JP4779506B2 - カラーフィルター用の基板およびその検査方法、検査装置 - Google Patents

カラーフィルター用の基板およびその検査方法、検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、カラーフィルター用の基板およびその検査方法に関し、詳しくは、カラーフィルターとして用いるのに適した基板、不良のカラーフィルターから基板以外の層を剥離した、再生利用するのに適した再生基板およびその検査方法、検査装置に関するものである。
従来より、表示装置(ディスプレイ)に用いる、カラーフィルターが知られている。そうしたカラーフィルターとしては、基板上にブラックマトリックス、RGB色素、必要に応じてオーバーコート層、ITO膜等が積層されたものが一般的である。
ところで、従来においては、製造工程で発生したカラーフィルターの不良基板は廃棄されていた。しかし、それでは廃棄物が多くなり、環境にも悪影響を及ぼし、また、廃棄した分だけコストもかかる。このため、カラーフィルターに用いられた基板を再生して使用することが検討されている。たとえば、カラーフィルターの基板を再生するために、ブラックマトリックスやRGB色素等のカラーフィルターの層を剥離する方法や、そうした層を剥離する剥離装置が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開2001−124916号公報 特開2000−299268号公報
こうした従来の方法や装置によって基板以外の層を剥離して再生された基板は、微細なブラックマトリックスの痕が残っている場合がある。そうした基板上に再度各層を形成して作製したカラーフィルターは、実用できるものではなく、やはり不良基板となってしまうという問題があった。さらに、再度カラーフィルターとして使用することを考慮すると、その実用に耐えられる基板であるか否かの基準が不明確であるという問題があった。
さらに、再生基板であるか未使用の基板であるかを問わず、良好なカラーフィルターを提供することができる基板に関する基準が不明確であるという問題があった。
そこで本発明は、上述の問題を解決すべくなされたものであって、その目的は、カラーフィルター用の基板として使用できるか否かの基準を明確にし、そうした基準に合格するカラーフィルター用の基板や再生基板およびその検査方法、検査装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明のカラーフィルター用の基板は、カラーフィルター用の基板を光源とスクリーンとの間に基板のカラーフィルター形成面とスクリーンの映写面とが略平行になるように設置し、光源から基板に向けて光を発し、基板中のカラーフィルター形成面と略平行である任意の一線を軸として基板を所定の角度範囲内で回転させたときに、スクリーンの映写面に、基板表面に存在する凹凸に起因する影が映写されないことに特徴を有する。
この発明によれば、基板のカラーフィルター形成面とスクリーンの映写面とが略平行になる位置を基準として所定の角度範囲内に基板を回転させたときにスクリーンの映写面に、基板表面に存在する凹凸に起因する影が映写されないため、表面に微細な凹凸欠陥がないか、そうした欠陥が軽度なカラーフィルター用の基板が提供される。このようなカラーフィルター用の基板であれば、このカラーフィルター形成面にカラーフィルター層を積層していくことにより、良好なカラーフィルターを提供することができる。
上記本発明のカラーフィルター用の基板は、所定の角度範囲が、基板のカラーフィルター形成面とスクリーンの映写面とが略平行になるように設置された状態を基準として各方向に50°以下であることに特徴を有する。
この発明によれば、50°という大きな値まで基板を回転させても、スクリーンの映写面に、基板表面に存在する凹凸に起因する影が映写されないため、表面に微細な凹凸欠陥がないか、欠陥が軽度で使用上問題のないカラーフィルター用の基板が提供される。
上記本発明のカラーフィルター用の基板は、前記基板がカラーフィルターから基板以外の層が剥離されされてなるカラーフィルター用の再生基板、あるいは、カラーフィルターから基板以外の層が剥離された後にカラーフィルター形成面が研磨されてなるカラーフィルター用の再生基板であり、かつ、カラーフィルター用の基板を光源とスクリーンとの間に基板のカラーフィルター形成面とスクリーンの映写面とが略平行になるように設置し、光源から基板に向けて光を発したときに、スクリーンの映写面に筋状、点状の影が映写されないことに特徴を有する。
この発明によれば、ブラックマトリックス等の微細な痕が残っている可能性の高い再生基板であっても、スクリーンの映写面にブラックマトリックスの痕等に由来する筋状、点状の影が映写されないものであるため、表面にはブラックマトリックス等の微細な欠陥がないか、またはあっても極微細なものである再生基板が提供される。そのため、このようなカラーフィルター用の再生基板を用いれば、このカラーフィルター形成面にカラーフィルター層を積層していくことにより、良好なカラーフィルターを提供することができる。このように、本発明のカラーフィルター用の基板は再生基板であってもよく、こうした再生基板はカラーフィルターとして実用できるものである。
更に、上記本発明のカラーフィルター用の基板は、前記基板のカラーフィルター形成面およびその裏面ではない一面に光が照射され、前記基板の光が照射された一面における任意の一線を軸として、所定の角度範囲内で前記基板を回転させたときに、光が照射された面と相対する一面側において、光源と基板のカラーフィルター形成面とが一直線上にある位置を基準として0〜15°回転した範囲で散乱光が感知されるか、または散乱光が感知されないことに特徴を有する。
この発明によれば、未使用の基板または再生基板の光が照射されていない面の側における散乱光が感知される程度が低いか、または感知されないので、再生基板上にブラックマトリックスの痕や、未使用の基板または再生基板表面の傷、その他の異物がないか、あっても軽度である。そのため、この再生基板等はカラーフィルター用の基板として実用することができる。この発明によれば、再生基板等について、上述の二種類の検査をして合格したものが提供されるため、より精度が高く、カラーフィルターとして実用するのに適したカラーフィルター用の再生基板等を提供することができる。
また、上記課題を解決する本発明のカラーフィルター用の基板は、カラーフィルター用の基板、または、カラーフィルターから基板以外の層が剥離されてなる、あるいは、カラーフィルターから基板以外の層が剥離された後にカラーフィルター形成面が研磨されてなるカラーフィルター用の再生基板であって、前記基板のカラーフィルター形成面およびその裏面ではない一面に光が照射され、この基板の光が照射された一面における任意の一線を軸として、所定の角度範囲内で当該基板を回転させたときに、光が照射された面と相対する一面側において、光源と基板のカラーフィルター形成面とが一直線上にある位置を基準として0〜15°回転した範囲で散乱光が感知されるか、または散乱光を感知されないことに特徴を有する。
この発明によれば、未使用の基板または再生基板の光が照射されていない面の側における散乱光が感知される程度が低いか、または感知されないので、再生基板上にブラックマトリックスの痕や、未使用の基板または再生基板表面の傷、その他の異物がないか、あっても軽度である。そのため、この再生基板等はカラーフィルター用の基板として実用することができる。
上記課題を解決する本発明のカラーフィルター用の基板の検査方法は、カラーフィルター用の基板を光源とスクリーンとの間に基板のカラーフィルター形成面とスクリーンの映写面とが略平行になるように設置した位置を基準とし、光源から基板のカラーフィルター形成面に向けて光を発し、基板中のカラーフィルター形成面と略平行である任意の一線を軸として基板を所定の角度だけ回転させたときに、スクリーンの映写面に映写される影を観測して、基板表面に存在する凹凸に起因する影および筋状、点状の影がない場合を実用可能と判断することに特徴を有する。
この発明は、カラーフィルター用の基板として使用できるか否かの基準を設けたものである。この発明によれば、そうした基準を設けたので、この基準に合格する基板は、カラーフィルター用の基板として実用することができる。また、基板の回転に伴うスクリーンの映写面に映し出された影の変化により、基板上の異物や傷があることがわかるため、カラーフィルター用の基板として使用できないことが容易に判断できる。
上記本発明のカラーフィルター用の基板の検査方法は、前記光源から発する光は、紫外領域から赤外領域までの連続した波長を有しており、点光源にて散乱光を生じないことに特徴を有する。また、上記本発明のカラーフィルター用の基板の検査方法は、前記光源がキセノンランプであることに特徴を有する。
この発明によれば、また、光源から発する光が紫外領域から赤外領域までの広域の波長を有するため、基板表面の微細な凹凸欠陥を検出して、スクリーンの映写面にその影を映写しやすく、また、瞬時に点灯可能なため検査時間が短く、さらに合否判定が容易であるという利点がある。キセノンランプはこうした特性を持ち合わせ、基板の検査に用いられることにより、スクリーンの映写面において映写される基板の影の変化を明確に知ることができる。
上記本発明のカラーフィルター用の基板の検査方法は、前記所定の角度が50°であることに特徴を有する。
この発明によれば、所定の角度を規定したため、カラーフィルター用の基板の合格基準(実用の可否)がより明確になる。また、基板を50°という大きな角度の範囲に回転させてもスクリーンの映写面に基板表面に存在する凹凸に起因する影が映写されないため、良好なカラーフィルター用の基板を提供することができ、また、基板のサイズに影響されずに検査を行うことができる。
上記課題を解決する本発明のカラーフィルター用の基板の検査方法は、カラーフィルターから基板以外の層を剥離されてなるカラーフィルター用の再生基板、あるいは、カラーフィルターから基板以外の層が剥離された後にカラーフィルター形成面が研磨されてなるカラーフィルター用の再生基板の検査方法であって、光源と当該光源から発せられる光を感知する光感知部との間の光源からの光軸上に、再生基板のカラーフィルター形成面が略一致するように再生基板を設置して基準状態とし、光源から再生基板に向けて光を発し、光軸と略垂直となるような再生基板の光源側の一面における任意の一線を軸として、所定の角度範囲内において前記光感知部を回転させたときに、前記光感知部が基準状態から0〜15°の範囲で散乱光を感知するか、または散乱光を感知しない場合を実用可能と判断することに特徴を有する。
この発明は、カラーフィルター用の基板として使用できるか否かの基準を設けたものである。つまり、この検査方法の発明によれば、光感知部において感知される散乱光によって、未使用の基板や再生基板上のブラックマトリックスの痕などの異物や傷があることがわかるため、カラーフィルター用の基板として使用(または再生使用)できるか否かが容易に判断できる。また、再生基板を上記した角度範囲内で回転させているので、光感知部において基板上の異物や傷による散乱光を良好に感知することが可能である。
上記本発明のカラーフィルター用の基板の検査方法は、前記光源により、基板の光源側の端において5000〜30000Luxの照度を得られることに特徴を有する。また、上記本発明のカラーフィルター用の再生基板の検査方法は、前記光源から発する光が、可視領域の波長を有していることに特徴を有する。上記本発明のカラーフィルター用の基板の検査方法は、前記光源が、ハロゲンランプであることに特徴を有する。
この発明によれば、このような光源を用いて基板を検査するため、光感知部において散乱光を認識するのに十分な光が得られる。また、光源から発する光が可視光であるため、光感知部として人間の目により判断する場合にも人体への害がない。ハロゲンランプはこうした特性を持ち合わせ、照射域を絞ることもでき、基板に付着した異物や傷により散乱する光がはっきりと光感知部において認識できるため、再生基板の検査に用いられることにより、光感知部において良好に散乱光の程度を判断することが可能である。
また、上記課題を解決するカラーフィルター用の基板の検査装置は、光源と、スクリーンと、前記光源と前記スクリーンとの間に設けられる基板設置手段と、前記スクリーンに映写される影を観測して判断する判断手段と、からなり、前記光源は、基板のカラーフィルター形成面に向けて光を発し、前記基板設置手段は、基板のカラーフィルター形成面とスクリーンの映写面とが略平行になるように設置した位置を基準とし、基板中のカラーフィルター形成面と略平行である任意の一線を軸として基板を所定の角度だけ回転できる構成となっており、前記判断手段は、前記スクリーンの映写面に映写される影を観測して、基板表面に存在する凹凸に起因する影および筋状、点状の影がない場合を実用可能と判断することに特徴を有する。
さらに上記課題を解決するカラーフィルター用の基板の検査装置は、カラーフィルター用の基板の検査装置であって、光源と、光源から発せられる光を感知する光感知部と、前記光源と前記光感知部との間に設けられる基板・光感知部設置手段と、からなり、前記光源は、基板に向けて光を発し、前記基板・光感知部設置手段は、前記光源と前記光感知部との間の光源からの光軸上に、基板のカラーフィルター形成面が略一致するように基板を設置した位置を基準状態とし、光軸と略垂直となる基板の光源側の一面における任意の一線を軸として、所定の角度範囲内において前記基板および前記光感知部を回転できる構成となっており、前記光感知部は、散乱光を基準状態から0〜15°の範囲で感知するか、または散乱光を感知しない場合を実用可能と判断することに特徴を有する。
このように、本発明によれば、基板のカラーフィルター形成面とスクリーンとが略平行になる位置を基準として所定の角度範囲内に基板を回転させたときにスクリーンに基板表面の凹凸に起因する影(例えば、波形で縞状の影)が映写されないため、表面に凹凸欠陥(波形で縞状の微細な欠陥・うねり欠陥)がないか、そうした欠陥の少ないカラーフィルター用の基板が提供される。このようなカラーフィルター用の基板であれば、このカラーフィルター形成面にカラーフィルター層を積層していくことにより、良好なカラーフィルターを提供することができる。特に、50°という大きな値まで基板を回転させても、スクリーンには基板表面に存在する凹凸の起因する波形で縞状等の影が映写されないため、表面に波形で縞状の微細な欠陥がないか極少ないカラーフィルター用の基板が提供される。
また、本発明によれば、ブラックマトリックス等の微細な痕が残っている可能性の高い再生基板であっても、スクリーンにブラックマトリックスの痕等に由来する筋状、点状の影が映写されないものであるため、表面にはブラックマトリックスの痕等の微細な凹凸欠陥がないか、またはあっても極微細なものである再生基板が提供される。このように、本発明のカラーフィルター用の基板は再生基板であってもよく、こうした再生基板はカラーフィルターとして実用できるものである。
本発明のカラーフィルター用の未使用基板または再生基板によれば、基板の光が照射されていない面の側における散乱光が感知される程度が低いか、または感知されないので、再生基板上のブラックマトリックスの痕や、未使用の基板または再生基板表面の傷、その他の異物がないか、あっても軽度であるため、この未使用の基板または再生基板はカラーフィルターの基板として実用することができる。
また、本発明によれば、未使用の基板または再生基板について、上述の二種類の検査をして合格したものが提供されるため、より精度が高く、カラーフィルターとして実用するのに適したカラーフィルター用の基板を提供することができる。
本発明のカラーフィルター用の基板の第一の検査方法は、カラーフィルター用の基板として使用できるか否かの基準を設けたものである。この発明によれば、そうした基準を設けたので、この基準に合格する基板は、カラーフィルター用の基板として実用することができる。また、基板の回転に伴うスクリーンに映し出された影の変化により、基板上の異物や傷があることがわかるため、カラーフィルター用の基板として使用できないことが容易に判断できる。
また、特定の光源を用いた本発明の第一の検査方法によれば、光源から発する光が紫外領域から赤外領域までの広域の波長を有するため、基板表面の凹凸に起因する波形で縞状の微細な欠陥(うねり欠陥)等を検出して、スクリーンにその影を映写しやすく、スクリーンに映写される基板の影の変化を明確に知ることができる。
検査時の所定の角度を規定した本発明の第一の検査方法によれば、所定の角度を規定したため、カラーフィルター用の基板の合格基準(実用の可否)がより明確になる。また、基板を50°という大きな角度の範囲に回転させてもスクリーンに基板表面の凹凸に起因する波形の縞模様の影および筋状、点状の影等が映写されないため、良好なカラーフィルター用の基板を提供することができ、また、基板の大きさに関わらず合否判定が容易となる。
本発明のカラーフィルター用の基板の第二の検査方法は、カラーフィルター用の基板として使用できるか否かの基準を設けたものである。つまり、この検査方法の発明によれば、光感知部において感知される散乱光によって、未使用の基板または再生基板上のブラックマトリックスの痕や傷および付着異物等があることがわかるため、カラーフィルター用の基板として使用(再生使用)できるか否かが容易に判断できる。
また、特定の光源を用いた本発明の第二の検査方法によれば、光感知部において散乱光を認識するのに十分な光が得られ、光感知部として人間の目により判断する場合にも人体への害がないという利点があり、光感知部において良好に散乱光の程度を判断することが可能となる。
検査時の基板の回転角度を規定した本発明の第二の検査方法によれば、光感知部において基板上の異物や傷による散乱光を良好に感知することが可能である。
また、本発明の各検査装置によれば、上述の第一の検査方法または第二の検査方法を行うことができ、簡易な設備でカラーフィルター用の基板(再生基板)が実用可能か否かを判断することができる。
本発明のカラーフィルター用の基板は、以下に説明する所定の基準に合格するものである。なお、基板の材質は、主としてガラス(SiO)であり、具体的には、商品名1737(コーニング社製)、商品名NA35(NHテクノグラス株式会社製)、商品名OA−10(日本電気硝子株式会社製)、商品名AN100(旭硝子株式会社)等が挙げられる。再生基板の材質は、その他に、石英ガラス、ソーダガラス、ガラスと同等の透明なプラスチック等であってもよい。
本発明のカラーフィルター用の基板は、フロート法、フュージョン法等の方法により形成される。フロート法はポリッシング等により表面を研磨されたものがカラーフィルター用の基板となり、フュージョン法は研磨を必要としない方法である。
また、本発明のカラーフィルター用の基板は再生基板であってもよい。再生基板は、不良のカラーフィルターの基板上のカラーフィルター層(ブラックマトリックス、RGB色素、ITO膜、オーバーコート層等を含む。)を剥離したものである。言い換えれば、本発明の再生基板は、カラーフィルターから基板以外の層が剥離され、カラーフィルター形成面が必要に応じて研磨されてなるものである。
カラーフィルターの基板(または基板とブラックマトリックス)から、カラーフィルター層を剥離する方法は、特に限定されないが、例えばカラーフィルター層を酸またはアルカリ溶液に浸積させてRGB色素、ITO膜、オーバーコート層、ブラックマトリックス等を剥離する方法により、カラーフィルター層を剥離することができる。他には研削等の物理的な剥離方法によりカラーフィルター層を剥離することができる。
(第一検査方法)
このようにしてカラーフィルター層を除去した基板または通常の未使用の基板の第一の検査方法について図1を参照して説明する。図1(a)は検査を行う際の上面図を示し、図1(b)は検査を行う際の斜視図を示す。図1に示すように、基板1は、光源2とスクリーン3との間に設置される。このとき、基板1のカラーフィルター形成面18とスクリーン3の映写面が略平行になるように設置される。そして、光源2からスクリーン3との距離を示す直線(点線9)と基板1のカラーフィルター形成面18が略直交していることが好ましい。この位置が基準となる。そして、光源2から光を基板1のカラーフィルター形成面18に向けて照射する。基板1中のカラーフィルター形成面18と略平行である任意の一線12を軸として基板1を回転させる。そのとき、所定の角度だけ回転させてもスクリーン3に基板表面に存在する凹凸に起因する影が映写されない基板を実用可能と判断する。本発明のカラーフィルター用の基板は、このときに実用可能と判断された基板であり、良好にカラーフィルターに用いられる。
カラーフィルター用の基板を検査する際に、基準となる位置について説明する。まず、基板1は、光源2とスクリーン3との間に設置される。そして、基板1のカラーフィルター形成面18とスクリーン3の映写面とが略平行になるように設置される。略平行としたのは、光源2から照射され、基板1を透過(通過)した光がスクリーン3に映写される範囲であれば、厳密には二つの面が平行でなくてよいためである。もちろん、基板1のカラーフィルター形成面18とスクリーン3の映写面とが平行になっていることが好ましい。
基板1は、光源2とスクリーン3との距離を示す直線(点線9)と基板1のカラーフィルター形成面18が略直交するように設置されることが好ましい。略直交とは、カラーフィルター形成面18が光源2とスクリーン3との距離を示す直線9に対して垂直(90°)であるか、直線9と基板1のカラーフィルター形成面18が−10〜10°程度の角度で交差していることをいう。
光源2とスクリーン3との間の距離r1は、光源2から発せられ基板1を通過した光をスクリーン3に投影でき、基板1の回転が可能な範囲であれば特に限定はされないが、通常、1〜4m、好ましくは1〜3mである。
光源2と基板1との距離r2は、後述する照射強度が得られ、基板1の回転が干渉なく可能な範囲であれば特に限定はされないが、通常、0.5〜3m、好ましくは1〜2mである。
基板1を動かす態様について説明する。基板1は、基板1のカラーフィルター形成面18と略平行である基板1中の任意の一線(例えば点線12)を軸としてゆっくり一方向に回転させる。この軸は、図1に示すように、カラーフィルター形成面18における一辺(例えば線17)と略平行であり、基板1の中心に近い方が好ましい。軸をこのようにすると、スクリーン3に映写される影が見えやすくなり、また、検査作業が簡便となる。
上記した軸を中心として基板1を回転させる。ここで、回転させる角度θ(以下、回転角θともいう。)は、図1(a)に示すように、はじめに基板1を設置した位置において、カラーフィルター形成面18と平行で、光源2とスクリーンの距離を示す直線9と垂直な一線19を基板1中の基線、その基線と基板1における軸12との交点11を基点として、基板1が移動した角度をいう。
また、基板1を回転させる際には、0.01〜0.5[m/sec]程度、好ましくは0.05〜0.4[m/sec]程度の速度で基板1の端(例えば、線17)を回転させる。このような速度で基板1を動かすことにより、スクリーンの映写面31において基板表面に存在する凹凸に起因する影が確認しやすくなる。
光源2について説明する。光源2から発する光は、紫外領域から赤外領域の連続した波長を含むことが好ましい。このように光源2から発する光が広域の波長を有することにより、照射光が基板1表面にある凹凸に起因する影(波形で縞状の影)等の微細な欠陥による影をスクリーン3に映写することが可能となり、また、白色光のためコントラスト比が高く影が見やすくなる。なお、波長が紫外領域から赤外領域に至る範囲とは、概ね250〜1000nmの範囲である。こうした光は、昼間に太陽から発せられる光(太陽光)に近いものである。
また、光源2から発する光は、発光スペクトルをとったときに、はっきりした強度の最大値(ピーク)を有しないか、強度の極値を多数有する光を発することが好ましい。光源2が発する光がこのように特に強度の高い波長を有しないことにより、上述した欠陥による影が見えやすく、観察者による個人差が少なくなるものである。
また、光源2の照射角は10〜90°程度、好ましくは40〜50°程度とする。光源2の照射角がこの範囲内であることにより、最適な検査が可能になる。
上述したような特性を満たす光源2としては、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀キセノンランプ等が挙げられる。このうち、キセノンランプは、紫外領域から赤外領域に至る波長の光を発し、点光源であるが散乱のない平行光を発するため、基板表面に存在する凹凸に起因する影が映写しやすくなる。またキセノンランプとしては、クセノンショートアークランプ(ウシオ電機株式会社製)、キセノンショートアークランプ(浜松ホトニクス株式会社製)等が挙げられる。このうちキセノンショートアークランプは、輝度のばらつきが無いため、好ましく用いられる。
本発明においては、基板1を動かすことにより、基板1を透過してスクリーン3に映写された光の影の状態を観測して検査をする。従って、基板1の検査時にはスクリーン3の映像を的確に認識できるよう、光源2以外には光がない状態にすることが好ましい。従って、例えば基板1を動かせる程度の広さを有する暗室において上記した検査を行うことができる。
光源2による放射強度は、基板1を回転させる軸12付近における点11において放射波長が250nmで0.05〜1.27[μw/cm・nm−1]、放射波長が550nmで0.25〜5.06[μw/cm・nm−1]、放射波長が800nmで0.23〜4.49[μw/cm・nm−1]の放射強度が得られることが好ましい。より好ましくは放射波長が250nmで0.35〜0.80[μw/cm・nm−1]、放射波長が550nmで1.80〜3.00[μw/cm・nm−1]、放射波長が800nmで1.75〜2.90[μw/cm・nm−1]の放射強度である。なお、これらの放射強度は、光源2から基板1を回転させる軸12付近における点11間での距離を50cmとしたときの光源2による放射強度である。再生基板1の光源2側の端11においてこの範囲の放射強度が得られれば、スクリーン3に透過された光を映写することが可能である。また、欠陥部位が拡大されてスクリーンに映写されるため観察しやすくなる。
スクリーン3は、光源2から発せられて基板1を透過した光および基板1の表面に存在する凹凸に起因する影を映写するものである。従って、スクリーン3の映写面31は平坦であり、鏡面反射を押さえ白色系統の色を有している必要がある。スクリーン3は、このような機能を果たすことができればどのようなものを使用してもよいが、例えば、表面が白くマットな(つや消しがされた)拡散型スクリーン等を用いることができる。
本発明のカラーフィルター用の基板1は、上述したように基板1中の一線12を軸として基板1を所定の角度範囲内で回転させたときに、スクリーン3に基板表面の凹凸に起因する影(波形で縞状の影)や筋状、点状の影が映写されないものである。
まず、基板1表面に凹凸の(波形で縞状に連続した)欠陥(うねり欠陥)がある場合の影について説明する。図1(a)に示したような基準の位置に基板1があると、光源2から光を照射した場合に、上記したうねり欠陥がある場合でも、スクリーン3にははっきりと映写されにくい。そして、この基板1を一方向に回転させていくと、スクリーン3に映し出される基板1の影が小さく、濃くなっていくため、欠陥による影もはっきりとしてくる。従って、基板1を所定の角度だけ回転させた場合にも、うねり欠陥に基づく波形で縞状に連続した影がスクリーン3上に観測されなければ、基板表面にはうねり欠陥がないか、あっても極小さなものであるといえる。そうした基板1は、カラーフィルター用の基板として良好に使用することができる。
この所定の角度は、上述した回転角θを用いて表す。この所定の角度θが90°に近いほど、欠陥による影が明確に観測される。本発明においては、この所定の角度を40°と規定する。好ましくは45°、より好ましくは50°である。上記した基板1の基準の位置(θ=0°)から、各方向に50°以下の範囲で回転させたときに、波形で縞状に連続した影がスクリーン3上に観測されない基板は、カラーフィルター用の基板として実用できるものである。なお、回転角θが50°を超えて90°までの範囲で欠陥による影が観測された場合には、基板の欠陥が軽度であり、基板を実用するには問題のない範囲である。
また、再生基板の場合には、ブラックマトリックス等の痕が残っている可能性が高いため、この欠陥がない基板をカラーフィルターに用いなければならない。基板1表面にブラックマトリックスの痕や、傷、その他の異物がある場合の影について説明する。この影は、上記したうねり欠陥による影よりも観測しやすい。図1(a)に示したような基準の位置に基板1があっても、光源2から光を照射した場合に、スクリーン3には比較的はっきりと筋状、点状の影が映写される。そして、この基板1を一方向に回転させていくと、スクリーン3に映し出される基板1の欠陥の影(筋状、点状の影)が回転に伴い移動していくため、基板1上にある欠陥による影であることがはっきりわかる。また、うねり欠陥と同様に、基板1を回転させていくことではっきり現れてくる影もある。従って、基板1が基準の位置にある場合においても、上記と同様の所定の角度だけ回転させた場合においても、筋状や点状の影がスクリーン3上に観測されなければ、基板表面にはブラックマトリックスの痕やその他の傷等による欠陥がないか、あっても極小さなものであるといえる。そうした基板1は、カラーフィルター用の基板として良好に使用することができる。
なお、本発明のカラーフィルター用の基板1の大きさは、特に限定されないが、通常、縦100mm×横100mm×厚さ0.4mm〜縦2100mm×横2400mm×厚さ12mm程度である。この程度の大きさであれば、上述した検査方法により、ブラックマトリックス痕や傷の有無を良好に判別することが可能である。基板1の縦×横の面が長方形である場合には、基板1の長辺を光源2からスクリーン3に至る直線9に対して平行に設置して上記した検査を行うことが好ましい。
以上説明した第一検査方法は、光源2と、スクリーン3と、基板1を設置して回転させることのできる基板設置手段(図示しない)と、スクリーン3に映写される影を観測して判断する判断手段(図示しない)と、からなるカラーフィルター用の基板1の検査装置を作製することにより、当該方法を行うことができる。なお、判断手段としては、人が判断することもできるし、CCDカメラやフォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトICをはじめとするフォトセンサー等の装置を用いることができる。
(第二検査方法)
また、カラーフィルター層を除去した再生基板または通常の未使用の基板について、以下の第二の検査方法にも合格するものであるとより好ましい。すなわち、カラーフィルター用の基板は、基板のカラーフィルター形成面およびその裏面ではない一面に光が照射され、基板の光が照射された一面における任意の一線(光軸)を軸として、所定の角度範囲内で基板を回転させたときに、光が照射された面と相対する一面側において、散乱光が0〜15°の範囲で感知されるか、または散乱光が感知されない基板であれば、カラーフィルター用に新たに使用しても、再生しても、実用できるものである。
第二の検査方法について、図2を参照して説明する。図2(a)は検査を行う際の側面図を示し、図2(b)は検査を行う際の上面図を示す。図2に示すように、基板1は、光源25と光源から発せられる光を感知する光感知部5との間に設置される。このとき、基板1は、光源25から光感知部5に至る直線(光軸)95と基板1のカラーフィルター形成面(図2(a)の矢印85から見た面またはその裏側の面)が略一致するように設置される。この位置が第二検査方法における基準の位置となる。そして、光源25から光を基板1に向けて照射する。その際に、光源25から光感知部5に至る直線95と略垂直となるような基板1の光源25側の一面における任意の一線52を軸として、所定の角度範囲θ’内において基板1の光感知部5側の端53と光感知部5を回転させる。そして、光感知部5が散乱光を0〜15°の範囲で感知するか、散乱光を感知しない再生基板を実用可能と判断するものである。本発明のカラーフィルター用の再生基板は、このときに実用可能と判断された再生基板であり、良好にカラーフィルターに用いられる。
再生基板1は、上述のように光源25から光感知部5に至る直線95と再生基板1の面が略一致するように設置される。この設置された再生基板1の位置は、再生基板の検査を行うのに、基準となる位置である。略一致としたのは、後述するように、軸を中心として再生基板1を所定範囲で回転させて動かすので、直線95と再生基板1の面が厳密に一致している必要がないためである。再生基板1は、図2(a)に示されるように、カラーフィルターが形成される面およびその裏面が直線95を挟んで略平行になっていることが好ましい。この略平行の範囲は、再生基板1のカラーフィルター形成面と直線95とが交わらないか、交わる角度が0を超えて10°以下の範囲であり、好ましくは、0を超えて5°以下の範囲である。
光源25と再生基板1の光源側の端の面52との間の距離r3は、後述する照度が得られる範囲であれば特に限定はされないが、通常、10〜100mm、好ましくは10〜50mmである。
再生基板1の光源側の端の面52と光感知部5との間の距離r4は、光感知部5において光源25から発せられる光および散乱光を感知できる範囲であれば特に限定はされないが、通常、110〜2500mm、好ましくは310〜2450mmである。
光源25と光感知部5との間の距離r5は、光感知部5において光源25から発せられる光および散乱光を感知できる範囲であれば特に限定はされないが、通常、120〜2600mm、好ましくは320〜2500mmである。
再生基板1の光感知部側の端の面53と光感知部5との間の距離r6は、光感知部5において光源25から発せられる光および散乱光を感知できる範囲であれば特に限定はされないが、通常、10〜100mm、好ましくは10〜50mmである。
再生基板1を回転させて動かす態様について説明する。光源25から光感知部5に至る直線95と略垂直となる再生基板1の光源側の面52における任意の一線を軸とする。この軸は、再生基板1の光源25に近い位置であれば、再生基板の光源側の面52でなくてもよい。略垂直とは、具体的には軸が光源25と光感知部5とをつなぐ直線95に対して垂直(90°)であるか、または軸が直線95に対して75〜105°程度の角度で交差していることをいう。
再生基板1および光感知部5は、上述した軸を中心として所定の角度範囲内で回転させる。具体的には、例えば軸を水平としたときに、再生基板1の光感知部5側の面53の位置を上向き、下向きに交互に動かす。なお、再生基板1の配置の仕方により再生基板1を回転させる方向が変わるため、再生基板1の一端の面53を上下に動かすとは限らないが、便宜上、上下に動かす、という場合がある。
軸を中心に再生基板1および光感知部5を回転させる際の所定の角度範囲について、その最大角度θは、光源25と光感知部5とを結ぶ直線95を基線、再生基板1の軸となる直線(例えば面52中の一線)と直線95との交点(例えば点51)を基点とした角度を示す。最大角度θは、0〜90°程度、好ましくは10〜60°程度である。この範囲内で再生基板1を回転させることにより、欠陥部位を起点とする散乱光を正確に選別できる。
また、再生基板1を上下に動かす際には、5〜500[mm/sec]程度、好ましくは10〜100[mm/sec]程度の速度で再生基板1と光感知部5を回転させる。このような速度で再生基板1を動かすことにより、散乱光を正確に検出できる。
光源25について説明する。光源25から発する光の波長は、可視領域であることが好ましい。光源25から発する光が可視光であれば、後述するように、光感知部5として、人間の目により散乱光の判断をする場合にも、人体に悪影響を与えず、光源25として良好に用いることができる。なお、光が可視光であるということは、光源25から発する光の波長が350〜800nm程度ということである。さらに、光源25の発光波長の範囲が、380〜790nm、好ましくは400〜780nmと狭いことが好ましい。
また、光源25から発する光は、上述した可視領域の波長の範囲に、強度の極値(ピーク)を1つ以上有していることが好ましい。このことにより、光感知部5において、はっきりと散乱光を感知することが可能となり、また、欠陥部位を見つけやすくなる。
また、光源25の照射角は30〜60°程度、好ましくは40〜50°程度とする。光源25の照射角がこの範囲内であることにより、欠陥部位が的確に発見しやすくなる。
上述したような特性を満たす光源25としては、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、三波長蛍光灯等が挙げられる。このうち、ハロゲンランプは、可視光領域の波長の光を発し、照度が高くて安定しており、光の照射域を絞ることができるので散乱光を検出するのに適しているため、好ましく用いることができる。またハロゲンランプとしては、ミラー無しハロゲンランプ、ミラー付きハロゲンランプ等が挙げられる。このうちミラー付きハロゲンランプは、省電力であるため、好ましく用いられる。
本発明においては、再生基板1を動かすことにより、散乱光の有無を検査するため、検査時には散乱光を的確に認識できるよう、光源25以外には光がない状態にすることが好ましい。従って、例えば再生基板1を動かせる程度の広さを有する暗室において上記した検査を行うことができる。
再生基板1中の一線を軸として、再生基板1を回転させる際に、再生基板1の光源側の端(例えば、点51)において5000〜30000Luxの照度が得られることが好ましい。より好ましくは7000〜15000Luxである。再生基板1の光源側の端においてこの範囲の照度が得られれば、光感知部5において散乱光を認識することが可能であり、また、欠陥部位を発見しやすくなる。
光感知部5について説明する。光感知部5は、上述したように再生基板1を上下に振ることによって、光源25から発せられる光が散乱したか否かを感知できる部位である。光感知部5は、このような機能を果たすことができればどのような装置を使用してもよいが、例えば、人が視認することによっても散乱光の有無を確認することができる。このように人が散乱光について確認する場合には、上述したように、光源25から発する光を可視光とすることにより、人の目に対して、紫外線の発生等による悪影響を及ぼさないようにすることができる。光感知部5としては、その他の装置として、CCDカメラやフォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトICをはじめとするフォトセンサー等を用いることができる。
ここで、上記したような散乱光は、基板上に残っているブラックマトリックスの痕、基板の傷、基板の汚れ、基板に付着している他の異物が、光源25から発せられる光を回折させたり反射させたりして散乱させることにより生じる。従って、光感知部5により散乱光が感知できない場合には、ブラックマトリックスの痕や他の欠陥がなく、再生基板としてカラーフィルターに用いるのに適しているといえる。また、光感知部5により散乱光を感知できる場合でも、0〜15°の範囲であれば、カラーフィルター用の再生基板として利用することが可能である。以上の場合が、検査の基準に合格したものである。一方、光感知部5により散乱光が15°を超えて90°までの範囲で感知できる場合には、その再生基板は実用することができず、検査の基準に達しないため不合格であるといえる。
ここで、本発明のカラーフィルター用の再生基板1の大きさは、上記したとおりである。この程度の大きさであれば、上述した第二の検査方法により、ブラックマトリックス痕や傷の有無を良好に判別することが可能である。再生基板1の縦×横の面が長方形である場合には、再生基板1の長辺を光源25から光感知部5に至る直線95に対して垂直に設置して上記した検査を行うことが好ましい。
以上説明した第二検査方法は、光源25と、光感知部5と、基板1および光感知部5を設置して回転させることのできる基板・光感知部設置手段(図示しない)と、からなるカラーフィルター用の基板1の検査装置を作製することにより、当該方法を行うことができる。
上述の第一検査方法(検査装置)及び第二検査方法(検査装置)によって検査され、所定の基準を満たす再生基板は、よりカラーフィルター形成面が平坦である精度が高く、基板に欠陥がないか極少ないため、カラーフィルターとして実用するのに適している。
本発明のカラーフィルター用の基板1は、上述した検査に合格するものであるため、この基板1を用いてカラーフィルターを作製した場合に、カラーフィルター製造工程におけるコーティング不良の解消やカラーフィルター表面の平坦性等が確保されることにより、このカラーフィルターを用いた液晶ディスプレイが表示する画像が良好であるという特性を十分に有したカラーフィルターを提供することができ、十分に実用に耐えうるものである。一方、上述した検査に合格しない基板は、その上にカラーフィルター層を再度積層すると、カラーフィルター製造工程におけるコーティング不良を生じ、さらにカラーフィルター表面の平坦性が確保されないことにより、このカラーフィルターを用いた液晶ディスプレイが表示する画像不良を引き起こしてしまい、この場合も不良基板になってしまう。
(実施例1)
再生対象カラーフィルター(構成:ガラス/クロムブラックマトリックス/RGB/ITO、ガラス名:1737材(コーニング社製)、大きさ:360mm×465mm、厚さ0.7mm)を、王水を用いてITOおよびカラーフィルター層(RGB)を剥離し、次に市販のクロム用エッチング液を用いてクロムブラックマトリックスを順に剥離した後、酸化セリウムを主成分とする研磨剤を用いてカラーフィルター形成面を研磨し再生基板とした。
(第一検査方法の実施)
上記再生基板(大きさ:360mm×465mm、厚さ0.7mm)を用いて、光源とスクリーンとの距離r1を1.7mとし、再生基板の回転軸は光源から1.2m(=r2)に配置した。
光源にはキセノンランプ(浜松ホトニクス株式会社製、型番:L2274)を用いた。再生基板とスクリーンとを平行にした位置を0°とし、当該再生基板の横方向の略中心の位置を回転軸として回転させて検査を行った。
回転する速度は、0.2[m/sec]であった。光源から発せられる光の波長の範囲は250〜1000nmであり、放射強度は波長250nmで0.53[μw/cm・nm−1]、波長550nmで2.12[μw/cm・nm−1]、波長800nmで2.04[μw/cm・nm−1]であった。なお、これらの放射強度は、光源から50cmの位置の放射強度を示すものである。
再生基板を70°移動させた時に微かにブラックマトリックスの痕がスクリーンに映し出されたが、50°ではスクリーンに映し出されないため合格とした。
(第二検査方法の実施)
第一検査方法で合格した再生基板を用いて、光源と観察者との距離r5を1100mmとし、再生基板は光源から300mm(=r3)に配置した。光源にはハロゲンランプ(セナー株式会社製、型番:250LE)を用いた。基板における光の照度は、15500Luxであった。
光源から再生基板に光を照射し、観察者は光源から5°回転した位置から再生基板のカラーフィルター形成面を観察した。
再生基板を10°回転させた場合、ブラックマトリックスの痕に起因する散乱光が微かに観察されたが、15°まで回転させた場合にはブラックマトリックスの痕に起因する散乱光が確認されないため合格とした。
(再生基板の利用)
第一検査方法および第二検査方法に合格した再生基板でカラーフィルターを作製したところ、コーティング不良は発生せず、カラーフィルター表面の平坦性等が確保され、このカラーフィルターを用いた液晶ディスプレイの表示する画像は問題ないものであった。
(実施例2)
(第一検査方法の実施)
未使用の新しいカラーフィルター用基板(大きさ:360mm×465mm、厚さ0.7mm)を用いて、光源とスクリーンとの距離r1を1.7mとし、基板の回転軸は光源から1.2m(=r2)に配置した。
光源にはキセノンランプ(浜松ホトニクス株式会社製、型番:L2274)を用いた。基板とスクリーンとを平行にした位置を0°とし、当該基板の横方向の略中心の位置を回転軸として回転させて検査を行った。回転する速度や光源から発せられる光の波長、放射強度は実施例1におけるものと同様である。
基板を70°移動させた時にブラックマトリックスの痕がスクリーンに映し出されないため合格とした。
(第二検査方法の実施)
第一検査方法で合格した新しい基板を用いて、光源と観察者との距離r5を1100mmとし、基板は光源から300mm(=r3)に配置した。光源にはハロゲンランプ(セナー株式会社製、型番:250LE)を用いた。基板における光の照度は、15500Luxであった。
光源から基板に光を照射し、観察者は光源から5°回転した位置から再生基板のカラーフィルター形成面を観察した。
基板を10°回転させた場合に、ブラックマトリックスの痕に起因する散乱光が確認されないため合格とした。
(基板の利用)
第一検査方法および第二検査方法に合格した未使用の新しいカラーフィルター用基板でカラーフィルターを作製したところ、コーティング不良は発生せず、カラーフィルター表面の平坦性等が確保され、このカラーフィルターを用いた液晶ディスプレイの表示する画像は問題ないものであった。
(比較例1)
再生対象カラーフィルター(構成:ガラス/クロムブラックマトリックス/RGB/ITO、ガラス名:1737材(コーニング社製)、大きさ:360mm×465mm、厚さ0.7mm)を、王水を用いてITOおよびカラーフィルター層(RGB)を剥離し、次に市販クロム用エッチング液を用いてクロムブラックマトリックスを順に剥離した後、研磨処理をすることなく再生基板とした。
(第一検査方法の実施)
上記再生基板(大きさ:360mm×465mm、厚さ0.7mm)を用いて、光源とスクリーンとの距離r1を1.7mとし、再生基板の回転軸は光源から1.2m(r2)に配置した。
光源にはキセノンランプ(浜松ホトニクス株式会社製、型番:L2274)を用いた。再生基板をスクリーンとを平行にした位置を0°とし、当該再生基板の横方向の略中心の位置を回転軸として回転させ検査を行った。回転する速度や光源から発せられる光の波長、放射強度は実施例1におけるものと同様である。
再生基板を50°移動させた時に顕著にブラックマトリックスの痕がスクリーンに映し出され、40°でもスクリーンに映し出されたため不合格とした。
(第二検査方法の実施)
第一検査方法で不合格となった再生基板を用いて、光源と観察者との距離r5を1100mmとし、再生基板は光源から300mm(r3)に配置した。光源にはハロゲンランプ(セナー株式会社製、型番:250LE)を用いた。基板における光の照度は、15500Luxであった。
まず光源からの光を照射し、観察者は光源から5°回転した位置から再生基板のカラーフィルター形成面を観察した。
再生基板を15°回転させた場合に、ブラックマトリックスの痕に起因する散乱光が顕著に観察されたため不合格とした。
(再生基板の利用)
第一検査方法および第二検査方法に不合格となった再生基板でカラーフィルターを作製したところ、コーティングのムラ不良が発生し、カラーフィルター表面の平坦性等が確保されず、このカラーフィルターを用いた液晶ディスプレイが表示する画像を悪化させるものとなった。
本発明のカラーフィルター用の基板の第一の検査方法を示す説明図である。 本発明のカラーフィルター用の基板の第二の検査方法を示す説明図である。
符号の説明
1 カラーフィルター用の基板
11 基板と光源からスクリーンに至る直線との交点(光源の照度の観測点)
12 基板を回転させる軸
18 基板のカラーフィルターが形成される面
19 基板のカラーフィルターが形成される面と平行な線(基板の回転角を定める基準となる線)
2 光源
3 スクリーン
9 光源とスクリーンとの距離を示す直線
r1 光源とスクリーンとの距離
r2 光源と基板との距離
θ 基板の回転角
25 光源
5 光感知部
51 再生基板の光源側の面と光源から光感知部に至る直線との交点(照射される光の照度の観測点)
52 光源側の一面における任意の一線(回転軸となる)
53 基板の光感知部側の端(検査の際に動かすことが可能)
95 光源から光感知部に至る直線
r3 光源と再生基板の光源側の端との距離
r4 再生基板の光源側の端と光感知部との距離
r5 光源と光感知部との距離
r6 再生基板の光感知部側の端と光感知部との距離
θ’ 基板の回転角

Claims (7)

  1. 第一の検査として、カラーフィルター用の基板を光源とスクリーンとの間に基板のカラーフィルター形成面とスクリーンの映写面とが略平行になるように設置した位置を基準とし、光源から基板のカラーフィルター形成面に向けて光を発し、基板中のカラーフィルター形成面と略平行である任意の一線を軸として基板を所定の角度だけ回転させたときに、スクリーンの映写面に映写される影を観測して、基板表面に存在する凹凸に起因する影および筋状、点状の影がない場合であって、
    かつ、
    第二の検査として、光源と当該光源から発せられる光を感知する光感知部との間の光源からの光軸上に、前記基板のカラーフィルター形成面が略一致するように基板を設置して基準状態とし、光源から当該基板に向けて光を発し、光軸と略垂直となるような前記基板の光源側の一面における任意の一線を軸として、所定の角度範囲内において前記基板の光感知部側の一面および前記光感知部を回転させたときに、前記光感知部が基準状態から0〜15°の範囲で散乱光を感知するか、または散乱光を感知せず、前記光感知部が基準状態から15°を超えて90°までの範囲では散乱光を感知しない場合、
    を実用可能と判断することを特徴とするカラーフィルター用の基板の検査方法。
  2. 前記第一の検査において、
    前記光源から発する光は、紫外領域から赤外領域までの連続した波長を有しており、点光源にて散乱光を生じないことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルター用の基板の検査方法。
  3. 前記第一の検査において、
    前記光源が、キセノンランプであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルター用の基板の検査方法。
  4. 前記第一の検査において、
    前記所定の角度が、50°であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のカラーフィルター用の基板の検査方法。
  5. 前記第二の検査において、
    前記光源により、基板の光源側の端において5000〜30000Luxの照度を得られることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のカラーフィルター用の基板の検査方法。
  6. 前記第二の検査において、
    前記光源から発する光が、可視領域の波長を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のカラーフィルター用の基板の検査方法。
  7. 前記第二の検査において、
    前記光源が、ハロゲンランプであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のカラーフィルター用の基板の検査方法。
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