JP4774658B2 - 車輌用制動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車輌の制動制御に係り、更に詳細には制動制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌の制動制御装置の一つとして、例えば特開平8−48230号公報に記載されている如く、アンチスキッド制御が行われている状況に於いて少なくとも一つの車輪の車輪速度が零となった場合に、車輌がスピン状態にあると判定し、制動力を増大させるよう構成された制動制御装置が従来より知られている。かかる制動制御装置によれば、車輌がスピン状態になり車輌が後進する状況になっても車輌を速やかに停止させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしアンチスキッド制御が行われている状況に於いて少なくとも一つの車輪の車輪速度が零となった場合であっても、その後車輌がスピンにより後向き状態になり車輌が後進するか否かは不明であるため、上述の従来の制動制御装置によってはスピンに起因する車輌の後進を正確に判定することができず、従ってスピンに起因する車輌の後進が生じたか否かに応じた適正な対応を取ることが困難である。
【0004】
例えば上述の従来の制動制御装置に於いては、アンチスキッド制御が行われている状況に於いて少なくとも一つの車輪の車輪速度が零となったことが判定された場合にも、当該車輪の車輪速度が零である旨の判定が比較的長い所定の時間に亘り継続して行われるまで、車輌のスピンに起因して車輌が後進する虞れがあるか否かを判定することができない。
【0005】
また比較的長い所定の時間に亘り当該車輪の車輪速度が零である旨の判定が継続して行われたとしても、車輌が後進状態になったことを確実に判定することはできないので、車輌がスピン状態にはなったが後進せず前進可能な状況にある場合には、制動力が不必要に増大されることになり、そのため制動力の増大が車輌の前進再開に支障となる虞れがある。
【0006】
また車輌の登坂状況に於いてアンチスキッド制御が行われると、坂道の傾斜角等によっては重力に起因して車輌がずり下がる現象が生じることがあるが、上述の従来の制動制御装置によってはかかる現象を特定することができず、従って車輌の登坂状況に於いてアンチスキッド制御が行われた際に生じる車輌のずり下がりを防止することができない。
【0007】
本発明は、上述の従来の制動制御装置に於ける如上の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、車輌がスピン状態になった場合や車輌の登坂状況に於いてアンチスキッド制御が行われた場合には、車輪の回転方向の逆転の有無を判定することにより、車輌がスピン状態になった際の車輌の後進や車輌の登坂制動時に於ける車輌のずり下がりの有無を正確に且つ速やかに判定し、これにより不必要な制動力の増大を回避しつつ車輌がスピン状態になった際の車輌の後進や車輌の登坂制動時に於ける車輌のずり下がりを確実に且つ効果的に防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、左右前輪及び左右後輪を有する車輌が旋回状態にあるか否かに基づいて前記四つの車輪のうちの一部の車輪を所定の車輪決定し、前記所定の車輪の回転方向を検出する車輪回転方向検出手段と、前記所定の車輪についてアンチスキッド制御が行われている状況に於いて前記所定の車輪がロックしたか否かを判定する手段と、前記所定の車輪のロックが判定された後に前記所定の車輪の回転方向が当該車輪のロック前の回転方向に対し逆転したか否かを前記車輪回転方向検出手段の検出結果に基づいて判定する手段と、前記所定の車輪の回転方向が逆転したと判定されたときには少なくとも左右一対の車輪の制動力を増大させる制動力制御手段とを有する車輌用制動制御装置(請求項1の構成)によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記車輪回転方向検出手段は車輌が旋回状態にあるときには旋回外輪を前記所定の車輪に決定し、車輌が旋回状態にないときには左右前輪、左側前後輪、右側前後輪、左右後輪の何れかを前記所定の車輪に決定するよう構成される(請求項2の構成)。
【0009】
【発明の作用及び効果】
一般に、全ての車輪についてアンチスキッド制御が行われている状況に於いて車輌がスピン状態になり後進する場合には、アンチスキッド制御中に全ての車輪がロックし、その状態がしばらく継続する間に車輌が後ろ向きになり、しかる後車輌が慣性により後向きに移動し始める。従ってアンチスキッド制御中に全ての車輪がロックし、ロックの前後に於いて全ての車輪の回転方向が逆転したか否かを判定するにより、車輌がスピン状態になり後進し始めたか否かを判定することができる。
【0010】
また一般に、車輌の登坂時にアンチスキッド制御が行われる状況に於いて車輌がずり下がる場合には、アンチスキッド制御中に全ての車輪がロックし、その状態がしばらく継続した後に重力の作用により車輌の後向きの移動が開始される。従ってこの場合にも、アンチスキッド制御中に全ての車輪がロックし、ロックの前後に於いて全ての車輪の回転方向が逆転したか否かを判定するにより、車輌の登坂制動時に車輌がずり下がり始めたか否かを判定することができる。
【0011】
尚アンチスキッド制御中に車輌がスピン状態になり後進し始める場合や車輌の登坂時にアンチスキッド制御が行われる状況に於いて車輌がずり下がる場合には、全ての車輪に於いて上述の現象が生じるので、車輌がスピン状態になり後進し始めたか否かを判定したり車輌がずり下がり始めたか否かを判定するに当り、必ずしも全ての車輪について上述の現象が生じたか否かを判定する必要はなく、全ての車輪のうちの一部について上述の現象が生じたか否かを判定してもよい。特に接地荷重が高い車輪についてアンチスキッド制御が行われている状況に於いては、接地荷重が低い車輪についてもアンチスキッド制御が行われていることが多い。従って上述の現象が生じたか否かを判定する際の一部の車輪は接地荷重が高い車輪であることが好ましい。
【0012】
上記請求項1の構成によれば、車輌が旋回状態にあるか否かに基づいて四つの車輪のうちの一部の車輪が所定の車輪決定され、所定の車輪についてアンチスキッド制御が行われている状況に於いて所定の車輪がロックしたか否かが判定され、所定の車輪のロックが判定された後に所定の車輪の回転方向が当該車輪のロック前の回転方向に対し逆転したか否かが車輪回転方向検出手段の検出結果に基づいて判定され、車輪回転方向の逆転が検出されたときには少なくとも左右一対の車輪の制動力が増大される。従ってアンチスキッド制御が行われている状況に於いて車輌がスピン状態になり後進し始めた場合や、車輌の登坂時にアンチスキッド制御が行われる状況に於いて車輌がずり下がり始めた場合には、そのことを確実に判定することができる。
【0013】
またアンチスキッド制御が行われている状況に於いて車輌がスピン状態になり後進し始めた場合や、車輌の登坂時にアンチスキッド制御が行われる状況に於いて車輌がずり下がり始めた場合には、左右一対の車輪の制動力が増大されることによって車輌の挙動を乱すことなく車輌を確実に停止させることができ、また車輌がスピン状態にはなったが後進してはいない場合や、車輌の登坂時に於けるアンチスキッド制御中に所定の車輪がロックしたが車輌は後退していない場合に、左右一対の車輪の制動力が不必要に増大されること及びこれに起因してその後の車輌の前進走行に支障をきたすことを確実に防止することができる。
【0014】
更に上述の如く、従来の制動制御装置に於いては、車輪のロックが最初に判定された時点より比較的長い時間に亘り車輪のロックが継続して判定されない限り、車輌が後進するであろうと推定することができないが、上記請求項1の構成によれば、ロックの前後に於ける所定の車輪の回転方向が逆転したか否かが判定されることによって車輌の後進が確実に判定されるので、所定の車輪のロックが最初に判定された時点より所定の車輪の回転方向の逆転を判定するまでの時間は短くてよく、従って従来の制動制御装置の場合に比して遅れなく確実に車輌の後進を阻止することができる。
【0015】
また上記請求項2の構成によれば、車輪回転方向検出手段は車輌が旋回状態にあるときには旋回外輪を所定の車輪に決定し、車輌が旋回状態にないときには左右前輪、左側前後輪、右側前後輪、左右後輪の何れかを所定の車輪に決定する。従って車輌が旋回状態にあるときには接地荷重が高い旋回外輪を確実に所定の車輪に決定することができ、また車輌が非旋回状態にあるときには全ての車輪ではなく二つの車輪を確実に所定の車輪に決定することができ、特に所定の車輪が左右後輪の場合には車輌が非旋回状態にて登坂する状況になっても接地荷重が高い二つの車輪について回転方向が逆転したか否か判定することができる。
【0016】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1又は2の構成に於いて、制動力制御手段は所定の制動力増大時間に亘り制動力を増大させるよう構成される(好ましい態様1)。
【0017】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、所定の車輪の回転方向が逆転したか否か判定する手段は所定の車輪のロックが判定された時点より所定の時間が経過した後に所定の車輪の回転方向が逆転したか否かを判定するよう構成される(好ましい態様2)。
【0019】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1又は2の構成に於いて、車輪回転方向検出手段は車輪の回転方向を検出可能な車輪速度センサであるよう構成される(好ましい態様)。
【0020】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様の構成に於いて、車輪がロックしたか否かを判定する手段は車輪速度センサにより検出される車輪速度が零であるか否かにより車輪がロックしたか否かを判定するよう構成される(好ましい態様)。
【0021】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項の構成に於いて、所定の車輪は車輌が旋回状態にあるときには旋回外側後輪に設定され、車輌が直進状態にあるときには左右前輪又は左右後輪に設定されるよう構成される(好ましい態様5)。
【0022】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項の構成に於いて、所定の車輪は車輌が旋回状態にあるときには旋回外側前輪に設定され、車輌が直進状態にあるときには左右前輪又は左右後輪に設定されるよう構成される(好ましい態様6)。
【0023】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、制動力制御手段は全ての車輪の制動力を増大させるよう構成される(好ましい態様)。
【0025】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、所定の車輪がロックしたか否かを判定する手段は所定の車輪についてアンチスキッド制御が行われており且つ推定車体速度の低下率が制限されている状況に於いて所定の車輪がロックしたか否かを判定するよう構成される(好ましい態様)。
【0026】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様の構成に於いて、所定の車輪がロックしたか否かを判定する手段は所定の車輪についてアンチスキッド制御が行われており且つ推定車体速度の低下率が制限されており且つ全ての車輪の制御モードが制動力低減モードである状況に於いて所定の車輪がロックしたか否かを判定するよう構成される(好ましい態様)。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を参考例及び好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0030】
参考例
図1は参考例及び本発明の好ましい実施形態の車輌用制動制御装置を示す概略構成図である。
【0031】
図1に於て、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌の駆動輪である左右の後輪を示している。従動輪であり操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式のパワーステアリング装置16によりタイロッド18L及び18Rを介して操舵される。
【0032】
各車輪の制動力は制動装置20の油圧回路22によりホイールシリンダ24FR、24FL、24RR、24RLの制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路22はオイルリザーバ、オイルポンプ、ホイールシリンダ内の圧力を増減するための増減圧制御弁の如き種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル26の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ28内の圧力Pmに応じて電気式制御装置30により増減圧制御弁が制御されることによって制御され、また各車輪の制動圧は必要に応じて電気式制御装置30により個別に制御される。
【0033】
車輪10FR〜10RLにはそれぞれ対応する車輪の車輪速度Vwi(i=fr、fl、rr、rl)を検出する車輪速度センサ32FR〜32RLが設けられており、車輪速度センサ32FR〜32RLは車輌の前進方向を正として対応する車輪の車輪速度Vwi(回転速度及び回転方向)を検出し、車輪速度Vwiを示す信号を電気式制御装置30へ出力する。また電気式制御装置30には圧力センサ34よりマスタシリンダ圧力Pmを示す信号及びアンチスキッド制御装置36よりアンチスキッド制御(ABS制御)に関する情報を示す信号が入力される。
【0034】
尚図には詳細に示されていないが、電気式制御装置30及びアンチスキッド制御装置36は例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。
【0035】
電気式制御装置30は、後述の如く図2に示されたフローチャートに従い、各車輪の制動力を制御する。特に電気式制御装置30は、全ての車輪についてアンチスキッド制御が行われている状況に於いて全ての車輪がロックしたか否かを判定すると共に、全ての車輪のロックが判定された時点より所定の時間が経過した後に全ての車輪の回転方向が車輪ロック前の回転方向に対し逆転したか否かを判定し、全ての車輪の回転方向の逆転が判定されたときには全ての車輪の制動力を増大させ、これにより車輌がスピン状態になった際の車輌の後進や登坂の際のアンチスキッド制御時に於ける車輌のずり下がりを防止する。
【0036】
またアンチスキッド制御装置36は、後述の如く図3に示されたフローチャートに従い、各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて推定車体速度Vb及び各車輪の制動スリップ量SLi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、何れかの車輪の制動スリップ量SLiがアンチスキッド制御(ABS制御)開始の基準値よりも大きくなり、アンチスキッド制御の開始条件が成立すると、アンチスキッド制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について制動スリップ量が所定の範囲内になるようホイールシリンダ内の圧力を増減するアンチスキッド制御を行う。
【0037】
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の参考例に於ける制動制御について説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチがオンに切り換えられることにより開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0038】
まずステップ10に於いては車輪速度センサ32FR〜32RLにより検出された車輪速度Vwiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては全ての車輪についてアンチスキッド制御が行われているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ60へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ30へ進む。
【0039】
ステップ30に於いては後に詳細に説明するアンチスキッド制御に於ける推定車体速度Vbがその低下率を抑制するための推定車体速度Vb2に設定されているか否かの判別、即ち全ての車輪の実際の車輪速度の低下度合が非常に大きい状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ60へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ40へ進む。
【0040】
ステップ40に於いては全ての車輪のアンチスキッド制御に於ける制御モードが減圧モードであるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはタイマのカウント値TcがΔT(正の定数)インクリメントされた後ステップ70へ進み、否定判別が行われたときにはステップ60に於いてタイマのカウント値Tcが0にリセットされた後ステップ110へ進む。
【0041】
ステップ70に於いてはタイマのカウント値Tcが基準値Tct(正の定数)以上であるか否かの判別、即ち上記ステップ20〜40の条件が成立した状況が所定の時間以上継続したか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ110へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ80へ進む。
【0042】
ステップ80に於いては例えばアンチスキッド制御の開始後に各車輪の車輪速度Vwiが0になったことがあるか否かの判別により、全ての車輪がロック状態になったことがあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ110へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ90へ進む。
【0043】
ステップ90に於いては全ての車輪がロック前の回転方向に対し逆転したか否かの判別、全ての車輪速度Vwiの符号が負になったか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには車輌が後進を開始したと判定して全ての車輪の制動圧を予め設定された所定の増圧勾配にて所定の時間に亘り増圧することにより全ての車輪の制動力を増大させ、否定判別が行われたときにはステップ110に於いて通常の制動力制御が各車輪について実行される。
【0044】
次に図3に示されたフローチャートを参照して図示の参考例に於けるアンチスキッド制御について説明する。尚図3に示されたフローチャートによるアンチスキッド制御も図には示されていないイグニッションスイッチがオンに切り換えられることにより開始され、例えば左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の順に繰り返し実行される。
【0045】
まずステップ210に於いては車輪速度センサ32FR〜32RLにより検出された車輪速度Vwiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ220に於いては車輌の状況及び車輌の駆動型式等に応じて各車輪の車輪速度Vwiのうち実際の車体速度に最も近いと思われる値が推定車体速度Vwbとして選択されると共に、Vbfを前回の推定車体速度とし、αを正の定数としてそれぞれ下記の式1及び2に従って推定車体速度の増加率を抑制するための推定車体速度Vb1及び推定車体速度の低下率を抑制するための推定車体速度Vb2が演算され、更に推定車体速度Vwb、Vb1、Vb2のうちの中間の値が今回の推定車体速度Vbとして演算される。
Vb1=Vbf−α ……(1)
Vb2=Vbf+α ……(2)
【0046】
ステップ230に於いては各車輪について推定車体速度Vb及び各車輪の車輪速度Vwiに基づきこれらの偏差として制動スリップ量SLi(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0047】
ステップ240に於いては当該車輪についてアンチスキッド制御が行われているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ260へ進み、否定判別が行われたときにはステップ250へ進む。
【0048】
ステップ250に於いては当該車輪についてアンチスキッド制御の開始条件が成立しているか否かの判別、例えば推定車体速度Vbが制御開始基準値Vbs(正の定数)以上であり且つ車輪の制動スリップ量SLiが基準値SLo(正の定数)以上であるか否かの判別か行われ、否定判別が行われたときにはそのまま図3に示された制御ルーチンを一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステップ270へ進む。
【0049】
ステップ260に於いては当該車輪についてアンチスキッド制御の終了条件が成立しているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはそのまま図3に示された制御ルーチンを一旦終了し、否定判別が行われたときにはステップ270へ進む。
【0050】
ステップ270に於いては例えば車輪速度Vwiの時間微分値として演算される車輪加速度及び車輪の制動スリップ量SLiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて制御モードが増圧モード、保持モード、減圧モードの何れかに決定される。
【0051】
ステップ280に於いては例えば車輌の前後加速度Gxに基づき演算される車輌の減速度、制御モード、車輪の制動スリップ量SLiに基づき各車輪の制動圧の目標増減圧勾配ΔPti(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0052】
ステップ290に於いては目標増減圧勾配ΔPtiに応じて各車輪の増減圧制御弁がデューティ比制御されることにより、各車輪の制動圧が目標増減圧勾配にて増減するよう制御される。
【0053】
かくして図示の参考例によれば、ステップ20〜70に於いて
(1)全ての車輪についてアンチスキッド制御が行われている
(2)推定車体速度Vbが推定車体速度Vb2に設定されている
(3)アンチスキッド制御の制御モードが減圧モードである
の三つの条件が充足されていることが所定の時間Tct以上継続して判定されると、ステップ70に於いて肯定判別が行われる。
【0054】
そしてステップ80に於いてアンチスキッド制御の開始後に全ての車輪がロック状態になったことがある旨の判別が行われると、ステップ90に於いて全ての車輪がロック前の回転方向に対し逆転したか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときには車輌が後進を開始したと判定され、全ての車輪の制動圧が予め設定された所定の増圧勾配にて所定の時間に亘り増圧されることにより全ての車輪の制動力が増大される。
【0055】
従って車輌がスピン状態になり車輌が後ろ向きになって移動し始めた場合や、車輌の登坂制動の際にアンチスキッド制御が実行され車輌がずり下がり始めた場合には、その時点に於いて全ての車輪の制動力を確実に増大させることができ、これにより車輌の後進を確実に阻止することができる。
【0056】
また車輌がスピン状態になっても車輌が後ろ向きになって移動しない限り、また車輌の登坂制動の際にアンチスキッド制御が実行されても車輌がずり下がらない限り、ステップ90の判別は肯定判別にならないので、車輌がスピン状態になったが車輌が後ろ向きに移動しない状況や車輌の登坂制動の際にアンチスキッド制御が実行されたが車輌はずり下がっていない状況に於いて、全ての車輪に不必要な制動力が付与されること及びこれに起因して車輌の前進再開に支障が出ることを確実に防止することができる。
【0057】
特に図示の参考例によれば、ステップ20に於ける全ての車輪がアンチスキッド制御中であるか否かの判別に加えて、ステップ30に於いて推定車体速度Vbがその低下率を抑制するための推定車体速度Vb2に設定されているか否かの判別が行われ、またステップ40に於いて全ての車輪のアンチスキッド制御の制御モードが減圧モードであるか否かの判別が行われるので、ステップ30若しくは40の判別が行われない場合に比して、車輌がその後進を伴うほどのスピン状態になる虞れ又は登坂制動時に車輌のずり下がりを生じるようなアンチスキッド制御が行われる虞れがあるか否かを確実に判定することができる。
【0058】
また図示の参考例によれば、ステップ20〜40に於ける判別が継続して所定の時間Tct以上に亘り肯定判別である場合にステップ80が実行されるので、ステップ20〜40の判別が肯定判別がある場合にそのままステップ80が実行される場合に比して、車輌がスピン状態になって後進する虞れがあるか否か又は車輌の登坂制動の際のアンチスキッド制御の実行に伴う車輌のずり下がりが生じる虞れが高いか否かを一層正確に判定することができる。
【0059】
実施形態
図4は本発明による車輌用制動制御装置の実施形態に於ける制動制御ルーチンを示す図2と同様のフローチャートである。尚図4に示されたフローチャートによる制御も図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始される。また図には示されていないが、この実施形態に於いても上述の参考例の場合と同様の要領にて必要に応じてアンチスキッド制御が行われる。
【0060】
この実施形態の制動制御ルーチンのステップ312に於いては、図1には示されていない操舵角センサにより検出された操舵角若しくはヨーレートセンサにより検出された車輌のヨーレート若しくは横加速度センサにより検出された車輌の横加速度に基づき車輌が旋回状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ314に於いて所定の車輪が旋回外側後輪に設定され、否定判別が行われたときにはステップ316に於いて所定の車輪が左右後輪に設定される。
【0061】
一般に、車輌がスピン状態になるときには、車輌が旋回状態にあり、旋回に伴う車輌横方向の荷重移動により旋回内輪の接地荷重は低下するが旋回外輪の接地荷重は増大するので、旋回外輪は旋回内輪よりもロック状態になりにくく、従って車輪速度が急激に低下する状況にて旋回外輪についてアンチスキッド制御が行われる場合には旋回内輪についてもアンチスキッド制御が行われていることが多い。従ってステップ312に於いて車輌が旋回状態にあると判定されたときには、ステップ314に於いて所定の車輪が旋回外側後輪に設定される。
【0062】
また車輌が登坂状態にあるときには、坂道の傾斜による車輌前後方向の荷重移動に起因して前輪の接地荷重は減少するが後輪の接地荷重は増大するので、車輪速度が急激に低下する状況にて後輪についてアンチスキッド制御が行われている状況に於いては前輪についてもアンチスキッド制御が行われていることが多い。従ってステップ312に於いて車輌が実質的に直進状態にあると判定されたときには、ステップ316に於いて所定の車輪が左右後輪に設定される。
【0063】
また図2と図4の比較より解る如く、この実施形態に於いては、ステップ320、340、380、390に於いて全ての車輪ではなくステップ314又は316に於いて設定された所定の車輪についてのみそれぞれ対応する判別が行われる点を除き、ステップ320〜410はそれぞれ参考例に於けるステップ20〜110と同様に実行される。
【0064】
かくしてこの実施形態によれば、上述の参考例の場合と同様の作用効果を得ることができ、車輌がスピン状態になり後進することや車輌の登坂制動の際にアンチスキッド制御が実行され車輌がずり下がることを確実に且つ効果的に防止することができる。
【0065】
またこの実施形態によれば、ステップ320、340、380、390の各判別ステップは全ての車輪についてではなく所定の車輪についてのみ行われるが、ステップ400に於いては全ての車輪の制動力が増大されるので、所定の車輪の制動力のみが増大される場合に比して、車輌の後進を確実に阻止することができると共に、車輌にヨーモーメントが付与されることに起因して車輌の後進挙動が不自然になる虞れを確実に低減することができる。
【0066】
またこの実施形態によれば、ステップ320、340、380、390の各判別ステップは全ての車輪についてではなく所定の車輪についてのみ行われるので、上述の参考例の場合に比して車輌の後進を防止するための制動制御を簡便に実行することができる。
【0067】
またこの実施形態に於いても、上述の参考例のステップ30及び40に対応するステップ330及び340が実行されるので、参考例の場合と同様、これらのステップ実行されない場合に比して、車輌がその後進を伴うほどのスピン状態になる虞れ又は登坂制動時に車輌のずり下がりを生じるようなアンチスキッド制御が行われる虞れがあるか否かを確実に判定することができ、また車輌がスピン状態になって後進する虞れがあるか否か又は車輌の登坂制動の際のアンチスキッド制御の実行に伴う車輌のずり下がりが生じる虞れが高いか否かを一層正確に判定することができる。
【0068】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0069】
例えば上述の参考例び実施形態に於いては、それぞれステップ30及び330に於いて車体速度が急激に低下する状況であるか否かの判別が行われ、またそれぞれステップ40及び340に於いてアンチスキッドの制御モードが減圧モードであるか否かの判別が行われるようになっているが、ステップ30若しくは40又はステップ330若しくは340が省略されてもよい。
【0070】
また上述の参考例に於いては、ステップ90に於いて全ての車輪の回転方向が逆転したか否かの判別が行われるようになっているが、四輪のうちの三輪について回転方向が逆転したか否かの判別が行われるよう修正されてもよい。その場合車輌のスピンに伴う車輌の後進開始時には、一般に旋回内側後輪の回転方向の逆転が最も早く生じ、旋回外側後輪の回転方向の逆転が最も遅く生じるので、特に車輌が旋回状態にあるときには、所定の車輪として三輪が設定される場合には左右前輪及び旋回外側後輪に設定されることが好ましい。
【0071】
また上述の実施形態に於いては、車輌が旋回状態にあるときにはステップ314に於いて所定の車輪が旋回外側後輪に設定され、車輌が実質的に直進状態にあるときにはステップ316に於いて所定の車輪が左右後輪に設定されるようになっているが、ステップ314に於いて所定の車輪が旋回外側前輪又は旋回外側前後輪に設定されてもよく、またステップ316に於いて所定の車輪が左右前輪、左側前後輪、右側前後輪の何れかに設定されてもよい。
【0072】
また上述の実施形態に於いては、ステップ400に於いて全ての車輪の制動力が増大されるようになっているが、所定の車輪が左右の車輪に設定される場合には、それらの車輪の制動力のみが増大されてもよく、所定の車輪が何れの車輪に設定されるかに拘わらず、左右前輪又は左右後輪の制動力のみが増大されてもよい。
【0073】
更に上述の参考例び実施形態に於いては、それぞれステップ100及び400に於いて車輪の制動力が所定の時間に亘り所定の増大率(所定の増圧勾配)にて増大されるようになっているが、例えばステップ70及び370に於いて最初に肯定判別が行われた時点よりステップ90及び390に於いて肯定判別が行われるまでの時間が短いほど一般に早く車輌の後進が開始するので、この時間が短いほど所定の時間が長くなるよう若しくは所定の増大率が大きくなるよう、所定の時間若しくは所定の増大率が可変設定されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例及び本発明の好ましい実施形態の車輌用制動制御装置を示す概略構成図である。
【図2】 参考例に於ける制動制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】 参考例に於けるABS制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】 施形態に於ける制動制御ルーチンを示すフローチャートである。

Claims (2)

  1. 左右前輪及び左右後輪を有する車輌が旋回状態にあるか否かに基づいて前記四つの車輪のうちの一部の車輪を所定の車輪決定し、前記所定の車輪の回転方向を検出する車輪回転方向検出手段と、前記所定の車輪についてアンチスキッド制御が行われている状況に於いて前記所定の車輪がロックしたか否かを判定する手段と、前記所定の車輪のロックが判定された後に前記所定の車輪の回転方向が当該車輪のロック前の回転方向に対し逆転したか否かを前記車輪回転方向検出手段の検出結果に基づいて判定する手段と、前記所定の車輪の回転方向が逆転したと判定されたときには少なくとも左右一対の車輪の制動力を増大させる制動力制御手段とを有する車輌用制動制御装置。
  2. 前記車輪回転方向検出手段は車輌が旋回状態にあるときには旋回外輪を前記所定の車輪に決定し、車輌が旋回状態にないときには左右前輪、左側前後輪、右側前後輪、左右後輪の何れかを前記所定の車輪に決定することを特徴とする請求項1に記載の車輌用制動制御装置。
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