JP4762659B2 - エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は新規なエポキシ樹脂及びそれを使用した樹脂組成物に関し、特に、発光ダイオード(LED)封止に適したエポキシ樹脂及び樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂は、電気特性、接着性、耐熱性等に優れることから主に塗料分野、土木分野、電気分野の多くの用途で使用されている。特に、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂は、耐水性、接着性、機械物性、耐熱性、電気絶縁性、経済性などが優れることから種々の硬化剤と組み合わせて広く使用されている。しかし、これらの樹脂は芳香環を含むことから、紫外線等により劣化しやすく、耐候性、耐光性を求められる分野では使用上の制約があった。
青色、白色LED装置の分野においては、芳香族を含むエポキシ樹脂組成物を封止材として使用すると、LED素子から放出される光により樹脂が劣化、経時黄変し、輝度が低下するといった問題が生じている。
特許第3537119号公報 特許第3415047号公報 特開平9−213997号公報 特開2000−196151号公報 特開2003−277473号公報
特許文献1には、芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる水素化エポキシ樹脂及び硬化剤を含有する電気・電子材料用エポキシ樹脂組成物が開示されている。特許文献2には、芳香族エポキシを水素化して得られる水素化エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂及び硬化剤を含有する硬化性エポキシ樹脂組成物が開示されている。特許文献3及び4には、環状オレフィンを酸化して得られる脂環式エポキシ樹脂を配合しエポキシ樹脂組成物が開示されている。特許文献5には、芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られるエポキシ当量が230〜1000g/eqの水素化エポキシ樹脂又は芳香族エポキシ樹脂を水素化して得られる水素化エポキシ樹脂と多価カルボン酸を反応して得られるエポキシ当量が230〜1000g/eqのエポキシ樹脂と環状オレフィンをエポキシ化して得られる脂環式エポキシ樹脂、酸無水物硬化剤又はカチオン重合開始剤を含有するLED封止用エポキシ樹脂組成物が提案されている。
しかし、これらの樹脂組成物は、耐光性や耐熱性には一定の効果が認められるが、硬化収縮がひどく樹脂が割れるなどハンドリング面に問題があるものや、近年のLEDの高出力化による素子接合部分での発熱による経時黄変や、発光波長の短波長化による劣化には追従し切れておらず、更なる耐熱性、耐光性の改善が求められている。
本発明者らは、上記課題を解決するために剛直構造を有するイソシアヌル骨格に着目し、鋭意検討を重ねた。この結果、特定のイソシアヌル酸誘導体と酸無水物を反応させて得られる多価カルボン酸化合物を、特定の非芳香族系のエポキシ樹脂と反応させて得られるエポキシ樹脂は、硬化収縮が少なく、透明性を有し、耐光性に優れ、高温下での黄変の少ないエポキシ樹脂組成物を与えることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、多価カルボン酸化合物(A)とエポキシ樹脂(B)を塩基性触媒下に、反応させて得られる新規エポキシ樹脂であって、
多価カルボン酸化合物(A)が、一般式(1)
Figure 0004762659
(式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を示す。)で表わされるアルコール性水酸基を有するイソシアヌル酸誘導体と、一般式(2)
Figure 0004762659
(式中、R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示すが、互いに結合して脂肪族環を形成してもよい。)で表わされる酸無水物とをモル比=1:2.7〜3.3で反応させて得られる多価カルボン酸化合物であり、
エポキシ樹脂(B)が、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートからなるエポキシ樹脂(B1)を30重量%以上含むエポキシ当量が70〜350g/eqの非芳香族エポキシ樹脂であり、
多価カルボン酸化合物(A)のカルボキシ基1モルに対し、エポキシ樹脂(B)のエポキシ基3.5モル以上、15モル未満となる割合で反応させて得られるものであることを特徴とする新規エポキシ樹脂である。
請求項2以下の本発明は次のとおりである。
2) 多価カルボン酸化合物(A)が、一般式(3)
Figure 0004762659
(式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を示す。R2及びR3は水素原子又は炭素数1から10のアルキル基を示すが、互いに結合して脂肪族環を形成してもよい。)で表される多価カルボン酸化合物である前記の新規エポキシ樹脂。
3) エポキシ樹脂(B)が、30重量%以上のエポキシ樹脂(B1)及び70重量%以下の一般式(4)で表されるエポキシ当量が100〜400g/eqのエポキシ樹脂(B2)からなる前記の新規エポキシ樹脂。
Figure 0004762659
{式中、Aは鎖中に炭素環式脂肪族環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキル基が置換されていてもよい炭素数5〜10の炭素環式脂肪族環又は一般式(5)
Figure 0004762659
(式中、R4、R5は炭素数1〜6のアルキル基を示し、i4、i5は0〜4の整数を示し、Xは脂肪族環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、又は単結合を示す。)で表される基を示し、脂肪族環は縮環構造を有していてもよく、nは0〜3の整数を示す。}
4) 一般式(1)において、R1が−CH2CH2−であり、一般式(2)においてR2とR3が互いに結合して−CH2CH2CH2CH2−となって縮合環を形成している前記の新規エポキシ樹脂。
5) 一般式(4)において、Aが一般式(6)又は一般式(7)
Figure 0004762659
で表される前記の新規エポキシ樹脂。
6) エポキシ樹脂(B1)が、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートである前記の新規エポキシ樹脂。
7) 前記の新規エポキシ樹脂と、硬化剤及び硬化促進剤を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
8) 硬化剤が、酸無水物化合物であり、硬化促進剤が有機ホスフィン化合物である前記のエポキシ樹脂組成物。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の新規エポキシ樹脂(以下、本発明のエポキシ樹脂という)は、上記一般式(1)で表される末端アルコール性水酸基を有するイソシアヌル酸誘導体と一般式(2)で表される酸無水物とを反応させて得られる多価カルボン酸化合物(A)と、環状オレフィン類の炭素−炭素二重結合をエポキシ化して得られるエポキシ当量が70〜250g/eqのエポキシ樹脂を30重量%以上含むエポキシ当量が70〜350g/eqのエポキシ樹脂(B)を反応させて得られる。
一般式(1)において、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を示す。このようなR1を有するイソシアヌル酸誘導体は、イソシアヌル酸とホルムアルデヒド、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドのいずれかを付加させることにより得られることができるが、これらに限定されるものではない。また、本発明の範囲を損なわない限り必要に応じて2種類以上用いてもよい。好ましい化合物は、原料入手の容易さ及び合成時のハンドリング面、エポキシ樹脂組成物とした際の物性面から、R1が(−CH2CH2−)で表されるイソシアヌル酸誘導体である。
一般式(2)において、R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示すが、互いに結合して脂肪族環を形成してもよい。R2及びR3が互いに結合して脂肪族環を形成する場合、飽和炭素6員環となって隣接する環と縮合環を形成することが望ましい。より望ましくは、−CH2CH2CH2CH2−となって縮合環を形成することである。かかる酸無水物としては、無水コハク酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水水素化メチルナジック酸等が挙げられるがこれらに限定されるものではなく、本発明の範囲を損なわない限り必要に応じて2種類以上用いてもよい。好ましい酸無水物は、経済面とエポキシ樹脂組成物とした際の物性を考えると、無水ヘキサヒドロフタル酸である。
上記イソシアヌル酸誘導体と酸無水物とを反応させて多価カルボン酸化合物(A)を得るには、通常のアルコールと酸無水物の反応と同様、公知の方法で合成することができる。アルコール性水酸基を有するイソシアヌル酸誘導体と酸無水物のモル比は、硬化物の耐熱性及び耐光性の観点から1:2.7〜1:3.3であり、好ましくは2.9〜3.1の範囲である。この反応は、酸無水物のモノエステル化物である多価カルボン酸化合物、すなわち一般式(3)で表される多価カルボン酸化合物が得られる条件とする。例えば、この反応はイソシアヌル酸誘導体と酸無水物を混合し、40〜200℃の温度で撹拌することにより行うことができる。40℃以下では反応速度が遅くなり、効率的ではない。この反応は、理論的にはイソシアヌル酸誘導体1モルに対し酸無水物3モルの割合で反応するので、いずれか一方が消失するまで反応させることが望ましい。一方を過剰に使用した場合等は、中間体又は未反応物が残存することがあるが少量であれば差し支えない。この反応生成物の主成分は上記一般式(3)で表される多価カルボン酸化合物であるので、これの入手が可能であれば、それを使用することも有利である。
この合成反応において、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて公知の多価アルコールを1種以上併用し、混合物である多価カルボン酸化合物(A)としてもよい。しかし、この場合も、一般式(3)で表される多価カルボン酸が50モル%以上となるように反応することがよい。
上記公知の多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4’−ビシクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールF、4,4’−ビシクロヘキサノールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。しかし、ビスフェノールAのように炭素‐炭素二重結合を有する化合物を使用することは好ましくなく、10モル%以下、好ましくは0又は1モル%以下にとどめることがよい。
上記反応は、無溶媒で行うことができるが、必要に応じて、反応に悪影響を与えない希釈溶媒を用いてもよい。この希釈溶媒の例としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどの脂肪族ケトン類、ベンゼン、トルエン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの脂肪族アミド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。これらの有機溶媒は、2種以上を選択して混合溶媒として使用してもよい。
次に、多価カルボン酸化合物(A)と非芳香族エポキシ樹脂(B)とを反応させて、本発明の新規エポキシ樹脂得る。
エポキシ樹脂(B)としては、環状オレフィン類の炭素−炭素二重結合をエポキシ化して得られるエポキシ当量が70〜250g/eqの脂環式エポキシ樹脂(B1)が30重量%以上を占める非芳香族エポキシ樹脂が使用される。エポキシ樹脂(B1)の使用量が全エポキシ樹脂(B)に対し30重量%未満であると、耐熱性が悪化し、所望の効果を得られない可能性がある。このエポキシ樹脂(B1)は脂環式構造を有するエポキシ樹脂であり、少なくとも2個のエポキシ基を有する。エポキシ樹脂(B)は、エポキシ当量(混合使用する場合は、平均のエポキシ当量)が70〜350g/eqの範囲にある。
エポキシ樹脂(B1)の原料となる環状オレフィン類は少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を有するが、その内少なくとも1個の炭素−炭素二重結合は環にあり、他は環に置換するビニル基、アリル基等の炭素−炭素二重結合含有基であってもよい。環状オレフィン類は、オレフィン環を少なくとも1個有すればよく、上記のように二重結合を有する置換基を有してもよい。そして、オレフィン環には-COO-等の炭化水素基以外の置換基を有することができる。この環状オレフィン類の炭素−炭素二重結合を酸化してエポキシ化することによりエポキシ樹脂(B1)が得られる。
エポキシ樹脂(B1)としては、公知のものを使用でき、好ましくは3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル-3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、1,2:8,9ジエポキシリモネン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1-ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。エポキシ樹脂(B1)は、エポキシ樹脂中に30〜100重量%含まれる。また、必要に応じて2種以上を使用してもよい。脂環式エポキシ樹脂(B1)は可及的に炭素−炭素二重結合を含まないことが望ましい。また、エポキシ樹脂(B)がエポキシ樹脂(B1)以外に他のエポキシ樹脂を含む場合であっても、他のエポキシ樹脂も炭素−炭素二重結合を含まないことが望ましく、全体として非芳香族エポキシ樹脂であることがよい。
エポキシ樹脂(B1)以外に他のエポキシ樹脂を含む場合の他のエポキシ樹脂としては、上記式(4)で表されるエポキシ樹脂(B2)が好ましい。エポキシ樹脂(B2)のエポキシ当量は100〜400g/eqの範囲であることがよい。エポキシ樹脂(B2)の使用量はエポキシ樹脂(B)の70重量%以下である。エポキシ樹脂(B1)単独又はエポキシ樹脂(B1)とエポキシ樹脂(B2)の併用が好ましい。併用する場合、エポキシ樹脂(B1)は30〜99wt%、エポキシ樹脂(B2)は1〜70wt%の配合割合とすることが好ましい。なお、エポキシ樹脂(B1)とエポキシ樹脂(B2)の他に他の非芳香族エポキシ樹脂も少量であれば使用可能である。
エポキシ樹脂(B2)としては、上記一般式(4)で表されるエポキシ樹脂であれば、公知のものを使用できる。一般式(4)において、nは0〜3の整数を表し、Aは炭素環式脂肪族環を鎖中に有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、又は炭素数1〜6のアルキル基が置換されていてもよい炭素数5〜10の炭素環式脂肪族環、又は一般式(5)で表される基である。そして、脂肪族環は縮環構造を有していてもよい。一般式(5)において、i4、i5は0〜4の整数を表し、R4、R5は炭素数1〜6のアルキル基を表し、Xは鎖中に脂肪族環を含んでいてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子又は単結合を表す。好ましいAには、上記式(6)又は(7)で表される基がある。
上記一般式(4)で表されるエポキシ樹脂(B2)の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4’−ビシクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールAなどのアルコール性水酸基から誘導されるエポキシ樹脂、レソルシノール、ハイドロキノン、2,5−ジターシャリブチルヒドロキノンなどの単環型二価フェノール類から誘導されるエポキシ樹脂の芳香環を核水素化したもの、1,3−ナフタレンジオール、1,4−ナフタレンジオール、1,5−ナフタレンジオール、1,6−ナフタレンジオール、2,7−ナフタレンジオールなどのナフタレンジオール類から誘導されるエポキシ樹脂の芳香環を核水素化したもの、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタン、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、4,4’−(1−α−メチルベンジリデン)ビスフェノール、4,4’−ジヒドロキシテトラフェニルメタン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1,3−ジメチルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1,4−ジメチルベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、4,4’−チオビス(2−ターシャリーブチル−5−メチルフェノール)、4,4’−ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニル等のビスフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂の芳香族環を核水素化したものが挙げられるがこれらに限定されるものではない。エポキシ樹脂(B1)及びエポキシ樹脂(B2)は必要により2種以上を使用してもよい。
上記多価カルボン酸化合物(A)とエポキシ樹脂(B)を塩基性触媒の存在下で反応させて本発明のエポキシ樹脂を得る。この際の多価カルボン酸化合物(A)とエポキシ樹脂(B)の使用割合は、多価カルボン酸化合物(A)のカルボキシ基(-COOH)1モルに対し、エポキシ樹脂(B)のエポキシ基3.5モル以上、15モル未満、好ましくは5〜10モル、より好ましくは6〜8モルである。ここで、多価カルボン酸化合物(A)のカルボキシ基のモル数の計算は、多価カルボン酸化合物(A)1分子中にカルボキシ基3個を有する場合は、多価カルボン酸化合物(A)1モル中のカルボキシ基は3モルとする。このモル比で反応を行うことで、ゲル化を引き起こすことなく本発明のエポキシ樹脂を合成できる。エポキシ樹脂(B)のエポキシ基のモル数が3.5未満であると、反応中に樹脂粘度が増大し、樹脂がゲル化を引き起こす。また、15以上となると多価カルボン酸化合物を導入する効果が殆どないまま熱硬化時の硬化収縮が大きくなり、ハンドリングの面で困難を生じる。
本発明のエポキシ樹脂を合成する反応は、無溶媒にて行うことが可能であるが、必要に応じて有機溶媒にて反応系を希釈してもよく、反応に悪影響を与える化合物でなければ特に制限されない。例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどの脂肪族ケトン類、ベンゼン、トルエン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの脂肪族アミド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類が挙げられる。これらの有機溶媒は、2種以上を選択して混合溶媒として使用してもよい。
この反応に用いる塩基性触媒として、第三アミン化合物、第四アンモニウム化合物、イミダゾール化合物、第三ホスフィン化合物、第四ホスホニウム化合物、水酸化アルカリ金属化合物及び水酸化アルカリ土類金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を使用することがよい。
第三アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリ-n-プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ-n-ブチルアミン、トリ-sec-ブチルアミン、トリ-n-ヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリベンジルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エンなどを挙げることができる。
第四アンモニウム化合物としては、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラ-n-プロピルアンモニウム、水酸化テトラ-n-ブチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジルアンモニウム、水酸化トリエチルベンジルアンモニウム等の水酸化第四アンモニウム化合物、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラ-n-プロピルアンモニウム、塩化テトラ-n-ブチルアンモニウム、塩化トリメチルベンジルアンモニウム、塩化トリエチルベンジルアンモニウム等の塩化第四アンモニウム化合物、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラ-n-プロピルアンモニウム、臭化テトラ-n-ブチルアンモニウム、臭化トリメチルベンジルアンモニウム、臭化トリエチルベンジルアンモニウム等の臭化第四アンモニウム化合物、沃化テトラメチルアンモニウム、沃化テトラエチルアンモニウム、沃化テトラ−n−プロピルアンモニウム、沃化テトラ-n-ブチルアンモニウム、沃化トリメチルベンジルアンモニウム、沃化トリエチルベンジルアンモニウム等の沃化第四アンモニウム化合物などを挙げることができる。
イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2’,4’,6’−トリメチルベンゾイル)−2−エチルイミダゾール、1−(2’,6’−ジクロロベンゾイル)−2−メチルイミダゾール、1−(2’,4’,6’−トリメチルベンゾイル)−2−メチルイミダゾール、1−(2’,4’,6’−トリメチルベンゾイル)−2−フェニルイミダゾールなどを挙げることができる。
第三ホスフィン化合物としては、例えば、トリエチルホスフィン、トリ-n-ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリノニルフェニルホスフィンなどを挙げることができる。第四ホスホニウム化合物としては、例えば、水酸化テトラメチルホスホニウムなどの水酸化第四ホスホニウム化合物;塩化テトラメチルホスホニウム、塩化テトラ-n-ブチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム、臭化テトラ-n-ブチルホスホニウム、臭化メチルトリフェニルホスホニウム、臭化-n-ブチルトリフェニルホスホニウム、臭化メチルトリフェニルホスホニウム、臭化エチルトリフェニルホスホニウムなどのハロゲン化第四ホスホニウム化合物;エチルトリフェニルホスホニウムアセテートなどの酢酸第四ホスホニウム化合物などを挙げることができる。
水酸化アルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げることができる。水酸化アルカリ土類金属としては、例えば水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどを挙げることができる。
塩基性触媒はそれぞれ単独で、あるいは溶解する溶媒にあらかじめ溶解させておき、しかる後反応系内に投入してもよい。塩基性触媒の使用割合は、多価カルボン酸化合物(A)のカルボンキシル基1モルに対して、通常0.001〜10モル%、好ましくは0.05〜5モル%である。
この合成反応での温度条件については、特に制限されないが、通常20℃〜250℃、好ましくは50℃〜200℃である。20℃以下では反応が非常に遅く経済的ではない。また、250℃以上になると反応中に原料や生成物が副反応を起こし、所望のエポキシ樹脂が得られなくなる。
本発明のエポキシ樹脂は、エポキシ基と反応性を有する(a)硬化剤と、必要に応じて(b)硬化促進剤、(c)その他の添加剤を配合して本発明のエポキシ樹脂組成物とすることができる。このエポキシ樹脂組成物は、熱処理を施すことで、透明性、耐候性、耐熱性に優れる硬化樹脂を与える。
(a)硬化剤としては、公知の種々の化合物を使用できる。例えば、有機アミン化合物、ジシアンジアミド及びその誘導体、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール及びその誘導体、ビスフェノールA、ビスフェノールF、臭素化ビスフェノールA、ナフタレンジオール、4,4’−ビフェノールなどの2価フェノール化合物、フェノールやナフトール類とホルムアルデヒドあるいはキシリレングリコール類との縮合反応により得られるノボラック樹脂あるいはアラルキルフェノール樹脂、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、メチル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ナジック酸、水素化無水ナジック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物化合物、アジピン酸ヒドラジドなどのヒドラジド化合物を使用することができ、必要に応じて2種類以上を用いてもよい。これらの中で酸無水物化合物、特に好ましくはメチル化無水ヘキサヒドロフタル酸を用いることで、硬化収縮が少なく、透明性を有し、耐候性に優れ、高温下での黄変の少ないエポキシ樹脂組成物を得ることができる。
(b)硬化促進剤としては、公知の種々の化合物を使用できる。例えば、3級アミン及びその塩類、イミダゾール類及びその塩類、有機ホスフィン化合物(有機ホスフィン類及びその塩類等を含む意味である)、オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズなどの有機金属塩が挙げられ、必要に応じて2種類以上を用いてもよい。好ましい硬化促進剤は、3級アミン及びその塩類、有機ホスフィン化合物であり、特に好ましい触媒は有機ホスフィン化合物である。
(c)その他の添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、その他各種充填剤、造膜剤、染料、離型剤、流れ調整剤、難燃剤、ゴム改質剤、界面活性剤、反応性希釈剤、各種オリゴマー類、各種ポリマー類などを複数選んで用いることができる。
特に、本発明におけるエポキシ樹脂組成物をLED封止用途として使用する際には、酸化防止剤を配合し、加熱時の酸化劣化を防止し着色の少ない硬化物とすることが好ましい。
酸化防止剤としては種々の化合物を使用できる。例えば、2,6−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6-tert-ブチル-p-エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ-tert-ブチル−4−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのモノフェノール類、2,2−メチレンビス(4−メチル−6-tert-ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス(4−エチル−6-tert-ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)などのビスフェノール類、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5-tert-ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ-tert-ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ-tert-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンなどの高分子型フェノール類、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ-tert-ブチル4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドなどのオキサホスファフェナントレンオキサイド類が挙げられる。これらの酸化防止剤は必要に応じて2種類以上を用いてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、当業者に知られている各の用途によって、上記(a)成分を、また、必要に応じて(b)〜(c)成分の所望の量を配合し、当業者によく知られている条件から得ることができる。
また、本発明のエポキシ樹脂は他の熱硬化性樹脂システムに配合して高分子量重合体組成物とすることもできる。熱硬化性樹脂システムとして本発明のエポキシ樹脂と共に使用される樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性アミノ樹脂、熱硬化性メラミン樹脂、熱硬化性ウレア樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂、熱硬化性オキセタン樹脂、熱硬化性エポキシ/オキセタン複合樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明のエポキシ樹脂及びそれを配合したエポキシ樹脂組成物は、透明で耐光性、耐熱性、耐硬化収縮性に優れる硬化物を与える。したがって、本発明のエポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物は、塗料、コーティング剤、印刷インキ、レジストインキ、接着剤、半導体封止材等の電子材料分野、成型材料、注型材料及び電気絶縁材料分野に有用である。特に、LED分野において有用であり、LED封止用エポキシ樹脂組成物として優れる。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1段目反応)
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(THEIC:四国化成(株)製)52.3部、無水ヘキサヒドロフタル酸(HH:新日本理化(株)製)92.5部を、温度計、冷却管、窒素導入管、攪拌翼の付いた1Lの4つ口セパラブルフラスコに投入し、攪拌しながらマントルヒーターを用いて内温を160℃まで上昇させ、2時間保持した。酸価が235mgKOH/gから下がらなくなったところで1段目反応が終了したと判断し、多価カルボン酸化合物144.8部を得た。この多価カルボン酸化合物のIRスペクトルを図1に示す。
(2段目反応)
1段目反応で得られた多価カルボン酸化合物144.8部を取出すことなく、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル-3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(セロキサイド2021P:ダイセル化学(株)製)を520部(多価カルボン酸のカルボン酸1モルに対しエポキシ基6.67モル)投入し、内温120℃に保持したのち、トリフェニルホスフィン(TPP:北興化学(株)製)を理論樹脂量に対し500ppm投入後、内温を160℃まで昇温し、4時間撹拌して2段目反応を終了させた。
630重量部のエポキシ樹脂Iを得た。エポキシ当量は213g/eq、25℃での粘度は
930Pa・sであった。
実施例2〜5、比較例1〜5
原料の使用量を表1のとおりとした他は合成例1と同様の条件で1段目反応及び2段目反応を行い、エポキシ樹脂II〜Xを得た。
原料の種類、使用量、得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量、粘度(25℃)を表1に示す。なお、TPPの使用量は500ppmに統一したので、記載を省略した。表中、数字の単位は、特に記載がない限り重量部を表す。
表中の略号又は項目は次を意味する。
2021P:セロキサイド2021P
ST-3000:2,2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンジグリシジルエーテル(東都化成(株)製)、エポキシ当量200g/eq
ZX-1658:1,4-ジメチロールシクロヘキサンのジグリシジル化合物(東都化成(株)製)、エポキシ当量140g/eq
(B1)比率:2段目反応で使用したエポキシ樹脂中に占めるエポキシ樹脂(B1)の割合
モル比:カルボン酸基1モルに対するエポキシ基のモル数
Figure 0004762659
比較例6
セロキサイド2021Pを260部に変更した以外は合成例1と同様の反応を行った。触媒を投入してから2時間後、反応物が撹拌翼にまとわりついた。この時の酸価は15mgKOH/gであり、反応は完結していなかった。この樹脂をテトラヒドロフラン中に浸漬し一昼夜放置したが完全溶解せず膨潤したため、ゲル化したと判断した。
実施例6〜10、比較例7〜14
表2に示すように、エポキシ樹脂I〜X及び市販のビスフェノールA型エポキシ樹脂YD−012(東都化成製)、ST−3000、セロキサイド2021Pについて、110℃に加熱し、リカシッドMH(メチルヘキサヒドロ無水フタル酸:新日本理化(株)製)をモル比が1/1の割合になるようによく混合、真空脱気し、更に酸化防止剤(SANKO-HCA:三光(株)製)0.2重量部、硬化促進剤(PX-4ET:日本化学工業(株)製テトラ-n-ブチルホスホニウムo,o’-ジエチルホスホロジチオネート)0.5重量部を添加して金型内で、100℃で4時間、更に140℃で12時間硬化して厚さ4mmの樹脂板を作成した。得られた硬化物のガラス転移温度、初期透過度、耐熱性、耐光性の評価結果を表2に示す。
硬化物のガラス転移温度(Tg)の測定
硬化物のガラス転移温度をパーキンエルマー社製示差走査熱量測定装置DELTA SERIES DSC7を用いて測定した。昇温速度は10℃/分とした。
硬化物の初期透過度
日立製作所製自記分光光度計U−3410を用いて、厚さ4mm硬化物の400nmの透過度を測定した。
耐熱性の測定
硬化物を空気中で150℃72時間保持したのち、初期透過度と同様にして400nmの透過度を測定した。
耐光性の測定
硬化物をQパネル社製耐候性試験機QUVを用いて、600時間UV照射した後の400nmの透過度を、初期透過度と同様にして測定した。QUVのランプにはUVA340nmを用い、ブラックパネル温度は55℃とした。
硬化収縮による硬化物の形状変化の有無
金型を外したとき、硬化収縮による硬化物の形状変化を目視にて判定した。○:金型の形状を保っている。△:金型の形状を保っているが硬化物中にヒビ割れが生じている。×:金型の形状を保たず、樹脂が割れている。
Figure 0004762659
多価カルボン酸化合物のIRスペクトル

Claims (7)

  1. 多価カルボン酸化合物(A)とエポキシ樹脂(B)を塩基性触媒下に、反応させて得られる新規エポキシ樹脂であって、
    多価カルボン酸化合物(A)が、一般式(1)
    Figure 0004762659
    (式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を示す。)で表わされるアルコール性水酸基を有するイソシアヌル酸誘導体と、一般式(2)
    Figure 0004762659
    (式中、R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示すが、互いに結合して脂肪族環を形成してもよい。)で表わされる酸無水物とをモル比=1:2.7〜3.3で反応させて得られる多価カルボン酸化合物であり、
    エポキシ樹脂(B)が、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートからなるエポキシ樹脂(B1)を30重量%以上含むエポキシ当量が70〜350g/eqの非芳香族エポキシ樹脂であり、
    多価カルボン酸化合物(A)のカルボキシ基1モルに対し、エポキシ樹脂(B)のエポキシ基3.5〜15モル未満となる割合で反応させて得られるものであることを特徴とする新規エポキシ樹脂。
  2. 多価カルボン酸化合物(A)が、一般式(3)
    Figure 0004762659
    (式中、R1は炭素数1〜3のアルキレン基を示す。R2及びR3は水素原子又は炭素数1から10のアルキル基を示すが、互いに結合して脂肪族環を形成してもよい。)で表される多価カルボン酸化合物である請求項1に記載の新規エポキシ樹脂。
  3. エポキシ樹脂(B)が、30重量%以上のエポキシ樹脂(B1)及び70重量%以下の一般式(4)で表されるエポキシ当量が100〜400g/eqのエポキシ樹脂(B2)からなる請求項1又は2に記載の新規エポキシ樹脂。
    Figure 0004762659
    {式中、Aは鎖中に炭素環式脂肪族環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数1〜6のアルキル基が置換されていてもよい炭素数5〜10の炭素環式脂肪族環又は一般式(5)
    Figure 0004762659
    (式中、R4、R5は炭素数1〜6のアルキル基を示し、i4,i5は0〜4の整数を示し、Xは脂肪族環を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、又は単結合を示す。)で表される基を示し、脂肪族環は縮環構造を有していてもよく、nは0〜3の整数を示す。}
  4. 一般式(1)において、R1が−CH2CH2−であり、一般式(2)においてR2とR3が互いに結合して−CH2CH2CH2CH2−となって縮合環を形成している請求項1又は3に記載の新規エポキシ樹脂。
  5. 一般式(4)において、Aが一般式(6)又は一般式(7)
    Figure 0004762659
    で表される基である請求項3又は4に記載の新規エポキシ樹脂。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の新規エポキシ樹脂と、硬化剤及び硬化促進剤を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  7. 硬化剤が、酸無水物化合物であり、硬化促進剤が有機ホスフィン化合物である請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
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