JP4774708B2 - 未架橋ポリエチレン発泡成形体 - Google Patents
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Description
(a)密度が890kg/m3以上980kg/m3以下、
(b)炭素数6以上の長鎖分岐数が1,000個の炭素原子当たり0.01個以上3個以下、
(c)190℃で測定した溶融張力(MS190)(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)が、下記式(1)
MS190>22×MFR−0.88 (1)
を満たすと共に、160℃で測定した溶融張力(MS160)(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)が、下記式(2)を満たし、
MS160>110−110×log(MFR) (2)
(d)示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つである
以下、本発明について詳細に説明する。
MS190>22×MFR−0.88 (1)
で示される関係にあり、好ましくは下記式(1)’
MS190>30×MFR−0.88 (1)’
で示される関係にあり、さらに好ましくは下記式(1)”
MS190>5+30×MFR−0.88 (1)”
で示される関係にある。(1)式を満たさない場合、気泡の保持力が乏しく、良好な発泡体が得られない恐れがある。
MS160>110−110×log(MFR) (2)
で示される関係にあり、好ましくは下記式(2)’
MS160>130−110×log(MFR) (2)’
で示される関係にあり、さらに好ましくは下記式(2)”
MS160>150−110×log(MFR) (2)”
で示される関係にある。(2)式を満たさない場合、気泡の保持力が劣り、高発泡倍率、均一気泡を有する発泡体が得られない恐れがある。
0.5<log(g’)/log(g)<1.0 (3)’
さらに、Mwの3倍の絶対分子量におけるg値(g3M)とMwの1倍の絶対分子量におけるg値(gM)の間には、式(4)、好ましくは式(4)’、さらに好ましくは式(4)”で示される関係があることが、発泡性向上のために望ましい。
0<g3M/gM≦0.9 (4)’
0<g3M/gM≦0.8 (4)”
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂は、エチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体、またはエチレンと炭素数3以上のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン共重合体であり、
(e)Mnが2,000以上であり、
(f)Mw/Mnが2以上5以下である
マクロモノマーの存在下に、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合することによって得られたものであることが望ましい。マクロモノマーとは、末端にビニル基を有するオレフィン重合体であり、好ましくはエチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体、またはエチレンと炭素数3以上のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン共重合体であり、さらに好ましくは任意に用いられる炭素数3以上のオレフィンに由来する分岐以外の分岐のうち、長鎖分岐(すなわち、13C−NMR測定で検出されるヘキシル基以上の分岐)が、主鎖メチレン炭素1,000個当たり0.01個未満である、末端にビニル基を有する直鎖状エチレン重合体または直鎖状エチレン共重合体である。
Z=[X/(X+Y)]×2 (5)
(ここで、Xはマクロモノマーの主鎖メチレン炭素1,000個当たりのビニル末端数であり、Yはマクロモノマーの主鎖メチレン炭素1,000個当たりの飽和末端数である。)
で表されるビニル末端数と飽和末端数の比(Z)は0.25以上1以下であり、好ましくは0.50以上1以下である。XおよびYは、1H−NMR、13C−NMRまたはFT−IR等で求められる。例えば、13C−NMRにおいて、ビニル末端は114ppm、139ppm、飽和末端は32.3ppm、22.9ppm、14.1ppmのピークにより、その存在および量が確認できる。
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mLの濃度で調製し、0.3mL注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されている。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
収縮因子(g’値)は、GPCによって分別したポリエチレン系樹脂の[η]を測定する手法で求めたMwの3倍の絶対分子量における[η]を、分岐が全くないHDPEの同一分子量における[η]で除した値である。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を145℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は2.0mg/mLの濃度で調製し、0.3mL注入して測定した。粘度計は、Viscotek社製 キャピラリー差圧粘度計210R+を用いた。
収縮因子(g値)は、GPCによって分別したポリエチレン系樹脂を、光散乱によって慣性半径を測定する手法で求めた。本発明に用いるポリエチレン系樹脂のMwの3倍の絶対分子量における慣性半径の二乗平均を、分岐が全くないHDPEの同一分子量における慣性半径の二乗平均で除した値である。光散乱検出器としては、Wyatt Technology社製 多角度光散乱検出器DAWV EOSを用い、690nmの波長で、29.5°、33.3°、39.0°、44.8°、50.7°、57.5°、64.4°、72.3°、81.1°、90.0°、98.9°、107.7°、116.6°、125.4°、133.2°、140.0°、145.8°の検出角度で測定した。
ビニル末端、飽和末端などのマクロモノマーの末端構造は、日本電子(株)製 JNM−ECA400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによって測定した。溶媒はテトラクロロエタン−d2である。ビニル末端数は、主鎖メチレン炭素(化学シフト:30ppm)1,000個当たりの個数として114ppm、139ppmのピークの平均値から求めた。また、飽和末端数は、同様に32.3ppm、22.9ppm、14.1ppmのピークの平均値から求めた。このビニル末端数(X)と飽和末端数(Y)から、Z=[X/(X+Y)]×2を求めた。
密度は、JIS K6922−1(1998)に準拠して密度勾配管法で測定した。
MFRは、JIS K6922−1(1998)に準拠して190℃、2.16kg荷重で測定した。
ポリエチレン系樹脂の長鎖分岐数は、日本電子(株)製 JNM−GSX270型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによって測定した。
溶融張力(MS)は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さ(L)が8mm、直径(D)が2.095mm、流入角が90°のダイを装着し測定した。MSは、温度を160℃または190℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)をMSとした。
DSC(パーキンエルマー社製、商品名:DSC−7)を用いて測定を行なった。5〜10mgのポリエチレン系樹脂をアルミニウムパンに挿填し、DSCに設置した後、80℃/分の昇温速度で230℃まで昇温し、230℃で3分間放置する。その後、10℃/分の降温速度で−10℃まで冷却し、再度10℃/分の昇温速度で−10℃から150℃まで昇温する手順で昇温/降温操作を行い、2回目の昇温時に観測される吸熱曲線のピーク数を評価した。
発泡体から10cm×10cmを切り出し、厚みt(cm)と重量W2(g)を測定し、次式で見掛密度を算出する。
発泡倍率は、この見掛密度より、次式で求められる。
〜加熱収縮率〜
発泡体から15cm×15cmの正方形サンプルを切り出し、その中心に各辺に平行となる各々長さ10cmの直交した標線を書き、このサンプルを120℃の熱風循環オ−ブンに入れ、1時間加熱後、取出し、室温になるまで自然冷却する。この加熱処理サンプルの各標線長さを測定し、平均値をLa(cm)とし、下記の式に従って加熱収縮率を算出した。耐熱性については、厚さ方向の加熱収縮率5%未満のものを合格とした。
[変性ヘクトライトの調製]
水60mLにエタノール60mLと37%濃塩酸2.0mLを加えた後、得られた溶液にN−メチルジオレイルアミン 11.7g(0.022mol)を添加し、60℃に加熱することによって、N−メチルジオレイルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト20gを加えた。この懸濁液を60℃で3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水1Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径5.2μmの変性ヘクトライトを得た。元素分析の結果、変性ヘクトライト1g当たりのイオン量は0.85mmolであった。
上記変性ヘクトライト8.0gをヘキサン29mLに懸濁させ、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)46mLを添加し、室温で1時間攪拌することにより、変性ヘクトライトとトリイソブチルアルミニウムの接触生成物を得た。一方、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド14.0mg(40μmol)をトルエンに溶解させたものを添加し、室温で一晩攪拌することにより、触媒スラリー(100g/L)を得た。
10Lオートクレーブに、ヘキサン6,000mLとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)12mLを導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記触媒スラリー3mLを添加し、エチレンを分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が1.2MPaに保たれるようにエチレンを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。重合開始53分後に、内温を50℃まで降温してオートクレーブの内圧を0.1MPaまで脱圧した後、オートクレーブに窒素を0.6MPaになるまで導入して脱圧した。この操作を5回繰り返した。このオートクレーブから抜き出したマクロモノマーのMnは10,950、Mw/Mnは2.61であり、13C−NMRによりマクロモノマーの末端構造を解析したところ、ビニル末端数と飽和末端数の比(Z)はZ=0.57であった。また、13C−NMRにおいてメチル分岐が1,000炭素原子当たり0.52個、エチル分岐が1,000炭素原子当たり1.22個検出された。さらに、13C−NMRにおいて長鎖分岐は検出されなかった。
上記で製造したマクロモノマーが含まれる10Lオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)12mLとジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド 7μmolを導入し、オートクレーブの内温を60℃に昇温した。エチレン/水素混合ガス(水素28,500ppm)を分圧が0.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が0.3MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に導入した。また、重合温度を90℃に制御した。重合開始173分後に、オートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、865gのポリマーが得られた。得られたポリエチレンのMFRは4.3g/10分、密度は960kg/m3、Mwは9.6×104、Mw/Mnは6.6、長鎖分岐数は0.03個/1,000炭素、示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークは一つであった。その他の物性を表1〜3に示す。
該ポリエチレン100重量部に対し、発泡核剤としてタルク(平均粒径8μm)を0.7重量部の割合で含有する発泡成形用エチレン系重合体組成物をメルトブレンドにより調製した。そして、バレルの途中に揮発性液体注入用のバレル孔を有する単軸押出機(スクリュー径50mmφ、L/D=36、共伸機械製)の発泡成形用押出設備を用い、発泡成形用エチレン系共重合体を10kg/時で供給し、溶融混練を行った後、揮発性液体であるブタンを700g/時でバレル孔から圧入して、該ブタンを分散させ、発泡成形体表面に凹凸が発生しない最低の樹脂温度である135℃に調整した丸棒用ダイ(径13mmφ)により棒状の発泡成形体を押出した。該棒状発泡成形体の外側に空気を吹き付け5.0m/分で引き取り、発泡倍率22倍の棒状発泡成形体を得た。
[変性ヘクトライトの調製]
水60mLにエタノール60mLと37%濃塩酸2.0mLを加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチルベヘニルアミン 7.78g(0.022mol)を添加し、60℃に加熱することにより、N,N−ジメチルベヘニルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト20gを加えた。この懸濁液を60℃で3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水1Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することにより、平均粒径5.2μmの変性ヘクトライトを得た。元素分析の結果、変性ヘクトライト1g当たりのイオン量は0.85mmolであった。
上記変性ヘクトライト8.0gをヘキサン29mLに懸濁させ、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)46mLを添加し、室温で1時間攪拌することにより、変性ヘクトライトとトリイソブチルアルミニウムの接触生成物を得た。一方、ジフェニルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド18.9mg(40μmol)をトルエンに溶解させたものを添加し、室温で一晩攪拌することによって、触媒スラリー(100g/L)を得た。
10Lオートクレーブに、ヘキサン6,000mLとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)5.0mLを導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに、上記触媒スラリー0.88mLを添加し、エチレンを分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が1.2MPaに保たれるようにエチレンを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。重合開始90分後に、内温を50℃まで降温してオートクレーブの内圧を0.1MPaまで脱圧した後、オートクレーブに窒素を0.6MPaになるまで導入して脱圧した。この操作を5回繰り返した。このオートクレーブから抜き出したマクロモノマーのMnは14,400、Mw/Mnは3.02であり、13C−NMRによりマクロモノマーの末端構造を解析したところ、ビニル末端数と飽和末端数の比(Z)はZ=0.65であった。また、13C−NMRにおいてメチル分岐が1,000炭素原子当たり0.41個、エチル分岐が1,000炭素原子当たり0.96個検出された。さらに、13C−NMRにおいて長鎖分岐は検出されなかった。
上記で製造したマクロモノマーが含まれる10Lオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)1.4mLとジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド 7μmolを導入し、オートクレーブの内温を90℃に昇温した。エチレン/水素混合ガス(水素3,600ppm)を分圧が0.3MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が0.3MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に導入した。また、重合温度を90℃に制御した。重合開始194分後に、オートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、870gのポリマーが得られた。得られたポリエチレンのMFRは6.1g/10分、密度は958kg/m3、Mwは9.7×104、Mw/Mnは7.2、長鎖分岐数は0.03個/1,000炭素、示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークは一つであった。その他の物性を表1〜3に示す。
実施例1と同様の方法により発泡成形用エチレン系重合体組成物を調製し、それより未架橋ポリエチレン発泡成形体を得た。
実施例3
[マクロモノマーの製造]
10Lオートクレーブに、ヘキサン6,000mLとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)5mLを導入し、オートクレーブの内温を90℃に昇温した。このオートクレーブに、実施例1で得られたマクロモノマー製造用触媒スラリー25mLを添加し、エチレンを分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が1.2MPaに保たれるようにエチレンを連続的に導入した。また、重合温度を90℃に制御した。重合開始16分後に、内温を50℃まで降温してオートクレーブの内圧を0.1MPaまで脱圧した後、オートクレーブに窒素を0.6MPaになるまで導入して脱圧した。この操作を5回繰り返した。このオートクレーブから抜き出したマクロモノマーのMnは9,600、Mw/Mnは2.30であり、13C−NMRによりマクロモノマーの末端構造を解析したところ、ビニル末端数と飽和末端数の比(Z)はZ=0.57であった。また、13C−NMRにおいてメチル分岐が1,000炭素原子当たり0.52個、エチル分岐が1,000炭素原子当たり1.22個検出された。さらに、13C−NMRにおいて長鎖分岐は検出されなかった。
上記で製造したマクロモノマーが含まれる10Lオートクレーブに、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)5mLとジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド 7μmolを導入し、オートクレーブの内温を90℃に昇温した。エチレンを分圧が0.1MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が0.1MPaに保たれるようにエチレンを連続的に導入した。また、重合温度を90℃に制御した。重合開始180分後に、オートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、665gのポリマーが得られた。得られたポリエチレンのMFRは8.0g/10分、密度は972kg/m3、Mwは8.6×104、Mw/Mnは6.4、長鎖分岐数は0.03個/1,000炭素、示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークは一つであった。その他の物性を表1〜3に示す。
実施例1と同様の方法により発泡成形用エチレン系重合体組成物を調製し、それより未架橋ポリエチレン発泡成形体を得た。
比較例1
示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つである市販の高密度ポリエチレン(ニポロンハード#4000、東ソー(株)製、MFR=5.0g/10分、密度965kg/m3)を用い、実施例1と同様の方法で発泡成形用エチレン系重合体組成物を調製し、未架橋ポリエチレン発泡成形体の成形を試みた。
市販の高密度ポリエチレン(ニポロンハード#2500、東ソー(株)製、MFR=8.0g/10分、密度961kg/m3)50重量%と低密度ポリエチレン(ペトロセン203、東ソー(株)製、MFR=8.0g/10分、密度919kg/m3)50重量%を混合した樹脂を用い、実施例1と同様の方法で発泡成形用エチレン系重合体組成物を調製し、未架橋ポリエチレン発泡成形体の成形を試みた。用いた高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンの混合物は、示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが二つであることに加え、発泡成形時における気泡の状態を観察したところ、気泡の成長時にセルが破壊してしまい、発泡倍率が低く、不均一なセルを有していることが確認された。また、棒状発泡成形体の外観も荒れており、使用できない物であった。
Claims (1)
- エチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体、またはエチレンと炭素数3以上のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン共重合体であり、
(e)Mnが9600以上14400以下であり、
(f)Mw/Mnが2.30以上3.02以下である
マクロモノマーの存在下に、(A)ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド又はジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(B)変性ヘクトライト及び(C)トリイソブチルアルミニウムからなる触媒を用いて、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合することにより得られた、下記(a)〜(d)の要件を満たすポリエチレン系樹脂を発泡してなる未架橋ポリエチレン発泡成形体。
(a)密度が958kg/m3以上972kg/m3以下、
(b)炭素数6以上の長鎖分岐数が1,000個の炭素原子当たり0.03個、
(c)190℃で測定した溶融張力(MS190)(mN)が41〜65、
2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)が4.3〜8.0、
160℃で測定した溶融張力(MS160)(mN)が85〜130、
(d)示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つである
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