JP4761071B2 - 圧電素子、インクジェット式記録ヘッド、およびインクジェットプリンター - Google Patents

圧電素子、インクジェット式記録ヘッド、およびインクジェットプリンター Download PDF

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Description

本発明は、圧電素子、インクジェット式記録ヘッド、およびインクジェットプリンターに関する。
液体噴射ヘッド等に用いられる圧電素子は、圧電体層を有する。この圧電体層の形成方法としては、液相法が挙げられる。液相法は、圧電材料溶液を基体上に塗布した後にアニールを行うことにより圧電体層を得るものであり、CVD法やスパッタ法で使用するような真空装置を使わないため、コスト面および環境面において有利なだけでなく、得られる圧電体層の特性も非常に良好である。しかしながら、液相法では、アニール工程において大きな残留応力が生じ、これがクラックの発生につながってしまうという問題があった。たとえば特許文献1では、多数回コートした圧電体材料を一括してアニールしているが、この方法では、一度に大きな残留応力が導入されてしまうため、クラックが発生しやすくなってしまうという問題がある。
特開平10−139594号公報
本発明の目的は、残留応力を緩和してクラックの発生を抑制し、かつ優れた圧電特性を有する圧電素子、インクジェット式記録ヘッド、およびインクジェットプリンターを提供することにある。
本発明にかかる圧電素子は、
基体の上方に形成された第1電極と、
前記第1電極の上方に形成された圧電体層と、
前記圧電体層の上方に形成された第2電極と、
を含み、
前記圧電体層は、複数の空孔を有する。
本発明によれば、空孔を有する圧電体層を形成するため、圧電体層にかかる残留応力を小さくすることが可能となり、クラックを発生し難くすることができる。これにより、信頼性が高く、かつ圧電特性の良好な圧電素子を提供することができる。
なお本発明において、特定のA部材(以下、「A部材」という。)の上方に設けられた特定のB部材(以下、「B部材」という。)というとき、A部材の上に直接B部材が設けられた場合と、A部材の上に他の部材を介してB部材が設けられた場合とを含む意味である。
本発明にかかる圧電素子において、
前記空孔の径は、100nm以下であることができる。
本発明にかかる圧電素子において、
前記空孔は、前記基体の上面と平行な面においてマトリックス状に並んでいることができる。
本発明にかかる圧電素子において、
前記マトリックス状に配列された複数の空孔が、複数層にわたって設けられていることができる。
本発明にかかる圧電素子において、
前記空孔は、前記第1電極側にいくにつれて、単位体積あたりの数が多く形成されていることができる。
本発明にかかる圧電素子において、
前記圧電体層は、複数の空孔を有する第1の圧電体層と、当該第1の圧電体層の上に形成され、かつ前記空孔を有さない第2の圧電体層とを有することができる。
本発明にかかる圧電素子において、
前記圧電体層は、チタン酸ジルコン酸鉛を含むことができる。
本発明にかかるインクジェット式記録ヘッドは、上述したいずれかの圧電素子を含む。
本発明にかかるインクジェット式プリンターは、上述したインクジェット式記録ヘッドを含む。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1.圧電素子
本実施の形態にかかる圧電素子100について説明する。図1および図2は、本実施の形態にかかる圧電素子100を模式的に示す断面図である。本実施の形態にかかる圧電素子100は、基体の一部としての基板10および弾性体層20と、下部電極層30(第1電極)と、圧電体層48と、上部電極層50(第2電極)とを含む。基板10は、たとえばシリコン層12および酸化物層14を有する。下部電極層30、圧電体層48、および上部電極層50によってキャパシタ構造部60が形成される。
下部電極層30の材質としては、ニッケル、イリジウム、白金などの各種の金属、それらの導電性酸化物(たとえば酸化イリジウムなど)、SrRuOやLaNiOといった複合酸化物など、を用いることができる。また、下部電極層30は、前記例示した材料の単層でもよいし、複数の材料を積層した構造であってもよい。
圧電体層48の材質は、好ましくは、鉛、ジルコニウム、チタンを構成元素として含む酸化物とすることができる。すなわち、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTという)は、圧電性能が良好なため、圧電体層48の材質として好適である。
圧電体層48は、複数の空孔45を有する。空孔45の径(最長の軸長さ)は、100nm以下であることが好ましい。空孔45の径が100nmより大きいと、圧電体層48を構成する結晶の柱状構造が広い範囲で分断されてしまい、圧電特性が低下してしまうことがあるからである。即ち空孔45の径を100nm以下にすることにより、圧電体層48を構成する結晶の柱状構造が分断されることを防止し、圧電素子100の圧電特性および強度を良好に保つことができる。
圧電体層48には、図1のように複数層のマトリックス状の空孔45が設けられていることが好ましく、さらに空孔45は、縦方向、横方向、および奥行き方向のすべてにおいて均一に配置されていることが好ましい。ただし、圧電体層48は、例えば図2のように、一部の空孔が欠落していてもよい。
上部電極層50の材質は、ニッケル、イリジウム、白金などの各種の金属、それらの導電性酸化物(たとえば酸化イリジウムなど)、SrRuOやLaNiOといった複合酸化物など、を用いることができる。また、上部電極層50は、前記例示した材料の単層でもよいし、複数の材料を積層した構造であってもよい。
2.圧電素子の製造方法
次に、本実施の形態にかかる圧電素子100の製造方法について説明する。図3〜図7は、本実施の形態にかかる圧電素子100の製造方法を示す図である。
(1)まず、基体の一部としての基板10を準備する(図3参照)。基板10は、たとえばシリコン層12および酸化物層14を有する。酸化物層14は、シリコン層12の上部に酸化処理を施すことによって設けられた酸化シリコンであってもよいし、シリコン層12の上面に公知の方法によって新たに設けられた酸化シリコンその他の酸化物であってもよい。酸化物層14は、熱酸化処理などによって設けることができる。あるいは、基板10の上部に酸化物層14を別途設ける場合は、蒸着、スパッタ等の公知の方法によることができる。
(2)次に、基板10上に弾性体層20を形成する(図3参照)。弾性体層20は、スパッタ法、真空蒸着、Chemical Vapor Deposition法(CVD法)などの公知の方法で形成することができる。弾性体層20の材質としては、たとえば、酸化ジルコニウム、窒化シリコン、酸化シリコンまたは、酸化アルミニウムなどが好適である。基板10の上面に酸化物層14を設けている場合、弾性体層20の材質は、酸化物層14の材質と同じ材質でも、異なる材質でもよい。たとえば、弾性体層20は、材質を酸化ジルコニウムとし、スパッタ法により、たとえば500nmの厚みに形成することができる。
(3)次に、弾性体層20上に、下部電極層30(第1電極)を形成する(図3参照)。下部電極層30の形成は、スパッタ法、真空蒸着、CVD法などの公知の方法でおこなうことができる。たとえば、下部電極層30は、材質を白金とし、スパッタ法により、たとえば100nmの厚みに形成することができる。
(4)次に、下部電極層30上に、圧電体層48を形成する(図1参照)。圧電体層48は、ゾル−ゲル法、有機金属熱塗布分解法(MOD法)等の液相法を用いて形成される。圧電体層48の材質は、好ましくは、鉛、ジルコニウム、チタンを構成元素として含む酸化物とすることができる。すなわち、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTという)は、圧電性能が良好なため、圧電体層48の材質として好適である。具体的には、以下のように圧電体層48を形成する。
まず、Pb、Zr、およびTiをそれぞれ含有する有機金属化合物を溶媒に溶解させた圧電材料溶液を、下部電極層30の上方全面にスピンコート、ディップコート、インクジェット法等により塗布し、1層のPZT前駆体層42aを形成する(図4参照)。ここで、PZT前駆体層42aの膜厚は、400nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましい。
次に、熱処理(乾燥工程、脱脂工程)を行う。乾燥工程は溶媒の除去を目的としており、例えば、アルコール系溶媒を用いている場合には100〜200℃程度で行う。また、乾燥工程の時間は、例えば、10分程度である。脱脂工程では、乾燥工程後のPZT前駆体層42a中に残存する有機成分をNO、CO、HO等に熱分解して離脱させることができる。脱脂工程の温度は、例えば300〜400℃程度である。
次いで、PZT前駆体層42aを結晶化するための結晶化アニール(焼成工程)を行う。結晶化アニールでは、PZT前駆体層42aを加熱することによって結晶化させることができる。結晶化アニールは、結晶化後の圧電体層42の表面に複数の凸部43が形成されるまで行われる(図5参照)。結晶化アニールの温度は、例えば、600℃〜700℃である。結晶化アニールに用いる装置は、輻射熱および伝導熱の双方によって加熱することのできるものが好ましく、たとえば拡散炉であることができる。拡散炉を用いることにより、容易に凸部43を形成することができる。結晶化アニールの時間は、例えば、30分以上であることが好ましい。このように長時間の加熱することによって、より確実に凸部43を形成することができる。以上の工程により、圧電体層42を形成することができる。なお、結晶化アニールに用いる装置としては、上述したものに限られず、RTA(Rapid Thermal Annealing)装置などを用いてもよい。
次いで、圧電体層42上に、圧電材料溶液を塗布し、1層のPZT前駆体層44aを形成する(図6参照)。塗布方法、材質、膜厚等は、上述したPZT前駆体層42aと同様の塗布方法、材質、膜厚等を適用することができる。
次いで、熱処理(乾燥工程、脱脂工程)を行った後に、PZT前駆体層44aを結晶化するための結晶化アニール(焼成工程)を行う(図7参照)。それぞれの熱処理工程の条件は、上述した条件と同様の条件を適用することができる。圧電体層44の表面にも凸部43が形成される。
このようにして、凸部43が形成された後に、さらに圧電材料溶液の塗布、乾燥、脱脂工程、および結晶化アニール工程を行うことによって、圧電体層42と圧電体層44との間に空孔45が形成される。空孔45は、隣り合う凸部43の中間付近に形成される。ここで、空孔45は、圧電体層42と圧電体層44との間の基板10の上面と平行な面においてマトリックス状に並んでいる。
さらに、圧電材料溶液の塗布、乾燥、脱脂工程、および結晶化アニールを繰り返すことにより、厚膜化した圧電体層48を形成することができる(図1及び図2参照)。ここで圧電体層48の最上面は、凸部が形成されていなくてもよい。したがって、圧電体層48を構成する最上層のPZT前駆体層の結晶化アニールは、下層の結晶化アニールより短時間で行うことができる。これにより、圧電体層48の上面が平坦になり、後述する上部電極層50との密着性を向上させることができる。また、複数の基板に対して本発明を実施する場合は、以下の方法を用いることで、圧電体層48を安定したペロブスカイト構造で形成でき且つスループットを向上させることができる。まず、下層の圧電体層に対して、塗布および熱処理を行う。次に、枚葉式装置であるRTA装置を用いて、下層の圧電体層の結晶化工程を行う。RTAで結晶化させることにより拡散炉を用いた場合と比べて、安定したペロブスカイト構造を有する圧電体層を形成することができる。次に、それらの基板に対して、上層の圧電体層の塗布および熱処理を行う。次に、バッチ処理が可能な拡散炉で複数の基板に対して結晶化アニールを行う。これにより、枚葉式であるRTA装置を用いる場合と比べてスループットを向上させることができる。さらに、下層の圧電体層はRTA処理により安定したペロブスカイト構造を有しているため、上層の圧電体層はその結晶構造を引きずり、拡散炉で熱処理したとしても安定したペロブスカイト構造を有する圧電体層を形成することができる。なお、圧電材料溶液の塗布、乾燥、脱脂工程、および結晶化アニールの実施回数は、少なくとも2回以上であればよい。
(5)次に圧電体層48上に、上部電極層50(第2電極)を形成する。上部電極層50の形成は、スパッタ法、真空蒸着、CVD法などの公知の方法でおこなうことができる。たとえば、上部電極層50は、材質を白金とし、スパッタ法により、たとえば100nmの厚みに形成することができる。このようにして、下部電極層30、圧電体層48、および上部電極層50からなるキャパシタ構造部60を形成することができる。
以上の工程により、本実施の形態にかかる圧電素子100を形成することができる。本実施の形態にかかる圧電素子100の形成方法では、圧電体層48を形成する際、圧電材料溶液を塗布する毎に結晶化アニールを行っている。これにより、圧電体層48中に空孔45を形成することができ、残留応力を緩和し、クラックの発生を抑制することができる。さらに、空孔45の径を100nm以下にすることにより、圧電体層48を構成する結晶の柱状構造が分断されることを防止し、圧電素子100の圧電特性および強度を良好に保つことができる。また空孔45は、図1において縦方向、横方向、および奥行き方向のすべてにおいて均一に配置されていることが好ましい。これにより、圧電体層48の全面において、均一に応力を緩和ずることができ、クラックの発生を確実に抑制することができる。また、縦方向における空孔45間の距離は、塗布されるPZT前駆体層42aの膜厚に依存する。PZT前駆体層42aの膜厚を、400nm以下にすることにより、空孔45を密に配置することができ、残留応力を大きく緩和することができる。またPZT前駆体層42aの膜厚を200nm以下にすることにより、さらに大きく残留応力を緩和することができる。
3.実験例
本実験例では、上述した圧電素子100を含む圧電アクチュエータ540を形成し、それぞれをパルス駆動させてクラックの発生状況を観察した。
3.1.第1の実験例
第1の実験例では、上述した本実施の形態にかかる圧電素子の製造方法を用いて、圧電素子を適用した圧電アクチュエータ540を形成した。図8は、第1の実験例において形成された圧電アクチュエータ540を模式的に示す断面図である。
圧電アクチュエータ540は、基板10と、基板10に設けられた圧力発生室16と、基板10の上方に設けられた弾性体層20と、弾性体層20の上方に設けられたキャパシタ構造部62であって、下部電極層32と、圧電体層47と、上部電極層52とを有するキャパシタ構造部62とを含む。
基板10は、本実施形態の圧電アクチュエータ540の支持体となる機能を有する。基板10の下方には、圧力発生室16と、圧力発生室16の下方に設けられたノズルプレート18とが設けられている。
圧電アクチュエータ540の製造工程は、以下の通りである。
まず、シリコン基板12を準備し、その上面を酸化処理することにより厚み約1.0μmの酸化シリコン14を形成した。次いでスパッタ法により、厚み約500nmの酸化ジルコニウムからなる弾性体層20と、その上に厚み100nmの白金からなる下部電極層32を形成した。
次いでPZT溶液をスピンコート法により下部電極層32上に塗布し、乾燥、脱脂、焼成を行い結晶化した。焼成工程では、拡散炉により30分間行った。結晶化後の膜厚は200nmであり、塗布、乾燥、脱脂、焼成の工程を5回繰り返し、膜厚1μmのPZT層47を得た。図9は、PZT層47の断面のSEM(走査型電子顕微鏡)画像を示す。SEM画像には、空孔が存在することが確認された。
その後、厚み100nmの白金からなる上部電極層52を形成し、パターニングを行い、酸化アルミニウムからなる保護膜54および配線(図示せず)を形成した。さらにシリコン基板12を下方からエッチングすることで圧力発生室16を形成し、ノズルプレート18を設けた。
得られた圧電アクチュエータ540をパルス駆動させたところ、100億パルス駆動させてもクラックが発生しなかった。また圧電アクチュエータ540の圧電特性を評価したところ、d31=200(pC/N)であった。
3.2.第2の実験例
第2の実験例では、以下のように圧電アクチュエータを形成した。圧電アクチュエータの構成は、上述した第1の実験例の圧電アクチュエータ540と同様の構成である。
圧電アクチュエータの製造工程は、以下の通りである。
まず、シリコン基板12を準備し、その上面を酸化処理することにより厚み約1.0μmの酸化シリコン14を形成した。次いでスパッタ法により、厚み約500nmの酸化ジルコニウムからなる弾性体層20と、その上に厚み100nmの白金からなる下部電極層32を形成した。
次いでPZT溶液をスピンコート法により下部電極層32上に塗布し、乾燥、脱脂、焼成を行い結晶化した。焼成工程では、RTAにより5分間行った。結晶化後の膜厚は200nmであり、塗布、乾燥、脱脂、焼成の工程を5回繰り返し、膜厚1μmのPZT層47を得た。図10は、PZT層47の断面のSEM(走査型電子顕微鏡)画像を示す。SEM画像では、空孔が確認されなかった。
その後、厚み100nmの白金からなる上部電極層52を形成し、パターニングを行い、酸化アルミニウムからなる保護膜54および配線(図示せず)を形成した。さらにシリコン基板12を下方からエッチングすることで圧力発生室16を形成し、ノズルプレート18を設けた。
得られた圧電アクチュエータをパルス駆動させたところ、10億パルスでクラックが発生した。また圧電アクチュエータの圧電特性を評価したところ、d31=150(pC/N)であった。
3.3.第3の実験例
第3の実験例では、以下のように圧電アクチュエータを形成した。圧電アクチュエータの構成は、上述した第1の実験例の圧電アクチュエータ540と同様の構成である。
圧電アクチュエータの製造工程は、以下の通りである。
まず、シリコン基板12を準備し、その上面を酸化処理することにより厚み約1.0μmの酸化シリコン14を形成した。次いでスパッタ法により、厚み約500nmの酸化ジルコニウムからなる弾性体層20と、その上に厚み100nmの白金からなる下部電極層32を形成した。
次いでPZT溶液をスピンコート法により下部電極層32上に塗布し、乾燥、脱脂を行い結晶化した。塗布、乾燥、脱脂の工程を5回繰り返し、その後一括で焼成を行った。焼成工程では、RTAにより10分間行い、膜厚1μmのPZT層を得た。
その後、厚み100nmの白金からなる上部電極層52を形成し、パターニングを行い、酸化アルミニウムからなる保護膜および配線(図示せず)を形成した。さらにシリコン基板12を下方からエッチングすることで圧力発生室16を形成し、ノズルプレート18を設けた。
得られた圧電アクチュエータ540をパルス駆動させたところ、1億パルスでクラックが発生した。また圧電アクチュエータの圧電特性を評価したところ、d31=100(pC/N)であった。
第1の実験例〜第3の実験例によれば、PZT前駆体層の焼成工程を各層毎に行うことにより、焼成工程を一括で行う場合に比べて、クラックが発生し難くなっていることが確認された。また、焼成工程において拡散炉を用いて加熱時間を30分以上にすることによって、空孔が確認され、さらにクラックが発生し難くなっていることが確認された。また、空孔が形成されることにより、圧電特性も向上することが確認された。
4.変形例
次に本実施の形態にかかる変形例について説明する。
4.1.第1の変形例
第1の変形例にかかる圧電素子は、圧電体層の下部層のみに空孔を有する点で、圧電体層48の全体にわたって空孔を設けている圧電素子100と異なる。
図11は、第1の変形例にかかる圧電素子200を模式的に示す断面図である。具体的な構成および製造方法については、以下のとおりである。
第1の変形例にかかる圧電素子200は、基体の一部としての基板10および弾性体層20と、下部電極層30(第1電極)と、圧電体層148と、上部電極層50(第2電極)とを含む。圧電体層148は、下部電極層30上に形成された第1の圧電体層144と、その上に形成された第2の圧電体層146を有する。第1の圧電体層144は、空孔を有し、第2の圧電体層146は、空孔を有さない。第1の圧電体層144と第2の圧電体層146との界面には、凸部43が形成されていてもよいし、形成されていなくてもよい。
次に第1の変形例にかかる圧電素子の製造方法について説明する。
まず、上述した本実施の形態にかかる圧電素子の製造方法の工程(1)〜(4)に示すようにして、基板10、弾性体層20、下部電極層30、および第1の圧電体層144(圧電体層48に相当)を形成する。
次に、第1の圧電体層144上に、圧電材料溶液を塗布し、熱処理(乾燥工程、脱脂工程)を行う。この圧電材料溶液の塗布、乾燥、脱脂工程のみを繰り返し行う。これにより、複数層のPZT前駆体層を形成する。その後、複数層のPZT前駆体層の結晶化アニールを一括で行うことにより、第1の圧電体層144の上にさらに第2の圧電体層146を形成することができる。
次に、第2の圧電体層146上に、上部電極層50(第2電極)を形成する。これ以後の工程は、上述した工程(5)と同様であるので、説明を省略する。
以上の工程により変形例にかかる圧電素子200を製造することができる。圧電素子200の圧電体層148は、第1の圧電体層144と第2の圧電体層146のうち、下層の第1の圧電体層144にのみ空孔45を有する。液相法で圧電体層を成膜した場合、熱膨張係数の違いから下部電極層30側に残留応力が集中しており、さらに圧電素子が駆動させると、歪まない下部電極と歪む圧電体との界面には大きな歪み応力が集中する。従って、本変形例のように下層の第1の圧電体層144にのみ空孔45を形成することで、効率的に残留応力および歪み応力を緩和し、かつ上層において一括アニールすることによりスループットを向上させることができる。
4.2.第2の変形例
第2の変形例にかかる圧電素子は、圧電体層の下部層のみに空孔を有する点および空孔の配列がマトリックス状でない点で、本実施の形態にかかる圧電素子100と異なる。
図12は、第2の変形例にかかる圧電素子300を模式的に示す断面図である。具体的な構成および製造方法については、以下のとおりである。
第2の変形例にかかる圧電素子200は、基体の一部としての基板10および弾性体層20と、下部電極層30(第1電極)と、圧電体層248と、上部電極層50(第2電極)とを含む。圧電体層248は、下部電極層30上に形成された第1の圧電体層244と、その上に形成された第2の圧電体層246を有する。第1の圧電体層244は、空孔を有し、第2の圧電体層246は、空孔を有さない。第1の圧電体層244は、複数の空孔245を有する。
次に第2の変形例にかかる圧電素子の製造方法について説明する。
まず、上述した本実施の形態にかかる圧電素子の製造方法の工程(1)〜(3)に示すようにして、基板10、弾性体層20、および下部電極層30を形成する。
次に、下部電極層30上に、第1の圧電体層244および第2の圧電体層246を形成する(図12参照)。第1の圧電体層244および第2の圧電体層246の材質は、好ましくは、鉛、ジルコニウム、チタンを構成元素として含む化合物とすることができる。すなわち、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTという)は、圧電性能が良好なため、第1の圧電体層244および第2の圧電体層246の材質として好適である。具体的には、以下のように第1の圧電体層244および第2の圧電体層246を形成する。また第1の圧電体層244および第2の圧電体層246のうち、下層に形成されている第1の圧電体層244は、空孔を有する。好ましい空孔の大きさおよび数は、下部電極層30と第2の圧電体層246との間にかかる応力の大きさによって異なる。
このように、下部電極層30と第2の圧電体層246との間に空孔を有する第1の圧電体層244を挟むことにより、残留応力を緩和し、クラックの発生を抑制することができる。
第1の圧電体層244および第2の圧電体層246は、ゾル−ゲル法、有機金属熱塗布分解法(MOD法)等の液相法を用いて形成される。具体的には、以下のとおりである。
まず、圧電材料溶液と、高分子溶液とを混合して高分子含有圧電材料溶液を作製する。圧電材料溶液としては、公知の圧電材料溶液を用いることができ、たとえばPb、Zr、およびTiをそれぞれ含有する有機金属化合物を溶媒に溶解させたものを用いることができる。高分子溶液としては、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコール(PVA)等の高分子をエタノール等の溶媒に溶解させたものを用いることができる。
本実施の形態では、たとえば高分子としてPVPを用いた場合に、その分子量は、300,000〜1,500,000であることが好ましく、高分子含有圧電材料溶液において高分子の添加量は、0.5wt%〜10wt%であることが好ましい。
高分子溶液に溶解させる高分子の分子量および添加量を調整することにより、空孔の大きさおよび数を、かかる応力の大きさに対応したものに制御することができる。即ち、所望の空孔の大きさや数に基づいて、高分子溶液に溶解させる高分子の分子量および添加量を決定することができる。応力の大きさは、第1の圧電体層244の膜厚、第1の圧電体層244と第2の圧電体層246との膜厚比、圧電材料や溶媒の種類、電極材料等によって定められる。したがって、具体的には、高分子の添加量は、第1の圧電体層244の膜厚、第1の圧電体層244と第2の圧電体層246との膜厚比、圧電材料や溶媒の種類、電極材料等に基づいて決定されることが好ましい。高分子の添加量は、たとえば、第1の圧電体層244と第2の圧電体層246との膜厚比において、第1の圧電体層244の膜厚比が大きくなるにつれて小さくなる。これにより、第1の圧電体層244と第2の圧電体層246の双方にかかる応力に応じた高分子の濃度とすることができる。
次いで、高分子含有圧電材料溶液を下部電極層30の上方全面にスピンコート、ディップコート、インクジェット法等により塗布し、1層または複数層の前駆体層を形成する(図示せず)。
次に、熱処理(乾燥工程、脱脂工程)を行う。乾燥工程の温度は、例えば、150℃以上200℃以下であることが好ましく、好適には180℃程度である。また、乾燥工程の時間は、例えば、5分以上であることが好ましく、好適には10分程度である。脱脂工程では、乾燥工程後の前駆体層42a中に残存する有機成分をNO、CO、HO等に熱分解して離脱させることができる。脱脂工程の温度は、例えば300℃程度である。
次いで、前駆体層を結晶化するための結晶化アニール(焼成工程)を行う。結晶化アニールでは、前駆体層を加熱することによって結晶化させることができる。結晶化アニールの温度は、例えば、600℃〜700℃である。結晶化アニールに用いる装置は、たとえば拡散炉やRTA(Rap id Thermal Annealing)装置であることができる。結晶化アニールの時間は、例えば、5分以上30分以下程度である。この結晶化アニールによって、上述した高分子がガス化し、複数の空孔が第1の圧電体層244の全体にほぼ均一に形成される。このようにして、第1の圧電体層244を形成することができる。
第1の圧電体層244の膜厚は、50nm〜150nm程度であることが好ましい。膜厚を50nm以上にすることによって、十分に応力を緩和することを可能とし、膜厚を150nm以下にすることによって、圧電素子の圧電特性を良好に保つことができるからである。
次いで、第1の圧電体層244上に、第2の圧電体層246を形成する。上述した圧電材料溶液を第1の圧電体層244上に塗布し、熱処理(乾燥工程、脱脂工程)を行う。この塗布、乾燥、脱脂を複数回繰り返し、その後、複数層を一括で焼成することにより、第2の圧電体層246を形成することができる。なお、塗布方法、乾燥、脱脂工程の詳細については、第1の圧電体層244を形成する際の塗布方法、乾燥、脱脂工程と同様である。また、第2の圧電体層246に含まれる圧電材料は、第1の圧電体層244に含まれる圧電材料と同じであることが好ましい。これにより、結晶状態の良好な第2の圧電体層246を得ることができる。
第2の圧電体層246の膜厚は、第1の圧電体層244より大きく、たとえば800nm〜1000nm程度であることができる。第2の圧電体層246は、形成工程において上述したような高分子を用いないため、空孔を有しない。このような第2の圧電体層246を設けることによって、良好な圧電特性を維持することができる。
次に第2の圧電体層246上に、上部電極層50(第2電極)を形成する。上部電極層50の形成は、上述したとおりであるので説明を省略する。
以上の工程により、本実施の形態にかかる圧電素子300を形成することができる。代2の変形例にかかる圧電素子300の形成方法によれば、下部電極層30上に空孔を有する第1の圧電体層244を形成するため、第1の圧電体層244および第2の圧電体層246にかかる残留応力を緩和してクラックが発生するのを抑制することができる。また、このように残留応力を緩和することにより、圧電素子100の圧電変位量を向上させることができる。
さらに、空孔を有さない第2の圧電体層246を設けることにより、圧電特性を良好に保つことができる。さらに、本実施の形態にかかる圧電素子100の形成方法によれば、第1の圧電体層244を形成するための高分子の分子量や添加量を調整することにより、空孔の大きさや数を制御することができ、圧電材料の種類や各層の膜厚に応じて、適した大きさや数の空孔を容易に形成することができる。
4.3.第3の変形例
4.3.1.圧電素子およびその製造方法
第3の変形例にかかる圧電素子は、空孔の配列がマトリックス状でない点で、本実施の形態にかかる圧電素子100と異なる。
図13は、第3の変形例にかかる圧電素子400を模式的に示す断面図である。具体的な構成および製造方法については、以下のとおりである。
第3の変形例にかかる圧電素子400は、基体の一部としての基板10および弾性体層20と、下部電極層30(第1電極)と、圧電体層348と、上部電極層50(第2電極)とを含む。圧電体層348は、複数の空孔345を有する。複数の空孔345の径および形状は、互いにほぼ同一であることができる。
次に第3の変形例にかかる圧電素子の製造方法について説明する。図14は、第3の変形例にかかる圧電素子の製造方法を示す図である。
まず、上述した本実施の形態にかかる圧電素子の製造方法の工程(1)〜(3)に示すようにして、基板10、弾性体層20、および下部電極層30を形成する。
次に、下部電極層30上に、圧電体層348を形成する。圧電体層348は、ゾル−ゲル法、有機金属熱塗布分解法(MOD法)等の液相法を用いて形成される。圧電体層348の材質は、好ましくは、鉛、ジルコニウム、チタンを構成元素として含む酸化物とすることができる。すなわち、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTという)は、圧電性能が良好なため、圧電体層348の材質として好適である。具体的には、以下のように圧電体層348を形成する。
まず、チタン酸ジルコン酸鉛の圧電材料溶液の調製方法について、ゾル−ゲル法を適用する場合を例にとって説明する。まず、Pb、Zr、およびTiの有機金属化合物を準備し、溶媒に混合する。溶媒としては、たとえばエタノール、1-ブタノール、および2-n-ブトキシエタノール等のアルコールを適用することができる。その後、水をさらに加えて加水分解し、縮重合を起こさせて前駆体溶液(圧電材料溶液)を作製する。
次いで、前駆体溶液に複数の固体高分子を混合して固体高分子含有圧電材料溶液を作製する。固体高分子は、前駆体溶液の主溶媒に不溶または溶解度の低いものであることが好ましい。即ち、前駆体溶液中において、固体高分子が安定に分散できることが好ましい。また固体高分子の形状は、特に限定されず、たとえば略球状、略直方体等であることができ、その径(最長の軸長さ)は、200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましい。また固体高分子の融点は、後述する乾燥処理および脱脂工程の温度より高いことが好ましい。言い換えれば、固体高分子の融点は、前駆体溶液の溶媒の沸点より高いことが好ましく、たとえば400℃以上であることができる。固体高分子の材質としては、たとえば耐熱樹脂であることができ、後述する乾燥処理および脱脂工程の温度より高い融点を有し、結晶化アニールの温度で分解(ガス化)するものが好ましい。
具体的には、ふっ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、およびポリイミド樹脂などを用いることができる。
次に、作製した固体高分子圧電材料溶液を、下部電極層30の上方全面にスピンコート、ディップコート、インクジェット法等により塗布する。
次に、熱処理(乾燥工程、脱脂工程)を行う。乾燥工程は溶媒の除去を目的としており、例えば、アルコール系溶媒を用いている場合には100〜200℃程度で行う。また、乾燥工程の時間は、例えば、10分程度である。脱脂工程では、乾燥工程後のPZT前駆体層348a中に残存する有機成分をNO、CO、HO等に熱分解して離脱させることができる。脱脂工程の温度は、例えば300〜400℃程度である。塗布膜が所望の膜厚になるまで、塗布工程と熱処理(乾燥工程、脱脂工程)とを繰り返し行い、PZT前駆体層348aを形成する(図14参照)。PZT前駆体層348aは、複数の固体高分子345aを有する。
次いで、PZT前駆体層348aを結晶化するための結晶化アニール(焼成工程)を行う。結晶化アニールでは、PZT前駆体層348aを加熱することによって結晶化させることができるとともに、固体高分子345aを気化する。
結晶化アニールの温度は、例えば、600℃〜700℃である。結晶化アニールの時間は、例えば、30分程度である。結晶化アニールに用いる装置としては、特に限定されないが、拡散炉やRTA(Rapid Thermal Annealing)装置などを用いることができる。以上の工程により、複数の空孔345を有する圧電体層348を形成することができる。圧電体層348は、たとえば400nmの厚みに形成することができる。
次に圧電体層348上に、上部電極層50(第2電極)を形成する。上部電極層50の形成は、上述したとおりであるので説明を省略する。
以上の工程により、第3の変形例にかかる圧電素子400を形成することができる。第3の変形例にかかる圧電素子400の形成方法では、前駆体溶液に固体高分子を混合している。これにより、PZT前駆体層348aを結晶化アニールするときに、固体高分子345aがガス化するため、圧電体層348中に空孔345を設けることができる。これにより、圧電体層348中に空孔345を形成することができ、残留応力を緩和し、クラックの発生を抑制することができる。
さらに、第3の変形例では、空孔345を設けるために成形物である固体高分子345aを用いていることから、固体高分子345aの大きさおよび数を適宜調製することにより、適切な大きさおよび数の空孔345を設けることが容易である。したがって、圧電体層348の材料や膜厚、下部電極層30の材料や膜厚等に応じて、空孔345の大きさおよび数を容易に変えることができる。
また、上述したように、空孔345の径は、100nm以下であることが好ましい。このような大きさの空孔345を形成することも、第3の変形例にかかる圧電素子の製造方法を用いれば、容易に実現することができる。
また固体高分子は、上述したように、前駆体溶液の溶媒に不溶または溶解度の低いものであることが好ましく、さらに乾燥工程および脱脂工程の温度より高い融点を有することが好ましい。これにより、固体高分子の形状を結晶化アニール時に分解(ガス化)するまで保持することができ、空孔の形状の調製を容易にすることができる。さらに、固体高分子が圧電材料溶液と混ざり合わないので、固体高分子自身が圧電体層348の特性に影響を与えるのを防止することができる。なお、仮に圧電材料溶液に溶ける高分子を使用した場合は、その後の乾燥、脱脂、および結晶化アニールがスムーズに進行しなくなるため、得られる圧電体層の圧電特性は著しく劣化してしまう。
4.3.2.実験例
上述した第3の変形例にかかる圧電素子の製造方法を用いて、圧電素子を適用した圧電アクチュエータ300を形成した。
圧電アクチュエータ300は、基板10と、基板10に設けられた圧力発生室16と、基板10の上方に設けられた弾性体層20と、弾性体層20の上方に設けられたキャパシタ構造部62であって、下部電極層32と、圧電体層43と、上部電極層52とを有するキャパシタ構造部62とを含む。
基板10は、本実施形態の圧電アクチュエータ300の支持体となる機能を有する。基板10の下方には、圧力発生室16と、圧力発生室16の下方に設けられたノズルプレート18とが設けられている。
圧電アクチュエータ300の製造工程は、以下の通りである。
まず、シリコン基板12を準備し、その上面を酸化処理することにより厚み約1.0μmの酸化シリコン14を形成した。次いでスパッタ法により、厚み約500nmの酸化ジルコニウムからなる弾性体層20と、その上に厚み100nmの白金からなる下部電極層32を形成した。
次いで高分子ビーズを分散させたPZT溶液をスピンコート法により下部電極層32上に塗布し、乾燥、脱脂、焼成を行い結晶化した。焼成工程では、RTAにより5分間行った。結晶化後の膜厚は200nmであり、塗布、乾燥、脱脂、焼成の工程を5回繰り返し、膜厚1μmのPZT層43を得た。ここで得られたPZT層43には、高分子ビーズが分解してガス化したことにより、空孔が形成されていることを、SEM画像により確認した。
その後、厚み100nmの白金からなる上部電極層52を形成し、パターニングを行い、酸化アルミニウムからなる保護膜54および配線(図示せず)を形成した。さらにシリコン基板12を下方からエッチングすることで圧力発生室16を形成し、ノズルプレート18を設けた。
得られた圧電アクチュエータ300をパルス駆動させたところ、100億パルス駆動させてもクラックが発生しなかった。また圧電アクチュエータの圧電特性を評価したところ、d31=200(pC/N)であった。
このように、高分子ビーズを用いて圧電体層を形成することにより、圧電特性が向上し、クラックが発生しにくくなることが確認された。
4.4.第4の変形例
第4の変形例にかかる圧電素子では、空孔の配列がマトリックス状でなく、かつ下部電極層側にいくほど空孔が密に配置されている。
図15は、第4の変形例にかかる圧電素子450を模式的に示す断面図である。具体的な構成および製造方法については、以下のとおりである。
第4の変形例にかかる圧電素子450は、基体の一部としての基板10および弾性体層20と、下部電極層30(第1電極)と、圧電体層448と、上部電極層50(第2電極)とを含む。圧電体層448は、複数の空孔445を有する。複数の空孔445の径および形状は、互いにほぼ同一であることができる。
第4の変形例にかかる圧電素子の製造方法は、第3の変形例にかかる圧電素子の製造方法とほぼ同様であることができるが、下部電極側(下方)にいくほど単位体積あたりの空孔445の数を多く設けるために、たとえば適切な固体高分子含有溶液を調製する必要がある。そのためには、様々な方法が可能であるが、たとえば、固体高分子345aが、圧電材料溶液より高い密度のものを選択することによって実現される。
5.インクジェット式記録ヘッド
次に、図1に示した圧電素子100を用いたインクジェット式記録ヘッドについて説明する。図16は、図1に示した圧電素子100を用いたインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す側断面図であり、図17は、このインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。なお、図17は、通常使用される状態とは上下逆に示したものである。
インクジェット式記録ヘッド(以下、「ヘッド」ともいう)500は、図16に示すように、ヘッド本体542と、ヘッド本体542の上に設けられた圧電部540と、を備える。なお、図16に示した圧電部540は、図4に示した圧電素子100における下部電極層30、圧電体層348、および上部電極層50に相当する。本実施の形態にかかるインクジェット式記録ヘッドおいて、圧電素子100は、圧電アクチュエータとして機能することができる。圧電アクチュエータとは、ある物質を動かす機能を有する素子、即ち電圧を印加することにより機械的ひずみを発生させる素子である。
また、図1に示した圧電素子100における酸化物層14および弾性体層20は、図16において弾性膜550に相当する。また、基板10(図16参照)は後述するようにヘッド本体542の要部を構成するものとなっている。
すなわち、ヘッド500は、図17に示すようにノズル板510と、インク室基板520と、弾性膜550と、弾性膜550に接合された圧電部(振動源)540とを備え、これらが基体560に収納されて構成されている。なお、このヘッド500は、オンデマンド形のピエゾジェット式ヘッドを構成している。
ノズル板510は、例えばステンレス製の圧延プレート等で構成されたもので、インク滴を吐出するための多数のノズル511を一列に形成したものである。これらノズル511間のピッチは、印刷精度に応じて適宜に設定されている。
ノズル板510には、インク室基板520が固着(固定)されている。インク室基板520は、上述のシリコン基板12によって形成されたものである。インク室基板520は、ノズル板510、側壁(隔壁)522、および後述する弾性膜550によって、複数のキャビティー(インクキャビティー)521と、リザーバ523と、供給口524と、を区画形成したものである。リザーバ523は、インクカートリッジ631(図18参照)から供給されるインクを一時的に貯留する。供給口524によって、リザーバ523から各キャビティー521にインクが供給される。
キャビティー521は、図16および図17に示すように、各ノズル511に対応して配設されている。キャビティー521は、後述する弾性膜550の振動によってそれぞれ容積可変になっている。キャビティー521は、この容積変化によってインクを吐出するよう構成されている。
インク室基板520のノズル板510と反対の側には弾性膜550が配設されている。さらに弾性膜550のインク室基板520と反対の側には複数の圧電部540が設けられている。弾性膜550の所定位置には、図17に示すように、弾性膜550の厚さ方向に貫通して連通孔531が形成されている。連通孔531により、後述するインクカートリッジ631からリザーバ523へのインクの供給がなされる。
各圧電部540は、後述する圧電素子駆動回路に電気的に接続され、圧電素子駆動回路の信号に基づいて作動(振動、変形)するよう構成されている。すなわち、各圧電部540はそれぞれ振動源(ヘッドアクチュエーター)として機能する。弾性膜550は、圧電部540の振動(たわみ)によって振動し(たわみ)、キャビティー521の内部圧力を瞬間的に高めるよう機能する。
基体560は、例えば各種樹脂材料、各種金属材料等で形成されている。図17に示すように、この基体560にインク室基板520が固定、支持されている。
本実施の形態にかかるインクジェット式記録ヘッド500によれば、上述したように、圧電部540にクラックが発生しにくいため信頼性が高く、良好な圧電特性を有し、効率的なインクの吐出が可能となっている。したがって、ノズル511の高密度化などが可能となり、高密度印刷や高速印刷が可能となる。さらには、ヘッド全体の小型化を図ることができる。
6.インクジェットプリンター
次に、上述のインクジェット式記録ヘッド500を備えたインクジェットプリンターについて説明する。図18は、本発明のインクジェットプリンター600を、紙等に印刷する一般的なプリンターに適用した場合の一実施形態を示す概略構成図である。なお、以下の説明では、図18中の上側を「上部」、下側を「下部」と言う。
インクジェットプリンター600は、装置本体620を備えており、上部後方に記録用紙Pを設置するトレイ621を有し、下部前方に記録用紙Pを排出する排出口622を有し、上部面に操作パネル670を有する。
装置本体620の内部には、主に、往復動するヘッドユニット630を備えた印刷装置640と、記録用紙Pを1枚ずつ印刷装置640に送り込む給紙装置650と、印刷装置640および給紙装置650を制御する制御部660とが設けられている。
印刷装置640は、ヘッドユニット630と、ヘッドユニット630の駆動源となるキャリッジモータ641と、キャリッジモータ641の回転を受けて、ヘッドユニット630を往復動させる往復動機構642とを備えている。
ヘッドユニット630は、その下部に、上述の多数のノズル511を備えるインクジェット式記録ヘッド500と、このインクジェット式記録ヘッド500にインクを供給するインクカートリッジ631と、インクジェット式記録ヘッド500およびインクカートリッジ631を搭載したキャリッジ632とを有する。
往復動機構642は、その両端がフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸643と、キャリッジガイド軸643と平行に延在するタイミングベルト644とを有する。キャリッジ632は、キャリッジガイド軸643に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト644の一部に固定されている。キャリッジモータ641の作動により、プーリを介してタイミングベルト644を正逆走行させると、キャリッジガイド軸643に案内されて、ヘッドユニット630が往復動する。この往復動の際に、インクジェット式記録ヘッド500から適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
給紙装置650は、その駆動源となる給紙モータ651と、給紙モータ651の作動により回転する給紙ローラ652とを有する。給紙ローラ652は、記録用紙Pの送り経路(記録用紙P)を挟んで上下に対向する従動ローラ652aと、駆動ローラ652bとで構成されており、駆動ローラ652bは、給紙モータ651に連結されている。
本実施の形態にかかるインクジェットプリンター600によれば、信頼性が高く高性能でノズルの高密度化が可能なインクジェット式記録ヘッド500を備えているので、高密度印刷や高速印刷が可能となる。
なお、本発明のインクジェットプリンター600は、工業的に用いられる液滴吐出装置として用いることもできる。その場合に、吐出するインク(液状材料)としては、各種の機能性材料を溶媒や分散媒によって適当な粘度に調整して使用することができる。
7.上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
また、上述した実施形態に係る圧電素子は、アクチュエータ、インクジェット式記録ヘッド、インクジェットプリンターの他に、たとえばジャイロセンサ等のジャイロ素子、FBAR(film bulk acoustic resonator)型やSMR(solid mounted resonator)型等のBAW(bulk acoustic wave)フィルタ、超音波モータなどに適用されることができる。本発明の実施形態に係る圧電素子は、上述したように良好な圧電特性を有し、信頼性が高いため、各種の用途に好適に適用できる。
本実施の形態にかかる圧電素子100模式的に示す断面図である。 本実施の形態にかかる圧電素子100模式的に示す断面図である。 本実施の形態にかかる圧電素子100の製造方法を説明するための模式図である。 本実施の形態にかかる圧電素子100の製造方法を説明するための模式図である。 本実施の形態にかかる圧電素子100の製造方法を説明するための模式図である。 本実施の形態にかかる圧電素子100の製造方法を説明するための模式図である。 本実施の形態にかかる圧電素子100の製造方法を説明するための模式図である。 実験例にかかる圧電アクチュエータ540を模式的に示す断面図である。 第1の実験例にかかる圧電体層の断面のSEM画像を示す図である。 第2の実験例にかかる圧電体層の断面のSEM画像を示す図である。 第1の変形例にかかる圧電素子200を模式的に示す断面図である。 第2の変形例にかかる圧電素子300を模式的に示す断面図である。 第3の変形例にかかる圧電素子400を模式的に示す断面図である。 第3の変形例にかかる圧電素子400の製造方法を模式的に示す図である。 第4の変形例にかかる圧電素子500を模式的に示す断面図である。 インクジェット式記録ヘッドの概略構成図である。 インクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 本実施の形態にかかるインクジェットプリンターの概略構成図である。
符号の説明
10 基板、12 シリコン層、14 酸化物層、20 弾性体層、30 下部電極層、32 下部電極層、42 圧電体層、42a PZT前駆体層、43 凸部、44 圧電体層、44a PZT前駆体層、45 空孔、46 圧電体層、48 圧電体層、50 上部電極層、52 上部電極層、54 保護膜、60 キャパシタ構造部、62 キャパシタ構造部、100 圧電素子、144 第1の圧電体層、146 第2の圧電体層、148 圧電体層、200 圧電素子、244 第1の圧電体層、245 空孔、246 第2の圧電体層、300 圧電素子、345 空孔、345a 固体高分子、348 圧電体層、348a PZT前駆体層、400 圧電素子、445 空孔、448 圧電体層、450 圧電素子、500 インクジェット式記録ヘッド、510 ノズル板、511 ノズル、520 インク室基板、521 キャビティー、522 側壁、523 リザーバ、524 供給口、531 連通孔、540 圧電アクチュエータ、542 ヘッド本体、550 弾性板、560 基体、600 インクジェットプリンター、620 装置本体、621 トレイ、622 排出口、630 ヘッドユニット、631 インクカートリッジ、632 キャリッジ、640 印刷装置、641 キャリッジモータ、642 往復動機構、643 キャリッジガイド軸、644 タイミングベルト、650 給紙装置、651 給紙モータ、652 給紙ローラ、660 制御部、670 操作パネル

Claims (4)

  1. キャビティーを有する基板と、
    前記基板の上方に形成された弾性体層と、
    前記弾性体層の上方に形成された第1電極と、
    前記第1電極の上方に形成された圧電体層と、
    前記圧電体層の上方に形成された第2電極と、
    を含み、
    前記圧電体層は、複数の空孔を有し、
    前記空孔は、前記第2電極側から前記第1電極側にいくにつれて、単位体積あたりの数が多く形成されている、インクジェット式記録ヘッド
  2. 請求項1において、
    前記空孔の径は、100nm以下である、インクジェット式記録ヘッド
  3. 請求項1または2において、
    前記圧電体層は、チタン酸ジルコン酸鉛を含む、インクジェット式記録ヘッド
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット式記録ヘッドを含む、インクジェットプリンター。
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