JP4764038B2 - インクジェット記録装置の駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチドロップ駆動を採用したインクジェット駆動方法に関する。
インクを収容するインク室に連通しこのインク室のインクを吐出するノズルと、前記インク室の容積を駆動波形に応じて変化させるアクチュエータを有し、前記アクチュエータの動作により前記ノズルからインク滴を複数回連続的に吐出させて1画素を形成するインクジェット駆動方法が知られている。このインクジェット駆動方法においては、インク室内の圧力波がインク吐出方向の一端から他端まで伝播する時間をALとしたとき、1ドロップのインクを吐出するのに少なくとも3ALの時間が必要であった。これは、マルチドロップの各ドロップでインク吐出動作をするパルス及びインク吐出後のインクの振動をキャンセルするパルスの計3ALで構成されているからである。
なお、複数滴を飛翔させ、該複数滴で1画素を形成するインクジェットヘッドが知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、非印字時に圧電振動子を作動させてノズル開口のメニスカスを揺動させることにより、インクの膜による目詰まりを防止するようにしたインクジェット式記録装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、インク滴形成前のメニスカスを反吐出方向に後退させる第1の電圧パルスに対してインク滴を吐出させる第2の電圧パルスを使用するインクジェット記録方式が知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、インク吐出を行なわない画素に対してノズルから液滴を吐出させずにノズル先端の液体表面を振動させるためのパルスを含んだ駆動信号を生成するようにしたインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開平7−117225号 特開平7−137252号 特開昭63−153149号 特開平10−250064号
このように、1ドロップ吐出するのに要する時間が長いため、マルチドロップ数が増えると、顕著に高速駆動が難しくなってくる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、ノズルからインク滴を複数回連続的に吐出させて1画素を形成するインクジェット記録装置において、高速駆動が可能なインクジェット記録装置の駆動方法を提供することにある。
請求項記載の発明は、インクを収容するインク室に連通しこのインク室のインクを吐出するノズルと、前記インク室の容積を駆動波形に応じて変化させるアクチュエータを有し、前記アクチュエータの動作により前記インク室を拡張し前記アクチュエータを元に戻す駆動パルスを前記アクチュエータに複数回連続して加えることで前記ノズルからインク滴を複数回連続的に吐出させて1画素を形成するインクジェット記録装置の駆動方法であって、前記インク室内の圧力波がインク吐出方向の一端から他端まで伝播する時間をALとしたとき、前記インク室を拡張させる時間幅がAL以下の前記駆動パルスを2.25AL〜2.4ALのパルス周期Tdで連続して前記アクチュエータに供給し、連続的に複数のインクを吐出させて1つの画素を形成するようにし、1画素を形成する複数の前記駆動パルスの最後の駆動パルス後のインク室の残留振動を抑えるキャンセルパルスを、前記最後の駆動パルスの前端部とこのキャンセルパルスの前端部との時間間隔をTdとし、このキャンセルパルスのパルス幅を1.4AL〜1.9ALとして、前記最後の駆動パルス後に前記アクチュエータに供給するようにしたことを特徴とする。
請求項記載の発明は、インクを収容するインク室に連通しこのインク室のインクを吐出するノズルと、前記インク室の容積を駆動波形に応じて変化させるアクチュエータを有し、前記アクチュエータの動作により前記インク室を拡張し前記アクチュエータを元に戻す駆動パルスを前記アクチュエータに複数回連続して加えることで前記ノズルからインク滴を複数回連続的に吐出させて1画素を形成するインクジェット記録装置の駆動方法であって、前記インク室内の圧力波がインク吐出方向の一端から他端まで伝播する時間をALとしたとき、前記インク室を拡張させる時間幅がAL以下の前記駆動パルスを2.25〜2.4ALのパルス周期Tdで連続して前記アクチュエータに供給し、前記複数の駆動パルスの最初の駆動パルスの前に、インクが吐出しない程度のインクの振動を引き起こすプリパルスを前記アクチュエータに印加し、そのプリパルスの前端部と後端部の中間位置と前記最初の駆動パルスの前端部と後端部の中間位置との時間間隔を2.25〜2.4ALとし、このプリパルスのパルス幅は前記第1の駆動パルスのパルス幅以下であることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、確実にインク室内のインクの残留振動を抑制することができる。これにより、一層ヘッドの高速駆動が可能である。
請求項記載の発明によれば、ヘッドの高速駆動が可能である。
以下図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。まず、図12を参照してカイザー型インクジェットヘッドの概略構成について説明する。図12(A)は図12(B)の隔壁を含む平面に沿った断面図である。
図12に示すように、カイザー型インクジェットヘッドは、インクを収容する複数のインク室11を隔壁12で仕切って構成している。そして、各インク室11にはインク滴を吐出するノズル13が設けられている。各インク室11の底面は振動板14によって形成され、この振動板14の下面側には各インク室11に対応して複数の圧電部材15が固定されている。これら振動板14と圧電部材15によりアクチュエータが構成され、圧電部材15は駆動波形発生手段16の出力端子に電気的に接続されている。
なお、図12(A)において、16は共通インク室、17はインク供給口である。
次に、図13を参照してシェア−モード型のインクジェットヘッドの概略構成について説明する。図13(A)は図13(B)のノズルを含む平面での断面図である。
図13に示すように、シェア−モード型のインクジェットヘッドの隔壁21はせん断方向に歪む圧電部材で構成されている。この隔壁21には駆動波形発生手段22から出力される駆動電圧が印加される。そして、駆動電圧の印加により圧電部材が変形し、インク室23内の容積が変形して、ノズル24からインクが吐出される。
なお、図13(A)において、25は共通インク室、26はインク供給口である。
以降、図13のシェア−モード型インクジェットヘッドを用いて本願発明に係るインクジェット駆動方法について説明する。
まず、本願発明のインクジェット駆動方法と従来のインクジェット駆動方法との相違について説明する。
複数の液滴を連続的にノズル24から吐出させて1つの画素を形成するいわゆるマルチドロップ式駆動方法が知られている。例えば、8つの液滴をノズル24から連続的に吐出させて1つの画素を形成する駆動方法を一例にとって説明する。
従来のマルチドロップ駆動方法では、図1(A)に示すように8つの駆動パルスP1〜P8を隔壁21に印加する。
従来の駆動方法における各駆動パルスP1〜P8はそれぞれインク室23を拡張させる拡張パルスPaと、その後にインク室23を収縮させる収縮パルスPbとを有する。この一組の拡張パルスPaと収縮パルスPbによりノズル24からインクを1滴吐出させるようにしている。
これに対して、本願発明の駆動方法では、図1(B)〜図1(D)に示すように駆動パルスとして拡張パルスPaだけを用い、収縮パルスPbは用いていない。
本願発明は、インク室23内の圧力波がインク吐出方向の一端から他端まで伝播する時間をALとしたときに、インク室23を拡張する方向に時間幅AL以下のパルスを入力させる。以下、このパルスを第1駆動パルスPxと呼ぶことにする。もし、第1駆動パルスPxの時間幅をAL時間より長くすると、インク室23の圧力が減少しているときにインク室23の圧力を上げることになるので効率が良くないためである。
そして、最初の第1駆動パルスPxで引き起こしたインク室23内のインクの振動に合わせて、次の第1駆動パルスPxを印加して次のインクの吐出を行なう。この操作が繰り返し行なわれることにより、複数の液滴が連続的に吐出されて1つの画素が形成される。
つまり、図1(B)に示すように8つの駆動パルスP1〜P8が連続して印加される。図1(B)においては、駆動パルスP8の後にキャンセルパルスが印加されているが、このキャンセルパルスが印加されない状態での動作について以降説明する。
第1駆動パルスPxを印加する周期TdをALの偶数倍にすると、効率は良くなるが、インク室23の圧力及びインクの流速がインク吐出毎に増大してしまい、直ぐに印字不良やミスディレクション印字を引き起こしてしまうなど、インクの安定した吐出が得られなくなる(図2参照)。図2(A)は第1駆動パルスPxの周期Tdを2ALとした波形である。図2(B)は図2(A)の駆動パルスを印加したときのインク室23内の圧力及びインク流速を示す。つまり、図2(B)に示すように、インク室23内の圧力及びインク流速は変化してしまうため、安定したインクの吐出を得ることができない。
そこで、本願発明では、第1駆動パルスPxをALの2.25〜2.4好ましくは2.29〜2.38倍の周期Tdでインクジェットヘッドに印加して連続的にインクを吐出するようにして1つの画素を形成するようにしている。この2.29〜2.38の技術的意義については、表1を参照して後述する。
このように、第1駆動パルスPxをALの2倍に対してずれた周期Tdでインクジェットヘッドに印加することにより、各ドロップ毎のインク室23の圧力及びインク流速の増大を抑え、各ドロップで安定したインクの吐出を得ている(図3参照)。
ここで、AL=2.4μSとする。図3(A)に示すよう、第1駆動パルスPxのパルス幅TwをAL(=2.4μS)以下である1.5μSとし、その周期TdをALの2倍である4.8(=2.4×2)よりずらした5.7μSとしている。このようにすることにより、図3(B)の示すように各ドロップでのインク室23の圧力及びインク流速の増大を抑制し、各ドロップで安定したインクの吐出を行なっている。
次に、第1駆動パルスPxのパルス幅Twと周期Tdを変化させて印字品質を実験で確かめて見た。
ここで、使用したインクジェットヘッドは図13に示したシェア−モード型であり、3つのノズル郡に分けて駆動する3分割駆動方式で駆動されている。8つの第1駆動パルスPxのサイクルの周期をTc(=53.5μS)とし、第1駆動バルスPxの周期Td及びパルス幅Twを変化して実際に印字を行った場合の印字品質を調べてみた。ここで、インクとして粘度は10cp、表面張力は30N/mのものを使用した。
このときの印字結果を表1に示す。
Figure 0004764038
表1に示すように、第1駆動パルスPxの周期Tdが5.5〜5.7の範囲でしかもそのパルス幅TwがAL(=2.4μS)以下である1.8〜2.2において印字品質が「○(良好)」であることが判明した。
5.5/AL(=2.4μS)は2.29であり、5.7/AL(=2.4μS)は2.38となる。誤差も考慮すると、第1駆動パルスPxの周期Tdは2.25AL〜2.4ALで、好ましくは2.29AL〜2.38ALの範囲である場合に、安定したインクの吐出が得られ、印字品質が良好であることが判明した。
次に、第1駆動パルスPxを8つ印加した後に、インク室23内のインクの振動を抑制するためのキャンセルパルスについて説明する。
図2(B)に示すように、最後の第1駆動パルスPxが印加された後に、インク室23内には残留振動Aが存在している。この残留振動Aが残っている時に次の画素に対する駆動を行なってしまうと、インクの吐出が不安定となる。更に、高速駆動をするためにも、この残留振動Aを抑制するキャンセルパルスが必要となる。
以降、このキャンセルパルスの入力方法について説明する。本発明のインクジェット駆動方法において、第1駆動パルスPxのパルス幅Twはインク室23の圧力及びインク流速と相関がある。つまり、パルス幅Twを大きくすると、インク室23の圧力及びインク流速も大きくなる(図4及び図5参照)。図4は第1駆動パルスPxの周期Td=5.7μS、パルス幅Tw=1.5μSであり、図5は第1駆動パルスPxの周期Td=5.7μS、パルス幅Tw=2.0μSである。パルス幅Twが大きい図5では、インク室23の圧力及びインク流速は図4のものよりも大きいことが分かる。
また、前述したように第1駆動パルスPxの周期Tdは2ALよりずらすことにより、各ドロップでのインク室23の圧力及びインク流速の増大を抑制している。つまり、第1駆動パルスPxのパルス幅Twを変化させても、インク室23内のインクの振動周期は変化しない。
例えば、キャンセルパルスCPのパルス幅Tcpwを0.5ALとした場合、第1駆動パルスPxのパルス幅Tw=2.0μSの場合で、従来のように最後の第1駆動パルスPxの後端部を基準としてキャンセルパルスCPを入力すると、図6のBに示すようにインク室23内に残留振動が残ってしまう。しかし、第1駆動パルスPxのパルス幅Tw=1.5μSの場合はインク室23の残留振動はないことが確かめられた。
本発明では、キャンセルパルスCPの入力するタイミングは、図1(B)に示すように、最後の第1駆動パルスPx(つまりP8)の前端部と後端部との間の中間位置とキャンセルパルスCPの前端部と後端部間の中間位置との時間間隔Tcpを0.5Td*ALとし、パルス幅TcpwをAL以下である0.5ALとしている。
このようにキャンセルパルスCPを入力させるタイミングを最後の第1駆動パルスPx(つまりP8)の前端部と後端部との間の中間位置とキャンセルパルスCPの前端部と後端部間の中間位置との時間間隔Tcpとすることにより、第1駆動パルスPxのパルス幅Twが変わっても確実にインク室23内の残留振動をキャンセルすることができる(図4,図5参照)。
これはインク室23内のインクの圧力は、第1駆動パルスPxの中心で変化するため、
キャンセルパルスCPを入力させるタイミングを最後の第1駆動パルスPx(つまりP8)の前端部と後端部との間の中間位置とキャンセルパルスCPの前端部と後端部間の中間位置との時間間隔Tcpとすることにより、インク室23内の残留振動を十分にキャンセルすることができる。
次に、キャンセルパルスCPのパルス幅Tcpwと時間間隔Tcpについてシミュレーションを行なった。このシミュレーションでは、キャンセルパルスCPのパルス幅TcpwをAL(=2.4μS)とし、時間間隔Tcpのバラツキを考慮してシミュレーションを行なった。図7及び図8はその結果である。図7はTcp=(0.5Td−0.05)AL、図8はTcp=(0.5Td+0.05)ALとした。
このように、Tcpが(0.5Td−0.05)ALと(0.5Td+0.05)ALの範囲内であれば、インク室23内の残留振動がキャンセルパルスCPによりキャンセルされることが判明した。
以上のシミュレーション結果より、Tc=50μS、Td=5.7μS、Tw=2μS、Tcp=7μS、Tcpw=1.2μSの条件で、キャンセルパルスCPの有無での印字品質を比較し、その実験結果を表2に示す。
Figure 0004764038
つまり、キャンセルパルスCPを印加しなくて、Tcを短くすると、印字品質は多少悪くなる。これは、ある電圧では良好な印字であるが、駆動電圧を上下させ、良好な印字をする電圧に対してどのくらいの電圧マージンがあるかを見る評価において、キャンセルパ
ルスCPがあった方が電圧マージンが大きいことが判明した。
また、この実験結果と前述したシミュレーションの残留振動の大きさの結果が一致していることが判明した。
次に、キャンセルパルスの他の入力方法について図1(C)及び図9及び図10を参照して説明する。つまり、最後の第1駆動パルスPx(つまり、P8)の後端部から周期Td後にインク室23を拡張させるキャンセルパルスCPを印加する。このキャンセルパルスCPのパルス幅Tcpwを第1駆動パルスPxのパルス幅Twと同じにするとインクが吐出されてしまうため、このキャンセルパルスCPのパルス幅Tcpwを1.4AL〜1.9AL、好ましくは1.42AL〜1.84ALとしている。
このようにすることにより、最後の第1駆動パルスPx(つまり、P8)の後にインク室23を拡張させるキャンセルパルスCPを印加することにより、インク室23を拡張状態を保ち、インク流速が下がってきたところでタイミング良く、インク室23の拡張状態を元の状態に戻すことによって、インク室の残留振動を抑えている(図9,図10参照)。
図9に示すように、キャンセルパルスCPのパルス幅Tcpwを3.5μS(=3.5/2.4=1.46AL)とした場合に、Bで示すようにインク室23の残留振動が抑えられることが判明した。
また、図10に示すようにキャンセルパルスCPのパルス幅Tcpwを4.5μS(=4.5/2.4=1.87AL)とした場合に、Cで示すようにインク室23の残留振動が抑えられることが判明した。
次に、図1(D)及び図11を参照して、最初の第1駆動パルスPx(つまり、P1)の前に、インク室23からインクを吐出させない程度の振動を引き起こすプリバルスPPを印加して、駆動パルスP1に応答して吐出されるインク、つまり第1ドロップの速度低下を防止する一例について説明する。
このプリパルスPPの入力タイミングは、そのプリパルスの前端部と後端部の中間位置と駆動パルスP1との時間間隔を2.25〜2.4AL(好ましくは2.29〜2.38AL)とし、このプリパルスのパルス幅Tbは前記第1の駆動パルスのパルス幅Tw以下とした。
図11は、このプリパルスPPを導入した場合のシミュレーション結果である。このシミュレーションにおいて、AL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=2.0μS、Tb=1.0μS(<Tw)とした。
図11を見ても明らかなように、このプリパルスPPによりDで示すようにインク室23のインク室23の圧力及びインク流速の振動を小さい振幅で起こし、Td(=5.7μS)後に入力される第1駆動パルスPx(つまり、P1)でその振幅を増幅しインクを吐出するようにしている。図11を見ても明らかなように、プリパルスPPを印加することにより、1ドロップ目の速度を上げて安定した吐出を行なうことができる。
つまり、プリパルスPPを印加していない図10では、第1ドロップのインク流速はaで示すように25(m/s)程度であるが、プリパルスPPを印加した図11では、第1ドロップのインク流速はbで示すように30(m/s)を超えている。
ところで、表3に従来方法、請求項2及び3記載の方法でインクを8ドロップ吐出させて1画素を形成させた場合に各ドロップが終了する時間を計測した結果を示す。
Figure 0004764038
表3に示すように、従来ではインクを8ドロップ吐出させるまでに、57.6μSの時間がかかっていた。従って、1ドロップ当たりは、57.6/8=7.2μSの時間がかかる。AL=2.4μSであるので、7.2/2.4=3ALの時間を要する。
一方、請求項2の方法では、8ドロップ吐出させるまでに、48.9μSの時間がかかっていた。従って、1ドロップ当たりは、48.9/8=6.1μSの時間がかかる。AL=2.4μSであるので、6.1/2.4=2.54ALの時間を要する。
さらに、請求項3の方法では、8ドロップ吐出させるまでに、49.1μSの時間がかかっていた。従って、1ドロップ当たりは、49.1/8=6.13μSの時間がかかる。AL=2.4μSであるので、6.13/2.4=2.55ALの時間を要する。
従って、従来の方法より短い時間で1画素を形成させることができるので、高速駆動を行なうことができる。
次に、本発明に使用されるヘッド駆動回路について図14を参照して説明する。図14に示すように、ヘッド駆動回路は、メモリ31と、制御回路32と、シフトレジスタ33、ラッチ回路34、波形発生手段35で構成される。つまり、メモリ31に記憶されている画像データは制御回路31を介してシフトレジスタ33に転送される。そして、ラッチ回路34にラッチされた後、波形発生手段35から第1駆動パルスPxが出力される。
本発明のように、複数の液滴を連続的に吐出し1つの画素を構成するインクジェットヘッドであれば、例えば印字するデータを複数ビット(多値データ)にして、その多値データによって連続して吐出する数を制御するようにすれば、高速で多諧調の印字を実現することができる。
なお、上記した実施の形態では、AL=2.4μSのインクジェットヘッドについて説明したが、それ以外のALのインクジェットヘッドでも本発明は適用可能である。
なお、上記実施の形態では、シェア-モード型インクジェットヘッドを使用して実験を行なったが、図12に示すようなカイザー型インクジェットヘッドなどの独立タイプのインクジェットヘッドにも適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る従来の駆動パルス及び本願発明に係る第1の駆動パルスを示す波形図。 同実施の形態に係るTd=2ALの第1の駆動パルスの波形図及びインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=1.5μSの第1の駆動パルスの波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=1.5μSの第1の駆動パルスの波形図にキャンセルパルスを付加した波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=2.0μSの第1の駆動パルスの波形図にキャンセルパルスを付加した波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 従来のキャンセルパルスが付加された駆動パルスの波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=2.0μSの第1の駆動パルスの波形図にTcpw=2.4μS[Tcp=(0.5Td−0.05)AL]のキャンセルパルスを付加した波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=2.0μSの第1の駆動パルスの波形図にTcpw=2.4μS[Tcp=(0.5Td+0.05)AL]のキャンセルパルスを付加した波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=2.0μSの第1の駆動パルスの波形図にTcpw=3.5μSのキャンセルパルスを付加した波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=2.0μSの第1の駆動パルスの波形図にTcpw=4.5μSのキャンセルパルスを付加した波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るAL=2.4μS、Td=5.7μS、Tw=2.0μSの第1の駆動パルスの波形図にTb=1.0μSのプリパルスを付加した波形図とインク室とインク流速との関係を示す図。 同実施の形態に係るカイザー型のインクジェットヘッドの構造を示す図。 同実施の形態に係るシェアモード型のインクジェットヘッドの構造を示す図。 同実施の形態のインクジェットヘッドの制御ブロック図。
符号の説明
21…隔壁、22…駆動波形発生手段、23…インク室、24…ノズル、25…共通インク室、26…共通インク室。

Claims (2)

  1. インクを収容するインク室に連通しこのインク室のインクを吐出するノズルと、前記インク室の容積を駆動波形に応じて変化させるアクチュエータを有し、前記アクチュエータの動作により前記インク室を拡張し前記アクチュエータを元に戻す駆動パルスを前記アクチュエータに複数回連続して加えることで前記ノズルからインク滴を複数回連続的に吐出させて1画素を形成するインクジェット記録装置において、
    前記インク室内の圧力波がインク吐出方向の一端から他端まで伝播する時間をALとしたとき、
    前記インク室を拡張させる時間幅がAL以下の前記駆動パルスを2.25AL〜2.4ALのパルス周期Tdで連続して前記アクチュエータに供給し、連続的に複数のインクを吐出させて1つの画素を形成するようにし、
    1画素を形成する複数の前記駆動パルスの最後の駆動パルス後のインク室の残留振動を抑えるキャンセルパルスを、前記最後の駆動パルスの前端部とこのキャンセルパルスの前端部との時間間隔をTdとし、このキャンセルパルスのパルス幅を1.4AL〜1.9ALとして、前記最後の駆動パルス後に前記アクチュエータに供給するようにした、
    ことを特徴とするインクジェット記録装置の駆動方法。
  2. インクを収容するインク室に連通しこのインク室のインクを吐出するノズルと、前記インク室の容積を駆動波形に応じて変化させるアクチュエータを有し、前記アクチュエータの動作により前記インク室を拡張し前記アクチュエータを元に戻す駆動パルスを前記アクチュエータに複数回連続して加えることで前記ノズルからインク滴を複数回連続的に吐出させて1画素を形成するインクジェット記録装置において、
    前記インク室内の圧力波がインク吐出方向の一端から他端まで伝播する時間をALとしたとき、前記インク室を拡張させる時間幅がAL以下の前記駆動パルスを2.25〜2.4ALのパルス周期Tdで連続して前記アクチュエータに供給し、前記複数の駆動パルスの最初の駆動パルスの前に、インクが吐出しない程度のインクの振動を引き起こすプリパルスを前記アクチュエータに印加し、そのプリパルスの前端部と後端部の中間位置と前記最初の駆動パルスの前端部と後端部の中間位置との時間間隔を2.25〜2.4ALとし、このプリパルスのパルス幅は前記駆動パルスのパルス幅以下であること、
    を特徴とするインクジェット記録装置の駆動方法。
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