以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図において共通する部分には、同一の符号が付されている。また、各実施形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能である。
[第1実施形態]
<マルチメディアシステムの説明>
本実施形態におけるマルチメディア再生システムは、静止画、動画、音楽、放送、ゲームなどの複数のコンテンツを再生または実行できる複合機器である。表示画面としてはテレビジョン受像機の画面を利用し、操作手段としては画面上の表示内容とコントローラの操作ボタンを用いる。仮に、複数のコンテンツをPC上で再生する場合、コンテンツの種類に応じたビューアなど個別のプログラムを用いる必要がある。これら個別のプログラムはそれぞれ異なるベンダーにより制作されたものであり、通常、共通したインタフェイスを有しておらず、それぞれの操作方法に統一感はない。また、これらをいわゆるポータル画面のような共通インタフェイスに統合したとしてもいわば寄せ集めにすぎず、また各プログラムの起動には少なからず時間を要するため、プログラム切替における操作の快適さは得られない。
本実施形態のマルチメディア再生システムは、複数のコンテンツ再生を共通インタフェイスの下に統合し、共通の操作性をユーザに与える。また、コンテンツが格納された外部メディアやネットワーク上の位置にかかわらず所望のコンテンツを容易に再生指示できるように、ユーザの直感に訴えるような視覚性と簡素な操作性を実現したインタフェイスを提供することにより、ユーザの利便性を高める。
また、本実施形態のマルチメディア再生装置は、ユーザがコンテンツを特定する際に使用されるメニュー画面の表示態様を、ユーザからの指示により物理ビューと論理ビューという少なくとも2つの表示態様から選択可能とすることによりし、ユーザの利便性をさらに高める。
さらに、本実施形態のマルチメディア再生装置は、外部メディアのファイルを指定して内蔵ハードディスクにコピーする際に、ファイルに含まれるコンテンツのうちコピーが禁止されていないメディアのみを一括してコピーすることにより、ユーザの利便性をさらに高める。
<マルチメディア再生装置の構成>
図1は、マルチメディア再生システムの基本的な構成を示す。マルチメディア再生システム10は、マルチメディア再生装置20を中心に機能する。マルチメディア再生装置20には、テレビジョン受像機30とコントローラ42が接続される。テレビジョン受像機30は、マルチメディア再生装置20から出力される映像や音声を表示または出力する機能を有し、マルチメディア再生装置20に外部接続される。コントローラ42は、ユーザによって操作されることによりコンテンツ再生に関する各種の指示を取得する装置であり、マルチメディア再生システム10の一部として機能する。このコントローラ42は、図示するようなゲーム用のコントローラで実現してもよいし、マルチメディア再生装置20がもつ各種機能の制御に用いられるリモートコントローラで実現してもよい。
マルチメディア再生装置20には、各種記録媒体や各種ケーブルを通じて情報が入力される。例えば、アンテナケーブル32を介して放送コンテンツである番組の映像や音声などの情報がマルチメディア再生装置20に入力される。放送コンテンツは、マルチメディア再生装置20により録画されてもよいし、マルチメディア再生装置20による画像処理などを経てテレビジョン受像機30へ出力されてもよい。
また、インターネット35に接続された外部装置(例えば情報提供サーバ)37から、各種コンテンツや後述するXMLファイルがネットワークケーブル34及び図示外のモデムを介してマルチメディア再生装置20に入力される。入力されたコンテンツは、マルチメディア再生装置20に保存またはバッファされた後に再生される。
マルチメディア再生装置20は、テレビジョン受像機30にコンテンツ再生指示のためのメニュー画面を表示させる。そのメニュー画面において、マルチメディア再生装置20に保持されるコンテンツの項目や、情報提供サーバ37から取得されるコンテンツの項目が表示され、ユーザの指示に基づいて各コンテンツをマルチメディア再生装置20により再生することができる。
マルチメディア再生装置20は、DVDやCDなどの光ディスク(外部メディア)36に対するデータの読取機能および書込機能と、着脱可能なメモリカード(外部メディア)38に対するデータの読出機能および書込機能とを有する。マルチメディア再生装置20は、光ディスク36からは映画や音楽アルバムなどのデータを読み出してもよいし、メモリカード38からは撮影画像や撮影映像などのデータを読み出してもよい。光ディスク36には、映像や音楽が所定の規格に従って記憶(格納)された状態で販売されるDVDやCD(以下、規格ディスクと称する)のほか、ユーザや他のユーザが個人的に作成したDVDやCD(以下、データディスクと称する)も含まれる。メモリカード38には、メモリーステックやSD(Secure Digital)メモリカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)などの不揮発性の記憶媒体が含まれる。
また、マルチメディア再生装置20には、ケーブル(例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブル)43を介して他の装置(例えばデジタルカメラやデジタルビデオや携帯端末装置など)44が接続される。マルチメディア再生装置20は、他の装置44が有する記憶媒体(外部メディア)45や他の装置44に装着又は接続された記憶媒体(外部メディア)46に対するデータの読出機能を有する。マルチメディア再生装置20には、ケーブル43が接続される接続口が複数設けられ、他の装置44が複数同時に接続可能である。これらの接続口には、メモリカード38が接続されてもよい。
また、マルチメディア再生装置20は、光ディスク36やメモリカード38や記憶媒体45,46に記憶されたデータを、後述する格納部(内蔵ハードディスク)80にコピーする機能を有する。
図2は、マルチメディア再生装置20 の構成を示す機能ブロック図である。マルチメディア再生装置20は、操作部40、入出力部47、表示出力部49、表示制御部48、格納部80、コピー制御部81およびゲーム実行部82を含む。マルチメディア再生装置20は、ハードウェア的には、CPU、ハードディスク、RAM、ROM、描画回路などの構成で実現でき、ソフトウェア的にはデータ入力機能、データ保持機能、画像処理機能、描画機能などの諸機能を発揮するプログラムで実現されるが、図2ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組み合わせによって様々な形で実現できる。
操作部40は、上、下、左、右の4方向のいずれかに関する指示をユーザによるコントローラ42の操作を介して取得する方向決定部92と、コンテンツの再生、再生停止、メニュー画面呼び出し、選択するアイコンの指定、メニュー画面の表示態様の選択などの指示をユーザによるコントローラ42の操作を介して取得する指示決定部94と、方向決定部92および指示決定部94が取得した指示に基づいて入出力部47、表示出力部49、表示制御部48、ゲーム実行部82の各部を制御する操作制御部95と、を含む。
入出力部47は、放送コンテンツをアンテナケーブル32経由で入力する放送入力部84、情報提供サーバ37等の外部装置に保持されたコンテンツや各種データの入力や各種データの出力をネットワークケーブル34及び図示せぬモデムを介して処理するネットワーク制御部86、光ディスク36に格納されたデータの入力や光ディスク36へのデータの書込を制御するディスク制御部88、およびメモリカード38や記憶媒体45,46との間でデータを入出力するメモリカード制御部90を含む。入出力部47を構成する各部を介して入力されたデータは、表示出力部49、表示制御部48、格納部80、コピー制御部81およびゲーム実行部82へ送られる。
格納部80には、アンテナケーブル32経由で入力された放送コンテンツ、ネットワークケーブル34を介して入力された外部装置37からのXMLファイル及びコンテンツ、光ディスク36から読み込まれた音楽や映画などのコンテンツ、メモリカード38から読み込まれた静止画や動画などのコンテンツ、記憶媒体45,46から読み込まれた様々なコンテンツが格納される。格納部80には、再生機能の種類を象徴する複数の機能アイコンのデータと、表示出力部49により再生されるコンテンツやゲーム実行部82により実行されるコンテンツと、格納部80に格納された各コンテンツの項目を象徴する複数のコンテンツアイコンのデータと、フォルダアイコンのデータとがさらに格納される。また、光ディスク36やメモリカード38や記憶媒体に格納されたコンテンツアイコンが、ディスク制御部88やメモリカード制御部90を介して取得され、格納部80に保存される。これら機能アイコンとコンテンツアイコンとフォルダアイコンとは、メニュー画面への項目表示に用いられる。
表示出力部49は、符号化データを復号する復号処理部96、テレビジョン受像機30へ出力する再生データをその出力前に一時蓄積する出力バッファ100、テレビジョン受像機30へ出力するオンスクリーンディスプレイ表示用の画像データを出力前に一時蓄積するオンスクリーンバッファ102、および再生データと画像データを合成する合成処理部98を含む。復号処理部96は、操作部40が取得したユーザの指示に基づき、入出力部47または格納部80から受け取る放送コンテンツ、映画、音楽などの符号化された再生データを復号して出力バッファ100へ格納する。オンスクリーンバッファ102には、例えば表示制御部48で生成されたメニュー画面の画像データがオンスクリーン表示用の画像データとして格納される。合成処理部98は、出力バッファ100に格納された再生データとオンスクリーンバッファ102に格納されたメニュー画面の画像データとを合成し、これをアナログ信号に変換してテレビジョン受像機30へ出力する。
表示制御部48は、再生機能の種類と各再生機能に対応するコンテンツの項目をメニュー項目として管理するメニュー管理部104、各コンテンツの再生または実行を制御するコンテンツ制御部106、メニュー画面におけるアイコンの動作を処理するエフェクト処理部108、およびメニュー画面の画像データを生成する画像生成部110を含む。メニュー管理部104は、格納部80に保存されたコンテンツの項目と入出力部47経由で入力されるコンテンツの項目を記憶するとともに、現在選択中の再生機能およびコンテンツを記憶する。ここでいう再生機能には、例えば静止画再生機能、音楽再生機能、動画再生機能、放送表示機能、ゲーム実行機能があり、さらに各種設定機能、ネットワーク選択機能も含まれる。コンテンツ制御部106は、操作部40が取得したユーザの指示に基づき、再生機能の切替、コンテンツの再生開始および停止、入出力部47によるデータ入力、格納部80からのデータ読み出し、ゲーム実行部82による処理を制御する。
画像生成部110は、複数の機能アイコンが水平方向に並んだ配列と、複数のコンテンツアイコン又はフォルダアイコンが垂直方向に並んだ配列で構成されるメニュー画面を生成する。これら二つの配列は画面略中央近傍で交叉して十字配列を形成し、その交叉位置およびその近傍に表示される機能アイコンとコンテンツアイコン又はフォルダアイコンとを、他のアイコンと外観上区別できるよう画像生成部110が強調表示する。エフェクト処理部108は、機能アイコンの配列およびコンテンツアイコン又はフォルダアイコンの配列のスクロール表示、注目する機能アイコンおよびコンテンツアイコン又はフォルダアイコンの強調表示を処理する。アイコンの強調表示は、例えば他のアイコンと異なる色彩による表示とその変化、アイコンの拡大表示とその状態へ遷移する動きなど、他のアイコンと異なる形式により表現される。
画像生成部110は、操作部40が取得したユーザの表示態様選択指示に応じて、物理ビューと論理ビューのうち一方の表示態様を選択して設定する。また、画像生成部110は、メニュー画面の生成する際に、物理ビューと論理ビューのうち何れの表示態様が選択されているかを判別し、選択されている表示態様に応じてメニュー画面を生成する。表示態様選択指示は、ユーザがメニュー画面で設定アイコン60(図3参照)を指定して表示態様選択メニュー(図示省略)を表示し、画面上で物理ビュー又は論理ビューを指定することにより、操作部40によって取得される。
物理ビューと論理ビューとは、外部メディア36,38,45,46及び格納部80(格納元)に保持された全てのコンテンツのうち表示対象とするコンテンツが互いに相違する。また、物理ビューと論理ビューとでは、表示対象とする格納元が互いに相違し、全ての格納元(外部メディア36,38,45,46及び格納部80)に設定された全てのフォルダのうち表示対象とするフォルダが互いに相違する。
具体的には、図26に示すように、初期設定状態における物理ビューでは、表示対象に対して、全ての格納元のうちメモリカード38、他の装置44を介した記憶媒体45,46、及び光ディスク36のうちデータディスクに設定されたフォルダであること、又はこれらのフォルダに含まれるコンテンツであることが要求される。従って、格納部80に設定されたフォルダと、光ディスク36のうちDVDなどの規格ディスクに設定されたフォルダと、これらのフォルダに含まれるコンテンツとは、表示対象から除外される。フォルダやコンテンツが表示対象か否かは、各外部メディア36,38,45,46から読み出されるメディア特定情報(格納されたファイル情報など)に基づいて判別される。なお、図26のデフォルトビューについては、第2実施形態で説明する。
また、画像生成部110は、操作部40が取得するユーザからの表示態様設定指示に応じて、物理ビューにおける表示対象を変更する。例えば、ユーザからの所定の入力指示に応じて、物理ビューにおける表示対象に全ての格納元のフォルダを含めるように変更可能としてもよく、このような変更により、格納部80に設定されたフォルダと、光ディスク36のうち規格ディスクに設定されたフォルダと、これらのフォルダに含まれるコンテンツとを、物理ビューの表示対象とすることができる。
一方、初期設定状態における論理ビューでは、表示対象に対して、全ての格納元のうち格納部80、光ディスク36のうち規格ディスク、メモリカード38、及び他の装置44を介した記憶媒体45,46に設定されたフォルダであること、又はこれらのフォルダに含まれるコンテンツであることが要求される。従って、光ディスク36のうちデータディスクに設定されたフォルダと、これらのフォルダに含まれるコンテンツとは、表示対象から除外される。
また、画像生成部110は、操作部40が取得するユーザからの表示態様設定指示に応じて、論理ビューにおける表示対象を変更する。なお、初期設定状態で論理ビューの表示対象から除外された格納元(この例ではデータディスク)に設定されたフォルダを、論理ビューにおける表示対象として変更することを禁止してもよく、この場合データディスクをユーザからの表示態様設定指示によっても表示対象とすることはできない。
また、論理ビューにおいて表示対象とするフォルダには、予め定められた所定のフォルダであることが要求される。従って、予め定められた所定のフォルダ以外のフォルダは、表示対象から除外される。これに対し、物理ビューでは、フォルダに対するこのような制約はない。
さらに、物理ビュー及び論理ビューの双方において表示対象とするコンテンツには、表示制御部によって再生可能であることが要求される。従って、表示制御部によって再生できないコンテンツは、表示対象から除外される。また、物理ビュー及び論理ビューの双方では、後述する第1のアイコン縦配列72(図3参照)及びこれ以降の縦配列において表示対象とするコンテンツには、交叉領域76(図3参照)の機能アイコンが示すコンテンツ再生機能によって再生可能であることが要求される。従って、交叉領域76の機能アイコンが示すコンテンツ再生機能によって再生できないコンテンツは、その第1のアイコン縦配列72及びその下層のアイコン縦配列の表示対象から除外される。
物理ビューでは、外部メディア36,38,45,46及び格納部80にそれぞれ設定されたディレクトリの階層構造に従って、コンテンツアイコンやフォルダアイコンが表示される。これに対し、論理ビューでは、他の予め定められた条件に従って、コンテンツアイコンやフォルダアイコンが表示される。
すなわち、画像生成部110は、外部メディア36,38,45,46及び格納部80に設定されたディレクトリの階層構造を解析し、物理ビューが選択されているときは、ディレクトリの階層構造におけるフォルダとコンテンツとの関係に従ってフォルダアイコンとコンテンツアイコンとを表示する画像データを生成する。一方、論理ビューが選択されているときは、ディレクトリの階層構造におけるフォルダとコンテンツとの関係に従わずにコンテンツアイコンを表示する画像データを生成する。例えば、あるフォルダF10に含まれるコンテンツC10が表示対象である場合、物理ビューでは、コンテンツC10を示すコンテンツアイコンCi10は、フォルダF10を示すフォルダアイコンFi10の下層に関連付けられて表示される。これに対し、論理ビューでは、コンテンツアイコンCi10がフォルダアイコンFi10の下層に表示されるか否かは設定によって異なり、例えば、フォルダF10が表示対象ではない(フォルダアイコンFi10が表示されない)場合、コンテンツアイコンCi10は他のフォルダアイコンの下層に関連付けられて表示される。
なお、メニュー画面の表示態様として、物理ビューと論理ビューとを含む複数の表示態様の中から、一つの表示態様が選択されてもよい。他の表示態様としては、例えば、表示対象とするフォルダが上記論理ビューとは相違する第2の論理ビューであってもよい。
ゲーム実行部82は、ディスク制御部88によって光ディスク36から読み出されるゲームプログラムまたは格納部80から読み出されるゲームプログラムを実行する。ゲーム実行部82は、操作部40により取得されるユーザの指示に基づいてゲームプログラムの動作を処理するとともに、ゲームの映像および音声を表示出力部49へ送る。
コピー制御部81は、外部メディア36,38,45,46に格納されたコンテンツを格納部80に書き込む処理(コピー処理)を行う。コピー処理において、コピー制御部81は、操作部40が取得したユーザからのコピー指示に基づき、ディスク制御部88又はメモリカード制御部90を制御して、外部メディア36,38,45,46に格納されたコンテンツの出力させ、その出力データを格納部80に書き込む。すなわち、ディスク制御部88とメモリカード制御部90とコピー制御部81とコピー制御部81により、外部メディア36,38,45,46から格納部80へのコピー処理が実行される。
ユーザが外部メディアのファイルを指定してコピーの実行を要求したときは、コピー制御部81は、ファイルに含まれるコンテンツのうちコピーが禁止されていないコンテンツのみを一括して格納部80にコピーする。
<メニュー画面の基本的な構成>
物理ビューと論理ビューとに共通するメニュー画面の基本的な構成と画面の動きについて、図面を参照して説明する。
図3〜図7は、マルチメディア再生装置20により生成される物理ビューのメニュー画面を示す模式図である。
図3に示すように、メニュー画面50において、横方向(水平方向)に複数の機能アイコンが並んだ機能アイコン配列70と、縦方向(垂直方向)に複数のフォルダアイコンが並んだ第1のアイコン縦配列72とが交叉する二次元配列が表示される。機能アイコン配列70には、マルチメディア再生装置20の再生機能の種類を象徴するマークとして、写真アイコン52、音楽アイコン54、動画アイコン56、放送アイコン58、ゲームアイコン62、設定アイコン60、ネットワークアイコン63が含まれる。第1のアイコン縦配列72には、格納部80に格納されたコンテンツのサムネイルなどのアイコンや、複数のコンテンツの分類を象徴するアイコンなどが含まれる。機能アイコン配列70と第1のアイコン縦配列72とを含んで構成されるメニュー画面50はオンスクリーン表示であり、コンテンツ映像の前面に重ね合わされて表示される。背景領域(図示せず)に現在再生中のコンテンツ映像が表示される場合、エフェクト処理部108は機能アイコン配列70とアイコン縦配列72の領域全体に、背景領域との外観上の区別を容易にするための彩色を施してもよく、またコンテンツ映像の明るさを調整するなどの方法により外観上の区別を容易にしてもよい。
機能アイコン配列70と第1のアイコン縦配列72が交叉する領域(交叉領域76)に位置する機能アイコンは、図示するように他の機能アイコンと異なる色彩にて拡大表示される。交叉領域76は、メニュー画面50の所定の場所(略中央)に位置したままその位置が据え置かれ、操作部40を介したユーザの左右方向の指示に応じて機能アイコン配列70全体が左右方向に移動し、交叉領域76に位置した機能アイコンの色彩とアイコンサイズが変化する。したがって、ユーザは左右の方向指示をするだけで所望の再生機能を選択でき、PC上で通常行われるマウスのクリック操作のような決定指示は不要である。
エフェクト処理部108は、機能アイコンの左右方向の移動を、機能アイコン配列70
の領域全体を左右方向にスクロールすることによって実現する。エフェクト処理部108は、各機能アイコンを左右に移動させる間はこれらを同色、同サイズで表示するが、交叉領域76に位置する機能アイコンだけその色彩とサイズを変化させる。エフェクト処理部108は、色彩の変化として、機能アイコンの明度、彩度、色相などの要素を変化させてもよいし、点滅表示することにより色彩を変化させてもよい。このように、交叉領域76に位置する機能アイコンをその他の機能アイコンと異なる表示態様で表示するため、ユーザは容易にメディアを選択できる。
エフェクト処理部108は、機能アイコンが左右方向へ移動中であって交叉領域76にいずれの機能アイコンも位置していないときには第1のアイコン縦配列72を表示させず、いずれかの機能アイコンが交叉領域76で位置したときに、第1のアイコン縦配列72を交叉領域76から上下方向に繰り出すように展開表示する。ユーザは、交叉領域76を目標地点にして機能アイコンを左右にスクロール操作するだけでその再生機能に対応するコンテンツを認識することができ、また展開表示されるコンテンツから再生機能の種類を認識することもできる。逆に、第1のアイコン縦配列72が表示された状態で左右方向の指示があった場合、エフェクト処理部108は展開されていた第1のアイコン縦配列72を交叉領域76に向かって収納するような動きで表示する。
メニュー画面50の所定の場所(略中央)に位置する注目領域75は、ユーザによる操作の対象となるコンテンツ又はフォルダのアイコンが表示されるべき領域であり、その位置はメニュー画面50の略中央の位置に据え置かれる。画像生成部110は、この注目領域75の近傍位置、すなわち注目領域75の直上に交叉領域76が位置するように機能アイコン配列70を表示する。注目領域75は第1のアイコン縦配列72の一部を構成するとともに、エフェクト処理部108は注目領域75内に位置するコンテンツアイコンを注目アイコン64として拡大表示する。その他のコンテンツアイコンは、注目アイコン64より小さいサイズで表示される。注目アイコン64の近傍位置、すなわち右方には注目アイコン64に示されるコンテンツの属性として、例えば動画タイトルや録画日などのコンテンツに関する情報65が表示される。
操作部40がユーザによる上下方向の指示を取得する間は、その指示に応じて第1のアイコン縦配列72の各アイコンが上下方向に移動する。エフェクト処理部108は、アイコンの上下方向の移動を、第1のアイコン縦配列72の領域全体を上下方向にスクロールさせることにより実現する(図4参照)。
エフェクト処理部108は、第1のアイコン縦配列72の各アイコンを上下に移動させる間はこれらを同サイズで表示するが、注目領域75に位置するコンテンツアイコンだけは注目アイコン64としてサイズを拡大させる。エフェクト処理部108は、注目アイコン64の明度、彩度、色相などの要素をさらに変化させてもよいし、点滅表示してもよい。注目アイコン64として表示されたコンテンツの再生決定指示を操作部40がユーザから取得すると、画像生成部110はメニュー画面50の画像データを非表示にし、コンテンツ制御部106は選択されたコンテンツの再生を開始制御する。コンテンツ再生中においては、ユーザが操作部40を介してメニュー画面50の呼び出しを指示すると、コンテンツ再生中の画面にメニュー画面50が重ね合わされて表示される。ここで表示されるメニュー画面50には、コンテンツが再生決定されたときの状態が再現される。
画像生成部110は、機能アイコン配列70をメニュー画面50の垂直方向における中央よりやや上方に表示するとともに、第1のアイコン縦配列72をメニュー画面50の水平方向における中央よりやや左方に表示する。これにより、注目アイコン64とコンテンツ又はファイルに関する情報65の組み合わせは、メニュー画面50の略中央位置に表示される。ユーザはメニュー画面50の中央に注目アイコン64とコンテンツ又はファイルに関する情報65を見ることができ、これらの内容を容易に認識できる。
注目領域75に第1のアイコン縦配列72のフォルダアイコンが位置した状態で操作部40がユーザによる決定指示を取得すると、図5に示すように、機能アイコン配列70と第1のアイコン縦配列72とが全体的に左方向に移動し、機能アイコン配列70のうち交叉領域76よりも右側の機能アイコンが非表示となり、第2のアイコン縦配列120が注目領域75から上下方向に繰り出すように展開表示される。このとき、第1のアイコン縦配列72に含まれるアイコンのうち、機能アイコンと注目領域75に隣接する(前回まで注目領域に位置していた)アイコンとを除く他のアイコンは、目立たない表示又は非表示としてもよい。第2のアイコン縦配列120も、操作部40がユーザによる上下方向の指示を取得する間は、その指示に応じて全体的に上下方向に移動し、この移動に伴って注目領域75に位置するアイコンが入れ替わる(図6参照)。この第2のアイコン縦配列120の動き等に関する表示についても、第1のアイコン縦配列72の場合と同様に、エフェクト処理108が処理を行う。
さらに、注目領域75に第2のアイコン縦配列120のフォルダアイコンが位置した状態で操作部40がユーザによる決定指示を取得すると、図7に示すように、機能アイコン配列70と第1のアイコン縦配列72と第2のアイコン縦配列120とが全体的に左方向に移動し、第3のアイコン縦配列121が注目領域75から上下方向に繰り出すように展開表示される。このとき、第2のアイコン縦配列120に含まれるアイコンのうち、注目領域75に隣接する(前回まで注目領域に位置していた)アイコンとを除く他のアイコンは、目立たない表示又は非表示としてもよい。第3のアイコン縦配列121も、操作部40がユーザによる上下方向の指示を取得する間は、その指示に応じて全体的に上下方向に移動し、この移動に伴って注目領域75に位置するアイコンが入れ替わる。この第3のアイコン縦配列121の動き等に関する表示についても、第1のアイコン縦配列72の場合と同様に、エフェクト処理108が処理を行う。
なお、第3のアイコン縦配列121よりも下層のアイコン縦配列が存在する場合には、ユーザからの指示に応じて、上記と同様に順次下層のアイコン縦配列が表示される。
写真アイコン52は、静止画再生機能を象徴し、静止画を再生する場合に選択されるべきアイコンである。再生の対象となる画像は、主にデジタルカメラで撮影された静止画であり、例えばメモリカード38から読み込まれる。写真アイコン52が交叉領域76に位置したときに展開表示されるコンテンツアイコンは、静止画のサムネイルである。コンテンツに関する情報65としては、撮影日やファイルサイズなどの撮影情報が表示される。
音楽アイコン54は、音楽再生機能を象徴し、音楽データを再生する場合に選択されるべきアイコンである。再生の対象となる音楽データは、例えば光ディスク36から読み込まれたデータが特定の圧縮形式で符号化されたものも含まれる。音楽アイコン54が交叉領域76に位置したときに展開表示されるアイコンは、楽曲単位で表示されたコンテンツアイコンであってもよいし、アルバムなどの単位で楽曲がまとめられたフォルダアイコンであってもよい。コンテンツに関する情報65としては、楽曲やアルバムのタイトル、再生時間などの情報が表示される。音楽データは楽曲のプロモーションビデオなどの動画データを含んでもよく、その場合、その動画のサムネイルをコンテンツアイコンとして利用してもよい。
動画アイコン56は、動画再生機能を象徴し、動画像を再生する場合に選択されるべきアイコンである。再生の対象となる動画像は、アンテナケーブル32から入力されたテレビ番組の録画映像や、デジタルビデオで撮影された録画映像、光ディスク36や外部機器から読み出された映像であり、特定の圧縮形式で符号化されている。これらの場合、動画像に含まれるフレームを縮小したサムネイルをコンテンツアイコンとする。コンテンツに関する情報65としては、記録日や再生時間などの情報が表示される。
放送アイコン58は、放送表示機能を象徴し、アンテナケーブル32から入力されるテレビ番組を視聴する場合に選択されるべきアイコンである。視聴の対象として展開されるコンテンツアイコンは、番組単位であってもよいし、放送局や放送チャンネル単位であってもよい。コンテンツに関する情報65としては、EPG(電子番組案内)のデータに基づいて取得される放送局名、放送チャンネル名、番組タイトル、放送時間などの情報が表示される。
ゲームアイコン62は、ゲーム実行機能を象徴し、ゲームプログラムを実行する場合に選択されるべきアイコンである。実行の対象は、格納部80に格納されたゲームプログラムまたは光ディスク36から読み込まれたゲームプログラムである。ゲームプログラムがゲームのアイコンをデータとして含んでいる場合は、そのアイコンをコンテンツアイコンとして表示する。コンテンツに関する情報65としては、ゲームプログラムのタイトルなどの情報が表示される。
設定アイコン60は、各種設定機能を象徴し、マルチメディア再生装置 20の各種設定を変更する場合に選択されるべきアイコンである。
ネットワークアイコン63は、ネットワーク選択機能を象徴し、インターネット35を介して入力されるコンテンツを再生する場合やウェヴブラウザなどのアプリケーションを実行する場合に選択されるべきアイコンである。
<物理ビューのメニュー画面の説明>
マルチメディア再生装置20に、外部メディア36,38,45,46として、データディスク130、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体(規格ディスク)133、及び第4媒体134が同時に挿入又は接続された状態において、マルチメディア再生装置20が生成する論理ビューのメニュー画面を図面に基づいて説明する。
図8は、データディスク130のディレクトリの階層構造を示す模式図、図9は、格納部80のディレクトリの階層構造を示す模式図、図10は、第1媒体131のディレクトリの階層構造を示す模式図、図11は、第2媒体132のディレクトリの階層構造を示す模式図、図12は、第3媒体133のディレクトリの階層構造を示す模式図、図13は、第4媒体134のディレクトリの階層構造を示す模式図、図14は、交叉領域76の機能アイコンが写真アイコン52である場合の初期設定状態での物理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図、図15は、交叉領域76の機能アイコンが写真アイコン52である場合の初期設定状態から表示対象の格納元が変更された物理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図、図16は、交叉領域76の機能アイコンが音楽アイコン54である場合の初期設定状態での物理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図、図17は、交叉領域76の機能アイコンが動画アイコン56である場合の初期設定状態での物理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図である。なお、図14〜図17において、一点鎖線は同じ第1のアイコン縦配列に含まれるフォルダアイコンのグループを示し、二点差線は同じ第2のアイコン縦配列に含まれるコンテンツアイコン及びフォルダアイコンのグループを示し、破線は同じ第3のアイコン縦配列に含まれるコンテンツアイコン及びフォルダアイコンのグループを示している。また、図14〜図17において、左右のアイコン間を接続する横線は、左側(上層)のフォルダアイコンに対するユーザの決定指示によって右側(下層)の列のアイコンが展開して表示されることを示す。また、以下の説明において、写真ファイル、音楽ファイル、及び動画ファイルは、それぞれ再生対象である静止画像、音楽、及び動画像のデータのファイルであり、音楽データファイル及び動画データファイルは、それぞれ再生対象以外の音楽及び動画像に関するデータ(例えば、タイトル名や総再生時間や記憶した日時など)のファイルである。音楽データファイル及び動画データファイルは、コンテンツアイコンのデータを含んでもよい。
図8に示すように、データディスク130には、フォルダF1が設定され、フォルダF1には、写真フォルダFF1と音楽フォルダMF1と動画フォルダVF1とデータフォルダDFとが設定され、且つ写真ファイルf3が格納されている。写真フォルダFF1には写真ファイルf1,f2が格納され、音楽フォルダMF1には、音楽ファイルm1,m2と音楽データファイルmd1,md2とが格納されている。動画フォルダVF1には動画ファイルv1と動画データファイルvd1とが格納され、データフォルダDFにはマルチメディア再生装置20が再生不可能なデータファイルd1,d2が格納されている。
図9に示すように、格納部80には、フォルダF2が設定され、フォルダF2には、写真フォルダFF2,FF3と音楽フォルダMF2と動画フォルダVF2とが設定されている。写真フォルダFF2には写真ファイルf4,f5が格納され、写真フォルダFF3には写真ファイルf6が格納されている。音楽フォルダMF2には、音楽ファイルm3と音楽データファイルmd3とが格納され、動画フォルダVF2には動画ファイルv2と動画データファイルvd2が格納されている。
図10に示すように、第1媒体131には、フォルダF3が設定され、フォルダF3には、写真フォルダFF4と動画フォルダVF3,VF4とが設定され、且つ写真フォルダf9が格納されている。写真フォルダFF4には写真ファイルf7,f8が格納されている。動画フォルダVF3には動画ファイルv3と動画データファイルvd3とが格納され、動画フォルダVF4には動画ファイルv4が格納されている。
図11に示すように、第2媒体132には、フォルダF4が設定され、フォルダF4には、写真フォルダFF5と動画フォルダVF5とが設定され、且つ写真フォルダf12が格納されている。写真フォルダFF5には写真ファイルf10,f11が格納され、動画フォルダVF5には動画ファイルv5と動画データファイルvd5とが格納されている。
図12に示すように、第3媒体(規格ディスク)133には、フォルダF5が設定され、フォルダF5には、動画フォルダVF6が設定されている。動画フォルダVF6には動画ファイルv6と動画データファイルvd6とが格納されている。
図13に示すように、第4媒体134には、フォルダF6が設定され、フォルダF6には、音楽ファイルm4,m5と音楽データファイルmd4,md5とが格納されている。
初期設定状態の物理ビューでは、格納部80と規格ディスクのフォルダ及びファイルを表示対象から除外するように設定されている。このため、データディスク130、格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体(規格ディスク)133、及び第4媒体134のうち、格納部80と第3媒体133とを除いたデータディスク130、第1媒体131、第2媒体132、及び第4媒体134に設定された全てのフォルダと、これらに格納された全てのコンテンツのうちマルチメディア再生装置20が再生可能なコンテンツとが、初期設定状態の物理ビューの表示対象となる。また、物理ビューでは、データディスク130、第1媒体131、第2媒体132、及び第4媒体134にそれぞれ設定されたディレクトリの階層構造におけるフォルダとコンテンツとの関係に従って、フォルダアイコンとコンテンツアイコンとが表示される。
初期設定状態の物理ビューにおいて、交叉領域76に写真アイコン52が位置する場合、表示対象となるコンテンツは写真フォルダに限定され、図14に示すように、第1のアイコン縦配列72における表示対象は、フォルダF1,F3,F4,F6となる。フォルダF1を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第2のアイコン縦配列120における表示対象は、写真フォルダFF1と写真ファイルf3と音楽フォルダMF1と動画フォルダVF1とデータフォルダDF1となる。さらに、写真フォルダFF1を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第3のアイコン縦配列121における表示対象は、写真ファイルf1,f2となる。同様に、フォルダF3を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第2のアイコン縦配列120における表示対象は、写真フォルダFF4と写真ファイルf9と動画フォルダVF3,VF4となる。写真フォルダFF4を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第3のアイコン縦配列121における表示対象は、写真ファイルf7,f8となる。フォルダF4を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第2のアイコン縦配列120における表示対象は、写真フォルダFF5と写真ファイルf12と動画フォルダVF5となる。写真フォルダFF5を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第3のアイコン縦配列121における表示対象は、写真ファイルf10,f11となる。なお、下位の階層に表示対象が存在しないフォルダが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、下層のアイコン縦配列は表示されず、「表示するデータがありません」など表示対象が存在しないことをユーザに報知する画像が表示されてもよい。
また、物理ビューでは、ユーザによる初期設定状態からの設定変更により、格納部80と第3媒体133とに設定された全てのフォルダと、これらに格納された全てのコンテンツのうちマルチメディア再生装置20が再生可能なコンテンツとを、表示対象とすることが可能である。このように設定を変更した場合、全てのフォルダと全ての写真フォルダとが表示対象となり、図15に示すように、第1のアイコン縦配列72における表示対象は、フォルダF1,F2,F3,F4,F5,F6となる。フォルダF2を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第2のアイコン縦配列120における表示対象は、写真フォルダFF2,FF3と音楽ファイルMF2と動画フォルダVF2となる。写真フォルダFF2を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第3のアイコン縦配列121における表示対象は、写真ファイルf4,f5となる。写真フォルダFF3を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第3のアイコン縦配列121における表示対象は、写真ファイルf6となる。なお、図15において、フォルダF1,F3,F4の下層の状態は図14と同様であるため、図示を省略している。
初期設定状態の物理ビューにおいて、交叉領域76に音楽アイコン54が位置する場合、表示対象となるコンテンツが音楽ファイルに限定され、第1のアイコン縦配列72、第2のアイコン縦配列120及び第3のアイコン縦配列121のそれぞれにおける表示対象は、図16に示すとおりとなる。また、初期設定状態の物理ビューにおいて、交叉領域76に動画アイコン56が位置する場合、表示対象となるコンテンツが動画ファイルに限定され、第1のアイコン縦配列72、第2のアイコン縦配列120及び第3のアイコン縦配列121のそれぞれにおける表示対象は、図17に示すとおりとなる。
次に、初期設定状態の物理ビューにおいて、交叉領域76に動画アイコン56が位置する場合(ユーザが機能アイコンとして動画アイコン56を指定した場合)を例にとって、メニュー画面50の状態を説明する。
機能アイコン配列70を左右方向に移動させて、交叉領域76に動画アイコン56を位置させると、図3に示すように、交叉領域76の直ぐ下方の注目領域75にフォルダF1を示すフォルダアイコンが注目アイコン64として表示され、さらにその下方に、第1のアイコン縦配列72としてフォルダF3,F4,F6を示すフォルダアイコン122が順次並んで表示される。このとき、注目アイコン64の隣接領域(本実施形態では右側)には、フォルダF1に関する情報(AAA)65が表示される。
次に、第1のアイコン縦配列72を上方へ移動させると、図4に示すように、注目領域75にフォルダF3を示すフォルダアイコンが注目アイコン64として表示され、注目アイコン64の隣接領域に、フォルダF3に関する情報(BBB)65が表示される。このとき、フォルダF1を示すフォルダアイコン122は、機能アイコン(動画アイコン56)の上方へ移動する。
この状態で、ユーザが決定指示を入力すると、図5に示すように、機能アイコン配列70と第1のアイコン縦配列72とが全体的に左方向に移動し、機能アイコン配列70のうち交叉領域76よりも右側の機能アイコンが非表示となり、注目領域75に写真フォルダFF4を示すフォルダアイコンが注目アイコン64として表示され、さらにその下方に、第2のアイコン縦配列120として動画フォルダVF3,VF4をそれぞれ示すフォルダアイコン122が順次並んで表示される。このとき、フォルダF3を示すフォルダアイコン122は、通常の表示状態に戻る。また、注目アイコン64の隣接領域に、写真フォルダFF4に関する情報(CCC)65が表示される。
次に、第2のアイコン縦配列72を上方へ移動させると、図6に示すように、注目領域75に動画フォルダVF3を示すフォルダアイコンが注目アイコン64として表示され、注目アイコン64の隣接領域に、動画フォルダVF3に関する情報(DDD)65が表示される。
この状態で、ユーザが決定指示を入力すると、図7に示すように、機能アイコン配列70と第1のアイコン縦配列72と第2のアイコン縦配列120とが全体的に左方向に移動し、注目領域75に動画ファイルv3を示すコンテンツアイコンが注目アイコン64として表示される。なお、この例では、図17に示すように、動画ファイルv3と同じ第3のアイコン縦配列121に属する表示対象が存在しないため、第3のアイコン縦配列121に表示されるアイコンは、動画ファイルv3のみである。このとき、動画フォルダVF3を示すフォルダアイコン122は、通常の表示状態に戻る。また、注目アイコン64の隣接領域に、動画ファイルv3に関する情報(例えば、動画の内容を表す「世界紀行」の文字と、撮像年月日を表す「2004.5.1」の文字)65が表示される。
この状態で、さらにユーザが決定指示を入力すると、動画ファイルv3の再生が開始される。
<論理ビューのメニュー画面の説明>
次に、論理ビューのメニュー画面を図面に基づいて説明する。
図18は、交叉領域76の機能アイコンが写真アイコン52である場合の初期設定状態での論理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図、図19は、交叉領域76の機能アイコンが写真アイコン52である場合の初期設定状態から変更された論理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図、図20は、交叉領域76の機能アイコンが音楽アイコン54である場合の初期設定状態での論理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図、図21は、交叉領域76の機能アイコンが動画アイコン56である場合の初期設定状態での論理ビューのアイコン縦配列を階層的に示す模式図、図22〜図24は、マルチメディア再生装置20により生成される論理ビューのメニュー画面を示す模式図である。なお、図18〜図21において、一点鎖線は同じ第1のアイコン縦配列に含まれるフォルダアイコンのグループを示し、二点差線は同じ第2のアイコン縦配列に含まれるコンテンツアイコン及びフォルダアイコンのグループを示し、破線は同じ第2のアイコン縦配列に含まれるコンテンツアイコン及びフォルダアイコンのグループを示している。また、図18〜図21において、左右のアイコン間を接続する横線は、左側(上層)のフォルダアイコンに対するユーザの決定指示によって右側(下層)の列のアイコンが展開して表示されることを示す。
初期設定状態の論理ビューでは、データディスクのフォルダ及びファイルを表示対象から除外するように設定されている。このため、データディスク130、格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体(規格ディスク)133、及び第4媒体134のうち、データディスク130を除いた格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体(規格ディスク)133、及び第4媒体134に格納された全てのコンテンツのうちマルチメディア再生装置20が再生可能なコンテンツが、初期設定状態の論理ビューの表示対象となる。また、論理ビューでは、格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体(規格ディスク)133、及び第4媒体134にそれぞれ設定されたディレクトリの階層構造におけるフォルダとコンテンツとの関係に従うことなく、フォルダアイコンとコンテンツアイコンとが表示される。この例では、格納部80のフォルダF2と第1媒体131のフォルダF3と第4媒体134のフォルダF6とが表示対象として許容され、これらのフォルダF3,F4,F6に表示対象となるコンテンツが含まれている場合に、フォルダF3,F4,F4が表示対象とされると共に、各フォルダF3,F4,F6のフォルダアイコンの下層に表示対象となるコンテンツが表示される。各フォルダF3,F4,F6の何れにも含まれない表示対象のコンテンツ(表示対象である格納元のコンテンツであって、そのコンテンツの上層に表示対象のフォルダが存在しない場合)は、第1のアイコン縦配列72に含める。
初期設定状態の論理ビューにおいて、交叉領域76に写真アイコン52が位置する場合、表示対象となるコンテンツは上記物理ビューと同様に写真フォルダに限定され、図18に示すように、第1のアイコン縦配列72における表示対象は、フォルダF2,F3と写真フォルダf10,f11,f12となる。フォルダF2を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第2のアイコン縦配列120における表示対象は、写真ファイルf4,f5,f6となる。フォルダF3を示すフォルダアイコンが注目領域75に位置した状態でユーザからの決定指示を受けた場合、第2のアイコン縦配列120における表示対象は、写真ファイルf7,f8,f9となる。
また、論理ビューでは、ユーザによる初期設定状態からの設定変更により、新たなフォルダを表示上仮想的に設定し、所定のコンテンツを新たに設定したフォルダの下層に表示することも可能である。例えば、図19に示すように、図18の状態から第1のアイコン縦配列72にフォルダF7を仮想的に設定し、このフォルダF7の下層の第2のアイコン縦配列120に、任意の写真ファイル(この例では写真ファイルf10,f12)を含ませてもよい。
初期設定状態の論理ビューにおいて、交叉領域76に音楽アイコン54が位置する場合、表示対象となるコンテンツは物理ビューと同様に音楽ファイルに限定され、第1のアイコン縦配列72及び第2のアイコン縦配列120のそれぞれにおける表示対象は、図20に示すとおりとなる。また、初期設定状態の論理ビューにおいて、交叉領域76に動画アイコン56が位置する場合、表示対象となるコンテンツは物理ビューと同様に動画ファイルに限定され、第1のアイコン縦配列72及び第2のアイコン縦配列120のそれぞれにおける表示対象は、図21に示すとおりとなる。
次に、初期設定状態の論理ビューにおいて、交叉領域76に動画アイコン56が位置する場合(ユーザが機能アイコンとして動画アイコン56を指定した場合)を例にとって、メニュー画面50の状態を説明する。
機能アイコン配列70を左右方向に移動させて、交叉領域76に動画アイコン56を位置させると、図22に示すように、交叉領域76の直ぐ下方の注目領域75にフォルダF2を示すフォルダアイコンが注目アイコン64として表示され、さらにその下方に、第1のアイコン縦配列72としてフォルダF3を示すフォルダアイコン122と動画ファイルv5,v6を示すコンテンツアイコン123が順次並んで表示される。このとき、注目アイコン64の隣接領域(本実施形態では右側)には、フォルダF2に関する情報(EEE)65が表示される。なお、フォルダF2に関する情報として、物理ビューとは異なる内容を表示してもよい。
次に、第1のアイコン縦配列72を上方へ移動させると、図23に示すように、注目領域75にフォルダF3を示すフォルダアイコンが注目アイコン64として表示され、注目アイコン64の隣接領域に、フォルダF3に関する情報(BBB)65が表示される。このとき、フォルダF2を示すフォルダアイコン122は、機能アイコン(動画アイコン56)の上方へ移動する。なお、フォルダF3に関する情報(BBB)65として、上記物理ビューとは異なる情報を表示してもよい。
この状態で、ユーザが決定指示を入力すると、図24に示すように、機能アイコン配列70と第1のアイコン縦配列72とが全体的に左方向に移動し、機能アイコン配列70のうち交叉領域76よりも右側の機能アイコンが非表示となり、注目領域75に動画ファイルv3を示すコンテンツアイコンが注目アイコン64として表示され、動画ファイルv3の下方に、第2のアイコン縦配列120としての動画ファイルv4を示すコンテンツアイコン123が表示される。このとき、フォルダF3を示すフォルダアイコン122は、通常の表示状態に戻る。また、注目アイコン64の隣接領域に、物理ビューの場合と同様に、動画ファイルv3に関する情報(例えば、動画の内容を表す「世界紀行」の文字と、撮像年月日を表す「2004.5.1」の文字)65が表示される。なお、動画ファイルv3に関する情報として、物理ビューとは異なる内容を表示してもよい。
この状態で、さらにユーザが決定指示を入力すると、動画ファイルv3の再生が開始される。
このように、物理ビューでは表示対象となる外部メディアの全てのフォルダを表示対象とし、さらにフォルダ及びコンテンツをディレクトリの階層構造を反映した状態で表示している。これに対し、論理ビューでは表示対象とするフォルダを限定している。また、論理ビューでは、ディレクトリの階層構造に従うことなく、第1のアイコン縦配列72の表示対象にコンテンツが含まれる。従って、ユーザは、物理ビューと論理ビューとを適宜切り替えることにより、目的に合ったメニュー画面を表示させることができ、利便性が向上する。例えば、再生目的でコンテンツを探す場合には、表示対象となるフォルダが制限された論理ビューが適する。また、コンテンツが格納された場所(格納元やフォルダ)を調べる場合には、ディレクトリの階層構造に従って表示される物理ビューが適する。
<コピー処理の説明>
外部メディア36,38,45,46に格納されたコンテンツをデータ格納部80にコピーする場合、ユーザは、まずメニュー画面50を表示し、コピー対象のコンテンツを示すコンテンツアイコン123又はフォルダを示すフォルダアイコン122を注目領域75に位置させた状態(所望のコンテンツ又はフォルダを指定した状態)に設定する。この状態で、所定の操作入力を行うことによって、オプションのコピー実行画面を表示させる。コピー実行画面の画像データは、表示制御部48によって生成されて表示出力部49に出力される。最後に、コピー実行画面内に表示された指示に従って、コピーを開始させるための所定の指示入力を行う。
ここで、外部メディア36,38,45,46に格納されたコンテンツに、マルチメディア再生装置20が格納元から直接再生することは許容されているが、他の媒体へのコピーについては禁止されているものが含まれている場合がある。なお、コピーが禁止されているものには、予めコピー禁止の設定がなされているコンテンツ(例えば、コピー処理が実行できないデータ構造を有するコンテンツ)の他、コンテンツのデータファイルをコピーすることは可能であるが、コピーされたコンテンツを再生することができず、コピーの実質的な機能を許容しないもの(例えば、コンテンツが格納元に関連付けられており、コンテンツのデータファイルを格納部80にコピーしただけでは格納部80から読み出して再生できないもの)も含まれる。
このため、本実施形態のコピー処理では、コピーが禁止されているコンテンツがコピー対象として指定されたときは、コピー実行画面の表示を行わず、コピー処理の開始を禁止する。また、フォルダがコピー対象として指定されたときは、「コピーが禁止されているコンテンツはコピーされない」などのようにユーザに注意を促す文章をコピー実行画面に表示し、この注意表示と共に、コピーの開始を指示する場合の操作入力を画面に表示する。コピーの開始が指示されると、コピー制御部81は、ユーザによって指定されたフォルダに含まれるコンテンツのうち、コピーが禁止されているものを除く他の全てのコンテンツを、外部メディア36,38,45,46から格納部80へコピーする。
なお、コピー対象としてフォルダが指定された場合、そのフォルダに含まれるコンテンツのうちコピーが禁止されているものを除く他の全てのコンテンツがコピー処理の対象となるが、物理ビューにおいてフォルダに含まれるコンテンツは、選択された機能アイコンに対応して表示対象とされたコンテンツに限定してもよく、表示対象ではないがディレクトリの階層構造においてそのフォルダに含まれる他のコンテンツを含めてもよい(例えば、写真ファイルと動画ファイルとが格納されたフォルダがコピー対象として指定され、且つ機能アイコンとして写真アイコンが選択されている場合、画面に表示された写真ファイルのみをコピー処理の対象としてもよく、写真ファイルに加えて画面に表示されていない動画ファイルをコピー対象に含めてもよい)。また、論理ビューの場合には、表示態様がディレクトリの階層構造と相違する場合があるため、コピー処理の対象を、メニュー画面での表示上そのフォルダの下層として存在するコンテンツに限定してもよい。また、コピー制御部81は、フォルダのコピーを実行する場合、そのフォルダに含まれており且つコピーが禁止されていないコンテンツ(例えば、コピーが禁止されていない動画ファイル)に関連付けられているサムネイルファイル(例えば、動画ファイルのサムネイルファイル)などの付属情報を、コピー対象のコンテンツと共に、格納部80へコピーしてもよい。なお、サムネイルファイルなどの関連情報は、コピー対象のコンテンツと同じフォルダ(すなわち、コピー処理の対象として指定されたフォルダ)に保存されているものであってもよく、また、同じフォルダではない他のフォルダに保存されているものであってもよい。また、コピーが禁止されているコンテンツか否かは、コンテンツのデータのフォーマット形式によって判断することができる。
次に、コピー制御部81が実行するコピー処理(表示制御部48が実行する画像生成処理を含む)について、図25のフローチャートに基づいて説明する。
本処理は、メニュー画面50においてコンテンツアイコン123又はフォルダアイコン122が注目領域75に位置した状態で、コピー開始画面を表示させるためのユーザからの所定の指示操作を、操作部40が取得することによって開始する。
本処理が開始されると、コピー制御部81は、コンテンツが指定されたか否かを判定し(ステップS1)、コンテンツが指定されていると判定した場合、指定されたコンテンツがコピーが禁止されているコンテンツか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2において、コピーが禁止されているコンテンツではないと判定した場合、コピー制御部81は、コピー開始画面の表示を表示制御部48に指示し(ステップS3)、ステップS4へ進む。このコピー開始画面は、コピー対象となるコンテンツを特定する情報と、「コピーを開始する」等の文章と、コピーを開始する場合の操作入力とコピーを開始せずに処理を終了する場合の操作入力とを選択的に実行することをユーザに促す表示とを含む。
一方、ステップS2において、処理の終了を指示する操作入力であると判定した場合(NO)、まだメニュー画面が表示された状態であるため、そのまま処理を終了する。
ステップS4では、ユーザからの入力操作がコピーの開始を指示する操作入力であるか、又は処理の終了を指示する操作入力であるかを判定する。コピーの開始を指示する操作入力であると判定した場合(YES)、ステップS5へ進み、コピー処理を開始する。
コピー処理中は、コピー制御部81は、格納部80へのコンテンツのコピーを実行すると共に、コピー中であることを報知するコピー実行報知画面の表示を表示制御部48に指示する。コピー実行報知画面は、コピー実行中のコンテンツを特定する情報と、コピー中であることを報知する文章と、コピーを中止する場合の操作入力をユーザに報知する表示と、コピーの進行状況を模式的に表す図やコンテンツの全体のデータ量に対するコピー済みのデータ量の割合を示す数値とを含んでもよい。コピー処理が完了すると、コピー制御部80は、コピー終了報知画面の表示を表示制御部48に指示して、ステップS5の処理を終了する。ステップS5の終了は、ユーザからの確認指示を待って行ってもよい。また、コピー実行報知画面の表示中にユーザによりコピーの中止が指示されると、コピー制御部81は、中止しても良いかをユーザに確認するための中止確認画面の表示を表示制御部48に指示する。中止確認画面において、ユーザから再度コピーの中止が指示されると、コピー制御部81は、コピー処理を途中で中止して、ステップS5の処理を終了する。また、コピーが失敗した場合、コピー制御部81は、エラー報知画面の表示を表示制御部48に指示して、ステップS5の処理を終了する。
ステップS5の処理が終了すると、ステップS6へ進み、メニュー画面を表示して、本処理を終了する。
また、ステップS4において、処理の終了を指示する操作入力であると判定した場合(NO)、ステップS6へ進み、メニュー画面を表示して、本処理を終了する。
また、ステップS1において、コンテンツが指定されていない(フォルダが指定されている)と判定した場合、コピー開始画面の表示を表示制御部48に指示し(ステップS7)、ステップS8へ進む。このコピー開始画面は、コピー対象となるコンテンツを特定する情報と、「コピーが禁止されているコンテンツはコピーされない」などのようにユーザに注意を促す文章と、コピーを開始する場合の操作入力とコピーを開始せずに処理を終了する場合の操作入力とを選択的に実行することをユーザに促す表示とを含む。
ステップS8では、ユーザからの入力操作がコピーの開始を指示する操作入力であるか、又は処理の終了を指示する操作入力であるかを判定する。コピーの開始を指示する操作入力であると判定した場合(YES)、ステップS9へ進む。
ステップS9では、コピー制御部80は、格納部80の空き容量を検出し、指定されたファイルの含まれるコンテンツのうちコピーが禁止されたコンテンツを除いたコピー処理の対象となる全てのコンテンツの総データ量に対し、格納部80に十分な空き容量があるか否か(容量不足か否か)を判定する(ステップS10)。
ステップS10において、格納部80の容量が不足していると判定した場合、コピー制御部81は、空き容量不足であることを報知する容量不足報知画面の表示を表示制御部48に指示し(ステップS11)、ステップS12へ進む。この容量不足報知画面は、空き容量が不足しているためにコピーが途中で中止される可能性があること報知する文章と、コピーを開始する場合の操作入力とコピーを開始せずに処理を終了する場合の操作入力とを選択的に実行することをユーザに促す表示とを含む。
ステップS12では、ユーザからの入力操作がコピーの開始を指示する操作入力であるか、又は処理の終了を指示する操作入力であるかを判定する。コピーの開始を指示する操作入力であると判定した場合(YES)、ステップS13へ進み、コピー処理を開始する。
また、ステップS10において、格納部80の容量が不足していないと判定した場合も、ステップS13へ進み、コピー処理を開始する。
コピー処理中は、コピー制御部81は、指定されたフォルダに含まれるコンテンツのうち、コピーが禁止されているものを除く他の全てのコンテンツを、外部メディア36,38,45,46から格納部80へコピーする。また、コピー中であることを報知するコピー実行報知画面の表示を表示制御部48に指示する。コピー実行報知画面は、コピー実行中のフォルダ又はコンテンツを特定する情報と、コピー中であることを報知する文章と、コピーを中止する場合の操作入力をユーザに報知する表示と、コピーの進行状況を模式的に表す図やコンテンツの全体のデータ量に対するコピー済みのデータ量の割合を示す数値とを含んでもよい。コピーの進行状況に関する情報は、コンテンツ毎に表示してもよい。また、格納部80へのコンテンツのコピーは、格納部80のうちユーザから指定されたディレクトリに、コピー対象のフォルダと同じ名称のフォルダを作成し、作成したフォルダにコンテンツを格納してもよい。コピー処理が完了すると、コピー制御部80は、コピー終了画面の表示を表示制御部48に指示して、ステップS5の処理を終了する。ステップS13の終了は、ユーザからの確認指示を待って行ってもよい。また、コピー実行報知画面の表示中にユーザによりコピーの中止が指示されると、コピー制御部81は、中止しても良いかをユーザに確認するための中止確認画面の表示を表示制御部48に指示する。中止確認画面において、ユーザから再度コピーの中止が指示されると、コピー制御部81は、コピー処理を途中で中止して、ステップS11の処理を終了する。また、コピーが失敗した場合や容量不足によって全てのコンテンツをコピーできなかった場合、コピー制御部81は、エラー報知画面又はコピー失敗報知画面の表示を表示制御部48に指示して、ステップS13の処理を終了する。
ステップS13の処理が終了した場合、又はステップS8においてユーザからの入力操作が処理の終了を指示する操作入力であると判定した場合(NO)は、ステップS6へ進み、本処理を終了する。
なお、上記処理では、コピーが禁止されているコンテンツがコピー対象として直接指定された場合、コピー開始画面を表示せずに処理を終了しているが、コピー開始画面を表示し、ユーザからコピー開始の指示を受けた後に、エラーとして処理を終了してもよい。この場合、処理の終了前にコピー開始画面をメニュー画面に戻す。
このように、上記コピー処理によれば、コピーが禁止されているコンテンツを含むフォルダをコピー対象として指定した場合であっても、コピーの途中で処理が中断したり、マルチメディア再生装置20によって再生できない状態でコンテンツのデータが不要にコピーされてしまうことを防止できるので、ユーザにとっての利便性が向上する。
また、上記ステップS13では、フォルダに含まれる全てのコンテンツに対してコピーが禁止されているものであるか否かを判定するコピー禁止判定処理を個別に行う。ここで、コピー禁止判定処理を実行する前に、コピーが禁止されたファイルを含む可能性が高い特定のディレクトリに当該フォルダが存在しているか否かを判定する特定ディレクトリ判定処理を実行し、特定のディレクトリに当該フォルダが存在していると判定した場合にコピー禁止判定処理を行い、存在しないと判定した場合にコピー禁止判定処理を行わずに全てのコンテンツをコピーしてもよい。なお、上記特定ディレクトリ判定処理は、ステップS1においてコンテンツが指定されていないと判定した後で、且つコピー禁止判定処理よりも前であれば、何れのタイミングで行ってもよい。このように、コピーが禁止されているコンテンツを含む可能性が高いフォルダに限定してコピー禁止判定処理を実行することにより、コピー処理による負荷を軽減することができ、処理時間の短縮を図ることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、コンテンツの各格納元(外部メディア36,38,45,46及び格納部80)に対して、個別にデフォルトビュー(基本の表示態様)が設定され、格納元のデフォルトビューの設定に従ってメニュー画面50にフォルダアイコン及びコンテンツアイコンを表示する点で、メニュー画面50全体の表示態様が物理ビュー又は論理ビューに設定される上記第1実施形態と相違する。なお、上記第1実施形態と同様の部分については、重複する説明を省略する。
図26に示すように、コンテンツの各格納元にはそれぞれデフォルトビューが設定されている。例えば、格納部80、光ディスク36のうち規格ディスク、メモリカード38、他の装置44の記憶媒体45及び他の装置44に装着又は接続された記憶媒体46に対しては、デフォルトビューとして論理ビューが設定され、光ディスク36のうちデータディスクに対しては、デフォルトビューとして物理ビューが設定されている。表示制御部48は、メニュー画面50の画像データを生成する際に、各格納元のデフォルトビューに応じて各格納元毎に表示対象とするフォルダアイコン及びコンテンツアイコンを決定する。すなわち、第1のアイコン縦配列72の表示において、各格納元のデフォルトビューに従って、その格納元のファイル及びコンテンツに対して表示対象とするか否かが決定され、この点において第1実施形態と相違する。
例えば、マルチメディア再生装置20が、データディスク130、格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体133、及び第4媒体134からそれぞれコンテンツを再生可能であり、各格納元が、図8〜図13に示すディレクトリの階層構造を有し、第1媒体131と第2媒体132と第4媒体134とが、それぞれ規格ディスク、メモリカード38、他の装置の記憶媒体45又は他の装置に装着又は接続された記憶媒体46の何れかであり、第3記憶媒体133が規格ディスクであり、各格納元の物理ビュー及び論理ビューのアイコン縦配列が図14〜図21に示すように設定されており、機能アイコンとして動画アイコン56が指定された場合を例にとって、本実施形態のメニュー画面50の表示を説明する。
格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体133及び第4媒体134に対しては、デフォルトビューとして論理ビューが設定され、データディスク130に対しては、デフォルトビューとして物理ビューが設定されている(図26参照)。
従って、図27に示すように、第1のアイコン縦配列72には、フォルダF1,F2,F3をそれぞれ示すフォルダアイコン122(フォルダF1は注目アイコン64)と、動画ファイルv5,v6をそれぞれ示すコンテンツアイコン123とが、縦方向に並んで表示される。これらのうち、フォルダF1を示すフォルダアイコン(注目アイコン64)は、物理ビューによって表示され、フォルダF2,F3をそれぞれ示すフォルダアイコン122と、動画ファイルv5,v6をそれぞれ示すコンテンツアイコン123とは、論理ビューによって表示される。
このため、ユーザがフォルダF1を指定して展開した場合の第2のアイコン縦配列120は、物理ビューに従って表示される。すなわち、図28に示すように、第2のアイコン縦配列120には、写真フォルダFF1と音楽フォルダMF1と動画フォルダVF1とデータフォルダDF1とをそれぞれ示すフォルダアイコン122が、縦方向に並んで表示される。一方、図27に示す第1のアイコン縦配列72において、ユーザが動画ファイルv5,v6を指定すると、動画ファイルv5,v6がそれぞれ再生される。
さらに、図28に示す第2のアイコン縦配列120において、ユーザが動画フォルダVF1を指定して展開した場合の第3のアイコン縦配列121も、物理ビューに従って表示される。すなわち、図29に示すように、第3のアイコン縦配列121には、動画ファイルv1を示すコンテンツアイコン123が表示され、ユーザが動画ファイルv1をさらに指定すると、動画ファイルv1が再生される。
これに対し、ユーザがフォルダF2,F3を指定して展開した場合の第2のアイコン縦配列120は、論理ビューに従って表示される。例えば、フォルダF3が指定されると、図30に示すように、第2のアイコン縦配列120には動画ファイルv3,v4とをそれぞれ示すコンテンツアイコン123が、縦方向に並んで表示され、ユーザが動画ファイルv3,v4をさらに指定すると、動画ファイルv3,v4がそれぞれ再生される。なお、この第2のアイコン縦配列120は、図24に示す配列と同じである。
このように、本実施形態では、コンテンツの格納元毎にデフォルトビューが設定され、格納元のデフォルトビューの設定に従ってメニュー画面50にフォルダアイコン及びコンテンツアイコンが表示されるので、デフォルトビューを各格納元の特性に応じて設定しておくことにより、ユーザの利便性がさらに向上する。
[第3実施形態]
第3実施形態は、あるフォルダをアイコン縦配列に展開表示した状態で、そのアイコン縦配列の表示態様を、ユーザからの指示によって切り替えることが可能な点で、上記第1実施形態及び第2実施形態と相違する。なお、上記第1実施形態及び第2実施形態と同様の部分については、重複する説明を省略する。
本実施形態では、あるフォルダがユーザによって指定され、そのフォルダが物理ビュー又は論理ビューの一方の表示態様に従ってアイコン縦配列に展開表示されているとき、操作部40がユーザから表示態様を切り替えるための入力指示(表示態様設定指示)を取得すると、表示制御部48は、そのアイコン縦配列が他方の表示態様に従って展開表示されるように画像データを生成する。アイコン縦配列の表示態様を変更する場合、その上層の他のアイコン縦配列の表示態様は、変更前の状態に維持してもよく、また変更対象のアイコン縦配列の表示態様に合わせて変更してもよい。また、表示態様を切り替えるためのユーザによる指示操作は、コントローラ42の所定の操作ボタンの押下であってもよい。
例えば、図24又は図30に示すように、機能アイコンとして動画アイコン56が指定され、第1のアイコン縦配列72においてフォルダF3を示すフォルダアイコン122が指定され、フォルダF3が論理ビューに従って第2のアイコン縦配列120に展開表示されているとき、ユーザから表示態様を切り替えるための入力指示があると、図31に示すように、第2のアイコン縦配列120が物理ビューに従った表示に切り替わり、第2のアイコン縦配列120には、写真フォルダFF4及び動画フォルダVF3,VF4をそれぞれ示すフォルダアイコン122が縦方向に並んで表示される。なお、図31は、図24に対応した図であり、図30に対応する図については、図30の第2のアイコン縦配列120を図31の第2の第2のアイコン配列120に置き換えたものであるため、その図示を省略している。
また、フォルダの表示態様の切り替えは、そのフォルダの格納元が物理ビュー及び論理ビューの双方に設定可能である格納元に限って許容される。また、初期設定状態で物理ビューには設定不可能な格納元であっても、表示初期設定状態から設定変更されることによって物理ビューによる表示が可能となる場合や、デフォルトビューが論理ビューである場合には、その格納元についても表示態様の切り替えを許容してもよい。
このように、本実施形態では、フォルダを展開表示している状態で、ユーザが任意にコンテンツの格納元毎にデフォルトビューが設定され、格納元のデフォルトビューの設定に従ってメニュー画面50にフォルダアイコン及びコンテンツアイコンが表示されるので、デフォルトビューを各格納元の特性に応じて設定しておくことにより、ユーザの利便性がさらに向上する。
[第4実施形態]
第4実施形態は、上記第2実施形態の変形例であり、第1のアイコン縦配列72については、予め定められた所定の設定に従って表示する点で、上記第1及び第2実施形態と相違する。
第1のアイコン縦配列72についての所定の設定とは、例えば、格納部80以外の外部メディアをそれぞれ示すアイコンを縦方向に順次配置し、その下方に、格納部80に対応するアイコンを論理ビューに従って配置する。このとき、格納部80にこれを総括する一つの代表フォルダが設定されている場合には、そのフォルダの下層から論理ビューに従ってアイコンを表示する。そして、第1のアイコン縦配列72の各アイコンを指定して展開表示する場合には、第2のアイコン縦配列120には、指定したアイコンに対応する格納元のデフォルトビューに従って、フォルダアイコン及びコンテンツアイコンを表示する。
例えば、上記第2実施形態と同様に、マルチメディア再生装置20が、データディスク130、格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体133、及び第4媒体134からそれぞれコンテンツを再生可能であり、各格納元が、図8〜図13に示すディレクトリの階層構造を有し、第1媒体131と第2媒体132と第4媒体134とが、それぞれ規格ディスク、メモリカード38、他の装置の記憶媒体45又は他の装置に装着又は接続された記憶媒体46の何れかであり、第3記憶媒体133が規格ディスクであり、各格納元の物理ビュー及び論理ビューのアイコン縦配列が図14〜図21に示すように設定されており、機能アイコンとして動画アイコン56が指定された場合を例にとって、本実施形態のメニュー画面50の表示を説明する。
格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体133及び第4媒体134に対しては、デフォルトビューとして論理ビューが設定され、データディスク130に対しては、デフォルトビューとして物理ビューが設定されている(図26参照)。
また、データディスク130、格納部80、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体133、及び第4媒体134には、それぞれ代表フォルダF1,F2,F3,F4,F5,F6が設定されている。
図32に示すように、第1のアイコン縦配列72には、データディスク130を示すフォルダF1のフォルダアイコン(注目アイコン64)、第1媒体131を示すフォルダF3のフォルダアイコン122、第2媒体132を示すフォルダF4のフォルダアイコン122、第3媒体133を示すフォルダF5のフォルダアイコン122、及び第4媒体134を示すフォルダF6のフォルダアイコン122が、縦方向に配置され、その下方に、格納部80を論理ビューで表示した場合にフォルダF2の次の階層(下層)に存在する動画ファイルv2のコンテンツアイコン123が表示される。各フォルダアイコン122を展開すると、第2のアイコン縦配列は、そのフォルダに対応する格納元のデフォルトビューに従って表示される。例えば、データディスク120を示すフォルダF1を展開したときの第2のアイコン縦配列は、物理ビューに従って表示され、第1媒体131、第2媒体132、第3媒体133及び第4媒体134をそれぞれ示すフォルダF3,F4,F5,F6をそれぞれ展開したときの第2のアイコン縦配列は、論理ビューに従って表示される。また、これらのフォルダアイコンに代えて、各外部メディアを象徴するメディアアイコンを表示してもよい。
なお、上記実施形態では、マルチメデイア再生装置20について説明したが、上記メニュー画面の表示は、例えば単一の記憶媒体からコンテンツを読み出して再生する再生装置においても用いることができる。例えば、内蔵ハードディスク又は一つの外部メディアからの再生機能のみを有する再生装置においも、メニュー画面の表示態様として、物理ビューと論理ビューとを選択的に切り替えて表示させることができる。
また、上記メニュー画面の表示は、一種類のコンテンツのみを再生可能な再生装置(例えば、音楽データファイルのみを再生可能な再生装置)においても用いることができる。
また、上述のマルチメディア再生装置20においては、表示手段として機能するテレビジョン受像機30や、操作手段として機能するコントローラ42を装置本体と別体で構成した。しかし、本発明に係るマルチメディア再生装置20は、表示手段や操作手段を装置本体と一体的に構成するようにしても良く、更に、携帯型の装置として構成するようにしても良い。
上述の各実施の形態の説明は本発明の一例である。このため、本発明は上述の各実施の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、上述の実施の形態以外であっても種々の変更が可能であることは勿論である。
20・・・マルチメディア再生装置、30・・・テレビジョン受像機、37・・・情報提供サーバ、40・・・操作部、42・・・コントローラ、49・・・表示出力部、48・・・表示制御部、50・・・メニュー画面、 80・・・格納部、81・・・コピー制御部