JP6888201B2 - 耐熱性に優れた固体酸化物形燃料電池用セパレータおよびこれを用いた燃料電池 - Google Patents

耐熱性に優れた固体酸化物形燃料電池用セパレータおよびこれを用いた燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、長期の高温酸化環境において優れた耐酸化性と電気伝導性を持続するとともに、熱応力に伴う表面損傷を抑止した固体酸化物形燃料電池用セパレータならびにその周辺の高温部材と、これらを利用した固体酸化物形燃料電池に関するものである。
近年、石油を代表とする化石燃料の枯渇化、CO2排出による地球温暖化現象等の問題から、従来の発電システムに替わる新しいシステムの普及が加速している。その1つとして、分散電源,自動車の動力源としても実用的価値が高い「燃料電池」が注目されている。燃料電池にはいくつかの種類があるが、その中でも固体酸化物形燃料電池(以下、SOFC)はエネルギー効率が高く、将来の普及拡大が有望視されている。
SOFCの作動温度は、近年、固体電解質膜の改良により600〜900℃で作動するSOFCシステムが主流となっている。この温度域になると、高価で加工性の悪いセラミックスから安価で加工性の良好な金属材料のセパレータが適応可能になる。
燃料電池用セパレータに求められる特性は、先ず、600〜900℃の温度域で優れた「耐酸化性」と「電気伝導性」を有していること、次に、セラミックス系の固体酸化物と同程度の「熱膨張係数」を有することである。例えば、従来、特許文献1〜3において、耐酸化性と電気伝導性を兼備したSOFC用鋼が開示されている。これらSOFC用鋼は、(Y,REM(希土類元素),Zr)のグル−プから選ばれる1種または2種以上を含むことを特徴とする高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼である。
但し、上述したステンレス鋼の無垢材をセパレータに使用した場合、SOFCの運転中にCr濃度の高い酸化物を生成して、接触部の電気抵抗が増大し、発電損失を生じる。また、空気極材料のクロム被毒の問題から、実用上、特許文献4のように、SOFC用鋼の表面にMnCoのスピネル系酸化物をクロム被毒防止コーティングとして施す必要がある。
MnCo系スピネル酸化物をコーティングとして使用する場合、酸化物紛体の焼結工程を必要とし、1000℃で高温焼成するため、母材が酸化に対してもたないという問題が生じる。焼結温度を下げるため、Liなどの焼結助剤を添加する方法もあるが、収縮によるコーティングの割れや焼結助剤の母材への影響が懸念される。ここで、MnCo系スピネル酸化物とは、MnCo24に代表されるような材料をいう。
他方、特許文献5では、高価な希土類元素の添加に頼らず、電気伝導性、耐酸化性に優れクロム被毒を抑制したSOFC用セパレータ材も開示されている。これらセパレータ材は、Cr:11〜40質量%のフェライト系ステンレス鋼を基材とし、膜厚:0.05〜100μm、Ti濃度:40原子%以上のTiN被覆層が基材表面に形成されていることを特徴としている。また、特許文献6のように、セパレータ材料の電気伝導性および耐酸化性の向上を目的とした技術も検討されている。セパレータ材料の被覆にAgを使用し、材料表面の酸化の防止および電気伝導性の確保を狙いとしている。最近、クロムを含むフェライト系ステンレス鋼で形成されたインターコネクト構造体の表面に、オーステナイト相からなる拡散障壁層を形成させたインターコネクト構造体、並びにデバイス及び方法が開示されている。これら技術は表面にクロムの拡散速度が低いオーステナイト相を形成して、厚い酸化クロム層の形成を最小限に抑えることを指向している。
特許第4310723号公報 特許第4737600号公報 特許第4385328号公報 特許第5283896号公報 特許第4756905号公報 特許第5417935号公報 特開2010−3689号公報
MnCo系スピネル酸化物をコーティングする特許文献4の技術は、特許文献1〜3に開示された高価な希土類元素を添加したステンレス鋼を使用するため、普及拡大の視点から、材料コストと汎用性に課題がある。
TiNを被覆する特許文献5の技術は、基材のフェライト系ステンレス鋼(例えば22Cr鋼)と比較して、高温での熱膨張係数が一桁程度小さいことに加えて極めて硬質であり、耐久性の視点から起動停止の熱応力に伴う剥離やミクロ的な表面の損傷が懸念される。
Ag被覆する特許文献6の技術は、Agの長時間使用における耐熱性、および材料コストの課題がある。
オーステナイト相を表面に形成する特許文献6の技術については、基材のフェライト系ステンレス鋼の成分や、発電時の表面構造に関する具体的な記述や開示がない。
前記した通り、従来、SOFC用セパレータとしては、高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼において、(1)高価な希土類元素(Y,REM,Zr等)を添加してMnCo系のスピネル型酸化物のコーティングを施す、(2)TiN被覆層やAg被覆を施して耐酸化性と電気伝導性の改善を図っている。前者のセパレータは、SOFC普及拡大の視点から材料コストと汎用性に課題がある。後者の場合、長期の高温酸化環境下における耐酸化性や耐熱性、電気伝導性ならびに熱応力に伴う表面損傷については不明である。
以上に述べた通り、材料のコスト上昇や汎用性を損なうことなく、長期の高温酸化環境下において、優れた耐酸化性と電気伝導性を持続して、熱応力に伴う表面損傷を抑止したSOFC用セパレータについては未だ出現していないのが現状である。
本発明は、上述した課題を解消すべく案出されたものであり、高価な希土類元素の添加や、MnCo系のスピネル型酸化物のコーティングに頼ることなく、長期の高温酸化環境下において、優れた耐酸化性と電気伝導性を持続して、熱応力に伴う表面損傷を抑止したSOFC用セパレータを提供するものである。
本発明の要旨は、以下に記載するとおりのものである。
(1)質量%にて、C:0.030%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P:0.045%以下、S:0.0050%以下、Cr:19.0〜25.0%、Mo:0.2〜2.0%、N:0.040%以下、Al:0.50%以下、Nb:0.001〜0.5%及び/又はTi:0.001〜0.5%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼を基材とし、前記ステンレス基材の少なくとも一方の表面上に平均粒径1〜10μmのオーステナイト相を有する組織が形成されていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
(2)前記組織のオーステナイト相のCo濃度が10〜95質量%、残部がNi、Fe、Cr及び不可避的不純物からなる(1)に記載する固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
(3)前記オーステナイト相を形成するオーステナイト粒のアスペクト比(板幅方向/板厚方向)の平均値が0.1〜0.9である(1)又は(2)に記載する固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
(4)基材が、さらに質量%にて、V:0.5%以下、Sn:0.3%以下、Sb:0.3%以下、Ni:1%以下、Cu:1%以下、W:1%以下、Co:1%以下、B:0.010%以下、Ga:0.010%以下、Mg:0.010%以下、Ca:0.010%以下、Zr:0.1%以下、La:0.1%以下、Y:0.1%以下、REM:0.1%以下、Ta:0.1%以下の1種または2種以上を含有していることを特徴とする(1)から(3)の何れかに記載する固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
(5)発電要素を複数積層して構成される燃料電池であって、前記発電要素は、一方の主面にアノード、他方の主面にカソードが接続された板状のセルと、前記アノードならびに前記カソードに各々電気的に接続するように積層されるセパレータとを備え、前記セパレータの少なくとも一部に、(1)ないし(4)の何れかに記載の固体酸化物形燃料電池用セパレータを用いた、燃料電池。
以下、上記(1)、(2)、(3)、(4)のセパレータに係わる発明をそれぞれ本発明という。また、(1)〜(5)の発明を合わせて、本発明ということがある。
本発明によれば、高価な希土類元素の添加や、MnCo系のスピネル型酸化物のコーティングに頼ることなく、長期の高温酸化環境下において、優れた耐酸化性と電気伝導性を持続して、熱応力に伴う表面損傷を抑止したSOFC用セパレータと、これを利用した固体酸化物形燃料電池を得ることができる。
発電ユニットの分解斜視図である。 セパレータの分解斜視図である。 基材表面に形成したオーステナイト相を有する組織のEBSD測定結果例を示す図である。 発電評価試験の測定結果例であって、電圧低下率と時間の関係を示す図である。
本発明者らは、前記した課題を解決するために、長期の高温酸化環境下において求められる耐酸化性と電気伝導性、ならびに起動停止による熱応力に伴う表面損傷を抑止したSOFC用セパレータについて鋭意実験と検討を重ね、本発明を完成させた。
以下に、本発明で得られた知見について説明する。
(a)SOFC用セパレータにおいて長期の高温酸化環境とは、SOFCの空気極で700〜750℃で1〜10万h(時間)の暴露を想定する。実験室的には、大気ないし加湿空気の雰囲気下において800〜850℃で100〜1000h曝露し、セパレータの酸化特性やミクロ組織、ならびに発電効率の劣化挙動を評価する。
(b)上述した加速評価において、セパレータの劣化挙動を抑制するためには、Moを含有する高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼を基材として、その表面に微細な結晶粒からなるオーステナイト相を有する組織を形成させることが極めて有効である。つまり、前記した耐酸化性と電気伝導性、ならびに熱応力に伴う表面損傷は、平均粒径10μm以下のオーステナイト相からなる結晶粒を基材表面に形成することで著しく改善するという全く新規な知見を獲得した。
(c)更に、耐酸化性と電気伝導性の向上には、基材表面に形成したオーステナイト相を有する組織のCo濃度を高めて、オーステナイト粒のアスペクト比(板幅方向/板厚方向)の平均値を小さくすることが効果的であることも分かった。
(d)上述した基材表面の改質作用については未だ不明な点も多いが、実験事実に基づいて以下に述べるような作用機構を推察している。Co濃度の高いオーステナイト相は高温酸化環境下において、外層側がCo34に代表される導電性の高いスピネル型酸化物を生成する。その下層には、基材から拡散したFeとCoの反応層を形成し、導電性の低下に繋がるCrの酸化を抑制する。その際、基材表面でのオーステナイト粒の微細化は、Feの選択酸化を促進してCrの酸化を抑制する。また、Moを含有する高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼を基材とすることで、上記のCo系酸化物層と基材の界面にはCr23皮膜を生成して基材の耐酸化性を維持する。更に、Moを含有する高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼を基材とすることでセラミックス電極との熱膨張係数差を低減し、微細なオーステナイト粒を有する組織は起動停止に伴って、表面に発生する熱応力の緩和にも有効に作用する。
(e)外層側にCo34を主体とするスピネル型酸化物を形成すると、下層のCr酸化物の揮発によるCrガスの飛散を防止し、空気極材料のクロム被毒を防止する。さらに、スピネル型酸化物は元素の価数変化が起こりにくいので、Cr(III)の酸化物からCr(VI)への酸化を抑制することができ、Crのガス化による空気極材料のクロム被毒も防止することができる。また、スピネル型酸化物は結晶構造上、金属イオンのような+イオンの移動が遅いため、基材からの金属イオンの表層への拡散も遅く、耐酸化性の観点からも適している。
上述したように、Moを含有する高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼を基材とした表面改質により、優れた耐酸化性と電気伝導性を持続し、熱応力に伴う表面損傷を抑止するという新たな特性は、高価な希土類元素の添加やMnCo系のスピネル型酸化物のコーティングに頼ることなく達成できる。前記(1)〜(4)の本発明は、上述した検討結果に基づいて完成されたものである。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、基材において各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(I)基材成分の限定理由を以下に説明する。
Cは、鋼中に含まれる不可避的不純物元素であり、基材の耐酸化性や電気導電性を阻害する。そのため,C量は低いほど好ましいが、過度な低減は高温環境下の耐クリープ強さの低下や、精錬コストの大幅な上昇を招く。従って、上限は0.030%とする。前記した特性と製造性の点から、好ましい範囲は0.001〜0.02%である。
Siは、基材の耐酸化性や高温強度を高める作用を持つ一方で、過度な添加は電気伝導性を阻害する。これら基本特性の視点から、上限は1.0%とする。下限は、脱酸剤やクロム原料からの不可避的不純物を考慮した製造コストの上昇から、0.01%とすることが好ましい。基材の基本特性と製造コストを両立する点から、好ましい範囲は0.05〜0.5%、より好ましい範囲は0.10〜0.30%である。
Mnは、脱酸元素として有効に作用することに加えて、基材の電気伝導性を向上させる作用を持つ。これら効果を得るために下限は、0.05%とすることが好ましい。一方、過度な添加は、基材の耐酸化性を阻害する場合もあるため、上限は1.0%とする。基材の基本特性と製造性の点から、好ましい範囲は0.05〜0.5%である、さらに好ましい範囲は0.10〜0.30%である。
Pは、製造性や耐酸化性を阻害する元素であり、その含有量は少ないほど良いため、上限は0.045%とする。但し、過度な低減は精錬コストの上昇に繋がるため、下限は0.003%とすることが好ましい。基材の基本特性と製造性の点から,好ましい範囲は0.005〜0.035%、より好ましくは0.010〜0.030%である。
Sは、鋼中に含まれる不可避的不純物元素であり、基材の耐酸化性や電気伝導性を低下させる。特に、Mn系介在物や固溶Sの存在は、長期の高温酸化環境におけるCr系酸化皮膜の保護性を低下させる起点として作用する。そのため,S量は低いほど良いため、上限は0.0050%とする。但し、過度な低減は原料や精錬コストの上昇に繋がるため、下限は0.0001%とする。基材の基本特性と製造性の点から、好ましい範囲は0.0001〜0.0030%、より好ましくは0.0002〜0.0020%である。
Crは、基材の耐酸化性と電気伝導性ならびに熱膨張係数や耐クリープ強さを確保する上でも基本となる元素である。本発明においては、19.0%以下では基材の基本特性が十分に確保されない。従って、下限は19.0%とする。しかし、過度なCrの添加は、高温環境に曝された際、脆化相であるσ相の生成を助長することに加え、Crの酸化や蒸発を助長して電気伝導性を損なう場合がある。上限は、本発明の目標とする基本特性の視点から25.0%とする。基材の基本特性および製造コストの点から,好ましい範囲は20〜24%、より好ましくは21〜23%である。
Moは、基材の耐酸化性と熱膨張係数を確保する上で有効な構成元素である。さらに、固溶強化元素として作用し、高温部材として耐クリープ強さの確保においても有効に作用する。これら効果を得るために、下限は0.2%とする。しかし、過度な添加は、脆化相であるσ相の生成を助長することに加え、原料コストの上昇を招く。上限は、本発明の目標とする基本特性の視点から2.0%とする。基材の基本特性およびコスト対効果の点から,好ましい範囲は0.3〜1.5%、より好ましくは0.5〜1.3%である。
Nは、鋼中に含まれる不可避的不純物元素であり、基材の耐酸化性や電気導電性を阻害する。そのため,N量は低いほど好ましいが、過度な低減は高温環境下の耐クリープ強さの低下や精錬コストの大幅な上昇を招く。従って、上限は0.040%とする。前記した特性と製造性の点から、好ましい範囲は0.001〜0.02%である。
Alは、強力な脱酸元素として有効であることに加えて、基材の耐酸化性を高める作用を持つ。これら効果を得るために、下限は0.01%とすることが好ましい。過度な添加は、基材の電気伝導性を低下や熱膨張係数を上昇させる場合がある。これら基本特性の視点から、上限は0.50%とする。基材の基本特性と製造性を両立する視点から、好ましい範囲は0.02〜0.30%、より好ましくは0.05〜0.15%である。
Nb、Tiは、CやNを炭窒化物として固定し,基材の耐酸化性や電気伝導性を高めるとともに、高温部材として必要な強度を高める作用を持つ。これら効果を得るために、下限を0.001%とする。過度な添加は、効果が飽和するとともに、原料コストの上昇や加工性を阻害するため、上限は0.5%である。コスト対効果の点から、好ましい範囲は0.05〜0.40%、より好ましい範囲は0.15〜0.35%である。NbとTiは単独もしくは複合して添加しても良い。
Vは、CやNを炭窒化物として固定し、基材の耐酸化性や高温強度を高めるのに有効な元素であり、必要に応じて添加しても良い。但し、過度な添加は耐酸化性を阻害し、合金コストの上昇を招くため、上限は0.5%とする。下限は、クロム原料からの不可避的不純物を考慮した原料コストの上昇から、0.005%とすることが好ましい。基材の基本特性と原料コストを両立する点から、好ましい範囲は0.01〜0.2%、より好ましくは0.01〜0.1%である。
Sn、Sb、Ni、Cu、W、Co、は、基材の耐酸化性や耐クリープ強さを高めるのに有効な元素であり、必要に応じて添加しても良い。但し、過度な添加は合金コストの上昇や製造性を阻害することに繋がるため、Sn、Sbの上限は0.3%、Ni、Cu、W、Coの上限は1%とする。SnとSbの好ましい含有量の下限は0.01%、Ni、Cu、W、Coの好ましい下限は0.1%である。
B、Ga、Mg、Caは、基材の耐酸化性や耐クリープ強さ、ならびに熱間加工性を向上させるのに有効な元素であり、必要に応じて添加しても良い。一方、過度な添加は、製造性と基材の耐酸化性の低下を招く。このため、それぞれの上限は、B:0.010%、Ga:0.010%、Mg:0.010%、Ca:0.010%とする。好ましい下限はいずれの元素も0.0002%である。MgとCaの含有量は精錬条件により制御することもできる。
Zr、La、Y、REM、Taは、従来から基材の耐酸化性と電気伝導性を高める上で有効な元素であり、必要に応じて添加しても良い。但し、本発明の技術思想ならびに着想と合金コストの低減から、これら元素の添加効果に頼るものではない。添加する場合、上限はそれぞれ0.1%とし、下限は0.001%とすることが好ましい。ここで、REMは原子番号57〜71に帰属する元素であり、例えば、Ce、Pr、Nd等である。
以上、説明した各元素の他にも、本発明の効果を損なわない範囲で含有させることが出来る。一般的な不純物元素である前述のP、Sを始め、Zn、Bi、Pb、Se、H、Tl等は可能な限り低減することが好ましい。一方、これらの元素は、本発明の課題を解決する限度において、その含有割合が制御され、必要に応じて、Zn≦100ppm、Bi≦100ppm、Pb≦100ppm、Se≦100ppm、H≦100ppm、Tl≦500ppmの1種以上を含有してもよい。
本発明の基材は、主として、熱間圧延鋼帯を焼鈍、あるいは焼鈍を省略してデスケ−リングの後冷間圧延し、続いて仕上げ焼鈍とデスケ−リングした冷延焼鈍板を対象としている。場合によっては、冷間圧延を施さない熱延焼鈍板でも構わない。仕上げ焼鈍は、800〜1050℃とするのが好ましい。800℃未満では鋼の軟質化と再結晶が不十分となり、所定の材料特性が得られないこともある。他方、1050℃超では粗大粒となり、鋼の靭性・延性を阻害することもある。
(II)基材表面に形成する組織における金属組織の限定理由を以下に説明する。本発明では、前記した成分を有する基材表面に対して、本発明の目標とする耐熱性を付与するために、以下に述べるオーステナイト相を有する組織を形成させるものである。
オーステナイト相を有する組織を構成するオーステナイト結晶粒の平均粒径は、[0015]項(b)および(d)に記述した通り、高温酸化環境下において表面の改質作用を発現させるために、上限を10μmとする。平均粒径が10μmを超えると、Feの選択酸化を加速して耐酸化性を損なう場合がある。また、起動停止に伴って発生する熱応力の緩和に効果を発揮せず、表面に微細なクラックなどの損傷を誘発して耐久性を阻害する場合もある。ここで、オーステナイト相を有する組織において平均粒径の下限は、特に規定するものでないが、工業的な製造法と効果の視点から1μmとすることが好ましい。コスト対効果の視点から、好ましい平均粒径の範囲は1〜8μm、より好ましい範囲は2〜6μmである。
オーステナイト相の組成は、[0015]項(d)及び(e)に記述した通り、本発明の目標とする耐熱性を付与するために、Co濃度を高めることが極めて有効である。Co濃度の下限は%とする。Co濃度が%未満の場合、長期の高温酸化環境下における電気伝導性の維持が困難である。Co濃度の上限は、製造法と効果の視点から95%とする。コスト対効果の視点から、好ましい範囲は30〜95%、より好ましい範囲は60〜90%である。残部は、Coと金属間化合物を生成するNiや、高温酸化環境下でCoとスピネル酸化物を形成するFeやCrとして良い。その他、Ti、Mn、Sn、Cu、Zn、Nb、Moなど、本発明の目標とする耐熱性を損なわない範囲で不可避的不純物は混入しても構わない。
オーステナイト結晶粒のアスペクト比(板幅方向/板厚方向)の平均値は、[0015]項(c)および(d)に記述した通り、小さいことが好ましい。特に、起動停止に伴い発生する熱応力の緩和には有効に作用する。これら作用効果を得るために、アスペクト比の平均値として上限は0.9、下限は効果と製造方法の視点から0.1とすることが好ましい。コスト対効果の視点から、より好ましい範囲は0.3〜0.6である。
オーステナイト相を有する組織の厚さは、特に規定するものではないが、下限は[0036]項に記載した平均粒径の下限に相当する1μm、上限はコスト対効果の視点から50μmとすることが好ましい。コスト対効果の視点から、より好ましい範囲は2〜20μm、更に好ましい範囲は3〜15μmである。
前記したオーステナイト相を有する組織の平均粒径、組成、アスペクト比、厚さは、初期状態であることは言うまでもなく、高温酸化環境下の運転後に残存した状態に対しても適用できるものである。
オーステナイト相を有する組織の形成方法については、Moを含有する高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼の基材の少なくとも一方の表面に、Coの金属皮膜を2〜20μm、好ましくは3〜15μmを形成する。形成方法としては、乾式または湿式のめっき法が考えられるが、生産性の高い湿式のめっき法が好ましい。Coの金属皮膜形成後、真空熱処理を施すことにより、Moを含有する高Crタイプのフェライト系ステンレス鋼の表面近傍にオーステナイト相を有する組織を形成することができる。真空熱処理は、アルゴンまたは窒素ガス雰囲気中、10〜100Paの減圧下のもと、850℃〜1100℃、保持時間としては2〜6時間の条件で処理することにより、オーステナイト相を有する組織を形成することができる。
(III)固体酸化物形燃料電池の構成について、以下に説明する。燃料電池は、発電ユニット10を複数積層することにより構成されている。なお、発電ユニット10は、燃料ガスと酸化剤(空気)とが対向するように流れる(カウンタフロー)ように構成されている。
図1に示すように、発電ユニット10では、下方側(Z2方向側)から、セパレータ20と、絶縁部材30と、セル50と、セル押さえ60とが、この順で積層されている。
図2に示すように、セパレータ20では、下方側(Z2方向側)から、集電プレート21と、カソードプレート22と、セパレータ本体23と、アノードプレート24と、セルホルダ25とが、この順で積層されている。
集電プレート21は、セル50のカソードに接触するように構成されている。また、集電プレート21には、燃料ガスが流通する孔部21aと、酸化剤が流通する孔部21bおよび孔部21cとが設けられている。また、集電プレート21には、酸化剤をカソードに導くための複数の孔部21dが設けられている。
カソードプレート22には、燃料ガスが流通する孔部22aと、酸化剤が流通する孔部22bおよび孔部22cとが設けられている。また、カソードプレート22には、X方向に沿って、酸化剤の流路22dが設けられている。具体的には、酸化剤は、流路22dの下面側(Z2方向側)を流通する。
セパレータ本体23には、燃料ガスが流通する孔部23aと、酸化剤が流通する孔部23bおよび孔部23cとが設けられている。また、セパレータ本体23の表面は、平坦面状に形成されている。
アノードプレート24には、燃料ガスが流通する孔部24aおよび孔部24dと、酸化剤が流通する孔部24bおよび孔部24cとが設けられている。また、アノードプレート24には、X方向に沿って、燃料ガスの流路24eが設けられている。燃料ガスは、流路24eの上面側を流通する。なお、集電プレート21、カソードプレート22、セパレータ本体23およびアノードプレート24は、導電性の部材により形成されている。これにより、セパレータ20の上面側に配置されるセル50と、下面側に配置されるセル50とが導通する。すなわち、セパレータ20の上面側に配置されるセル50と、下面側に配置されるセル50とが電気的に接続される。
セルホルダ25には、燃料ガスが流通する孔部25aと、酸化剤が流通する孔部25bおよび孔部25cとが設けられている。また、セルホルダ25の中央部には、開口部25dが設けられている。
絶縁部材30には、燃料ガスが流通する孔部30aと、酸化剤が流通する孔部30bおよび孔部30cとが設けられている。また、絶縁部材30は、積層方向に隣接するセル50間を絶縁するように構成されている。
図2に示すように、セル押さえ60には、燃料ガスが流通する孔部60aと、酸化剤が流通する孔部60bおよび孔部60cとが設けられている。また、セル押さえ60の中央部には、開口部60dが設けられている。
また、図1に示すように、最も上方に配置される発電ユニット10の上面上には、トッププレートを含む一方、アノードプレートは含まないセパレータ20aが設けられている。また、最も下方に配置される発電ユニット10の下面上には、ボトムプレートを含む一方、カソードプレートは含まないセパレータ20bが設けられている。
図2に示すように、セル50(図1)のアノードに供給する燃料ガスは、セパレータ本体23のX1方向側の孔部23aから、アノードプレート24の孔部24dを介して、アノードプレート24の上面側(Z1方向側面側)に流入する。また、反応後の燃料ガスは、アノードプレート24のX2方向側の孔部24aを介して流出する。また、セル50のカソード53に供給される酸化剤(空気)は、カソードプレート22のX2方向側の孔部22bから、集電プレート21の上面側(カソードプレート22の下面側)に流入する。また、反応後の酸化剤は、集電プレート21のX1方向側の孔部21cを介して流出する。
上記実施形態では、燃料電池(発電ユニット)が、燃料ガスと空気とが対向するように流れるカウンタフローの燃料電池である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、燃料ガスと空気とが交差するように流れるクロスフローの燃料電池にも、本発明を適用することが可能である。
以下に、本発明の実施例について述べる。
表1に成分を示す基材を溶製し、熱間圧延、焼鈍酸洗、冷間圧延を行い、その後前記した熱処理条件に従い焼鈍し、板厚0.2〜1.0mmの冷延鋼板を製造した。鋼A〜Jは本発明の規定する成分範囲を有し、鋼K〜Rは本発明の規定する成分範囲から外れるものである。次に、これら冷延鋼板から試験片を切り出し、湿式CoめっきによりCoコーティングして金属皮膜を形成し、その後真空熱処理を施して、基材表面近傍にオーステナイト相を有する組織を形成した試験片を作製した。基材表面に形成したオーステナイト相を有する組織の分析、ならびに酸化試験による耐酸化性と高温の繰り返し試験による表面損傷の評価に供した。また、本発明のSOFC用セパレータの使用のもと、セルスタックを作製し、発電評価試験を実施した。
Figure 0006888201
基材表面近傍に形成したオーステナイト相を有する組織の平均粒径、アスペクト比は電子線後方散乱回折法(EBSD)を用いて評価することができる。EBSDは、結晶粒毎の結晶構造(オーステナイト相、フェライト相)とその形状(アスペクト比)や結晶方位を高速に測定する装置である。EBSD測定の解析システムから、オーステナイト相の結晶粒径とアスペクト比をヒストグラム形式で表示させて、その平均値を採用した。なお、EBSDは試験片の断面をコロイダルシリカ研磨で仕上げた試料で測定することができる。図3は、後述する顕著な特性向上を実現した基材表面に形成したオーステナイト相を有する組織のEBSD測定結果例を示したものである。また、オーステナイト相の組成(Co濃度)は、電子顕微鏡のエネルギー分散型X線分光器(EDS)による元素分析で測定することができる。EDSは試験片の断面埋め込み試料を作製して分析した。
酸化試験は、Coコーティングを施した基材を準備し、20℃加湿空気中(水蒸気濃度2.3%)、800℃×100h保持後に室温まで冷却した。耐酸化性の評価指標は、目視で酸化物の剥離を生じず、組織断面の観察から基材/コーティング界面にCr23連続皮膜が形成していたものを「◎」、一部に酸化物の剥離は見られるものの基材/コーティング界面にCr23連続皮膜が形成していたものを「○」、酸化物の剥離とCr23のブレイクアウトが観察されたものを「×」とした。なお、本発明の目標とする耐酸化性は、「○」ならびに「◎」とする。
発電試験は、本発明のSOFC用セパレータを使用のもと、セルスタックを作製して、700℃、1000hの連続発電で生じる電圧値の経時変化を評価した。電圧の経時変化を測定し、1000hあたりの電圧低下率が0.125%/kh以下の場合を〇、0.125%/khを超過する場合を×とした。図4は、発電評価試験により良好な発電性能が得られた測定結果の例を示すものである。
高温繰り返し試験は、コーティングを施した基材を準備し、大気中、800℃×24h加熱、室温への冷却を30回繰り返した。表面損傷の評価指標は、目視で酸化物の剥離を生じず、埋め込み試料を作製した断面観察からコーティングの剥離・浮上も認められなかったものを「◎」、目視で酸化物の剥離は見られないものの断面観察からコーティングの剥離・浮上が見られたものを「○」、目視と断面観察の両者でコーティングの剥離や浮上が観察されたものを「×」とした。なお、本発明の目標とする表面損傷の程度は、「○」ならびに「◎」を合格とする。
得られた結果を表2に併記した。No.1、2、4〜16は、本発明で規定する基材の成分を有し、本発明で規定する基材表面近傍のオーステナイト相を有する組織の性状を満たし、本発明の目標とする耐酸化性と発電性能ならびに表面損傷の評価は「○」あるいは「◎」となったものである。中でも、No.7、12は、基材成分がより好ましい範囲で、かつ基材表面近傍のオーステナイト相を有する組織が本発明のより好ましい平均粒径、Co濃度、アスペクト比の範囲にあり、顕著な耐酸化性の向上と表面損傷の抑止効果を発現して、両者とも「◎」となった。
Figure 0006888201
No.3、17は、本発明で規定する基材の成分を有するものの、基材表面近傍の組織のオーステナイト粒径が本発明の範囲から外れるものであり、本発明の目標とする発電性能、表面損傷を得る事ができず、評価は「×」となった。No.18〜25は、本発明の基材成分から外れるものであり、基材表面近傍のオーステナイト相を有する組織が本発明の規定範囲であるものの、本発明の目標とする耐酸化性、発電性能、表面損傷のすべてを両立することができず、いずれかの評価が「×」となった。
以上の結果から、本発明で規定する基材の成分とその表面近傍に形成するオーステナイト相を有する組織の平均粒径、Co濃度、アスペクト比を満足すれば、高温酸化環境において耐酸化性と発電性能を持続し、熱応力に伴う表面損傷の抑止に極めて有効であることが分かった。
本発明によれば、材料のコスト上昇や汎用性を損なうことなく、長期の高温酸化環境下において、優れた耐酸化性と電気伝導性を持続して、熱応力に伴う表面損傷を抑止したSOFC用セパレータを得ることができる。また、本発明のSOFC用セパレータは、特殊な製造方法によらず、工業的に生産することが可能である。したがって、燃料電池、ガスタービン、発電システムなどに用いられる高温部材全般に好適である。
10 発電ユニット
20 セパレータ
21 集電プレート
21a、21b、21c、21d、 孔部
22 カソードプレート
22a、22b、22c 孔部
22d 流路(酸化ガス用)
23 セパレータ本体
23a、23b、23c 孔部
24 アノードプレート
24a、24b、24c、24d 孔部
24e 流路(燃料ガス用)
25 セルホルダ
25a、25b、25c 孔部
25d 開口部
30 絶縁部材
30a、30b、30c 孔部
30d 開口部
50 (燃料電池)セル
60 セル押さえ
60a、60b、60c 孔部
60d 開口部

Claims (5)

  1. 質量%にて、C:0.030%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P:0.045%以下、S:0.0050%以下、Cr:19.0〜25.0%、Mo:0.2〜2.0%、N:0.040%以下、Al:0.50%以下、Nb:0.001〜0.5%及び/又はTi:0.001〜0.5%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼を基材とし、前記ステンレス基材の少なくとも一方の表面上に平均粒径1〜10μmのオーステナイト相を有する組織が形成され
    前記オーステナイト相を有する組織は、Co濃度が9質量%以上、残部がNi、Fe、Cr、及び不可避的不純物からなる、固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
  2. 前記ーステナイト相を有する組織のCo濃度が〜95質量%、残部がNi、Fe、Cr、及び不可避的不純物からなる請求項1に記載する固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
  3. 前記オーステナイト相を形成するオーステナイト粒のアスペクト比(板幅方向/板厚方向)の平均値が0.1〜0.9である請求項1又は2に記載する固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
  4. 基材が、さらに質量%にて、V:0.5%以下、Sn:0.3%以下、Sb:0.3%以下、Ni:1%以下、Cu:1%以下、W:1%以下、Co:1%以下、B:0.010%以下、Ga:0.010%以下、Mg:0.010%以下、Ca:0.010%以下、Zr:0.1%以下、La:0.1%以下、Y:0.1%以下、REM:0.1%以下、Ta:0.1%以下の1種または2種以上を含有している、請求項1から3の何れか1項に記載する固体酸化物形燃料電池用セパレータ。
  5. 発電要素を複数積層して構成される燃料電池であって、前記発電要素は、一方の主面にアノード、他方の主面にカソードが接続された板状のセルと、前記アノードならびに前記カソードに各々電気的に接続するように積層されるセパレータとを備え、前記セパレータの少なくとも一部に、請求項1ないし4の何れか1項に記載の固体酸化物形燃料電池用セパレータを用いた、燃料電池。
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