JP4756905B2 - 固体酸化物型燃料電池セパレータ材 - Google Patents

固体酸化物型燃料電池セパレータ材 Download PDF

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Description

本発明は、600℃以上の高温域における電気伝導性,耐酸化性に優れ、クロム被毒を抑制した固体酸化物型燃料電池セパレータ材に関する。
石油を代表とする化石燃料の枯渇やCO2排出に起因する地球温暖化現象等に対処するため、従来からの発電システムに替わる新しいシステムの実用化が求められている。新しい発電システムの代表的なものに燃料電池があり、クリーンな発電システムとして分散電源,自動車用動力源等への展開が期待されている。
従来から種々の燃料電池が紹介されているが、なかでも固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、エネルギー効率が最も優れており、実用化が有望視されている発電システムである。
旧来の固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、1000℃程度の高い作動温度のため主としてセラミックスが構成部材に使用されており、金属材料の使用は非常に困難であった。ところが、近年になって固体電解質膜の改良により作動温度を600〜800℃程度まで下げることが可能になった。作動温度の低下に伴い、耐高温酸化性に優れた高Cr・高Niオーステナイト系ステンレス鋼等の金属材料が適用可能になった。
作動温度を下げた固体酸化物型燃料電池(SOFC)のセパレータ材に必要な要求特性は、600〜800℃の温度域で良好な電気伝導性(30mΩ・cm2以下),耐酸化性,セラミックス系固体酸化物と同等の熱膨張係数(室温〜800℃で13×10-6(1/K)程度)を示すことである。起動・停止が頻繁に繰り返される用途では、耐熱疲労性も要求される。
高温での耐水蒸気酸化性に優れている高Cr・高Niオーステナイト系ステンレス鋼は、熱膨張係数が非常に高いため、起動・停止が頻繁に繰り返される用途では熱膨張・熱収縮に起因する熱変形やスケール剥離が発生するため固体酸化物型燃料電池(SOFC)のセパレータ材に使用できない。他方、フェライト系ステンレス鋼は、電解質と同程度の熱膨張係数を示すので固体酸化物型燃料電池のセパレータ材に適している。
たとえば、C:0.2質量%以下,Si:0.2質量%未満,Mn:1.0質量%以下,Cr:11〜30質量%,Ni:2質量%以下,Al:1質量%以下,Zr:1質量%以下,Y:0.5質量%以下及び/又は希土類元素:0.2質量%以下を含むフェライト系ステンレス鋼が固体酸化物型燃料電池セパレータ用として知られている(特許文献1)。このステンレス鋼は、750〜950℃の温度域で電気伝導性が良好な酸化皮膜を形成し、長時間使用後にも良好な耐酸化性,耐スケール剥離性を示し、電解質との熱膨張差が小さいことも長所である。
特開2003-105503号公報
しかし、ステンレス鋼の無垢材をセパレータに使用した場合、固体酸化物型燃料電池の使用中に酸化物が生成し、接触部の電気抵抗が増加する。電気抵抗の増加に起因する発電損失を解消する上で、セパレータ材の電気伝導度を更に低下させる必要がある。しかも、固体酸化物型燃料電池のセパレータとして紹介されている従来のステンレス鋼は、何れも基本的にCr含有量が高いので、Cr濃度の高い酸化スケールが生成しやすい。600〜800℃の水蒸気雰囲気に曝される固体酸化物型燃料電池のセパレータ環境では、酸化スケールのCrが水蒸気と反応して蒸発し、固体酸化物型電解質が被毒されやすい。
ステンレス鋼表面にAg等を塗布することによりCr/水蒸気の反応を抑制できるが、高価な貴金属元素を消費するので経済的でない。そのため、Crの蒸発をある程度許容しながら固体酸化物型燃料電池を使用せざるを得ない。
高価な貴金属元素の使用を必要とせず高温での良好な耐酸化性を保つ手段として、ステンレス鋼に導電性酸化物コーティングを施すことが知られている。たとえば、ZrO2で被覆したステンレス鋼をセパレータに用いた固体酸化物型燃料電池がある(特許文献2)。ZrO2被覆は、良好な耐酸化性を付与するものの高温での電気抵抗が高いため、セパレータの導電部に適用し難い。作動温度の低い固体高分子型燃料電池(PEFC)では酸化抑制元素を含むTiN被覆(特許文献3)が知られているが、100℃以下の作動温度で良好な電気伝導を示す組成の皮膜は、後述するように600℃以上の高温域では逆に高い電気抵抗を示すものが多く、常温での知見が全く参考にならない。
特開平9-67672号公報 特開2002-75398号公報
以上のように、600℃以上の高温域で使用するために必要な耐水蒸気酸化性,高温で良好な電気伝導性を示し、Crの蒸発抑制が必要な固体酸化物型燃料電池環境での耐久性についてはこれまで実質的な検討がなされていなかった。
本発明は、基材に使用するフェライト系ステンレス鋼のCr含有量及び基材表面を被覆するセラミック皮膜の種類,組成を特定することにより、耐水蒸気酸化性,高温での電気伝導性,耐Cr蒸発性に優れた固体酸化物型燃料電池セパレータ材を提供することを目的とする。
本発明は、基材にCr:11〜40質量%を含むフェライト系ステンレス鋼を用い、基材表面を覆う膜厚:0.05〜100μmの被覆層を形成した固体酸化物型燃料電池セパレータ材であり、被覆層がTi濃度:40原子%以上のTiNであることを特徴とする。TiN被覆層のCr濃度及びV,Zr,Al濃度は必要に応じてCr<10原子%,V+Zr+Al<10原子%に制限する。
基材に使用するフェライト系ステンレス鋼は、好ましくはCr:11〜40質量%,C:0.1質量%以下,N:0.1質量%以下,Si:1.5質量%以下,Mn:1.5質量%以下,P:0.10質量%以下,S:0.01質量%以下を含み、残部が実質的にFeの組成をもつ。
必要に応じ、Mo:0.1〜4.0質量%,W:0.1〜4.0質量%,Nb:0.05〜0.80質量%,Ti:0.03〜0.50質量%,Cu:0.1〜4.0質量%,Zr:0.03〜0.50質量%,Ta:0.03〜0.50質量%,Al:0.02〜0.20質量%,Y:0.0005〜0.1質量%,REM(La,Ce,Nd等の希土類元素):0.0005〜0.1質量%,Ca:0.0005〜0.01質量%,B:0.0002〜0.01質量%の一種又は二種以上を含むことができる。
発明の効果及び実施の形態
無垢のステンレス鋼をセパレータに適用した場合、燃料電池の高温水蒸気雰囲気(600〜800℃)に曝されると、酸化が容易に進行するのに加え導電部の電気抵抗が増大し、燃料電池の機能が損なわれる。しかも、蒸発したCrで固体電解質が被毒する。高温で導電性を示すコーティングをステンレス鋼に施すことにより、電気抵抗の増大,固体電解質の被毒が抑制されると考えられる。そこで、本発明者等は、フェライト系ステンレス鋼にTiN被覆層を形成する方法に着目した。
ステンレス鋼表面に生成する酸化皮膜の主成分Cr23の電気抵抗は700℃で103〜102程度であり、同じ700℃でTiNはCr23を下回る電気抵抗を示す。また、TiN被覆層は、Cr:11質量%以上のフェライト系ステンレス鋼を基材とすることにより良好な耐酸化性が付与され、水蒸気酸化によるCrの蒸発を抑止する作用もある。
作動温度が通常80℃程度と低い固体高分子電解質型の燃料電池ではTiN被覆したセパレータ材(特許文献3)もあるが、酸化抑制元素を含むTiN被覆層は、後述の実施例1で示すように600℃以上の高温雰囲気に曝されると逆に電気伝導度を著しく増大させる。電気伝導度の増大は、低温側で酸化抑制材として有効であったAl,Vが却って電気抵抗の高い酸化皮膜を高温側で形成することに起因するものと考えられる。
この点、Ti濃度を40原子%以上としたTiN被覆層は、600〜800℃の温度域で良好な電気伝導度を維持し、水蒸気酸化によるCrの蒸発も効果的に抑制する。電気伝導度の高位維持,Crの蒸発抑制に及ぼすTi濃度の影響は、固体高分子電解質型の燃料電池用セパレータ材から予想できないことであり、47原子%以上で顕著になる。
セパレータ用ステンレス鋼にTiN被覆層を形成する場合、TiN被覆層の安定性が重視され、なかでもTiN被覆層が剥離しないことが要求される。因みに、熱膨張係数の大きなオーステナイト系ステンレス鋼を基材にすると、TiN被覆層と基材との間に熱応力が発生し、使用中、特に起動・停止を繰り返した場合にTiN被覆層が剥離してしまう。他方、Crが11質量%未満のフェライト系ステンレス鋼を基材に使用すると、熱膨張係数が小さいものの酸化速度が速く、ときとして異常酸化することもある。異常酸化は、フェライト系ステンレス鋼のCr含有量を11質量%以上とすることにより防止できる。
TiN被覆層には、長時間経過後の安定性も要求される。Tiは使用環境においては酸化物がより安定であり、基材成分と被覆層との間で拡散が生じ、長時間経過後に初期のTiNと異なった層になってしまうことが懸念される。しかし、本発明者等が長時間経過した被覆層の構造を調査したところ、TiN被覆層がFe,Tiのスピネル系酸化物とTiNの混合層に変質していたものの、被覆層に拡散する基材成分は主にFeであり、CrのTiN側への外方拡散が生じていないことが判った。変質後の被覆層は、無垢のステンレス鋼をセパレータ材として用いた場合に生成するMn,Cr系酸化物と比較しても同等以上の電気伝導性を有するFe,Tiのスピネル系酸化物及び残存TiNからなるので良好な電気伝導度が維持されており、Crの蒸発抑制にも有効である。TiN被覆層によるCrの拡散抑制は、固体高分子型燃料電池用セパレータ材に施したTiN被覆層から予測できない効果であり、固体酸化物型燃料電池用に適した特性をセパレータ材に付与する。
以下、固体酸化物型燃料電池セパレータ材の基材に使用されるフェライト系ステンレス鋼の成分,含有量及びTiN被覆層を個別に説明する。
〔C,N:0.1質量%以下〕
高温強度,特にクリープ特性の改善に有効な成分であるが、過剰添加はフェライト系ステンレス鋼の加工性,低温靭性を著しく低下させる。また、TI,Nbと反応して炭窒化物を生成しやすく、高温強度の改善に有効な固溶Tiや固溶Nbを減少させる。したがって、本成分系ではC,N含有量が少ないほど好ましく、共に上限を0.1質量%とした。
〔Si:1.5質量%以下〕
クロム系酸化物の安定化に有効な合金成分であり、耐水蒸気酸化性を向上させる作用も呈する。しかし、1.0質量%を超える過剰量のシリコンが含まれると、電気抵抗の高いSiO2の酸化物層が基材表層に形成され、電気伝導度が低下する。過剰量のSi含有は、フェライト系ステンレス鋼の低温靭性を低下させ、鋼板に表面疵を発生させ製造性を低下させる原因にもなる。
〔Mn:1.5質量%以下〕
フェライト系ステンレス鋼のスケール剥離性を改善する成分であるが、1.5質量%を超える過剰量のMnが含まれると鋼材が硬質化し、加工性,低温靭性が低下する。
〔S:0.01質量%以下〕
熱間加工性,耐溶接高温割れ性に悪影響を及ぼす成分であり、異常酸化の起点にもなる。そのため、S含有量は可能な限り低くすることが好ましく、上限を0.01質量%とした。
〔Cr:11〜40質量%〕
ステンレス鋼に必要な耐食性,耐酸化性,電気伝導性を付与する上で必須の合金成分である。600℃前後での耐水蒸気酸化性及び良好な電気伝導性を確保するため、Cr含有量を11質量%以上とした。特に、水蒸気雰囲気に曝されることを考慮した場合、20質量%以上のCr含有量が好ましい。しかし、過剰量のCr添加はフェライト系ステンレス鋼の加工性,低温靭性,475℃脆化感受性に悪影響を及ぼすので、Cr含有量の上限を40質量%とした。
〔Mo,W,Cu:0.1〜4.0質量%〕
Mo,Wは固溶強化により、Cuは固溶強化又は析出強化により高温強度,耐熱疲労性を改善する合金成分であり、積層によるクリープ強度又は起動・停止の繰返しによる熱疲労が問題となる場合、必要に応じて添加される。しかし、過剰添加すると鋼材が過度に硬質化するので、何れも上限を4.0質量%とした。
〔Nb:0.05〜0.80質量%,Ti:0.03〜0.50質量%,Zr:0.05〜0.50質量%,V:0.03〜0.50質量%,Ta:0.03〜0.50質量%〕
必要に応じて添加される合金成分であり、固溶強化又は析出強化によってフェライト系ステンレス鋼の高温強度を更に向上させる。高温強度の改善効果は、何れも0.03質量%以上の添加でみられる。しかし、過剰添加は鋼材の硬質化を招くので、それぞれの上限をNbでは0.80質量%,Ti,Zr,V,Taでは0.50質量%とした。
〔Al:0.02〜0.20質量%〕
製鋼段階で脱酸剤として添加されるだけでなく、基材表面にAl23の酸化皮膜を形成させ耐高温酸化性を著しく向上させる任意成分である。0.02質量%以上でAlの添加効果が顕著になるが、過剰添加は加工性,溶接性を低減しセパレータの電気伝導性も損なうので上限を0.20質量%とした。
〔Y:0.0005〜0.1質量%,REM:0.0005〜0.1質量%,Ca:0.0005〜0.01質量%〕
何れも必要に応じて添加される合金成分であり、酸化皮膜に固溶して皮膜強度を高め、フェライト系ステンレス鋼の耐水蒸気酸化性を更に向上させる。耐水蒸気酸化性の改善効果は何れも0.0005質量%以上で顕著になるが、過剰添加は鋼材を過度に硬質化させ、製造時に表面疵が生じやすくなって製造コストの上昇を招くので、それぞれの上限をY,REMでは0.1質量%,Caでは0.01質量%とした。
〔B:0.0005〜0.01質量%〕
ステンレス鋼の熱間加工性を改善する合金成分であり、必要に応じて添加される。熱間加工性の改善効果は0.0005質量%以上で顕著になるが、過剰添加は却って熱間加工性,鋼板の表面性状を劣化させるので0.01質量%を上限とした。
〔他の成分〕
本発明は他の合金成分を特に規定するものではないが、一般的な不純物であるP,O,Ni等を可能な限り低減することが好ましい。通常は、P:0.1質量%以下,O:0.02質量%以下,Ni:2.0質量%以下に規制されるが、高レベルの加工性,溶接性が要求される場合にはP,O,Niを更に厳しく規制する。また、強度改善に有効なRe,快削性改善に有効なSn,熱間加工性改善に有効なCo,Hf,Sc等の元素も、必要に応じてRe:2.0質量%,Sn:1.0質量%,Co:2.0質量%,Hf:1.0質量%,Sc:0.1質量%を上限に添加できる。
〔TiN被覆層〕
TiN被覆層は、スパッタリング,アーク蒸着等の一般的な方法で形成でき、何れの方法による場合も良好な特性を有する被覆層が作製される。被覆効果を十分に発揮させる上で、TiN被覆層の膜厚を0.05μm以上とする。TiN被覆層が厚いほど耐水蒸気酸化性,電気伝導性等の特性が向上するが、過剰な厚膜は製造コストの上昇を招くので100μmを上限とした。好ましくは、0.1〜10μmの範囲にTiN被覆層の膜厚を調整する。
また、被覆層のTi濃度を40原子%以上とすることにより、600〜800℃の温度域で良好な電気伝導性が維持され、Crの酸化蒸発も効果的に抑制される。Ti濃度の上限は特に規制されるものではないが、通常のTiN被覆層を形成させる方法では60原子%程度が上限となる。より良好な電気伝導性を付与する上では、47〜60原子%の範囲でTi濃度を選定することが好ましい。
なお、TiN被覆層への酸化性元素の添加がPEFCでは有効であると特許文献3に開示されているが、600℃以上の高温雰囲気に曝されるSOFCの場合、添加した酸化性元素が電気伝導度の低い酸化物を形成してしまう。特に被覆層のV,Zr,Al濃度の総和が10原子%を超えると電気伝導度が大幅に低下する。そのため、必要に応じて被覆層のV,Zr,Al濃度の総和を10原子%未満に規制し、より高い電気伝導度を得る上ではV,Zr,Al濃度の総和を2原子%以下にすることが好ましい。Cr濃度に関しても、10原子%を超えるCr濃度では水蒸気雰囲気中でCrが蒸発し、固体電解質の性能が低下する傾向がみられる。そこで、必要に応じてTiN被覆層に添加するCrの濃度を10原子%未満に規制し、より長期にわたりCrの蒸発を抑制するためにはTiN被覆層のCr濃度を2原子%以下とすることが好ましい。
表1の各種フェライト系ステンレス鋼を30kg真空溶解炉で溶製し、インゴットに鋳造した。鍛造,粗圧延,熱延,焼鈍・酸洗,冷延,仕上げ焼鈍,酸洗を経て、板厚:1.5mmの冷延焼鈍・酸洗板を製造し、JIS G4305で規定されるヘアライン仕上げした。
Figure 0004756905
ヘアライン仕上げした鋼種No.4のステンレス鋼板の両面にスパッタリング法で被覆層を形成した。スパッタリング法では、真空チャンバにセットしたターゲット(カソード)とアノード板との間にステンレス鋼板を配置し、真空チャンバを10-3Pa以下の高真空に排気した後、10-1Pa程度の真空になるようにArガスを導入した。そして、ターゲットに-500Vの電圧を印加してプラズマを発生させ、電圧で加速したArイオンをターゲットに衝突させた。Arイオンでターゲットをスパッタリングすると同時に、N2又はN2とC22の混合ガス(反応ガス)を系内に導入することにより、ステンレス鋼表面に所定組成の被覆層を形成した。使用したターゲットと反応ガスの組合せを表2に示す。
Figure 0004756905
被覆層が形成されたステンレス鋼板から20mm×20mmの試験片を切り出し、高温での電気抵抗を測定した。
高温電気抵抗の測定では、試験片を両側から挟み込んだ半径10mmのイットリア安定ジルコニア製固体酸化物の円板それぞれに電流供給用の白金電極を取り付けた。白金電極に荷重を掛けて試験片とイットリア安定ジルコニア製固体酸化物円板との接触面の面圧を1.9kg/cm2に調整し、大気中で750℃に昇温し1000時間保持した後、白金電極間に10mAの定電流を流し、試験片を挟み込んだイットリア安定ジルコニア製固体酸化物円板間の電位差を測定した。
電位差の測定値から試験片の電気抵抗を求め、電気抵抗率(面積抵抗率)に換算した。セパレータ用途では、30mΩ・cm2以下の電気抵抗率が良好,30mΩ・cm2を超える電気抵抗率が不良と評価される。電気抵抗率の測定結果を被覆層の組成,膜厚と共に表3に示す。
表3の試験結果にみられるように、Ti濃度が40原子%以上の被覆層(膜記号A〜D)を形成した試験片では何れも電気抵抗率が30mΩ・cm2以下であり、特にTi濃度:47原子%以上の被覆層(膜記号A〜C)を設けた試験片では20mΩ・cm2を下回る低電気抵抗を示した。TiN被覆層のV,Zr,Al濃度及びCr濃度も、総計で2原子%以下の低い値であった。
これに対し、他の被覆層(膜記号E〜H)を設けた試験片は、何れも電気抵抗率が30mΩ・cm2を大幅に超えており、要求特性が満足されずセパレータ材としては不適であった。被覆層E〜Hには、総計で10原子%以上のV,Zr及び/又はAlが含まれていた。Crを11原子%含む被覆層Iでは、電気抵抗率が30μΩ・cm2以下と良好であったが、後述するように耐Cr蒸発性が不適であった。
Figure 0004756905
表1のステンレス鋼板に実施例1と同じスパッタリング法で被覆層を形成した後、25mm×35mmの試験片に切り出し、高温水蒸気酸化試験に供した。
高温水蒸気酸化試験では、燃料電池の熱交換器が曝される雰囲気を想定し、800℃,50体積%H2O+50体積%空気の雰囲気に試験片を300時間放置した。300時間経過した後で試験片の重量を測定し、試験前の重量と比較した。試験前後の重量変化:1mg/cm2以下を良好(○),1mg/cm2を超える重量変化を不良(×)としてセパレータの耐水蒸気酸化性が評価される。一部の試験片については、水蒸気酸化試験後の試験片表面にある被覆層のCr濃度を表層からWDS(EPMA)で定量した。Cr蒸発の有無と対応させるため、Cr濃度が10原子%を超えた試験片を×,10原子%以下の試験片を○と判定した。
一部の試験片については、Cr蒸発の有無も調査した。水蒸気雰囲気でCrは水溶性の六価クロムとして蒸発するので、試験中、水蒸気を含む炉内の排ガスを500mlの水中で全量トラップし、トラップした結露水に含まれている水溶性クロム量を水蒸気酸化試験後に吸光光度法で分析した。水溶性クロム量が0.1ppm以下の試験片を良好(○),0.1ppmを超える試験片を不良(×)として耐Cr蒸発性を評価した。
表4にみられるように、Cr:11質量%以上のステンレス鋼にTi:40原子%以上の被覆層を設けた試験片(鋼種No.1〜11,膜記号A〜D)は、何れも酸化増量が1mg/cm2以下と少なく、固体酸化物型燃料電池セパレータ材として必要な特性を備えていることが判る。結露水の溶出Cr量も0.1ppm以下と少なく、クロム被毒の抑制に有効なことが確認できた。
他方、Cr:11質量%以上のフェライト系ステンレス鋼(鋼種No.4,11,12)であっても被覆層を形成しない試験片では、酸化増量が1mg/cm2以下と少ないものの何れも0.1ppmを超える水溶性クロムが検出され、固体酸化物型燃料電池セパレータ材として不適であった。また、Cr:11質量%未満のフェライト系ステンレス鋼(鋼種No.13〜15)では、Ti:40原子%以上のTiN被覆層(膜記号A)を施した場合でも、基材のクロム不足のため酸化が著しく進行し、酸化増量が1mg/cm2を大幅に超えたことから固体酸化物型燃料電池セパレータ材として不適であった。Cr濃度が11原子%の被覆層Iでは、酸化増量が少ないものの表層にある過剰量のCrに起因して結露水に0.1ppmを超えるCrの溶出が検出された。
なお、表4の水蒸気酸化試験後のCr濃度,耐Cr蒸発性の欄における表示「−」は、表層Cr濃度又は水溶性クロム量を分析しなかった試験片を示す。
Figure 0004756905
以上に説明したように、Cr:11〜40質量%のフェライト系ステンレス鋼にTi:40原子%以上のTiN被覆層を形成することにより、高温で良好な電気伝導性及び耐水蒸気酸化性を示し、Crの蒸発も抑制されるため固体酸化物型燃料電池に適したセパレータ材が得られる。該セパレータ材の使用により、Ag等の高価な金属を消費する必要なく固体酸化物型燃料電池の性能,耐久性が改善されるので、固体酸化物型燃料電池の商品化及び一般家庭への普及が促進される。また、TiN被覆層を設けたフェライト系ステンレス鋼は、耐Cr蒸発性に優れているので、セパレータ材用途に限らず環境汚染の観点からCr蒸発が懸念される高温水蒸気雰囲気に曝される用途や高温での電気伝導度が要求される用途等、広汎な分野への展開も期待できる。

Claims (5)

  1. Cr:11〜40質量%のフェライト系ステンレス鋼を基材とし、膜厚:0.05〜100μm,Ti濃度:40原子%以上のTiN被覆層が基材表面に形成されていることを特徴とする固体酸化物型燃料電池セパレータ材。
  2. TiN被覆層のCr濃度及びV,Zr,Al濃度がCr<10原子%,且つV+Zr+Al<10原子%である請求項1記載の固体酸化物型燃料電池セパレータ材。
  3. 基材がCr:11〜40質量%,C:0.1質量%以下,N:0.1質量%以下,Si:1.5質量%以下,Mn:1.5質量%以下,P:0.10質量%以下,S:0.01質量%以下を含むフェライト系ステンレス鋼である請求項1又は2記載の固体酸化物型燃料電池セパレータ材。
  4. 基材が更にMo:0.1〜4.0質量%,W:0.1〜4.0質量%,Nb:0.05〜0.80質量%,Ti:0.03〜0.50質量%,Cu:0.1〜4.0質量%,Zr:0.03〜0.50質量%,V:0.03〜0.50質量%,Ta:0.03〜0.50質量%,Al:0.02〜0.20質量%の一種又は二種以上を含むフェライト系ステンレス鋼である請求項3記載の固体酸化物型燃料電池セパレータ材。
  5. 基材が更にY:0.0005〜0.1質量%,REM:0.0005〜0.1質量%,Ca:0.0005〜0.01質量%,B:0.0002〜0.01質量%の一種又は二種以上を含むフェライト系ステンレス鋼である請求項3又は4記載の固体酸化物型燃料電池セパレータ材。
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