JP4793142B2 - 車両の後部荷室構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のフロアパネル上にシートクッションとシートバックとを備えたシートを配設し、このシートの後方に荷室空間が形成されると共に、該荷室空間には上下方向に移動可能な荷室ボードが設けられたような車両の後部荷室構造に関する。
従来、シートクッションとシートバックとを備えたシート(リヤシート)において、シートクッションをシートバックと独立して、一対のリンクを介して車両前方に移動可能に構成すると共に、この前方に移動したシートクッションの座面上に、リクライニング軸を支点としてシートバックを略水平に前倒しすべく構成し、シートバックを倒伏させた時、リヤシート後方の後部荷室と客室とを連通させて、荷室スペースの拡大を図るように構成したものがある(特許文献1参照)。
一方、リヤシートの後部に、車幅方向に延びるケースを介してトノカバーを設けると共に、リヤシート背面のフックと上記ケースとの間にシート状部材を設け、シートバックの起立状態下においては上述のシート状部材をU字状に撓ませると共に、シートバックの前倒し時には、倒伏したシートバックとケースとの間にシート状部材を張設して、該シート状部材で荷室(後部荷室)を上下に仕切る構造が開示されている(特許文献2参照)。
この特許文献2に開示されたものは、シート状部材がシートと連動してリヤ荷室を仕切る構造であるが、上述のシート状部材の上部に荷物が搭載できるものではない。
また、リヤシートのシートバックをシートクッション上に倒伏させた時、フラットな荷室を形成することが要請されるが、荷室フロアと前倒しされたシートバックの上面との間には段差が形成されるのが一般的であり、シートバック倒伏時において該シートバックの上面と荷室フロアとの間の段差を解消しつつ、荷室の使い勝手を向上させることは困難であった。
特開2004−359158号公報 特開平6−270745号公報
そこで、この発明は、シートクッション上にシートバックが倒伏して折畳み可能に構成されたシートを設け、該シート後方の荷室空間に設けられた荷室ボードは、フロアパネルに沿って平坦に収納される収納状態と、折畳まれたシートバック後端部と略同一高さに位置する使用状態とに選択的に移動可能に設けられると共に、該荷室ボードは複数に分割されて、その前端部が荷室側方のガイド部に沿って移動すべく構成することで、シート折畳み時におけるシートバックと荷室フロア面との間の段差の解消と、荷室およびシートの使い勝手確保との両立を図ることができる車両の後部荷室構造の提供を目的とする。
この発明による車両の後部荷室構造は、車両のフロアパネル上にシートクッションとシートバックとを備えたシートを配設し、該シートの後方に荷室空間が形成されると共に、該荷室空間に少なくとも上下方向に移動可能な荷室ボードが設けられた車両の後部荷室構造であって、上記シートは、シートクッション上にシートバックが倒伏して折畳み可能に構成され、上記荷室ボードはフロアパネルに沿って平坦に収納される収納状態と、上記シートが折畳まれた状態でのシートバック後端部と略同一高さに位置する使用状態とに選択的に移動可能に設けられ、上記荷室ボードは、前部ボードと該前部ボードの後端部に屈曲可能に連結された後部ボードとから構成され、上記荷室ボードを後方に引上げて使用状態にする際に、前部ボードの前端部を案内して斜め上後方に移動させて上端部に前部ボードの前端部を受止める支持部を有するガイド部を荷室側方に設け、上記荷室ボードの使用状態時に、前部ボードの後端部を上下方向に配置された後部ボードで支持するように構成されたものである。
上記構成によれば、シートバックをシートクッション上に倒伏して折畳むと共に、荷室ボードを使用状態に移動すると、シートバックと荷室フロア面との間の段差が解消され、シートバックと荷室ボードとが前後方向に連続したフラットな荷室面が形成されるので、この荷室面上に前後方向寸法が大きい荷物の搭載が許容される。
また、上述の荷室ボードをフロアパネルに沿って平坦に収納される収納状態に移動すると、上下方向の寸法が大きい荷室スペースが形成されるので、この荷室スペースに高さが大きい荷物の搭載が許容される。
このように、シート折畳み時におけるシートバックと荷室フロア面との間の段差の解消と、荷室およびシートの使い勝手確保との両立を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記フロアパネルには、該フロアパネルより下方に凹設された収納部が設けられ、該収納部の上方を上記荷室ボードで開閉すべく構成したものである。
上記構成によれば、荷物をシート後方の荷室空間と、収納部とに区別して格納することができると共に、荷室ボードで収納部の上方を開放すると収納部内とのアクセスが容易となり、収納部に対して荷物を簡単に出し入れすることができる。
この発明の一実施態様においては、上記荷室ボードは、シートバックの起立した状態での背面に沿って上下方向に延びて配設される起立状態と、上記収納状態と使用状態とを選択可能に設けられたものである。
上記構成によれば、荷室ボードを起立状態に選択すると、シート後方の荷室空間と、収納部内とが上下方向に連通するので、高さ寸法が大きい大型の荷物の積載に対応することができ、また、荷室ボードは収納状態と使用状態と起立状態とに選択できるので、荷室のアレンジ性の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記シートには起立状態の荷室ボードを係止保持する係止手段が設けられたものである。
上記構成によれば、起立状態の荷室ボードを上記係止手段にて確実に係止保持することができる。
この発明の一実施態様においては、上記シートが折畳まれた状態でのシートバック後端部と上記荷室ボードの使用状態での前端部との間を連続して繋ぐサブボードを備えたものである。
上記構成によれば、折畳まれたシートバック後端部と、使用状態下における荷室ボードの前端部との間を上記サブボードにて連続して繋ぐので、倒伏状態下におけるシートバックの後端部と、使用状態下における荷室ボードの前端部との間をサブボードにより連続して繋ぐことができ、上記両者間に本来形成される隙間を解消することができ、特にシートを前方へスライドさせた時に有効である。
この発明によれば、シートクッション上にシートバックが倒伏して折畳み可能に構成されたシートを設け、該シート後方の荷室空間に設けられた荷室ボードは、フロアパネルに沿って平坦に収納される収納状態と、折畳まれたシートバック後端部と略同一高さに位置する使用状態とに選択的に移動可能に設けられると共に、該荷室ボードは複数に分割されて、その前端部が荷室側方のガイド部に沿って移動すべく構成したので、シート折畳み時におけるシートバックと荷室フロア面との間の段差の解消と、荷室およびシートの使い勝手確保との両立を図ることができる効果がある。
シート折畳み時におけるシートバックと荷室フロア面との間の段差の解消と、荷室およびシートの使い勝手確保との両立を図るという目的を、車両のフロアパネル上にシートクッションとシートバックとを備えたシートを配設し、該シートの後方に荷室空間が形成されると共に、該荷室空間に少なくとも上下方向に移動可能な荷室ボードが設けられた車両の後部荷室構造において、上記シートは、シートクッション上にシートバックが倒伏して折畳み可能に構成され、上記荷室ボード、フロアパネルに沿って平坦に収納される収納状態と、上記シートが折畳まれた状態でのシートバック後端部と略同一高さに位置する使用状態とに選択的に移動可能に設けられ、上記荷室ボードは、前部ボードと該前部ボードの後端部に屈曲可能に連結された後部ボードとから構成され、上記荷室ボードを後方に引き上げて使用状態にする際に、前部ボードの前端部を案内して斜め上後方に移動させて上端部に前部ボードの前端部を受止める支持部を有するガイド部を荷室側方に設け、上記荷室ボードの使用状態時に、前部ボードの後端部を上下方向に配置された後部ボードで支持するように構成するという構造にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
(実施例1)
図面は車両の後部荷室構造を示すが、まず、図1を参照して車体構造について説明する。
図1において、車室1の床面(底部)を形成するフロアパネル2を設け、このフロアパネル2の後部にはキックアップ部3を連設している。
このキックアップ部3はフロアパネル2から上方に立上がる縦壁部3aと、この縦壁部3aから後方に延びるキックアップフロア部3bとを備えている。
このキックアップフロア部3bのさらに後方には、後方に延びる凹状の荷室フロアパネル4を形成し、この荷室フロアパネル4の上方に荷室空間5を形成する一方、上述の凹状の荷室フロアパネル4には仕切り板6と収納ボックス7とを取付けている。
ここで、仕切り板6の前側にはジャッキ(図示せず)が格納され、また上述の収納ボックス7はその上方が開口された形状に構成されている。
一方、上述の凹状の荷室フロアパネル4の後端開放側には車幅方向に延びるリヤエンドパネル8を取付け、このリヤエンドパネル8のリヤ側の面には車幅方向に延びるリヤエンドメンバ9を接合固定して、このリヤエンドメンバ9と上述のリヤエンドパネル8との間には車幅方向に延びるリヤエンド閉断面9aを形成して、後部車体剛性を確保すべく構成すると共に、リヤエンドメンバ9のさらに後方にはリヤバンパ10を配設している。
さらに、荷室空間5(つまり後部荷室)の後方には後部荷室開口11を形成し、この後部荷室開口11をリヤゲート12によって開閉可能に覆うように形成して、ハッチバック型の車両を構成している。
ここで、上述のリヤゲート12は、リヤゲートインナパネル13と、リヤゲートアウタパネル14と、リヤウインド15とを備え、荷室空間5と対向する車室側の所定部が内装材としてのリヤゲートトリム16で覆われている。
一方、ルーフパネル17の後端部には車幅方向に延びるリヤヘッダ18(車体剛性部材)を接合固定し、ルーフパネル17の後端部とリヤヘッダ18との間には車幅方向に延びるヘッダ閉断面18aを形成して、後部車体剛性を確保すべく構成すると共に、このヘッダ閉断面18aの直後に設けられたヒンジ部材(図示せず)を介して、上述のリヤゲート12を開閉可能に支持している。
同様に、ルーフパネル17の前端部には車幅方向に延びるフロントヘッダ19(車体剛性部材)を接合固定し、ルーフパネル17の前端部とフロントヘッダ19との間には車幅方向に延びるヘッダ閉断面19aを形成して、前部車体剛性を確保すべく構成している。
そして、上述のフロントヘッダ19、ルーフパネル17およびリヤヘッダ18の車室1側を図1に示すように、内装材としてのトップシーリング20で一体的に覆っている。
また、上述のルーフパネル17の前後方向中間部には、車幅方向に延びるルーフレインフォースメント21(車体剛性部材)を接合固定し、このルーフレインフォースメント21とルーフパネル17との間には車幅方向に延びる閉断面21aを形成して、ルーフ部の剛性を確保すべく構成している。
さらに、上述のフロアパネル2には、ダッシュロアパネル(ダッシュパネル)とキックアップ部3の縦壁部3aとの間において車両の前後方向に延び、かつ車室1の内側へ突出したトンネル部22を設けている。
このトンネル部22はフロア剛性の中心となるもので、該トンネル部22の左右の側壁部と、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面をもった左右のサイドシル(詳しくは、サイドシルインナ)との間には、車幅方向に延び、かつ前後方向に離間した複数のフロアクロスメンバ23,24(車体剛性部材)を接合固定し、これら各フロアクロスメンバ23,24と上述のフロアパネル2との間には、車幅方向に延びる閉断面23a,24aを形成して、下部車体剛性を確保すべく構成している。
また、上述のキックアップフロア部3bの後部下面には、リヤクロスメンバ25(車体剛性部材)を接合固定し、これら両者3b,25間には車幅方向に延びる閉断面25aを形成して、下部車体剛性を確保すべく構成している。
なお、図中、26はフロントウインド、27はフロントドア、28はリヤドア、29は車体剛性部材としてのセンタピラー、30はキックアップ部3の車外側下部に設けられた大型車両補機としての燃料タンクである。
ところで、図1、図2に示すように、上述のフロアパネル2上にはシートクッション31C、シートバック31B、ヘッドレスト31Hを備えた運転席シート31と、シートクッション32C、シートバック32B、ヘッドレスト32Hを備えた助手席シート32とを配設している。
また、キックアップフロア部3b上には、シートクッション33Cと、シートバック33Bと、2つのヘッドレスト33H,33Hとを備えたベンチシート型のリヤシート33を配設し、このリヤシート33の後方に上述の荷室空間5を形成している。
ここで、上述のリヤシート33は、そのシートバック33Bがシートクッション33C上に倒伏動作を行ない折畳み状態を形成可能に構成したものである。
なお、図2において34はインストルメントパネル、35はステアリングホイールである。
次に図3〜図8を参照して車両の後部荷室構造について詳述する。
図3は図1の要部拡大側面図、図4は図3の要部平面図であって、上述の荷室空間5には、少なくとも上下方向に移動可能な荷室ボード40が設けられている。
上述の荷室ボード40は、その上部に荷物を搭載することができるように、所定剛性を有するように構成されると共に、この荷室ボード40は車幅方向つまり左右方向には非分割に形成されている。
また、この荷室ボード40は、図3、図4に示すように、前側に位置する前部ボード41と、後側に位置する後部ボード42とに車両の前後方向に複数に分割(この実施例では前後2分割に形成)されており、前部ボード41の後端部と後部ボード42の前端部とは、左右のリンクピン43,44および左右の2軸タイプのリンク45,45を用いて、屈曲可能に連結されている。
さらに、後部ボード42の後端側左右コーナ部に形成された凹部42a,42aには、支軸46,46を、車幅方向に向けて一体的に突設し、これらの支軸46,46を荷室フロアパネル4の荷室フロア面4aから上方に向けて突設した左右の突起47,47で位置規制するように構成している。
加えて、前部ボード41の前端部側面の左右には車幅方向に向けて延びる支軸48,48を一体的に突設し、これら左右の支軸48,48を荷室側方の荷室サイドトリム49に形成された左右のガイド部としてのガイド溝50(いわゆる凹溝)に沿って摺動案内すべく構成している。
このガイド溝50の上端部は、図3に示すように、逆V字状に形成され、上方に移動した支軸48を受け止める支持部50aを有する。
また、図4に示すように、前部ボード41の後端中央と後部ボード42の前端中央とには開口部51,52を形成して、これら両者51,52間に乗員が荷室ボード40を手動操作するための取手部53を形成している。
上述の荷室ボード40は図3に示す状態(収納状態)、図5に示す状態(開放状態)、図6に示す状態(起立状態)、図7に示す状態(使用状態)、図8に示す状態(起立状態)に選択的(択一的)に移動可能に設けられている。
図3に示す状態(収納状態)は、荷室ボード40が荷室フロア面4aに沿って平坦に収納され、かつ前後の各ボード41,42にて収納ボックス7の上端開口部を覆った状態であり、この収納状態下においては荷室空間5に上下寸法が大きい荷物の搭載が許容されると共に、荷室空間5と収納ボックス7とに荷物を区別して収納、搭載することができる。
図3に示す荷室ボード40の収納状態から、リンクピン43を支点としてリンク45および後部ボード42を車両前方側へ引き起こすと図5に示す状態となる。つまり、後部ボード42の開放により収納ボックス7の上端開口部後側がアクセス可能に開放されるので、収納ボックス7に対する荷物の出し入れを容易に行なうことができる。
図3に示す荷室ボード40の収納状態から、取手部53(図4参照)を持って、支軸48を支点として荷室ボード40を引き上げると、この荷室ボード40は図6に示すように、シートバック33Bの起立した状態での背面に沿って上下方向に延びて配設される起立状態となる。
つまり、図6に示す荷室ボード40の起立状態では、リヤシート33後方の荷室空間5と、収納ボックス7内とが上下方向に連通するので、高さ寸法が大きい大型の荷物の積載に対応することができ、この荷室ボード40の起立状態は図2に示す係止手段としてのフック54にて係止保持することができる。
上述のフック54は、シートバック33Bに取付けられたゴム帯などの伸縮部材55の先端に設けたもので、このフック54を何れかの開口部51,52に係止することで、荷室ボード40の起立状態を保持することができる。
図3に示す状態からリヤシート33のシートバック33Bをシートクッション33C上に倒伏して折畳むと共に、図3の収納状態の荷室ボード40における取手部53(図4参照)を持って該荷室ボード40を後方に引き上げると、前部ボード41側の支軸48がガイド溝50に沿って移動し、後部ボード42は支軸46を支点として引き起こされるので、図7に示す使用状態となる。
つまり、図7に示す荷室ボード40の使用状態では、その前部ボード41は、リヤシート33が折畳まれた状態でのシートバック33B後端部と略同一高さに位置し、かつ倒伏されたシートバック33Bの背面と前部ボード41の上面とが前後方向に連続したフラットな荷室面を形成するので、シートバック33Bと荷室フロア面4aとの間の段落が解消されると共に、荷室空間5と、倒伏したシートバック33B上方の車室1とが前後に連通されて荷室スペースが拡大する。この結果、前後方向の寸法が大きい荷物の搭載が許容される。
図7に示す状態からリヤシート33のシートバック33Bを通常の乗員着座状態に復帰させて、このシートバック33Bを起立した状態に成す一方、図7の使用状態下における荷室ボード40を、ガイド溝50上端の支持部50aで支持された支軸48を支点として、取手部53(図4参照)を持って、引き上げると、この荷室ボード40は図8に示すように、シートバック33Bの起立した状態での背面に沿って上下方向に延びて配設される起立状態となる。
つまり、図8に示す荷室ボード40の起立状態にあっても、図6で示した状態と同様に、シート後方の荷室空間5と、収納ボックス7内とが上下方向に連通するので、高さ寸法が大きい大型の荷物の積載に対応することができ、この荷室ボード40の起立状態も図2に示すフック54にて係止保持することができる。
このフック54は伸縮部材55を介してリヤシート33のシートバック33Bに取付けられているので、単一のフック54にて図6に示す低位置での起立状態の荷室ボード40の係止保持と、図8に示す高位置での起立状態の荷室ボード40の係止保持とに対応できるが、それぞれの状態に対応すべく2つのフックを用いてもよいことは勿論である。
このように、図1〜図8で示した実施例の車両の後部荷室構造は、車両のフロアパネル(キックアップフロア部3b参照)上にシートクッション33Cとシートバック33Bとを備えたリヤシート33を配設し、該リヤシート33の後方に荷室空間5が形成されると共に、該荷室空間5に少なくとも上下方向に移動可能な荷室ボード40が設けられた車両の後部荷室構造であって、上記リヤシート33は、シートクッション33C上にシートバック33Bが倒伏して折畳み可能に構成され、上記荷室ボード40はフロアパネル(荷室フロア面4a参照)に沿って平坦に収納される収納状態(図3参照)と、上記リヤシート33が折畳まれた状態でのシートバック33B後端部と略同一高さに位置する使用状態(図7参照)とに選択的に移動可能に設けられ、上記荷室ボード40は複数に分割されて、その前端部が荷室側方のガイド部(ガイド溝50参照)に沿って移動するように構成されたものである。
この構成によれば、シートバック33Bをシートクッション33C上に倒伏して折畳むと共に、荷室ボード40を図7に示す使用状態に移動すると、シートバック33Bと荷室フロア面4aとの間の段差が解消され、シートバック33Bと荷室ボード40とが前後方向に連続したフラットな荷室面が形成されるので、この荷室面上に前後方向寸法が大きい荷物の搭載が許容される。
また、上述の荷室ボード40を図3に示すように、フロアパネル(荷室フロア面4a参照)に沿って平坦に収納される収納状態に移動すると、上下方向の寸法が大きい荷室スペースが形成されるので、この荷室スペースに高さが大きい荷物の搭載が許容される。
このように、シート折畳み時におけるシートバック33Bと荷室フロア面4aとの間の段差の解消と、荷室およびシートの使い勝手確保との両立を図ることができるうえ、多人数乗車への対応を図ることができる。
さらに、上記フロアパネルには、該フロアパネルより下方に凹設された収納部(収納ボックス7参照)が設けられ、該収納部(収納ボックス7)の上方を上記荷室ボード40で開閉すべく構成したものである。
この構成によれば、荷物をリヤシート33後方の荷室空間5と、収納部(収納ボックス7)とに区別して格納することができると共に、荷室ボード40で収納部(収納ボックス7)の上方を開放(図5、図6、図8参照)すると収納部(収納ボックス7)内とのアクセスが容易となり、収納部(収納ボックス7)に対して荷物を簡単に出し入れすることができる。
加えて、上記荷室ボード40は、シートバック33Bの起立した状態での背面に沿って上下方向に延びて配設される起立状態(図6、図8参照)と、上記収納状態(図3参照)と使用状態(図7参照)とを選択可能に設けられたものである。
この構成によれば、荷室ボード40を起立状態に選択すると、リヤシート33後方の荷室空間5と、収納部(収納ボックス7参照)内とが上下方向に連通するので、高さ寸法が大きい大型の荷物の積載に対応することができ、また、荷室ボード40は収納状態と使用状態と起立状態とに選択できるので、荷室のアレンジ性の向上を図ることができる。
また、上記リヤシート33のシートバック33Bには起立状態の荷室ボード40を係止保持する係止手段(フック54参照)が設けられたものである。
この構成によれば、起立状態の荷室ボード40を上記係止手段(フック54)にて確実に係止保持することができる。この係止手段はシートバック33Bに代えてヘッドレスト33Hに取付けてもよい。
(実施例2)
図9は車両の後部荷室構造の他の実施例を示し、図9で示す構造は、図1〜図8で示した構造に加えて、リヤシート33が折畳まれた状態でのシートバック33Bの後端部と荷室ボード40の使用状態での前端部との間を連続して繋ぐサブボード60を備えたものである。
すなわち、前部ボード41の前端部に、リンクピンを兼ねる上述の支軸48を設ける一方、サブボード60の後端部にリンクピン61を設け、支軸48とリンクピン61とを2軸構造のリンク62で連続することにより、前部ボード41の前側に上述のサブボード60を屈曲可能に接続したものである。
そして、シートクッション33C上にシートバック33Bを倒伏して折畳んだ時、サブボード60を倒伏状態下のシートバック33Bの後部上面に上載して、シートバック33B後端部と前部ボード41前端部との間の隙間を、該サブボード60で上方から塞ぐように構成したものである。
このように、図9で示す実施例においては、上記リヤシート33が折畳まれた状態でのシートバック33B後端部と上記荷室ボード40の使用状態での前端部との間を連続して繋ぐサブボード60を備えたものである。
この構成によれば、折畳まれたシートバック33B後端部と、使用状態下における荷室ボード40の前端部との間を上記サブボード60にて連続して繋ぐので、倒伏状態下におけるシートバック33Bの後端部と、使用状態下における荷室ボード40の前端部との間をサブボード60により連続して繋ぐことができ、上記両者33B,40間に本来形成される隙間を解消することができる。
図9で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については図1〜図8で示した先の実施例と同様であるから、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図9に示す構造に代えて、図10の構造を採用してもよい。
図10に示す構造は倒伏したシートバック33Bの後端部においてサブボード60が上載される部位に、該サブボード60の上下寸法に相当する凹部63を形成し、この凹部63をシートバックフレームによりバックアップし、該サブボード60を上述の凹部63に載置して、シートバック33Bと前部ボード41との間の隙間を解消すると共に、倒伏されたシートバック33Bの背面、サブボード60の上面、前部ボード41の上面を段差がない状態でフラットかつ前後方向に連続させたものである。ここで、上述の凹部63をシートバックフレームでバックアップするとサブボード60の前後方向の寸法を可及的短く設定することができる。
このように構成しても、図9で示した実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図10において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
(実施例3)
図11は車両の後部荷室構造のさらに他の実施例を示し、図9、図10で示した実施例においては荷室ボード40の前部ボード41に対してサブボード60を取付けたが、図11に示すこの実施例においてはシートバック33Bの背面にサブボード70を設けたものである。
すなわち、シートバック33Bの背面後部にヒンジ71を介してサブボード70の基部を回動可能に枢支すると共に、該サブボード70の遊端部と対応すべくシートバック33Bの背面上方側には面ファスナ72を取付け、かつ、この面ファスナ72と対向すべくサブボード70の遊端部にも面ファスナ73を取付けて、一方の面ファスナにはループ状体を植設し、他方の面ファスナにはフック状体を植設したものである。
上述のサブボード70を使用しない場合には、図11に仮想線で示すように、該サブボード70をシートバック33Bの背面に沿設すると共に、面ファスナ72,73によりサブボード70の沿設状態を保持する。
一方、リヤシート33を車両前方へシートスライドさせ、かつシートクッション33C上にシートバック33Bを倒伏させて折畳んだ場合には、この倒伏したシートバック33B後端部と前部ボード41前端部との間の隙間が拡大されるので、図11に実線で示すように、ヒンジ71を支点としてサブボード70を後方へ回動して、この後方回動させたサブボード70の遊端部を前部ボード41の前部にオーバラップするように上載して、上方から上述の隙間を塞ぎ、倒伏状態下におけるシートバック33Bの後端部と、使用状態下における荷室ボード40の前端部との間をサブボード70により連続して繋いで、該隙間を解消するものである。なお、上述のヒンジ71に代えて両者33B,70に接着固定されたウエビングを用いてもよい。
このように構成すると、リヤシート33を前方にスライドさせた場合においても、上述の隙間を塞ぐことができるので、前後方向に連続するフラットな荷室面のさらなる拡大を図ることができる。
なお、図11で示したこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の各実施例とほぼ同様であるから、図11において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のシートは、実施例のリヤシート33に対応し、
以下同様に、
シートが配設されるフロアパネルは、キックアップフロア部3bに対応し、
ガイド部は、ガイド溝50に対応し、
収納部は、収納ボックス7に対応し、
係止手段は、フック54に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
本発明の車両の後部荷室構造を示す側面図 図1の要部斜視図 荷室ボードの収納状態を示す側面図 図3の要部の平面図 後部ボードの開放状態を示す側面図 荷室ボードの起立状態を示す側面図 荷室ボードの使用状態を示す側面図 荷室ボードの起立状態を示す側面図 車両の後部荷室構造の他の実施例を示す側面図 車両の後部荷室構造のさらに他の実施例を示す側面図 車両の後部荷室構造のさらに他の実施例を示す側面図
3b…キックアップフロア部(フロアパネル)
5…荷室空間
7…収納ボックス(収納部)
33…リヤシート(シート)
33B…シートバック
33C…シートクッション
40…荷室ボード
41…前部ボード
42…後部ボード
50…ガイド溝(ガイド部)
50a…支持部
54…フック(係止手段)
60,70…サブボード

Claims (5)

  1. 車両のフロアパネル上にシートクッションとシートバックとを備えたシートを配設し、
    該シートの後方に荷室空間が形成されると共に、該荷室空間に少なくとも上下方向に移動可能な荷室ボードが設けられた車両の後部荷室構造であって、
    上記シートは、シートクッション上にシートバックが倒伏して折畳み可能に構成され、
    上記荷室ボードはフロアパネルに沿って平坦に収納される収納状態と、上記シートが折畳まれた状態でのシートバック後端部と略同一高さに位置する使用状態とに選択的に移動可能に設けられ、
    上記荷室ボードは、前部ボードと該前部ボードの後端部に屈曲可能に連結された後部ボードとから構成され、
    上記荷室ボードを後方に引上げて使用状態にする際に、前部ボードの前端部を案内して斜め上後方に移動させて上端部に前部ボードの前端部を受止める支持部を有するガイド部を荷室側方に設け、
    上記荷室ボードの使用状態時に、前部ボードの後端部を上下方向に配置された後部ボードで支持するように構成された
    車両の後部荷室構造。
  2. 上記フロアパネルには、該フロアパネルより下方に凹設された収納部が設けられ、
    該収納部の上方を上記荷室ボードで開閉すべく構成した
    請求項1記載の車両の後部荷室構造。
  3. 上記荷室ボードは、シートバックの起立した状態での背面に沿って上下方向に延びて配設される起立状態と、上記収納状態と使用状態とを選択可能に設けられた
    請求項1または2記載の車両の後部荷室構造。
  4. 上記シートには起立状態の荷室ボードを係止保持する係止手段が設けられた
    請求項3記載の車両の後部荷室構造。
  5. 上記シートが折畳まれた状態でのシートバック後端部と上記荷室ボードの使用状態での前端部との間を連続して繋ぐサブボードを備えた
    請求項1〜4の何れか1に記載の車両の後部荷室構造。
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