JP4756743B2 - 真菌の菌糸の成長 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、一般的には真菌の菌糸の成長に関し、特に繊維状真菌の菌糸の成長に関連した遺伝子の変調を記載する。本発明は、菌糸の成長に関連した遺伝子の変調を含む、繊維状真菌の蛋白質および/または化学物質の生産のための方法および系を提供する。
発明の背景
記載された真菌種の数は約64,000であるが、百万を超える種が存在すると見積もられることから、これを多様な群の生物とさせる。約90%の真菌が、菌糸体として知られる分枝した菌糸の放射系の形態にて成長する。この成長モデルは、酵母のような単位生物とは異なる生物スタイルを反映し、表面を越えて前進して下層に侵入するのに明白な利点を有する(Carlile,1994,The Growing Fungus,ed.Gow,N.A.R.& Gadd,G.M.,Chapmann & Hall,pp.3-19)。これまで、真菌の分枝に作用することを特徴付けられた遺伝子は、ごくわずかである。もっとも特性を決定された遺伝子は、真菌Neurospora Crassaから単離されたcot1である。Cot-1は過度な分枝化を導く温度感受性変異であり、そしてその機能が未知である配列がcAMP依存性蛋白質キナーゼをコードするらしい(Yarden et al,1992,EMBO J.11:2159-2166)。
【0002】
繊維状真菌は、抗生物質、酵素、ファインケミカルおよび食物の生産者として工業上の重要性を提供する(Aspergillus:50 Years On(1994)vol 29,ed S.D.Martinelli & J.R.Kinghorn pp.561-596)。繊維状真菌において蛋白質を生産する改良法について当業界における要求が存在する。繊維状真菌は植物および動物の病原体としても知られている。よって、真菌の成長の遺伝上の基礎を理解することは、可能性のある抗−真菌治療に関しての洞察を提供する。
発明の概要
本発明は、菌糸の形態、特に菌糸の分枝に関連したAspergillusの遺伝子の発見に一部基づく。菌糸の分枝化の程度(菌糸の成長のユニットの長さとして測定された)と発酵器中の培養物の粘度の間には直線関係が観察されてきた。過度に分枝化する真菌変異体の単離および真菌の過度な分枝化に関連する遺伝子の同定は、真菌の形態を変調するための手段を提供し、それにより粘度を制御するためおよび発酵器の性能を改良するための手段を提供する。
【0003】
本発明は、限定された温度42℃において過度に分枝化する表現型を呈する、HbrAの生産に関するA.nidulans変異体(該変異体はHbrA2と呼ぶ)の同定にも一部基づく。該変異体HbrA2は26℃においてA.nidulansの成長に影響しないが、42℃においては過度な分枝化の限定された成長表現型をもたらす。該HbrA2変異体はM.meiheiのプロテアーゼをコードする異種核酸を含み、26℃において該プロテアーゼを分泌することが可能であった。該HbrA2変異体は37℃においてはプロテアーゼを分泌することが不可能であったが、37℃を超える温度においては内因性アルファアミラーゼを分泌することが可能であった。本発明は、hbrAに関するアミノ酸HbrAおよび核酸の配列、そして菌糸の成長に関連する蛋白質、例えばHbrAの発現を変調することにより真菌において異種蛋白質または化学物質を生産するための方法を提供する。
【0004】
従って、本発明は、配列番号2に開示されたアミノ酸配列に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%同一性を有する真菌の菌糸成長に関連した単離蛋白質を提供する。一つの態様において、菌糸の成長に関連した蛋白質はHbrAであり、配列番号2に開示されたアミノ酸配列を有する。本発明は、配列番号2に示された配列を有するアミノ酸をコードするポリヌクレオチド、並びに配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%同一性を有するポリヌクレオチドを提供する。一つの態様において、上記ポリヌクレオチドは、中度から高度のストリンジェンシーの条件下で配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドにハイブリダイズ可能であるか、または配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに相補である。別の態様において、上記ポリヌクレオチドは配列番号1に表された核酸配列を有する。本発明は、配列番号2をコードするポリヌクレオチドを含む宿主細胞および発現ベクターも提供する。
【0005】
一つの態様において宿主細胞は新規であり、別の態様においては繊維状真菌であり、Aspergillus,Trichoderma,MucorおよびFusariumを含む。さらに別の態様において、Aspergillus種は、限定ではないが、A.niger,A.nidulans,A.oryzaeおよびA.fumigatusを含む。
【0006】
本発明は、真菌において所望の蛋白質を生産する方法も提供し、上記所望の蛋白質の生産に適した条件下で上記所望の蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含む組換え真菌を培養する工程を含み、上記組換え真菌は配列番号2に開示されたアミノ酸配列に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%同一性を有する真菌の菌糸成長に関連した蛋白質を上記真菌中でコードするポリヌクレオチドをさらに含む。ひとつの態様において、菌糸の成長に関連した蛋白質をコードするポリヌクレオチドは上記真菌に対して相同であり且つ天然の真菌において見いだされるより大量に存在する。別の態様において、菌糸の成長に関連する蛋白質をコードするポリヌクレオチドは上記真菌に対して異種であり且つ上記真菌に組換えにより導入された。上記方法は上記所望の蛋白質を回収する工程をさらに含んでよい。
【0007】
本発明の別の側面においては、培養物の粘度を低下させるために菌糸の成長に関連した蛋白質の発現をダウン制御することが望ましいかもしれない。従って、本発明は真菌において所望の蛋白質を生産する方法を提供するが、上記所望の蛋白質の生産に適した条件下で上記所望の蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含む組換え真菌を培養する工程を含み、上記組換え真菌は菌糸成長に関連する蛋白質をコードする内因性核酸に変異を含み、上記変異が菌糸成長に関連する蛋白質の上記真菌による生産の阻害をもたらす。
【0008】
一つの態様において、上記真菌において菌糸の成長に関連する蛋白質をコードするポリヌクレオチドは、複製するプラスミドを含む。別の態様において、上記真菌において菌糸の成長に関連する蛋白質をコードするポリヌクレオチドは、真菌のゲノム中に組み込まれる。さらに別の態様において、菌糸の成長に関連する蛋白質は配列番号2に示されたアミノ酸配列を有する。
【0009】
本発明のさらに別の態様において、菌糸の成長に関連する蛋白質をコードするポリヌクレオチドは、配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%同一性を有するか、または配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに相補である。別の態様において、上記ポリヌクレオチドは配列番号1に示された核酸配列を有する。
【0010】
本発明は、菌糸の成長に関連する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含む組換え真菌を生産する方法も提供し、菌糸の成長に関連する上記蛋白質をコードするポリヌクレオチドを得て;上記ポリヌクレオチドを上記宿主細胞に導入し;そして菌糸の成長に関連する上記蛋白質の生成に適した条件下で上記宿主細胞を生育する工程を含む。別の態様において、繊維状真菌は、Aspergillus,Trichoderma,MucorおよびFusarium種を含む。さらに別の態様において、Aspergillus種は、限定ではないが、A.niger,A.nidulans,A.oryzaeおよびA.fumigatusを含む。一つの態様において、上記ポリヌクレオチドは、配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに対して少なくとも60%同一性を有するかまたは配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドにハイブリダイズできるか、または配列番号1に示される配列を有するポリヌクレオチドに相補である。別の態様において、上記ポリヌクレオチドは配列番号1に示された核酸配列を有する。
【0011】
本発明は、過度に分枝した表現型を呈し、且つ異種蛋白質を分泌することができる変異体に関して選抜する(screen)方法にも関する。従って、本発明は、過度に分枝する変異体の同定法を提供するが、真菌変異体を得て、上記変異体を所望の条件下で選択(select)し、そして所望の表現型を有する変異体を同定する工程を含む。一つの態様において、上記の同定は、蛋白質を分泌できる変異体に関して選抜することを含む。別の態様において、上記の選択は、限定された温度における成長および/または異種蛋白質の分泌を含む。
発明の詳細な説明
定義
本明細書において使用されるとおり、成句「菌糸の成長に関連する蛋白質」は、真菌において菌糸の成長を変調することが可能な蛋白質を意味する。そのような蛋白質の例示は、本明細書中の実施例に開示された蛋白質HbrA 1-9である。用語「HbrA」は配列番号2に示されたアミノ酸配列を意味する。本発明は、配列番号2に開示されたアミノ酸配列に対して少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%同一性を有する真菌の菌糸成長に関連した蛋白質を包含する。核酸レベルのパーセント同一性はFastAプログラムを使用して計算し、そしてアミノ酸レベルのパーセント同一性はTFastAを使用して計算し、両者はPearson and Lipmanの方法(PNAS USA,1988,85:2444-2448)を使用する。本発明は、HbrAの変異体(mutants)、変更物(variants)および誘導体(derivatives)が真菌の菌糸の成長を変調出来る限り、上記変異体、変更物および誘導体も包含する。
【0012】
本明細書において使用されるとおり、「核酸」は、ヌクレオチドまたはポリヌクレオチド配列、およびそれらの断片または一部、そしてゲノミックまたは合成起源のDNAまたはRNAを意味し、二本鎖または一本鎖であってよく、センス鎖またはアンチセンス鎖を表すかには拘わらない。本明細書において使用される「アミノ酸」は、ペプチドまたは蛋白質配列またはそれらの一部を意味する。
【0013】
本明細書において使用される用語「単離された」または「精製された」は、天然において付随する少なくとも一つの成分から取り出された核酸またはアミノ酸を意味する。
【0014】
本明細書において使用されるとおり、用語「異種(heterologous)」は、菌糸の成長に関連する蛋白質に言及する場合、真菌細胞中で天然には生じない蛋白質を意味する。用語「同種(homologous)」は、菌糸の成長に関連する蛋白質に言及する場合、真菌細胞中で自生の(native)蛋白質または天然に生じる(naturally occurring)蛋白質を意味する。本発明は、天然の真菌宿主において見いだされるよりも高いコピー数にて菌糸の成長に関連し、且つ組換えDNA技術を通して高いコピーレベルにおいて生成される同種蛋白質を生成する真菌宿主細胞を含む。
【0015】
本明細書において使用される用語「過剰発現される」は、宿主細胞中の蛋白質の生成に言及する場合、上記蛋白質がその天然環境においてのその生産よりも高い量にて生成されることを意味する。
好ましい態様の説明
本発明は、A.nidulansにおけるHbrAの同定に関する。本明細書においてHbrA2と呼ぶHbrAの変異体は、擬似有性分析により染色体VIIに割当てられた(Aspergillus:50 Years On(1994)vol 20,ed S.D.Martinelli & J.R.Kinghorn pp.41-43)。37℃において、変異体hbrA2は、野生型とは違い、組換え発現されたM.meiheiのプロテアーゼを分泌することができない。HbrA2遺伝子の翻訳された配列は、酵母のSLP/VPS33のSec1遺伝子産物に顕著な同一性を示す。利用可能な証拠は、SLP/VPS33のSec1が液胞蛋白質の分類(sorting)に必須の蛋白質をコードすることを示す。SLP1変異体は蛋白質を液胞に向けさせることができず、そしてそれらは欠如する経路に沿って細胞質膜に送られる。SLP1/VPS33のSec1の厳密な性質および機能は未知であるが、それはSEC1ファミリーのメンバーであり、そして小胞を液胞に向けさせることに関与する膜結合蛋白質であるかもしれない。酵母におけるVPS33の欠失は致死的ではないが、光を染色することおよび電子顕微鏡により明らかにされたところによれば、遅い成長、温度感受性および液胞の損失を導く。蛍光顕微鏡が示したことは、酵母におけるSLP1/VSP33のように、HbrA2は非許容温度においては液胞アッセンブリ中で欠損することである。
【0016】
変異HbrA2は26℃においてA.nidulansの成長に影響しないが、42℃においては過度に分枝化する制限された成長表現型をもたらすらしい。過度な分枝化の表現型は、野生型A.nidulansと異なり、先端の区画において広範囲の分枝化を示す。上記変異体は非許容温度において遅く成長し、寒天培地中で高度に密集したコロニーを生じる。Mucor meiheiのプロテアーゼで野生型A.nidulansを形質転換し、そしてhbrA2変異体と交配させた。M.meiheiプロテアーゼをコードする異種核酸を含むhbrA2変異体は26℃において上記プロテアーゼを分泌することができた。上記hbrA2変異体は37℃において上記プロテアーゼを分泌することができなかったが、37℃より高い温度において内因性アルファアミラーゼを分泌することができた。
【0017】
複数のhbrA変異体が異種蛋白質を生成できないとの観察から、菌糸の成長に関連する蛋白質の発現を変調するための遺伝学上工作された真菌宿主、特に変異体HbrA 1-9は、真菌宿主における蛋白質または化学物質の生成を増強する手段を提供するはずであると思われる。本発明の一つの側面においては、菌糸の成長に関連する蛋白質の発現を増加させることが望まれる。本発明の別の側面においては、当業者には知られた手段により菌糸の成長に関連する蛋白質の発現を低下させるかまたは排除することが望まれる。
【0018】
I.HbrAアミノ酸およびhbrA核酸配列
本発明は、hbrAに関してのアミノ酸(配列番号2)HbrAおよび核酸(配列番号1)配列を提供する。本発明は、変更物が菌糸の成長を変調できる限り、配列番号2に示す配列を有するアミノ酸に対して少なくとも70%同一性を有するアミノ酸変更物を包含する。核酸レベルのパーセント同一性はFastAプログラムを使用して計算し、そしてアミノ酸レベルのパーセント同一性はTFastAを使用して計算し、両者はPearson and Lipmanの方法(PNAS USA,1988,85:2444-2448)を使用する。別法として、同一性は、Jotun Hein Method(1990,Method in Enzymology,183:626-645)によるDNAstar(DNASTAR,Inc.Maidson,WI53715)からのMegAlignプログラムにより、ギャップペナルティ=11、ギャップ長ペナルティ=3およびPairwise Alignment Parameters Ktuple=2を用いて決定した。当業者は容易に理解するとおり、様々なポリヌクレオチドがHbrAをコードし得る。本発明は、そのようなポリヌクレオチドの全てを包含する。HbrA、および菌糸の成長に関連する蛋白質をコードする他のポリヌクレオチドは、例えばクローン化されたDNA(例えば、DNA「ライブラリー」)、ゲノミックDNAライブラリーから当業界で公知の標準手法により、一度確認した化学合成により、cDNAクローニングにより、あるいは所望の細胞から精製したゲノミックDNAまたはその断片のクローニングにより、得てよい。(例えば、Sambrook et al.,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2d Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York;Glover,D.M.(ed.),1985,DNA Cloning:A practical Approach,MRL Press,Ltd.,Oxford,U.K.Vol.I,IIを参照)。ゲミックDNAに由来する核酸配列はコーディング領域に加えて制御領域を含んでよい。源が何であれ、菌糸の成長に関連する蛋白質をコードする単離されたポリヌクレオチドは、遺伝子の増幅のために適切なベクターに、分子クローン化することができる。
【0019】
ゲノミックDNAからの遺伝子の分子クローニングにおいては、DNA断片を生じさせ、そのいくつかが所望の遺伝子をコードすることになる。別法として、マンガン存在下においてDNAseを使用することによりDNAを断片化してよく、あるいは例えば音波処理により、DNAを物理的に剪断することができる。直鎖状DNA断片を次に標準技術、限定ではないがアガロースおよびポリアクリルアミドゲル電気泳動およびカラムクロマトグラフィーを含む技術によりサイズに従い分離することができる。
【0020】
DNA断片が生成されたら、上記遺伝子を含む特定のDNA断片の同定は、多数の方法により達成してよい。例えば、菌糸成長に関連する蛋白質をコードするポリヌクレオチドまたはその特定のRNA、あるいはそれらの断片、例えばプローブまたはプライマーを単離して、標識して、次にハイブリダイゼーションアッセイにおいて使用することにより、関連する遺伝子を検出してよい(Benton,W.and Davis,R.,1977,Science 196:180;Grunstein,M.and Hogness,D.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 72:3961)。上記プローブに類似の実質同じ配列を共有するそれらのDNA断片はストリンジェント条件下でハイブリダイズすることになる。
【0021】
中度から最大のストリンジェンシー条件下において配列番号1のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることができる真菌微生物のポリヌクレオチド配列も、本発明の範囲に包含される。ハイブリダイゼーション条件は、引用により本明細書に編入されるBerger and Kimmel(1987,Guide to Molecular Cloning Techniques,Methods in Enzymology,Vol 152,Academic Press,San Diego CA)により教示されるとおり、核酸結合複合体の融点温度(Tm)に基づき、以下に説明されるとおり定義された「ストリンジェンシー」を授与する。
【0022】
「最大のストリンジェンシー」は典型的には約Tm−5℃(上記プローブのTmより5℃下);「高度のストリンジェンシー」はTmより約5から10℃下;「中度のストリンジェンシー」はTmより約10℃から約20℃下;そして「低度のストリンジェンシー」はTmの約20℃から25℃下。当業者には理解されるとおり、最大のストリンジェンシーのハイブリダイゼーションを使用することにより同一のポリヌクレオチド配列を同定または検出することができ、一方中度または低度のストリンジェンシーのハイブリダイゼーションを使用することによりポリヌクレオチド配列類似体を同定または検出することができる。
【0023】
本明細書にて使用される用語「ハイブリダイゼーション」は、「標準の核酸が塩基対合を通して相補鎖に接合するプロセス」を含む(Coombs J(1994)Dictionary of Biotechnology,Stockton Press,New York NY)。
【0024】
ポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術において実施される増幅のプロセスは、Dieffenback CW and GS Dveksler(1995,PCR Primer,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press,Plainview NY)に記載される。配列番号1からの少なくとも約10ヌクレオチドそして約60ヌクレオチドほど、好ましくは約12から30ヌクレオチドの核酸配列をプローブまたはPCRプライマーとして使用することができる。
【0025】
発現系
本発明は、宿主真菌中での所望の蛋白質の生産のための宿主細胞、発現方法および発現系を提供する。菌糸成長に関連する蛋白質をコードする核酸を得たなら、上記核酸を含む組換え宿主細胞を当業界公知の技術を使用して構築してよい。分子生物学の技術は、Sambrook et al.,Molecular Biology Cloning,A Laboratory Manual,Second Edition(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1989)に開示される。菌糸成長に関連する蛋白質をコードし且つhbrAに対して少なくとも60%の同一性を有する核酸を得て、適切なベクターを使用して宿主細胞を形質転換する。真菌におけるクローニング、形質転換および発現に適した様々なベクターおよび形質転換および発現のカセットが当業者に知られている。
【0026】
典型的には、上記ベクターまたはカセットは、上記核酸の転写および翻訳を指示する配列、選択可能なマーカー、および自律複製または染色体組み込みを可能にする配列を含む。適切なベクターは、転写開始制御を収容する遺伝子の5'領域および転写終結を制御するDNA断片の3'領域を含む。これらの制御領域は選択された制御領域が宿主細胞中で機能できる限り、宿主に同種または異種の遺伝子に由来してよい。
【0027】
開始制御領域またはプロモーターは宿主細胞において菌糸成長に関連する蛋白質の発現を操縦するのに有用であり、当業者には知られている。理想的には、これらの蛋白質を操縦できるいかなるプロモーターも本発明には適している。上記蛋白質をコードする核酸は、機能するように、上記蛋白質の有効な発現のために選択された発現制御領域へ開始コドンを通して連結される。適切なカセットが構築されたなら、それらを使用して宿主細胞を形質転換する。
【0028】
一般的な形質転換の手法は、Current Protocols In Molecular Biology(vol.1,Ausubelらにより編纂、John Wiley & Sons,Inc.1987,9章)に教示されており、リン酸カルシウム法、PEGおよびエレクトロポレーションを使用した形質転換を含む。AspergillusおよびTrychodermaに関しては、PEGおよびカルシウム媒介プロトプラスト形質転換を使用できる(Finkelstein,DB 1992 Transformation.In Biotechnology of Filamentous Fungi.技術および生成物(Finkelstein & Billにより編纂))。プロトプラストのエレクトロポレーションはFinkelstein,DB 1992 Transformation.In Biotechnology of Filamentous Fungi.技術および生成物(Finkelstein & Billにより編纂)に開示される。カンジダへのマイクロインジェクション砲撃はFungaro et al.(1985)に記載される。完全なカンジダへのマイクロインジェクション砲撃によるAspergillus nidulansの形質転換。FEMS Microbiology Letters 125 293-298。アグロバクテリウムが媒介する形質転換は、Groot et al.(1998)Agrobacterium tumefaciens-mediated transformation of filamentous fungi.Nature Biotechnology 16 839-842に開示される。
【0029】
hbrAの配列を含み該蛋白質を発現する宿主細胞は、当業者に知られた様々な手法を使用して同定してよい。これらの手法は、限定されないが、DNA-DNAまたはDNA-RNAハイブリダイゼーションおよび蛋白質バイオアッセイまたは核酸または蛋白質の検出および/または同定のための、膜に基づくか、溶液に基づくか、チップに基づく技術を含む免疫アッセイ技術を含む。真菌宿主細胞における所望の蛋白質の生産のためには、所望の蛋白質をコードする核酸少なくとも1コピーを含む発現ベクターで、菌糸成長に関連する蛋白質をコードする核酸を含む組換え宿主細胞を形質転換し、そして上記蛋白質の発現に適した条件下で培養する。所望の蛋白質の例は、酵素、例えば加水分解酵素であり、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ、カーボハイドラーゼ、およびリパーゼ;イソメラーゼ、例えばラセマーゼ、エピメラーゼ、トツモメラーゼ、またはムターゼ;トランスフェラーゼ、キナーゼおよびホスファターゼ並びに治療上の価値のある蛋白質を含む。あるいは、発酵器中の粘度を低下させるためには、菌糸の成長に関連する蛋白質をダウン制御するかまたは変異させることが有利かもしれない。
III ベクター配列
真菌細胞においてhprAを発現するかまたは真菌細胞において所望の蛋白質を発現するのに使用される発現ベクターは、上記蛋白質に付随した、宿主細胞において機能する少なくとも一つのプロモーターを含む。本発明の一つの態様において、上記プロモーターは上記蛋白質にとって野生型プロモーターであり、そして本発明の別の態様において、上記プロモーターは上記蛋白質にとって異種であるが、真菌宿主細胞において依然として機能する。本発明の一つの好ましい態様において、上記蛋白質をコードする核酸は微生物のゲノムにおいて安定に組み込まれる。
【0030】
好ましい態様において、上記発現ベクターは複数のクローニング部位を含み、好ましくはベクターにとって唯一の少なくとも一つの制限酵素部位を含むことにより、核酸の操作を容易にする。好ましい態様において、上記ベクターは、ひとつまたは複数の選択可能なマーカーも含む。本明細書において、選択可能なマーカーなる用語は上記ベクターを含む宿主の選択を容易にする、宿主中で発現可能な遺伝子を意味する。
IV.菌糸の成長に関連する蛋白質の活性のアッセイ
実施例IおよびIIに示す結果は、真菌の分枝化に作用する変異体を同定するための温度に基づく選抜の使用を例示する。そのような温度に基づく選抜を使用することの予測されない利点は、天然または内因性の遺伝子の輸送に対しての、組換えにより導入された異種蛋白質の輸送に、異なる作用を有する、菌糸成長に関連する蛋白質のHbrAのひとつまたは複数の変異体を同定する可能性である。この種の選抜法は、異種蛋白質の分泌を増加させることができる株の単離を促進する。よって、本発明は、複数の真菌変異体を得て、上記変異体を所望の条件下での選択に供し、そして所望の変異体を同定する工程からなる、蛋白質の分泌を増強する過剰に分枝する真菌変異体を同定する方法も提供する。一つの態様において、上記選択は、限定された温度における異種蛋白質の成長および/または分泌を含む。
実施例
実施例1
この実施例はhbrA遺伝子の単離を例示する。hbrA遺伝子を単離するため、FGSC(Fungal Genetic Stock Center,Department of Microbiology University of Kansas Medical Center,Kansas City,KS66160)から得たA.nidulansからの野生型DNAの染色体分類されたコスミッドライブラリーのプールされたコスミッドからDNAを調製した。20の各コスミッドのうちの5プールを形質転換実験に使用した。形質転換効率を評価するため、argB二重変異体を同時形質転換のレシピエントとして使用して、コスミッドDNAと形質転換ベクターArpの混合物を使用したが、該ベクターはargB遺伝子と複製配列を有する。形質転換後に、プロトプラストを再生し、そして42℃においてアルギニンを欠く培地上で選択した。コスミッドプールの一つは少し強い成長を生じ、Arg+Hbr-形質転換体のバックグラウンドにおいてクローンを正常に分生する(conidiate)。該プールを5つのコスミッドの4プールに細分し、そして形質転換を繰り返した。hbrA2変異を相補することができて野生型成長を保持する一つのコスミッドを単離した。該コスミッドのサブクローン化は、形質転換配列を有するEcoRI断片の同定を導いた。該EcoRI/BamHI断片は上記変異を相補できなかったことから、hbrA遺伝子中のBamHI部位を示唆する。該断片を単離して核酸配列決定に供した。該hbrA遺伝子の核酸およびアミノ酸配列を図1A-1Dに示す。表1はHbr2に関するプロテアーゼ活性、並びに許容温度および非許容温度における別の同定された過剰分枝化変異体を示す。
表I
Figure 0004756743
これらの発見は、以前に特性決定されていない繊維状真菌遺伝子hbrAが異種蛋白質輸送において役割を担うことを示す。
実施例2
この実施例は、A.nidulansの過剰分枝化変異体の特性決定を記載する。以下はhbr変異体の染色体の位置を示す表IIである。
hbr変異体 染色***置
hbr1 I
hbrA2 VII
hbr3 I
hbr4 III
hbr5 VIII
hbr6 III
hbr7 III
hbr8 I
hbr9 III
全ての変異が潜性であり、互いに連鎖しておらず、そして真菌の過剰分枝化および蛋白質の分泌をもたらす、以前には特性決定されていなかった変異を表す。hbrA2変異体が37℃において内因性蛋白質アルファアミラーゼを分泌する能力を、ペトリ皿上にてスターチを単一炭素源として該hbrA2:creA-二重変異体を生育させることにより試験した(CreA遺伝子は炭素の代謝抑圧の陰性作用レギュレーターである。CreAの変異(CreA-)はアルファアミラーゼのような酵素の炭素代謝の抑圧解除を引き起こす。)。hbrA2:creA-二重変異体は、hbrA+:creA-のように、内因性蛋白質アルファアミラーゼを分泌可能であることが示され、図3を参照されたい。これらの結果は、異種蛋白質の分泌においてhbrA遺伝子が予測に反して役割を担うことを示す。
【0031】
hbr3変異体は、hbr2変異体のように、26℃において野生型よりもわずかに多いM.meiheiプロテアーゼを生産する。37℃において、hbr3変異体はhbrA2変異体のようにM.meiheiプロテアーゼを生産しない。hbrA2変異は染色体VII上に位置し、そしてhbr3変異は染色体I上に位置する。これらの結果は、hbr3遺伝子も異種蛋白質輸送において役割を担うことを示す。よって、野生型hbr3遺伝子産物の発現の変調は異種蛋白質輸送を増加させることにおいて有利なはずである。
【0032】
それぞれ染色体IIIおよびI上に位置するhbr6およびhbr8変異は、26℃において野生型よりも顕著に高いレベルのM.meiheiプロテアーゼを生産し、そして26℃周辺の温度において成長させた繊維状真菌において異種蛋白質の分泌を増加させるはずである。よって、野生型のhbr6およびhbr8遺伝子産物の発現の変調も異種蛋白質輸送を増加させることにおいて有用性を有するはずである。hbr6とhbr8遺伝子の変異体バージョンは表IIIに示すとおり野生型に比して全くあるいはほとんど顕著に低いM.meihei分泌しか有さない。
表III
Figure 0004756743
表IIは、hbr5とhbr7変異体中のM.meiheiプロテアーゼ分泌が26℃72時間後において野生型に比してわずかに多いプロテアーゼを生産し、そして72時間37℃において顕著に多いプロテアーゼを生産することを例示する。
【0033】
hbr4変異体は26℃において72時間後に野生型よりも顕著に多いM.meiheiプロテアーゼを生産したが、37℃において72時間後は顕著に少ないプロテアーゼを生産した。しかしながら、hbr4:creA-二重変異体は、creA-変異のみを含む野生型よりも顕著に高いレベルのアルファアミラーゼ/ユニット面積真菌コロニーを生産した。これらの結果は、天然の蛋白質の分泌を増加させる真菌の形態に関してのhbr4遺伝子産物の重要な役割のみならず、異種蛋白質の輸送におけるこの遺伝子の役割も示す。
【0034】
hbr9変異は26℃においてM.meiheiのプロテアーゼの貧困な発現を呈したが、野生型よりも顕著に高いレベルのM.meiheiプロテアーゼおよびアルファアミラーゼ/ユニット面積真菌コロニーを呈した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A-1Dは、HbrAに関する核酸(配列番号1;hbrA)およびアミノ酸(配列番号2)配列を示す。
【図2】 図2A-2Bは、hbrAに関するアミノ酸配列のアミノ酸アラインメントを示す;fumigatus(afvac);ラット(ratvac);酵母slp遺伝子(slp1 yeast);C.elegans(slp1 ceel)。
【図3】 図3は、hbr/recA変異体によるアミラーゼの分泌を示す。

Claims (26)

  1. 配列番号2に示されたアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有する、真菌において菌糸の分枝化関与する単離された蛋白質。
  2. 配列番号2に示されたアミノ酸配列を有する請求項1記載の蛋白質。
  3. 配列番号2に示されたアミノ酸配列を有する蛋白質をコードする単離されたポリヌクレオチド。
  4. 配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに対して少なくとも90%同一性を有するか、または高度のストリンジェンシー条件下で配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができるか、または配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに相補である、請求項3記載の単離されたポリヌクレオチド。
  5. 配列番号1に示された核酸配列を有する、請求項4記載の単離されたポリヌクレオチド。
  6. 請求項3記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  7. 請求項6記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
  8. 繊維状真菌である、請求項7記載の宿主細胞。
  9. 繊維状真菌がAspergillus,Trichoderma,MucorまたはFusariumである、請求項8記載の宿主細胞。
  10. 真菌において所望の蛋白質を生産する方法であって、所望の蛋白質の生産に適した条件下で所望の蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含む組換え真菌を培養する工程を含み、上記組換え真菌は該真菌中で菌糸の分枝化関与する蛋白質をコードするポリヌクレオチドをさらに含み、上記蛋白質は配列番号2に示されたアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一性を有する、上記方法。
  11. 所望の蛋白質を回収する工程をさらに含む、請求項10記載の方法。
  12. 菌糸の分枝化関与する蛋白質をコードするポリヌクレオチドが上記真菌において自生の蛋白質または天然に生じる蛋白質をコードするものであり、上記ポリヌクレオチドが天然に生じる真菌よりも多くのコピー数で存在する、請求項10記載の方法。
  13. 菌糸の分枝化関与する蛋白質をコードするポリヌクレオチドが上記真菌にとって異種であり、そして組換えにより上記真菌に導入される、請求項10記載の方法。
  14. 上記真菌中の菌糸の分枝化関与する蛋白質をコードするポリヌクレオチドが複製するプラスミドを含む、請求項10記載の方法。
  15. 上記真菌中の菌糸の分枝化関与する蛋白質をコードするポリヌクレオチドが上記真菌ゲノム中に組み込まれている、請求項10記載の方法。
  16. 菌糸の分枝化関与する上記蛋白質が配列番号2に示すアミノ酸配列を有する、請求項10記載の方法。
  17. 菌糸の分枝化関与する蛋白質をコードする上記ポリヌクレオチドが配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに対して90%同一性を有するか、または高度のストリンジェンシー条件下で配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドにハイブリダイズすることができるか、または配列番号1に示された配列を有するポリヌクレオチドに相補である、請求項10記載の方法。
  18. 上記ポリヌクレオチドが配列番号1に示す核酸配列を有する、請求項15記載の方法。
  19. 真菌が繊維状真菌である、請求項10記載の方法。
  20. 繊維状真菌がAspergillus,Trichoderma,MucorまたはFusariumである、請求項19記載の方法。
  21. AspergillusがA.niger,A.nidulans,A.oryzaeまたはA.fumigatusである、請求項20記載の方法。
  22. 菌糸の分枝化関与する蛋白質をコードするポリヌクレオチドを含む組換え真菌を製造する方法であって、工程:
    (a)菌糸の分枝化関与する蛋白質であって配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも90%同一性を有する上記蛋白質をコードするポリヌクレオチドを得ること;
    (b)上記ポリヌクレオチドを宿主細胞に導入すること;そして
    (c)菌糸の分枝化関与する上記蛋白質の生産に適した条件下で上記宿主細胞を成長させること
    を含む方法。
  23. 宿主細胞が繊維状真菌である、請求項22記載の方法。
  24. 繊維状真菌がAspergillus,Trichoderma,MucorまたはFusariumである、請求項23記載の方法。
  25. AspergillusがA.niger,A.nidulans,A.oryzaeまたはA.fumigatusである、請求項24記載の方法。
  26. 上記ポリヌクレオチドが配列番号1に示す配列を有する核酸に対して少なくとも90%同一である、請求項22記載の方法。
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