JP4789720B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータを駆動制御するモータ制御装置に関し、特に、モータ駆動に伴う振動の低減に寄与するモータ制御装置に関する。
永久磁石同期モータを利用する際、振動を低減するための技術が重要となる。この振動には、モータの固定子の円環振動などが含まれる。固定子の円環振動は、モータの径方向の振動であり、モータの回転子に設けられた永久磁石と固定子との間に働く磁気吸引力に由来して発生する。固定子の円環振動は、固定子を固定するフレーム(不図示)に伝播し、該フレームの振動は騒音を生じさせる。特に、特定の回転速度において、固定子及びフレーム等を含む機械的構造部位が共振して大きな振動及び騒音を引き起こす。このため、円環振動を低減することは肝要である。
モータに関する振動を低減する手法として、古くから様々な手法が提案されている。
下記特許文献1は、負荷トルクの変動状態を参照して周期的にd軸電流を流すことにより、トルク脈動に起因する振動を低減する手法を提案している。トルク脈動は、回転の円周方向のトルク時間変動であるため、この手法では、円環振動の低減効果はあまり期待できない。更に、負荷トルクの変動が無い場合は、円環振動を低減することはできない。
下記特許文献2は、コギングトルクに起因する振動を低減する手法を提案している。しかしながら、固定子の円環振動に相関のある周波数とコギングトルクの周波数とは異なるため、この手法では、円環振動の低減効果はあまり期待できない。
下記特許文献3〜6の各手法は、多相交流電流に高調波を重畳することにより、振動低減を図っている。しかしながら、これらの各手法では、高調波重畳によってq軸電流も変化してしまうため、これに起因してトルク脈動が発生し、トルク脈動に由来する振動を引き起こしてしまう。また、下記特許文献3の手法では、正負両方のd軸電流を流しているため、振動低減を行うための消費電力の増加が大きくなってしまう。
特開2003−339197号公報 特開2004−56839号公報 特開2005−117875号公報 特開平11−341864号公報 特開2003−174794号公報 特開2005−253155号公報
上述したように、円環振動を低減することは肝要であり、それを効果的に低減する技術が切望されている。また、円環振動を中心に従来技術の問題点を説明したが、円環振動に限らず、モータ駆動に伴う振動を低減することは重要課題である。
そこで本発明は、モータ駆動に伴う振動を効果的に低減しうるモータ制御装置及びモータ駆動システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係るモータ制御装置は、永久磁石を備えた回転子と電機子巻線を備えた固定子とから成るモータを制御するモータ駆動装置において、前記永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸とした場合、前記電機子巻線に流れる電流のd軸成分に対応する電流指令を励磁電流指令として算出する磁束制御手段と、前記励磁電流指令に基づいて前記電機子巻線に流れる電流を制御する電流制御手段と、を備え、前記磁束制御手段は、推定された又は検出された回転子位置に基づいて前記磁束を弱める電流領域にて前記励磁電流指令を周期的に変動させ、更に、前記回転子の回転速度に応じて前記励磁電流指令を可変とすることを特徴とする。
幾つかの従来技術は、d軸電流を周期的に供給することによって振動低減を図ろうとしているが、基本的に、d軸電流の供給手法は固定的であり、回転速度に応じて動的にそれを変化させるものではない。ところが、円環振動などの振動の低減にとって効果的なd軸電流の与え方は、回転速度に依存して変化しうる。これに着目し、本発明では、回転子の回転速度に応じて励磁電流指令を変更可能とする。このため、回転子の回転速度に応じた、優れた振動低減効果を得ることが可能となる。
また、永久磁石が作る磁束を弱める電流領域にて励磁電流指令を変動させるため、上記特許文献3の手法などと比べて、振動低減用の消費電力増加が抑えられる。
具体的には例えば、前記磁束制御手段は、前記回転速度が所定の第1回転速度または前記第1回転速度と異なる所定の第2回転速度で固定されている場合、その回転速度に比例した周波数にて前記励磁電流指令を変動させ、前記回転速度が前記第1回転速度である場合と前記第2回転速度である場合とで、その比例の比例係数を変更可能に形成されている。
所望の振動低減を得るために効果的な比例係数は、回転速度によって異なる。このため、上記のように構成する。これにより、回転速度に応じた、適切な振動低減効果を得ることが可能となる。
また具体的には例えば、前記磁束制御手段は、前記回転速度に応じて、前記励磁電流指令の変動の位相を変更可能に形成されている。
所望の振動低減を得るために効果的な位相は、回転速度によって異なる。このため、上記のように構成する。これにより、回転速度に応じた、適切な振動低減効果を得ることが可能となる。
また具体的には例えば、前記磁束制御手段は、前記回転速度に応じて、前記励磁電流指令の変動の振幅を変更可能に形成されている。
回転速度によって発生しうる振動の程度は異なる。これを考慮し、回転速度に応じて前記振幅を変更可能に形成しておく。これにより、特定の回転速度で振動が異常に大きくなったりすることを回避することも可能となる。
また例えば、前記比例係数の候補として複数の候補比例係数を定義し、前記複数の候補比例係数の夫々を前記比例係数として採用した場合における、当該モータ制御装置を搭載した機器の振動状態に基づいて、各回転速度に対応する前記比例係数は決定される。
また例えば、前記位相の候補として複数の候補位相を定義し、前記複数の候補位相の夫々を前記位相として採用した場合における、当該モータ制御装置を搭載した機器の振動状態に基づいて、各回転速度に対応する前記位相は決定される。
また、上記目的を実現するために本発明に係るモータ駆動システムは、モータと、前記モータを駆動するインバータと、前記インバータを制御することにより前記モータを制御する上記モータ制御装置と、を備えたことを特徴とする。
また例えば、前記モータ駆動システムは、横型コンプレッサに用いられる。
コンプレッサが固定される面と前記モータの回転子の回転軸とが平行となるようにモータが固定されたコンプレッサを横型コンプレッサという。ここにおける「平行」とは、厳密な平行だけでなく、多少のずれを含む実質的な平行をも含む概念である。
本発明によれば、モータ駆動に伴う振動を効果的に低減しうる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して詳細に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分の重複する説明を原則として省略する。
<<第1実施形態>>
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ駆動システムのブロック構成図である。1は、永久磁石を回転子(不図示)に、電機子巻線を固定子(不図示)に設けた三相永久磁石同期モータ1(以下、単に「モータ1」と記す)である。
2は、PWM(Pulse Width Modulation)インバータであり、モータ1の回転子位置に応じてモータ1にU相、V相及びW相から成る三相交流電圧を供給する。このモータ1に供給される電圧をモータ電圧(電機子電圧)Vaとし、PWMインバータ2からモータ1に供給される電流をモータ電流(電機子電流)Iaとする。
3は、モータ制御装置であり、モータ電流Iaを用いてモータ1の回転子位置等を推定し、モータ1を所望の回転速度で回転させるための信号をPWMインバータ2に与える。この所望の回転速度は、図示されないCPU(中央処理装置;Central Processing Unit)等からモータ制御装置3にモータ速度指令値ω*として与えられる。
図2は、モータ1の解析モデル図である。以下の説明において、電機子巻線とはモータ1に設けられているものを指す。図2には、U相、V相、W相の電機子巻線固定軸が示されている。1aは、モータ1の回転子を構成する永久磁石である。永久磁石1aが作る磁束と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石1aが作る磁束の方向をd軸にとり、d軸に対応する制御上の推定軸をγ軸とする。また、図示していないが、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとり、γ軸から電気角で90度進んだ位相に推定軸であるδ軸をとる。実軸に対応する回転座標系はd軸とq軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をd−q軸と呼ぶ。制御上の回転座標系(推定回転座標系)はγ軸とδ軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をγ−δ軸と呼ぶ。
d−q軸は回転しており、その回転速度(電気角速度)を実モータ速度ωと呼ぶ。γ−δ軸も回転しており、その回転速度(電気角速度)を推定モータ速度ωeと呼ぶ。また、ある瞬間の回転しているd−q軸において、d軸の位相をU相の電機子巻線固定軸を基準としてθ(実回転子位置θ)により表す。同様に、ある瞬間の回転しているγ−δ軸において、γ軸の位相をU相の電機子巻線固定軸を基準としてθe(推定回転子位置θe)により表す。そうすると、d軸とγ軸との軸誤差Δθ(d−q軸とγ−δ軸との軸誤差Δθ)は、Δθ=θ―θeで表される。
以下の記述において、モータ電圧Vaのγ軸成分、δ軸成分、d軸成分及びq軸成分を、それぞれγ軸電圧vγ、δ軸電圧vδ、d軸電圧vd及びq軸電圧vqで表し、モータ電流Iaのγ軸成分、δ軸成分、d軸成分及びq軸成分を、それぞれγ軸電流iγ、δ軸電流iδ、d軸電流id及びq軸電流iqで表す。
また、以下の記述において、Raは、モータ抵抗(モータ1の電機子巻線の抵抗値)であり、Ld、Lqは、夫々d軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのd軸成分)、q軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのq軸成分)であり、Φaは、永久磁石1aによる電機子鎖交磁束である。尚、Ld、Lq、Ra及びΦaは、モータ駆動システムの製造時に定まる値であり、それらの値はモータ制御装置の演算にて使用される。また、後に示す各式において、sはラプラス演算子を意味する。
本実施形態では、図1のモータ駆動システムが横型コンプレッサに搭載される場合を例示する。図3(a)は、図1のモータ駆動システムを内蔵した横型コンプレッサ4の正面図であり、図3(b)は、その横型コンプレッサ4の側面図である。図3(a)において、6は、横型コンプレッサ4が設置される設置面を表している。
横型コンプレッサ4は、横型コンプレッサ4を設置面6に固定するための固定具5を備えている。この固定具5と設置面6とをボルト等の締結具(不図示)を介して連結することにより、横型コンプレッサ4は、設置面6に固定される。
図1のモータ1は、モータ1の回転子の回転軸が設置面6に対して平行となるように、図3の横型コンプレッサ4内に固定される(固定の様子は不図示)。モータ1の回転子の回転軸が設置面6に対して平行となっているコンプレッサを横型コンプレッサという。但し、ここにおける「平行」とは、厳密な平行だけでなく、多少のずれを含む実質的な平行をも含む概念である。
今、設置面6が、地面に対して水平となっているものとする。この場合、モータ1の回転子の回転軸は、水平となる。また、その回転軸は、横型コンプレッサ4の長手方向を向いているものとする。この回転軸に平行な方向を、以下、水平方向と呼ぶ。また、X軸、Y軸及びZ軸から成る3方向の直線座標軸を考え、そのZ軸が上記の水平方向に平行であるとする。X軸、Y軸及びZ軸は、3次元の直交座標を形成する。そして、X軸に平行な方向をX方向、Y軸に平行な方向をY方向と呼ぶ。Y方向は設置面6に対して鉛直となり、X方向は設置面6に対して平行となる。そして、水平方向は、X方向及びY方向の夫々に対して直交している。
更に、X軸とY軸とからなる二次元平面上において、その二次元平面の原点をモータ1の回転軸上にとった場合、その原点を通る直線の方向を半径方向とよぶ。この半径方向は、モータ1の回転子の回転軌跡の径方向に一致する。特に、本実施形態では、図3(a)に示す如く、X方向ともY方向とも平行でない方向を、半径方向として着目する。また、X軸とY軸とからなる二次元平面上において、半径方向と直交する方向を円周方向と呼ぶ。この円周方向は、モータ1の回転子の回転軌跡の接線方向に一致する。
回転子に設けられた永久磁石1aと固定子との間に働く半径方向の磁気吸引力は、固定子の円環振動を引き起こし、それが固定子を固定するフレーム(不図示)に伝播することにより、横型コンプレッサ4の振動及び騒音が発生する。
ところで、一般的なモータ駆動制御において、リラクタンストルクを利用する場合や弱め磁束制御を行う場合は、負のd軸電流を流す。負のd軸電流を流さなかったならば、モータの端子電圧が所定の上限電圧を超えてしまう回転速度において、一般的に、弱め磁束制御は実施される。必要以上にd軸電流を流すことは効率低下を招くため好ましくない。従って、通常は、最大トルクを実現する大きさ以上のd軸電流を流したり、端子電圧が上限電圧よりも小さな回転速度において弱め磁束制御を行ったりすることはない。
本実施形態では、従来の手法と異なり、負のd軸電流を流さずともモータ1の端子電圧が所定の上限電圧以下となる速度領域において、即ち、従来は弱め磁束制御を適用しない速度領域において、積極的に負のd軸電流を流して永久磁石1aが発生する磁束(電機子鎖交磁束)を弱める。そして、この際、回転子の回転速度に応じて、d軸電流の与え方を適切に変化させる。
尚、モータ1の端子電圧とは、PWMインバータ2がモータ1の電機子巻線に印加する電圧である。上記の上限電圧は、インバータ2に供給される電源電圧を基に設定される。上記の速度領域は、モータ1の回転子の回転速度についての速度領域である。
本実施形態のモータ駆動システムの構成及び動作につき、より具体的に説明する。図4は、図1のモータ制御装置3の内部構成を詳細に表した、モータ駆動システムの構成ブロック図である。モータ制御装置3は、電流検出器11、座標変換器12、減算器13、減算器14、電流制御部15、磁束制御部16、速度制御部17、座標変換器18、減算器19、速度推定器20、及び、積分器21を有して構成される。モータ制御装置3を構成する各部位は、必要に応じてモータ制御装置3内で生成される値の全てを自由に利用可能となっている。
電流検出器11は、例えばホール素子等から成り、PWMインバータ2からモータ1に供給されるモータ電流Iaの固定軸成分であるU相電流iu及びV相電流ivを検出する。座標変換器12は、電流検出器11からのU相電流iu及びV相電流ivの検出結果を受け取り、それらを、位置推定器として機能する積分器21から与えられる推定回転子位置θeを用いて、2相電流であるγ軸電流iγ及びδ軸電流iδに変換する。
速度推定器20は、推定モータ速度ωeを推定して出力する。推定モータ速度ωeの推定手法については、後に説明する。積分器21は、速度推定器20から出力される推定モータ速度ωeを積分して推定回転子位置θeを算出する。
減算器19は、速度推定器20から与えられる推定モータ速度ωeを、モータ速度指令値ω*から減算し、その減算結果(速度誤差)を出力する。速度制御部17は、減算器19の減算結果(ω*−ωe)に基づいて、δ軸電流指令値iδ*を作成して出力する。このδ軸電流指令値(トルク電流指令)iδ*は、モータ電流Iaのδ軸成分であるδ軸電流iδが追従すべき電流の値を表す。磁束制御部16は、積分器21から与えられる推定回転子位置θeと速度推定器20から与えられる推定モータ速度ωeに基づいてγ軸電流指令値iγ*を作成して出力する。このγ軸電流指令値(励磁電流指令)iγ*は、モータ電流Iaのγ軸成分であるγ軸電流iγが追従すべき電流の値を表す。
減算器13は、γ軸電流指令値iγ*からγ軸電流iγを差し引いて電流誤差(iγ*−iγ)を算出する。減算器14は、δ軸電流指令値iδ*からδ軸電流iδを差し引いて、電流誤差(iδ*−iδ)を算出する。
電流制御部15は、減算器13及び14にて算出された各電流誤差を受け、比例積分制御によって、γ軸電流iγがγ軸電流指令値iγ*に追従するように且つδ軸電流iδがδ軸電流指令値iδ*に追従するように、γ軸電圧指令値vγ*とδ軸電圧指令値vδ*を作成して出力する。この際、必要に応じて、iγ、iδ及びωeの各値を用いる。γ軸電圧指令値vγ*は、γ軸電圧vγが追従すべき電圧の値を表し、δ軸電圧指令値vδ*は、δ軸電圧vδが追従すべき電圧の値を表す。
座標変換器18は、積分器21から与えられる推定回転子位置θeに基づいて、2相の電圧指令値であるγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*を、U相電圧指令値vu *、V相電圧指令値vv *及びW相電圧指令値vw *から成る三相の電圧指令値に変換し、それらをPWMインバータ2に出力する。
PWMインバータ2は、モータ1に印加されるべき電圧を表す三相の電圧指令値(vu *、vv *及びvw *)に基づいてパルス幅変調された信号を作成し、該三相の電圧指令値に応じたモータ電流Iaをモータ1に供給してモータ1を駆動する。
図5に、速度推定器20の内部ブロックを示し、速度推定器20による推定モータ速度ωeの推定手法を例示する。但し、推定モータ速度ωeの推定手法としては様々な手法が存在し、速度推定器20はその何れの手法をも採用することが可能である。
図5の速度推定器20は、軸誤差推定部25と、比例積分演算器26と、を有して構成される。軸誤差推定部25は、例えば、下記式(1)を用いて、d軸とγ軸との間の軸誤差Δθを算出する。ここで、pは、微分演算子である。式(1)を利用する際、式中のvγ、vδ及びωの値として、それぞれ、vγ*、vδ*及びωeの値を用いる。軸誤差推定部25には、電流制御部15及び座標変換器12から、vγ*、vδ*、iγ及びiδの値が与えられ、比例積分演算器26から、ωeの値が与えられる。
比例積分演算器26は、PLL(Phase Locked Loop)を実現すべく、モータ制御装置3を構成する各部位と協働しつつ比例積分制御を行って、軸誤差推定部25が算出した軸誤差Δθがゼロに収束するように推定モータ速度ωeを算出する。算出された推定モータ速度ωeは、速度推定器20の出力値として、その値を必要とするモータ制御装置3の各部位に与えられる。
次に、本実施形態に係るモータ駆動システムの特徴的な部位である磁束制御部16について説明する。また、以下の説明において、モータ1の極対数は2である、とする。勿論、極対数を2以外とすることも可能である。
今、γ軸電流指令値iγ*の基となる値iref *を、以下の式(2)のように定義する。
そして、下記の式(3a)及び(3b)が満たされるようにiγ*を作成する。即ち、式(2)によって表されるiref *がゼロ未満である時はiγ*=iref *とし、iref *がゼロ以上である時はiγ*をゼロとする。
式(2)において、Aは、iγ*及びiref *の変動の振幅を定めるゲインであり、nは、その変動の周波数を定める値であり、αは、その変動の位相である。また、tは、時間を表す。Aは、正であるとする。
ここで、モータ1の回転子の機械角速度(機械的な角速度)ωmと、式(2)などで現われる電気角速度としてのωeと、極対数Npとの関係について補足説明する。まず、周知の如く、ωm=ωe/Np、の関係が成立する。従って、機械的周期をTm(=2π/ωm)、電気的周期をTe(=2π/ωe)とおくと、Tm=Te×Np、が成立する。
式(2)のnは電気角速度にかかる係数であるため、n=1、2、3、・・・、とすると、電気的周期(Te)内に1次、2次、3次、・・・の高調波が発生する。一方、Np=2であるため、n=1、2、3、・・・、とすると、機械的周期(Tm)内に2次、4次、6次、・・・の高調波が発生する。従って、機械角に対する高調波の次数をk1とすると(k1は自然数)、n=k1/Np、が成立する。
図6に、推定回転子位置θeに応じてγ軸電流指令値iγ*が変動する様子を示す。上記の定義等から明らかなように、γ軸電流指令値iγ*の波形は、余弦波形の負側の半波形となり、永久磁石1aが作る磁束を弱める電流領域にてiγ*が周期的に変動することになる。
本実施形態では、iγ*及びiref *を、回転子の機械的な回転速度(単位は、rps(revolution per second))のk1倍、即ち、iγ*及びiref *の基本周波数であるωeの(k1/Np)倍の周波数で変動させる。k1=1、2、3、4、・・・の場合においてモータ1に注入されるd軸電流の次数を、夫々、1次、2次、3次、4次・・・、と呼ぶ。k1=1、2、3、4、・・・のとき、回転子の1回転ごとに、夫々、1、2、3、4、・・・周期分のd軸電流が注入されることになる。
固定座標系上における磁気吸引力の軌跡を図7に示す。図7において、曲線101は、d軸電流idが0に維持されるようにベクトル制御した場合の半径方向の磁気吸引力を示し、曲線102は、idを一定値(ゲインA)に保つ弱め磁束制御を実施した場合の半径方向の磁気吸引力を示す。
曲線103が、本実施形態に対応する曲線である。曲線103は、4次のd軸電流(高調波d軸電流)を注入した場合における半径方向の磁気吸引力の軌跡である。4次のd軸電流を注入した場合(即ち、n=2の場合)、回転子が機械的に1回転するごとに、iγ*及びiref *が4周期分、変動する。このため、回転子が機械的に1回転する間に、iγ*の変動に起因して半径方向の磁気吸引力は4回、強弱を繰り返す。
このように、iγ*(id)を周期的に変化させることで、磁気吸引力に周期的な強弱が現われ、これに起因して半径方向に機械的な振動成分が発生する。本実施形態に係るモータ駆動システムは、この振動成分にてモータ1の半径方向の振動(機械的振動)を相殺し、振動低減を実現する。
図8〜図11は、横型コンプレッサ4の振動の大きさを表す振動レベルの回転速度依存性を示す図である。図8〜図11は、ゲインAを一定のA0とし且つ位相αを或る位相α0に固定した場合における、それの実験結果を表す。詳細は後述するが、図4の磁束制御部16は、このような実験結果を基にして、実際に出力すべきiγ*を決定する。
図8において、縦軸は、idをゼロに維持した場合に対する、横型コンプレッサ4の半径方向の振動レベルの増減を表し、曲線111、112、113及び114は、夫々、1次、2次、3次及び4次のd軸電流を注入した場合における、その増減の回転速度依存性を表す。また、曲線115は、単に弱め磁束制御を行った場合、即ち、大きさA0を有するidを常時流し続けた場合における、その増減の回転速度依存性を表す。
図9において、縦軸は、idをゼロに維持した場合に対する、横型コンプレッサ4の円周方向の振動レベルの増減を表し、曲線121、122、123及び124は、夫々、1次、2次、3次及び4次のd軸電流を注入した場合における、その増減の回転速度依存性を表す。また、曲線125は、単に弱め磁束制御を行った場合、即ち、大きさA0を有するidを常時流し続けた場合における、その増減の回転速度依存性を表す。
図10において、縦軸は、idをゼロに維持した場合に対する、横型コンプレッサ4の水平方向の振動レベルの増減を表し、曲線131、132、133及び134は、夫々、1次、2次、3次及び4次のd軸電流を注入した場合における、その増減の回転速度依存性を表す。また、曲線135は、単に弱め磁束制御を行った場合、即ち、大きさA0を有するidを常時流し続けた場合における、その増減の回転速度依存性を表す。
図11において、縦軸は、idをゼロに維持した場合に対する、横型コンプレッサ4の全方向の振動レベルの増減を表し、曲線141、142、143及び144は、夫々、1次、2次、3次及び4次のd軸電流を注入した場合における、その増減の回転速度依存性を表す。また、曲線145は、単に弱め磁束制御を行った場合、即ち、大きさA0を有するidを常時流し続けた場合における、その増減の回転速度依存性を表す。
横型コンプレッサ4の全方向の振動レベルの増減とは、半径方向、円周方向及び水平方向の振動レベルの増減の合算に相当する。図8〜図11の夫々において、横軸は、モータ1の回転子の回転速度(単位はrps)を表す。図8の直線110、図9の直線120、図10の直線130及び図11の直線140は、振動レベルの増減がゼロであることに対応し、図8〜図11の各図において、縦軸の下方向(紙面下方向)に向かうにつれて、振動レベルが減少していくことを表す。
1を1、2、3又は4とした場合、「k1次のd軸電流を注入する」とは、「n=k1/2、としつつ、式(2)、(3a)及び(3b)にて表されるγ軸電流指令値iγ*を磁束制御部16に出力させる」ことに相当する。曲線115、125、135及び145は、強制的にiγ*を常にA0とした場合の実験結果を表す。
図8を参照すると、回転速度60〜120rpsの範囲において、4次のd軸電流を注入した場合が、最も半径方向における振動レベルの低減効果が大きい(但し、曲線115を無視)。また、回転速度100〜120rpsの範囲においては、半径方向における振動レベルの低減効果は、1次と4次で略同等である。
図9を参照すると、円周方向における振動レベルの低減効果は、回転速度60rpsでは4次のd軸電流を注入した場合が最も大きく、回転速度70、80及び100rpsでは1次のd軸電流を注入した場合が最も大きく、回転速度90、110及び120rpsでは2次のd軸電流を注入した場合が最も大きい。
図10を参照すると、水平方向における振動レベルの低減効果は、回転速度60rpsでは2次(又は4次)のd軸電流を注入した場合が最も大きく、回転速度70、80及び90rpsでは1次のd軸電流を注入した場合が最も大きく、回転速度100rpsでは1次(又は2次)のd軸電流を注入した場合が最も大きい。
図11を参照すると、全方向における振動レベルの低減効果は、回転速度60rpsでは4次のd軸電流を注入した場合が最も大きく、回転速度70、80及び100rpsでは1次のd軸電流を注入した場合が最も大きく、回転速度90、110及び120rpsでは2次のd軸電流を注入した場合が最も大きい。
各方向の振動レベルは、注入するd軸電流の次数を変化させれば変化すると共に次数が同じであっても回転速度が異なれば異なる。次数を変化させれば、振動の相殺状態が変化するためであり、また、その相殺状態は、回転速度によって異なるからである。
或る回転速度において、如何なる次数のd軸電流を注入するのが最も振動低減に効果的かは、横型コンプレッサ4の機械的構造特性などによって様々に変化しうる。加えて、低減しようとする振動の方向によっても最適な次数は異なる。例えば、回転速度が70rpsである場合、半径方向の振動を抑制するには4次のd軸電流の注入が最適となるが、円周方向の振動を抑制するには1次のd軸電流の注入が最適となる。
図8〜図11にて示されるような実験結果を考慮し、図3の磁束制御部16は、式(2)におけるnの値を、回転子の回転速度に応じた速度情報に応じて動的に設定し、設定したnの値を用いてiγ*を作成する。尚、本実施形態では、上記速度情報として推定モータ速度ωeを用いるが、モータ速度指令値ω*を用いるようにしてもよい。
例えば、半径方向の振動を低減することを優先した場合、上記速度情報によって表される回転速度が60rpsであるならばn=2とし、その回転速度が100rpsであるならばn=1/2又は2とすればよい。円周方向の振動を低減することを優先した場合、上記速度情報によって表される回転速度が80rpsであるならばn=1/2とし、その回転速度が110rpsであるならばn=1とすればよい。また例えば、全方向の振動を低減することを優先した場合、上記速度情報によって表される回転速度が60rpsであるならばn=2とし、その回転速度が70rpsであるならばn=1/2とすればよい。これにより、必要な振動低減にとって最適な周波数を有するd軸電流が供給され、効果的な振動抑制が得られる。
尚、実験結果を考慮したk1及びnの設定方法は、以下のように表現することができる。各回転速度に関し、磁束制御部16が最終的に採用すべきk1の候補として複数の候補値(候補比例係数)を定義し、各候補値を採用した場合における横型コンプレッサ4の振動状態(振動レベル)を実験的に計測する。これによって図8〜図11の各曲線が得られる。そして、その計測した結果(実験結果)に基づいて、回転速度ごとに最適なk1及びnの値を特定し、この特定した内容に基づいて磁束制御部16に実際のnの値を決定させる。
次に、振動と位相αの関係について説明する。図12は、横型コンプレッサ4の半径方向の振動レベルと、位相αとの関係を表す図である。図12は、A=A0(A0は一定)且つn=2の条件下において、位相αを変化させていった場合の、半径方向の振動レベルの実験結果(測定結果)を表す。
図12において、縦軸は横型コンプレッサ4の半径方向の振動レベルを表し、横軸は位相αを表す。図12において、縦軸の下方向(紙面下方向)に向かうにつれて、振動レベルが減少していくことを表す。図12において、折れ線151は、回転子の回転速度が40rpsである場合における半径方向の振動レベルと位相αとの関係を表す。折れ線152、153及び154は、夫々、回転子の回転速度が60、80及び100rpsである場合におけるその関係を表す。
図12に示す如く、半径方向の振動レベルは、位相αを変化に応じて変化すると共に位相αが同じであっても回転速度が異なれば異なる。位相αを変化させれば、半径方向の振動の相殺状態が変化するためであり、また、その相殺状態は、回転速度によって異なるからである。
例えば、回転速度が40及び60rpsである場合、位相αが特定の位相α1であるときに半径方向の振動レベルが最小となり、位相αがα1と異なるとき(例えば、位相αがα2又はα3であるとき)には該振動レベルは最小とならない。また例えば、回転速度が80rpsである場合、位相αが特定の位相α2であるときに半径方向の振動レベルが最小となり、位相αがα2と異なるとき(例えば、位相αがα1又はα3であるとき)には該振動レベルは最小とならない。また例えば、回転速度が100rpsである場合、位相αが特定の位相α3であるときに半径方向の振動レベルが最小となり、位相αがα3と異なるとき(例えば、位相αがα1又はα2であるとき)には該振動レベルは最小とならない。尚、α1≠α2≠α3、が成立する。
或る回転速度において、如何なる位相αのd軸電流を注入するのが最も振動低減に効果的かは、横型コンプレッサ4の機械的構造特性などによって様々に変化しうる。加えて、回転速度によっても最適な位相αは異なる。
図12にて示されるような実験結果を考慮し、図3の磁束制御部16は、式(2)における位相αを、回転子の回転速度に応じた速度情報に応じて動的に設定し、設定した位相αを用いてiγ*を作成する。尚、本実施形態では、上記速度情報として推定モータ速度ωeを用いるが、モータ速度指令値ω*を用いるようにしてもよい。
例えば、n=2である場合において、半径方向の振動を低減することを目的とした場合、上記速度情報によって表される回転速度が40又は60rpsであるならばα=α1とし、その回転速度が100rpsであるならばα=α3とすればよい。これにより、必要な振動低減にとって最適な位相を有するd軸電流が供給され、効果的な振動抑制が得られる。
尚、実験結果を考慮した位相αの設定方法は、以下のように表現することができる。各回転速度に関し、磁束制御部16が最終的に採用すべき位相αの候補として複数の候補位相(α1、α2、α3など)を定義し、各候補位相を採用した場合における横型コンプレッサ4の振動状態(振動レベル)を実験的に計測する。これによって図12の各折れ線が得られる。そして、その計測した結果(実験結果)に基づいて、回転速度ごとに最適な位相αを特定し、この特定した内容に基づいて磁束制御部16に実際の位相αを決定させる。
また、他の条件を同一としている状態において、α=α4とすると、第1方向の振動レベルは比較的大きくなる一方で第2方向の振動レベルは比較的小さくなり、α=α5とすると、第1方向の振動レベルは比較的小さくなる一方で第2方向の振動レベルは比較的大きくなるといった現象が見られる。ここで、第1方向及び第2方向は、夫々、半径方向、円周方向及び水平方向の何れかであり、第1方向と第2方向は異なる。また、α4≠α5が成立する。このため、位相αを変化させることで特定の方向の振動を優先的に低減するといったことが可能となる。例えば、半径方向の振動が問題となるが、円周方向や水平方向の振動はそれほど問題とならない場合においては、半径方向の振動の抑制に最も適した位相αを選定する、といったことが可能である。
また、横型コンプレッサ4に固有の共振周波数が横型コンプレッサ4の機械的構造に依存して存在する。この共振周波数又は該共振周波数に近い周波数にて、横型コンプレッサ4が機械的に振動する際、その振動レベルは他の周波数に比べて強大となる。そして、横型コンプレッサ4の振動の周波数は、モータ1の回転子の回転速度に依存する。このため、上記の共振周波数又は該共振周波数に近い周波数にて横型コンプレッサ4を振動させるような回転速度で回転子を回転させる場合などにあっては、式(2)におけるゲインAを大きくすると効果的である。
即ち、式(2)におけるゲインAを上記速度情報に応じて変化させるとよい。例えば、図3の磁束制御部16は、推定モータ速度ωeが上記の共振周波数に対応する所定速度ω1であるとき、自身が出力するiγ*のゲインAをA1とし、推定モータ速度ωeが所定速度ω2であるとき、自身が出力するiγ*のゲインAをA2とする。ここで、ω1≠ω2、且つ、A1>A2、である。これにより、特定の回転速度にて振動が異常に大きくなるといったことを回避することが可能となる。
尚、上記特許文献2の手法では、コギングトルクを低減することを目的として、d軸電流を回転子位置に応じて変動させている。しかし、その目的を達成するためには、回転子と固定子の位置関係だけで決まる磁束変化を打ち消すべく、その変動の大きさを一定にする必要がある。つまり、特許文献2の手法において、d軸電流の変動の大きさは、回転速度に依存しない。
図13は、本実施形態の手法を用いた場合とid=0に維持した場合の振動比較図である。3つの測定データ点を結ぶ折れ線161は、本実施形態の手法に対応し、他の3つの測定データ点を結ぶ折れ線162は、id=0に維持した場合に対応している。尚、「本実施形態の手法」とは、図3の磁束制御部16に、式(2)、(3a)及び(3b)にて表されるiγ*を出力させる手法を意味し、速度情報に応じて、値n、位相α及び(又は)ゲインAを変化させる手法などをも含む。
図13において、160は原点を表す。測定データ点が原点160から矢印163にて表される紙面上方向に向かうにつれてY方向(図3参照)の振動レベルが増大することを表す。測定データ点が原点160から矢印164にて表される紙面右上方向に向かうにつれて半径方向の振動レベルが増大することを表す。測定データ点が原点160から矢印165にて表される紙面右方向に向かうにつれてX方向の振動レベルが増大することを表す。
図13に示す如く、Y方向、半径方向及びX方向の何れの方向の振動レベルも、本実施形態の手法を用いることにより、低減されていることが分かる。尚、Y方向の振動レベルは、id=0としていても比較的小さい。これは、横型コンプレッサ4が矢印163で表される方向の反対側で設置面6に固定されていることに由来すると推測される(図3参照)。
また、idをゼロとする場合に対する、「本実施形態の手法」を適用した場合の消費電力増加量と、id=A0(一定)の弱め磁束制御を適用した場合の消費電力増加量と、を図14に示す。図14に示すデータは、A=A0且つn=2とした場合におけるデータである。当然のことながら、各回転速度(60〜100rps)において、前者の消費電力増加量の方が後者のそれよりも顕著に小さい。
また、「本実施形態の手法」と「正負のd軸電流を注入する手法」との間における、消費電力の比較結果を図15に示し、振動の比較結果を図16に示す。「正負のd軸電流を注入する手法」は、上記の特許文献3の手法に対応しており、式(2)で表されるiref *の正負に関わらずiγ*=iref *とする手法に相当する。
図15において、符号171は、idをゼロとする場合に対する、「本実施形態の手法」を適用した場合の消費電力増加量を表し、符号172は、idをゼロとする場合に対する、「正負のd軸電流を注入する手法」を適用した場合の消費電力増加量を表す。「本実施形態の手法」では、負のd軸電流のみを注入するため、当然のことながら、各回転速度(60〜100rps)において、前者の消費電力増加量の方が後者のそれよりも小さい。
図16において、曲線181は、idをゼロとする場合に対する、「本実施形態の手法」を適用した場合の振動レベル差を表し、曲線182は、idをゼロとする場合に対する、「正負のd軸電流を注入する手法」を適用した場合の振動レベル差を表す。図16において、縦軸の下方向(紙面下方向)に向かうにつれて振動レベルが低減されることを表す。また、図16は、半径方向の振動レベルに関する振動レベル差を示している。
図16に示す如く、各回転速度(60rps〜100rps)において、両者は、同様の振動レベルの低減効果を奏する。半径方向の振動は固定子が回転子を引っ張るときに発生するため、その引っ張る力を弱めるだけで、即ち負のd軸電流を流すだけで、半径方向の振動低減効果は得られるからである。また、「本実施形態の手法」では負のd軸電流のみを注入するため、「正負のd軸電流を注入する手法」のように磁気吸引力が増加する期間がなく、効果的な振動低減が期待できる(磁気吸引力の増加は、通常、振動を増加させる方向に作用する)。
また、「本実施形態の手法」では、振動抑制のためにq軸電流を変化させるといったことを実施しないため、トルク脈動を増加させることなく磁気吸引力を低減させることが可能である。
<<第2実施形態>>
上述の第1実施形態では、軸誤差Δθをゼロに収束させる場合を取り扱った。即ち、第1実施形態に係るモータ制御装置3はd−q軸を推定する。このため、idはiγ*に略一致することになる。しかしながら、第1実施形態にて記載した事項は、d−q軸以外の軸を推定する場合に対しても適用可能である。第2実施形態では、dm−qm軸を推定する構成を例示する。第1実施形態にて記載した事項は、矛盾なき限り、全て第2実施形態に適用可能である。dm−qm軸は、本出願人が提案する制御上の推定軸であり、これに関する技術は、日本国特許出願番号2006−177646号に詳しい。
第2実施形態にて用いられる、dm−qm軸を推定する手法を、以下、「dmqm手法」と呼ぶ。まず、dmqm手法の意義の理解を容易にするために、最大トルク制御を実現するための一般的な手法について簡単に説明する。
一般的なモータ制御装置は軸誤差Δθがゼロに収束するようにモータを制御する。また、リラクタンストルクを利用した最大トルク制御を行うためのd軸電流idの算出式は広く知られており、最大トルク制御を行う場合、通常は、下記式(4)に基づいてγ軸電流指令値iγ*を算出する。
上記式(4)を用いて最大トルク制御を実現するためには、前提として、軸誤差Δθがゼロに維持されている必要があるが、軸誤差Δθを算出するためにはq軸インダクタンスLq等の演算用パラメータの値を事前に求めておく必要がある。このため、最大トルク制御を実現するためには、第1に、軸誤差Δθをゼロに維持するためのパラメータ調整が必要である。これに加えて、第2に、式(4)で用いられるパラメータの調整が必要であり、第3に、式(4)を用いてγ軸電流指令値iγ*を逐次算出する必要がある。
dmqm手法は、演算用パラメータの調整の容易化及び演算量の削減に寄与する。以下、dmqm手法の説明を行う。
図17及び図18は、dmqm手法を説明するためのモータ1の解析モデル図である。図17は、図2の解析モデル図を更に詳細に表した図に相当する。
最大トルク制御を実現する際にモータ1に供給されるべき電流ベクトルの向きと向きが一致する回転軸をqm軸と定める。そして、qm軸から電気角で90度遅れた軸をdm軸と定める。dm軸とqm軸とから成る座標軸をdm−qm軸と呼ぶ。
周知の如く、最大トルク制御を実現するモータ電流は、正のq軸成分と負のd軸成分を有する。このため、qm軸はq軸よりも位相が進んだ軸となる。図17及び図18において、反時計回りの方向が位相の進みの方向である。
qm軸から見たq軸の位相(角度)をθm、δ軸から見たqm軸の位相(角度)をΔθm、と表す。この場合、勿論、dm軸から見たd軸の位相もθm、γ軸から見たdm軸の位相もΔθmとなる。θmは、q軸(d軸)からみたqm軸(dm軸)の進み角である。Δθmは、qm軸とδ軸との間の軸誤差(dm−qm軸とγ−δ軸との間の軸誤差)を表している。d軸とγ軸との間の軸誤差であるΔθは、Δθ=Δθm+θm、にて表される。
上述のごとく、dm軸はd軸よりも位相が進んでおり、この際、θmは負の値をとるものとする。同様に、γ軸がdm軸よりも位相が進んでいる場合、Δθmは負の値をとる。図18に示されているベクトル(Em等)については、後述する。
また、モータ電流Iaのdm軸成分及びqm軸成分を、夫々、dm軸電流idm及びqm軸電流iqmで表す。モータ電圧Vaのdm軸成分及びqm軸成分を、それぞれdm軸電圧vdm及びqm軸電圧vqmで表す。
dmqm手法では、qm軸(dm軸)とδ軸(γ軸)との間の軸誤差Δθmを推定して推定軸であるγ軸をdm軸に収束させる(即ち、軸誤差Δθmをゼロに収束させる)。そして、モータ電流Iaをqm軸に平行なqm軸電流iqmとdm軸に平行なdm軸電流idmとに分解することによって、モータ1をベクトル制御する。
この場合も、式(4)を用いて説明した一般的な最大トルク制御実現手法と同様、軸誤差Δθmを推定するための(軸誤差Δθmをゼロに収束させるための)推定用のパラメータの調整が必要になるのではあるが、この調整を行うことによって同時に最大トルク制御実現用のパラメータ調整が完了する。つまり、軸誤差推定用のパラメータ調整が最大トルク制御実現用のパラメータ調整を兼ねているため、調整が非常に容易となる、という利点を有する。
また、qm軸の定義から明らかなように、最大トルク制御を行う際におけるモータ電流Iaの電流軌跡は、図19の実線82に示す如く、qm軸上にのる。このため、最大トルク制御を行うに際して、上記式(4)で示されるような複雑なγ軸電流指令値iγ*の算出は不要となり、演算負荷が軽減される。
電圧方程式を用いて、dmqm手法を更に詳細に説明する。実軸上での拡張誘起電圧方程式は、式(26)にて表され、拡張誘起電圧Eexは式(27)にて表される。下記の式中におけるpは、微分演算子である。尚、日本国特許出願番号2006−177646号の明細書中の式の番号との整合を図るべく、本明細書において式(5)〜(25)を設けない。
実軸上の式(26)を、制御上の推定軸であるγ−δ軸上に座標変換すると、式(28)が得られ、簡単化のために式(28)の右辺第3項を無視すると、式(29)が得られる。
dm−qm軸に着目して、式(29)を書き改めると、式(30)が得られる。
ここで、式(31)が成立すると定義する。更に、id=iqm・sinθmであることを考慮すると、式(32)が成立する。
式(32)を用いて式(30)を変形すると、式(33)が得られる。但し、Emは、式(34)によって表される。Lq1は、θmに依存する仮想インダクタンスである。Lq1は、式(30)の右辺第2項に存在するEex・sinθmを、仮想インダクタンスによる電圧降下として取り扱うために便宜上定められる。尚、Lq1は、負の値をとる。
ここで、等式:Lm=Lq+Lq1、が成立すると近似する(θmはiq及びiqmに依存するため、Lq1はiq及びiqmに依存する。また、Lqも磁気飽和の影響によりiq及びiqmに依存する。Lq1のiq依存性とLqのiq依存性を、Lmに集約し、推定時にiq及びiqmの影響を考慮する)。そうすると、式(33)は、下記式(35)のように変形される。
更に、式(35)を変形すると、下記式(36)が得られる。ここで、Eexmは、下記式(37)によって表される。
γ−δ軸とdm−qm軸との間に軸誤差Δθmがあったとすると、式(36)は下式(38)のように変形される。つまり、式(26)を式(28)に変形したのと同様に、dm−qm軸上の式(36)をγ−δ軸上に座標変換すると、式(38)が得られる。
また、pΔθm≒0、idm≒0、(Ld−Lq)(piq)≒0、と近似すると、式(37)によって表されるEexmは、下記式(39)のように近似される。
また、上記式(32)に「Lm=Lq+Lq1」を代入して得られる式をθmについて解き、更に、iδ≒iqmと仮定すると、下記式(40)が得られる。式(40)で表されるように、θmはiδの関数であるから、Eexmもiδの関数となる。
図18を参照しつつ、EexとEmとEexmとの関係について説明を加えておく。Eex、Em及びEexmを、回転座標系における電圧ベクトルとして考える。この場合、Eexは拡張誘起電圧ベクトルと呼ぶことができる。拡張誘起電圧ベクトルEexは、q軸上の誘起電圧ベクトルである。拡張誘起電圧ベクトルEexを、qm軸上の誘起電圧ベクトルとdm軸上の誘起電圧ベクトルとに分解して考える。上記式(34)からも分かるように、この分解によって得られたqm軸上の誘起電圧ベクトルが、Emである。また、この分解によって得られた、図18の符号80で表されるdm軸上の誘起電圧ベクトル(Eex・sinθm)は、仮想インダクタンスLq1による電圧降下ベクトルである。
式(34)と(37)の比較からも分かるように、Eexmは、Emにω(Lq−Lm)idmを加えたものとなっている。このため、回転座標系において、Eexmも、Emと同様、qm軸上の誘起電圧ベクトルとなる。最大トルク制御を行う際には、上述したようにidm≒0であるため、EexmはEmに(略)一致する。
続けて、図18を参照しつつ、Eex、Em及びEexmに対応する磁束についても説明を加えておく。Eexは、モータ1の鎖交磁束であるΦexとモータ1の回転とによって発生する誘起電圧である。逆に言えば、ΦexはEexをωで割ることによって算出される(但し、式(27)で表されるEexの過渡項(右辺第2項)を無視)。
Φexを回転座標系における鎖交磁束ベクトルとして考えると、鎖交磁束ベクトルΦexは、d軸上の鎖交磁束ベクトルである。鎖交磁束ベクトルΦexを、qm軸上の鎖交磁束ベクトルとdm軸上の鎖交磁束ベクトルとに分解して考える。この分解によって得られたdm軸上の鎖交磁束ベクトルをΦmと定義すると、Φm=Em/ωとなる。また、この分解によって得られた、図18の符号81で表されるqm軸上の鎖交磁束ベクトル(Φex・sinθm)は、仮想インダクタンスLq1による磁束ベクトルである。
「Φexm=Eexm/ω」とおくと、ΦexmはΦmに(Lq−Lm)idmを加えたものとなる。このため、回転座標系において、Φexmも、Φmと同様、dm軸上の鎖交磁束ベクトルとなる。最大トルク制御を行う際には、上述したようにidm≒0であるため、ΦexmはΦmに(略)一致する。
図20は、第2実施形態に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。第2実施形態に係るモータ駆動システムは、モータ1、PWMインバータ2及びモータ制御装置3aを備える。第2実施形態に係るモータ制御装置3a(及びモータ駆動システム)は、図4における速度推定器20を速度推定器20aに置換した点において、図4のモータ制御装置3(及びモータ駆動システム)と相違しており、その他の点において、両者は共通している。このため、共通点についての重複する説明を省略する。但し、第2実施形態において、モータ1は、埋込磁石形同期モータに代表される突極機(突極性を有するモータ)である。モータ制御装置3aを構成する各部位は、必要に応じてモータ制御装置3a内で生成される値の全てを自由に利用可能となっている。
図21は、図20の速度推定器20aの内部ブロック図である。速度推定器20aは、軸誤差推定部25aと、比例積分演算器26aと、を有して構成される。
軸誤差推定部25aは、vγ*、vδ*、iγ及びiδの値の全部または一部を用いて軸誤差Δθmを算出する。比例積分演算器26aは、PLL(Phase Locked Loop)を実現すべく、比例積分制御を行って、軸誤差推定部25aが算出した軸誤差Δθmがゼロに収束するように推定モータ速度ωeを算出する。軸誤差推定部25aによる軸誤差Δθmの算出法として、様々な算出法を適用可能である。尚、軸誤差推定25aは、本明細書に記載された各式を利用する場合、各式中のvγ、vδ及びωの値として、それぞれ、vγ*、vδ*及びωeの値を用いる。
例えば、軸誤差推定部25aは、下記式(41)を用いて軸誤差Δθmを算出する。誘起電圧ベクトルEexmのγ軸成分及びδ軸成分を、それぞれ、Eexmγ及びEexmδとすると、図18から明らかなように、Δθm=tan-1(−Eexmγ/Eexmδ)が成立する。そして、上記の行列式(38)の1行目と2行目を変形した結果を用いると、Δθmは、下記式(41)のように表される(但し、行列式(38)の右辺第3項を無視する)。尚、式(41)において、最終的にΔθmは小さいと仮定して、tan-1(−Eexmγ/Eexmδ)≒(−Eexmγ/Eexmδ)の近似を用いている。
軸誤差推定部25aは、式(41)を利用してΔθmを算出する際、微分項pLdiγ及びpLdiδを無視することができる。また、Δθmの算出に必要なLmの値の算出には、下記式(42)を利用する。上記式(32)に「idm=0と下記式(43)及び(44)」を代入して得られた式をLq1について解き、その結果を利用することで、式(42)を得ることができる。
更に、最大トルク制御に一致するd軸電流idの式(45)と、idとiqとiqmの関係式(近似式)である式(43)とを利用して、上記式(42)を変形すると、Lmはiqmの関数となる(即ち、Lmの算出式からidとiqの項がなくなる)。従って、軸誤差推定部25aは、iδ≒iqmと仮定することにより、iqmの関数で表されるLmの値をiδに基づいて算出可能である。そして、算出したLmの値を用いて式(41)から軸誤差Δθmを算出する。
尚、iδ≒iqmと仮定し、Lmをiδの関数として表した近似式を利用してLmの値を得るようにしても構わないし、iδに応じたLmの値を事前にテーブルデータとして用意しておき該テーブルデータを参照することによってLmの値を得るようにしても構わない。また、Lmを固定値としても構わない。つまり、iδの値に関係なく固定された値を、Lmの値として採用するようにしても構わない。
また、軸誤差推定部25aは、下記式(46)、(47)又は(48)を用いて軸誤差Δθmを算出することも可能である。式(46)中のEexmの算出には、上記式(39)を利用すればよい。この際、適宜、近似を用いることができる。また、Φexmγ及びΦexmδは、夫々、鎖交磁束ベクトルΦexmのγ軸成分及びδ軸成分である。
図20のモータ制御装置3aにおいて、磁束制御部16は、図4のそれと同様、式(2)、(3a)及び(3b)にて表されるγ軸電流指令値(励磁電流指令)iγ*を作成して出力する。そして、モータ制御装置3aの磁束制御部16も、図4のそれと同様、回転子の回転速度を表す速度情報に応じて、値n、位相α及び(又は)ゲインAを変更可能に形成されている。このため、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<<変形等>>
上述したモータ駆動システムは、本発明の実施形態の例に過ぎず、本発明は、様々な変形例を含む。以下に、本発明に適用可能な変形例として、変形例1〜変形例5を例示する。各変形例に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[変形例1]
図4のモータ駆動システムでは、モータ速度ω及び回転子位置θを推定するようにしているが、レゾルバ(不図示)等を用いてそれらを検出するようにしても良い。この場合、図4の磁束制御部16は、検出された実回転子位置θをθeとして用いると共に検出された実モータ速度ωをωeとして用いて、励磁電流指令としてγ軸電圧指令値iγ*を作成する。但し、この場合、γ軸は推定軸でなく(理想的には)d軸そのものとなる。
[変形例2]
式(2)におけるnの値を、n=k1/Np(k1は自然数)を満足する値とする場合を例示したが、nの値を、1.1や2.3などの値にすることも可能である。
[変形例3]
第1実施形態では、式(2)、(3a)及び(3b)にて表されるiγ*そのものを、磁束制御部16が出力する場合を例示したが、所望のベクトル制御を実現するべく算出された基本γ軸電流指令値に、式(2)、(3a)及び(3b)にて表されるγ軸電流指令値iγ*を重畳するようにしても構わない。この場合、式(2)、(3a)及び(3b)にて表されるγ軸電流指令値iγ*は、振動低減用の重畳γ軸電流指令値として機能する。
例えば、磁束制御部16が、上記式(4)の右辺の値を基本γ軸電流指令値として算出すると共に式(2)、(3a)及び(3b)にて表されるiγ*を重畳γ軸電流指令値として算出する。そして、基本γ軸電流指令値と重畳γ軸電流指令値の合算値を、磁束制御部16が最終的に出力すべきγ軸電流指令値(励磁電流指令)として減算器13に供給すればよい。この場合、減算器13は、その合算値に相当するγ軸電流指令値とγ軸電流iγとの電流誤差を電流制御部15に出力することになる。
[変形例4]
最大トルク制御(或いはそれに近似した制御)を実現することを前提として第2実施形態の説明を行ったが、上述してきた内容を流用することによって最大トルク制御と異なる所望のベクトル制御を得ることが可能である。
例えば、第2実施形態において、最大トルク制御を実現する際にモータ1に供給されるべき電流ベクトルの向きと向きが一致する回転軸よりも更に位相が進んだ回転軸をqm軸として採用する。これにより、鉄損を低減することができ、モータの効率が向上する。qm軸の位相を適切に進めれば最大効率制御を実現することも可能である。
最大トルク制御を実現する場合には、Lmの値を上記式(42)にて算出することになるが、上記式(42)にて算出する値よりも小さな値をLmの値として採用することにより、モータの効率を向上することができる。
[変形例5]
電流検出器11は、図4等に示す如く、直接モータ電流を検出する構成にしてもいいし、それに代えて、電源側のDC電流の瞬時電流からモータ電流を再現し、それによってモータ電流を検出する構成にしてもよい。
[変形例6]
各実施形態におけるモータ制御装置の機能の一部または全部は、例えば汎用マイクロコンピュータ等に組み込まれたソフトウェア(プログラム)を用いて実現される。ソフトウェアを用いてモータ制御装置を実現する場合、モータ制御装置の各部の構成を示すブロック図は機能ブロック図を表すこととなる。勿論、ソフトウェア(プログラム)ではなく、ハードウェアのみによってモータ制御装置を構成しても構わない。
<<注記>>
各実施形態において、座標変換器12及び18、減算器13及び14並びに電流制御部(電流制御手段)15は、電圧指令演算部を構成している。磁束制御部(磁束制御手段)16、速度制御部17及び減算器19は、電流指令演算部を構成している。磁束制御部16が出力するγ軸電流指令値は、励磁電流指令(d軸電流に対応する電流指令)に対応する。
また、本明細書では、記述の簡略化上、記号(iγなど)のみの表記によって、その記号に対応する状態量などを表現している場合もある。即ち、本明細書では、例えば、「iγ」と「γ軸電流iγ」は同じものを指す。
また、本明細書において下記の点に留意すべきである。上記の数m(mは1以上の整数)と表記した墨付きかっこ内の式(式(1)等)の記述において、所謂下付き文字として表現されているγ及びδは、それらの墨付きかっこ外において、下付き文字でない標準文字として表記されうる。このγ及びδの下付き文字と標準文字との相違は無視されるべきである。
本発明は、モータを用いるあらゆる電気機器に好適である。例えば、モータの回転によって駆動する電気自動車や、空気調和機等に用いられるコンプレッサ等に好適である。
本発明の第1実施形態に係るモータ駆動システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るモータの解析モデル図である。 図1のモータ駆動システムを内蔵した横型コンプレッサの正面図(a)と側面図(b)である 図1のモータ駆動システムの構成ブロック図である。 図4の速度推定器の内部ブロック図である。 図4の磁束制御部によって作成されるγ軸電流指令値の波形図である。 図1のモータに関与する、固定座標系上における磁気吸引力の軌跡を表す図である。 図3の横型コンプレッサにおける、半径方向の振動レベルの回転速度依存性を示す図である。 図3の横型コンプレッサにおける、円周方向の振動レベルの回転速度依存性を示す図である。 図3の横型コンプレッサにおける、水平方向の振動レベルの回転速度依存性を示す図である。 図3の横型コンプレッサにおける、全方向の振動レベルの回転速度依存性を示す図である。 図3の横型コンプレッサにおける、半径方向の振動レベルの位相依存性を示す図である。 本発明の第1実施形態の手法を用いた場合の振動レベルと、d軸電流をゼロに維持した場合の振動レベルと、の比較図である。 本発明の第1実施形態の手法を用いた場合の消費電力増加量を説明するための図である(d軸電流をゼロに維持する手法との比較)。 本発明の第1実施形態の手法を用いた場合の消費電力増加量を説明するための図である(正負のd軸電流を注入する手法との比較)。 本発明の第1実施形態の手法を用いた場合の振動低減効果を説明するための図である(正負のd軸電流を注入する手法との比較)。 本発明の第2実施形態に係るモータの解析モデル図である。 本発明の第2実施形態に係るモータの解析モデル図である。 本発明の第2実施形態に係る、モータ電流の電流軌跡の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るモータ駆動システムの構成ブロック図である。 図20の速度推定器の内部ブロック図である。
符号の説明
1 モータ
2 PWMインバータ
3、3a モータ制御装置
4 横型コンプレッサ
5 固定具
6 設置面
15 電流制御部
16 磁束制御部
20、20a 速度推定器
ω* モータ速度指令値
ωe 推定モータ速度
θe 推定回転子位置
vγ* γ軸電圧指令値
vδ* δ軸電圧指令値
iγ* γ軸電流指令値
iδ* δ軸電流指令値
iγ γ軸電流
iδ δ軸電流

Claims (7)

  1. 永久磁石を備えた回転子と電機子巻線を備えた固定子とから成るモータを制御するモータ駆動装置において、
    前記永久磁石が作る磁束に平行な軸をd軸とした場合、
    前記電機子巻線に流れる電流のd軸成分に対応する電流指令を励磁電流指令として算出する磁束制御手段と、
    前記励磁電流指令に基づいて前記電機子巻線に流れる電流を制御する電流制御手段と、
    を備え、
    前記磁束制御手段は、前記回転速度が所定の第1回転速度または前記第1回転速度と異なる所定の第2回転速度で固定されている場合、その回転速度に比例した周波数にて前記励磁電流指令を変動させ、前記回転速度が前記第1回転速度である場合と前記第2回転速度である場合とで、その比例の比例係数を変更可能に形成され、
    推定された又は検出された回転子位置に基づいて前記磁束を弱める電流領域にて前記励磁電流指令を周期的に変動させ、更に、前記回転子の回転速度に応じて前記励磁電流指令を可変とすることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記磁束制御手段は、前記回転速度に応じて、前記励磁電流指令の変動の位相を変更可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記磁束制御手段は、前記回転速度に応じて、前記励磁電流指令の変動の振幅を変更可能に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記比例係数の候補として複数の候補比例係数を定義し、
    前記複数の候補比例係数の夫々を前記比例係数として採用した場合における、当該モータ制御装置を搭載した機器の振動状態に基づいて、各回転速度に対応する前記比例係数は決定されることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  5. 前記位相の候補として複数の候補位相を定義し、
    前記複数の候補位相の夫々を前記位相として採用した場合における、当該モータ制御装置を搭載した機器の振動状態に基づいて、各回転速度に対応する前記位相は決定されることを特徴とする請求項2に記載のモータ制御装置。
  6. モータと、
    前記モータを駆動するインバータと、
    前記インバータを制御することにより前記モータを制御する請求項1〜請求項5の何れかに記載のモータ制御装置と、を備えたことを特徴とするモータ駆動システム。
  7. 横型コンプレッサに用いられる
    ことを特徴とする請求項6に記載のモータ駆動システム。
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