JP4798622B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電磁誘導加熱方式の定着装置と、それを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、装置の立ち上げ時間を低減して省エネルギー化することを目的として、電磁誘導加熱方式の定着装置を用いたものが多く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1等において、電磁誘導加熱方式の定着装置は、発熱部材としての支持ローラ(発熱ローラ)、定着補助ローラ(定着ローラ)、支持ローラと定着補助ローラとによって張架された定着ベルト、支持ローラに定着ベルトを介して対向する誘導加熱部、定着補助ローラに定着ベルトを介して対向する加圧ローラ、等で構成される。誘導加熱部は、幅方向(記録媒体の搬送方向に直交する方向である。)に延設されたコイル(励磁コイル)や、コイルに対向するコア部等で構成される。
そして、定着ベルトは、誘導加熱部との対向位置で加熱される。加熱された定着ベルトは、定着補助ローラ及び加圧ローラの位置に搬送される記録媒体上のトナー像を加熱して定着する。詳しくは、コイルに高周波の交番電流を流すことで、コイルの周囲に磁界が形成されて、支持ローラ表面近傍に渦電流が生じる。支持ローラに渦電流が生じると、支持ローラ自身の電気抵抗によってジュール熱が発生する。このジュール熱によって、支持ローラに巻装された定着ベルトが加熱される。
このような電磁誘導加熱方式の定着装置は、少ないエネルギー消費で短い立ち上げ時間にて、定着ベルトの表面温度(定着温度)を所望の温度まで昇温できるものとして知られている。
一方、特許文献2等には、電磁誘導加熱方式を用いた定着装置であって、定着ベルトを挟むようにコア部を形成する技術が開示されている。すなわち、誘導加熱部のコア部は、定着ベルトの外周面及び内周面に対向するように配設されている。この技術は、定着ベルトにおける発熱効率を向上することを目的としたものである。
また、特許文献3等には、電磁誘導加熱方式を用いた定着装置であって、誘導加熱部のコア部(磁性体コア)のキューリー点を幅方向で調整する技術が開示されている。詳しくは、幅方向両端部におけるコア部のキューリー点が、幅方向中央部のキューリー点に比べて小さくなるように形成している。この技術は、小サイズの記録媒体を通紙した場合に定着ベルトの幅方向両端部に生じる昇温を抑止することを目的としたものである。
また、特許文献4等には、電磁誘導加熱方式を用いた定着装置であって、定着ローラ(加熱ローラ)の軸芯が加熱されて軸受が劣化するのを抑止することを目的として、定着ローラの発熱層を、磁性材料からなる第1発熱層と、非磁性材料からなる第2発熱層と、で構成する技術が開示されている。
詳しくは、第1発熱層は、その固有抵抗が第2発熱層のものより高く、その肉厚が第2発熱層のものより厚くなるように形成されている。この技術は、非磁性材料からなる第2発熱層を主たる発熱層として、磁性材料からなる第1発熱層を設けることで磁束発生手段から発せられた磁束が定着ローラの軸芯に達しないようにするものである。
特開2002−82549号公報 特開2000−214703号公報 特開2000−162912号公報 再表WO2003/43379号公報
上述した従来の定着装置は、小サイズの記録媒体を連続的に定着した場合や、紙詰まり等により装置が突発的に駆動停止した場合に、定着部材の一部又は全部が過昇温することがあった。
詳しくは、次の通りである。
一般的な画像形成装置は、幅方向のサイズが異なる数種類の記録媒体に対して、画像形成ができるように構成されている。ここで、幅方向サイズの異なる記録媒体とは、JIS寸法のA列やB列における種々の定形サイズの記録媒体の他に、不定形サイズの記録媒体も含まれる。また、同一サイズ(例えば、A4サイズである。)の記録媒体であっても、長手方向を搬送方向にした場合と、短手方向(長手方向に直交する方向である。)を搬送方向にした場合とでは、幅方向サイズの異なる記録媒体を扱っていることになる。
このような幅方向サイズの異なる記録媒体を定着装置で定着する場合には、記録媒体の幅方向サイズに応じて、定着ベルトの幅方向の熱分布が変動して、温度ムラが生じてしまう場合があった。例えば、幅方向サイズの小さな記録媒体を通紙して定着する場合には、その記録媒体の幅方向サイズに対応する定着ベルトの位置(通紙領域である。)では熱が多く奪われて、その他の位置(非通紙領域である。)に比べて定着温度が低くなる。このような現象は、幅方向サイズの小さな記録媒体(小サイズ紙)を連続的に通紙するような場合に、特に顕著になる。
したがって、定着ベルトの幅方向中央部の定着温度を基準として定着ベルトの幅方向全域の定着温度を制御しようとすると、定着ベルトの幅方向中央部の定着温度は所望の温度に制御できるものの、幅方向両端部の定着温度が上昇(過昇温)してしまうことになる。このように、定着ベルトの幅方向両端部の定着温度が上昇した状態で、幅方向サイズの大きな記録媒体を定着すると、温度上昇位置に対応した記録媒体上にホットオフセットが発生してしまう。さらに、幅方向両端部の定着温度が定着ベルトの耐熱温度を超えた場合には、定着ベルトに熱的破損が生じることも考えられる。
これに対して、定着ベルトの幅方向両端部の定着温度を基準として定着ベルトの幅方向全域の定着温度を制御しようとすると、定着ベルトの幅方向両端部の定着温度は所望の温度に制御できるものの、幅方向中央部の定着温度が下降してしまうことになる。このように、定着ベルトの幅方向中央部の定着温度が下降した状態で記録媒体を定着すると、温度下降位置に対応した記録媒体上にコールドオフセットが発生してしまう。
また、画像形成装置内の搬送経路中に紙詰まり(ジャム)が発生した場合等には、定着装置における駆動が突発的に停止される。このような場合には、誘導加熱部への通電が遮断されるまでの僅かな時間に、誘導加熱部に対向する定着ベルトの部分が瞬時に過昇温してしまう。これによって、定着ベルトや誘導加熱部のコイル等の構成部材に熱的破損が生じることも考えられる。
このような問題を解決するために、発熱部材としての支持ローラを、キューリー点を有する材料(自己温度制御が可能な材料である。)にて形成する方策が考えられる。すなわち、発熱部材のキューリー点をホットオフセットが発生しない温度近傍(例えば、250℃である。)に設定することで、発熱部材の過昇温を制限してホットオフセットの発生を抑止する効果が期待できる。
しかし、その場合、発熱部材の昇温はキューリー点近傍で鈍化してしまうために、キューリー点が目標の定着温度(例えば、180℃である。)に対してはるかに高くなっている磁性材料(例えば、軟鉄のキューリー点は790℃である。)を用いた発熱部材に比べて、目標の定着温度に達するまでの立ち上げ時間が長くなってしまうという問題が生じる。
一方、上述の特許文献2等の技術は、定着ベルトを挟むように配設するコア部の形状を最適化することで、定着ベルトにおける発熱効率を向上させるものである。したがって、上述の定着ベルトの過昇温を抑止する効果は期待できない。
また、上述の特許文献3等の技術は、誘導加熱部のコア部のキューリー点を幅方向で調整している。しかし、誘導加熱部によって加熱される定着部材の過昇温は、コア部に過昇温が生じる前に発生するために、上述の定着ベルトの過昇温を直接的に抑止する効果は期待できない。
また、特許文献4等の技術は、定着ローラの軸芯が加熱されるのを抑止するために、定着ローラの発熱層を磁性材料からなる第1発熱層と非磁性材料からなる第2発熱層とで構成するものであって、発熱部材(定着ローラ)の幅方向両端部における過昇温を防止する効果は期待できない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、自己温度制御性を有する発熱部材を用いた場合であっても、発熱効率が低下することなく立ち上げ時間が短く、小サイズの記録媒体を連続的に定着した場合や装置が突発的に駆動停止した場合等であっても過昇温が確実に抑止される電磁誘導加熱方式の定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
本願発明者は、前記課題を解決するために研究を重ねた結果、次の事項を知るに至った。
すなわち、所定のキューリー点を有する第1発熱層に加えて、第1発熱層に比べて体積抵抗率が低い第2発熱層を発熱部材に設けることによって、第1発熱層のみで発熱部材を構成するときに比べて、発熱部材における発熱効率を低下させることなく、高い自己温度制御能力(自己温度制御性)を維持することができる。特に、発熱部材の表裏面を挟むようにコイルを配設する場合には、コイルを発熱部材の片面側にのみ対向させて配設したときに比べて、その発熱効率及び自己温度制御性が高められる。さらに、立ち上げ時間が短くなるように第1発熱層のキューリー点を高めに設定した場合(画像形成装置を高速化する場合等である。)であっても、第2発熱層の層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成することで、小サイズ紙を連続通紙したときの発熱部材の幅方向両端部の過昇温を確実に抑止することができる。
この発明は以上述べた事項に基づくものであり、すなわち、この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、トナー像を記録媒体に定着する定着装置であって、磁束を発生させる磁束発生手段と、前記磁束によって発熱する発熱部材と、を備え、前記磁束発生手段は、前記発熱部材の表裏面にそれぞれ対向するように配設され、前記発熱部材は、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、該第1発熱層の体積抵抗率よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層と、を具備し、前記第2発熱層は、幅方向中央部の体積抵抗率が幅方向両端部の体積抵抗率よりも低くなるように形成されたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記第2発熱層は、幅方向中央部の層厚が幅方向両端部の層厚よりも厚くなるように形成されたものである。
また、請求項3記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第2発熱層は、非磁性材料からなるものである。
また、請求項4記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記第1発熱層は、層厚及び体積抵抗率が幅方向の全域にわたって均一になるように形成されたものである。
また、請求項5記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記第1発熱層は、整磁合金からなるものである。
また、請求項6記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記発熱部材は、前記第1発熱層に対して前記表裏面の側にそれぞれ前記第2発熱層を具備したものである。
また、請求項7記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記磁束発生手段は、前記発熱部材の前記表裏面を1回又は複数回挟むように離間して巻回されたコイルとしたものである。
また、請求項8記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記磁束発生手段は、交番電流が印加されるものである。
また、請求項9記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記発熱部材を、トナー像を溶融する定着部材を加熱する加熱部材としたものである。
また、請求項10記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項9に記載の発明において、前記定着部材は、定着ベルトであって、前記加熱部材は、定着補助ローラとともに前記定着ベルトを張架する支持ローラであって、前記磁束発生手段は、前記定着ベルトの外周面に対向するとともに、前記支持ローラを介して前記定着ベルトの内周面に対向するように配設され、前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたものである。
また、請求項11記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記発熱部材を、トナー像を溶融する定着部材としたものである。
また、請求項12記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項11に記載の発明において、前記定着部材は、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに当接する定着ローラであって、前記磁束発生手段は、前記定着ローラの外周面及び内周面に対向するように配設されたものである。
また、請求項13記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項11に記載の発明において、前記定着部材は、周状に張架された定着ベルトであって、前記磁束発生手段は、前記定着ベルトの外周面及び内周面に対向するように配設されたものである。
また、請求項14記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項13に記載の発明において、前記定着ベルトは、支持ローラと定着補助ローラとに張架され、前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたものである。
また、請求項15記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項14に記載の発明において、前記磁束発生手段は、前記支持ローラを介して前記定着ベルトの内周面に対向するように配設されたものである。
また、請求項16記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項15のいずれかに記載の定着装置を備えたものである。
本発明は、磁束発生手段に表裏面が対向するように配設された発熱部材が、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成された低体積抵抗率の第2発熱層と、を具備する。これにより、装置の立ち上がりを鈍化させることなく、発熱部材の自己温度制御によって過昇温を簡易かつ確実に防止するとともに、発熱部材の構造が簡易で、小サイズ紙を連続通紙した場合等でも発熱部材の幅方向両端部における過昇温が生じることのない、定着装置及び画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図7にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのレーザープリンタの装置本体、3は画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム18上に照射する露光部、4は装置本体1に着脱自在に設置される作像部としてのプロセスカートリッジ、7は感光体ドラム18上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、10は出力画像が載置される排紙トレイ、11、12は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、13は記録媒体Pを転写部7に搬送するレジストローラ、15は手差し給紙部、18は像担持体としての感光体ドラム、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する電磁誘導加熱方式の定着装置、を示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、露光部3から、画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、プロセスカートリッジ4の感光体ドラム18上に向けて発せられる。感光体ドラム18は図中の反時計方向に回転しており、所定の電子写真プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム18上に画像情報に対応したトナー像が形成される。その後、感光体ドラム18上に形成されたトナー像は、転写部7で、レジストローラ13により搬送された記録媒体P上に転写される。
なお、図示は省略するが、プロセスカートリッジ4には、感光体ドラム18、感光体ドラム18上を帯電する帯電部、トナー(現像剤)が収容されていて感光体ドラム18上に形成された静電潜像を現像する現像部、感光体ドラム18上に残存する未転写トナーを除去するクリーニング部、等が一体的に設けられている。
一方、転写部7に搬送される記録媒体Pは、次のように動作する。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部11、12、15のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、最上段の給紙部11が選択されたものとする。)。そして、給紙部11に収納された記録媒体Pの最上方の1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。その後、記録媒体Pは、搬送経路Kを通過してレジストローラ13の位置に達する。そして、レジストローラ13の位置に達した記録媒体Pは、感光体ドラム18上に形成されたトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部7に向けて搬送される。
そして、転写工程後の記録媒体Pは、転写部7の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着装置20に達する。定着装置20に達した記録媒体Pは、定着ベルトと加圧ローラとの間に送入されて、定着ベルトから受ける熱と加圧ローラから受ける圧力とによってトナー像が定着される。トナー像が定着された記録媒体Pは、定着ベルトと加圧ローラとの間から送出された後に、出力画像として画像形成装置本体1から排出されて、排紙トレイ10上に載置される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、画像形成装置本体1における定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置20は、定着補助ローラ21、定着ベルト22、支持ローラ23、誘導加熱部24、加圧ローラ30、サーミスタ38、ガイド板35、分離板36、等で構成される。
ここで、定着補助ローラ21は、ステンレス、炭素鋼等からなる芯金の表面に、シリコーンゴム等の弾性層を形成したものである。定着補助ローラ21の弾性層は、肉厚が3〜10mmで、アスカー硬度が10〜50度となるように形成されている。定着補助ローラ21は、不図示の駆動装置によって図2の反時計方向に回転駆動される。
加熱部材(発熱部材)としての支持ローラ23は、直径が20mmの円筒状に形成されている。支持ローラ23は、磁性導電性材料からなり所定のキューリー点を有する第1発熱層23a(層厚が0.2mm程度である。)と、低体積抵抗率を有する第2発熱層23b(層厚が15μm程度である。)と、で構成されている。詳しくは、図6に示すように、第1発熱層23aに対して表裏面の側(内周面側と外周面側とである。)にそれぞれ第2発熱層23bが設けられている。なお、本実施の形態1では、第2発熱層23bは、その層厚が幅方向の位置によって異なるように形成されている。これについては、後で図6を用いて詳述する。
ここで、支持ローラ23の第1発熱層23aは、キューリー点が300℃程度となる材料で形成されている。第1発熱層23aの材料として、ニッケル、鉄、クロム、モリブデン、コバルト、バナジウム、銅、又は、それらの合金等の磁性導電性材料を用いることができる。本実施の形態1では、第1発熱層23aの材料として、キューリー点が300℃(定着可能温度以上である。)となる整磁合金を用いている。具体的には、ニッケル、鉄、クロムの合金であって、各材料の添加量と加工条件とが調整されてキューリー点が300℃に設定されている。
このように、所定のキューリー点を有する整磁合金からなる第1発熱層23aを支持ローラ23に設けることで、支持ローラ23は電磁誘導によって過昇温されることなく加熱されることになる。
なお、第1発熱層23aの厚さ(層厚)D1は、第1発熱層23aの温度がキューリー点以下であるときの浸透深さ(第1発熱層の体積抵抗率及び比透磁率と、コイル25に印加される交番電流の周波数と、で定まる。)をδ1としたときに、
3×δ1≦D1≦17×δ1 …式(1)
なる関係が成立するように設定されている。これによって、支持ローラ23における発熱効率及び自己温度制御性が向上することになる。
一方、支持ローラ23の第2発熱層23bは、第1発熱層23aの体積抵抗率よりも低い体積抵抗率を有する導電性材料で形成されている。第1発熱層23aの体積抵抗率が8.0×10-7Ω・mであるために、第2発熱層23bは体積抵抗率が8.0×10-7Ω・mよりも低い材料にて形成されている。具体的には、体積抵抗率が3.0×10-8Ω・m以下となる、銅、金、銀等を第2発熱層23bとして用いることが好ましい。本実施の形態1では、第2発熱層23bの材料として、非磁性材料の銅を用いている。
なお、第2発熱層23bの厚さ(層厚)D2は、第2発熱層23bの浸透深さ(第2発熱層の体積抵抗率及び比透磁率と、コイル25に印加される交番電流の周波数と、で定まる。)をδ2としたときに、
D2≦δ2 …式(2)
なる関係が成立するように設定されている。これによって、支持ローラ23における発熱効率及び自己温度制御性が向上することになる。
このように構成された支持ローラ23は、図2の反時計方向に回転する。支持ローラ23の表裏面(外周面及び内周面である。)に対向するように、コイル25が配設されている(図4を参照できる。)。磁束発生手段としてのコイル25から発生される磁束によって、第1発熱層23aが主たる発熱層(発熱主層)として電磁誘導加熱され、第2発熱層23bが従たる発熱層(発熱補助層)として電磁誘導加熱されることになる。
なお、本実施の形態1では、支持ローラ23を第1発熱層23a及び第2発熱層23bで構成したが、支持ローラ23の発熱層23a、23b上に補強層、弾性層、断熱層等を設けることもできる。
また、第2発熱層23bの防錆性を高めるために、第2発熱層23b上に層厚が0.5μm程度のニッケル層を設けることもできる。
以下、定着ベルト22について詳述する。
図2を参照して、発熱部材としての定着ベルト22(定着部材)は、支持ローラ23と定着補助ローラ21とに張架・支持されている。
図3(A)に示すように、定着ベルト22は、基材22a上に発熱層22b、弾性層22c、離型層22dが順次形成された、多層構造のエンドレスベルトである。基材22aは、絶縁性の耐熱樹脂材料からなり、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、フッ素樹脂等を用いることができる。基材22aの層厚は、熱容量及び強度の点から、30〜200μmに形成されている。
定着ベルト22の発熱層22b(導電層)は、磁性導電性材料からなり、その層厚が1〜20μmに形成されている。発熱層22bは基材22a上に、メッキ、スパッタ、真空蒸着等によって形成される。
ここで、発熱層22bの材料として、ニッケル、ステンレス鋼等の磁性導電性材料を用いることができる。本実施の形態1では、発熱層22bの材料として、キューリー点が定着目標温度以上であって350℃以下となる整磁合金を用いている。具体的には、ニッケル、鉄、クロムの合金であって、各材料の添加量と加工条件とを調整することで所望のキューリー点を得ることができる。このように、キューリー点が定着ベルト22の定着温度近傍となる磁性導電性材料にて発熱層22bを形成することで、発熱層22bは電磁誘導によって過昇温されることなく加熱されることになる。これについては、後で詳しく説明する。
なお、定着ベルト22の発熱層22bも、支持ローラ23と同様に、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、低体積抵抗率の材料からなる第2発熱層と、で構成することができる。
定着ベルト22の弾性層22cは、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム等からなり、層厚が50〜500μmでアスカー硬度が5〜50度となるように形成されている。これにより、出力画像において、光沢ムラのない均一な画質を得ることができる。
定着ベルト22の離型層22dは、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等のフッ素樹脂、これらの樹脂の混合物、又は、これらの樹脂を耐熱性樹脂に分散させたものである。離型層22dの層厚は、5〜50μm(好ましくは、10〜30μmである。)に形成されている。これにより、定着ベルト22上のトナー離型性が担保されるとともに、定着ベルト22の柔軟性が確保される。
なお、定着ベルト22の各層22a〜22dの間に、プライマ層等を設けることもできる。
なお、本実施の形態1では、発熱部材としての定着ベルト22を4層構造体(図3(A)の構造体である。)としたが、図3(B)〜(D)の多層構造体とすることもできる。
図3(B)の定着ベルト22は、発熱層22b、弾性層22c、離型層22dからなる。ここで、発熱層22bは、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、フッ素樹脂等の樹脂材料に、磁性導電性粒子を分散したものを用いることもできる。その場合、樹脂材料に対して磁性導電性粒子を20〜98重量%の範囲内で添加する。具体的には、ワニス状態の樹脂材料中に、ロールミル、サンドミル、遠心脱泡装置等の分散装置を用いて磁性導電性粒子を分散する。これを溶剤により適当な粘度に調整して、金型により所望の層厚に成形する。
図3(C)の定着ベルト22は、複数の発熱層22bを基材22a中に設けて、その上に弾性層22c、離型層22dを順次形成している。
図3(D)の定着ベルト22は、基材22a上に複数の発熱層22bを備えた弾性層22cを形成して、さらに表面層として離型層22dを形成している。
これらの定着ベルト22を用いた場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
図2及び図4を参照して、交番磁界を生成する磁束発生手段としての誘導加熱部24は、ループ状に形成されたコイル25で構成される。
ここで、磁束発生手段としてのコイル25は、発熱部材としての定着ベルト22及び支持ローラ23の表裏面(内周面及び外周面である。)を1回挟むように離間して巻回された励磁コイルである。換言すると、定着ベルト22及び支持ローラ23の一部が、ループ状のコイル25のループ内に挟入されている。図4に示すように、コイル25は、定着ベルト22及び支持ローラ23の幅方向に平行に延設されている。コイル25の幅方向の一端は内周面側と外周面(発熱主面である。)側とを結ぶ折返し部になっていて、他端には高周波電源部40が接続されている。そして、高周波電源部40から、10k〜1MHz(好ましくは、20k〜300kHzである。)の交番電流がコイル25に印加される。
ここで、コイル25は、表面に絶縁被膜を施した細い導線が複数撚り合わせて束ねられたリッツ線である。一般に、導線の径が小さいほど高周波交番電流を印加したときの損失が小さくなる反面、強度が低下して巻回による破断が生じ易くなる。そのため、コイルは、各導線の素線径を0.05mm以上にすることが好ましい。また、各導線の素線径は、素線全域に電流が流れることを考慮して、コイルに印加される交番電流の周波数から算出される浸透深さの2倍以下にすることが好ましい。なお、浸透深さδは次式で求まる。
δ=503・〔ρ/(μf)〕1/2
上式において、ρは材料の体積固有抵抗率(体積抵抗率)であり、μは材料の比透磁率であり、fは材料を励磁する交番電流の周波数である。
また、コイルをリッツ線とする場合、その撚り本数が多ければ断面積が増えるために耐電流量が増加する反面、巻回するための柔軟性が低下するとともに、占有面積が増えてレイアウト上のデメリットとなる。これらのことを考慮して、本実施の形態1のコイル25は、素線径が0.15mmの導線を150本撚り合わせたものを用いている。
なお、本実施の形態1では、定着ベルト22及び支持ローラ23の表裏面に対してコイル25を1回(巻数1である。)だけ挟むように離間して巻回したが、図5に示すように、定着ベルト22及び支持ローラ23の表裏面に対してコイル25を複数回挟むように離間して巻回することもできる。このとき、コイル25の巻数は、1〜50回が好ましく、1〜10回がさらに好ましい。
なお、本実施の形態1では、コイル25をリッツ線で構成したが、コイル25を1本の導線で構成することもできる。
また、コイル25が支持ローラ23及び定着ベルト22の表裏面に対向しない領域において漏れ磁場が形成されるのを抑止するために、コアを設置して磁路を整形したり、銅やアルミ等の非磁性低抵抗の導電体カバーを設置したりすることもできる。
図2を参照して、加圧ローラ30は、アルミニウム、銅等からなる円筒部材上にフッ素ゴム、シリコーンゴム等の弾性層が形成されたものである。加圧ローラ30の弾性層は、肉厚が1〜5mmで、アスカー硬度が20〜50度となるように形成されている。加圧ローラ30は、定着ベルト22を介して定着補助ローラ21に圧接している。そして、定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部(定着ニップ部である。)に、記録媒体Pが搬送される。
定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部の入口側には、記録媒体Pの搬送を案内するガイド板35が配設されている。
定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部の出口側には、記録媒体Pの搬送を案内するとともに記録媒体Pが定着ベルト22から分離するのを促進する分離板36が配設されている。
定着ベルト22の外周面上であって定着ニップ部の上流側には、熱応答性の高いサーミスタ38(感温素子)が当接されている。そして、サーミスタ38によって、定着ベルト22上の表面温度(定着温度)が検知されて、誘導加熱部24の出力が調整される。
このように構成された定着装置20は、次のように動作する。
定着補助ローラ21の回転駆動によって、定着ベルト22は図2中の矢印方向に周回するとともに、支持ローラ23も反時計方向に回転して、加圧ローラ30も矢印方向に回転する。定着ベルト22は、コイル25との対向位置(支持ローラ23の位置である。)で加熱される。
詳しくは、高周波電源部40からコイル25に10kHz〜1MHzの高周波交番電流を流すことで、コイル25のループ内に磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このように交番磁界が形成されることで、支持ローラ23(第1発熱層23a)及び発熱層22bの温度がキューリー点以下である場合に、支持ローラ23と定着ベルト22の発熱層22bとに渦電流が生じて、支持ローラ23及び発熱層22bの電気抵抗によってジュール熱が発生して、支持ローラ23及び発熱層22bが加熱される。こうして、定着ベルト22は、発熱した支持ローラ23から受ける熱と、自身の発熱層22bの発熱と、によって加熱される。
その後、コイル25によって発熱した定着ベルト22表面は、サーミスタ38の位置を通過して、加圧ローラ30との当接部に達する。そして、搬送される記録媒体P上のトナー像Tを加熱して溶融する。
詳しくは、先に説明した作像プロセスを経てトナー像Tを担持した記録媒体Pが、ガイド板35に案内されながら定着ベルト22と加圧ローラ30との間に送入される(矢印Yの搬送方向の移動である。)。そして、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像Tが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ベルト22と加圧ローラ30との間から送出される。
加圧ローラ30の位置を通過した定着ベルト22表面は、その後に再びコイル25との対向位置に達する。このような一連の動作が連続的に繰り返されて、画像形成プロセスにおける定着工程が完了する。
このような定着工程において、支持ローラ23(第1発熱層23a)及び発熱層22bの温度がキューリー点を超えた場合には、支持ローラ23及び発熱層22bの発熱が制限されることになる。
すなわち、誘導加熱部24によって加熱された支持ローラ23及び発熱層22bの温度がキューリー点を超えた場合には、支持ローラ23(第1発熱層23a)及び発熱層22bが磁性を失うために、表面近傍での渦電流の発生が制限される。これにより、支持ローラ23及び発熱層22bにおけるジュール熱の発生量が低下して、過昇温が抑止される。
このような自己温度制御能力は、本実施の形態1のように発熱部材22b、23に対してコイル25をループ状に配設した場合、発熱部材22b、23の発熱主面側(外周面側である。)のみに対向するようにコイル25を配設した場合に比べて、特に高くなる。このような効果を示す実験例については、後で図12〜図14にて説明する。
ここで、本実施の形態1では、図6を参照して、発熱部材としての支持ローラ23が、所定のキューリー点を有する第1発熱層23aと、該第1発熱層の体積抵抗率よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層23b(第1発熱層23aに対して表裏面の側にそれぞれ形成されている。)と、で構成されている。
そして、第2発熱層23bは、その層厚が幅方向の位置によって異なるように形成されている。具体的には、外周面側の第2発熱層23bは、幅方向中央部のみに形成されていて、幅方向両端部には形成されていない。なお、本実施の形態1では、外周面側の第2発熱層23bが中央210mmに形成されている(A4サイズの短手方向に対応している。)。
これに対して、第1発熱層23aは、その層厚(又は体積抵抗率)が幅方向の全域(本実施の形態1では326mmである。)にわたって均一になるように形成されている。
このような構成により、画像形成装置を高速化しても立ち上げ時間が短くなるように第1発熱層23aのキューリー点を高め(300〜350℃程度である。)に設定した場合であっても、小サイズ紙を連続通紙したときの支持ローラ23(発熱部材)の幅方向両端部における過昇温の発生を抑止することができる。
これは、以下の理由に基くものと考えられる。
第1発熱層23aの表面に体積抵抗率が第1発熱層23aよりも低い第2発熱層23bを設けることで、支持ローラ23(発熱部材)の発熱量や反磁界が大きくなる。反磁界が大きくなると、外部磁界(コイル電流)が大きい場合やキューリー点近傍で透磁率や飽和磁束密度が低下した場合であっても、第1発熱層23aが磁気的に飽和しにくくなる。したがって、キューリー点近傍の高温域において、第2発熱層23bを設けていない幅方向両端部では、第2発熱層23bを設けている幅方向中央部に比べて、発熱量が小さくなって、小サイズ紙を連続通紙したときの支持ローラ23(発熱部材)の非通紙領域における過昇温の発生を抑止することができる。
なお、以上述べた効果を示す実験例については、後で図15及び図16にて説明する。
また、本実施の形態1では、内周面側の幅方向全域にわたって第2発熱層23bを設けているために、幅方向サイズの大きな記録媒体P(大サイズ紙)が通紙されるときや装置の立ち上げ時において、定着ベルト22(又は支持ローラ23)上に温度ムラ(幅方向の温度ムラである。)が生じるのを軽減することができる。
なお、本実施の形態1では、支持ローラ23における第2発熱層23b(外周面側の第2発熱層である。)を幅方向中央部にのみ形成したが、図7(A)〜(D)に示す別の形態であっても本実施の形態1とほぼ同様の効果を奏することになる。
詳しくは、図7(A)に示すように、外周面側の第2発熱層23bを幅方向全域に形成して、内周面側の第2発熱層23bを幅方向中央部のみに形成することもできる。
また、図7(B)に示すように、内周面側に第2発熱層23bを形成しないこともできる。ただし、この場合には、上述した内周面側に第2発熱層23bを設けたことによる効果は低下してしまう。
また、図7(C)に示すように、外周面側の第2発熱層23bを、幅方向中央部の層厚M1が幅方向両端部の層厚M2よりも厚くなるように形成することもできる(M1>M2である。)。この場合にも、幅方向両端部に比べて幅方向中央部の発熱量や反磁界が大きくなることになる。
また、図7(D)に示すように、外周面側の第2発熱層を、幅方向中央部の体積抵抗率が幅方向両端部の体積抵抗率よりも低くなるように形成することもできる。具体的には、幅方向中央部には体積抵抗率ρ1の低い第2発熱層23b1を形成して、幅方向両端部には体積抵抗率ρ2の高い第2発熱層23b2を形成する(ρ1<ρ2である)。ただし、いずれの体積抵抗率ρ1、ρ2も、第1発熱層23aの体積抵抗率より小さい。この場合にも、幅方向両端部に比べて幅方向中央部の発熱量や反磁界が大きくなるために、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態1では、誘導加熱部24(磁束発生手段)に表裏面が対向するように配設された支持ローラ23(発熱部材)が、所定のキューリー点を有する第1発熱層23aと、層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成された低体積抵抗率の第2発熱層23bと、を具備する。これにより、定着装置の立ち上がりを鈍化させることなく、支持ローラ23(発熱部材)の自己温度制御によって過昇温を簡易かつ確実に防止するとともに、支持ローラ23の構造が簡易で、小サイズ紙を連続通紙した場合等でも支持ローラ23の幅方向両端部における過昇温を抑止することができる。
なお、本実施の形態1では、発熱層22bを有する定着ベルト22と、発熱層23a、23bを有する支持ローラ23と、を発熱部材として用いて、支持ローラ23の第2発熱層23bの層厚(又は体積抵抗率)を幅方向位置によって変化させた。これに対して、定着ベルト22の発熱層22bを第1発熱層及び第2発熱層で形成して、その第2発熱層の層厚(又は体積抵抗率)を幅方向位置によって変化させることもできる。また、定着ベルト22及び支持ローラ23のうちいずれか一方のみを発熱部材として用いることもできる。それらの場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
特に、支持ローラ23のみを発熱部材とする場合には、定着ベルト22の発熱層22bが不要になるとともに、支持ローラ23が単層構造(発熱層のみの構造である。)になるために、定着装置20全体の構成が一層簡易なものになる。
また、本実施の形態1では、支持ローラ23を発熱部材として用いたが、定着性をさらに向上させるために、加熱ローラ30をも発熱部材として用いることができる。その場合、加熱ローラ30の表裏面に対向するように磁束発生手段を配設することになる。さらに、加熱ローラ30に、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成された低体積抵抗率の第2発熱層と、を設けることになる。そして、この場合にも、加熱ローラ30の幅方向両端部における過昇温を抑止することができる。
実施の形態2.
図8にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図8は、実施の形態2における画像形成装置の要部を示す断面図である。本実施の形態2の画像形成装置は、タンデム型のカラー画像形成装置である点と、発熱部材として定着ローラ31を用いている点とが、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態2における画像形成装置は、タンデム型のカラー画像形成装置である。図8に示すように、作像部には、複数の感光体ドラム18BK、18Y、18M、18Cが転写ベルト8上に並設されている。図示は省略するが、複数の感光体ドラム18BK、18Y、18M、18Cの外周には、帯電部、露光部、現像部、クリーニング部、除電部が配設されている(図1のプロセスカートリッジ4を参照できる。)。そして、各感光体ドラム18BK、18Y、18M、18C上で、各色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像が形成される。
転写部7は、記録媒体Pを搬送する転写ベルト8、各感光体ドラム18BK、18Y、18M、18Cに対して転写ベルト8を介して対向するバイアスローラ9、転写ベルト8表面を清掃するクリーニングローラ14、等で構成される。
転写ベルト8は、矢印方向から搬送される記録媒体Pを、各感光体ドラム18Y、18M、18C、18BKとの対向位置に順次搬送する。このとき、バイアスローラ9に印加される転写バイアスによって、記録媒体P上に各色のトナー像が重ねて転写される。こうして、記録媒体P上にフルカラーのトナー像が形成される。その後、フルカラーのトナー像が形成された記録媒体Pは、転写ベルト8から分離されて、定着装置20に向けて搬送されることになる。
一方、本実施の形態2の定着装置20は、発熱部材としての定着ローラ31(定着部材)、加圧ローラ30、誘導加熱部24、等で構成される。
定着ローラ31は、第1発熱層及び第2発熱層からなる発熱層22b、シリコーンゴム等からなる弾性層、フッ素化合物等からなる離型層、等で構成される。定着ローラ31の発熱層22bは、前記実施の形態1と同様に、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、第1発熱層よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層と、で構成されている。定着ローラ31は、加圧ローラ30の加圧力に抗するだけの機械的強度をもつ。
また、誘導加熱部24は、前記実施の形態1と同様に、ループ状に形成されたコイル25で構成される。すなわち、コイル25は、定着ローラ31の表裏面(内周面及び外周面である。)を挟むように離間して配設されている。
そして、コイル25に10k〜1MHzの交番電流が供給されることで、コイル25のループ内に交番磁界が生成されて、定着ローラ31が電磁誘導加熱される。このようにして、電磁誘導加熱された定着ローラ31は、矢印方向から搬送される記録媒体P上のトナー像を加熱・溶融して記録媒体Pに定着する。
さらに、本実施の形態2の定着装置も、前記実施の形態1のものと同様に、発熱層22bの第2発熱層の層厚(又は体積抵抗率)が幅方向の位置によって異なるように形成されている。例えば、発熱層22bの第2発熱層の層厚が、幅方向中央部に比べて幅方向両端部が薄くなるように形成されている。
以上説明したように、本実施の形態2では、誘導加熱部24(磁束発生手段)に表裏面が対向するように配設された定着ローラ31(発熱部材)が、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成された低体積抵抗率の第2発熱層と、を具備する。これにより、定着装置の立ち上がりを鈍化させることなく、定着ローラ31(発熱部材)の自己温度制御によって過昇温を簡易かつ確実に防止するとともに、定着ローラ31の構造が簡易で、小サイズ紙を連続通紙した場合等でも定着ローラ31の幅方向両端部における過昇温を抑止することができる。
実施の形態3.
図9にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図9は、実施の形態3における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1の図2に相当する図である。本実施の形態3の定着装置は、誘導加熱部24の位置が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態3における定着装置20は、定着ベルト22(定着部材)、発熱部材としての支持ローラ23(加熱部材)、誘導加熱部24、加圧ローラ30、等で構成される。
支持ローラ23は、前記実施の形態1と同様に、所定のキューリー点を有する第1発熱層23aと、第1発熱層よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層23bと、で構成されている。
図9に示すように、本実施の形態3の誘導加熱部24は、支持ローラ23の外周面及び内周面のみに対向する位置に配設されたループ状のコイル25である。すなわち、コイル25は、支持ローラ23の表裏面のみを挟さむように離間して配設されている。
このように構成された定着装置20において、ループ状のコイル25に10k〜1MHzの交番電流が供給されることで、支持ローラ23を挟むコイル25の間に交番磁界が生成されて、支持ローラ23が電磁誘導加熱される。なお、本実施の形態3では、定着ベルト22は、発熱層を備えておらず、支持ローラ23から受熱されて所望の定着温度に達することになる。
さらに、本実施の形態3の定着装置も、前記実施の形態1のものと同様に、支持ローラ23の第2発熱層23bの層厚(又は体積抵抗率)が幅方向の位置によって異なるように形成されている。例えば、第2発熱層23bの層厚が、幅方向中央部に比べて幅方向両端部が薄くなるように形成されている。
以上説明したように、本実施の形態3では、誘導加熱部24(磁束発生手段)に表裏面が対向するように配設された支持ローラ23(発熱部材)が、所定のキューリー点を有する第1発熱層23aと、層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成された低体積抵抗率の第2発熱層23bと、を具備する。これにより、定着装置の立ち上がりを鈍化させることなく、支持ローラ23(発熱部材)の自己温度制御によって過昇温を簡易かつ確実に防止するとともに、支持ローラ23の構造が簡易で、小サイズ紙を連続通紙した場合等でも支持ローラ23の幅方向両端部における過昇温を抑止することができる。
実施の形態4.
図10にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図10は、実施の形態4における定着装置を示す断面図であって、前記実施の形態1の図2に相当する図である。本実施の形態4の定着装置は、誘導加熱部24の位置が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態4における定着装置20は、定着ベルト22(定着部材)、発熱部材としての加熱板28(加熱部材)、誘導加熱部24、支持ローラ23、加圧ローラ30、等で構成される。
加熱板28は、前記実施の形態1における支持ローラ23と同様に、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、第1発熱層よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層と、で構成されている。加熱板28は、定着ニップ部の上流側(定着ベルト22の走行方向の上流側である。)であって、定着ベルト22の内周面に所定の圧力で当接している。
図10に示すように、本実施の形態4の誘導加熱部24は、支持ローラ23から定着補助ローラ21に至る定着ベルト22の外周面及び内周面に対向する位置に配設されたループ状のコイル25である。すなわち、コイル25は、定着ベルト22及び加熱板28の表裏面を挟さむように離間して配設されている。
このように構成された定着装置20において、ループ状のコイル25に10k〜1MHzの交番電流が供給されることで、定着ベルト22及び加熱板28を挟むコイル25の間に交番磁界が生成されて、加熱板28が電磁誘導加熱される。なお、本実施の形態4では、定着ベルト22は、発熱層を備えておらず、加熱板28から受熱されて所望の定着温度に達することになる。
さらに、本実施の形態4の定着装置も、前記実施の形態1のものと同様に、加熱板28の第2発熱層の層厚(又は体積抵抗率)が幅方向の位置によって異なるように形成されている。例えば、第2発熱層の層厚が、幅方向中央部に比べて幅方向両端部が薄くなるように形成されている。
以上説明したように、本実施の形態4では、誘導加熱部24(磁束発生手段)に表裏面が対向するように配設された加熱板28(発熱部材)が、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成された低体積抵抗率の第2発熱層と、を具備する。これにより、定着装置の立ち上がりを鈍化させることなく、加熱板28(発熱部材)の自己温度制御によって過昇温を簡易かつ確実に防止するとともに、小サイズ紙を連続通紙した場合等でも加熱板28の幅方向両端部における過昇温を抑止することができる。
なお、本実施の形態4では、定着ベルト22に発熱層を設けずに第1発熱層及び第2発熱層を有する加熱板28を設置したが、加熱板28を設けずに定着ベルト22(誘導加熱部24が本実施の形態4と同じように配設されている。)に第1発熱層及び第2発熱層を設けることもできる。その場合にも、本実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
図11にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図11は、実施の形態5における定着装置を示す断面図である。本実施の形態5の定着装置は、誘導加熱部24に対向する定着部材として円筒状の定着ベルト22を用いている点が、誘導加熱部24に対向する定着部材として定着ローラ31を用いている前記実施の形態2のものとは相違する。
本実施の形態5における定着装置20は、発熱部材としての定着ベルト22(定着部材)、定着ベルト22を保持するためにその内側に設けられた保持部材55、所望の定着ニップ部を形成するために定着ベルト22に内設された弾性部材56、磁束発生手段としての誘導加熱部24、加圧ローラ30、等で構成される。定着ベルト22の発熱層は、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、第1発熱層よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層と、で構成されている。
また、誘導加熱部24は、前記実施の形態1と同様に、ループ状に形成されたコイル25で構成される。すなわち、コイル25は、定着ベルト22の表裏面を挟むように離間して配設されている。
そして、コイル25に10k〜1MHzの交番電流が供給されることで、コイル25のループ内に交番磁界が生成されて、定着ベルト22が電磁誘導加熱される。このようにして、電磁誘導加熱された定着ベルト22は、矢印方向から搬送される記録媒体P上のトナー像を加熱・溶融して記録媒体Pに定着する。
さらに、本実施の形態5の定着装置も、定着ベルト22の第2発熱層の層厚(又は体積抵抗率)が幅方向の位置によって異なるように形成されている。例えば、第2発熱層の層厚が、幅方向中央部に比べて幅方向両端部が薄くなるように形成されている。
以上説明したように、本実施の形態5では、誘導加熱部24(磁束発生手段)に表裏面が対向するように配設された定着ベルト22(発熱部材)が、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成された低体積抵抗率の第2発熱層と、を具備する。これにより、定着装置の立ち上がりを鈍化させることなく、定着ベルト22(発熱部材)の自己温度制御によって過昇温を簡易かつ確実に防止するとともに、小サイズ紙を連続通紙した場合等でも定着ベルト22の幅方向両端部における過昇温を抑止することができる。
実験例.
図12〜図16にて、前記各実施の形態で述べた効果を確認するための実験例について説明する。
まず、図12〜図14にて、発熱部材の表裏面を挟むように磁束発生手段を離間して配設することによって発熱部材における自己温度制御能力が高まる効果を確認する実験例について説明する。
図12(A)及び図12(B)は、実験装置を示す概略図である。図12(A)の実験装置は、発熱層33を有するテストピース(前記各実施の形態の発熱部材に相当するものである。)の表裏面を挟むようにコイル25を離間させたものである(前記各実施の形態における定着装置の構成である。)。図12(B)の実験装置は、発熱層33を有するテストピースの発熱主面にコイル25を対向させたものである(従来の定着装置の構成である。)。
すなわち、図12(A)の実験装置と図12(B)の実験装置とは、コイル25の構成は同等であって、コイル25に対向するテストピースの向きのみが異なることになる。
ここで、テストピースは、発熱層33のみのものと、発熱層33上にアルミニウムからなる非磁性導電層34を厚さ0.3mmにて形成したものと、発熱層33上にアルミニウムからなる非磁性導電層34を厚さ0.8mmにて形成したものと、の3種類を用意した。テストピースの発熱層33は、表裏面の大きさが25mm×50mmであって、厚さが0.22mmであって、キューリー温度が240℃の整磁合金からなる。テストピースの非磁性導電層34も、表裏面の大きさを25mm×50mmとした。
また、実験装置のコイル25には、高周波電源部40から、電力が200〜1200Wであって、励磁周波数が36kHzと130kHzとの2種類の交番電流が印加される。これによって、コイル25近傍には、図12(A)及び図12(B)に示すような磁力線が形成される。
図13及び図14は、上述の実験装置を用いておこなった実験例の結果を示すグラフである。図13及び図14において、横軸は電磁誘導を開始してからの時間を示し、縦軸は発熱層33上の温度を示す。
図13は図12(A)の実験装置を用いたときの実験結果であり、図14は図12(B)の実験装置を用いたときの実験結果である。
図13(A)は、高周波電源部40から出力される交番電流の周波数を36kHzとしたときの、時間と温度との関係を示すグラフである。図13(B)は、高周波電源部40から出力される交番電流の周波数を130kHzとしたときの、時間と温度との関係を示すグラフである。また、図13において、実線R0は発熱層33のみのテストピースを用いた場合であり、実線R1は発熱層33上に厚さ0.3mmの非磁性導電層34を形成したテストピースを用いた場合であり、実線R2は発熱層33上に厚さ0.8mmの非磁性導電層34を形成したテストピースを用いた場合である。
図14(A)は、高周波電源部40から出力される交番電流の周波数を36kHzとしたときの、時間と温度との関係を示すグラフである。図14(B)は、高周波電源部40から出力される交番電流の周波数を130kHzとしたときの、時間と温度との関係を示すグラフである。また、図14において、実線Q0は発熱層33のみのテストピースを用いた場合であり、実線Q1は発熱層33上に厚さ0.3mmの非磁性導電層34を形成したテストピースを用いた場合であり、実線Q2は発熱層33上に厚さ0.8mmの非磁性導電層34を形成したテストピースを用いた場合である。
図13より、非磁性導電層34の有無や交番電流の周波数に係わらず、発熱層33の温度がキューリー点に達するとそれ以上の過昇温が防止されることがわかる。
これに対して、図14(A)より、励磁周波数を36kHzにすると、厚さが0.8mm以上の非磁性導電層34を設けなければ、発熱層33の過昇温を防止できないことがわかる。同様に、図14(B)より、励磁周波数を130kHzにすると、厚さが0.3mm以上の非磁性導電層34を設けなければ、発熱層33の過昇温を防止できないことがわかる。このように、コイル25を発熱部材(発熱層33)の発熱主面に対向させる場合には、発熱主面の反対側に低抵抗率の非磁性導電層を設ける必要がある。このことは、特開2003−215956号公報等にある記載内容にも一致するものである。
以上のことから、ループ状のコイル25内に発熱部材を挟入することで、発熱部材の自己温度制御の能力が高められることがわかる。さらに、図13と図14との比較から、ループ状のコイル25内に発熱部材を挟入することで、発熱部材の発熱効率(立ち上がり)も向上することがわかる。しかも、上述の効果は、発熱部材に非磁性導電層34を設けることなく得られるものであるため、発熱部材の構成が簡素化される。したがって、低廉で、層間剥がれ等の発熱層を設けることによる不具合がない発熱部材を提供することができる。
なお、上述の効果は、発熱層33を、整磁合金からなり所定のキューリー点を有する第1発熱層と、第1発熱層よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層と、で構成することで、さらに高められることになる。
次に、図15及び図16にて、発熱部材における第2発熱層の層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成することによって、小サイズ紙を連続通紙した場合の発熱部材の幅方向両端部における過昇温を抑止できることを確認する実験例について説明する。
図15及び図16に関わる実験は、実施の形態1の画像形成装置を用いて小サイズ紙を連続通紙したときの定着ベルト22の幅方向両端部(非通紙領域)及び幅方向中央部(通紙領域)の昇温特性を測定したものである。詳しくは、第2発熱層23bが幅方向中央部にのみ形成されたもの(前記実施の形態1の構成である。)と、第2発熱層23bが幅方向全域にわたって形成されたものと、を用意して、それぞれの幅方向両端部及び幅方向中央部における昇温特性を測定した。
なお、実験において、定着ベルト22の幅方向中央部に当接したサーミスタ38によって、定着ベルト22上の定着温度が160℃になるように温度調整制御した。また、定着ニップ部における線速は205mm/秒に設定し、連続通紙における紙間は61mmに設定し、記録媒体Pは90K紙(A4縦)を用いた。
図15及び図16において、横軸は電磁誘導を開始してからの時間を示し、縦軸は定着ベルト22上の温度を示す。
図15に関わる実験では、第2発熱層23bが幅方向中央部にのみ形成された支持ローラ23(前記実施の形態1の構成である。)が用いられている。図15において、実線W1は定着ベルト22の幅方向中央部における昇温特性を示し、実線W2は定着ベルト22の幅方向両端部における昇温特性を示す。
これに対して、図16に関わる実験では、第2発熱層23bが幅方向全域にわたって形成された支持ローラ23が用いられている。図16において、実線Z1は定着ベルト22の幅方向中央部における昇温特性を示し、実線Z2は定着ベルト22の幅方向両端部における昇温特性を示す。
図15及び図16から、支持ローラ23(発熱部材)の第2発熱層23bを幅方向中央部にのみ形成した場合(図6に示す構成である。)には、小サイズ紙を連続通紙した場合の発熱部材の幅方向両端部における過昇温を抑止できることがわかる。なお、実験例は省略するが、支持ローラ23(発熱部材)を図7(A)〜(D)に示す構成とした場合であっても、同様の効果を得ることができる。すなわち、発熱部材における第2発熱層の層厚又は/及び体積抵抗率が幅方向の位置によって異なるように形成することによって、小サイズ紙を連続通紙した場合の発熱部材の幅方向両端部における過昇温を抑止できる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置における定着装置を示す断面図である。 図2の定着装置における定着ベルトを示す断面図である。 図2の定着装置における誘導加熱部の近傍を示す斜視図である。 別の誘導加熱部を示す斜視図である。 支持ローラを示す断面図である。 別の支持ローラを示す断面図である。 この発明の実施の形態2における画像形成装置の要部を示す構成図である。 この発明の実施の形態3における定着装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態4における定着装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態5における定着装置を示す断面図である。 効果確認のための実験装置を示す概略図である。 図12の実験装置による実験結果を示すグラフである。 図13に続く実験結果を示すグラフである。 効果確認のための別の実験の結果を示すグラフである。 図15に続く実験結果を示すグラフである。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20 定着装置、 21 定着補助ローラ、
22 定着ベルト(定着部材)、 22a 基材、
22b 発熱層、 22c 弾性層、 22d 離型層、
23 支持ローラ(発熱部材、加熱部材)、
23a 第1発熱層、 23b 第2発熱層、
24 誘導加熱部(磁束発生手段)、
25 コイル、 28 加熱板(発熱部材、加熱部材)、
30 加圧ローラ、
31 定着ローラ(発熱部材、定着部材)、
33 発熱層(発熱部材)、 34 非磁性導電層、
38 サーミスタ、 40 高周波電源部。

Claims (16)

  1. トナー像を記録媒体に定着する定着装置であって、
    磁束を発生させる磁束発生手段と、
    前記磁束によって発熱する発熱部材と、を備え、
    前記磁束発生手段は、前記発熱部材の表裏面にそれぞれ対向するように配設され、
    前記発熱部材は、所定のキューリー点を有する第1発熱層と、該第1発熱層の体積抵抗率よりも低い体積抵抗率を有する第2発熱層と、を具備し、
    前記第2発熱層は、幅方向中央部の体積抵抗率が幅方向両端部の体積抵抗率よりも低くなるように形成されたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記第2発熱層は、幅方向中央部の層厚が幅方向両端部の層厚よりも厚くなるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第2発熱層は、非磁性材料からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記第1発熱層は、層厚及び体積抵抗率が幅方向の全域にわたって均一になるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記第1発熱層は、整磁合金からなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記発熱部材は、前記第1発熱層に対して前記表裏面の側にそれぞれ前記第2発熱層を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記磁束発生手段は、前記発熱部材の前記表裏面を1回又は複数回挟むように離間して巻回されたコイルであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記磁束発生手段は、交番電流が印加されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記発熱部材は、トナー像を溶融する定着部材を加熱する加熱部材であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
  10. 前記定着部材は、定着ベルトであって、
    前記加熱部材は、定着補助ローラとともに前記定着ベルトを張架する支持ローラであって、
    前記磁束発生手段は、前記定着ベルトの外周面に対向するとともに、前記支持ローラを介して前記定着ベルトの内周面に対向するように配設され、
    前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたことを特徴とする請求項9に記載の定着装置。
  11. 前記発熱部材は、トナー像を溶融する定着部材であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
  12. 前記定着部材は、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに当接する定着ローラであって、
    前記磁束発生手段は、前記定着ローラの外周面及び内周面に対向するように配設されたことを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
  13. 前記定着部材は、周状に張架された定着ベルトであって、
    前記磁束発生手段は、前記定着ベルトの外周面及び内周面に対向するように配設されたことを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
  14. 前記定着ベルトは、支持ローラと定着補助ローラとに張架され、
    前記定着補助ローラは、搬送される記録媒体を加圧する加圧ローラに対して前記定着ベルトを介して当接するように配設されたことを特徴とする請求項13に記載の定着装置。
  15. 前記磁束発生手段は、前記支持ローラを介して前記定着ベルトの内周面に対向するように配設されたことを特徴とする請求項14に記載の定着装置。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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