JP4813131B2 - ソルダーレジスト樹脂組成物、その製造方法およびその硬化物 - Google Patents

ソルダーレジスト樹脂組成物、その製造方法およびその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物及びこれを用いて得られる電気絶縁性に優れた硬化物に関する。
近年、電子部品の分野においては、小型化、薄型化、高速化への対応から、耐熱性、耐薬品性、及び、耐湿性に優れる樹脂としてエポキシ樹脂に代わり、ポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が使用されている。例えば、特開2002−145981号公報、特開2003−198105号公報、特開2003−335944号公報には、非含窒素系極性溶媒に可溶であり、低反り性及び柔軟性を有するポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が開示されている。これらのポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂は封止材との密着性、耐溶剤性、耐薬品性(耐ハンダフラックス性)、耐湿性等の試験ではよい成績を示している。
しかし、近年、電子部品配線のファインピッチ化が進み、特にフレキシブル基盤の先スズメッキ用ソルダーレジストに関しては、従来の製品では被膜の電気絶縁性の信頼性に欠けるという問題が生じている。ここで先スズメッキとは、基板の酸化防止性能の向上あるいはソルダーレジストと基板との密着性改善のために基板に配線パターンを形成し、ソルダーレジスト層を形成する前に、この配線パターンに予めスズメッキ加工を施し、その後ソルダーレジストを塗工することを意味している。
特開2002−145981号公報 特開2003−198105号公報 特開2003−335944号公報
本発明は上記の従来技術の問題点を解消し、低反り性、耐溶剤性に優れ、さらに電気絶縁性に優れた先スズメッキ用のソルダーレジストの製造を可能にする樹脂組成物、及びそれを用いた硬化物の提供をその目的とする。
また、本発明は、上記の樹脂組成物を製造する方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、先スズメッキ用のソルダーレジスト被膜の親水性と疎水性とのバランスが電気絶縁性に影響を及ぼすこと、即ち、使用する樹脂原料の炭素数などに最適値があることを見いだし、この知見に基づき、従来の特性に加えて、電気絶縁性に優れた先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物、及び、それを用いた優れた電気絶縁性を有する被膜形成材を見いだし、本発明を完成させた。
本発明の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物は、(A)一般式(I)で示される繰り返し単位を有する樹脂を含有することを特徴としている。
Figure 0004813131
上記式[I]中、複数個のRは、それぞれ独立に、分岐しても良い炭素数8〜9のアルキ
レン基を示し、複数個のXは、それぞれ独立に、炭素数2〜18のアルキレン基又はアリーレン基を示し、mおよびnは、それぞれ独立に1〜20の整数を示す。
また、本発明の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物の製造方法は、(a)トリメリット酸無水物、(b)一般式(II)で表されるジイソシアネートおよび(c)ポリイソシアネート化合物を反応させて前記一般式(I)で示される繰り返し単位を有する樹脂を製造し、これを用いることを特徴としている。
Figure 0004813131
上記式(II)中、複数個のRは、それぞれ独立に、分岐しても良い炭素数8〜のアルキレン基を示し、複数個のXは、それぞれ独立に、炭素数2〜18のアルキレン基又はアリーレン基を示し、mおよびnは、それぞれ独立に1〜20の整数を示す。
さらに、本発明の先スズメッキ用ソルダーレジスト組成物の硬化体は、前記の先スズソルダーレジスト樹脂組成物を硬化させてなる。
本発明の先スズメッキ用ソルダーレジスト組成物を用いれば、従来の特性に加えて、電気絶縁性に優れた先スズメッキ用ソルダーレジスト硬化物が得られる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明(I)の樹脂組成物は、前記のような(A)成分のポリアミドイミド樹脂を含有する。(A)成分のポリアミドイミド樹脂は、好ましくは(a)トリメリット酸無水物及び(b)一般式(II)で表されるジイソシアネートを必須成分として反応させることにより得られる。
本発明における(A)成分のポリアミドイミド樹脂の製造に(a)成分として用いられるのはトリメリット酸無水物である。
また、上記のトリメリット酸無水物の他に必要に応じて、脂肪族ジカルボン酸(例:コハク酸、グルタン酸、アジピン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等)、芳香族ジカルボン酸(例:イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、オキシジ安息香酸等)、酸無水物基を有する4価のポリカルボン酸、例えば、一般式(III)
Figure 0004813131
(式中、Yは
Figure 0004813131
から選ばれる4価の基を示す)を使用することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明において(b)成分として用いる前記一般式(II)で表されるジイソシアネートは、例えば、一般式(IV)で表されるカーボネートジオール類と
Figure 0004813131
(式(IV)中、複数個のRはそれぞれ独立に分岐しても良い炭素数8〜9のアルキレン基を示し、mは、2〜20の整数である。)
一般式(V)で表されるジイソシアネート類
OCN−X−NCO (V)
[式[V]中、Xは、炭素数2〜18のアルキレン基又はフェニレン基等の好ましくは炭素
数6〜30のアリーレン基(これはメチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基を置換基として有していてもよい)を示す。]とを無溶媒あるいは有機溶媒中で反応させることにより得られる。
上記の一般式(IV)で表されるカーボネートジオール類としては、例えば、株式会社クラレ製の商品名クラレポリオールC−1015N、C−1065N、C−2015N,C−2065Nとして市販されているものが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用できる。
また、上記一般式(V)で表されるジイソシアネート類としては、例えば、ジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジメチルジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジエチルジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、3,2′−又は3,3′−又は4,2′−又は4,3′−又は5,2′−又は5,3′−又は6,2′−又は6,3′−ジメトキシジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,3′−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,4′−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4′−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート、4,4′−[2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートを使用することが好ましい。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。また、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式イソシアネート及び3官能以上のポリイソシアネートを用いてもよく、経日変化を避けるために必要なブロック剤で安定化したものを使用してもよい。ブロック剤としては、アルコール、フェノール、オキシム等があるが、特に制限はない。
上記の一般式(IV)で表されるカーボネートジオール類と一般式(V)で表されるジイソシアネート類の配合量は、水酸基数とイソシアネート基数の比率が、イソシアネート基/水酸基=1.01以上になるようにすることが好ましい。
この反応は、無溶媒あるいは有機溶媒の存在下で行うことができる。反応温度は、60〜200℃とすることが好ましく、反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件などにより適宜選択することができる。
このようにして得られる(b)成分のジイソシアネートの数平均分子量は、1,000〜10,000であることが好ましく、1,200〜9,500であることがより好ましく、1,500〜9,000であることが特に好ましい。数平均分子量が1,000未満
であると、反り性が悪化する傾向があり、10,000を超えると、ジイソシアネートの反応性が低下し、ポリイミド樹脂化、又は、ポリアミドイミド樹脂化することが困難となる傾向がある。
なお、本明細書において、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
本発明においては、さらに(c)成分として上記(b)成分以外のポリイソシアネート化合物を用いることが、耐熱性の点で好ましい。このようなポリイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、例えば、(b)成分で用いられる一般式(VI)で表されるジイソシアネート類又は3価以上のポリイソシアネート類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
(c)成分のポリイソシアネート化合物としては、その総量の50〜100重量%が芳香族ポリイソシアネートであることが好ましく、耐熱性、溶解性、機械特性、コスト面などのバランスを考慮すれば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、及び、トリレンジイソシアネートが特に好ましい。
本発明における(b)成分の一般式(II)で表されるジイソシアネートと(c)成分のポリイソシアネート化合物の配合割合は、(b)成分/(c)成分の当量比で0.1/0.9〜0.9/0.1とすることが好ましく、0.2/0.8〜0.8/0.2とすることがより好ましく、0.3/0.7〜0.7/0.3とすることが特に好ましい。この当量比が0.1/0.9未満では、低弾性率化できず、反り性及び密着性が低下する傾向があり、0.9/0.1を超えると、耐熱性等の膜特性が低下する傾向がある。
また、(a)成分のトリメリット酸無水物の配合割合は、(b)成分と(c)成分中のイソシアネート基の総数に対する(a)成分の酸無水物基の総数の比が0.3〜0.7であることが好ましく、更に0.35〜0.65、より好ましくは0.4〜0.6である。この比が0.3未満であるか又は0.7を超えると、樹脂の分子量を高くすることが困難になる傾向がある。
本発明に用いられる樹脂の製造法では、有機溶媒、好ましくは非含窒素系極性溶媒の存在下に、遊離発生してくる炭酸ガスを反応系より除去しながら原料成分を加熱縮合させる。
上記非含窒素系極性溶媒としては、エーテル系溶媒、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテルなど;含硫黄系溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなど;エステル系溶媒、例えば、γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブなど、ケトン系溶媒、例えば、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンなど;芳香族炭化水素系溶媒、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられ、これらは単独で又は2種類以上組み合わせて使用することができる。生成する樹脂を溶解する溶剤を選択して使用するのが好ましい。合成後、そのままペーストの溶媒として好適なものを使用することが好ましい。高揮発性であって、低温硬化性を付与でき、かつ効率良く均一系で反応を行うためには、γ−ブチロラクトンもしくは酢酸セロソルブが好ましい。
溶媒の使用量は、生成する樹脂の0.8〜5.0倍(重量比)とすることが好ましい。0.8倍未満では、合成時の粘度が高すぎて、攪拌不能により合成が困難となる傾向があり、5.0倍を超えると、反応速度が低下する傾向がある。反応温度は、80〜210℃とすることが好ましく、100〜190℃とすることがより好ましく、120〜180℃
とすることが特に好ましい。80℃未満では反応時間が長くなり過ぎ、210℃を超えると反応中に三次元化反応が生じてゲル化が起こり易い。反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜選択することができる。また、必要に応じて、三級アミン類、アルカリ金属、アルカリ土類金属、錫、亜鉛、チタニウム、コバルト等の金属又は半金属化合物等の触媒存在下に反応を行っても良い。
このようにして得られた樹脂の数平均分子量は、4,000〜40,000であることが好ましく、5,000〜38,000であることがより好ましく、6,000〜36,000であることが特に好ましい。数平均分子量が4,000未満であると、耐熱性等の膜特性が低下する傾向があり、40,000を超えると、非含窒素系極性溶媒に溶解しにくくなり、合成中に不溶化しやすい。また、作業性に劣る傾向がある。
また、合成終了後に樹脂末端のイソシアネート基をアルコール類、ラクタム類、オキシム類等のブロック剤でブロックすることもできる。
本発明に用いられる(B)成分のエポキシ樹脂としては、例えば、油化シェルエポキシ(株)製の商品名エピコート828等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成(株)製の商品名YDF−170等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製の商品名エピコート152、154、日本化薬(株)製の商品名EPPN−201、ダウケミカル社製の商品名DEN−438等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、日本化薬(株)製のEOCN−125S、103S、104S等のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製の商品名Epon1031S、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の商品名アラルダイト0163、ナガセ化成(株)製の商品名デナコールEX−611、EX−614、EX−614B、EX−622、EX−512、EX−521、EX−421、EX−411、EX−311等の多官能エポキシ樹脂、油化シェルエポキシ(株)製の商品名エピコート604、東都化成(株)製の商品名YH−434、三菱ガス化学(株)製の商品名TETRAD−X、TETRAD−C、日本化薬(株)製の商品名GAN、住友化学(株)製の商品名ELM−12等のアミン型エポキシ樹脂、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の商品名アラルダイトPT810等の複素環含有エポキシ樹脂、UCC社製のERL4234、4299、4221、4206等の脂環式エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらのエポキシ樹脂のうち、1分子中にエポキシ基を3個以上有するアミン型エポキシ樹脂は、耐溶剤性、耐薬品性、耐湿性の向上の点で特に好ましい。本発明で用いられる(B)成分のエポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基を1個だけ有するエポキシ化合物を含んでいてもよい。このようなエポキシ化合物は、樹脂全量に対して0〜20重量%の範囲で使用することが好ましい。このようなエポキシ化合物としては、n−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル等がある。また、メチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート等の脂環式エポキシ化合物を使用することができる。
本発明における(B)成分のエポキシ樹脂の使用量は、(A)成分及び(A’)成分の樹脂100重量部に対して好ましくは1〜50重量部、より好ましくは2〜45重量部、さらに好ましくは3〜40重量部とされる。エポキシ樹脂の配合量が1重量部未満では、耐溶剤性、耐薬品性、耐湿性が低下する傾向にあり、50重量部を超えると、耐熱性及び粘度安定性が低下する傾向にある。
エポキシ樹脂の添加方法としては、添加するエポキシ樹脂を予め樹脂に含まれる溶媒と同一の溶媒に溶解してから添加してもよく、また、直接樹脂に添加してもよい。
本発明の樹脂組成物には、塗工時の作業性及び被膜形成前後の膜特性を向上させるため、必要に応じて、有機又は無機のフィラー類、消泡剤、レベリング剤等の界面活性剤類、
染料又は顔料等の着色剤類、硬化促進剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、滑剤を添加することができる。
本発明の被膜形成材は、フレキシブル基板分野の先スズメッキ用ソルダーレジスト層に使用できる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
〔実施例1〕
攪拌機、油水分離器付き冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた5リットルの四つ口フラスコに、クラレポリオールC−2015N(株式会社クラレ製ポリカーボネートジオールの商品名、原料ジオールモル比:1,9−ノナンジオール:2−メチル−1,8−オクタンジオール=15:85)1000.0g(0.50モル)及びT−80(三井武田ケミカル株式会社製トリレンジイソシアネートの商品名、原料ジイソシアネートモル比:2,4−トリレンジイソシアネート:2,6−トリレンジイソシアネート=80:20))176.0g(1.01モル)と、γ−ブチロラクトン700.0gを仕込み、窒素を導入し、140℃まで昇温した。140℃で5時間反応させ、(b)成分としてのジイソシアネート[一般式(II)において、分子量分布がないと仮定して仕込み比から計算すると、Rの15%がノナメチレン基、85%が2位がメチル化されたオクタメチレン基を示し、Xの80%が2,4−トリレン基、20%が2,6−トリレン基を示し、m=10、n=1であるジイソシアネート]を得た。更に、この反応液に(a)成分としてトリメリット酸無水物192.1g(1.00モル)、(c)成分としてT−80 87.2g(0.50モル)及びγ−ブチロラクトン667.0gを仕込み、170℃まで昇温した後、5時間反応させて、前記一般式(I)で表される繰り返し単位[一般式(I)において、分子量分布がないと仮定して仕込み比から計算すると、Rの65%がノナメチレン基、35%が2位がメチル化されたオクタメチレン基を示し、Xの80%が2,4−トリレン基、20%が2,6−トリレン基を示し、m=10、n=1である繰り返し単位]を有する、粘度250Pa・s、数平均分子量が16,000、不揮発分50重量%のポリイミド樹脂溶液を得た。なお、(b)成分/(c)成分のモル比は、0.5/0.5である。得られたポリイミド樹脂溶液400gにアエロジルR974(日本アエロジル株式会社製シリカ微粒子の商品名、1次粒子平均径12nm、表面積170m2/g)8.0gを加
え、さらに、γ−ブチロラクトンで希釈して粘度調整後、粗混練し、次いで三本ロールミル((株)小平製作所製 型式,RIII−1RM−2)を用いて3回混練を繰り返して本混
連を行い、均一にシリカ粒子が分散したポリイミド樹脂ペーストを得た。さらに、γ−ブチロラクトンで希釈して、粘度58Pa・s、不揮発分45重量%のポリイミド樹脂組成物を得た。
〔実施例2〕
実施例1で得られたポリイミド樹脂溶液の樹脂分100重量部に対してYH−434(東都化成(株)製アミン型エポキシ樹脂の商品名、エポキシ当量約120、エポキシ基4個/分子)10重量部を加えて混合し、γ−ブチロラクトンで希釈して、粘度53Pa・s、不揮発分45重量%のポリイミド樹脂組成物を得た。
〔実施例3〕
実施例2において、YH−434、10重量部の代わりに、エピコート828(油化シェルエポキシ(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂の商品名、エポキシ当量約189、エポキシ基2個/分子)10重量部を用いた以外は、実施例2と全く同様の操作を行い、粘度52Pa・s、不揮発分45重量%のポリイミド樹脂組成物を得た。
〔比較例1〕
攪拌機、油水分離器付き冷却管、窒素導入管及び温度計を備えた5リットルの四つ口フラスコに、ETERNACOLL UH−200(宇部興産株式会社製 1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートジオールの商品名)1000.0g(0.50モル)及びT−80(三井武田ケミカル株式会社製トリレンジイソシアネートの商品名、原料ジイソシアネートモル比:2,4−トリレンジイソシアネート:2,6−トリレンジイソシアネート=80:20))176.0g(1.01モル)と、γ−ブチロラクトン700.0gを仕込み、窒素を導入し、140℃まで昇温した。140℃で5時間反応させ、(b)成分としてのジイソシアネート[一般式(II)において、Rがすべてヘキサメチレン基を示し、Xの80%が2,4−トリレン基、20%が2,6−トリレン基を示し、m=13、n=1であるジイソシアネート]を得た。更に、この反応液に(a)成分としてトリメリット酸無水物192.1g(1.00モル)、(c)成分としてT−80 87.2g(0.50モル)及びγ−ブチロラクトン667.0gを仕込み、170℃まで昇温した後、5時間反応させて、前記一般式(I)で表される繰り返し単位[一般式(I)において、Rがすべてヘキサメチレン基を示し、Xの80%が2,4−トリレン基、20%が2,6−トリレン基を示し、m=10、n=1である繰り返し単位]を有する、粘度260Pa・s、数平均分子量が14,000、不揮発分50重量%のポリイミド樹脂溶液を得た。なお、(b)成分/(c)成分のモル比は、0.5/0.5である。
得られたポリイミド樹脂溶液400gにアエロジルR974(日本アエロジル株式会社製シリカ微粒子の商品名、1次粒子平均径12nm、表面積170m2/g)8.0gを
加え、さらに、γ−ブチロラクトンで希釈して粘度調整後、粗混練し、次いで三本ロールミル((株)小平製作所製 型式,RIII−1RM−2)を用いて3回混練を繰り返して本
混連を行い、均一にシリカ粒子が分散したポリイミド樹脂ペーストを得た。さらに、γ−ブチロラクトンで希釈して、粘度55Pa・s、不揮発分45重量%のポリイミド樹脂組成物を得た。
〔比較例2〕
比較例1で得られたポリイミド樹脂溶液の樹脂分100重量部に対してYH−434(東都化成(株)製アミン型エポキシ樹脂の商品名、エポキシ当量約120、エポキシ基4個/分子)10重量部を加え、γ−ブチロラクトンで希釈して、粘度54Pa・s、不揮発分43重量%のポリイミド樹脂組成物を得た。
〔比較例3〕
比較例2において、YH−434、10重量部の代わりに、エピコート828(油化シェルエポキシ(株)製ビスフェノールA型エポキシ樹脂の商品名、エポキシ当量約189、エポキシ基2個/分子)10重量部を用いた以外は、比較例2と全く同様の操作を行い、粘度55Pa・s、不揮発分44重量%のポリイミド樹脂組成物を得た。
上記の実施例2,3、及び比較例2,3で得られたポリイミド樹脂組成物の物性を下記の方法で測定し、結果を表1に示した。
(1)反り性
厚さ25μmのポリイミドフィルム上に、得られたポリイミド樹脂組成物を塗布し、80℃で30分乾燥した後、空気雰囲気下、120℃で90分加熱後、いったん冷却し、120℃で120分、引き続き150℃で30分加熱した。この硬化条件は先スズメッキ工程を想定したものである。得られた塗膜厚さは10〜15μmであった。熱硬化後のフィルムを直径50mmの円形に切り出し、印刷面を上にして置いて下記基準で評価した。
○:最大の反り高さが5mm未満
×:最大の反り高さが5mm以上。
(2)耐溶剤性
厚さ12μmの電解銅箔の粗面上に形成した無電解スズメッキ(使用メッキ液 TINPOSIT LT−34、ロームアンドハース社製)の粗面上に、得られたポリイミド樹脂組成物を塗布し、80℃で30分乾燥した後、空気雰囲気下、120℃で90分加熱後、いったん冷却し、120℃120分、引き続き150℃30分加熱した。この硬化条件は先スズメッキ工程を想定したものである。得られた塗膜厚さは10〜15μmであった。この塗膜を室温でアセトン中に1時間塗膜を浸漬させ、塗膜外観の変化について下記基準で評価した。
○:外観変化なし
△:一部外観に変化あり
×:全面外観に変化あり
(3)電気絶縁性(高温高湿バイアステスト)
東洋メタライジング株式会社製基板(厚さ25μmのポリイミドフィルム、厚さ8μmの銅箔)のを用いて櫛型パターン(ライン(μm)/スペース(μm)=15/15)を作成し、その上に、得られたポリイミド樹脂組成物を塗布し、80℃で30分間乾燥した後、空気雰囲気下、120℃で90分加熱後、いったん冷却し、120℃で120分、引き続き150℃で30分加熱した。この硬化条件は、先スズメッキ工程を想定したものである。得られた塗膜の厚さは10〜15μmであった。その基板を85℃、相対湿度85%の雰囲気下において直流60Vのバイアス電圧を印加して1000時間放置し、絶縁抵抗が10の6乗未満となる時間数で電気絶縁性を評価した。
(4)電気絶縁性(高温高湿ストレス加速試験)
上記(3)の電気絶縁性(高温高湿バイアステスト)と同様の方法で熱硬化塗膜を作成し、その基盤を120℃、相対湿度85%の雰囲気下において直流60Vのバイアス電圧を印加して200時間放置し、絶縁抵抗値(Ω)が10の6乗未満となる時間数で電気絶縁性を評価した。
Figure 0004813131
本発明の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物は非含窒素系極性溶媒に可溶で低温硬化性を有し、それからなる硬化物は低反り性、柔軟性、封止材との密着性、耐溶剤性及び耐薬品性に優れ、しかも、耐熱性、電気特性、絶縁信頼性、及び経済性に優れるものである。本発明の樹脂組成物を用いて硬化被膜を形成して得られる各種電気部品、電子部品等の先スズメッキ用ソルダーレジストは、信頼性に優れるものとなる。

Claims (9)

  1. (A)一般式(I)で示される繰り返し単位を有する樹脂;
    Figure 0004813131
    (式[I]中、複数個のRは、それぞれ独立に、分岐しても良い炭素数8〜9のアルキレン基を示し、複数個のXは、それぞれ独立に、炭素数2〜18のアルキレン基又はアリーレン基を示し、mおよびnは、それぞれ独立に1〜20の整数を示す。)を含有することを特徴とする先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物。
  2. 前記(A)一般式(I)で示される繰り返し単位を有する樹脂の数平均分子量が、4,000〜40,000の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物。
  3. 前記複数個のRが、それぞれ独立に、1,9−ノニレン基、もしくは2−メチル−1,8−オクチレン基であることを特徴とする請求項1に記載の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物。
  4. 前記複数個のXが、それぞれ独立に、トリレン基又はジフェニルメタン−4,4’−イル基であることを特徴とする請求項に記載の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物。
  5. 有機溶媒として非含窒素系極性溶媒を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物。
  6. (A)成分の樹脂100重量部及び(B)エポキシ樹脂1〜50重量部を含有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物。
  7. (a)トリメリット酸無水物、
    (b)一般式(II)で表されるジイソシアネート
    Figure 0004813131
    (式(II)中、複数個のRは、それぞれ独立に、分岐しても良い炭素数8〜のアルキレン基を示し、複数個のX は、それぞれ独立に、炭素数2〜18のアルキレン基又はアリーレン基を示し、mおよびnは、それぞれ独立に1〜20の整数を示す。)および
    (c)ポリイソシアネート化合物を反応させた前記一般式(I)で示される繰り返し単位を有する樹脂を用いることを特徴とする先スズメッキ用ソルダーレジスト樹脂組成物の製造方法。
  8. 前記(b)成分および前記(c)成分の配合割合[(b)成分/(c)成分]が(b)成分および(c)成分の当量比で0.1/0.9〜0.9/0.1であり、かつ(b)及び(c)成分中のイソシアネート基の総数に対する(a)成分の酸無水物基の総数の比が0.3〜0.7であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記請求項1乃至6の何れか一項に記載の樹脂組成物を硬化してなる先スズメッキ用ソルダーレジスト硬化物。
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