JP4806864B2 - 制動機構及び乗用式走行車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制動機構に関し、詳しくは、一対の被駆動部材を駆動する駆動装置と、そのそれぞれによって前記一対の被駆動部材のそれぞれを制動する一対の制動装置と、そのそれぞれによって前記一対の制動装置のそれぞれを制動操作するための一対の制動操作部材と、を備えた制動機構に関するものである。本発明は、また、前記制動機構を備えた乗用式走行車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記の如き制動機構は、例えば、農用の乗用トラクタ等に採用されている。すなわち、乗用トラクタにおいては、圃場内走行時に小回りをきかせた旋回を可能にする等の目的で、一対の被駆動部材としての左右の車輪を別々に制動できるようになっている。具体的には、例えば、静油圧駆動変速機(HST)を駆動源とし、且つ差動装置を介して駆動される左右一対の駆動輪のそれぞれに対応して、左右一対の制動装置のそれぞれが設けられるとともに、該左右一対の制動装置のそれぞれに対応して、左右一対の制動操作部材としての左右一対のブレーキペダルのそれぞれが設けられている。そして、該左右一対のブレーキペダルのそれぞれを別々に踏み込み操作すると、それに対応して、前記静油圧駆動変速機からの車輪駆動出力が維持された状態のままで、前記左右一対の制動装置のそれぞれが作動するようになっている。
【0003】
一方、路上走行時には、前記左右一対の駆動輪が常に同時に制動されるように、前記左右一対のブレーキペダルを互いに連結して使用する。この場合、前記左右一対の駆動輪の駆動装置として、前記静油圧駆動変速機(HST)を備えた車体を停止させるためには、互いに連結された前記左右一対のブレーキペダルを踏み込む前に、あるいはそれと同時に、例えば、運転席近傍の変速レバー等の操作部材を手で操作して、前記静油圧駆動変速機からの出力を停止させる必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記ブレーキペダルを踏み込み操作する前に、前記静油圧駆動変速機の出力を手でいちいち停止操作するのは煩雑である。また、前記車体を急停止させる必要がある場合には、反射的に前記ブレーキペダルへ向けて運転者の足が出てしまうので、手動による前記静油圧駆動変速機の出力停止操作が間に合わなくて、何らの手段も講じないと、機械構造に無理がかかってしまう等の問題もある。
【0005】
本発明は、前記の如き事情に鑑みてなされたもので、一対の制動操作部材を共に操作する場合に、駆動装置の出力をいちいち別操作によって停止させる必要のない、制動機構を提供しようとするものである。
【0006】
本発明は、また、前記制動機構を備えた乗用式走行車を提供しようとするものである。
【0007】
前記課題を解決するため、請求項に記載の本発明に係る制動装置は、一対の被駆動部材を駆動する駆動装置と、そのそれぞれによって前記一対の被駆動部材のそれぞれを制動する一対の制動装置と、そのそれぞれによって前記一対の制動装置のそれぞれを制動操作するための一対の制動操作部材と、該一対の制動操作部材が共に制動操作位置へと操作された時にその操作に連動して前記一対の被駆動部材への前記駆動装置の出力を停止せしめる出力停止機構と、該出力停止機構が前記駆動装置の出力制御部材を出力停止状態に保持せしめるように常時作用する付勢手段と、該付勢手段による付勢力に抗して前記出力制御部材を出力時状態に保持する出力時状態保持手段と、該出力時状態保持手段による出力時状態保持作用を解除せしめるための解除手段と、を備え、該解除手段が、アウターチューブと該アウターチューブ内に挿通されてその長さ方向に相対的に引き操作自在なインナーワイヤと、からなるボーデンケーブルを備え、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作されることにより、前記アウターチューブの制動操作部材側端部の位置が固定されるとともに前記インナーワイヤが引張操作されて、前記出力時状態保持作用が解除されるように、前記アウターチューブと前記インナーワイヤのそれぞれを前記一対の制動操作部材のそれぞれに作動上互いに連結してなるものである。
【0008】
前記制動機構において、前記一対の制動操作部材のいずれか一方が制動操作位置へと操作されると、該一方の制動操作部材に対応する一方の制動装置が作動し、該一方の制動装置に対応する一方の被駆動部材が制動される。このため、前記一対の被駆動部材のいずれか一方のみを制動したい場合には、それに対応する制動操作部材を制動操作位置へと操作すれば良い。
【0009】
これに対し、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作された場合には、前記一対の制動操作部材のそれぞれの操作に対応して、前記一対の制動装置のそれぞれが作動し、前記一対の被駆動部材のそれぞれが制動されることに加えて、前記一対の制動操作部材の操作に連動して、前記出力停止機構によって、前記一対の被駆動部材への前記駆動装置の出力が停止せしめられる。すなわち、前記一対の被駆動部材を共に制動する場合に、その制動操作とは別に前記駆動装置の出力停止操作を行う必要がないので、制動時の操作性が向上するとともに、制動の確実性も高まる等の効果がある。
【0010】
一方、請求項2に記載の本発明に係る乗用式走行車は、差動装置を介して左右一対の駆動輪を駆動する駆動装置と、そのそれぞれによって左右一対の駆動輪のそれぞれを制動する一対の制動装置と、そのそれぞれによって前記一対の制動装置のそれぞれを制動操作するための一対の制動操作部材と、該一対の制動操作部材が共に制動操作位置へと操作された時にその操作に連動して前記一対の駆動輪への前記駆動装置の出力を停止せしめる出力停止機構と、該出力停止機構が前記駆動装置の出力制御部材を出力停止状態に保持せしめるように常時作用する付勢手段と、該付勢手段による付勢力に抗して前記出力制御部材を出力時状態に保持する出力時状態保持手段と、該出力時保持手段による出力時状態保持作用を解除せしめるための解除手段と、を備え、該解除手段が、アウターチューブと、該アウターチューブ内に挿通されてその長さ方向に相対的に引き操作自在なインナーワイヤと、からなるボーデンケーブルを備え、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作されることにより、前記アウターチューブの制動操作部材側端部の位置が固定されるとともに前記インナーワイヤが引張操作されて、前記出力時状態保持作用が解除されるように、前記アウターチューブと前記インナワイヤのそれぞれを前記一対の制動操作部材のそれぞれに作動上互いに連結してなるものである。
【0011】
前記乗用式走行車において、前記一対の制動操作部材のいずれか一方が制動操作位置へと操作されると、該一方の制動操作部材に対応する一方の制動装置が作動し、該一方の制動装置に対応する一方の駆動輪が制動される。このため、小回りを利かせて旋回したい場合には、前記左右一対の駆動輪の内の旋回方向内側の駆動輪のみを制動すべく、それに対応する制動操作部材を制動操作位置へと操作すれば良い。
【0012】
これに対し、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作された場合には、前記一対の制動操作部材のそれぞれの操作に対応して、前記一対の制動装置のそれぞれが作動し、前記左右一対の駆動輪のそれぞれが制動されることに加えて、前記一対の制動操作部材の操作に連動して、前記出力停止機構によって、前記左右一対の駆動輪への前記駆動装置の出力が停止せしめられる。すなわち、前記左右一対の駆動輪を共に制動する場合に、その制動操作とは別に前記駆動装置の出力停止操作を行う必要がないので、制動時の操作性が向上するとともに、制動の確実性も高まる等の効果がある。
【0013】
前記請求項1に記載の制動機構または請求項2に記載の乗用式走行車において、前記出力停止機構が、前記駆動装置の出力制御部材を出力停止状態に保持せしめるように常時作用する付勢手段と、該付勢手段による付勢力に抗して前記出力制御部材を出力時状態に保持する出力時状態保持手段と、を備え、前記一対の制動操作部材と前記出力時状態保持手段とを、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作された時にその操作に連動して前記出力時状態保持手段による前記出力制御部材の出力時状態保持作用が解除されるように作動上互いに連結されている。
【0014】
前記出力停止機構において、前記駆動装置の前記出力制御部材は、前記付勢手段の付勢力により常に出力停止時状態に戻されようとしながらも前記出力時状態保持手段によって、強制的に出力時状態に保持されている。ここで、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作されると、その操作に連動して、前記出力時状態保持手段による前記出力制御部材の出力時状態保持作用が解除される。このため、前記付勢手段の付勢力によって、前記駆動装置の前記出力制御部材が、前記出力停止状態に自動的に戻され、前記駆動装置からの出力が停止する。
【0017】
本発明では、請求項1に記載の制動装置または請求項2に記載の乗用式走行車において、前記解除手段がアウターチューブと、該アウターチューブ内に挿通されてその長さ方向に相対的に引き操作自在なインナーワイヤーと、からなるボーデンケーブルを備え、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作されることにより、前記アウターチューブの制動操作部材側端部の位置が固定されるとともに前記インナーワイヤが引張操作されて、前記出力時状態保持手段による出力時状態保持作用が解除されるように前記アウターチューブと前記インナーワイヤのそれぞれを前記一対の制動操作部材のそれぞれに作動上互いに連結してなるものである。
【0018】
前記解除手段によれば、前記一対の制動操作部材が共に前記制動操作位置へと操作されると、その操作に連動して、前記アウターチューブの前記制動操作部材側端部が固定されるとともに、前記インナーワイヤが引張操作される。これにより、前記出力時状態保持手段による出力時状態保持作用が解除されるので、前記付勢手段の付勢力によって、前記駆動装置の前記出力制御部材が、前記出力停止時状態に自動的に戻され、前記駆動装置からの出力が停止する。
【0019】
前記一対の制動操作部材のいずれか一方のみが前記制動操作位置へと操作されただけでは、前記アウターチューブの前記制動操作部材側端部の位置が固定されないか、あるいは、前記インナーワイヤが引張操作されないので、前記出力時状態保持手段による出力時状態保持作用が解除されることはない。
【0020】
前記解除手段として、前記ボーデンケーブルを用いると、解除操作系の取り回しが自由に行えるほか、解除操作系の配設作業も楽に行えるので、好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な一実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施の形態に係る制動機構を備えた、例えば乗用トラクタ等の乗用式走行車の走行駆動系および走行制動系を概略的に示す平面図、図2は、図1の制動機構の斜視図、図3は、図2における出力時状態保持手段の縦断面図、図4は、図2における左右一対のブレーキペダルとボーデンケーブルとの連結状態を示す一部破断側面図、図5は、図4の部分拡大斜視図、図6は、図5の分解斜視図である。
【0023】
図1において、本実施の形態に係る乗用式走行車1の機体2は、操向輪としての左右一対の前輪3L,3Rと、駆動輪としての左右一対の後輪4L,4Rとで、走行自在に支持されている。前記乗用式走行車1は、一対の被駆動部材としての前記左右一対の後輪4L,4Rと、該左右一対の後輪4L,4Rを駆動する駆動装置としての静油圧駆動変速機(HST)5と、そのそれぞれによって前記左右一対の後輪4L,4Rのそれぞれを制動する左右一対の制動装置6L,6Rと、そのそれぞれによって前記左右一対の制動装置6L,6Rのそれぞれを制動操作するための一対の制動操作部材としての左右一対のブレーキペダル7L,7Rと、該左右一対のブレーキペダル7L,7Rが共に制動操作位置P2(図4参照)へと操作された時にその操作に連動して前記左右一対の後輪4L,4Rへの前記静油圧駆動変速機5の出力を停止せしめる出力停止機構8と、を備えている。
【0024】
前記静油圧駆動変速機5は、前記機体2に走行用原動機として搭載された内燃エンジン9によって駆動され、それ自体周知の構成の差動装置10を介して、前記左右一対の後輪4L,4Rのそれぞれの車軸11L,11Rを回転駆動する。前記左右一対の制動装置6L,6Rのそれぞれは、前記差動装置10と、前記左右一対の後輪4L,4Rのそれぞれと、の間の駆動系に介装されている。前記左右一対の制動装置6L,6Rとしては、例えば、ディスクブレーキまたは内部拡張式ドラムブレーキ等の、それ自体周知の適当な形式のものを採用することができる。
【0025】
前記静油圧駆動変速機5は、前記機体2の前後進の切り換えと、走行速度の無段階調節と、を可能にせしめる、それ自体周知の構成のものであり、前記機体2の運転席12の近傍に配設された、操作部材としての変速レバー13によって操作される。
【0026】
該変速レバー13は、図2に示すように、変速操作力伝達部材としての押し引き操作自在且つ長さ調節自在な変速操作力伝達ロッド14を介して、前記静油圧駆動変速機5の出力制御部材としての出力調整軸15に、作動上連結されている。前記変速レバー13と、前記出力調整軸15には、そのそれぞれが、前記静油圧駆動変速機5の出力がゼロとなる中立位置Nと、中立回動角度位置NRと、に保持されるように、付勢手段16の付勢力が常時作用している。このため、前記変速レバー13と、前記出力調整軸15には、前記付勢手段16によって、それらが前記中立位置Nおよび前記中立回動角度位置NRから外れた位置にある時には、それらを前記中立位置Nおよび前記中立回動角度位置NRへと復帰させようとする力が常時作用している。
【0027】
具体的には、前記変速レバー13は、水平方向に延びるシフト用シャフト17から上向きに延び出すように、且つ前記シフト用シャフト17と一体回動するように、該シフト用シャフト17に対して取着されている。該シフト用シャフト17には、前記変速レバー13に加えて、変速用アーム18も固着されている。一方、前記静油圧駆動変速機5から横向きに延び出した前記出力調整軸15には、出力調整用アーム19が固着されている。そして、前記変速操作力伝達ロッド14の前後両端部が、前記変速用アーム18と前記出力調整用アーム19のそれぞれに対して、相対回動自在に連結されている。本実施の形態では、前記付勢手段16として、一対の中立位置保持用引張ばね16a,16bを、引張付勢力が互いに逆向きに作用するように前記変速用アーム18に対して取着しているが、これには限らず、前記変速レバー13や前記出力調整用アーム19に対して前記一対の中立位置保持用引張ばね16a,16bを取着して、前記変速レバー13と前記出力調整軸15とを、出力停止時状態である前記中立位置Nと、前記中立回動角度位置NRと、に保持せしめるようにしてもよい。
【0028】
前記構成において、図2に示すように、運転者Mが、前記中立位置Nにある前記変速レバー13を、例えば、前記機体2の進行方向の前方Fへ向けて左手で揺動操作すれば、前記静油圧駆動変速機5を形成する図示しない油圧ポンプが、前記変速レバー13の前方への揺動操作角度に対応する前記出力調整軸15の前方への回動角度に応じた回転数で正転し、これによって前記左右一対の後輪4L,4Rが正転方向へ回転駆動されて、前記機体2が前進する。逆に、前記運転者Mが、前記中立位置Nにある前記変速レバー13を、例えば、前記機体2の進行方向の後方Bへ向けて揺動操作すると、前記油圧ポンプが、前記変速レバー13の後方Bへの揺動操作角度に対応する前記出力調整軸15の後方への回動角度に応じた回転数で逆転して、前記機体2が後進する。
【0029】
なお、前記静油圧駆動変速機5の出力は無段階に調整自在であるが、前記変速レバー13は、後述する出力時状態保持手段により、前記中立位置Nを挟んで、二又は三段階等の複数の前進シフト操作位置DFと、一段階の後進シフト操作位置DBと、の所定の走行シフト操作位置に停留可能とされている。よって、前記運転者Mは、前記静油圧駆動変速機5による出力を所定値に維持したままで、前記変速レバー13から手を離して、操向操作部材としてのステアリングハンドル20を両手で操作することもできるので、前記機体2の操向操作を楽に行える。
【0030】
前記左右一対のブレーキベダル7L,7Rは、いずれも、前記運転席12に腰掛けた前記運転者Mの右足で踏み込み操作される。前記左側ブレーキペダル7Lを所定の制動操作位置P2(図4参照)へと踏み込むと、これに対応して、前記左側制動装置6Lが作動して、前記左側後輪4Lが制動される。同様に、前記右側ブレーキペダル7Rを所定の制動操作位置P2(図4参照)へと踏み込むと、これに対応して、前記右側制動装置6Rが作動して、前記右側後輪4Rが制動される。このように、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのそれぞれの踏み込み操作で、前記左右一対の制動装置6L,6Rのそれぞれを別々に作動させることができるので、旋回時に旋回方向の内側の後輪(4L又は4R)を制動することにより、前記機体2を、圃場内において、小回りを利かせて旋回せしめることができる。
【0031】
図2に示すように、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rは、いずれも、水平方向に延びる共通のブレーキペダル軸21に回動自在に支持されている。すなわち、同一形状の前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのそれぞれは、踏み板部22と、該踏み板部22がその上端部に固着されたく字状の踏み板部支持アーム23と、を備えていて、該踏み板部支持アーム23の下端部に形成されたボス部24に、前記ブレーキペダル軸21が相対回動自在に挿通されている。
【0032】
前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのそれぞれは、前記ボス部24に固着された制動用アーム25と、該制動用アーム25に相対回動自在に連結された操作力伝達部材としての制動操作力伝達ロッド26と、を介して、前記左右一対の制動装置6L,6Rのそれぞれに作動上連結されている。該左右一対の制動装置6L,6Rのそれぞれは、図示しない付勢手段で非制動状態位置へと常時付勢されていて、前記付勢手段の作用によって、前記左右一対のブレーキベダル7L,7Rのそれぞれも、そこから足を離すと、踏み込み操作前の前記非制動操作位置P1(図4参照)へと自動的に復帰するようになっている。
【0033】
一方、前記機体2を路上で一般走行させる場合には、前記左右一対のブレーキベダル7L,7Rを互いに連結して使用する。例えば、図2に示すように、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのいずれか一方(7L)に、前記踏み板部22に平行な平面内で回動自在に枢支されたペダル連結バー27を、前記運転者Mが手で回動操作して、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのいずれか他方(7R)に設けられたペダル連結バー受入部28に係入させると、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rが互いに連結されるので、該左右一対のブレーキペダル7L,7Rのどの箇所を踏んでも、前記左右一対の制動装置6L,6Rが同時に作動する。
【0034】
ところで、前記左右一対のブレーキベダル7L,7Rを互いに連結して使用する場合には、ブレーキ操作と同時に、前記静油圧駆動変速機5からの後輪駆動出力が停止されるように、前記複数の前進シフト操作位置DFのいずれかに停留している前記変速レバー13を、前記中立位置Nへと手で戻す操作を別途行うことが必要となる。しかし、これらの操作を別々に行うのは煩雑であるし、咄嗟の場合には、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rの踏み込み操作の方が早いので、前記走行駆動装置5と前記左右一対の制動装置6L、6Rとが共に作動して、機械構造に無理が掛かってしまうおそれもある。このため、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rの踏み込み操作に連動して、前記静油圧駆動変速機5からの後輪駆動出力が自動的に停止されるようにせしめるのが望ましい。
【0035】
一方、圃場内で、小回りを利かせて旋回できるようにするためには、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのいずれか一方のみを踏み込み操作した場合には、前記静油圧駆動変速機5からの後輪駆動出力が維持されたままで、前記左右一対の制動装置6L,6Rのそれぞれが別々に作動することが望ましい。
【0036】
これらの要請に応えるため、本実施の形態では、前記出力停止機構8を設けている。該出力停止機構8は、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rが共に前記制動操作位置P2へと同時に操作された時に、その操作に連動して作動し、前記左右一対の後輪4L,4Rへの前記静油圧駆動変速機5の出力を停止せしめるが、前記左右一対のブレーキベダル7L,7Rのいずれか一方のみが踏み込み操作された場合には作動しない。
【0037】
図2に示すように、前記出力停止機構8は、前記静油圧駆動変速機5の前記出力調整軸15を出力停止時状態である前記中立回動角度位置NRに保持せしめるように常時作用する前記一対の中立位置保持用引張ばね16a,16bと、該一対の中立位置保持用引張ばね16a,16bによる付勢力に抗して前記出力調整軸15を出力時状態に保持する出力時状態保持手段29と、該出力時状態保持手段29による出力時状態保持作用を解除せしめるための解除手段30と、を備えている。該解除手段30と、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのそれぞれは、該左右一対のブレーキベダル7L,7Rが共に前記制動操作位置P2へと同時に踏み込み操作された時に、その操作に連動して前記解除手段30が作動して前記出力時状態保持手段29による出力時状態保持作用が解除されるように、作動上互いに連結されている。
【0038】
図2における出力時状態保持手段の縦断面図である図3に示すように、前記出力時状態保持手段29は、前記変速レバー13と一体的に且つ同心的に回動する変速操作板31と、該変速操作板31を前記変速レバー13の前記走行シフト操作位置DF,DBのそれぞれに対応する回動角度位置に固定せしめる、例えばステンレススチール鋼球等よりなる、係合子32と、を備えている。前記変速操作板31は、前記変速レバー13と同様に前記シフト用シャフト17に固着されていて、前記変速レバー13の前後揺動の中心となる前記シフト用シャフト17を中心とする円弧面33(図2参照)を備えている。該円弧面33上には、前記シフト用シャフト17を中心とする円弧に沿うように並べて、複数の変速レバー停留用凹部34,34,・・・がほぼ半球状に凹入形成されている。
【0039】
該複数の変速レバー停留用凹部34,34,・・・の内の一つに、球状の前記係合子32が部分的に係入することにより、前記変速操作板31の回動が規制され、前記変速レバー13が、前記一対の中立位置保持用引張ばね16a,16bの付勢力に抗して、前記複数の走行シフト操作位置DF,DBの内の一つに停留せしめられる。これにより、前記シフト用シャフト17、前記変速用アーム18、前記変速操作力伝達ロッド14および前記出力調整用アーム19を介して、前記静油圧駆動変速機5の前記出力調整軸15が、前記変速レバー13の停留角度位置に応じた回動角度位置に保持される。
【0040】
前記係合子32は、前記機体2側の適宜の固定部2aに支持されて定位置で前記変速操作板31の回動中心へ向かって延びる係合子収容筒35内に、その軸線方向に変位可能に収容されている。前記係合子32は、受け板36aを介して前記係合子収容筒35内に挿入された係合子付勢用圧縮コイルばね36等の付勢手段によって、前記変速操作板31の回動中心へ向かって常時付勢されていて、その結果、前記係合子収容筒35の先端開口部37からその表面の一部が突出している。前記係合子収容筒35の円形の前記先端開口部37の直径は、球状の前記係合子32の直径より僅かに狭く形成されているので、前記係合子32が抜け落ちることはない。
【0041】
前記構成において、前記シフト用シャフト17を中心として、前記変速レバー13を前後方向に揺動操作すると、前記変速操作板31も一体となって同心的に回動する。これにより、前記係合子32が、前記変速レバー停留用凹部34の滑らかな内面に押されて、前記係合子付勢用圧縮コイルばね36の付勢力に抗して、前記変速レバー停留用凹部34から押し出される。そして、前記係合子32が、前記変速操作板31の前記変速レバー停留用凹部34同士の間の前記円弧面33上を転動しつつ相対的に摺動して、次の凹部34に係入することにより、前記変速レバー13が次の走行シフト操作位置DF,DBに停留せしめられる。このように、前記運転者Mは、前記変速レバー13を前後方向に揺動操作することにより、前記静油圧駆動変速機5の出力を無段階に調整することができるほか、前記複数の変速レバー停留用凹部34,34,・・・のそれぞれに対応する各段階に、手放しで前記静油圧駆動変速機5の出力を一定に維持せしめることもできる。
【0042】
次に、前記解除手段30について説明する。該解除手段30は、前記出力時状態保持手段29による出力時状態保持作用を、所定の場合に自動的に解除せしめるためのものである。前記解除手段30は、それを前記運転者Mが意図的に操作しなくても、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rを同時に踏み込むことにより、その操作に連動して作動するようになっている。すなわち、前記解除手段30は、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのいずれか一方のみを踏み込み操作しただけでは、前記出力時状態保持手段29による出力時状態保持作用を解除するようには作動せず、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rを一緒に同時に踏み込み操作した場合にはじめて、前記出力時状態保持手段29による出力時状態保持作用を解除するように作動する。
【0043】
本実施の形態では、前記解除手段30として、アウターチューブ38と、該アウターチューブ38内に挿通されてその長さ方向に相対的に押し引き操作自在なインナーワイヤ39と、からなる、それ自体周知のボーデンケーブルを採用している。このように、ボーデンケーブル30を使用すれば、解除操作系の取り回しが自由に行えるほか、前記機体2に対する解除操作系の配設作業も楽に行える等の利点がある。
【0044】
図3に示すように、前記アウターチューブ38は、その一端部38aを、前記出力時状態保持手段29を形成する前記係合子収容筒35の外端部35aに対して連結固定されている。そして、前記アウターチューブ38の前記一端部38aから延び出している前記インナーワイヤ39の一端部39aは、前記係合子収容筒35の内部で、前記係合子32に押圧されている前記受け板36aに対して連結されている。したがって、前記インナーワイヤ39が前記アウターチューブ38に対して十分な量だけ相対的に引き操作されれば、前記受け板36aが、前記係合子付勢用圧縮コイルばね36の付勢力に抗して引き上げられて、前記係合子32の前記変速操作板31へ向けての押圧が解除されるので、前記係合子32が、前記変速レバー停留用凹部34から離脱可能となる。その結果、前記一対の中立位置保持用引張ばね16a,16bの付勢力により、前記変速レバー13が前記中立位置Nへと自動的に戻されて、前記静油圧駆動変速機5の後輪駆動出力が停止せしめられる。
【0045】
そこで、本実施の形態では、図4に示すように、前記ボーデンケーブル30による実際の引き操作量、すなわち、前記インナーワイヤ39の前記一端部39aの引き方向への変位量Tが、前記インナーワイヤ39の他端部39b側の引き方向への実際の変位量T1と、前記アウターチューブ38の他端部38b側の押し戻し方向への実際の変位量T2と、によって規定されることに鑑み、前記インナーワイヤ39の前記他端部39bを、所定量の弛みを持たせて前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのいずれか一方に作動上連結するとともに、前記アウターチューブ38の前記他端部38bを、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのいずれか他方に作動上連結し、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rのいずれか一方のみを前記制動操作位置P2へと踏み込み操作しただけでは前記インナーワイヤ39の弛みがそれまでより小さくなるだけでその前記一端部39a側が実際に引き操作されることはなく、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rが一緒に前記制動操作位置P2へと踏み込み操作された場合にはじめて、前記インナーワイヤ39の弛みが解消されるとともに前記アウターチューブ38の前記他端部38bが所定量押し戻されて、前記インナーワイヤ39の前記一端部39a側が実際に有効に引き操作されるようにせしめている。
【0046】
具体的には、図4乃至図6に示すように、前記インナーワイヤ39の前記ブレーキペダル側端部である前記他端部39bは、前記右側ブレーキペダル7Rに対して、該右側ブレーキベダル7Rが前記非制動操作位置P1にある状態で前記インナーワイヤ39に所定量の弛みが付与されるように、作動上連結されている。すなわち、前記右側ブレーキペダル7Rの前記ボス部24の下部には、その半径方向外方への張り出し部40が一体形成されていて、前記インナーワイヤ39の前記他端部39bは、引張コイルばね41と、前記インナーワイヤ39に付与される弛みの度合いを調整するためのワイヤ弛み量調整ねじ軸42と、を介して、前記張り出し部40に連結されている。
【0047】
一方、前記アウターチューブ38の前記ブレーキペダル側端部である前記他端部38bは、次のようにして、前記左側ブレーキペダル7Lに作動上連結されている。前記機体2側の適宜の固定部43に、前記ブレーキペダル軸21の前方位置においてその前方へ水平に延びる断面C字形の案内筒44が固定されている。該案内筒44の内部には、その前後軸線方向に摺動自在なスライド筒45が嵌挿されている。前記アウターチューブ38の前記他端部38bは、前記スライド筒45の内部に、その軸線方向に移動自在に挿入されている。前記スライド筒45は、その一端部45a側が、前記アウターチューブ38の前記他端部38bを受け入れるように開口しているが、その他端部45b側は、前記インナーワイヤ39の引き出し口46を除いて閉じていて、前記他端部45bの内面側は、前記アウターチューブ38の前記他端部38bを押圧駆動するアウターチューブ駆動面47となっている。
【0048】
そして、前記スライド筒45と、前記左側ブレーキペダル7Lの前記踏み板部支持アーム23の下端部側は、そのそれぞれに対してその両端部のそれぞれが相対回動自在に連結されたアウターチューブ駆動用連結アーム48を介して、互いに連結されている。図5及び図6に示すように、前記スライド筒45には、前記案内筒44にその前後軸線方向に沿って形成された溝49から横方向へと突出する連結アーム枢支突部50が形成されていて、該連結アーム枢支突部50に対して、連結アーム枢支軸51によって、前記アウターチューブ駆動用連結アーム48が相対回動自在に接続されている。
【0049】
前記構成において、圃場内での低速走行作業中に、例えば、前記右側ブレーキペダル7Rのみを踏み込むと、前記ボス部24、前記張り出し部40、前記ワイヤ弛み量調整ねじ軸42を介して、前記インナーワイヤ39の前記他端部39bが所定量T1だけ引っ張られて、その弛みがそれまでより小さくなるが、前記アウターチューブ38の前記他端部38bの位置が押し戻し固定されていないので、前記インナーワイヤ39の前記一端部39aが所定量だけ引き操作されるまでには至らない。このため、前記出力停止機構8は作動せず、前記静油圧駆動変速機5の後輪駆動出力が維持されたままで、前記右側制動装置6Rが作動するので、前記ステアリングハンドル20の右回し操作により、右向きに小回りで旋回することができる。
【0050】
同様に、圃場内での低速走行作業中に、前記左側ブレーキペダル7Lのみを踏み込むと、前記アウターチューブ駆動用連結アーム48を介して、前記スライド筒45が所定ストロークT2だけ前方へと押し出し駆動されるので、前記アウターチューブ駆動面47によって前記アウターチューブ38の前記他端部38bが押し戻された状態で、その位置が固定される。しかし、前記インナーワイヤ39の前記他端部39bは全く引き操作されていないので、前記インナーワイヤ39の弛みがそれまでより小さくなるに止まり、その前記一端部39aが所定量引き操作されるまでには至らない。このため、前記出力停止機構8は作動せず、前記静油圧駆動変速機5の後輪駆動出力が維持されたままで、前記左側制動装置6Lが作動するので、前記ステアリングハンドル20の左回し操作により、左向きに小回りで旋回することができる。
【0051】
これに対し、路上を一般走行する場合に、前記左右一対のブレーキペダル7L,7Rが、前記ペダル連結バー27によって互いに連結された状態で一緒に踏み込み操作されると、前記左右一対のブレーキペダル27のそれぞれの踏み込み操作による前記作用が互いにプラスされるので、前記インナーワイヤ39の前記所定量の弛みT1がなくなった状態で、さらに前記アウターチューブ38が所定量T2だけ押し戻し操作されたことになる。このため、前記インナーワイヤ39の前記一端部39a側が、前記係合子付勢用圧縮コイルばね36の付勢力に抗して所定量Tだけ引き操作されることになり、前記係合子32が前記変速レバー停留用凹部34から完全に離脱する。その結果、前記一対の中立位置保持用引張ばね16a,16bの付勢力により、前記変速レバー13が前記中立位置Nへと自動的に戻されて、前記静油圧駆動変速機5の後輪駆動出力が停止せしめられる。
【0052】
よって、前記左右一対の制動装置6L,6Rが作動すると同時に、前記静油圧駆動変速機5からの後輪駆動出力が自動的に停止するので、制動が確実に行われるほか、前記運転者Mの操作も楽であり、誤操作や部材破損の危険もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る制動機構を備えた乗用式走行車の走行駆動系および走行制動系を概略的に示す平面図である。
【図2】図1の制動機構の斜視図である。
【図3】図2における出力時状態保持手段の縦断面図である。
【図4】図2における左右一対のブレーキペダルとボーデンケーブルとの連結状態を示す一部破断側面図である。
【図5】図4の部分拡大斜視図である。
【図6】図5の分解斜視図である。
【符号の説明】
4L,4R 一対の被駆動部材(左右一対の駆動後輪)
5 駆動装置(静油圧駆動変速機(HST))
6L,6R 一対の制動装置(左右一対の制動装置)
7L,7R 一対の制動操作部材(左右一対のブレーキペダル)
8 出力停止機構
10 差動装置
15 出力制御部材(出力調整軸)
16a,16b 付勢手段(一対の中立位置保持用引張ばね)
29 出力時状態保持手段
30 解除手段(ボーデンケーブル)
38 アウターチューブ
38b アウターチューブの制動操作部材側端部(他端部)
39 インナーワイヤ
P2 制動操作位置
Claims (2)
- 一対の被駆動部材(4L,4R)を駆動する駆動装置(5)と、そのそれぞれによって前記一対の被駆動部材(4L,4R)のそれぞれを制動する一対の制動装置(6L,6R)と、そのそれぞれによって前記一対の制動装置(6L,6R)のそれぞれを制動操作するための一対の制動操作部材(7L,7R)と、該一対の制動操作部材(7L,7R)が共に制動操作位置(P2)へと操作された時にその操作に連動して前記一対の被駆動部材(4L,4R)への前記駆動装置(5)の出力を停止せしめる出力停止機構(8)と、該出力停止機構(8)が前記駆動装置(5)の出力制御部材(15)を出力停止状態に保持せしめるように常時作用する付勢手段(16a,16b)と、該付勢手段(16a,16b)による付勢力に抗して前記出力制御部材(15)を出力時状態に保持する出力時状態保持手段(29)と、該出力時状態保持手段(29)による出力時状態保持作用を解除せしめるための解除手段(30)と、を備え、該解除手段(30)が、アウターチューブ(38)と、該アウターチューブ(38)内に挿通されてその長さ方向に相対的に引き操作自在なインナーワイヤ(39)と、からなるボーデンケーブル(30)を備え、前記一対の制動操作部材(7L,7R)が共に前記制動操作位置(P2)へと操作されることにより、前記アウターチューブ(38)の制動操作部材側端部(38b)の位置が固定されるとともに、前記インナーワイヤ(39)が引張操作されて、前記出力時状態保持作用が解除されるように、前記アウターチューブ(38)と前記インナーワイヤ(39)のそれぞれを前記一対の制動操作部材(7L,7R)のそれぞれに作動上互いに連結してなる制動機構。
- 差動装置(10)を介して左右一対の駆動輪(4L,4R)を駆動する駆動装置(5)と、そのそれぞれによって左右一対の駆動輪(4L,4R)のそれぞれを制動する一対の制動装置(6L,6R)と、そのそれぞれによって前記一対の制動装置(6L,6R)のそれぞれを制動操作するための一対の制動操作部材(7L,7R)と、該一対の制動操作部材(7L,7R)が共に制動操作位置(P2)へと操作された時にその操作に連動して前記一対の駆動輪(4L,4R)への前記駆動装置(5)の出力を停止せしめる出力停止機構(8)と、該出力停止機構(8)が前記駆動装置(5)の出力制御部材(15)を出力停止状態に保持せしめるように常時作用する付勢手段(16a,16b)と、該付勢手段(16a,16b)による付勢力に抗して前記出力制御部材(15)を出力時状態に保持する出力時状態保持手段(29)と、該出力時保持手段(29)による出力時状態保持作用を解除せしめるための解除手段(30)と、を備え、該解除手段(30)が、アウターチューブ(38)と、該アウターチューブ(38)内に挿通されてその長さ方向に相対的に引き操作自在なインナーワイヤ(39)と、からなるボーデンケーブル(30)を備え、前記一対の制動操作部材(7L,7R)が共に前記制動操作位置(P2)へと操作されることにより、前記アウターチューブ(38)の制動操作部材側端部(38b)の位置が固定されるとともに前記インナーワイヤ(39)が引張操作されて、前記出力時状態保持作用が解除されるように、前記アウターチューブ(38)と前記インナーワイヤ(39)のそれぞれを前記一対の制動操作部材(7L,7R)のそれぞれに作動条互いに連結してなる乗用式走行車。
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