JP4749524B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形性、強靭性、延伸性に優れるとともに、燃焼時のシェル形成性及び難燃性に優れた難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィン系重合体は、一般に電気的特性、機械的性質、加工性等が優れているところから、電気絶縁材料として広く使用されている。とくに電線、ケーブル等の用途には、強度、低温特性、耐擦傷性、硬度等のバランスが良好であるところから、エチレン・不飽和エステルランダム共重合体が広く使用されている。
【0003】
このようなエチレン共重合体は易燃性であるため、用途によっては難燃化する必要があり、そのため古くはハロゲン系難燃剤を配合することにより対処してきた。しかしながらこのような配合物は燃焼時に有害ガスを発生するという問題があり、そのため近年では非ハロゲン系の水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物難燃剤を配合する処方が採用されるようになってきた。ところが金属水酸化物難燃剤は、かなり大量に配合しないと充分な難燃効果を発揮することができないため、往々にしてエチレン共重合体の加工性、耐擦傷性、その他機械的特性を犠牲にすることがあった。
【0004】
例えばエチレン・アクリル酸エチル共重合体で代表されるエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体をベースとする難燃性樹脂組成物は、燃焼時のシェル形成性に優れるという利点はあるが、難燃性やベースポリマーの強靭性が低く、多量の難燃剤を配合することが難しい。すなわち難燃剤の配合量が少ないと充分な難燃効果を発揮することができず、また難燃剤の配合量を増やしていくと、加工性が悪くなると共に機械強度の低下を招くため、適用範囲が制限された。
【0005】
エチレン・酢酸ビニル共重合体は、エチレン共重合体の中では最も優れた強靭性を示し、かつ多量の難燃剤を配合することができるフィラーローディング性や柔軟性を有しており、またエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体に比較して安価であり魅力的な材料であるが、これをベースとする難燃性樹脂組成物も難燃性が充分でなく、とくに燃焼時にシェルが生成し難くドリップするという大きな欠点があり、同様に適用範囲が制限されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、エチレン・酢酸ビニル共重合体の優れた特性を生かすため、該共重合体の金属水酸化物難燃剤配合系における燃焼時のシェル形成性の改善を図るべく検討を行った。その結果、エチレン・酢酸ビニル共重合体にエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体を特定割合で配合したり、特定の極性基を導入することにより、エチレン・酢酸ビニル共重合体が有する優れた特性を保持しながら、難燃性及び燃焼時におけるシェル形成性が改善できることを見出すに至った。したがって本発明の目的は、加工性、強靭性、延伸性、難燃性、燃焼時のシェル形成性に優れた安価な難燃性樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、酢酸ビニル含量aモル%のエチレン・酢酸ビニル共重合体A重量部、不飽和カルボン酸アルキルエステル含量bモル%、他の極性モノマーcモル%(但しcは0を含む)のエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体B重量部が、Aが50〜99重量部、Bが50〜1重量部(両者の合計100重量部)となるような割合で配合され、さらに、エチレン・一酸化炭素共重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体から選ばれる、他の極性モノマー含量gモル%、酢酸ビニル含量hモル%(但しhは0を含む)のエチレン・極性モノマー共重合体D重量部及び又は、エチレン・スチレン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン/ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン/プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)から選ばれる、芳香族基含有モノマー含量がiモル%の芳香族基含有共重合体E重量部からなり、(bB)/(bB+aA+hD)が0.01〜0.99の範囲、(cB+gD+iE)/100が20以下の範囲にある共重合体成分100重量部当り、難燃性無機化合物を25〜250重量部の割合で配合してなる難燃性樹脂組成物に関するものであり、とくに好適にはbがaより大きく、Aが50〜99重量部に対しBが50〜1重量部(両者の合計100重量部)の割合である上記難燃性樹脂組成物に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で使用されるエチレン・酢酸ビニル共重合体は、難燃性無機化合物との親和性、機械的強度などを考慮すると、酢酸ビニル含量が2〜30モル%、とくに3〜25モル%の範囲にあることが望ましい。また加工性、難燃性等を考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(MFR)が、0.1〜100g/10分、とくに0.2〜50g/10分のものを使用することが望ましい。
【0009】
本発明においては、エチレン・酢酸ビニル共重合体とともに、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体が使用される。該共重合体としては、エチレンと不飽和カルボン酸アルキルエステルのみからなる共重合体のみならず、エチレン、不飽和カルボン酸アルキルエステル及び他の極性モノマーからなるターポリマーであってもよい。
【0010】
共重合体を構成する不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸の炭素数1〜12、とくに炭素数1〜8程度のアルキルエステルを使用するのが好ましい。より具体的には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−2ーエチルヘキシル、メタクリル酸メチル、、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどを例示することができる。また共重合体を構成することができる他の極性モノマーとしては、O、N、S、Pなどの元素を含む極性基を待つもの、例えば不飽和カルボン酸アルキルエステル以外の不飽和カルボン酸エステル、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなど、不飽和ジカルボン酸ハーフエステル、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルなど、ジカルボン酸無水物、例えば無水マレイン酸など、その他一酸化炭素、アクリロニトリル、二酸化硫黄などを例示することができる。
【0011】
エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体としては、少量の添加によって改質の効果を充分に発揮させるためには、不飽和カルボン酸アルキルエステル含有量が1〜50モル%、とくに2〜40モル%であって、使用するエチレン・酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量より大きいものを使用するのが好ましい。また該共重合体における他の極性モノマーは、たとえば0〜20モル%、好ましくは0〜15モル%の範囲である。該共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるMFRが0.1〜150g/10分、好ましくは0.5〜100g/10分のものを使用するのがよい。
【0013】
このようなエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体は、高温、高圧下のラジカル共重合によって得ることができる。
【0014】
本発明においては、前記エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体に加え、酢酸ビニルが共重合されていてもよいエチレン・極性モノマー共重合体及び又は芳香族基含有共重合体を配合することができる。
【0015】
酢酸ビニルが含有されていてもよいエチレン・極性モノマー共重合体における極性モノマーとしては、O、N、S、Pなどの元素を含む極性基を持つものであり、例えば一酸化炭素、ビニルアルコール、アクリロニトリル、二酸化硫黄などを例示することができる。より具体的には、エチレン・一酸化炭素共重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体などを代表例として挙げることができる。このようなエチレン共重合体においては、エチレン含量は30モル%以上、酢酸ビニル含量は20モル%以下、とくに10モル%以下、極性モノマー含量は1〜70モル%のものが好ましい。このようなエチレン共重合体としては、190℃、2160g荷重におけるMFRが、0.1〜150g/10分、とくに0.2〜100g/10分のものを使用するのが好ましい。
【0016】
また本発明の組成物を構成することのできる芳香族基含有共重合体としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体との相溶性を考慮するとエチレン共重合体あるいはブタジエン共重合体であることが好ましく、例えばエチレン・スチレン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン/ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン/プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)などを好適例として挙げることができる。このような共重合体において、スチレン単位として2〜55モル%含有するものであって、230℃、2160g荷重におけるMFRが0.01〜100g/10分程度のものを使用するのが好ましい。
【0017】
本発明の難燃性樹脂組成物における共重合体成分において、エチレン・酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含量をaモル%、その配合量をA重量部、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体の不飽和カルボン酸アルキルエステル含量をbモル%、極性モノマー含量をcモル%とし、その配合量をB重量部、エチレン・極性モノマー共重合体における極性モノマー含量をgモル%、酢酸ビニル含量をhモル%とし、その配合量をD重量部、芳香族基含有共重合体における芳香族モノマー含量をiモル%とし、その配合量をE重量部とするときに、(bB)/(bB+aA+hD)が0.01〜0.99、好ましくは0.05〜0.95、さらに好ましくは0.1〜0.7の範囲となるようにする。すなわちこの値があまりに小さい場合には難燃性が悪く、また燃焼時におけるシェル形成性も良くない。一方この値が大きくなりすぎると樹脂強度が弱くなったり、難燃性が悪くなる。
【0018】
また(cB+gD+iE)/100が、20以下、とくに15以下となるように調製することが望ましい。すなわち酢酸ビニルや不飽和カルボン酸アルキルエステル以外の極性モノマー成分は、シェル形成性や柔軟性をさらに向上させることができ、不飽和カルボン酸アルキルエステル成分量を減らすことができるという効果を有するが、その量があまり多くなりすぎると強靭性、成形性を損なうようになる。
【0019】
またエチレン・酢酸ビニル共重合体の優れた特性をできるだけ生かすために、エチレン・酢酸ビニル共重合体とエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体を併用し、好ましくはb>a、とくに好ましくはb>a+1、一層好ましくはb>a+2となるようにそれぞれの共重合体を選択することが望ましい。さらにA+Bを100重量部とするときに、Aが50〜99重量部、とくに60〜95重量部に対し、Bが50〜1重量部、とくに40〜5重量部となるような割合で配合することが好ましい。
【0020】
エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体等の重合体成分に配合される難燃性無機化合物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトのような金属水酸化物、珪酸金属塩、ホウ酸金属塩、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、ゼオライト、カーボンブラック、ガラス繊維などの充填剤や補強材を例示することができる。充分な難燃性を求める場合には、金属水酸化物を使用するかあるいは金属水酸化物を少なくとも50重量%以上占めるような混合無機化合物を使用するのがよい。
【0021】
無機化合物の混和性、難燃樹脂組成物から得られる成形物外観などを考慮すると、無機化合物として、平均粒径が0.05〜20μm、とくに0.1〜5μm程度のものを使用するのが望ましい。また同様の理由で、無機化合物の表面が、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族アルコール、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル、リン酸エステル等で表面処理されたものを使用するのが好ましい。
【0022】
難燃性無機化合物の配合量は、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体、その他任意重合体成分等の重合体成分の合計量100重量部に対し、25〜250重量部、好ましくは50〜200重量部、一層好ましくは70〜150重量部の範囲である。難燃性無機化合物の配合量が過少であると充分な難燃性を付与することが難しく、またその配合量が過大となると、加工性良好な組成物を得ることが難しくなる。
【0023】
本発明の難燃性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲において他の重合体を配合することができる。また必要に応じ各種添加剤を配合することができる。このような添加剤の例として、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃助剤、顔料、染料、滑剤、ブロッキング防止剤、発泡剤、発泡助剤、架橋剤、架橋助剤などを例示することができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例及び比較例において用いた原料樹脂と得られた樹脂組成物の物性試験方法を以下に示す。
【0025】
1.原料樹脂
原料樹脂として使用したエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体、エチレン・極性モノマー共重合体及び芳香族基含有共重合体の組成及びMFRを表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0004749524
*:230℃
【0027】
2.重合体組成物の物性測定方法
(1)酸素指数:JIS K7201に準拠難燃性の指標として評価
(2)シェル形成:酸素指数測定時のサンプルの燃焼状況を目視で観察し、下記の標準で評価を行った。
○:シェルを形成し、シェル自体が強固なもの△:シェルを形成する×:溶融しながら流れ落ちるもの(ドリップするもの)
(3)引張特性:JIS K6760に準拠試験片:JIS K6301 3号ダンベル
1mm厚
(4)メルトフローレート(MFR):JIS K6760に準拠樹脂温度190℃、荷重2160g
(5)外観:成形性の指標としてMFR測定時のストランドの状態を目視で観察し、下記の判定基準で評価を行った。
○:ストランドの肌がスムーズ△:ストランドが少し肌荒れ×:ストランドの肌がガタガタ
Figure 0004749524
(6)X値=(bB)/(bB+aA+hD)
Y値=(cB+gD+iE)/100A:エチレン・酢酸ビニル共重合体使用量(重量部)
a:上記共重合体中の酢酸ビニル含量(モル%)
B:エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体(重量部)
b:上記共重合体中の不飽和カルボン酸アルキルエステル含量(モル%)c:上記共重合体中の極性モノマー含量(モル%)
D:エチレン・極性モノマー共重合体(重量部)
g:上記共重合体中の極性モノマー含量(モル%)
h:上記共重合体中の酢酸ビニル含量(モル%)
E:芳香族基含有共重合体(重量部)
i:上記共重合体中の芳香族基含有モノマー含量(モル%)
【0028】
参考例1〜5]表2に示すように、表1に示すエチレン・酢酸ビニル共重合体90重量部及びエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体10重量部に加え、水酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製)100重量部及び酸化防止剤(商品名:イルガノックス1010 チバスペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)0.2重量部を配合し、小型加圧ニーダーで加熱混練後、6インチロールに投入し、ロール混練を行うことにより樹脂組成物を調製した。ロール混練後、分出しシートを作製した後、プレス成形により厚さ1mm及び3mmのシートを作製し、引張特性、難燃性(酸素指数、シェル形成)、成形性の評価を実施した。結果を表2に示す。
【0029】
[実施例6〜8]参考例1〜4で使用した共重合体組成を表2に示すように変更した以外は同様に行った。結果を表2に併記する。
【0030】
【表2】
Figure 0004749524
【0031】
表2の結果から明らかなように、実施例6,7,8により得られた本発明の難燃性樹脂組成物は、従来のポリオレフィン系樹脂では到底達成できなかった高難燃性、シェル形成性を有し、成形性、強靭性、延伸性のバランスが良好な組成物であった。
【0032】
[比較例1]樹脂成分としてエチレン・酢酸ビニル共重合体のみを使用した以外は参考例1〜4と同様に試料の調製及び物性評価を実施した。表2に示すように難燃性が低く、またシェルを形成し難い。
【0033】
[比較例2]共重合体1の代わり共重合体ー2を使用した以外は参考例1と同様に試料の調製と物性評価を実施した。表2に示すように、共重合体として不飽和カルボン酸アルキルエステルのような官能基を有しない共重合体ー2の添加では、シェル形成に乏しく、難燃性も低かった。
【0034】
[比較例3]樹脂成分として共重合体ーのみを使用した以外は参考例1と同様に試料の調製と物性評価を実施した。表2に示すように、共重合体ーのみでは、シェルは形成するものの難燃性が低い。
【0035】
[比較例4]樹脂成分として共重合体ー1のみを使用した以外は参考例1と同様に試料の調製と物性評価を実施した。表2に示すように、共重合体ー1のみでは、シェル形成及び難燃性は良好であるが、EVAを併用した参考例1に比較して難燃性がかなり劣る。また樹脂強度が極めて低く実用的でない。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、加工性、強靭性、延伸性、難燃性に優れ、燃焼時のシェル形成性に優れた安価な樹脂組成物を提供することができる。本発明の難燃性樹脂組成物はこのような特性を生かして、押出成形、射出成形、圧縮成形、中空成形、発泡成形等の各種成形方法により種々の形状の成形品にして利用することができる。また電子線照射による架橋などの加工を行うこともできる。例えば、人工芝、マット、止水シート、トンネルシート、ルーフィング等の土木分野、ホース、チューブ等のパイプ用途、パッキン、制振シートなどの家電用途、カーペットの裏打ち材、ドアパネル防水シート、泥よけ、モール等の自動車用途、家具、床材、発泡シート等の建材用途、通信ケーブル、電力ケーブル、収縮チューブ等のケーブル用途などの各分野で使用することができる。

Claims (1)

  1. 酢酸ビニル含量aモル%のエチレン・酢酸ビニル共重合体A重量部、不飽和カルボン酸アルキルエステル含量bモル%、他の極性モノマーcモル%(但しcは0を含む)のエチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体B重量部が、Aが50〜99重量部、Bが50〜1重量部(両者の合計100重量部)となるような割合で配合され、
    さらに、
    エチレン・一酸化炭素共重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体から選ばれる、他の極性モノマー含量gモル%、酢酸ビニル含量hモル%(但しhは0を含む)のエチレン・極性モノマー共重合体D重量部
    及び又は
    エチレン・スチレン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン/ブテン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体の水素添加によって得られるスチレン・エチレン/プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)から選ばれる、芳香族基含有モノマー含量がiモル%の芳香族基含有共重合体E重量部からなり、
    (bB)/(bB+aA+hD)が0.01〜0.99の範囲、(cB+gD+iE)/100が20以下の範囲にある共重合体成分100重量部当り、難燃性無機化合物を25〜250重量部の割合で配合してなる難燃性樹脂組成物。
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