JP4794921B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車等の車両の前照灯として用いられているメタルハライドランプ等の放電灯および屋内外の施設や工場等における照明灯や街灯等として用いられている放電灯であって、特に水銀レス(無封入)放電灯の点灯を制御する放電灯点灯装置に関するものである。
自動車等の車両用の放電灯点灯装置では放電灯を点灯制御するために、車載バッテリ電圧を放電灯(バルブ)に適した電圧へ昇圧するトランスの一次側に、一次側電流を制御するためのスイッチング素子が設けられており、このスイッチング素子を制御部からのPWM(パルス幅変調)信号により制御して、放電灯への供給電力を制御するようにしている。このPWM信号は放電灯への供給電力と放電灯に印加するバルブ電圧との関係を予め規定した所定の制御特性に従ってバルブ電圧を可変し、この可変するバルブ電圧により放電灯への供給電力を決定する。
以前の車両用前照灯に使用される放電灯には水銀が封入してあり、放電灯廃棄時の環境汚染の問題から水銀レス放電灯が望まれていた。
水銀レス放電灯の場合、水銀が無いために管内温度が上昇するまではキセノン発光が支配的になり、水銀が封入された以前の放電灯に比べて光束立ち上がりが遅くなる。この立ち上がり時間を短縮するためには点灯始動時に定格より高い電力を供給する必要があるが、ある時点で発光効率が急増するため、従来の水銀封入の放電灯に対する制御と同様の制御では安定した光束立ち上がりにならないという問題が生じていた。
また、放電灯管内のメタルハライドの組成や電極形状等の放電灯個体差により、バルブ電圧やバルブ電圧−時間特性にバラツキが生じる。ここで、従来の水銀封入の放電灯に比べ、水銀レス放電灯では放電灯電極間の最低電圧は同程度であるのに対し、安定時電圧が半分程度となるため、放電灯への供給電力とバルブ電圧との関係を規定する制御特性において、バルブ電圧の変化に対する放電灯への供給電力変化の比率が大きくなり、従来の固定された制御特性ではバルブ電圧の個体差による電力および光束立ち上がりのバラツキが従来の水銀封入の放電灯に比べて大きくなるという問題も生じていた。さらに、前記発光効率が急増する変化点も放電灯個体差により変化するため、前記発光効率変化点を検出する手段が必要になる。
この水銀レス放電灯を対象とした従来の放電灯点灯装置として例えば以下のものがある。
従来例その1として、この放電灯点灯装置は、水銀レス放電灯(ランプ)において放電灯個体差によるランプ電圧のバラツキを吸収でき、光束のオーバーシュート、アンダーシュートを抑制し、光束をスムーズに100%に収束させることを目的とし、その構成として、ランプ点灯開始直後のランプ電圧または相当信号電圧を記憶する初期点灯電圧記憶回路と、ランプ電圧または相当信号電圧から上記ランプ点灯開始直後のランプ電圧または相当信号電圧を減算しランプ電圧変化値ΔVLを求めるΔVL検出回路とを備え、ランプ電圧変化値ΔVLに基づいてランプ印加電力を制御するようにしたものである(例えば、特許文献1参照)。
従来例その2として、この放電灯点灯装置は、水銀レス型の高輝度放電灯(ランプ)のランプ始動後に発光効率が増加しても、安定した光を出力することを目的とし、その構成として、直流電源と、この直流電源に接続され、直流電力を変化させるか、直流電力を交流電力に逆変換するか又は直流電力を変化させた後に交流電力に逆変換する電力変換部と、電力変換部に高電圧パルスを発生するイグナイタを介して接続される水銀レス型の高輝度放電灯と、この水銀レス型の高輝度放電灯へ適正な電力が供給されるように電力変換部を駆動するための制御部とを備えてなる放電灯点灯装置において、前記制御部は水銀レス型の高輝度放電灯の発光効率の増加を検知する発光効率増加検知手段を有し、発光効率増加検知手段が発光効率増加を検知したときに、水銀レス型の高輝度放電灯への供給電力を低減させる信号を電力変換部に出力するようにしたものである(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−338390号公報 特開2004−119164号公報
従来の放電灯点灯装置は以上のように構成され、従来例その1では水銀レス放電灯における放電灯個体差によるランプ電圧のバラツキを吸収し、光束をスムーズに100%に収束させることを可能にし、従来例その2では水銀レス型の高輝度放電灯の始動後に発光効率が増加しても、安定した光を出力することを可能にしている。
一方、水銀レス放電灯のバルブ電圧−時間特性において、従来のものは、所謂、バスタブカーブを描いていたのに対し、近年の水銀レス放電灯は、バスタブカーブを描かないものが増えている傾向にあり、前述の従来例その1,その2では、バルブ特性が異なるために、発光効率変化点を精度良く検出できないという問題が生じる。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、発光効率変化点を検出し、放電灯、特に水銀レス放電灯を迅速かつ安定に起動させるようにした放電灯点灯装置を得ることを目的とする。
この発明に係る放電灯点灯装置は、直流電源に接続され、該直流電源の電源電圧を所定値の直流電圧に変換後、該直流電圧による直流電力を交流電力に変換し、この交流をもとに発生した高圧パルスにより始動させた放電灯へ電力供給する電力変換部と、前回点灯時に測定した安定点灯時における安定時バルブ電圧、および安定時バルブ電流から算出される安定時バルブ等価インピーダンスを記憶する記憶装置と、前記記憶した前回の安定時バルブ等価インピーダンスを基に予め設定した計算式により計算した値を発光効率変化点目標値として設定するとともに、現在のバルブ電圧およびバルブ電流を検出し、この現在のバルブ電圧およびバルブ電流を基に前記設定した発光効率変化点目標値の達成が成立したかを判断し、この発光効率変化点目標値の達成が成立するまでは前記放電灯へ最大電力を供給し、この発光効率変化点目標値の達成が成立した以後は前記放電灯への供給電力を低減するように前記電力変換部による電力供給を制御する制御部とを備えたものである。
この発明によれば、直流電源に接続され、該直流電源の電源電圧を所定値の直流電圧に変換後、該直流電圧による直流電力を交流電力に変換し、この交流をもとに発生した高圧パルスにより始動させた放電灯へ電力供給する電力変換部と、前回点灯時に測定した安定点灯時における安定時バルブ電圧、および安定時バルブ電流から算出される安定時バルブ等価インピーダンスを記憶する記憶装置と、前記記憶した前回の安定時バルブ等価インピーダンスを基に予め設定した計算式により計算した値を発光効率変化点目標値として設定するとともに、現在のバルブ電圧およびバルブ電流を検出し、この現在のバルブ電圧およびバルブ電流を基に前記設定した発光効率変化点目標値の達成が成立したかを判断し、この発光効率変化点目標値の達成が成立するまでは前記放電灯へ最大電力を供給し、この発光効率変化点目標値の達成が成立した以後は前記放電灯への供給電力を低減するように前記電力変換部による電力供給を制御する制御部とを備えるように構成したので、実際に装着される放電灯に応じて発光効率変化点目標値が設定され、これにより、放電灯、特に水銀レス放電灯の個体差によるバルブ電圧−時間等の特性や発光効率変化点のバラツキを吸収でき、バルブ電圧等に応じて適正な電力が供給され、光束のオーバーシュートやアンダーシュートを抑制し、光束を速やかに100%に収束し安定に起動することができる。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの実施の形態1による放電灯点灯装置の構成を含めたこの発明による放電灯点灯装置の全体構成を示すブロック図である。
図1において、この放電灯点灯装置は大別して直流電源1、点灯スイッチ2、電力変換部3および制御部4とで構成される。
上記構成において、直流電源1は例えば車両に搭載されているバッテリである。
点灯スイッチ2は直流電源1による電源供給をオンオフするものである。
電力変換部3は点灯スイッチ2を介しバッテリ等の直流電源1と接続され、この直流電源1の電源電圧を所定値の直流電圧に変換後、この直流電圧による直流電力を交流電力に変換し、この交流をもとに発生した高圧パルスで始動させた放電灯5へ電力供給するものであり、直流(DC)/直流(DC)コンバータ31、テイクオーバー回路32、電流検出用抵抗33、Hブリッジ回路34、Hブリッジドライバ回路35およびイグナイタ36とで構成される。
この電力変換部3の構成において、DC/DCコンバータ31は昇圧用トランスとしてのフライバックトランス311と、このフライバックトランス311の2次巻線側に発生する交流電力を直流に整流し平滑化する整流ダイオード312および平滑コンデンサ313と、後述の制御部4からのPWM(パルス幅変調)信号(制御信号)に応じてスイッチング動作し、フライバックトランス311の1次巻線に流れる電流を制御するパワーMOSFET(金属酸化皮膜半導体電界効果トランジスタ)314とを備え、直流電源1(バッテリ)の電圧12Vを所要電圧(例えば400V)に昇圧して直流電力を供給する。
テイクオーバー回路32は充放電用直列抵抗321とコンデンサ322とを備え、放電灯5がグロー放電からアーク放電に移行するときに十分な電気エネルギーを供給する。
電流検出用抵抗(シャント抵抗)33はこの抵抗に流れる電流を電圧に変換する。
Hブリッジ回路34はDC/DCコンバータ31の正出力側に配置される第1のFET(電界効果トランジスタ)341および第2のFET342と、同コンバータ31の負出力側に配置される第3のFET343および第4のFET344とを備え、交流駆動時には第1のFET341と第4のFET344がオンし、第2のFET342および第3のFET343がオフする経路1と、第2のFET342および第3のFET343がオンし、第1のFET341と第4のFET344がオフする経路2とを交互にスイッチングし、DC/DCコンバータ31の直流出力を矩形波の交流駆動に変換し、交流電力を放電灯5へ供給する。
Hブリッジドライバ回路35はHブリッジ回路34における前記経路1と経路2とを交互にスイッチングするように制御する。このスイッチング制御は後述の制御部4による制御のもとに行われる。
イグナイタ36は放電灯5の始動時において、Hブリッジ回路34からの矩形波交流をもとに高電圧パルスを発生し、この高電圧パルスを放電灯5の電極間に印加してブレイクダウンさせ、電極間にグロー放電を発生させる。
制御部4はバルブ電流検出回路41、バルブ電圧検出回路42、PWM制御回路43、メモリ回路44、タイマ回路45および制御回路46とで構成され、DC/DCコンバータ31およびHブリッジドライバ回路35を制御する。
この制御部4の構成において、バルブ電流検出回路41は電力変換部3の電流検出用抵抗33において電圧に変換された電流をバルブ電流として検出する。
バルブ電圧検出回路42は放電灯5に供給される電圧を検出する。
PWM制御回路43は電力変換部3のパワーMOSFET314をPWM信号によってオンオフさせる。
メモリ回路44は放電灯5の安定点灯時における安定時バルブ電圧または後述のバルブ等価インピーダンス等を記憶する。
タイマ回路45は放電灯5の点灯経過時間を検出する。
制御回路46はバルブ電流検出回路41、バルブ電圧検出回路42またはタイマ回路45からの信号をもとにHブリッジドライバ回路35およびPWM制御回路43を制御する。この制御回路46は例えばマイクロコンピュータ(マイコン)で構成する。
次に図1の基本動作について説明する。
点灯スイッチ2をオンすると、図1に示す各部に電源が供給され、制御回路46からの信号によりPWM制御回路43が駆動し、PWM信号によりパワーMOSFET314がオンオフされてフライバックトランス311が駆動し、フライバックトランス311の2次巻線側に発生した出力は整流ダイオード312で整流され、平滑コンデンサ313には直流電源1の電圧(例えば12V)を昇圧し平滑した電圧(例えば400V)が出力電圧として生成される。
制御回路46からの信号によりHブリッジドライバ回路35が駆動し、Hブリッジ回路34を構成する第1のFET341〜第4のFET344を対角線の関係で交互にオンオフさせる。その結果、DC/DCコンバータ31から出力された高電圧が、Hブリッジ回路34を介してイグナイタ36に供給され、このイグナイタ36が高電圧パルスを発生すると、放電灯5の電極間が絶縁破壊され、点灯する。
放電灯5がグロー放電を開始すると、平滑コンデンサ313からの放電電流とテイクオーバー回路32の充放電用直列抵抗321を介したコンデンサ322からの放電電流とにより、放電灯5はグロー放電からアーク放電へ移行する。
Hブリッジ回路34により放電灯5への出力電圧の極性を交互に切り替えることで放電灯5を交流点灯する。
電流検出用抵抗33を流れる出力電流により変換された電圧を検出するバルブ電流検出回路41およびバルブ電圧検出回路42により、バルブ電流やバルブ電圧の相当信号を制御回路46に入力し、制御回路46は前記相当信号より放電灯5の状態を判定し、適した電力を放電灯5に供給するため、PWM制御回路43への信号を変化し、供給電力を制御する。
前記相当信号またはタイマ回路45が検出する放電灯5の点灯経過時間により制御回路46が安定点灯と判定した場合、制御回路46はその際のバルブ電圧を安定時バルブ電圧V2としてメモリ回路44に記憶する。
次に、放電灯5の点灯初期の動作について説明する。
電力制御のパラメータの一つであるバルブ電圧はバルブ電圧検出回路42により検出した信号をもとに制御回路46が計算した値を使用する。
また、制御回路46はタイマ回路45により検出した点灯経過時間が所定時間を過ぎたところで、現在のバルブ電圧をバルブ電圧検出回路42により検出し、メモリ回路44に記憶した安定点灯時の安定時バルブ電圧V2と比較して、予め規定した割合βに達していない場合は前回からの消灯時間が長く、管内温度が低い状態からのコールドスタートと判定し、前記割合βに達した場合は前回からの消灯時間が短く管内温度が高い状態からのホットスタートと判定する。
次に、コールドスタートまたは点灯経過時間が所定時間を過ぎるまでの具体的な電力制御について、この実施の形態1による構成を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ電圧−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態1における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(1)とし、発光効率変化点目標値は発光効率変化点目標値(1)として説明する。
図2において、放電灯5の管内のメタルハライドが蒸発を始めると発光効率とバルブ電圧が急増することに着目し、放電灯5の安定点灯時における安定時バルブ電圧V2と点灯直後における最小バルブ電圧V1の差分に比例して発光効率変化点でのバルブ電圧傾きが変化することから、前記差分(V2−V1)と発光効率変化点でのバルブ電圧傾きの比α1を実験による統計的方法等により予め測定して設定し、制御回路46(1)は図2に示すように前記差分(V2−V1)に前記の比α1を乗じた計算式「α1×(V2−V1)」による計算を行い、この計算により得た値を発光効率変化点目標値(1)として設定する。
ここで、上記安定時バルブ電圧V2および最小バルブ電圧V1は前記のように、バルブ電圧検出回路42により検出し、制御回路46(1)が計算した値であり、安定時バルブ電圧V2はメモリ回路44に記憶されている。また、最小バルブ電圧V1は逐次検出したバルブ電圧の中で連続的に変化した特性の最小値とする。これにより、瞬時的変動のノイズ等による誤判定を防止する。
また、制御回路46(1)はバルブ電圧検出回路42からの検出信号をもとに放電灯5の現在におけるバルブ電圧の時間に対する傾きであるバルブ電圧傾きを検出する。
制御回路46(1)は、上記検出した現在のバルブ電圧傾きが前記発光効率変化点目標値(1)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、上記現在のバルブ電圧傾きが前記発光効率変化点目標値(1)を超えた以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
これにより、バルブ個体差による発光効率変化点のバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。また、バルブ電圧検出回路42のみで実用可能であり、発光効率変化点以前でもバルブ電圧傾きが正の値を持つ放電灯に対して有効に発光効率変化点目標値(1)を設定し、より的確に発光効率変化点を検出することができる。
次に、前記電力供給の制御における供給電力低減の制御について図3で説明する。
図3はバルブ電圧とバルブ(放電灯5)への供給電力の関係を規定した制御特性図である。
前述のように、放電灯5の点灯中においてバルブ電圧傾きが発光効率変化点目標値(1)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するが、この供給電力の低減は図3の制御特性に従い制御する。
図3において、制御回路46(1)は、発光効率変化点検出時のバルブ電圧Va(発光効率変化点目標値(1)における電圧)までは放電灯5へ最大電力W1を供給するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御するが、上記バルブ電圧Vaを超えた以降、即ち、前記目標値(1)を超えた以降の放電灯5への電力供給は図3に例示した近似折れ線の特性に従い低減する。
この近似折れ線から理解できるように、点灯中のバルブ電圧が前記目標値(1)に近いときは急峻に変化し、安定点灯時のバルブ電圧に近づくにつれ緩やかに変化するように制御する。ここで、バルブ電圧Vbを境に「急峻に変化」から「緩やかな変化」へ移行し、バルブ電圧Vaからバルブ電圧Vbの間は最大電力W1から時間制御開始電力W2まで急峻に変化し、バルブ電圧Vbからバルブ電圧Vcの間は時間制御開始電力W2から安定電力W3へ向け緩やかに変化する。なお、上記中のバルブ電圧Vbは安定時バルブ電圧V2に予め設定した値(所定値)βを積算した「時間制御移行目標値(=β×V2)」、バルブ電圧Vcは安定時バルブ電圧V2に予め設定した値(所定値)γを積算した「安定電力目標値」、電力W2は時間制御へ移行した際の開始電力である。上記「時間制御移行目標値(=β×V2)」および時間制御開始電力W2については後述する(図5,6)。
上述の図3は電力低減の特性を近似折れ線の特性としたが、下向きに弧を描く曲線としてもよい。
以上説明のように、発光効率変化点の検出後、放電灯5への供給電力とバルブ電圧の関係を図3のような近似折れ線または下向きに弧を描く曲線の特性とすることにより、点灯直後のバルブ電圧が低いが急峻に上昇する区間に対しては急峻に電力を低下し、バルブ電圧が上昇してバルブ電圧の変化が緩やかな区間に対しては緩やかに電力を低下することとなり、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
次に、前記図3で説明した供給電力低減の制御に対し放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御について図4で説明する。
図4は放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮したバルブ電圧とバルブ(放電灯5)への供給電力の関係を規定した制御特性図である。
前記図3は予め想定した固定の特性の放電灯5を前提としたものであり、バルブ電圧Vaと、バルブ電圧Vbおよびバルブ電圧Vcの算出基準となる安定時バルブ電圧V2とは予め設定した固定値としたものである。
しかし、放電灯5には個体差による特性バラツキが存在し、上記バルブ電圧Vaや安定時バルブ電圧V2は必ずしも一定な値ではない。このため、図3のような画一的な特性による制御では供給電力低減の制御の精度が不十分となる場合がある。
従って、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した制御が望まれる。
そこで、下向きに弧を描く曲線または近似折れ線の制御特性を、放電灯5の安定点灯時における安定時バルブ電圧V2と点灯直後における最小バルブ電圧V1との差分に比例して変化させるようにする。
図4は使用する放電灯5毎にバルブ電圧Va,Vb,Vcを制御回路46(1)において検出または算出し、近似折れ線の制御特性を決定していることを示す。図中の制御特性Caは図3の特性を示し、制御特性Cbはバルブ電圧Vaおよび安定時バルブ電圧V2それぞれが制御特性Caを示す放電灯より大きな値の放電灯の場合を示す。
これにより、放電灯5の個体差による特性バラツキを吸収し、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
次に、電力供給の制御形態について説明する。
図5は制御回路46(1)による電力供給制御の処理を示すフローチャートである。
放電灯5に対する電力供給の制御は前記図3に示したように、バルブ電圧を基準にして行うことが基本的な制御形態であるが、例えば何らかの理由により、放電灯5の点灯経過時間が所定時間を経過してもバルブ電圧が上昇せず、これにより放電灯5に対し過剰な電力供給が継続されてしまう場合には、バルブ電圧を基準にした制御形態から時間を基準にした制御形態へ移行し、上記のような過剰に電力を供給し続けることを防止する必要がある。
以下、制御回路46(1)による電力供給制御の処理を説明する。
図5において、ステップST1では、制御回路46(1)はタイマ回路45より点灯経過時間のデータを取得し、この点灯経過時間が予め設定した(所定時間)Taを経過したかについて判定し、所定時間Taを経過した場合(ステップST1−YES)は、ステップST2へ進み、所定時間Taを経過していない場合(ステップST1−NO)は、ステップST4へ進む。
ステップST2では、制御回路46(1)はバルブ電圧検出回路42からの検出信号を基にバルブ電圧が予め設定した時間制御移行目標値に達したかについて判定し、この時間制御移行目標値に達していない場合(ステップST2−NO)は、ステップST3へ進み、この時間制御移行目標値に達した場合(ステップST2−YES)は、ステップST5へ進む。
ここで、上記時間制御移行目標値は前記図3等で説明した「バルブ電圧Vb=安定時バルブ電圧V2×所定値β」を意味する。また、この時間制御移行目標値Vbは前記図3等に示すように、発光効率変化点検出時のバルブ電圧Va以上の値にする。
ステップST3では、制御回路46(1)は再度、タイマ回路45より点灯経過時間のデータを取得し、この点灯経過時間が予め設定した(所定時間)Tbを経過したかについて判定し、所定時間Tbを経過していない場合(ステップST3−NO)は、ステップST4へ進み、所定時間Tbを経過した場合(ステップST3−YES)は、ステップST5へ進む。
ステップST4では、制御回路46(1)は放電灯5に対する電力供給の制御を前述の図3または図4に示すバルブ電圧を基準にした制御特性に基づく制御形態で行う。バルブ電圧が所定時間Taまたは所定時間Tb以内で上昇し、これにより、放電灯5に対し過剰に電力を供給し続けるということがないので基本的な制御形態であるバルブ電圧を基準にした制御形態で行うものである。
ステップST5では、制御回路46(1)は、バルブ電圧が時間制御移行目標値に達した場合または所定時間Tbを経過した場合、図3または図4に示すバルブ電圧を基準にした制御特性に基づく制御形態から図6に示す時間(点灯経過時間)を基準にした制御特性に基づく制御形態へ移行する。
図6は点灯経過時間とバルブ(放電灯5)への供給電力の関係を規定した制御特性図である。
図6に示すように点灯経過時間を基準にした制御は、点灯経過時間(s)に連れ、時間制御開始電力W2から安定電力W3へ向け電力低減していくように制御される。
以上説明のように、点灯経過時間が所定時間を経過した場合(ステップST3−YES)にはバルブ電圧を基準にした制御形態から時間を基準にした制御形態へ移行することにより、例えばバルブ電圧等の放電灯5の特性が現在市場に流通するものと全く異なる放電灯が装着された場合等の理由により、バルブ電圧が目標値まで上昇しない場合であっても強制的に電力を低減するので、放電灯5に対し過剰に電力を供給し続けることを防止することができる。
また、バルブ電圧が時間制御移行目標値に達するまでは図3または図4の制御特性に従い供給電力を決定し、バルブ電圧が時間制御移行目標値に達した以後(ステップST2−YES)は図6の制御特性に従い供給電力を決定するので、バルブ電圧の変化が大きい区間ではバルブ電圧で供給電力を制御し、バルブ電圧の変化が少ない区間は点灯経過時間で制御することとなり、これにより、電力減衰中でも発光量を一定にすることができる。
さらに、時間制御移行目標値(ステップST2)は安定時バルブ電圧V2に所定値βを積算して求めているので、放電灯5の個体差間のバルブ電圧−時間特性のバラツキを吸収した形で時間制御への移行が行われ、図6の制御特性に従い放電灯5に適した電力を供給することができる。
また、制御回路46(1)は放電灯5がホットスタートと判定した場合、図6の制御特性のうち判定時の供給電力から電力を低減し、放電灯5の状態に適した電力を供給することにより光束立ち上がりが速やかに100%に収束する。
以上のように、この実施の形態1によれば、放電灯5の安定点灯時における安定時バルブ電圧V2と点灯直後における最小バルブ電圧V1の差分(V2−V1)に、実験により統計的に求めたバルブ電圧傾きの比α1を乗じた計算により得た値を発光効率変化点目標値(1)として設定し、制御回路46(1)は、現在のバルブ電圧傾きがこの発光効率変化点目標値(1)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在のバルブ電圧傾きが前記目標値(1)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するように電力変換部3を制御する構成としたので、実際に装着される放電灯5に応じて発光効率変化点目標値(1)が設定され、これにより、放電灯、特に水銀レス放電灯の個体差によるバルブ電圧−時間等の特性や発光効率変化点のバラツキを吸収し、バルブ電圧に応じて適正な電力が供給され、光束のオーバーシュートやアンダーシュートが抑制され、光束を速やかに100%に収束して安定に起動することができる。
また、上記構成により、近年の特性の水銀レス放電灯について適切に電力制御する効果を奏する。
以下、上記効果について図7を用いて説明する。
図7は従来の水銀レス放電灯を説明するためのバルブ電圧−時間特性を示す図である。
図7に示すように従来の水銀レス放電灯は、発光効率変化点までバルブ電圧が略一定の、所謂、「バスタブカーブ」を描く特性を有していた。このため、例えば微分回路等により、バルブ電圧が上昇する発光効率変化点を検出し、この検出した発光効率変化点を基に電力制御することが可能であった。
しかし、近年の水銀レス放電灯は図2に示したように、上記図7のようなバスタブカーブを描かない特性のものが増えてきている。このような特性の水銀レス放電灯に対し、前述の微分回路により発光効率変化点を検出した場合、真の発光効率変化点より手前で電力を低減してしまい、放電灯への供給電力が不足し、光束がアンダーシュ−トするといった問題が生じる。
これに対し、この実施の形態1の構成により電力制御の基準点となる発光効率変化点目標値(1)が適切に設定され、図2に示す特性を有する近年の特性の水銀レス放電灯に対し適切に電力制御することができることとなる。
また、この実施の形態1における発光効率変化点目標値(1)の設定には、バルブ電流の検出を要せずバルブ電圧検出回路42のみで実用可能であり、発光効率変化点以前でもバルブ電圧傾きが正の値を持つ放電灯に対して有効に目標値を設定し、より的確に発光効率変化点を検出することができる。
また、発光効率変化点目標値(1)を超えた以後は、放電灯5への供給電力とバルブ電圧の関係を図3のような近似折れ線または下向きに弧を描く曲線の特性とし、点灯直後のバルブ電圧が急峻に上昇する区間に対しては急峻に電力を低下し、バルブ電圧の変化が緩やかな区間に対しては緩やかに電力を低下するので、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
さらに、上記近似折れ線または下向きに弧を描く曲線の制御特性を図4のように、放電灯5の安定時バルブ電圧V2と最小バルブ電圧V1との差分に比例して変化させることにより、放電灯5の個体差による特性バラツキを吸収し、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
また、点灯経過時間が所定時間を経過した場合にはバルブ電圧で電力制御する形態から時間で電力制御する形態へ移行するので、例えば特性が現在市場に流通するものと全く異なる放電灯5が装着された場合等により、バルブ電圧が目標値まで上昇しない場合であっても強制的に電力を低減するので、放電灯5に対し過剰に電力を供給し続けることを防止することができる。
また、時間制御移行目標値に達するまでは図3または図4の制御特性に従い、バルブ電圧が時間制御移行目標値に達した以後は図6の制御特性に従うので、バルブ電圧の変化が大きい区間ではバルブ電圧で電力制御し、バルブ電圧の変化が少ない区間は点灯経過時間で電力制御することにより、電力減衰中でも発光量を一定にすることができる。さらに、時間制御移行目標値は安定時バルブ電圧V2に所定値βを積算して求めているので、放電灯5の個体差間のバルブ電圧−時間特性のバラツキを吸収した形で時間制御への移行が行われ、放電灯5に適した電力を供給することができる。
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態2における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(2)とし、発光効率変化点目標値は発光効率変化点目標値(2)として説明する。
この実施の形態2における発光効率変化点目標値(2)は、図8のバルブ等価インピーダンス特性が前記図2のバルブ電圧特性よりも発光効率変化点での傾き変化が大きいことによる発光効率変化点の検出がし易いことに着目したものである。この着目点についてはこの実施の形態2に限らず、後述する実施の形態3以降のバルブ等価インピーダンス特性についても同様である。
また、この実施の形態2における発光効率変化点目標値(2)は、放電灯5の管内のメタルハライドが蒸発を始めると発光効率とバルブ等価インピーダンスが急増することに着目したものであり、放電灯5の安定点灯時の安定時バルブ等価インピーダンスZ2と点灯直後の最小バルブ等価インピーダンスZ1の差分(Z2−Z1)がメタルハライドの蒸発によるバルブ等価インピーダンス上昇分と相関があることから、メタルハライドが蒸発を始める発光効率変化点でのバルブ等価インピーダンス上昇分と前記差分(Z2−Z1)との割合α2を実験による統計的方法等により予め測定して設定し、制御回路46(2)は図8に示すように前記差分(Z2−Z1)に割合α2を乗じた値に最小バルブ等価インピーダンスZ1を加えた計算式「α2×(Z2−Z1)+Z1」による計算を行い、この計算により得た値を発光効率変化点目標値(2)として設定する。
ここで、電力制御のパラメータであるバルブ等価インピーダンスZ1,Z2、または現在のバルブ等価インピーダンス等はバルブ電流検出回路41により検出した信号とバルブ電圧検出回路42により検出した信号とをもとに制御回路46(2)が計算した値を使用する。また、最小バルブ等価インピーダンスZ1は逐次検出したバルブ等価インピーダンスの中で連続的に変化した特性の最小値とする。これにより、瞬時的変動のノイズ等による誤判定を防止する。
また、実施の形態1のバルブ電圧と同様に、タイマ回路45が検出する放電灯5の点灯経過時間により制御回路46(2)が安定点灯と判定した場合、制御回路46(2)はその際のバルブ等価インピーダンスを安定時バルブ等価インピーダンスZ2としてメモリ回路44に記憶する。
また、実施の形態1と同様に、タイマ回路45により検出した点灯経過時間が所定時間を過ぎたところで、現在のバルブ等価インピーダンスを検出し、メモリ回路44に記憶した安定点灯時の安定時バルブ等価インピーダンスZ2と比較して、予め規定した割合βに達していない場合は前回からの消灯時間が長く、管内温度が低い状態からのコールドスタートと判定し、前記割合βに達した場合は前回からの消灯時間が短く管内温度が高い状態からのホットスタートと判定する。
制御回路46(2)は、放電灯5の現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(2)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(2)を超えた以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。また、バルブ等価インピーダンスを算出するためにバルブ電圧検出回路42の他にバルブ電流検出回路41も必要となるが、より的確に発光効率変化点を検出することができる。
次に、前記電力供給の制御における供給電力低減の制御について図9で説明する。
この図9は実施の形態1で説明した図3に対応し、図3のバルブ電圧に代るバルブ等価インピーダンスとバルブ(放電灯5)への供給電力の関係を規定した制御特性図である。
前述のように、放電灯5の点灯中においてバルブ等価インピーダンスが発光効率変化点目標値(2)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するが、この供給電力の低減は図9の制御特性に従い制御する。
図9において、制御回路46(2)は、発光効率変化点検出時のバルブ等価インピーダンスZaまでは放電灯5へ最大電力W1を供給するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御するが、上記バルブ等価インピーダンスZaを超えた以降、即ち、前記目標値(2)を超えた以降の放電灯5への電力供給は図9に例示した近似折れ線の特性に従い低減する。
この近似折れ線から理解できるように、点灯中のバルブ等価インピーダンスが前記目標値(2)に近いときは急峻に変化し、安定点灯時のバルブ等価インピーダンスに近づくにつれ緩やかに変化するように制御する。ここで、バルブ等価インピーダンスZbを境に「急峻に変化」から「緩やかな変化」へ移行し、バルブ等価インピーダンスZaからバルブ電圧等価インピーダンスZbの間は最大電力W1から時間制御開始電力W2まで急峻に変化し、バルブ等価インピーダンスZbからバルブ等価インピーダンスZcの間は時間制御開始電力W2から安定電力W3へ向け緩やかに変化する。なお、上記中のバルブ等価インピーダンスZbは安定時バルブ等価インピーダンスZ2に予め設定した値(所定値)βを積算した「時間制御移行目標値(=β×Z2)」、バルブ等価インピーダンスZcは安定時バルブ等価インピーダンスZ2に予め設定した値(所定値)γを積算した「安定電力目標値」、電力W2は時間制御へ移行した際の開始電力である。
上記「時間制御移行目標値(=β×Z2)」は実施の形態1で説明した図5・ステップST2の「時間制御移行目標値(=β×V2)」に対応し、バルブ等価インピーダンスを基準にした制御形態から時間を基準にした制御形態へ移行する目標値である。
また、時間制御開始電力W2は上記の時間を基準にした制御形態へ移行した際の開始電力であり、実施の形態1の図3で説明したものと同じ性質のものである。
また、上述の図9は電力低減の特性を近似折れ線の特性としたが、下向きに弧を描く曲線としてもよいことについても実施の形態1と同様である。
以上説明のように、発光効率変化点の検出後、放電灯5への供給電力とバルブ等価インピーダンスの関係を図9のような近似折れ線または下向きに弧を描く曲線の特性とすることにより、点灯直後のバルブ等価インピーダンスが低いが急峻に上昇する区間に対しては急峻に電力を低下し、バルブ等価インピーダンスが上昇してバルブ等価インピーダンスの変化が緩やかな区間に対しては緩やかに電力を低下することとなり、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
次に、前記図9で説明した供給電力低減の制御に対し放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御について図10で説明する。
この図10は実施の形態1で説明した図4に対応し、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮したバルブ等価インピーダンスとバルブ(放電灯5)への供給電力の関係を規定した制御特性図である。
前記図9は予め想定した固定の特性の放電灯5を前提としたものであり、バルブ等価インピーダンスZaと、バルブ等価インピーダンスZbおよびバルブ等価インピーダンスZcの算出基準となる安定時バルブ等価インピーダンスZ2とは予め設定した固定値としたものである。
しかし、放電灯5には個体差による特性バラツキが存在し、上記バルブ等価インピーダンスZaや安定時バルブ等価インピーダンスZ2は必ずしも一定な値ではない。このため、図9のような画一的な特性による制御では供給電力低減の制御の精度が不十分となる場合がある。
従って、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した制御が望まれる。
そこで、下向きに弧を描く曲線または近似折れ線の制御特性を、放電灯5の安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスZ2と点灯直後における最小バルブ等価インピーダンスZ1との差分に比例して変化させるようにする。
図10は使用する放電灯5毎にバルブ等価インピーダンスZa,Zb,Zcを制御回路46(2)において検出または算出し、近似折れ線の制御特性を決定していることを示す。図中の制御特性Ccは図9の特性を示し、制御特性Cdはバルブ等価インピーダンスZaおよび安定時バルブ等価インピーダンスZ2それぞれが制御特性Ccを示す放電灯より大きな値の放電灯の場合を示す。
これにより、放電灯5の個体差による特性バラツキを吸収し、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
次に、電力供給の制御形態について説明する。
この実施の形態2における電力供給の制御においても、実施の形態1と同様の理由により、一定の条件の下にバルブ等価インピーダンスを基準にした制御形態から時間を基準にした制御形態へ移行する。この制御フローは実施の形態1で説明した図5のフローチャートに従う。ただし、同図ステップST2の時間制御移行目標値は「安定時バルブ等価インピーダンスZ2×所定値β」とし、制御回路46(2)はバルブ電流検出回路41およびバルブ電圧検出回路42それぞれからの検出信号を基に計算したバルブ等価インピーダンスがこの時間制御移行目標値に達したかについて判定し、この時間制御移行目標値に達していない場合(ステップST2−NO)は、ステップST3へ進み、この時間制御移行目標値に達した場合(ステップST2−YES)は、ステップST5へ進む。
また、ステップST4では、制御回路46(2)は放電灯5に対する電力供給の制御を前述の図9または図10に示すバルブ等価インピーダンスを基準にした制御特性に基づく制御形態で行う。
また、ステップST5の時間を基準にした制御は実施の形態1と同様に図6の制御特性に従う。
その他の制御回路46(2)による上記電力供給制御の処理フローについては実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
以上説明のように、点灯経過時間が所定時間を経過した場合(ステップST3−YES)にはバルブ等価インピーダンスを基準にした制御形態から時間を基準にした制御形態へ移行することにより、例えばバルブ等価インピーダンス等の放電灯5の特性が現在市場に流通するものと全く異なる放電灯が装着された場合等の理由により、バルブ等価インピーダンスが目標値まで上昇しない場合であっても強制的に電力を低減するので、放電灯5に対し過剰に電力を供給し続けることを防止することができる。
また、バルブ等価インピーダンスが時間制御移行目標値に達するまでは図9または図10の制御特性に従い供給電力を決定し、バルブ等価インピーダンスが時間制御移行目標値に達した以後(ステップST2−YES)は図6の制御特性に従い供給電力を決定するので、バルブ等価インピーダンスの変化が大きい区間ではバルブ等価インピーダンスで供給電力を制御し、バルブ等価インピーダンスの変化が少ない区間は点灯経過時間で制御することとなり、これにより、電力減衰中でも発光量を一定にすることができる。さらに、時間制御移行目標値(ステップST2)は安定時バルブ等価インピーダンスZ2に所定値βを積算して求めているので、放電灯5の個体差間のバルブ等価インピーダンス−時間特性のバラツキを吸収した形で時間制御への移行が行われ、図6の制御特性に従い放電灯5に適した電力を供給することができる。
以上のように、この実施の形態2によれば、放電灯5の安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスZ2と点灯直後における最小バルブ等価インピーダンスZ1の差分(Z2−Z1)に、実験により統計的に求めた割合α2を乗じた値に最小バルブ等価インピーダンスZ1を加えた計算により得た値を発光効率変化点目標値(2)として設定し、制御回路46(2)は、現在のバルブ等価インピーダンスがこの発光効率変化点目標値(2)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在の等価インピーダンスが前記目標値(2)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するように電力変換部3を制御する構成としたので、実施の形態1と同様に、実際に装着される放電灯5に応じて発光効率変化点目標値(2)が設定され、これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。
また、バルブ等価インピーダンスの算出のためにバルブ電圧検出回路42の他にバルブ電流検出回路41も必要となるが、より的確に発光効率変化点を検出することができる。
また、発光効率変化点目標値(2)を超えた以後は、放電灯5への供給電力とバルブ等価インピーダンスの関係を図9のような近似折れ線または下向きに弧を描く曲線の特性とし、点灯直後のバルブ等価インピーダンスが急峻に上昇する区間に対しては急峻に電力を低下し、バルブ等価インピーダンスの変化が緩やかな区間に対しては緩やかに電力を低下するので、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
さらに、上記近似折れ線または下向きに弧を描く曲線の制御特性を図10のように、放電灯5の安定時バルブ等価インピーダンスZ2と最小バルブ等価インピーダンスZ1との差分に比例して変化させることにより、放電灯5の個体差による特性バラツキを吸収し、電力減衰制御中でも発光量を一定にすることができる。
また、点灯経過時間が所定時間を経過した場合にはバルブ等価インピーダンスで電力制御する形態から時間で電力制御する形態へ移行するので、例えば特性が現在市場に流通するものと全く異なる放電灯5が装着された場合等により、バルブ等価インピーダンスが目標値まで上昇しない場合であっても強制的に電力を低減するので、放電灯5に対し過剰に電力を供給し続けることを防止することができる。
また、時間制御移行目標値に達するまでは図9または図10の制御特性に従い、バルブ等価インピーダンスが時間制御移行目標値に達した以後は図6の制御特性に従うので、バルブ等価インピーダンスの変化が大きい区間ではバルブ等価インピーダンスで電力制御し、バルブ等価インピーダンスの変化が少ない区間は点灯経過時間で電力制御することにより、電力減衰中でも発光量を一定にすることができる。さらに、時間制御移行目標値は安定時バルブ等価インピーダンスZ2に所定値βを積算して求めているので、放電灯5の個体差間のバルブ電圧−時間特性のバラツキを吸収した形で時間制御への移行が行われ、放電灯5に適した電力を供給することができる。
実施の形態3.
図11はこの発明の実施の形態3における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態3における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(3)とし、発光効率変化点目標値は発光効率変化点目標値(3)として説明する。
この実施の形態3における発光効率変化点目標値(3)は、放電灯5の安定点灯時の安定時バルブ等価インピーダンスZ2と発光効率変化点でのバルブ等価インピーダンスに相関があることに着目し、安定点灯時と発光効率変化点でのバルブ等価インピーダンスの割合α3を実験による統計的方法等により予め測定して設定し、制御回路46(3)は図11に示すように、安定時バルブ等価インピーダンスZ2に割合α3を乗じた計算式「α3×Z2」による計算を行い、この計算により得た値を発光効率変化点目標値(3)として設定する。
なお、安定時バルブ等価インピーダンスZ2の求め方およびこの安定時バルブ等価インピーダンスZ2をメモリ回路44に記憶する点等については実施の形態2で説明した通りである。
制御回路46(3)は、放電灯5の現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(3)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(3)を超えた以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。
また、最小バルブ等価インピーダンスZ1を検出しない分、発光効率変化点検出の精度は劣るが、点灯直後から発光効率変化点到達の有無を判別することができ、ホットスタートにも対応することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値(3)を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態3にも適用されるが、それぞれ実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
以上のように、この実施の形態3によれば、放電灯5の安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスZ2に、実験により統計的に求めた割合α3を乗じた計算により得た値を発光効率変化点目標値(3)として設定し、制御回路46(3)は、現在のバルブ等価インピーダンスがこの発光効率変化点目標値(3)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在の等価インピーダンスが前記目標値(3)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するように電力変換部3を制御する構成としたので、実施の形態2と同様に、実際に装着される放電灯5に応じて発光効率変化点目標値(3)が設定され、これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。
また、最小バルブ等価インピーダンスZ1を検出しない分、発光効率変化点検出の精度は劣るが、点灯直後から発光効率変化点到達の有無を判別することができ、ホットスタートにも対応することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値(3)を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態3にも適用でき、それぞれ実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態4における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(4)とし、発光効率変化点目標値は発光効率変化点目標値(4)として説明する。
この実施の形態4における発光効率変化点目標値(4)は、図12のバルブ等価インピーダンス特性が前記図7に示したバスタブカーブに近いことに着目したものであり、制御回路46(4)は点灯直後の一定バルブ等価インピーダンスZ3をメモリ回路44に記憶し、この一定バルブ等価インピーダンスZ3に所定値α4を加えた計算式「Z3+α4」による計算を行い、この計算により得た値を発光効率変化点目標値(4)として設定する。この所定値α4については実験による統計的方法等により予め測定して設定しておく。
ここで、点灯直後から所定時間to以内のバルブ等価インピーダンスの変化が所定値ΔZ1以内で、かつ前記記憶した一定バルブ等価インピーダンスとの差が所定値ΔZ2以内の場合、点灯直後の一定バルブ等価インピーダンスZ3を更新することでバルブの経年劣化にも対応することができる。
なお、一定バルブ等価インピーダンスZ3の求め方については実施の形態2で説明したバルブ等価インピーダンスZ1等の求め方に従えばよい。
制御回路46(4)は、放電灯5の現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(4)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(4)を超えた以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。また、バルブ等価インピーダンス特性がバスタブカーブに近い特性を持つバルブに有効で、点灯直後から発光効率変化点到達の有無を判別することができ、ホットスタートにも対応することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態4にも適用されるが、それぞれ実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
以上のように、この実施の形態4によれば、放電灯5の点灯直後の一定バルブ等価インピーダンスZ3に所定値α4を加えた計算により得た値を発光効率変化点目標値(4)として設定し、制御回路46(4)は、現在のバルブ等価インピーダンスがこの発光効率変化点目標値(4)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在の等価インピーダンスが前記目標値(4)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するように電力変換部3を制御する構成としたので、実施の形態2と同様に、実際に装着される放電灯5に応じて発光効率変化点目標値(4)が設定され、これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。特にこの実施の形態4によれば、バルブ等価インピーダンス特性がバスタブカーブに近い特性を持つバルブに有効で、点灯直後から発光効率変化点到達の有無を判別することができ、ホットスタートにも対応することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値(3)を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態4にも適用でき、それぞれ実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
実施の形態5.
図13はこの発明の実施の形態5における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態3における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(5)とし、発光効率変化点目標値は発光効率変化点目標値(5)として説明する。
この実施の形態5における発光効率変化点目標値(5)は、点灯中のバルブ等価インピーダンスを逐次検出し、図13に示すように、連続した特性の中の最小バルブ等価インピーダンスZ1に所定値α5を加えた計算式「Z1+α5」による計算を制御回路46(5)において行い、この計算により得た値を発光効率変化点目標値(5)として設定したものである。この所定値α5については実験による統計的方法等により予め測定して設定しておく。
なお、最小バルブ等価インピーダンスZ1の求め方については実施の形態2で説明した通りである。
制御回路46(5)は、放電灯5の現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(5)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値(5)を超えた以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。加える値が所定値α5である分、発光効率変化点検出の精度は劣るが、メモリ回路44が必要なく、また、放電灯5の交換に対しても対処することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態5にも適用されるが、それぞれ実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
以上のように、この実施の形態5によれば、点灯中のバルブ等価インピーダンスを逐次検出し、連続した特性の中の最小バルブ等価インピーダンスZ1に所定値α5を加えた計算により得た値を発光効率変化点目標値(5)として設定し、制御回路46(5)は、現在のバルブ等価インピーダンスがこの発光効率変化点目標値(5)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在の等価インピーダンスが前記目標値(5)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するように電力変換部3を制御する構成としたので、実施の形態2と同様に、実際に装着される放電灯5に応じて発光効率変化点目標値(5)が設定され、これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。
また、この実施の形態5によればメモリ回路44が必要なく、放電灯5の交換に対しても容易に対処することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値(3)を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態5にも適用でき、それぞれ実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
実施の形態6.
図14はこの発明の実施の形態6における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態6における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(6)とし、発光効率変化点目標値は発光効率変化点目標値(6)として説明する。
この実施の形態6における発光効率変化点目標値は、放電灯5の管内のメタルハライドが蒸発を始めると発光効率とバルブ等価インピーダンスが急増することに着目したものであり、放電灯5の安定点灯時の安定時バルブ等価インピーダンスZ2と点灯直後の最小バルブ等価インピーダンスZ1との差分(Z2−Z1)に比例して発光効率変化点でのバルブ等価インピーダンス傾きが変化することから、前記差分(Z2−Z1)と発光効率変化点でのバルブ等価インピーダンス傾きの比α6を実験による統計的方法等により予め測定して設定し、制御回路46(6)は図14に示すように、前記差分(Z2−Z1)に前記の比α6を乗じた計算式「α6×(Z2−Z1)」による計算を行い、この計算により得た値を発光効率変化点目標値(6)として設定する。
なお、上記バルブ等価インピーダンスZ1,Z2、または現在のバルブ等価インピーダンスの求め方、および安定時バルブ等価インピーダンスZ2をメモリ回路44に記憶する点等については実施の形態2で説明した通りである。また、制御回路46(6)は上記現在のバルブ等価インピーダンスの時間に対する傾きであるバルブ等価インピーダンス傾きを検出する。
制御回路46(6)は、放電灯5の現在のバルブ等価インピーダンス傾きが前記発光効率変化点目標値(6)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在のバルブ等価インピーダンス傾きが前記発光効率変化点目標値(6)を超えた以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。また、バルブ等価インピーダンス傾きで判定するため、より的確に発光効率変化点を検出することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態6にも適用されるが、それぞれ実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
以上のように、この実施の形態6によれば、放電灯5の安定時バルブ等価インピーダンスZ2と最小バルブ等価インピーダンスZ1との差分(Z2−Z1)に、実験により統計的に求めたバルブ等価インピーダンス傾きの比α6を乗じた計算により得た値を発光効率変化点目標値(6)として設定し、制御回路46(6)は、現在のバルブ等価インピーダンス傾きがこの発光効率変化点目標値(6)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在の等価インピーダンス傾きが前記目標値(6)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するように電力変換部3を制御する構成としたので、実施の形態2と同様に、実際に装着される放電灯5に応じて発光効率変化点目標値(6)が設定され、これにより、バルブ個体差による発光効率変化点でのバラツキを吸収し、光束を速やかに100%に収束させることができる。
また、バルブ等価インピーダンス傾きで判定するため、より的確に発光効率変化点を検出することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値(3)を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態3にも適用でき、それぞれ実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
実施の形態7.
図15はこの発明の実施の形態7における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態7における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(7)とし、発光効率変化点目標値は発光効率変化点目標値(7)として説明する。
この実施の形態7における発光効率変化点目標値(7)は、予め設定した正のバルブ等価インピーダンス傾き値(所定値)α7としたものである。
また、制御回路46(7)は現在のバルブ等価インピーダンスを求め(実施の形態2)、このバルブ等価インピーダンスの時間に対する傾きであるバルブ等価インピーダンス傾きを検出する。
制御回路46(7)は、放電灯5の現在のバルブ等価インピーダンス傾きが前記発光効率変化点目標値(7)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在のバルブ等価インピーダンス傾きが前記発光効率変化点目標値(7)を超えた以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
これにより、発光効率変化点検出の精度は劣るがメモリ回路44が必要なく、また、放電灯5の交換に対しても対処することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態7にも適用されるが、それぞれ実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
以上のように、この実施の形態7によれば、予め設定した正のバルブ等価インピーダンス傾き値α7を発光効率変化点目標値(7)として設定し、制御回路46(7)は、現在のバルブ等価インピーダンス傾きがこの発光効率変化点目標値(7)より低いときには放電灯5へ最大電力を供給し、現在の等価インピーダンス傾きが前記目標値(7)を超えたときには放電灯5への供給電力の低減を開始するように電力変換部3を制御する構成としたので、メモリ回路44を要しない簡易な構成において光束を速やかに100%に収束させることができる。また、放電灯5の交換に対しても容易に対処することができる。
上記の他、実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値(3)を超えた以降の供給電力低減の制御(図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図10)および電力供給の制御形態(図5,6)等についてはこの実施の形態3にも適用でき、それぞれ実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
実施の形態8.
図16はこの発明の実施の形態8における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態8における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(8)として説明する。
この実施の形態8における発光効率変化点目標値は、実施の形態1〜実施の形態7の発光効率変化点目標値((1)〜(7))の中から予め定めた複数種類の発光効率変化点目標値を設けたものである。
図16は実施の形態2における発光効率変化点目標値(2)である「α2×(Z2−Z1)+Z1」、および実施の形態6における発光効率変化点目標値(6)である「α6×(Z2−Z1)」の2種類の発光効率変化点目標値を設けた例である。
このように、制御回路46(8)には上記複数種類の発光効率変化点目標値を計算値または所定値で設定する機能を備えておくものである。上記複数種類を形成する個々の発光効率変化点目標値の計算値または所定値については実施の形態1〜実施の形態7で説明した通りである。
制御回路46(8)は、設定した複数種類の発光効率変化点目標値のいずれかの目標値の達成が成立するまでは放電灯5へ最大電力を供給し、いずれかの目標値の達成が成立した以後は放電灯5への供給電力を低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
図16の場合であれば、制御回路46(8)は、2種類の発光効率変化点目標値「α2×(Z2−Z1)+Z1」、または「α6×(Z2−Z1)」の中のいずれかの目標値の達成が成立するまでは放電灯5へ最大電力を供給し、いずれかの目標値の達成が成立したときには放電灯5への供給電力を低減する。
これにより、光束を速やかに100%に収束させることができる。
また、複数の条件で発光効率変化点の検出を行うことにより、あらゆる特性の放電灯5が装着された場合、またはあらゆる点灯状態であっても放電灯5に適切な電力を供給することができる。
上記の他、実施の形態1および実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図3,図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図4,図10)に関し、この実施の形態8では成立した発光効率変化点目標値に応じて図3,図4、または図9,図10の制御特性が適用される。これらの具体的内容についてはそれぞれ実施の形態1または実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
また、電力供給の制御形態(図5,6)等についてもこの実施の形態8にも適用されるが、この実施の形態8の場合は図5のステップST2の時間制御移行目標値が成立した発光効率変化点目標値に応じて「β×V2(図3,図4)」、または「β×Z2(図9,図10)」のいずれかが制御回路46(8)において設定される。その他の図5の処理フローについては実施の形態1および実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
また、図5ステップST5の時間を基準にした制御は実施の形態1と同様に図6の制御特性に従う。
以上のように、この実施の形態8によれば、前述の実施の形態1〜実施の形態7の発光効率変化点目標値((1)〜(7))の中から予め定めた複数種類の発光効率変化点目標値を設けるように構成したので、複数の条件で発光効率変化点の検出を行うことととなり、あらゆる特性の放電灯5が装着された場合、またはあらゆる点灯状態であっても放電灯5に適切な電力を供給することができ、また、光束を速やかに100%に収束させることができる。
上記の他、実施の形態1および実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図3,図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図4,図10)に関し、この実施の形態8では成立した発光効率変化点目標値に応じて図3,図4、または図9,図10の制御特性が適用され、各実施の形態で説明した効果を享受することができる。
また、電力供給の制御形態(図5,6)等についてもこの実施の形態8にも適用され、実施の形態1または実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
実施の形態9.
図17はこの発明の実施の形態9における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ電圧−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
なお、この実施の形態9における前記図1(全体構成)中の制御回路46については制御回路46(9)として説明する。
この実施の形態9における発光効率変化点目標値は、実施の形態1〜実施の形態7の発光効率変化点目標値((1)〜(7))の各々を複数の段階に分け設定したものである。
図17は実施の形態1と同じ発光効率変化点目標値(1)である「α1×(V2−V1)」の他に、このα1より低いバルブ電圧傾きの比α1’を乗じた発光効率変化点目標値(1’)である「α1’×(V2−V1)」の2段階の発光効率変化点目標値に分けて設定した例を示している。なお、上記バルブ電圧傾きの比α1’についてもα1と同様に実験による統計的方法等により予め測定して設定しておくものである。
制御回路46(9)は、複数の段階に分けた発光効率変化点目標値の最初の段階を超えるまでは放電灯5へ最大電力を供給し、この複数の段階の最初の段階を超えたところで供給電力を最大電力から緩やかに低減し始め、以降の段階に連れて供給電力をより急峻に低減するようにPWM制御回路43を介しパワーMOSFET314を制御し、電力変換部3による放電灯5に対する電力供給を制御する。
図17の場合であれば、制御回路46(9)はバルブ電圧が上記2段階に分けた発光効率変化点目標値のうちの「α1’×(V2−V1)」を超えるまでは放電灯5へ最大電力を供給し、「α1’×(V2−V1)」を超えたときには供給電力を最大電力から緩やかに低減し始め、バルブ電圧が「α1×(V2−V1)」を超えたときには供給電力をより急峻に低減するように電力供給を制御する。
これにより、発光効率変化点検出から電力低減までのフィードバック遅延を吸収し、かつ、発光効率変化点で発光量が急増した後、電力低減による発光量が低下し発光量が急峻に増減することを防ぎ、発光量を滑らかに変化させることができる。
上記の他、実施の形態1および実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図3,図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図4,図10)に関し、この実施の形態9では設定する発光効率変化点目標値に応じて図3,図4、または図9,図10の制御特性が適用される。これらの具体的内容についてはそれぞれ実施の形態1または実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
また、電力供給の制御形態(図5,6)等についてもこの実施の形態9にも適用されるが、この実施の形態9の場合は図5のステップST2の時間制御移行目標値が設定した発光効率変化点目標値に応じて「β×V2(図3,図4)」、または「β×Z2(図9,図10)」のいずれかが制御回路46(9)において設定される。その他の図5の処理フローについては実施の形態1および実施の形態2で説明した通りであり、その説明は省略する。
また、図5ステップST5の時間を基準にした制御は実施の形態1と同様に図6の制御特性に従う。
以上のように、この実施の形態9によれば、前述の実施の形態1〜実施の形態7の発光効率変化点目標値((1)〜(7))の各々を複数の段階に分け設定するように構成したので、発光効率変化点検出から電力低減までのフィードバック遅延が吸収され、また、発光効率変化点で発光量が急増した後、電力低減による発光量が低下し発光量が急峻に増減することが防止され、発光量を滑らかに変化させることができる。
上記の他、実施の形態1および実施の形態2で説明した、発光効率変化点目標値を超えた以降の供給電力低減の制御(図3,図9)、放電灯5の個体差による特性バラツキを考慮した供給電力低減の制御(図4,図10)に関し、この実施の形態9では設定する発光効率変化点目標値に応じて図3,図4、または図9,図10の制御特性が適用され、実施の形態1または実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
また、電力供給の制御形態(図5,6)等についてもこの実施の形態9にも適用され、実施の形態1または実施の形態2で説明した効果を享受することができる。
この発明による放電灯点灯装置の全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ電圧−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態1に関し、バルブ電圧とバルブへの供給電力の関係を規定した制御特性図である。 この発明の実施の形態1に関し、放電灯の個体差による特性バラツキを考慮したバルブ電圧とバルブへの供給電力の関係を規定した制御特性図である。 この発明の実施の形態1に関し、制御回路による電力供給制御の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に関し、点灯経過時間とバルブへの供給電力の関係を規定した制御特性図である。 この発明の実施の形態1に関し、従来の水銀レス放電灯説明用のバルブ電圧−時間特性を示す図である。 この発明の実施の形態2における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態2に関し、バルブ等価インピーダンスとバルブへの供給電力の関係を規定した制御特性図である。 この発明の実施の形態2に関し、放電灯の個体差による特性バラツキを考慮したバルブ等価インピーダンスとバルブへの供給電力の関係を規定した制御特性図である。 この発明の実施の形態3における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態4における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態5における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態6における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態7における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態8における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ等価インピーダンス−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。 この発明の実施の形態9における発光効率変化点目標値を説明するためのバルブ電圧−時間特性および発光効率変化点目標値とを示す図である。
符号の説明
1 直流電源、2 点灯スイッチ、3 電力変換部、4 制御部、5 放電灯、31 DC/DCコンバータ、32 テイクオーバー回路、33 電流検出用抵抗、34 Hブリッジ回路、35 Hブリッジドライバ回路、36 イグナイタ、41 バルブ電流検出回路、42 バルブ電圧検出回路、43 PWM制御回路、44 メモリ回路、45 タイマ回路、46 制御回路、311 フライバックトランス、312 整流ダイオード、313 平滑コンデンサ、314 パワーMOSFET、321 充放電用直列抵抗、322 コンデンサ、341,342,343,344 FET。

Claims (11)

  1. 直流電源に接続され、該直流電源の電源電圧を所定値の直流電圧に変換後、該直流電圧による直流電力を交流電力に変換し、この交流をもとに発生した高圧パルスにより始動させた放電灯へ電力供給する電力変換部と、
    前回点灯時に測定した安定点灯時における安定時バルブ電圧、および安定時バルブ電流から算出される安定時バルブ等価インピーダンスを記憶する記憶装置と、
    前記記憶した前回の安定時バルブ等価インピーダンスを基に予め設定した計算式により計算した値を発光効率変化点目標値として設定するとともに、現在のバルブ電圧およびバルブ電流を検出し、この現在のバルブ電圧およびバルブ電流を基に前記設定した発光効率変化点目標値の達成が成立したかを判断し、この発光効率変化点目標値の達成が成立するまでは前記放電灯へ最大電力を供給し、この発光効率変化点目標値の達成が成立した以後は前記放電灯への供給電力を低減するように前記電力変換部による電力供給を制御する制御部とを備えた放電灯点灯装置。
  2. 制御部は、放電灯の安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスおよび点灯直後における最小バルブ等価インピーダンスをバルブ電圧およびバルブ電流とを基に算出し、前記安定時バルブ等価インピーダンスと最小バルブ等価インピーダンスとの差分に予め設定した割合を乗じた値に前記最小バルブ等価インピーダンスを加算する計算式により得た値を発光効率変化点目標値として設定するとともに、現在のバルブ等価インピーダンスをバルブ電圧およびバルブ電流とを基に算出し、この現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値より低いときには前記放電灯へ最大電力を供給し、この現在のバルブ等価インピーダンスが前記目標値を超えた以後は前記放電灯への供給電力を低減するように電力変換部を制御することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 制御部は、放電灯の安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスをバルブ電圧およびバルブ電流とを基に算出し、前記安定時バルブ等価インピーダンスに所定の割合を乗じた計算式により得た値を発光効率変化点目標値として設定するとともに、現在のバルブ等価インピーダンスをバルブ電圧およびバルブ電流とを基に算出し、この現在のバルブ等価インピーダンスが前記発光効率変化点目標値より低いときには前記放電灯へ最大電力を供給し、この現在のバルブ等価インピーダンスが前記目標値を超えた以後は前記放電灯への供給電力を低減するように電力変換部を制御することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 制御部は、放電灯の安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスおよび点灯直後における最小バルブ等価インピーダンスをバルブ電圧およびバルブ電流とを基に算出し、前記安定時バルブ等価インピーダンスと最小バルブ等価インピーダンスとの差分に予め設定したバルブ等価インピーダンス傾きの比を乗じた計算式により得た値を発光効率変化点目標値として設定するとともに、現在のバルブ等価インピーダンスの時間に対する傾きであるバルブ等価インピーダンス傾きをバルブ電圧およびバルブ電流とを基に検出し、この現在のバルブ等価インピーダンス傾きが前記発光効率変化点目標値より低いときには前記放電灯へ最大電力を供給し、この現在のバルブ等価インピーダンス傾きが前記目標値を超えた以後は前記放電灯への供給電力を低減するように電力変換部を制御することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 制御部は、請求項2から請求項のうちの少なくとも2項に記載の発光効率変化点目標値を設定するとともに、現在のバルブ電圧傾き、バルブ等価インピーダンスまたはバルブ等価インピーダンス傾きを検出し、これら現在のバルブ電圧傾き、バルブ等価インピーダンスまたはバルブ等価インピーダンス傾きのいずれもが前記発光効率変化点目標値より低いときには前記放電灯へ最大電力を供給し、これら現在のバルブ電圧傾き、バルブ等価インピーダンスまたはバルブ等価インピーダンス傾きのいずれかが前記目標値を超えた以後は前記放電灯への供給電力を低減するように電力変換部を制御することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  6. 制御部は、発光効率変化点目標値を複数の段階に分けて設定し、最初の段階の発光効率変化点目標値を超えたときには放電灯への供給電力を緩やかに低減し始め、最後の段階の発光効率変化点目標値を超えたときには放電灯への供給電力を急峻に低減するように電力変換部を制御することを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
  7. 放電灯の点灯直後における最小バルブ等価インピーダンスは、逐次算出したバルブ等価インピーダンスの中で連続的に変化したバルブ等価インピーダンス−時間特性における最小値としたことを特徴とする請求項、請求項4〜6のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
  8. 制御部は、発光効率変化点目標値を超えた以降の放電灯への電力供給を、バルブ等価インピーダンスと放電灯供給電力との関係として予め設定した制御特性に従って決定し、この制御特性は、現在のバルブ等価インピーダンスが発光効率変化点目標値に近いときは急峻に変化し、安定点灯時のバルブ等価インピーダンスに近づくにつれ緩やかに変化するよう下向きに弧を描く曲線または近似折れ線であることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
  9. 制御特性の傾きは、安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスと点灯直後における最小バルブ等価インピーダンスとの差分に比例して変化することを特徴とする請求項記載の放電灯点灯装置。
  10. 放電灯の点灯経過時間を検出するタイマ回路を設け、制御部は前記タイマ回路により検出した点灯経過時間が予め設定した時間に達したときには、点灯経過時間に応じて放電灯への供給電力を低減するように電力変換部を制御することを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
  11. 放電灯の点灯経過時間を検出するタイマ回路を設け、制御部は前記タイマ回路により検出した点灯経過時間が予め設定した時間を経過し、且つ、バルブ等価インピーダンスが時間制御移行目標値に達したときには、バルブ等価インピーダンスと放電灯供給電力との関係として予め設定した制御特性に従った制御から点灯経過時間と放電灯供給電力との関係として予め設定した制御特性に従った制御へ移行し、前記時間制御移行目標値は、安定点灯時における安定時バルブ等価インピーダンスに予め設定した値を積算した値であって、発光効率変化点目標値以上の値としたことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の放電灯点灯装置。
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