S1が重送状態搬送長さLx分、搬送されるのを待つ(ステップP8、P9)。
プロセス4:
図5(b)で搬送ローラ10を停止してから先行用紙S1が重送状態搬送長さLx分、搬送されたとき、図5(d)に示すように、先行用紙S1の後端は後行用紙S2の先端との重ならない全域単送状態となるので、この時点で搬送ローラ3を再スタートして後行用紙S2の搬送を再開する(ステップP9、P10)。
第2実施形態では、先行用紙の後端が上流側搬送手段である搬送ローラ3を通過してから搬送ローラ3を停止するのであるから、先行用紙S1を傷めることなくまた下流側搬送手段であるレジストローラ4の駆動負荷が過大になることもなく重送状態が解消されていき、先行用紙S1の後端が後行用紙S2の先端より前に進んでから2枚目の搬送を再開するので、重送状態の解消と共に、後行用紙S2の搬送が再開される。
また、後行用紙S2の停止を適正に行うことが可能となるので、重送された用紙の分離が確実となり、また、停止後の搬送再開も適切に制御可能となるので、より生産性および信頼性の高い用紙搬送装置を提供できる。また、重送を原因として破棄される用紙が無くなるので、紙資源の無駄な消費を減らし、環境負荷の少ない用紙搬送装置を提供することができる。
第1、第2実施形態は、用紙に対して上流側搬送手段(搬送ローラ3)と下流側搬送手段(レジストローラ4)とで搬送駆動力を与えて搬送するとき、先行用紙S1の後端部と後行用紙S2の先端部とが重なる状態の重送状態搬送長さの領域が、上流側搬送手段を通過した時点で、該上流側搬送手段による搬送駆動力を停止させることで前記後行用紙S2の搬送を停止するとともに、下流側搬送手段による搬送駆動力は継続して与え続けることにより、後行用紙S2を残して先行用紙S1を進行させて重送状態の解消をはかる方法を具現化している。そして、前記重送状態が解消されたら、上流側搬送手段による後行用紙S2の搬送を復活させることで重送状態解消後、用紙を連続的に搬送することができる。
第1、第2実施形態は、少なくとも重送状態搬送長さに相当する時間、搬送手段を停止させるので重送された用紙の分離が更に確実となり、また、後行紙の搬送再開も適切に制御可能となるので、より生産性および信頼性の高い用紙搬送装置を提供できる。また、重送を原因として破棄される用紙が無くなるので、紙資源の無駄な消費を減らし、環境負荷の少ない用紙搬送装置を提供することができる。
第1実施形態では、搬送中の用紙が重送状態から単送状態になったことを検知してから上流側搬送手段による搬送を停止する、つまり、重送部分の後端が重送検知手段15を通過してから搬送ローラ3の駆動を停止するのであるから、搬送ローラ3のなるべく近傍に重送検知手段15を配置することが望ましい。仮に、搬送ローラ3から離れた位置に重送検知手段15を配置した場合には、重送検知手段15が重送終了を検知したときに後行用紙S2の先端部がレジストローラ4に挟持され、搬送ローラ3を停止しても重送の解消が困難となるとともに、ローラ間で用紙の引っ張り合いとなり、用紙が傷んだり、ローラの駆動源が過大な負荷を受けてしまうことがあり得るからである。
これに対して、第2実施形態では、先行用紙S1の後端が搬送ローラ3を通過したときを起点として少なくとも重送部分の搬送に要する時間を経過するまでの間、搬送ローラ3による後行用紙S2の搬送を停止させるのであるから、搬送ローラ3が停止するときに後行用紙S2は搬送ローラ3にくわえられているから、搬送ローラ3から重送検知手段15までの距離が離れていても確実に重送状態の解消が可能となる。また、先行用紙S1の後端が重送検知手段15を抜ける前から搬送ローラを停止させて重送を分離することが可能となる。
第2実施形態において、搬送ローラ3の停止時間を長く設定して先行用紙S1と後行用紙S2の間に間隔を空けるようにてもよいが、最低でも重送状態搬送長さLx分停止することで重送状態が確実に解消されることは第1実施形態と同様である。
第1、第2の各実施形態では、レジストローラ4付近に搬送ローラ3、重送検知手段15を構成した例を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、用紙搬送部100に配置される任意の搬送ローラに重送検知手段を組み合わせて配置することも適用可能である。
しかしながら、レジストローラ4のすぐ上流に本発明の用紙搬送装置を配置することで、複数の給紙部(用紙トレイ1)から搬送される用紙に対して、一つの用紙搬送装置を構成するだけで重送を解消することが可能であるので、構成が簡素となり安価な装置を実現できるメリットがある。
また、重送検知手段15は図3でも示しているように用紙の無い状態を検知することも可能であるので、第2実施形態での単送状態搬送長さLsの測定や、先行用紙S1後端抜けで搬送ローラ3を停止させるタイミングを計るトリガーとして使えることは勿論であるが、用紙搬送部100における用紙搬送径路における任意の位置で搬送制御のタイミングを計る搬送センサ、あるいはジャム発生時の用紙の有無を検知するジャム検知用のセンサとして兼用させることができる。その場合、別途搬送センサやジャム検知手段を設ける必要がなくなるので、構成が簡素となり安価な装置を実現できるメリットがある。
重送検知手段15は本発明のように光学的に検知する他に、超音波によって検知する方法や、用紙を挟持するローラの変位を測定する方法なども知られているが、光学的検知とは異なる方法においても同様の構成が成り立つことは言うまでもない。しかしながら、搬送長さを計測するには高い精度を得られる光学的手段を用いることが望ましい。また前述の搬送センサと兼用するには光学的検知によるものが、検出に要する時間や精度などの点から有利である。光学的検知を採用すれば、重送状態あるいは単送状態の精度の高い検出が可能となり、重送を分離する制御がより高精度に行えるので、より生産性および信頼性の高い用紙搬送装置を提供できる。
搬送ローラ3はクラッチブレーキあるいは駆動モータの励磁により停止可能としたが、空転負荷によって用紙を停止保持することが可能であれば、電磁クラッチ等により駆動の伝達を停止するだけで用紙を停止可能に構成してもよい。
図6における単送状態搬送長さLs、および重送状態搬送長さLxの増減カウンタの単位を1としているがこれは演算概念を示すもので、実際の増減単位は演算ループ中の搬送長さ単位あるいは時間単位となることはいうまでもない。
第1、第2実施形態例によれば、重送によるミスプリントを防止、ダウンタイムの少ない生産性および信頼性の高い装置を提供することができる。また、重送によるジャムを低減することで、本来不必要なジャム処理操作を無くしユーザー操作性の高い装置を提供することができる。更にまた、重送によるミスプリントを防止することで用紙の無駄な消費を減らすし、環境負荷の少ない装置を提供することができる。
本発明の用紙搬送手段を画像形成装置に適用した場合、重送された用紙を搬送路中で一枚に分離することができるので、装置を停止させることなく用紙搬送を継続可能となり、生産性および信頼性の高い画像形成装置を提供できる。また、重送を原因として破棄される用紙が無くなるので、紙資源の無駄な消費を減らすとともに作像に伴うインク、トナーや定着に要する熱量などの無駄な消費も防げるので、環境負荷の少ない画像形成装置を提供することができる。特に高速機においては大型であるためもあり、取り除かなければならない機内残留紙や再動作時に至るエネルギー消費も多く、またダウンタイムが生産性の低下に大きく影響するため、装置を止めずに重送を回避できる効果は経済的にも大きい。
[3]第3実施形態
本例は図1に示した画像形成装置に適用可能な用紙搬送装置に係る。第3実施形態においては、図2で示したと同様に、上流側搬送手段として搬送ローラ3、下流側搬送手段としてレジストローラ4、重送検知手段15、制御手段20を備え、かつ、これに搬送ローラ30が付加されている。制御手段20による制御内容は後述する。
図8乃至図14に示した用紙搬送手段において重送検知手段15は略記しているが図2におけると同様、用紙搬送路を挟んで発光素子15aと受光素子15bからなり、通過する用紙によって発光素子15aからの光が遮られ受光素子15bの受光量が減衰されることから、図7に示したように重送の有無およびその枚数まで判断することができる。
図8乃至図14に示した通り、搬送方向上、一対のレジストローラ4と一対の搬送ローラ3の間には一対の搬送ローラ30がある。搬送ローラ3および搬送ローラ30は図示しない駆動手段によって挟持された用紙を搬送方向に移送可能に構成されている。また、公知のクラッチブレーキあるいは駆動モータの励磁によって回転を停止し、挟持した用紙を停止可能に構成されている。
重送の解消動作:
図8乃至図14により重送の解消動作について説明する。図8に示したように、何らかの要因により上流から重送状態で用紙が搬送され、2枚重送部が重送検知手段15に至ると重送したことが検知される。図9に示したように搬送はそのまま続けられ、用紙が更に重なり合った3枚重送部が重送検知手段15に至るとこの更なる重なりが重送検知手段15で検知される。
さらに搬送が続けられ、図10に示したように先行する一枚目の用紙の後端部が重送検知手段15を通過することにより重送検知手段15は重送枚数が減少したことを検知する。このとき、搬送ローラ3を停止し、二枚目以降の用紙を停止状態で保持する。搬送ローラ30及びレジストローラ4の駆動は継続しているので図11に示したように先行する一枚目の用紙だけそのまま搬送ローラ30及びレジストローラ4によって画像形成部200へ向けて搬送が継続される。
制御手段20は図8から図9に至る時間あるいは搬送長さ、更に図10に至る時間あるいは搬送長さを重送状態搬送長さLw1(重送状態にある二枚目の先端から三枚目の先端までの長さ)および重送状態搬送長さLw2(重送状態にある三枚目の先端から重送状態検知手段15<一枚目の後端>までの長さ)として計測記憶し、図10で搬送ローラ3を停止させてから一枚目の用紙だけ重送状態搬送長さ(Lw1+Lw2)分搬送されるのを待つ(図11参照)。
こうして、図10で搬送ローラ3を停止させてから一枚目の用紙だけ重送状態搬送長さ(Lw1+Lw2)分搬送されたならば、図12に示したように、搬送ローラ3の駆動を再開(再スタート)する。このことで一枚目の用紙後端が二枚目以降の用紙先端より前に進んでから二枚目以降の搬送を再開するので、一枚目の重送状態が解消される。
このとき、作像と用紙のタイミング合わせのためレジストローラ4で用紙を一時停止させる必要がある場合などは、搬送ローラ3の停止時間を長く設定して一枚目と二枚目の用紙の間に間隔を空けるようにてもよいが、最低でも重送状態搬送長さ(Lw1+Lw2)分停止することで重送状態が確実に解消される。更に搬送を続けて図13に示したように二枚目の後端が重送検知手段15を外れることで重送検知手段15は重送枚数が減少したことを検知する。
このとき(二枚目の後端が重送検知手段15を外れたとき)、図13で示すように搬送ローラ3を停止し、三枚目の用紙を保持する。搬送ローラ30は空転(連れ回り)状態とし、レジストローラ4による二枚目の搬送を妨げないようにする。
図12から図13に至るまでに重送状態搬送長さLw2はその間の搬送長さ分加算されている。図13で搬送ローラ3を停止させてから重送状態搬送長さLw2分搬送されるのを待って搬送ローラ3および30の駆動を再開する(図14参照)。このことで二枚目の用紙後端が三枚目の用紙先端より前に進み重送が解消してから三枚目の用紙の搬送を再開するので、二枚目の重送状態も解消される。三枚以上の複数枚の重送をしている場合でも上記の動きを繰返すことで、それぞれを一枚ごとに分離することが可能となる。
制御手段20による重送の解消動作制御手順:
図15、図16に制御手段による制御フローを示す。図8乃至図14で説明した重送状態搬送長さLwの添え字はフロー図では配列構造としているのでLw[n]で表されている。ステップSS2で重送検知手段15が用紙増を検知すれば、ステップSS3のnで重送紙の枚数をカウントし、ステップSS6からステップSS5に至るループで重送状態搬送長さLwをカウントアップしている。
ステップSS6で重送検知手段15が重送枚数が減少したことを判断するとステップSS7で搬送ローラ3を停止し、ステップSS11からステップSS10に至るループで一枚目の用紙後端が二枚目以降の用紙先端より前に進むまで搬送ローラ30の停止を保持する。ステップSS11のΣLw[1〜n]はLw[1]〜Lw[n]の総和を表す。一枚目の送り量Lfが重送状態搬送長さの総和を越えていれば、一枚目の用紙後端が二枚目以降の用紙先端より前に進んだこととなる。
ステップSS12で搬送ローラ10の駆動を再開した後、重送紙が一枚解消されたことで重送枚数に応じたLw[n]の移動および重送枚数の減算を実施する(ステップSS13、ステップSS14)。これを重送枚数nが0になるまで繰返す(ステップSS8)ことで、複数枚の重送でも確実に一枚ごとに分離して送り出すことができる。
[4]第4実施形態
本例は図1に示した画像形成装置に適用可能な用紙搬送装置に係る。第4実施形態においても、図8乃至図14で示した上流側搬送手段として搬送ローラ3、下流側搬送手段としてレジストローラ4、重送検知手段15、制御手段20を用いた例で説明する。但し、制御手段20による制御内容は以下で述べる。
重送の解消動作:
本例の用紙搬送装置の構成を示した図17乃至図22により重送の解消動作について説明する。用紙が重送状態で搬送されたことを重送検知手段15が検知することは第3実施例と同様である。第4実施形態では、図17において、重送を検知するに先立って、一枚目の用紙の単送状態の時間あるいは搬送長さを単送状態搬送長さLs1として計測し、制御手段20に記憶する。
図18に示したように、別途記憶された用紙サイズから知り得る用紙長さ分一枚目の用紙を搬送ローラ3が送り終えたタイミングで搬送ローラ3を停止し、二枚目の用紙を保持する。このことによって一枚目の後端が重送検知手段15を抜ける前から搬送ローラ3を停止させて重送を分離することが可能となる。一枚目の用紙はそのまま下流の搬送ローラ30によってレジストローラ4を経て画像形成部200へと搬送される。
用紙長さLpから単送状態搬送長さLs1を減じた長さを重送状態搬送長さLx1とし、図18で搬送ローラ3を停止してから重送状態検知長さLx1分搬送されるのを待って搬送ローラ3の駆動を再開(再スタート)する(図19参照)。このことで一枚目の用紙後端が二枚目の用紙先端より前に進んでから二枚目の搬送を再開するので、重送状態が解消される。
前記第3実施形態では搬送ローラ3のなるべく近傍に重送検知手段15を配置することが望ましいが、本第4実施形態の構成をとれば搬送ローラ3と重送検知手段15の距離が離れていても確実に重送状態の解消が可能となる。搬送ローラ3の停止時間を長く設定して一枚目と二枚目の用紙の間に間隔を空けるようにしてもよいが、最低でも重送状態搬送長さLx1分停止することで重送状態が確実に解消されることは前記第3実施形態と同様である。更に搬送を続け再び重送検知手段15が重送を検知すると、それまでに搬送した二枚目の搬送長さLs2を記憶する(図20参照)。
一枚目同様、用紙サイズから知り得る用紙長さ分二枚目の用紙を搬送ローラ3が送り終えたタイミングで搬送ローラ3を停止し、三枚目の用紙を保持する(図21参照)。二枚目の用紙はそのまま下流の搬送ローラ30によってレジストローラ4を経て画像形成部200へと搬送される。
用紙長さLpから単送状態搬送長さLs2を減じた長さを重送状態搬送長さLx2とし、図21で搬送ローラ3を停止してから重送状態検知長さLx2分搬送されるのを待って搬送ローラ3の駆動を再開(再スタート)する(図22参照)。このことで二枚目の用紙後端が三枚目の用紙先端より前に進んでから三枚目の搬送を再開するので、二枚目の重送状態も解消される。
制御手段20による重送の解消動作制御手順:
図23、図24に第4実施形態の制御フローを示す。図17乃至図22で説明した重送状態搬送長さLsの添え字はフロー図では配列構造としているのでLs[n]で表されている。ステップPS2の分岐およびステップPS3のnで重送紙の枚数をカウントし、ステップPS6からステップPS5に至るループで重送状態搬送長さLsをカウントアップしている。
ステップPS6で先行紙の後端抜けを判断するとステップPS7で搬送ローラ3を停止し、ステップPS10で重送状態検知長さLxを算出した後、ステップPS12からステップPS11に至るループで重送状態検知長さLxを減算することで一枚目の用紙後端が二枚目以降の用紙先端より前に進むまで搬送ローラ3の停止を保持する。
ステップPS13で搬送ローラ3の駆動を再開(再スタート)した後、ステップPS14で重送枚数に応じたLs[n]の移動を実施しステップPS2へ戻る。ステップPS6で先行紙の後端抜けを判断した後、ステップPS8で重送枚数の減算を実施し、重送枚数nが0になるまで(ステップPS9)全体のループを繰返すことで、複数枚の重送でも確実に一枚ごとに分離して送り出すことができる。
本実施形態4ではレジストローラ4付近に搬送ローラ3、重送検知手段15を構成した例を示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、搬送部103に有する任意の搬送ローラに重送検知を配しても適用可能であることは言うまでもない。しかしながら、レジストローラ104の上流近傍に配することで、複数の給紙部から搬送される用紙に対して、ひとつ構成するだけで作用効果を得られるので、構成が簡素となり安価な装置を実現できるメリットがある。
重送検知11は図3でも示しているように用紙の無い状態を検知することも可能であるので、実施例2での単送状態搬送長さLsの測定や、一枚目の後端抜けで搬送ローラ10を停止させるタイミングを計るトリガとして使えることはもちろんであるが、搬送制御のタイミングを計る搬送センサ、あるいはジャム発生時の用紙の有無を検知するジャム検知として用いることができる。その場合別途搬送センサやジャム検知手段を設ける必要がなくなるので、構成が簡素となり安価な装置を実現できるメリットがある。
重送検知手段は本発明のように光学的に検知する他に、超音波によって検知する方法や、用紙を挟持するローラの変位を測定する方法なども知られているが、光学的検知とは異なる方法においても同様の構成が成り立つことは言うまでもない。しかしながら、搬送長さを計測するには高い精度を得られる光学的手段を用いることが望ましい。また前述の搬送センサと兼用するには光学的検知によるものが、検出に要する時間や精度などの点から有利である。
搬送ローラ10はクラッチブレーキあるいは駆動モータの励磁により停止可能としたが、空転負荷によって用紙を停止保持することが可能であれば、電磁クラッチ等により駆動の伝達を停止するだけで用紙を停止可能に構成しても良い。
図5、7におけるLs[n]およびLx[n]の増減カウンタの単位を1としているがこれは演算概念を示すもので、実際の増減単位は演算ループ中の搬送長さ単位あるいは時間単位となることはいうまでもない。
第3実施形態、第4実施形態等の例では重送によるミスプリントを防止、ダウンタイムの少ない生産性および信頼性の高い装置を提供することができる。また、重送によるジャムを低減することで、本来不必要なジャム処理操作を無くしユーザー操作性の高い装置を提供することができる。更にまた、重送によるミスプリントを防止することで用紙の無駄な消費を減らし、環境負荷の少ない装置を提供することができる。
画像形成装置の正面図である。 用紙搬送装置の要部構成を示した正面図である。 重送検知手段の出力特性図である。 (a)〜(d)は第1実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを段階的に説明した図である。 (a)〜(d)は第2実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを段階的に説明した図である。 第2実施形態において制御手段による重送解消プロセスを説明したフローチャートである。 重送検知手段の出力特性図である。 第3実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第3実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第3実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第3実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第3実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第3実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第3実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第3実施形態において制御手段による重送解消プロセスを説明したフローチャートである。 第3実施形態において制御手段による重送解消プロセスを説明したフローチャートである。 第4実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第4実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第4実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第4実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第4実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第4実施形態であって用紙搬送装置における重送解消プロセスを説明した図である。 第4実施形態において制御手段による重送解消プロセスを説明したフローチャートである。 第4実施形態において制御手段による重送解消プロセスを説明したフローチャートである。
符号の説明
3 搬送ローラ
3a 駆動ローラ
3b 従動ローラ
4 レジストローラ
4a 駆動ローラ
4b 従動ローラ
15 重送検知手段
15a 発光素子
15b 受光素子
20 制御手段
100 用紙搬送部
S 用紙
S1 先行用紙
S2 後行用紙
Lw、Lw1 重送状態搬送長さ
Ls、Ls1 単送状態搬送長さ
Lp 用紙長さ
Lx 重送状態搬送長さ

Claims (19)

  1. シート状媒体を搬送する上流側搬送手段と、
    シート状媒体の搬送方向上、前記上流側搬送手段の下流に配置され、搬送中のシート状媒体の重送を検知する重送検知手段と、
    シート状媒体の搬送方向上、前記重送検知手段の下流に配置され、前記シート状媒体を搬送する下流側搬送手段と、
    前記重送検知手段からの出力に基づき、前記上流側搬送手段の駆動停止を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、搬送中のシート状媒体が重送状態から単送状態になったことを前記重送検知手段が検知したことに基づき前記上流側搬送手段によるシート状媒体の搬送を停止させることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  2. 請求項1記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記制御手段は、搬送されるシート状媒体の重送部分の長さ情報を保持する記憶手段を有することを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  3. シート状媒体を搬送する上流側搬送手段と、
    シート状媒体の搬送方向上、前記上流側搬送手段の下流に配置され、搬送中のシート状媒体の重送を検知する重送検知手段と、
    シート状媒体の搬送方向上、前記重送検知手段の下流に配置され、前記シート状媒体を搬送する下流側搬送手段と、
    前記重送検知手段からの入力に基づき、前記上流側搬送手段の駆動停止を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記重送検知手段が先行シート状媒体と後行シート状媒体との重送状態を検知するに先立つ単送状態搬送長さを計測し、シート状媒体の搬送方向のサイズ情報から単送状態搬送長さを減じた長さを重送状態部分の搬送長さとして、先行シート状媒体の後端が前記上流側搬送手段を通過したときを起点として少なくとも前記重送状態搬送長さを搬送するのに要する時間を経過するまでの間、前記上流側搬送手段によるシート状媒体の搬送を停止させることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  4. 請求項3記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記制御手段は、搬送されるシート状媒体の搬送方向のサイズ情報を保持する記憶手段を具備していることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記上流側搬送手段及び前記下流側搬送手段は夫々一対の対向ローラからなり、対をなすローラの一方は駆動ローラであることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記制御手段は、重送状態の搬送長さを計測し、少なくとも重送状態搬送長さに相当する時間、上流側搬送手段によるシート状媒体の搬送を停止させることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記重送検知手段は光学的検知手段であることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記重送検知手段は搬送系に設けられる他のセンサと兼用可能であることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記下流側搬送手段がレジストローラであることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかに記載のシート状媒体搬送装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. シート状媒体に対して上流側搬送手段と下流側搬送手段とで搬送駆動力を与えて搬送するとき、先行シート状媒体の後端部と後行シート状媒体の先端部とが重なる状態の重送状態搬送長さの領域が、上流側搬送手段を通過した時点で、該上流側搬送手段による搬送駆動力を停止させることで前記後行シート状媒体の搬送を停止するとともに、下流側搬送手段による搬送駆動力は継続して与え続けることにより、後行シート状媒体を残して先行シート状媒体を進行させて重送状態の解消をはかることを特徴とするシート状媒体搬送方法。
  12. 請求項11記載のシート状媒体搬送方法において、
    前記重送状態が解消されたら、前記上流側搬送手段による後行シート状媒体の搬送を復活させることを特徴とするシート状媒体搬送方法。
  13. シート状媒体を搬送する搬送手段と、この搬送手段の下流に配置され搬送中のシート状媒体の多数枚の重送を検知する重送検知手段とを有し、この重送検知手段が重送枚数の減少を検知したことに基づき搬送手段を停止させることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  14. 請求項13記載のシート状媒体搬送装置において、
    制御手段は、重送検知手段が検知する重送枚数毎にその重送状態での搬送長さを計測記憶し、重送状態での搬送長さに相当する時間、順次搬送手段を停止させることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  15. シート状媒体を搬送する搬送手段と、この搬送手段の下流に配置され搬送中のシート状媒体の多数枚の重送を検知する重送検知手段と、搬送するシート状媒体のサイズを記憶保持するシート状媒体サイズ記憶手段とこれらを制御する制御手段を有するシート状媒体搬送装置であって、
    前記制御手段は、前記重送検知手段が検知する重送枚数毎にその搬送状態での搬送長さを計測し記憶する搬送状態長さ記憶手段を有し、
    前記シート状媒体記憶手段より得たシート状媒体の長さから、前記搬送状態長さ記憶手段より得た搬送長さを減じた長さを重送状態での搬送長さとし、
    先行するシート状媒体の後端が搬送手段を通過後、重送状態搬送長さが搬送されるのに相当する時間、順次搬送手段を停止させることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  16. 請求項13乃至15の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記重送検知手段は光学的検知手段であることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  17. 請求項13乃至15の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記重送検知手段は搬送系に設けられる他のセンサと兼用可能でもあることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  18. 請求項13乃至15の何れかに記載のシート状媒体搬送装置において、
    前記重送検知手段の下流に第二搬送手段を有し、この第二搬送手段がレジストローラであることを特徴とするシート状媒体搬送装置。
  19. 請求項13乃至15及び18の何れかに記載のシート状媒体搬送装置で搬送されるシート状媒体に画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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