JP4760052B2 - 伝送制御装置およびサンプリング周波数変換装置 - Google Patents
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Description
かかる発明によれば、残存データ量を適正値に戻すための必要最低限の周波数制御情報の修正しか行われないため、残存データ量の発散を抑制して、残存データ量を速やかに適正値に収束させることができる。従って、安定したデータ伝送が実現される。また、かかる伝送制御装置をサンプリング周波数変換装置に用いることにより、波形歪の少ない高品質のサンプリング周波数変換が実現される。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるサンプリング周波数変換装置の構成を示すブロック図である。このサンプリング周波数変換装置は、大別すると、伝送制御装置100Aと、補間部200Aと、インタフェース300Aにより構成されている。
FIFO10は、RAM(Random Access Memory)などにより構成される先入れ先出し形式のバッファであり、本実施形態のものは所定ビット数の入力データを最大8個記憶することができる。FIFO10は、補間部200Aから供給されるデータPkを順次保存し、古いものから順にインタフェース300Aに出力する。書き込み制御部30は、メインクロックφがANDゲート101を通過して書き込み要求信号WRとして与えられたとき書き込みアドレスおよび書き込み要求信号WEを生成し、FIFO10に供給する。FIFO10に供給される入力データPkは、書き込み要求信号WEにより、FIFO10内の書き込みアドレスによって指定されるエリアに書き込まれる。読み出し制御部40は、インタフェース300Aからの読み出し要求信号RRに応じて、読み出しアドレスおよび読み出し要求信号REを生成し、FIFO10へ供給する。ここで、読み出しアドレスは、FIFO10内に残存している読み出し未了の入力データのうち最も古いものを指定するように制御される。この読み出しアドレスにより指定された入力データは、読み出し要求信号REによりFIFO10から読み出され、インタフェース300Aに供給される。
以上が残存データ量検出部50、ベクトル検出回路51および変換部61によって行われる処理の詳細である。
y←y+ΔT・・・・・(1)
ラッチ回路63は、初期設定が可能な構成となっている。このサンプリング周波数変換装置が動作を開始するとき、ラッチ回路63には、周波数制御情報の初期値yとして次式で示される値が設定される。
y=定数×(f1/f2) ・・・・・(2)
ここで、f1はサンプリング周波数変換前の第1のサンプリング周波数、f2はサンプリング周波数変換後の第2のサンプリング周波数である。
以上が伝送制御装置100Aの構成の詳細である。
このサンプリング周波数変換装置の動作が開始されるとき、初期設定動作が行われる。この初期設定動作では、伝送制御装置100A内のラッチ回路63に前掲式(2)により与えられる周波数制御情報の初期値yが書き込まれる。また、初期設定動作では、イネーブル信号発生回路75によってイネーブル信号ENがアサートされる。このため、ラッチ回路63に書き込まれた周波数制御情報yは、リミタ64および全加算器71を介してラッチ回路72に書き込まれ、このラッチ回路72に書き込まれた周波数制御情報yの整数部は、ダウンカウンタ74にプリセットされる。その後、ダウンカウンタ74では、メインクロックφに基づくダウンカウントが行われる。そして、ダウンカウンタ74のカウント値が「0」になると、イネーブル信号発生回路75によってイネーブル信号ENがアサートされる。この結果、メインクロックφがANDゲート73を介してラッチ回路72に供給され、その時点における全加算器71の出力データ、すなわち、周波数制御部60から出力される周波数制御情報とラッチ回路72の出力データの小数部との加算結果がラッチ回路72に書き込まれる。そして、ラッチ回路72の出力データの整数部はダウンカウンタ74にプリセットされ、小数部は補間比Δtとしてラッチ回路76に書き込まれる。このような動作が繰り返される結果、周波数制御情報に応じた平均的な時間密度でイネーブル信号ENが発生されるとともに周波数制御情報に応じた速度で変化する補間比Δtが発生される。
図7は、この発明の第2実施形態であるサンプリング周波数変換装置の構成を示すブロック図である。本実施形態では、伝送制御装置100Bの前段にインタフェース300Bが、後段に補間部200Bが設けられている。インタフェース300Bは、伝送制御装置100Bに対し、書き込み要求信号WRとともに第1のサンプリング周波数のデータDinを供給する。補間部200Bは、第1実施形態における補間部200Aと同様な構成を有する。この補間部200Bは、内蔵のシフトレジスタにFIFO10から取り込んだ過去一定個数のデータ列を保持し、上記第1実施形態と同様、ラッチ回路76から供給される補間比Δtに応じた補間用係数列をこのデータ列に畳み込み、この畳み込み演算の結果である出力データPkを、第2のサンプリング周波数を有する出力クロックCKoutに同期したタイミングで出力する。伝送制御装置100Bの構成は、次の点において第1実施形態に係る伝送制御装置100Aと異なる。まず、書き込み制御部30には、インタフェース300Bから第1のサンプリング周波数と同一周波数の書き込み要求信号WRが直接供給される。また、第1実施形態におけるANDゲート101および104に代えて、読み出し要求信号RRを発生する読み出し要求信号発生部105が設けられており、イネーブル信号発生回路75から出力されるイネーブル信号ENがこの読み出し要求信号発生部105と補間部200Bに供給される。ここで、補間部200Bに供給されるイネーブル信号ENは、第2のサンプリング周波数のデータの補間演算および出力を許可するデータ出力許可信号としての役割を果たす。それ以外は上記第1実施形態と同様である。
Claims (3)
- 書き込み要求信号に応じて、新たに入力されるデータを記憶し、読み出し要求信号に応じて、記憶したデータを古いものから順に読み出して出力する先入れ先出し方式の記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された読み出し未了のデータの残存データ量を検出する残存データ量検出手段と、
前記書き込み要求信号または読み出し要求信号の発生を許可する許可信号を周波数制御情報に応じた時間密度で生成する可変周波数発振手段と、
前記残存データ量検出手段において検出された残存データ量を現在の残存データ量として保持すると共に、現在の残存データ量より過去に検出された第1残存データ量と第2残存データ量とを保持し、前記現在の残存データ量と前記第1残存データ量と前記第2残存データ量とから前記記憶手段における残存データ量の時間的変化を示すベクトルを検出するベクトル検出手段と、
前記ベクトル検出手段において検出されたベクトルと、前記現在の残存データ量とに基づいて、前記現在の残存データ量を適正値に戻す方向に修正量を決定し、当該修正量に従って前記周波数制御情報を修正する周波数制御手段とを備え、
前記ベクトル検出手段は、前記残存データ量検出手段により検出される現在の残存データ量が変化する毎に、その変化後における現在の残存データ量を第1残存データ量とし、それまで保持していた前記第1残存データ量を前記第2残存データ量として保持するよう制御し、
前記周波数制御手段は、前記ベクトル検出手段において検出されたベクトルが、前記現在の残存データ量>前記第1残存データ量>前記第2残存データ量であることを示し且つ前記現在の残存データ量が前記適正値を超えている場合、前記ベクトルが前記現在の残存データ量<前記第1残存データ量<前記第2残存データ量であることを示し且つ前記現在の残存データ量が前記適正値より少ない場合、前記現在の残存データ量が上限値となっている場合、前記現在の残存データ量が下限値となっている場合のいずれかの場合に限り、前記現在の残存データ量と前記適正値との差分に相当する修正量に従って、前記周波数制御情報を修正することを特徴とする伝送制御装置。 - 補間手段と、伝送制御手段とを具備し、
前記補間手段は、
第1のサンプリング周波数のデータを順次取り込んで、補間演算用入力データ列として保持する補間演算用入力データ保持手段と、
前記伝送制御手段により発生される補間比に応じた補間係数と前記補間演算用入力データ保持手段に保持された補間演算用入力データ列とを用いた補間演算により第2のサンプリング周波数のデータを生成して出力する補間演算手段とを具備し、
前記伝送制御手段は、
書き込み要求信号に応じて、前記補間手段から出力される第2のサンプリング周波数のデータを記憶し、読み出し要求信号に応じて、記憶したデータを古いものから順に読み出して出力する先入れ先出し方式の記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された読み出し未了のデータの残存データ量を検出する残存データ量検出手段と、
前記書き込み要求信号の発生を許可する許可信号を周波数制御情報に応じた時間密度で生成するとともに前記周波数制御情報に応じた速度で変化する前記補間比を発生する可変周波数発振手段と、
前記残存データ量検出手段において検出された残存データ量を現在の残存データ量として保持すると共に、現在の残存データ量より過去に検出された第1残存データ量と第2残存データ量とを保持し、前記現在の残存データ量と前記第1残存データ量と前記第2残存データ量とから前記記憶手段における残存データ量の時間的変化を示すベクトルを検出するベクトル検出手段と、
前記ベクトル検出手段において検出されたベクトルと、前記現在の残存データ量とに基づいて、前記現在の残存データ量を適正値に戻す方向に修正量を決定し、当該修正量に従って前記周波数制御情報を修正する周波数制御手段とを備え、
前記ベクトル検出手段は、前記残存データ量検出手段により検出される現在の残存データ量が変化する毎に、その変化後における現在の残存データ量を第1残存データ量とし、それまで保持していた前記第1残存データ量を前記第2残存データ量として保持するよう制御し、
前記周波数制御手段は、前記ベクトル検出手段において検出されたベクトルが、前記現在の残存データ量>前記第1残存データ量>前記第2残存データ量であることを示し且つ前記現在の残存データ量が前記適正値を超えている場合、前記ベクトルが前記現在の残存データ量<前記第1残存データ量<前記第2残存データ量であることを示し且つ前記現在の残存データ量が前記適正値より少ない場合、前記現在の残存データ量が上限値となっている場合、前記現在の残存データ量が下限値となっている場合のいずれかの場合に限り、前記現在の残存データ量と前記適正値との差分に相当する修正量に従って、前記周波数制御情報を修正することを特徴とするサンプリング周波数変換装置。 - 補間手段と、伝送制御手段とを具備し、
前記補間手段は、
第1のサンプリング周波数のデータを前記伝送制御手段から順次取り込んで、補間演算用入力データ列として保持する補間演算用入力データ保持手段と、
前記伝送制御手段により発生される補間比に応じた補間係数と前記補間演算用入力データ保持手段に保持された前記補間演算用入力データ列とを用いた補間演算により、第2のサンプリング周波数のデータを生成して出力する補間演算手段とを具備し、
前記伝送制御手段は、
書き込み要求信号に応じて、第1のサンプリング周波数のデータを前段の装置から取り込んで記憶し、読み出し要求信号に応じて、記憶したデータを古いものから順に読み出して出力する先入れ先出し方式の記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された読み出し未了のデータの残存データ量を検出する残存データ量検出手段と、
前記読み出し要求信号の発生を許可する許可信号を周波数制御情報に応じた時間密度で生成するとともに前記周波数制御情報に応じた速度で変化する前記補間比を発生する可変周波数発振手段と、
前記残存データ量検出手段において検出された残存データ量を現在の残存データ量として保持すると共に、現在の残存データ量より過去に検出された第1残存データ量と第2残存データ量とを保持し、前記現在の残存データ量と前記第1残存データ量と前記第2残存データ量とから前記記憶手段における残存データ量の時間的変化を示すベクトルを検出するベクトル検出手段と、
前記ベクトル検出手段において検出されたベクトルと、前記現在の残存データ量とに基づいて、前記現在の残存データ量を適正値に戻す方向に修正量を決定し、当該修正量に従って前記周波数制御情報を修正する周波数制御手段とを備え、
前記ベクトル検出手段は、前記残存データ量検出手段により検出される現在の残存データ量が変化する毎に、その変化後における現在の残存データ量を第1残存データ量とし、それまで保持していた前記第1残存データ量を前記第2残存データ量として保持するよう制御し、
前記周波数制御手段は、前記ベクトル検出手段において検出されたベクトルが、前記現在の残存データ量>前記第1残存データ量>前記第2残存データ量であることを示し且つ前記現在の残存データ量が前記適正値を超えている場合、前記ベクトルが前記現在の残存データ量<前記第1残存データ量<前記第2残存データ量であることを示し且つ前記現在の残存データ量が前記適正値より少ない場合、前記現在の残存データ量が上限値となっている場合、前記現在の残存データ量が下限値となっている場合のいずれかの場合に限り、前記現在の残存データ量と前記適正値との差分に相当する修正量に従って、前記周波数制御情報を修正することを特徴とするサンプリング周波数変換装置。
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