JP4779684B2 - 真空断熱箱体 - Google Patents

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Description

本発明は、断熱を必要とするもの、例えば冷蔵庫、保温保冷容器、自動販売機、電気湯沸かし器、車両、住宅等の真空断熱体として使用可能な真空断熱箱体に関するものである。
近年、地球環境問題である温暖化を防止することの重要性から、省エネルギー化が望まれており、民生用機器に対しても省エネルギーの推進が行われている。冷蔵庫などでは熱の進入を遮断し、冷凍システムの稼働率を下げることで、省エネルギーに寄与し、自動車のエンジンの循環系に組み込まれる保温貯液容器では、昇温冷却水を保温し、有効活用することで、エンジン動作初期からの燃焼効率を確保できる。以上のような観点から、断熱箱体の断熱性能向上が求められている。
空気が介在して熱伝導が行われる場合、断熱性能に影響を及ぼす物性として気体の平均自由行程がある。気体の平均自由行程とは、空気を構成する分子の一つが別の分子と衝突するまでに進む距離のことであり、平均自由行程よりも形成されている空隙が大きい場合は空隙内において分子同士が衝突し、気体による熱伝導が生じるため、熱伝導率は大きくなる。
真空断熱体の断熱原理は、熱を伝える空気をできる限り排除し、気体による熱伝導を低減することである。一方、平均自由行程よりも空隙が小さい場合は、熱伝導率は小さくなる。これは空気の衝突による熱伝導がほとんどなくなるためである。
このような課題を解決する一手段として、空間を保持する芯材と、空間と外気を遮断する外被材によって構成される真空断熱体がある。その芯材として、一般に、粉体材料、繊維材料、連通化した発泡体などが用いられているが、近年では、真空断熱体への要求が多岐にわたってきており、一層高性能な真空断熱体が求められている。
例えば、真空断熱材の一つである真空断熱パネルの製造方法は、連続気泡からなる硬質ウレタンフォームなどのような連通構造のコア材をガスバリア性の金属−プラスチックラミネートフィルム等で覆い、内部を真空排気した後、パックしてパネルとするものである(特許文献1参照)。これを冷蔵庫などの断熱箱体に用いる場合には、箱体容器材料の内面に貼り付け、さらに発泡ウレタン樹脂を注入発泡成形する二重構造で構成されている。
また、自動車のエンジンの循環系に組み込まれ、冷却水を保温するリザーバータンクでは、金属製の真空二重容器を断熱構造として用いられ、エンジンの動作に伴い循環されながら昇温していく冷却水を断熱容器本体内に隔壁を通じ導入して、エンジン停止後、容器内に停滞する昇温冷却水を保温し、次のエンジン始動時に、昇温冷却水が供給され、燃焼効率を確保できる(特許文献2参照)。
また、低い真空度で断熱性能を確保するために、断熱空間に微粒状シリカなどの断熱材を充填し、また、容器の機械強度を強めるために、内側容器と外側容器の間に支持体を設けた真空断熱容器も提案されている(特許文献3参照)。
特開平7―293785号公報 特開平10―71840号公報 特開2001―128860号公報
特許文献1の真空断熱パネルを用いた構成では、断熱箱体もしくは容器を得ようとした場合、真空断熱パネルを複数枚使用することで、立方体等の形状を作ることはできるが、曲面、凹凸の成形は難しい。また、小さな真空断熱パネルを使用することで、異型性を向上させることは可能だが、工数が多く、複雑になるとともに、真空断熱パネルと真空断熱パネルの間の部分は断熱材がないため断熱性能が劣り、多数枚使用することで、その面積が増加し、断熱性能が低下する。
また、特許文献2の構成では、金属により構成されているため、金属材を通じた熱リークが大きく、また、重量も重くなる問題がある。また、重量を軽量化するために、板厚を薄くすると、強度が低下するため、円柱形など強度維持できる形状に限定される問題もある。
また、特許文献3の構成では、支持体により強度は補強されているが、支持体部分は断熱性がなく、支持体が多いほど支持体を通じて、ヒートリークが増え、断熱性能が低下する。また、支持体の数が少ないと、支持体のない部分の強度が低下し、ひずみが生じるとともに、長期間その状態が続けば、最悪の場合は亀裂、破損が生じる。一方、外被材を厚くすると、厚さが増すため、ヒートリーク量が増えるとともに、壁材のスペースが増えるため、容積効率が悪くなる。さらに、断熱空間に支持体を設けているため、断熱体作製時の真空ポンプによる排気の際、それによって排気抵抗が大きくなり生産効率が悪くなることが考えられる。
本発明の目的は、さまざまな形状も可能な真空断熱箱体であって、大気圧縮に対する容器の変形が少ない、すなわちクラック発生等が少ない、断熱性能の信頼性に優れた真空断熱箱体を得ることである。さらには、生産効率に優れた真空断熱箱体を得ることである。
上記目的を達成するために本発明の真空断熱箱体は、少なくともガスバリア性材料からなる外箱及び内箱と、前記外箱と前記内箱とにより構成される空間に減圧密封される芯材とからなる真空断熱構造を有する真空断熱箱体であって、前記芯材の減圧前後の体積変化率が50%以下であり、かつ少なくとも窒素を吸着可能な気体吸着材を前記空間と通気可能な部位に配設しており、前記窒素を吸着可能な気体吸着材が、少なくともLiと、Liとの混合エンタルピーが0より大きい遷移金属または25℃における硬度が5以上である固体物質とをメカニカルアロイした粉体であることを特徴とするものである。
芯材の体積変化率が50%以内であることにより、大気圧縮によって箱体が圧縮されても、芯材の体積変化が小さいため、箱体の変形やクラック等も抑制でき、それによる外気流入に起因する断熱性能悪化を抑制することができる。特に、箱体を構成する材料が薄く、強度が弱いものであれば、その効果は高く、また、箱体材料を薄くできるので、容積効率も向上する。
また、芯材の体積変化が小さいことから、真空断熱箱体製造時、内箱と外箱との間の空間を真空排気する際、箱体材料と芯材が密着していることが考えられる。従って、箱体と芯材の間の排気抵抗が大きく、一般的な機械的な真空ポンプでの排気だけで真空度を得るには長時間の真空排気が必要である。
従って、本発明のように少なくとも窒素を吸着可能な気体吸着材を設けることにより、芯材の体積変化が小さい真空断熱箱体においても効率よく作製可能とすることができるのである。さらに、経時的に外部から侵入する気体を吸着できるので、信頼性にも優れた真空断熱箱体を得ることが可能である。特に、少なくとも樹脂を用いた場合、外部から侵入する気体が多くなるので、その効果は向上する。
また、窒素は三重結合を有し活性の低い気体であり、汎用的な気体吸着材では吸着することは困難である。
本発明では、窒素を吸着可能な気体吸着材として、少なくともLiと、Liとの混合エンタルピーが0より大きい遷移金属または25℃における硬度が5以上である固体物質とをメカニカルアロイした粉体を用いることにより、窒素を常圧もしくは減圧で吸着することが可能となるのである。
本発明により、大気圧縮によって箱体が圧縮されても芯材の体積変化が小さいため、箱体の変形やクラック等も抑制でき、信頼性に優れた断熱箱体を得ることができると共に、窒素を常圧もしくは減圧下で吸着可能な吸着材を用いることにより、芯材の体積変化が小さく排気効率が悪い断熱箱体であっても生産性にも優れた真空断熱箱体を得ることができる。
請求項1に記載の真空断熱箱体の発明は、少なくともガスバリア性材料からなる外箱及び内箱と、前記外箱と前記内箱とにより構成される空間に減圧密封される芯材とからなる真空断熱構造を有する真空断熱箱体であって、前記芯材の減圧前後の体積変化率が50%以下であり、かつ少なくとも窒素を吸着可能な気体吸着材を前記空間と通気可能な部位に配設しており、前記窒素を吸着可能な気体吸着材が、少なくともLiと、Liとの混合エンタルピーが0より大きい遷移金属または25℃における硬度が5以上である固体物質とをメカニカルアロイした粉体であることを特徴とするものである。
ここで、芯材の体積変化率とは、例えばラミネートフィルムの袋等のガスバリア性が高い袋に芯材を封入し、減圧することにより大気圧縮され減少した芯材体積が、減圧する前の芯材体積に対して減少した芯材体積の変化率のことである。このとき、例えば真空断熱箱体より取り出した芯材の体積を測定し、その後プラスチックラミネートフィルム中に同じ芯材を挿入、減圧、密封した真空断熱体の体積を測定し、その体積変化率が50%以下であるというような測定方法を用いてもよい。
本発明によれば、体積変化率が50%以下であることにより、大気圧縮によって箱体が圧縮されても、芯材の体積変化が小さいため、箱体の変形も抑制でき、変形およびクラックの抑制による信頼性向上を図ることができる。特に、箱体を構成する材料が薄く、強度が弱いものであれば、その効果は高く、また、箱体材料を薄くできるので、容積効率も向上する。また、体積変形率は小さいほど、外箱および内箱の厚さを薄くしたり、伸び性や強度が劣る材料でも使用することができ、省スペース、材料削減の効果が得られる。また、より長期の信頼性を維持するためには、体積変化率は望ましくは20%以下がよい。また、表面変形をほぼ完全に防ぎ、外観をより美しくするためには、体積変化率は5%以下にすることがより好ましい。一方、体積変化率が50%より大きいと、万一箱体が大きく変形した場合、外観が著しく損なわれるとともに、外箱、内箱にクラック、へこみ、ゆがみ等が生じ、外気が流入することで、断熱効果は失われるおそれがある。クラック等の劣
化は減圧時に生じるものだけではなく、長期間応力が加わることで、変形、クラックを生じる現象も含む。
また、内箱および外箱材料を厚くして強度を増し、対応することは可能だが、容積効率が減少し、また、コストも高くなる。さらに、内箱および外箱材料の断面積が大きくなることで、内箱および外箱材料から回り込む熱量が増加し、断熱性能も低下する。外箱と内箱の材料は特に指定するものではなく、樹脂材料、金属材料、無機材料、あるいはそれらの混合材料等が使用できる。従来は外部からの侵入ガスを抑制し断熱箱体の断熱性能の信頼性を向上させるため、外箱あるいは内箱は高ガスバリア性材料が必要であったが、本発明の真空断熱箱体では外部からの侵入ガスを少なくとも窒素を吸着可能な気体吸着材で吸着可能なため、特に指定するものではなく、汎用的な樹脂も用いることができる。
また、コスト等から吸着量使用量を抑制したい場合は、外箱あるいは内箱は、30℃における空気透過度、もしくは窒素透過度、もしくは酸素透過度が100[cm 3 /m 2 ・day・atm]以下、さらに好ましくは10[cm 3 /m 2 ・day・atm]以下であることが望ましい。空気透過度が100[cm 3 /m 2 ・day・atm]より大きくなると、外部からの空気浸入量が増大し、吸着材による空気吸着で対応しても、吸着材の必要量が増大し吸着材の固体熱伝導率が増加し、断熱性能が低下することがある。また、成型方法も限定するものではないが、ブロー成形、射出成型、真空成型、圧空成型が最も成型しやすく、いずれの成型方法でも構わない。また、これらの成型方法を組み合わせても構わない。
また、芯材は材料系を特に限定するものではなく、有機あるいは無機繊維、粉末、粉末を固形化したもの、発泡樹脂など、特に限定するものではない。例えば繊維を用いた芯材では、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維等の無機繊維、あるいは木綿等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維等の有機繊維など、公知の材料を使用することができる。繊維を使用するには、繊維を圧縮もしくは加熱圧縮、水やバインダーを用いての圧縮もしくは加熱圧縮、ニードリング、スパンレース、抄造等の方法がある。一方、粉末を用いた芯材ではシリカ、パーライト、カーボンブラック等の無機粉末、あるいは合成樹脂粉末等の有機粉末、あるいはそれらの混合物などを、粉末そのままで充填、あるいは通気性のある袋に充填して用いる、あるいは繊維バインダーあるいは無機や有機の液状バインダーにて固形化する等の方法がある。 また、発泡樹脂ではウレタンフォーム、フェノールフォーム、スチレンフォーム等を使用することができる。
また、少なくとも窒素を吸着可能な気体吸着材とは、常圧もしくは減圧にて好ましくは1cm 3 /g以上、さらに好ましくは3cm 3 /g以上、さらに好ましくは5cm 3 /g以上の窒素を吸着することが望ましく、さらには酸素、水分、二酸化炭素等も吸着することが望ましい。また、これらの吸着を好ましくは100℃以下、さらに好ましくは常温にて吸着することが望ましい。また、気体吸着材とは、物理吸着、化学吸着、また、吸着、吸収、収着、吸蔵等、特に指定するものではない。
また、気体吸着材は粉末あるいは成形体として使用することができるが、特に指定するものではない。また、成形した気体吸着材とは、圧縮成型、錠剤化、ペレット化等の形態で使用することも可能であり、あるいは別容器に粉体を入れその容器中の粉末を圧縮したもの等が考えられ、さらに気体吸着材を別の気体吸着材で覆っていてもよい。
また、気体吸着材の使用方法については、真空断熱箱体と気体吸着材を収容した容器を通気可能にした状態で真空断熱箱体中を真空排気し、その後真空断熱箱体を密閉化することにより真空断熱空間を作りだし気体吸着材にて構造体中の真空度を維持すること、あるいは構造体中を工業的に到達容易な程度の真空排気をし、その後構造体を密閉化し、その際に残存する構造体中の気体を気体吸着材で吸着することにより、二段減圧のような働きをすること、あるいは気体吸着材は別容器に密閉しておき断熱体内を所定圧に真空排気後、気体吸着材を何らかの方法で構造体内と通じることを可能とすることにより、気体吸着材をより高活性に保ったまま二段減圧のような働きをさせることも可能であるが、使用方法については特に指定するものではない。
また、吸着材配設場所についても、1カ所、またさらに生産効率を向上させるために複数箇所に配設してもかまわない。また、リサイクル時等には、気体吸着材を取り外すことも可能である。
相互に金属間化合物をつくらない金属であり、かつ前記2種の金属の混合のエンタルピーが0より大きい金属で、通常では相互作用をもたないような金属を用いることにより、その中に含まれる金属の活性を向上させることが可能である。従って、金属と気体との反応性が向上し気体吸着活性が高くなるのである。
Liとの混合エンタルピーが0より大きい遷移金属としては、Co、Cr、Cu、Fe、Hf、Mn、Mo、Nb、Ni、Ta、Ti、V、W、Y、Zr等がある。また、Liと前記遷移金属の少なくとも一部が相溶していることが望ましい。
少なくとも一部が相溶しているとは、少なくとも一部が物理的に2種の物質を分離できない状態のことをいう。例えば2種の物質の境界面の一部が原子レベルで物質同士が混合している等の状態をいうが、これに限定するものではない。
Liと前記遷移金属の間で少なくとも一部は相溶が起こるほど混合することにより、金属間の反発力をさらに高め、その中に含まれる金属の活性を向上させることができる。従って、気体との反応性が向上し、気体吸着活性が高くなるのである。
Liの硬度が0.6であるのに対し、硬度が5以上の固体物質を共存させ、Liと前記物質を磨砕したりすることによりLi表面が削られ活性な表面を新生することが可能となると共に、Liを細分化することが可能となる。従ってLiの比表面積増大、及び活性化により常温で窒素を吸着可能となる。
また、好ましくは密度が5g/cm 3 以下の物質を用いることにより、密度が0.53g/cm 3 のLiと組み合わせたときでも密度上昇が少なく、例えば本気体吸着材を製品
に組み込んだときでも重量増加が少ない。
また、硬度が5以上である固体物質とは、Si、B、c−C、SiO 2 、SiC、c−BN、Al 2 3 、MgO等があげられる。また、Liと前記固体物質の少なくとも一部が相溶していることが望ましい。
少なくとも一部が相溶しているとは、少なくとも一部が物理的に2種の物質を分離できない状態のことをいう。例えば2種の物質の境界面の一部が原子レベルで物質同士が混合している等の状態をいうが、これに限定するものではない。
メカニカルアロイすることにより上記相溶の効果が効果的に得られる。また、Liと前記遷移金属、あるいはLiと前記固体物質を高エネルギーで磨砕、混合することができ、前記固体によるLiを削る効果が増大し、Li新生面露出や細分化効果が増大する。また、固体物質も削られ細分化されるので、Liを細分化することに対しさらに効果的となるのである。
また、メカニカルアロイすることにより、機械的エネルギーがLiや前記固体物質に蓄積され、出発点で有するエネルギーよりもメカニカルアロイ後に有するエネルギーの方が増大し、さらに高活性化することが考えられる。
また、高活性な気体吸着材を作製するため、不活性気体中、例えばAr、He等の雰囲気中、あるいは真空下でメカニカルアロイングを行うことが好ましい。
請求項2に記載の真空断熱箱体の発明は、請求項1に記載の発明における前記芯材が三次元形状であることを特徴とするものである。
例えば粉体材料など空間に注入するような場合、複雑な形状を有する空間であれば、未充填部や充填密度にムラが生じ、性能や体積変化率にムラが生じ、断熱性能や体積変化率にバラツキが生じる恐れがある。しかし、芯材が三次元形状をしていることにより、未充填部や充填密度のムラをなくし、さらに寸法精度よく芯材を充填することができ、均一な断熱性能および体積変化率を有することができる。
また、無機繊維材の様に、箱体成形後、充填が困難な芯材においても、三次元形状にすることで、芯材を外箱と内箱で挟むことが可能となり、工法の簡便化を図ることができる。
請求項3に記載の真空断熱箱体の発明は、請求項2に記載の発明における前記三次元形状をした芯材が少なくとも2つに分割されていることを特徴とするものである。
三次元形状芯材を2つ以上に分割することで、複雑な形状を有し、一度の成形では困難な形状なものであっても、簡便に作製することができる。
また、繊維材の様に、熱伝導率に異方性がある材料においては、断熱性能が向上する方向に、芯材方向を揃えることが重要である。
請求項4に記載の真空断熱箱体の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明における前記外箱または前記内箱の前記ガスバリア性材料が樹脂材と金属箔を複層化したものであることを特徴とするものである。
金属箔は、高ガスバリア性を有する樹脂材料よりもガスバリア性が高く、樹脂材のガスバリア性を格段に高めることができるとともに、蒸着法やメッキ法のように、設備、工程の負荷を大きくすることなく、インサート成型のように成型時に簡便に複層化が可能である。さらに、箔を用いることで、外箱、内箱の回りこみによる熱リークを最小限に抑制することができる。
また樹脂材のみでは温度が高くなるほどガスバリア性が低下するものがあり、一方、金属材料のみではヒートリークが大きくなり断熱性能が低下することから、金属箔と樹脂材の複合化により、幅広い温度領域でガスバリア性を向上させるとともに、ヒートリークも減少でき適用できる。
また、ガスバリア性は、金属箔と複層化している面積が大きいほど良好になる。
また、金属箔は、温度や湿度への依存性が小さく、環境変化に対しより良好なガスバリア性を有することができる。
また、金属箔は金属単体である必要はなく、密着性や取り扱い性を向上させるために、例えばラミネートフィルムの様な樹脂材との複層フィルムを用いてもかまわない。また、樹脂材に金属を蒸着させた蒸着フィルムであっても、同様の効果が得られるため、問題はない。
また、複層フィルムとして、金属箔、金属蒸着膜の表面にピンホール等の防止のための表面保護層を設けてもかまわない。表面保護層としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムの延伸加工品などが利用でき、さらに外側にナイロンフィルムなどを設けると可撓性が向上する。
また、金属は厚くなりすぎると、金属箔を通じて、熱リークするため、1mm以下が望ましい。また、薄すぎると成型時に破れる恐れがあり、また、ピンホールも形成しやすいため1μm以上が望ましい。
また、金属箔はアルミニウム、ステンレス、鉄、銅等材質は問わないが、加工性、コストの面からアルミニウム箔が最も望ましい。
また、金属箔は全面被覆することが好ましいが、例えば金属箔にしわが寄り、破損しやすいコーナー部分などは被覆しないようにし、必要な部分だけ複層化することで、成形性や外観を向上させる。そのため、ガスバリア性材料と複層化することで、金属箔が被覆できない部分のガスバリア性を補強し、真空断熱箱体の断熱性を長期間維持できる。
また、金属箔は通常、成型の型側に設置し、インサート成型やインモールド成型を行うが、体積減少率が小さい材料を用いた三次元形状芯材を用いれば、芯材側に金属箔を設置することが可能となり、樹脂材料の成型自由度が著しく向上する。さらに、芯材の体積減少率が50%以内と小さいため、大気圧縮により箱体および芯材が変形しても、金属箔が破損する部分は著しく少なく、ガスバリア性を確保することができる。
また、樹脂材に金属材料を蒸着したフィルムであれば、金属箔と異なり結晶化度が少ないため、伸びやすく、より良好な複層材料を形成することができる。
また、樹脂材料にシリカ、アルミナ等の無機酸化物の蒸着膜を形成しガスバリア性を高めてもかまわない。
また、樹脂材として、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、エチレン―テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアセテート、ポリスチレン、ABS、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリフェニレン樹脂からなる群から少なくとも一つを用いることが好ましいが、特に指定するものではない。
さらに、金属箔との複層化部分を減らすことが可能となり、例えば金属箔を複層化しにくい複雑な形状の真空断熱箱体であっても、同等のガスバリア性を保持することが可能となり、自由性形成を向上させることができる。
また、樹脂材の厚さを薄くしても同等のガスバリア性を有することが可能であり、省スペース化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における真空断熱箱体の外観図であり、図2は実施の形態1における真空断熱箱体の模式図である。図3は実施の形態1における真空断熱箱体の縦断面図である。
内部にお湯や水を溜められる貯湯容器構造をした真空断熱箱体1は、上部に内部へ水等を貯蔵するための注入口2を有し、外側は外箱3で、断熱空間を減圧にするための排気口4がある。
図2の模式図では、注入口2を有する内箱5と三次元形状をし、分割された芯材6と、さらに外側を分割した外箱3と外箱3に断熱空間を排気する排気口4から構成されている。
そして、外箱3は一体で成型する場合は半分に切断し、分割して成型する場合はそのままで使用する。内箱5と外箱3の間の空間と同じ三次元形状に固形化し、さらに分割した芯材6と内箱5とを内部に挿入し、外箱3と内箱5の注入口2の首部分をそれぞれ溶着させる。その後、半分に切断した外箱3を切断部分で溶着し、密閉した後、排気口4から減圧し、真空断熱箱体を作製する。
芯材6は内箱5に挿入するためには2つ以上に分割した方が挿入しやすい。また、複雑な形状になるほど、分割して挿入するほうが箱体形成が行いやすい。芯材と芯材の接合部は、密着していれば、断熱性能や箱体の強度に大きく影響は及ぼさない。
外箱3の溶着は端面同士を溶着しても構わないが、事前にフランジ部分を形成しておけば、容易に溶着ができる。
また、溶着方法は特に限定するものではないが、振動溶着、超音波溶着、レーザー溶着、IRAM、DSI、溶接、ホットメルト、電磁誘導、熱風溶着、インパルス溶着、熱風溶着、近赤溶着、拡散結合等が用いられる。また、これらの複合としても構わない。
図3の縦断面図では、真空断熱箱体1は外箱3と内箱5とからなり、外箱3と内箱5の間には断熱空間7が存在する。断熱空間の内部は芯材6で満たされており、気体吸着材8と水分吸着材9を有している。
断熱空間7は排気口4から排気され、減圧空間となり、その後、排気口4を封止することで密封する。
気体吸着材は、箱体を構成する材料から浸入してくる気体や内部に残留していた吸着ガス等を吸着し、長期信頼性を確保することができる。
また、気体吸着材は酸素、窒素、水、二酸化炭素、水素等を吸着可能な吸着材を単独または複合化して使用できる。
芯材6は減圧前の体積が減圧下の大気圧縮により減少した体積の割合を示す体積減少率が50%以下であり、真空断熱箱体1は断熱空間7を減圧しても、芯材の体積減少以上には変形しないため、内箱および外箱材料へ負荷が小さくなるため、大気圧縮による割れやひび、変形が起こりにくく、また、箱体強度が強く信頼性が高い真空断熱箱体を構成できる。特に、内箱および外箱材料が大気圧縮よりも剛性が低い場合や、材料厚が薄い場合、その効果は大きい。また、長期的に応力が掛かることで疲労破壊したり、また、外環境により内箱および外箱材料が劣化し剛性が低下することで、割れやひびが起こるが、芯材の体積減少率が50%以下であれば、芯材の体積減少以上には変形しないため、やはり信頼性向上の効果がある。
(実施例1)
内箱は厚さ1mmのポリプロピレンと厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層材料で、ポリプロピレンが内側となり、成形はブロー成形で行う。また、ポリプロピレンとEVOHは接合材(10μm)で接合されている。外箱は厚さ1mmの高密度ポリエチレンと厚さ100μmのEVOHとからなる多層材料で、高密度ポリエチレンが外側になり、内箱同様、ブロー成形によって作製し、高密度ポリエチレンとEVOHは接合材(10μm)で接合されている。ブロー成形によって成形した外箱を半分に切断し、内箱と外箱の間の空間と同じ三次元形状に固形化した芯材を挿入する。芯材は平均繊維径5μmのガラス繊維を500℃で加圧成型し、250kg/m3の密度に調整して作製し、2分割して挿入する。そして、内箱を内部に挿入し、さらに気体吸着材と水分吸着材を挿入する。
気体吸着材はLiとFeをAr雰囲気でメカニカルアロイした粉体を用い、水分吸着材は酸化カルシウムを用いた。
この気体吸着材の窒素吸着量評価として、Ar雰囲気中でコックつきの試験管に気体吸着材を封入、その後試験管内をAr雰囲気から取り出し、コック部分から真空排気、窒素充填した。その窒素圧力の減少から気体吸着材の窒素吸着量を読み取ると、5cc/gであった。
外箱と内箱は注入口の首部分で溶着させ、半分に切断した外箱を切断部分で溶着し、密閉した後、排気口から減圧し、真空断熱箱体を作製する。
挿入した芯材と同条件で作製した芯材、もしくは真空断熱箱体に用いた芯材を取り出し体積を測定し、その後、ラミネートフィルムに入れ、減圧後の体積を測定した結果、体積減少率は3.3%であった。作製した真空断熱箱体は、目だった外観の変化もなく、比較例1に比べ良好であった。また、熱伝導率は0.0030W/mKであり、比較例1に比べ、高断熱性能を有する。
また、熱伝導率0.0030W/mKに達するのに、比較例2のように真空ポンプだけでは30分必要であったが、気体吸着材により、真空ポンプで3分真空排気しその後放置しておくだけで前記熱伝導率に達することができた。
また、真空断熱箱体を40℃で3ヶ月放置したが、やはり比較例1に比べ、外観、性能の変化は見られなかった。さらに40℃3ヶ月経過後の断熱性能を測定したが、悪化はみられなかった。
(実施例2)
内箱は厚さ0.3mmのABS樹脂と厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層材料で、ABSが内側となり、成形はブロー成形で行う。また、ABS樹脂とEVOHは接合材(10μm)で接合されている。外箱は厚さ1mmの高密度ポリエチレンと厚さ100μmのEVOHとからなる多層材料で、高密度ポリエチレンが外側になり、二重射出成形によって作製し、高密度ポリエチレンにはEVOHとの接合材が混入されている。射出成形によって成型する際、半分にして成型し、内箱と外箱の間の空間と同じ三次元形状に固形化した芯材を挿入する。また、接合しやすいようにフランジ部を設ける。芯材は、平均一次粒子径が7nmの乾式シリカと乾式シリカに対して、10wt%のカーボンブラックと、10wt%の平均繊維径5μmのガラス繊維とを混合し、空間形状に加圧成型し、密度が260kg/m3に固形化した。また、挿入できるようにあらかじめ側面2分割、底面、および上面の4ヶに分割して成型し、挿入する。そして、内箱を内部に挿入し、さらに気体吸着材と水分吸着材を挿入する。
気体吸着材はLiとAl23をAr雰囲気でメカニカルアロイした粉体を用い、水分吸着材は酸化カルシウムを用いた。
外箱と内箱は注入口の首部分で溶着させ、半分に切断した外箱を切断部分で溶着し、密閉した後、排気口から減圧し、真空断熱箱体を作製する。
挿入した芯材と同条件で作製した芯材の体積を測定し、その後、ラミネートフィルムに入れ、減圧後の体積を測定した結果、体積減少率は8.5%であった。作製した真空断熱箱体は、目だった外観の変化もなく、比較例1に比べ良好であった。また、熱伝導率は0.0045W/mKであり、比較例1に比べ高断熱性能を有する。
また、熱伝導率0.0045W/mKに達するのに、真空ポンプだけでは30分必要であったが、気体吸着材により、真空ポンプで3分真空排気しその後放置しておくだけで前記熱伝導率に達することができた。
また、40℃で3ヶ月放置したが、やはり比較例1に比べ外観、性能の変化は見られなかった。さらに40℃3ヶ月経過後の断熱性能を測定したが、悪化はみられなかった。
(実施例3)
内箱は厚さ0.3mmのABS樹脂と厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層材料で、ABS樹脂が内側となり、成形はブロー成形で行う。また、ABS樹脂とEVOHは接合材(10μm)で接合されている。外箱は厚さ1mmの高密度ポリエチレンと厚さ100μmのEVOHとからなる多層材料で、高密度ポリエチレンが外側になり、二重射出成形によって作製し、高密度ポリエチレンにはEVOHとの接合材が混入されている。射出成形によって成型する際、半分にして成型し、内箱を挿入する。また、接合しやすいようにフランジ部を設ける。そして、内箱を内部に挿入し、さらに気体吸着材と水分吸着材を挿入する。
気体吸着材はLiとMgOをAr雰囲気でメカニカルアロイした粉体を用い、水分吸着材は酸化カルシウムを用いた。
外箱と内箱は注入口の首部分で溶着させ、半分に切断した外箱を切断部分で溶着し、密閉する。その後、排気口から粉末状芯材を封入する。芯材は、平均一次粒子径が25nmの乾式シリカと、乾式シリカに対して5wt%のカーボンブラックとを混合したものを用いた。空間容積と封入量から、密度は150kg/m3となった。その後、排気口から減圧し、真空断熱箱体を作製する。
気体吸着材はAr雰囲気で袋に密閉しておき、外箱と内箱との間の空間を減圧後、気体吸着材を封入した袋が開口し、前記空間と通気可能となるように配設した。
挿入した芯材を、ラミネートフィルムに入れ、減圧後の体積を測定し、また、封入密度から減圧前の体積を求め、計算した結果、体積減少率は25%であった。これは、気相率が高い粉末を細口から封入したため、心材が十分に封入しきれなかったためと考えられるが、作製した真空断熱箱体は、目立った外観の変化もなく、比較例1に比べ良好であった。また、熱伝導率は0.0050W/mKであり、比較例1に比べ高断熱性能を有する。
また、熱伝導率0.0050W/mKに達するのに、真空ポンプだけでは30分必要であったが、気体吸着材により、真空ポンプで3分真空排気しその後放置しておくだけで前記熱伝導率に達することができた。
また、40℃で3ヶ月放置したが、外観、性能の変化は見られず、比較例1に比べ良好であった。さらに40℃3ヶ月経過後の断熱性能を測定したが、悪化はみられなかった。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2における真空断熱箱体の縦断面図である。
図4の縦断面図では、真空断熱箱体10は外箱11と内箱12とからなり、外箱11と内箱12の間には断熱空間7が存在する。また外箱11の内側と内箱12の外側に金属箔13がインサート成型されている。断熱空間7の内部は芯材14で満たされており、気体吸着材8を有している。断熱空間7は排気口4から排気され、減圧空間となり、その後、排気口4を封止することで密閉空間とする。
(実施例4)
内箱は厚さ0.5mmのポリプロピレン2枚で厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を挟んだ構造からなる多層材料で、成形はブロー成形で行う。また、ポリプロピレンとEVOHは接合材(10μm)で接合されている。そしてナイロン(10μm)とアルミニウム箔(20μm)とポリプロピレン(7μm)の複層材からなる金属箔を、ブロー成形時に金型内面の平面部に設置しておき、成型と同時に内箱に一体化するインサート成型を行う。金属箔のナイロンとアルミニウム、アルミニウムとポリプロピレンはそれぞれ接合材(5μm)で接合されている。また、金属箔はポリプロピレン側を内箱と接合させる。
外箱は厚さ1mmの高密度ポリエチレンと厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層材料で、二重射出成型で分割して作製する。ポリエチレンには接合材を配合し、EVOHとの密着性を上げる。金属箔はナイロン(10μm)とアルミニウム箔(20μm)とポリエチレン(7μm)の複層材を用い、射出成型時に金型平面部に設置し、インサート成型する。金属箔のナイロンとアルミニウム、アルミニウムとポリエチレンはそれぞれ接合材(5μm)で接合されている。また、金属箔はポリエチレン側を外箱と接合させる。外箱はあらかじめ、中に内箱、芯材を挿入し、接合できるように、二つに分割して成型し、さらに接合部にフランジを設ける。
また、金属箔による被覆率は全表面積の80%であった。
そして、内箱と外箱の間の空間と同じ三次元形状に固形化した芯材を挿入する。芯材は平均繊維径7μmのガラス繊維に、バインダーとして水ガラス水溶液を塗布し、乾燥、500℃で加圧成型し、270kg/m3の密度に調整して作製し、2分割して挿入する。水ガラスはガラス繊維に対して重量比3wt%である。そして、内箱を内部に挿入し、さらに気体吸着材と水分吸着材を挿入する。
気体吸着材はLiとMgOをAr雰囲気中でメカニカルアロイした粉体を用いた。外箱と内箱は注入口の首部分で溶着させ、外箱をフランジで溶着し、密閉した後、排気口から減圧し、真空断熱箱体を作製する。
挿入した芯材と同条件で作製した芯材の体積を測定し、その後、ラミネートフィルムに入れ、減圧後の体積を測定した結果、体積減少率は2.7%であった。作製した真空断熱箱体は、目だった外観の変化もなく、比較例1に比べ良好であった。また、熱伝導率は0.0035W/mKであり、比較例1に比べ高断熱性能を有する。
また、熱伝導率0.0035W/mKに達するのに、真空ポンプだけでは30分必要であったが、気体吸着材により、真空ポンプで3分真空排気しその後放置しておくだけで前記熱伝導率に達することができた。
また、40℃で3ヶ月放置したが、外観、性能の変化は見られなかった。さらに40℃6ヶ月経過後の断熱性能を測定したが、悪化はみられなかった。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3における真空断熱箱体の縦断面図である。
図5の縦断面図では、真空断熱箱体15は外箱16と内箱17とからなり、外箱16と内箱17の間には断熱空間7が存在する。また外箱16の内側と内箱17の外側に金属蒸着膜18を有した樹脂シートが挿入されている。断熱空間7の内部は芯材19で満たされており、気体吸着材8と水分吸着9を有している。断熱空間7は排気口4から排気され、減圧空間となり、その後、排気口4を封止することで密閉空間とする。
(実施例5)
内箱は厚さ1.0mmのポリプロピレンと厚さ1μmのアルミニウム蒸着膜を有する厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層材料で、成形はブロー成形で行う。また、ポリプロピレンとEVOHは接合材(10μm)で接合されている。
外箱は厚さ1mmの高密度ポリエチレンと厚さ1μmのアルミニウム蒸着膜を有する厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層材料で、二重射出成型で半分に分割して作製する。ポリエチレンには接合材を配合し、EVOHとの密着性を上げる。そして、射出成型時に金型平面部にアルミニウム蒸着を有するEVOHを設置し、インサート成型する。EVOHはEVOH側を高密度ポリエチレンと接合させる。外箱はあらかじめ、中に内箱、芯材を挿入し、接合できるように、二つに分割して成型し、さらに接合部にフランジを設ける。
また、アルミニウム蒸着膜による被覆率は全表面積の80%であった。
そして、内箱と外箱の間の空間と同じ三次元形状に固形化した芯材を挿入する。芯材は平均繊維径5μmのガラス繊維を500℃で加圧成型し、250kg/m3の密度に調整して作製し、2分割して挿入する。そして、内箱を内部に挿入し、さらに気体吸着材と水分吸着材を挿入する。
気体吸着材はLiとMgOをAr雰囲気中でメカニカルアロイした粉体を圧縮成形し、その周囲を水分吸着材である酸化カルシウムで被覆し圧縮成形したものを用いた。
外箱と内箱は注入口の首部分で溶着させ、外箱をフランジで溶着し、密閉した後、排気口から減圧し、真空断熱箱体を作製する。
挿入した芯材と同条件で作製した芯材の体積を測定し、その後、ラミネートフィルムに入れ、減圧後の体積を測定した結果、体積減少率は3.4%であった。作製した真空断熱箱体は、目だった外観の変化もなく、比較例1に比べ良好であった。また、熱伝導率は0.0030W/mKであり、高断熱性能を有する。
また、熱伝導率0.0030W/mKに達するのに、真空ポンプだけでは30分必要であったが、気体吸着材により、真空ポンプで3分真空排気しその後放置しておくだけで前記熱伝導率に達することができた。
また、40℃で3ヶ月放置したが、外観、性能の変化は見られなかった。さらに40℃6ヶ月経過後の断熱性能を測定したが、悪化はみられなかった。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4における自動車の蓄熱式暖気装置を示す。
図6において蓄熱式暖気装置20は、冷却水回路21を通じて、エンジン22で温められた冷却水がラジエーター23で冷却され、再びエンジン22に戻る循環経路である。また、エンジン始動時の冷却水が温まってない場合は、サーモスタット24が全閉されており、冷却水は放熱作用のあるラジエーター23を介さず、バイパス流路25を通り循環し冷却水の昇温を早める。また、自動車連続走行中、冷却水回路21の温まっている冷却水を、流量制御弁26を切り替え入口パイプ27から蓄熱タンクと称する真空断熱容器29に流入させ保温しておく。その後エンジン始動時に流動制御弁26を切り替え出口パイプ28から、冷却水回路に流出させ、冷却水に混合し冷却水の昇温を早める。従ってエンジン始動時の車の燃費を向上させることができる。
蓄熱タンクとして実施例4記載の真空断熱箱体を用いた。これにより、エンジン始動時の車の燃費を向上させることができる。
また、従来の魔法瓶では、金属性の内側容器と外側容器との間に真空の断熱空間を設けた構造で、強度の面から形状に制約があり、円筒形状等の単純な形状が一般的である。しかし、本発明の真空断熱容器であれば、成型自由度が高く、複雑な形状の蓄熱タンクを形成できるため車体空間を効率よく使えるとともに、ヒートリークが小さく、断熱性能に優れ、長期信頼性を有し、保温効率が向上する。
また、蓄熱式暖気装置に用いられる真空断熱箱体の内箱の内面が耐水性樹脂であることが望ましい。前記内箱の内面が耐水性樹脂で覆うことによって、タンク内に冷却水を保温しても、水分が浸透することを抑制できるとともに、耐久性も向上させることができる。
また、耐水性樹脂は耐水性があれば、限定するものではないが、ポリプロピレン、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂であれば、特に耐水性に優れるとともに、汎用樹脂であるため、安価でもある。
(実施の形態5)
図7は本発明の実施の形態5における冷蔵庫に適用した真空断熱箱体の縦断面図である。
冷蔵庫30は真空断熱箱体構造を有しており冷蔵庫内を構成する内箱31と外壁構成する外箱32とからなり、内箱31と外箱32の間には断熱層33が存在する。また外箱32はPCM鋼板で構成され、内箱31はアルミニウム箔をインサート成形したABS樹脂とからなり、断熱層側にアルミニウム箔がある。断熱層33の内部は芯材34が充填され、気体吸着材35と水分吸着材36を有している。また、37は排気口で、38は機械室で、39は圧縮機である。冷媒はイソブタンを使用している。
(実施例7)
芯材は平均繊維径5μmのガラス繊維を用い、バインダーとしてケイ酸ナトリウム3wt%溶液を塗布し、断熱層の形状に450℃加圧成型しながら溶媒を乾燥させ、固形化したものからなる。
内箱は厚さ3mmのABS樹脂と厚さ20μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)にアルミニウム箔(10μm)をインサート成形した多層材料で、ABS樹脂が庫内側となり、成形は真空圧空成形で行う。
外箱は厚さ1mmのPCM鋼板で、プレス成型にて成型する。外箱と内箱とで芯材を挟みこむ形で挿入し、外箱と内箱を接触部分で接合する。
断熱層は、冷蔵庫外の真空ポンプで排気口から減圧し、真空度が700Pa程度になったところで排気口部分を封止し、放置しておくと気体吸着材により真空度が15Pa程度まで低減する。
また、芯材の体積変化率は1%と小さいため、へこみ、ゆがみもなく高い信頼性を有した真空断熱箱体冷蔵庫を形成する。
次に本発明の真空断熱箱体に対する比較例を示す。
(比較例1)
内箱は厚さ1mmのポリプロピレンと厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)からなる多層材料で、ポリプロピレンが内側となり、成形はブロー成形で行う。また、ポリプロピレンとEVOHは接合材(10μm)で接合されている。外箱は厚さ1mmの高密度ポリエチレンと厚さ100μmのEVOHとからなる多層材料で、高密度ポリエチレンが外側になり、内箱同様、ブロー成形によって作製し、高密度ポリエチレンとEVOHは接合材(10μm)で接合されている。ブロー成形によって成形した外箱を半分に切断し、内箱と外箱の間に芯材を挿入する。芯材は平均繊維径5μmのガラス繊維を挿入する。外箱と内箱は注入口の首部分で溶着させ、半分に切断した外箱を切断部分で溶着し、密閉した後、排気口から減圧し、真空断熱箱体を作製する。
挿入した芯材と同条件で作製した芯材の体積を測定し、その後、ラミネートフィルムに入れ、減圧後の体積を測定した結果、体積減少率は56%であった。作製した真空断熱箱体は、大きく変形し、また、熱伝導率は0.0125W/mKであった。
また、40℃で1ヶ月放置した時点で、クラックが生じた。
(比較例2)
内箱、外箱、芯材については実施例1と同様で、気体吸着材を用いずに真空断熱箱体を作製した。熱伝導率は0.0030W/mKに達するのに真空排気時間は30分必要であった。また、40℃6ヶ月経過後の断熱性能に悪化がみられた。
以上のように、本発明にかかる真空断熱箱体は、減圧により箱体にかかる負荷を低減し、長期信頼性、外観に優れた真空断熱箱体を構成でき、優れた断熱性能を発現可能なものである。さらに生産効率に優れたものである。自動車用の蓄熱式暖気装置や冷凍冷蔵庫および冷凍機器をはじめとした温冷熱機器や、熱や寒さから保護したい物象などのあらゆる断熱用途に適用できる。
本発明の実施の形態1における真空断熱箱体の外観図 本発明の実施の形態1における真空断熱箱体の模式図 本発明の実施の形態1における真空断熱箱体の縦断面図 本発明の実施の形態2における真空断熱箱体の縦断面図 本発明の実施の形態3における真空断熱箱体の縦断面図 本発明の実施の形態4における真空断熱箱体を用いた自動車の蓄熱式暖気装置の構成図 本発明の実施の形態5における真空断熱箱体を適用した冷蔵庫の縦断面図
符号の説明
1 真空断熱箱体
3 外箱
5 内箱
6 芯材
7 断熱空間
8 気体吸着材
9 水分吸着材
10 真空断熱箱体
11 外箱
12 内箱
13 金属箔
14 芯材
15 真空断熱箱体
16 外箱
17 内箱
18 金属蒸着膜
19 芯材
29 真空断熱容器
30 冷蔵庫
31 内箱
32 外箱
33 断熱層
34 芯材
35 気体吸着材
36 水分吸着材

Claims (4)

  1. 少なくともガスバリア性材料からなる外箱及び内箱と、前記外箱と前記内箱とにより構成される空間に減圧密封される芯材とからなる真空断熱構造を有する真空断熱箱体であって、前記芯材の減圧前後の体積変化率が50%以下であり、かつ少なくとも窒素を吸着可能な気体吸着材を前記空間と通気可能な部位に配設しており、前記窒素を吸着可能な気体吸着材が、少なくともLiと、Liとの混合エンタルピーが0より大きい遷移金属または25℃における硬度が5以上である固体物質とをメカニカルアロイした粉体であることを特徴とする真空断熱箱体。
  2. 前記芯材が三次元形状であることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱箱体。
  3. 前記三次元形状をした芯材が少なくとも2つに分割されていることを特徴とする請求項2に記載の真空断熱箱体。
  4. 前記外箱または前記内箱の前記ガスバリア性材料が樹脂材と金属箔を複層化したものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の真空断熱箱体。
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