JP4776079B2 - アンテナ信号の振幅を変調する方法 - Google Patents
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Description
本発明は、アンテナ信号によって駆動される誘導アンテナ回路と、高インピーダンスに設定可能でゼロでない内部抵抗器を持つ二進ポートを備えた制御回路を有する誘導結合データ伝送装置に関する。
【0002】
特に、本発明は、遠隔操作可能なスマートカード読取り機,電子ラベル走査器,電子バッジ走査器のような、遠隔操作可能な集積回路を有する携帯可能な電子性対象物とデータを交換するよう設計された装置に関する。
【0003】
ドラフト規格ISO14443−2/Aまたは14443−2/B(以下、“ISO/A”,“ISO/B”と言う)によると、遠隔操作可能な集積回路読取り機のアンテナコイルは、周波数13.56MHzで発振しているアンテナ信号によって駆動される。集積回路へのデータ伝送は、規格ISO/Aの場合100%、規格ISO/Bの場合は10%の変調度で、アンテナ信号の振幅を変調することによって行なわれる。
【0004】
図1は、マイクロプロセッサ2,発振器3,変調トランジスタ4と共鳴型アンテナ回路10を有する従来のデータ伝送装置1を表わす。アンテナ回路10は、キャパシタ12と平行なアンテナコイル11を有し、誘導子13や絶縁キャパシタ14を通して直流電圧VDDを受ける。変調トランジスタ4は、絶縁キャパ
シタによってコイル11の端子に接続されている。発振器3は、13.56MHzで発振している信号S1を出し、マイクロプロセッサ2は、振幅変調二進信号S2をポートP1へ出す。信号S1とS2は、図1に示されているトランジスタ4のゲートに適用された変調信号S3を出すANDゲート5に適用される。コイル11を通過するアンテナ信号Saは、信号S3の画像である。
【0005】
このデータ伝送装置の利点は、構造が比較的単純であるが、このデータ伝送装置は、唯一アンテナ信号の振幅が100%(ISO/A)で変調されるのを可能にする。アンテナ信号Sa(ISO/B)の10%の変調を得るには、装置はより複雑化し、他の要素が装置に追加されなければならない。
【0006】
もし装置が、二つの異なるタイプの集積回路にデータを伝送できるよう、規格ISO/AとISO/Bに両立式であるべきなら、装置は更に複雑化する。この場合、図2に示されているように、変調スイッチ4は、ブロック形式で表わされた変調回路9によって置き換えられる。変調回路9は、信号S1,S2と、必要とされるタイプの変調が選択されるのを可能にする、マイクロプロセッサのポート2によって出された信号SABを受信する。この変調回路9を達成するには、様々な電気そして/または電子構成要素が必要となる。
【0007】
それゆえに、本発明の目的は、構造が単純で生産するのに安価であるが、アンテナ信号を100%未満の変調度で変調することができる、上記のタイプのデータ伝送装置を提供することである。
【0008】
本発明の更に特別な目的は、多目的使用が可能でアンテナ信号をいくつかの変調度、特に10%と100%の変調度で変調することができるデータ伝送装置を提供することである。
【0009】
本発明はまた、電荷変調方法による遠隔操作可能な集積回路によって送信されたデータを受信することに関する。この場合、上記のデータ伝送装置のコイル11が、アンテナ信号Saと混合されている、誘導結合による電荷変調信号を受信する。電荷変調信号はアンテナ信号Saから抽出され、また復号化される前に適切なフィルタリングによって復調されなければならない。周知の復調およびフィルタリングシステムは、もしそれらがいくつかの電荷変調プロトコル、特に規格ISO/AやISO/Bによって規定された電荷変調プロトコルと両立式であるべきなら複雑であるという点で不便である。
【0010】
このように、本発明のもう一つの目的は、構造が単純で生産するのに安価であるが、いくつかの電荷変調プロトコルと両立式である復調装置を提供することである。
【0011】
これらの目的を達成するために、本発明は、高インピーダンス状態に、そしてゼロでない内部抵抗器と設定可能な二進ポートを有する制御回路によって、コイルを有する誘導アンテナ回路のアンテナ信号の振幅を変調するための方法と、アンテナ回路が制御回路の少なくとも二つのポートによって電力化され、また、アンテナ回路に全出力レベルで供給するよう、アンテナ回路に電気を供給しているポートを“1”に設定する段階と、アンテナ信号の振幅を変調するよう、アンテナ回路に電気を供給しているポートの少なくとも一つの状態を変える段階とを有する方法を提供する。
【0012】
ある実施の形態によると、アンテナ回路に電力を供給しているポートは、アンテナ信号の100%変調のために、“0”に設定される。
【0013】
ある実施の形態によると、少なくとも一つのポートは、他のポートあるいは複数のポートが“1”に維持されているけれども、100%未満のアンテナ信号振幅の変調のために、高インピーダンス状態に設定される。
【0014】
ある実施の形態によると、アンテナ信号はまた、コイルの端子に接続され、代替信号によって制御されたスイッチ手段による周波数で変調される。
【0015】
本発明はまた、アンテナ信号が通過するコイルを備えた誘導型アンテナ回路、高インピーダンスに、またゼロでない内部抵抗器と設定可能な二進ポートを備えたアンテナ回路の制御回路を有する誘導結合データ送信装置に関し、アンテナ回路は、制御回路の少なくとも二つのポートによって電力化され、また、制御回路は本発明の方法に従ってアンテナ信号の振幅を変調するよう配備されている。
【0016】
ある実施の形態によると、装置は、交流信号を発する発振器、および、アンテナ信号の周波数を変調するようアンテナコイルの端子に配置された、前記交流信号により制御されるスイッチ手段を有する。
【0017】
本発明はまた、第一端子のアンテナ信号に含まれている電荷変調信号を受信するよう配備され、それぞれが他の端子によって制御回路のポートに接続された帯域フィルタと低域フィルタを有する、上記のタイプのデータ送信/受信装置に関する。
【0018】
本発明のこれらの、また他の特徴が、以下の本発明によるデータ伝送方法や装置、そして本発明によるデータ受信装置の説明において、以下の図面に関連して、更に詳しく提示される。
【0019】
(本発明の第1面:アンテナ信号変調)
図3は、本発明によるデータ伝送装置20を表わす図面であり、その構造は、図2における装置の構造と非常によく似ている。装置20は、アンテナ回路10,電圧VDDによって電力を供給されたマイクロプロセッサ2,信号S1を13.56MHzで出す発振器3と絶縁キャパシタ14によってコイル11の端子に接続された変調スイッチ4を含む。マイクロプロセッサ2は、“1”(電圧VDD),“0”(ポートのグラウンドへの出力)または高インピーダンス状態に設定可能な二進ポートP1ないしP7を有する。最後に、マイクロプロセッサ2には、特に、アンテナ信号Saの振幅を変調することによって送信されるべきデータDTaを含むメモリ21と、マイクロプロセッサ操作システムOSが備えられている。
【0020】
本発明によると、アンテナ回路10の電力は、平行に繋がれたいくつかのマイクロプロセッサポート、ここではポートP1,P2,P3,P4によって供給されている。ポートP1ないしP4は、各ポートによって出された信号Sp1,Sp2,Sp3,Sp4の組合せであり、また、上記の誘導子13やキャパシタ14によってアンテナ回路10に適用される電力供給信号Spを出す。誘導子13あるいは“衝撃”誘導子は、ポートP1ないしP4を過電圧から保護し、キャパシタ14は、コイル11を直流電流から絶縁する。ここでは、変調スイッチ4は、前実施例の場合のように、信号S1によって制御されており、マイクロプロセッサによって出された振幅変調信号を受信しない。
【0021】
本発明の方法によると、四つのポートP1ないしP4は、アンテナ回路10に全出力レベルで供給するよう、状態“1”(ポート1に存在する電圧VDD)に維持される。アンテナ信号Saの振幅は、電力供給信号Spそれ自体の振幅を変調することによって変調され、電力供給信号Spの振幅は、ポートP1ないしP4の全てまたは一部の状態を変えることによって変調される。
【0022】
本発明のこの面を更に詳しく説明する前に、図4に関連して、一つのマイクロプロセッサポートPiは、一般に、ゼロでない内部抵抗器Riを備え、二つのスイッチSw1,Sw2と抵抗器Riを直列に有する給電線によって単純化された方法で示し得るということに気付く。スイッチSw1は、ポートPiの出力が電力供給電圧VDD(論理“1”)またはグラウンド(論理“0”)に設定されることを可能にする。スイッチSw2は、ポートPiの出力を高インピーダンス状態HZに設定するために、スイッチSw1が切断されることを可能にする。抵抗器Riは、ポートPiの内部抵抗器を表わし、ポートによって出力される電流の関数である電圧降下を起こす。
【0023】
具体例として、図5は、Microchip TechnologyTM Inc.社によって販売され、本発明を評価するために出願人によって使われた、マイクロプロセッサPIC16C6XのポートPMTの論理図を表わす。ポートPMTは、マイクロプロセッサのデータバスDBUSによって、また、ポートライトWRP、およびポート高インピーダンス設定WRT信号によって制御される二つのラッチDLおよびTLを有する。ポートの出力は、直列に並んだ二つの出力トランジスタPMOSとNMOSの中間点でサンプリングされ、電圧VDDによって電力供給され、ラッチDL,TLの出力Qまたは/Qによって制御される。ここで、ポートの内部抵抗器Riは、それが伝送状態にあるとき(1へのポート出力)、トランジスタPMOSの抵抗器である。
【0024】
それゆえ、図3を参照して、アンテナ信号Saの変調は、P1ないしP4のポートを全て0に設定するか、または、ある(複数)ポートを高インピーダンスに設定し、他の(複数)ポートを1に維持することによって得られる。第一の場合は、電力供給信号Spはゼロであり、かつ、アンテナ信号Saの振幅は100%(規格ISO/A)で変調される。第二の場合は、より相当な電流が1に維持されたポートを通過し、それらの内部抵抗器Riは、アンテナ信号Saの振幅変調が100%未満であるように、電力供給信号Spの電圧をして、それらをキャンセルしてしまうことなく降下せしめる。
【0025】
実際に、高インピーダンスに設定されるべきポートの数は、求められる変調深さ、および使用されるポートの電気特性に依存する。5Vの電圧VDDによって電力供給されるマイクロプロセッサPIC16C6X、および13.56MHzで約250Ωのオーダーの典型的なインピーダンスを持つアンテナ回路10を用いて、出願人によって行なわれた実験は、規格ISO/Bに従って約10%のオーダーのアンテナ信号Sa振幅変調を得るためには、4ポートのうち3ポートは、高インピーダンスに設定されなければならないことを示した。更に詳細には、ポートP1ないしP4が“1”にあるときは、各ポートを通過する電流は、約5mAのオーダーにあり、これは約20mAのアンテナ電流を表わす。アンテナ回路に印加される電圧は、約4.775Vのオーダーにある。4ポートのうちの3ポート、例えばP2ないしP4、が高インピーダンスに設定されて、ポートP1が、1に維持される場合、ポートP1を通過する電流は約15mAのオーダーにあり、アンテナ回路に印加される電圧は約4.3Vのオーダーにあり、すなわち、アンテナ信号Saの振幅変調は、10%のオーダーにある。
【0026】
このように、図3における装置20は、構造が特別に単純であるが、ポートP1ないしP4が制御される方法次第で規格ISO/AとISO/Bに応じることができるという利点を持つ。
【0027】
より良い理解のために、図6Aないし6Gのタイミング図は、規格ISO/Aによるデータ伝送のためのポートP1ないしP4の制御プロトコルを示し、図7Aないし7Gのタイミング図は、規格ISO/Bによるデータ伝送のためのポートP1ないしP4の制御プロトコルを示している。図6A,7Aは、単に例として与えられた値のビット列によって構成された、伝送されるべき論理信号DTaを表わす。図6Bないし6E,7Bないし7Eは、信号Sp1ないしSp4を表わす。図6F,7Fは、信号Spを表わす。最後に、アンテナコイル5によって発せられた磁界FLDの様相が図6G,7Gに示されている。図6Bないし6F,7Bないし7Fのタイミング図においては、高インピーダンス状態が架空の論理レベルHZによって表わされている。
【0028】
図6Aないし6Gにおいて、磁界FLDは、ビット“1”の伝送の間に全出力レベルで発せられ、信号Spは約5Vであることが確かめられる。ビット“0”は、ポートP1ないしP4を同時に0に(信号Sp1ないしSp4を0に)設定することによって得られた、信号Spの短パルス“0”によって符号化される。信号Spの一つのパルス“0”は、アンテナコイル11(100%変調)によって発せられた磁界FLDにおいて短い中断を起こす。
【0029】
図7Aないし7Gにおいて、磁界FLDはまた、ビット“1”の伝送の間に全出力レベルで発せられる。一方、ビット“0”は、ビットの時間Tの間中、信号Spの10%振幅変調によって符合化され(符号化NRZ)、Tは信号DTaの二進周期である。10%変調は、ポートP1を1に維持することにより、また、ポートP2,P3,P4を高インピーダンス(状態HZにおける信号Sp2,Sp3,Sp4)に設定することによって確保される。信号Spの10%変調は、信号Spがアンテナ回路10の電力供給信号であるため、磁界FLDの10%変調を起こす。
【0030】
上記の数値的な値や制御の組合せが、例にすぎないことが理解されるだろう。当業者は、使用されるマイクロプロセッサの特徴,観測される変調率やアンテナ回路のインピーダンス次第で、多かれ少なかれポートを用いて発明を実行すべきである。もし必要ならば、単一ポートは、考慮された適用や必要とされる会話距離によって定義される、ポートが磁界の最大放射強度を達成するのに十分な電流を出し得ることを規定した、規格ISO/Aに順応するだけの装置を達成するには十分であることを証明してもよい。
【0031】
更に、本発明の実施の形態の例は、商業用マイクロプロセッサを使ってこれまで説明されたが、上記特徴を備えたいかなるタイプの制御回路も、本発明を達成するために使用可能である。特に、本発明は、“ASIC”(“Assigned Specific Integrated Circuit”)タイプの特殊な集積回路によって実行可能である。この特殊な集積回路は、マイクロプロセッサまたは、マイクロプロセッサポートの構造と同等の構造を持った“ポート”タイプのスイッチ線を有するプログラムできる論理回路を含む可能性がある。この場合、アンテナ信号変調に用いられたマイクロプロセッサポートまたは“ポート”タイプのスイッチ線は、特殊回路のみがアンテナ回路を制御するための一つの出力接触スタッドを持つように、特殊な集積回路の内部に接続可能である。
【0032】
(本発明の第2面:誘導結合によって伝送された信号を受信するための回路の実施の形態)
本発明のもう一方の面によると、マイクロプロセッサのポートはまた、単純な方法で、いくつかのコミュニケーションプロトコル、特にプロトコルISO/AやISO/Bを使用している集積回路によって送信されたデータを受信するのに使われる、能動フィルタリングシステムを達成するのに用いられる。
【0033】
図8は、本発明のこの面を利用する、誘導結合データ送信/受信装置30を表わす。装置30は、同じ参照符によって表わされた、図3の装置20と同じ構成要素と、以下で説明されるデータ受信手段を有する。これらの受信手段の目的は、遠隔操作可能な集積回路40によって送信されるアンテナ信号Saから電荷変調信号を抽出することである。
【0034】
図8に表わされたこの集積回路40は、アンテナ回路41と電荷変調システムを有する。アンテナ回路41は、アンテナコイル42とキャパシタ43を並列に有する。電荷変調システムは、例えば、スイッチ44とコイル42の端子に接続された抵抗器45を直列に有する。スイッチ44は、伝送されるよう入力でデータDTxを受信する、符号化回路46によって出された変調信号Sxによって制御される。コイル11と42が十分に近い場合、信号Sxは、アンテナ信号Saの構成要素を形成するよう、コイル11における誘導結合によって送られる。信号Sxは、従来の方法で、周波数847KHzの代替または副搬送波構成要素を有し、マイクロプロセッサ2によってまたはいかなる他の適切な復号化手段によっても復号化される前に、信号Saから抽出され、復調されなければならない。
【0035】
本発明によると、受信手段は、周波数847KHzに設定された帯域フィルタ31と、遮断周波数847KHzを持った低域フィルタ32を有する。ここで、帯域フィルタ31は、誘導子,キャパシタ,抵抗器とダイオードを並列に有し、低域フィルタは、抵抗器とキャパシタを並列に有する。各フィルタ31,32は、その端の一つによってマイクロプロセッサ2のポート、それぞれP5とP6に接続されている。フィルタ31,32のもう一方の端は、共通接続点33−1に接続されている。接続点33−1は、ここでは接続点33−1に接続されたそのドレインとグラウンドに接続されたそのソースを備えたトランジスタFETの形式である増幅素子33の出力に接続されている。接続点33−1はまた、増幅器33−2や“トリガ”または差動増幅器タイプの単一変換装置33−3によってマイクロプロセッサのポートP7に接続されている。アンテナ信号Saが通過するアンテナコイル11は、その出力が、いかなる構成要素も13.56MHzで除去するよう約1メガヘルツの遮断周波数を備えた低域フィルタ35に適用される半波整流器に接続されている。フィルタ35の出力は、キャパシタ36やプルダウン抵抗器37によって、増幅素子33(ここではトランジスタFETのゲート)の入力に適用される。
【0036】
それゆえ、増幅素子33は、低域フィルタ35によってアンテナ信号Saから抽出される電荷変調信号Sxを入力で受信する。ポートP5,P6が高インピーダンスである場合、フィルタ31,32は切断され(開回路で)、接続点33−1は高インピーダンスである。他のポートは高インピーダンスに維持されているが、ポートP5,P6が1に設定される場合、対応するフィルタ31,32はスイッチが入れられ、信号Sxのエンベロープは、副搬送波を除去することによって抽出可能である。信号Sxのエンベロープは、増幅器33−2によって増幅され、トリガ33−3によって変換された後、復号化されるようマイクロプロセッサのポートP7へ送信される。
【0037】
本発明による装置30は、様々な伝送プロトコルに従って送信されてきたデータが受信されるようにするけれども、単純であるという利点を持ち、それらに電力供給をするけれども、フィルタ31,32を切り替えているポートP6とP7の機能を持つ。例えば、マイクロプロセッサ2は、信号Sxがマンチェスター(規格ISO/A)を符号化した周波数847KHzの副搬送波である場合、ポートP6を“1”に設定することによって低域フィルタを選択し、起動させる。マイクロプロセッサ2は、信号SxがBPSK(“Binary Phase Shift Keying”)を符号化した周波数847KHzの副搬送波である場合、帯域フィルタを選択し、起動させる。
【0038】
一般的に、低域フィルタ32は、いかなるタイプの信号Sxの周波数も、その周波数がより低いか847KHzに等しい場合、信号Sxが副搬送波なく二進信号である場合も含めて、復調されるのを可能にする。帯域フィルタ31は、信号Sxが符号化されたBPSKであり、周波数が847KHzであるとき、より顕著に信号Sxの位相復調をする。
【0039】
他のフィルタが提供され、マイクロプロセッサの他のポートに接続可能であることが理解されるであろう。更に、13.56MHzや847KHzの周波数は、ドラフト規格ISO14443−2によって記述された例として与えられているに過ぎない。
【0040】
一般的に、本発明の二つの面は、互いに独立している。しかしながら、それらの並置は、多目的遠隔操作可能な集積回路読取り機が低コストで達成されるようにする。本発明の最後の目的は、電子財布,テレホンカード,電子輸送チケット,物体認知(電子ラベル),アクセス制御(電子バッジ)のような“一般社会”の用途における、遠隔操作可能な集積回路の使用を奨励し、促進することである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の誘導データ伝送装置の配線図である。
【図2】 従来の誘導データ伝送装置の配線図である。
【図3】 本発明によるデータ伝送装置の配線図である。
【図4】 マイクロプロセッサポートの配線図である。
【図5】 マイクロプロセッサポートの論理図である。
【図6】 6Aないし6Gは、本発明の方法の第一面に従って、図3の装置において発生している様々な信号を表す。
【図7】 7Aないし7Gは、本発明の方法の第二面に従って、図3の装置において発生している様々な信号を表す。
【図8】 本発明によるデータ送信/受信装置の配線図である。
Claims (6)
- 高インピーダンス状態(HZ)に設定可能であり、かつ、非ゼロの内部抵抗器を持つ、トライステート二進ポート(P1−P7)を有する制御回路(2)によって、コイル(11)を有する誘導性アンテナ回路(10)のアンテナ信号(Sa)の振幅を変調する方法において、
アンテナ回路(10)を、前記制御回路(2)の少なくとも2つの二進ポート(P1−P4)の出力により供給され、かつ前記それぞれのポートにより供給される電力供給信号(Sp1、Sp2、Sp3、Sp4)の組み合わせである電力供給信号(Sp)によって電気的に電力供給し、
前記アンテナ回路(10)の電力供給信号(Sp)を与えるすべての前記二進ポート(P1−P4)を“1”に設定して、前記アンテナ回路に全電力レベルを供給し、かつ、
前記電力供給信号(Sp)を与える前記二進ポート(P1−P4)の少なくとも一つの状態を変化させ、
ここで、前記二進ポート(P1−P4)の少なくとも1つの状態を変化させると、前記二進ポート(P1−P4)の出力により供給される電力供給信号(Sp)の振幅が変調され、前記アンテナ信号(Sa)の振幅が変調される、かつ、
前記アンテナ信号の100%変調のために、前記アンテナ回路(10)の電力供給を与える二進ポート(P1−P4)を“0”に設定し、
前記アンテナ信号振幅の100%未満の変調のために、少なくとも一つの二進ポート(P2−P4)を高インピーダンス状態(HZ)に設定し、他のポートまたは複数ポート(P1)は“1”に維持する、
ことを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の方法において、
前記アンテナ信号(Sa)を、前記コイル(11)の端子に接続された、かつ交流信号(S1)により制御されるスイッチ手段(4)によって前記交流信号の周波数で発振せしめる、
ことを特徴とする方法。 - 誘導性結合によりデータを送信する装置(20、30)において、
アンテナ信号(Sa)が通過するコイル(11)を備えた誘導型アンテナ回路(10)、および、
高インピーダンス状態(HZ)に設定可能であり、かつゼロでない内部抵抗を持つトライステート二進ポート(P1−P7)を有する前記アンテナ回路(10)の制御回路(2)を備え、ここで、
前記アンテナ回路(10)は、前記制御回路(2)の少なくとも2つの二進ポート(P1−P4)の出力により供給される、かつ前記ポートのおのおのにより供給される電力供給信号(Sp1、Sp2、Sp3、Sp4)の組み合わせである電力供給信号(Sp)により電力供給され、かつ、
前記制御回路(2)は、
前記アンテナ回路(10)の電力供給信号(Sp)を与えるすべての前記二進ポート(P1−P4)を“1”に設定して、前記アンテナ回路に全電力レベルを供給し、かつ、
前記電力供給信号(Sp)を与える前記二進ポート(P1−P4)の少なくとも一つの状態を変化させて、前記アンテナ信号(Sa)の振幅を変調する、
ように構成され、
かつここで、前記電力供給信号(Sp)を与える前記二進ポート(P1−P4)の少なくとも一つの状態を変化させると、前記二進ポート(P1−P4)の出力により供給される電力供給信号(Sp)の振幅が変調され、前記アンテナ信号(Sa)の振幅が変調される、かつ、
前記アンテナ信号の100%変調のために、前記アンテナ回路(10)の電力供給を与える二進ポート(P1−P4)を“0”に設定し、
前記アンテナ信号振幅の100%未満の変調のために、少なくとも一つの二進ポート(P2−P4)を高インピーダンス状態(HZ)に設定し、他のポートまたは複数ポート(P1)は“1”に維持する、
ことを特徴とする装置。 - 請求項3に記載の装置において、
交流信号(S1)を供給する発振器(3)、および前記アンテナコイル(11)の端子に配置された前記交流信号(S1)により制御されて、前記アンテナ信号(Sa)を、前記交流信号の周波数で発振させるスイッチ手段(4)、
を備えたことを特徴とする装置。 - 請求項4に記載の装置において、
第一端子上の前記アンテナ信号(Sa)内にある電荷変調信号(Sx)を受けるよう配置された、かつ、そのおのおのがそれらの他の端子により前記制御回路(2)のポート(P5,P6)にそれぞれ接続された、帯域通過フィルタ(31)および低域通過フィルタ(32)、
を備えたことを特徴とする装置。 - 請求項5に記載の装置において、
前記制御回路(2)は、前記フィルタに接続されたポートを“1”に選択されるように設定することにより、かつ、他のフィルタに接続されたポートを高インピーダンス状態に設定することにより、前記フィルタ(31,32)のうちの1つを選択するように配置されている、
ことを特徴とする装置。
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