JP4795971B2 - 金属構造物のための剛性ネジ止めユニット - Google Patents

Description

この発明は建築に使用される金属構造物に関連して、金属構造物中で柱やビームとして配置される部材の組付けシステムを提供するものであり、従来の溶接組付けに匹敵する剛性を具えるような組付けが得られ、従来の関節組付けのようにネジによった有利な組付け配置である。

建築作業において金属構造物を支持フレームとして使用することは公知であり、該構造物を形成するために抵抗性のＨ字形部材または同様の形状が使用され、部材間の組付けは抵抗性と安全性を伴う必要がある。

構造物部材の組付けのために用いられるシステムは剛性組付けシステムであって、溶接によって行われる。しかるが故に組付け構造は非常に抵抗性があるが、溶接作業は高価につくという欠点がある。特に組付け現場で行われる溶接作業はこれがより顕著である。

ネジ止めによる関節組付け構造は抵抗性をあまり要求しない組付けに用いられる。これらの組付けは容易であり、現場でも実施できるので、限られた抵抗性は剛性溶接組付けにとって代わるものではないが、必要とされる抵抗性が許す場合にはいつでも使用され得る。

この発明の目的は剛性溶接組付けの抵抗性の利点とネジ止め組付けの簡易さの利点とを具えて従来技術の欠点を排した組付け構造を提供することにある。

この発明のシステムにおいては、受け部材の側部フランジとウエブとの間に組付け部材を組み付けるものであり、補助部材の組付けはネジによって行われ、該ネジは受け部材と補助部材と少なくとも１個の組付け部材とを貫通するものである。

錨止領域において組付け部材により厚さの増加と全占拠領域において組付け部材により与えられた応力の抵抗性分散との故に、かくして得られた組付け構造は剛性溶接組付けの抵抗性を有している。組付け部材の厚さは応用毎に要求される抵抗性に応じて変化する。

この発明によって実施される上記の組付けは、組付けの構成要素間の締結が組付け現場における簡単なネジによる錨止めによって行われるので部品を売店でも用意することができ、また取付けの上で有利である。つまり前以て用意した構成要素を組付け現場においてネジ錨止するだけでよいのである。

組付けの受け部材において側部フランジとウエブとの間に取り付けられた組付け部材は基本的にＵ字形であり剛性を有している。しかし組付けの態様に応じて異なる対象に適合できるのである。

またＵ字形の組付け部材の少なくとも一方の側部フランジを受け部材の側部フランジのよりも長くして、剛性組付けは組付けの合致する部分の抵抗性を高くすることもできる。同時に補助部材を直接組付け部材の突出部分に錨止することにより抵抗性を少なくすることもできる。

組付け部材が特別な抵抗性を必要とする場合には、組付け部材は強力な補強部材を提供することができ、例えば中央ウエブに対して直交する横断仕切りによる。またはＵ字形を側部フランジ間に横断組付け部材にして、プリズム状の筒状形状としてもよい。

この発明のユニットは組立て領域への組付け部材１の組付けを基本とするものであり、この組付け部材１に受け部材２と補助部材３とを錨止するものである。これらの構成要素は錨止ネジ４により組み付けられるものであり、該ネジは受け部材２、補助部材３の対応部分を貫通して組み付けられるものである。少なくとも組付け部材１は錨止により剛性溶接組付けと同様な抵抗を与えるものである。

組付け部材１は基本形状がＵ字形であって、その幅寸法と深さ寸法とは側部フランジと受け部材２のウエブの間の寸法に対応する。受け部材２は組付け部材１を締結するものであり、これらは対応する受け部材２のフランジとウエブとの間に図１、２に示すように嵌合される。

組立て中に締結される補助部材３は結合板５を有しており、この結合板は端部に固定されて受け部材２上に結合を形成する。締結には錨止ネジ４が使われて結合板５を貫通しており、図２〜４に示すように、同時に対応する受け部材２と組付け部材１をも貫通している。

かくして組付けが行われ、組付け部材１により錨止が強化される。この組付け部材１は追加の厚みを付与して剛性を与えるとともに、組付け部材１により占められる全ての領域に亘って抵抗応力を分散する。錨止ネジ４が付加されている全ての領域に亘って抵抗は受け部材２により支持されてはならない。したがってユニットは非常に抵抗性に富んでおり、従来の溶接による剛性組付けのそれに匹敵するものである。受け部材２の壁もまた必要な厚さを低減される。

補助部材３の組付けは受け部材２の側部と前部で行われる。前部組付けにおいて、図４に示すように結合板５は受け部材２の側部フランジ間を貫通して受け部材２のウエブ領域に結合されなければならないので補助部材３のための結合板５は適宜な幅である。

結合板５なしに受け部材２と組付け部材１との総体上に直接補助部材３を締結するための組付けは図５に示すように行われ同じ抵抗錨止効果を得られる。

一実施例においては、組付け部材１はその一方または両方の側部フランジの長さを特大として、受け部材２への結合においてフランジの一部が受け部材２の側部フランジに対して組付け部材１から突出するようにすると、図６、７に示すように該フランジの突出部に低い締結抵抗が働くようになる。

ユニットの抵抗は組付け部材１の厚さにより変わってくる。組付け部材１の厚さを変えるとユニットの抵抗が増減する。しかし、組付け部材１の剛性と抵抗とは他の原因、例えば図１０に示すように横断補強部材６を側部フランジ間でウエブに垂直に入れること、によっても変化する。このタイプの組付け部材１を使っても組付けは図８のＵ字形の組付け部材１と同様に行われる。

同様の考えで、図１１に示すような筒状の組付け部材１．１も使える。これも図９に示すように補助部材３は受け部材２に組みつけられる。筒状組付け部材１．１の場合には、開口部７を設けて内部を視認できるようにして、錨止ネジ４の取り付けの取扱いを容易にできる。

いずれにしても、組付け部材１または１．１を補助部材３と受け部材２との間に組み込んでやればよく、結合は受け部材２上の側部または前部で行い、または図１２に示すように、受け部材２に対する補助部材３の垂直または傾斜組付けを行えばよい。

この発明は鉄骨などの組付けを行う建設業界などで広く利用されるものである。

この発明の組付けにおける受け部材上の組付け部材の斜視図である。 受け部材上の２個の補助部材の組付けの斜視図である。 受け部材上の４個の補助部材の組付け構造の斜視図である。 図３の組付け構造の平面図である。 補助部材の受け部材上への締結状態の一実施例を示す斜視図である。 組付け構造の他の実施例を示す図である。 図６の組付け構造の平面図である。 側部フランジ間に補強組付けを配置した組付け構造の一実施例の斜視図である。 筒状組付け部材を用いた組付け構造の一実施例の斜視図である。 図８のような補強組付け部材を用いた一実施例の斜視図である。 図９のような筒状組付け部材を用いた一実施例の斜視図である。 この発明による組付けによる部分金属構造の斜視図である。

符号の説明

１ ：組付け部材
２ ：受け部材
３ ：補助部材
４ ：錨止ネジ
６ ：補強部材

Claims (5)

1. Ｈ字形の受け部材（２）上に補助部材（３）を締結する金属構造物のための剛性ネジ止めユニットであって、組付けの領域において、Ｕ字形の組付け部材（１）が、受け部材（２）の両側部フランジとウエブとに接触して受け部材（２）の側部フランジとウエブとの間に嵌合配置されており、補助部材（３）が錨止ネジ（４）によって締結されており、該ネジが受け部材（２）と補助部材（３）と組付け部材（１）の対応する組付け部分を貫通していることを特徴とするネジ止めユニット。
2. 組付け部材（１）のＵ字形の幅は受け部材（２）の側部フランジの隙間に対応しており、その厚さは行われる組付けに必要とされる剛性の程度に応じて変化することを特徴とする請求項１に記載のユニット。
3. 組付け部材（１）はその側部フランジの一方または両方が組付けられる受け部材（２）の側部フランジよりも長く、これにより組付けられた組付け部材（１）の大きなフランジの突出部分上への補助部材（３．２）の直接組付けが形成されることを特徴とする請求項１に記載のユニット。
4. 組付け部材（１）がその側部フランジ間に補強部材（６）を有しており、これにより組付け部材の剛性が増加されていることを特徴とする請求項１に記載のユニット。
5. 組付け部材（１）は閉じられてプリズム状の筒状形状（１．１）になっており、内部へのアクセス用の開口を有しており、これにより錨止ネジ（４）の取扱いが容易となっていることを特徴とする請求項１に記載のユニット。

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