JP4808875B2 - 抹茶の物性改善方法及び物性改善された抹茶製剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抹茶にα,α−トレハロース粉末及びミネラル含有食品素材を含有させることにより、抹茶の物性を改善する方法、及び物性の改善された抹茶製剤並びにそれを含有する飲食物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
抹茶は、ナチュラルな健康食品又は健康嗜好品として、また、味、香り、色彩が好ましいことから、飲用のみだけでなく、各種加工飲食物への添加材料として用いられている。しかしながら、抹茶は水系媒体に浸漬した際に、微粒子同士がくっつき合う性質を有するため、いわゆるダマを形成しやすく、分散・溶解の作業に手間がかかる。さらに、抹茶の緑色色素は加熱処理などによって褪色しやすく、抹茶を配合させる飲食物への用途が制限されている。このような抹茶の物性を改善する方法としては、抹茶を砂糖やデキストリンの粉末に倍散する方法が知られている。この方法によるときには、分散・溶解性についてはある程度改善されるが満足のいくものではなく、さらに、甘味が強くなるなど、抹茶本来の風味が失われる恐れがあるうえに、緑色褪色の防止効果は全く期待できない。そこでさらに、クロレラ、熊笹エキス、緑色色素などの添加剤によって、緑色を補強し褪色を防止する方法も考えられるが、色調、風味が抹茶本来のものと異なるので、商品として好ましいとは言い難い。このような抹茶の有する難点を解決するために、特開平10−165094号公報には、抹茶をグルコマンナン−カラギーナン架橋物、サイクロデキストリン及び起晶性糖類によって包埋する方法が提案されてはいるが、その方法は極めて煩雑であるうえに、製造工程において抹茶の風味の劣化が懸念される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、抹茶の持つナチュラルな健康食品又は健康嗜好物としての特性を損なうことなく、抹茶の物性を改善する方法、並びに物性の改善された抹茶製剤及びそれを含有する飲食物を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は抹茶の持つナチュラルな健康食品又は健康嗜好物としての物性に着目し、この特性を損うことなく物性改善する方法について鋭意研究した結果、抹茶にα,α−トレハロース粉末及びミネラル含有食品素材、望ましくは乳清由来のミネラル含有食品素材を特別な操作を施すことなく混合し含有させるだけで、抹茶の水系媒体への分散・溶解性を著しく改善できること、及び、抹茶の保存中及びそれを含有する加工食品における緑色保持性を改善するだけでなく、緑色をより鮮やかにすることを見出し、本発明を完成するに至った。また、本発明の抹茶製剤は容器に付着しにくく、輸送時の振動によって抹茶とα,α−トレハロース粉末及びミネラル含有素材が分離することがない安定な組成物であることも確認した。本発明の抹茶製剤は、上記のごとく抹茶の有する物性が改善されているので、それ自体を粉末飲料として提供する場合はもとより、及び、各種加工飲食物へ配合するに際しても極めて有利な特徴を有している。
【0005】
【発明の実施の形態】
通常、抹茶は緑茶の一種であるてん茶の茶葉を粉末化したものの呼称であるが、本発明の抹茶製剤に適用される抹茶としては、てん茶に限らず、煎茶、玉露などの緑茶を粉末化したものであっても、本発明に従えば、物性が改善されるので包含するものとする。したがって、本発明でいう抹茶とは粉末状の緑茶全般を指し示すものである。
【0006】
本発明で用いるα,α−トレハロースは、2分子のグルコースが還元性基同士でα,α−結合してなる二糖類であって、砂糖の約45%の甘味度を有する。自然界においては細菌、真菌、藻類、昆虫、甲殻類などに広く分布しており、大量生産技術が確立し、市販されている。本発明で用いられるα,α−トレハロースの形態は、結晶性又は非結晶性を問わず粉末状であるならば良く、本発明の効果を達成するものである限り、由来、純度、調製方法は特に限定されない。例えば、株式会社林原商事販売のα,α−トレハロース(商品名『トレハ』、固形物当りのα,α−トレハロース純度98重量%以上)が有利に用いられる。
【0007】
本発明で用いるミネラル含有食品素材とは、食品にミネラル成分を補強するために添加される食品素材であり、ミネラル成分を豊富に含有する天然原料、例えば、乳清、貝殻、骨、海藻などからの粗抽出物若しくは抽出精製されたものであっても、また、予め単離精製されたミネラルを任意の比率で配合したものであったもよく、さらにそれらの混合物であってもよい。ミネラル含有食品素材に含有するミネラルとしては、例えば、カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、リン、鉄、亜鉛などが挙げられ、通常、これらの可食性の塩類を1種又は2種以上を含むものが用いられる。ミネラル含有食品素材に含まれるミネラル成分の含有量は、少なすぎると本発明の効果が発揮されないので、少なくともミネラル成分を1重量%以上含有するミネラル含有食品素材を用いるのが望ましい。ミネラル含有食品素材の形態としては本発明の効果が発揮されるのであれば、その形態は問わないが、水系媒体によって速やかに溶解可能な形態が望ましく、通常は、粉末状又は顆粒状のものが用いられる。ナチュラルで健康を指向する本発明においては、ミネラル含有食品素材としてはカルシウム、とりわけ乳清由来のミルクカルシウム(乳清カルシウム)を多く含むものが望ましく、例えば、乳清を原材料とし、カルシウムを約28重量%含有する『ミルクCa−28EX』(森永乳業株式会社製造販売)が有利に利用できる。
【0008】
本発明で用いるα,α−トレハロース粉末及びミネラル含有食品素材の含有量としては、抹茶に対して、α,α−トレハロース粉末を40〜900重量%、ミネラル含有食品素材を5〜20重量%含有させる。上記含有量に満たない場合には本発明の効果が充分に発揮されず、また、多すぎてもさほど効果に違いがないうえに、抹茶製剤自体又はそれを含有させた飲食物の風味を損なうことが危惧されるので、好ましくない。
【0009】
本発明の抹茶製剤の用途としては、ナチュラルな健康食品又は健康嗜好物として、緑茶飲料をはじめとする各種粉末飲料、粉末スープ、粉末調味料などとして使用可能である。また、着色、香付け、味付け、風味付け、栄養補強などを目的として各種飲食物に配合することもできる。例えば、アイスクリーム、かき氷、ゼリーなどの冷菓、餅、飴、餡、饅頭、大福、ワラビ餅、羊羹などの和菓子、プリン、クッキー、ビスケット、ケーキ、キャンディ、チューインガム、チョコレート、ババロアなどの洋菓子、うどん、そば、素麺、冷麦などの麺類、マカロニ、スパゲッティなどのパスタ類、カマボコ、ちくわ、はんぺんなどの水産練製品、おにぎり、おこわ、赤飯、炒飯などの米飯加工品、ハム、ソーセージなどの畜産加工品、牛乳、練乳、ヨーグルト、バター、チーズなどの乳製品、豆腐、卵焼き、シュウマイ、春巻き、餃子、ハンバーグ、寿司、天ぷら、フライなどの各種加工食品、茶飲料、ハーブティー、炭酸飲料、スポーツ飲料、アルコール飲料、コーヒー飲料、ココア飲料、果実ジュース、野菜ジュース、青汁などの飲料を例示することができる。
【0010】
本発明の抹茶製剤の製造方法としては、常法により製造された抹茶にα,α−トレハロース粉末及びミネラル含有食品素材を均一に混合できる方法であればよく、従来公知の混合、混練方法を適宜用いることができる。また、抹茶及びα,α−トレハロース粉末は、用途及び粉末化技術に応じてそれらの粒径を決定すれば良い。さらに、本発明の目的を損なわない限り、食品に通常用いられる成分、例えば、糖質、アミノ酸、ビタミン、食物繊維、蛋白質、核酸、油脂、色素等の1種又は2種以上をさらに配合してもよい。本発明の抹茶製剤の形態は通常粉末状であり、計量スプーンや計量カップなどで秤量して用いられるが、所望により、適宜な量を分包してもよく、この場合、可食性及び水溶性のフィルムで包装すれば、そのまま水系媒体に投入できるので有利である。さらには適宜な分散剤、崩壊剤、結合剤、カプセル基剤などを用いて、顆粒、錠剤、フィルム、カプセルなどの形状としてもよい。
【0011】
本発明の抹茶製剤の使用方法としては、水、食塩水、海洋深層水、牛乳、アルコール、果汁、スープ、クリーム、各種抽出液などの水系媒体に分散・溶解した後、これを飲食物の任意の製造工程中に混合すればよい。また、場合によっては、使用時に粉末状のまま飲食物に混合したり、その表面にふりかけることもできる。また、本発明の抹茶製剤の含有量としては、飲食物の種類によって適宜決定すればよく、通常、飲食物中に、0.00001重量%〜100重量%含有させる。
【0012】
次に、本発明の作用効果を実験例で説明する。
【0013】
【実験1】
<緑色保持作用(1)>
市販の抹茶(株式会社あいや製造販売)を用いて、表1に示す配合の抹茶製剤を3種類調製した。次に、これら抹茶製剤にそれぞれ水17.5重量部を加え、80℃で10分間加熱してから冷却した後、肉眼観察によって色調を評価した。その結果、抹茶のみの場合(対照1)に比較し、α,α−トレハロース粉末(商品名『トレハ』、株式会社林原商事販売)を配合した抹茶製剤(対照2)は緑色の褪色が少なく、さらにα,α−トレハロース粉末に加え、ミネラル含有食品素材としてミルクカルシウム(商品名『ミルクCa−28EX』、森永乳業株式会社製造販売)を配合した抹茶製剤(本発明)は、緑色の褪色が極めて少なく、とりわけ鮮やかな緑色を有しており、優れた緑色保持効果が発揮された。
【0014】
【表1】
Figure 0004808875
【0015】
【実験2】
<緑色保持作用(2)>
市販の抹茶(株式会社あいや製造販売)を用いて、表2に示す配合の抹茶製剤を調製し、これら抹茶製剤にそれぞれ水17.5重量部を加え、80℃で10分間加熱してから冷却した後、全自動色差計(商品名『TC−8600A』、東京電色株式会社製造)を用いてそれらの色差をa値(値が大きいほど赤色が強い)を指標として測定した。(抹茶の緑色が減少するにつれて赤色が増加する傾向にある。)また、β−サイクロデキストリン(塩水港精糖株式会社販売)0.5重量部及び酵素処理ルチン(商品名『αGルチン』、東洋精糖株式会社販売)0.05重量部の添加効果も示した。その結果を表3に示す。表3から明らかなように、α,α−トレハロース及びミルクカルシウムを含有する抹茶製剤(本発明1乃至3)においては、a値がα,α−トレハロースのみ含有する抹茶製剤(対照)より小さいことから、緑色の褪色が抑制されることが判明した。しかしながら、本発明1にβ−サイクロデキストリン(本発明2)及び酵素処理ルチン(本発明3)の上乗せ添加による緑色保持効果の更なる向上は認められなかった。
【0016】
【表2】
Figure 0004808875
【0017】
【表3】
Figure 0004808875
【0018】
【実験3】
<抹茶製剤の安定性>
抹茶1.5重量部、α,α−トレハロース粉末2重量部、ミルクカルシウム0.15重量部を含有する抹茶製剤をポリエチレン製の袋に5kg入れ、ダンボール詰めとした。これをトラックに載せ、東京〜佐賀(約1200km)を往復させた後、抹茶とα,α−トレハロース粉末とが分離しているかどうかを肉眼観察により調べた。その結果、分離は全く起こっていなかった。また、上記抹茶製剤20gをビーカーにとり、卓上に軽く打ちつける操作を20回繰り返して振動を与えた後、肉眼観察により調べたところ、抹茶とα,α−トレハロース粉末との分離は全く起こっていなかった。
【0019】
【実験4】
<分散・溶解性>
市販の抹茶(株式会社あいや製造販売)を用いて、抹茶とα,α−トレハロース粉末(商品名『トレハ』、株式会社林原商事販売)の混合比率の異なる抹茶製剤を調製し、包装材(ナイロン)への付着性及び水に対する分散・溶解性を調べた。水に対する分散・溶解性については、200ml容のビーカーに100mlの水を入れ、マグネチックスターラーで攪拌しているところへ、表4に示す1乃至7の混合比率のα,α−トレハロースと抹茶の混合物を、抹茶の量がそれぞれ1gになるだけの量を投入し、1分間攪拌後の分散・溶解性を肉眼にて観察した。その結果を表4に示す。この結果から明らかなように、抹茶に対するα,α−トレハロース粉末量が約40重量%(α,α−トレハロース/抹茶=30/70)以上のとき、水に対する分散・溶解性が改善され、包装材への付着量も少なくなった。
【0020】
【表4】
Figure 0004808875
【0021】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0022】
【実施例1】
<抹茶製剤>
市販の抹茶(株式会社あいや製造販売)1.5重量部、α,α−トレハロース粉末(商品名『トレハ』、株式会社林原商事販売、α,α−トレハロース純度98w/w%以上)2重量部、ミネラル含有食品素材としてミルクカルシウム(商品名『ミルクCa−28EX』、森永乳業株式会社製造販売、ミルクカルシウム約28重量%含有)0.15重量部を常法にしたがって混合し、本発明の抹茶製剤を得た。
【0023】
本発明の抹茶製剤は、味、香り、色彩に優れており、かつ、分散・溶解性が改善されているので、湯、冷水、牛乳などに溶解して飲用したり、各種食品に対して添加剤として有利に用いることができる。
【0024】
【実施例2】
<アイスクリーム>
常法にしたがって、表5に示す配合のアイスクリームを製造した。オーバーラン(微細な気泡による体積の増加分)は45%とし、配合原料を混合後に80℃で5分間攪拌混合した。その結果、α,α−トレハロース及びミルクカルシウムが配合されている抹茶製剤を配合したアイスクリーム(本発明)は、抹茶のみ(対照1)を配合したアイスクリームよりも緑色が鮮やかであった。また、ミルクカルシウムを含有せずα,α−トレハロース粉末を含有する抹茶製剤を配合して製造したアイスクリーム(対照2)は、本発明のアイスクリームに比較すると緑色の鮮やかさが劣るものの、対照1よりは緑色を良く保持していた。よって、α,α−トレハロース及びミルクカルシウムの配合は製造時における緑色褪色を防止することが明らかとなった。さらに、そのアイスクリームを−20℃で1ヶ月暗所で保存したところ、対照1のアイスクリームは褪色化がかなり進んでおり、対照2のアイスクリームについても対照1ほどではないが褪色化していた。ところが、ミルクカルシウムを含有する本発明のアイスクリームはほとんど褪色しておらず、抹茶本来の鮮やかな緑色を良く保持していた。なお、アイスクリーム原料の混合時において、抹茶のみを配合した場合は、ダマが大量に発生し、分散・溶解が困難であったが、α,α−トレハロース粉末を含有する抹茶製剤を配合した場合では、ダマの生成が少なく、分散・溶解が容易であった。
【0025】
【表5】
Figure 0004808875
【0026】
【実施例3】
<大福>
常法にしたがって、表6に示した配合の大福(餅の部分)を製造し、製造直後及び製造から1日冷暗所で保存した後の大福のa値を全自動色差計にて測定した。その結果を表7に示す。その結果から明らかなように、α,α−トレハロース及びミルクカルシウムが配合されている抹茶製剤を配合した大福(本発明)は、対照と比較して、その緑色は鮮やかであった。また、室温で1日保存後においてもその緑色は良く保持されており、ソフトな食感がよく維持されていた。
【0027】
【表6】
Figure 0004808875
【0028】
【表7】
Figure 0004808875
【0029】
【実施例4】
<ワラビ餅>
常法にしたがって、表8に示した配合のワラビ餅を製造した。その結果、α,α−トレハロース及びミルクカルシウムが配合されている抹茶製剤を配合したワラビ餅(本発明)は、抹茶のみ(対照)と比較して、その緑色は鮮やかで透明感があり、食感もなめらかで保存後もそのソフト感、なめらかさも良好に保持されていた。
【0030】
【表8】
Figure 0004808875
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、抹茶にα,α−トレハロース粉末及びミネラル含有食品素材、望ましくは乳清由来のミネラル含有食品素材を特別な操作を施すことなく含有させるだけで、抹茶の水系媒体に対する分散・溶解性を改善する。また、製造された抹茶製剤及びそれを含有する飲食物は、その緑色が鮮やかでありかつ長期間安定に保持される。本発明の抹茶製剤は、上記のような特性に加えて、ナチュラルな健康食品又は健康嗜好物としての特性をも有するので、広範囲の飲食物に適用可能であり、さらに、飲食物の製造、調理又は保存を極めて容易にすることができる。

Claims (3)

  1. 粉末状の抹茶に対して、40乃至900重量%のα,α−トレハロース粉末と、5乃至20重量%の乳清由来のミネラル含有食品素材とを混合し含有させることを特徴とする粉末状の抹茶製剤における水系媒体への分散・溶解性及び緑色保持性の改善方法。
  2. 粉末状の抹茶と、前記抹茶に対して、40乃至900重量%のα,α−トレハロース粉末と、5乃至20重量%の乳清由来のミネラル含有食品素材とが混合されていることを特徴とする水系媒体への分散・溶解性及び緑色保持性の改善された粉末状の抹茶製剤。
  3. 請求項2に記載の抹茶製剤が配合された飲食物。
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