JP4747954B2 - 高合金鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、NiおよびCrの合計の含有量が40質量%以上である高合金鋼の連続鋳造方法に関し、さらに詳しくは、連続鋳造の際に発生するオシレーションマークの深さを低減することにより、高合金鋼を素材とする鋳片の鍛造時における割れの発生を防止できる高合金鋼の連続鋳造方法に関する。
鋳片の連続鋳造では、鋳型内に鋳込まれた溶鋼は、急冷されることにより凝固シェルを形成し、鋳型の下方に配置された複数のガイドロールおよびピンチロールによって連続的に鋳型から引き抜かれ、二次冷却水によりさらに冷却される。
このように鋳片を連続鋳造する際には、鋳型に鋳込まれた溶鋼から生成した凝固シェルの鋳型内面への焼き付きを防止し、また、鋳型との摩擦を軽減するため、鋳型内の溶鋼中に潤滑剤としてパウダーを添加するとともに、鋳型を上下方向に振動させる(以下、「鋳型振動」ともいう)。
上記の鋳型振動は、凝固シェルと鋳型との焼き付き防止には効果的であるが、その一方で、鋳型の振動に起因して鋳片の表面にオシレーションマークと呼ばれる窪みが形成される。このオシレーションマークが深い場合には、連続鋳造後に行う鍛造において、オシレーションマークを起点として割れが生じるという問題がある。
このようなオシレーションマークに起因する表面割れを解決する手段としては、オシレーションマークの深さを低減することが有効である。
図1は、振動波形が正弦波の場合の鋳型の振動速度と鋳造速度との関係を経過時間に基づいて模式的に示す図である。図1の破線部は、鋳型下降速度が鋳造速度よりも速くなる時間帯、すなわち、鋳型に対する鋳片の相対速度が鋳片鋳込み方向と逆になる時間帯であり、ネガティブストリップ時間と称される。
上記のネガティブストリップ時間が短くなるほど、鋳型振動による鋳片表面に発生するオシレーションマークの深さを低減できることが知られている。このような特性を利用したオシレーションマークの深さの低減手段としては、鋳型振動の周波数を高くする方法が一般的である。
しかし、鋳型振動の周波数、すなわち、振動数が高くなると、鋳型と駆動アクチュエータの接続部分の剛性不足に起因して、アクチュエータの動きと鋳型の動きが一致しなくなる場合がある。このように、鋳型を目標波形どおりに振動させることは容易ではなく、鋳型振動の周波数を高くすることのみによるネガティブストリップ時間の低減には限界がある。
さらに、NiおよびCrの合計の含有量が40質量%以上の高合金鋼は、普通鋼やSUS304等のステンレス鋼に比べて、固液共存温度範囲が広く、融点が低く、かつ、初期凝固殻強度が低いという特徴を有する。したがって、NiおよびCrの含有量が高い高合金鋼を、普通鋼やステンレス鋼と同等の鋳造条件で連続鋳造した場合には、ブレークアウトが発生することがあり、また、鋳片表面にかぶれ疵や縦割れ等の重大な欠陥が生じることがある。このため、鋳片表面のオシレーションマークを低減することを目的として、種々の方法が提案されている。
特許文献1には、鋳型の熱流束を制御するとともに、ネガティブストリップ時間を0.10〜0.20(s)とすることにより、鋳型と凝固シェルの隙間へのパウダーの流入量を制御して、縦割れ疵やブレークアウトの発生を防止することができる鋼の連続鋳造技術が開示されている。
しかし、前述のとおり、鋳型振動の条件として、ネガティブストリップ時間を短くするだけでは、連続鋳造された高合金鋼を鍛造する際に発生する割れを防止することは困難である。
特許文献2には、鋳片のコーナー部に生じたオシレーションマークの凸部を、曲げ部の上方位置で圧下することにより、鋳片のコーナー部における表面割れを回避し、表面割れの検出や手入れといった補助的工程を要することなく、連続鋳造から圧延プロセスへ直行させることが可能な連続鋳造鋳片の製造方法が開示されている。
しかし、特許文献2で開示される方法では、ロールと接触する長辺面ではオシレーションマークの深さを低減することは可能であるが、ロールの当たらない短辺面に生じたオシレーションマークの深さは低減されず、その結果、鍛造時に割れが生じることから、上記の問題を解決することは困難である。
特許文献3には、鋳型と鋳片との潤滑剤としてモールドパウダーと液体潤滑剤とを併用するとともに、鋳型オシレーションによるネガティブストリップ時間を0.25(s)以下とすることにより、鋳片表面のオシレーションマークを低減し、鋳片表面割れや表皮下介在物を低減することができる鋼の連続鋳造方法が開示されている。
しかし、高合金鋼は、普通鋼等に比べて、固液共存温度範囲が広く、融点が低く、かつ、初期凝固殻強度が低いという特徴を有することから、鋳型振動条件として、ネガティブストリップ時間の短縮を高合金鋼の連続鋳造に適用するだけでは、鋳片を鍛造する際の割れの発生を防止することは難しい。
特開平08−257695号公報 特開2000−197953号公報 特開2001−170743号公報
前述の通り、鋳型振動の周波数を高くすることのみによるネガティブストリップ時間の低減には限界があることから、鋳型振動の条件としてネガティブストリップ時間を短くするだけの従来技術では、連続鋳造された高合金鋼を鍛造する際に発生する割れを防止することは困難である。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ネガティブストリップ時間を所定の短い時間の範囲内に維持しつつ、かつ、ネガティブストリップ時間以外の鋳型振動の条件を制御し、連続鋳造の際に発生するオシレーションマークの深さを低減することにより、高合金鋼を素材とする鋳片の鍛造時における割れの発生を防止できる高合金鋼の連続鋳造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、鋳型振動の条件としてネガティブストリップ時間を短くするだけではなく、ネガティブストリップ時間以外の鋳型振動の条件を制御することにより、高合金鋼を素材とする鋳片の鍛造時における割れの発生を防止できる高合金鋼の連続鋳造方法について検討を行った。
前述の通り、オシレーションマークを浅くする手段として、ネガティブストリップ時間を短くすることが知られており、ネガティブストリップ時間を短くするには、振動数を大きくし、ストロークを小さくすることが有効である。
しかし、本発明者らは、実験によって、ネガティブストリップ時間を所定の短い時間の範囲内に維持しつつ、振動数およびストロークを小さくするとともに、鋳型の平均下降速度を小さくすることにより、オシレーションマークの深さが低減可能であるという知見を得た。
さらに、従来から潤滑剤として用いられているモールドフラックスでは、突発的にオシレーションマークが深くなることがあるが、より高粘度のモールドフラックスを用いることによって、オシレーションマークが突発的に深くなることを避け、平均的に深さを低減できることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、下記の高合金鋼の連続鋳造方法を要旨としている。
NiおよびCrの合計の含有量が40質量%以上である高合金鋼の連続鋳造方法において、正弦波の振動波形で鋳型を振動させ、ネガティブストリップ時間TN(s)、平均鋳型下降速度VM(m/min)および鋳造速度VC(m/min)が、下記の(1)〜(5)式を満足し、1300℃における粘度が0.3Pa・s以上、2.0Pa・s以下のモールドフラックスを用いて鋳造することを特徴とする高合金鋼の連続鋳造方法。
0.16 ≦ TN < 0.25 ・・・(1)
N =(60/(π×f))×cos-1(VC/(π×f×s)) ・・・(2)
M ≦ 1.0 ・・・(3)
M =2×f×s ・・・(4)
0.2 ≦ VC < 0.8 ・・・(5)
ただし、π:円周率
f:鋳型の振動数(cpm)
s:鋳型の振動のストローク(m
本発明において、「平均鋳型下降速度VM」とは、鋳型が下降している全時間における平均の下降速度を意味する。
また、本発明の高合金鋼の連続鋳造方法では、オシレーションマークの深さを0.3(mm)未満に低減することを目標とする。このように設定するのは、オシレーションマークの深さが0.3(mm)未満の場合には、経験的に鋳片表面に割れが発生しないことを確認したからである。
本発明の連続鋳造方法によれば、縦割れ等の表面欠陥が生じ易い、NiおよびCrの含有量が高い高合金鋼であっても、鋳型の振動条件を適正範囲に制御することによって、連続鋳造時に発生するオシレーションマークの深さを低減することができる。
さらに、鋳型と鋳片との潤滑剤として高粘度のモールドフラックスを用いることにより、オシレーションマークの深さの低減効果を一層発揮することができる。
これにより、高合金鋼を素材とする鋳片の鍛造時に、オシレーションマークに起因して発生する割れを防止することが可能となる。
本発明の高合金鋼の連続鋳造方法は、NiおよびCrの合計の含有量が40質量%以上である高合金鋼の連続鋳造方法において、正弦波の振動波形で鋳型を振動させ、ネガティブストリップ時間TN(s)、平均鋳型下降速度VM(m/min)および鋳造速度VC(m/min)が、下記の(1)〜(5)式を満足するように鋳造することを特徴としている。
0.16 ≦ TN < 0.25 ・・・(1)
N =(60/(π×f))×cos-1(VC/(π×f×s)) ・・・(2)
M ≦ 1.0 ・・・(3)
M =2×f×s ・・・(4)
0.2 ≦ VC < 0.8 ・・・(5)
ただし、π:円周率、f:鋳型の振動数(cpm)、s:鋳型の振動のストローク(m)である。
さらに、本発明の連続鋳造方法は、1300℃における粘度が0.3Pa・s以上、2.0Pa・s以下のモールドフラックスを用いることが望ましい。以下に、本発明の連続鋳造方法を上記のように規定した理由および好ましい範囲について説明する。
1)ネガティブストリップ時間TN
本発明の高合金鋼の連続鋳造方法では、振動波形が正弦波である鋳型振動におけるネガティブストリップ時間TN(s)が下記の(1)〜(2)式を満足するように、鋳造速度VC(m/min)、鋳型の振動数f(cpm)および鋳型の振動のストロークs(m)を調整する。
0.16 ≦ TN < 0.25 ・・・(1)
N =(60/(π×f))×cos-1(VC/(π×f×s)) ・・・(2)
上記(2)式に示すネガティブストリップ時間を0.16(s)未満にするには、鋳型の振動数fを高くする必要がある。しかしながら、例えば、鋳造速度0.4(m/min)、ストローク3.1×10-3〜5.0×10-3(m)の場合に、ネガティブストリップ時間を0.16(s)未満にするには、振動数は160(cpm)以上とする必要がある。このような高い振動数では、鋳型と鋳片の潤滑性が悪化する。このため、本発明の高合金鋼の連続鋳造方法では、ネガティブストリップ時間TNを0.16(s)以上と規定した。
また、ネガティブストリップ時間が0.25(s)以上では、オシレーションマークの深さが0.3(mm)を超える場合がある。前述のとおり、オシレーションマークの深さが0.3(mm)を超える場合には、鍛造品の表面に割れが発生するおそれがある。
したがって、振動波形が正弦波である鋳型振動におけるネガティブストリップ時間TNは0.16(s)以上0.25(s)未満の範囲とする必要がある。
2)平均鋳型下降速度VM
本発明の高合金鋼の連続鋳造方法では、振動波形が正弦波である鋳型振動における平均鋳型下降速度VM(m/min)が下記の(3)〜(4)式を満足するように、鋳型の振動数f(cpm)および鋳型の振動のストロークs(m)を調整する。
M ≦ 1.0 ・・・(3)
M =2×f×s ・・・(4)
本発明者らは、平均鋳型下降速度VMと溶鋼の初期凝固殻が受ける圧力PX(Pa)の関係について整理し、下記の(6)式を得た。
X=6×μ×(VC+VM)×QX+P0・・・(6)
ただし、μ:モールドフラックスの粘度(Pa・s)、QX:モールドフラックスの流量に依存する項、P0:大気圧(Pa)である。
上記の(6)式から、平均鋳型下降速度VMが小さい場合には、鋳型内の初期凝固殻がモールドフラックスの溶融部から受ける圧力PXが小さくなることを確認した。
さらに、高合金鋼を連続鋳造する際に、上記(4)式に示す平均鋳型下降速度VMが1.0(m/min)を超えると、初期凝固殻に作用するせん断力が大きく、オシレーションマーク深さがより増大することがある。
したがって、平均鋳型下降速度を1.0(m/min)以下とする必要があり、望ましくは0.9(m/min)以下とする。
3)鋳造速度VC
高合金鋼を連続鋳造する際に、鋳造速度が0.8(m/min)以上である場合には、初期凝固殻の強度が弱いために、凝固殻が破れることがある。一方、鋳造速度が0.2(m/min)未満である場合には、取鍋中の溶鋼温度が下がり、ノズル詰まりが生じることがある。これらの鋳造速度による影響を考慮して、鋳造速度を0.2(m/min)以上、0.8(m/min)未満の範囲とする必要がある。
4)モールドフラックス
本発明の高合金鋼の連続鋳造方法において、潤滑剤として高粘度のモールドフラックスを用いる理由は、高粘度のモールドフラックスを添加することにより、鋳型内の溶融フラックスフィルムが厚くなるので、初期凝固殻に作用する圧力が低下するからである。
高合金鋼を連続鋳造する際に、潤滑剤として用いるモールドフラックスの1300℃における粘度が0.3Pa・s未満の場合には、突発的にオシレーションマークが深くなることがある。一方、モールドフラックスの1300℃における粘度が2.0Pa・sを超える場合には、鋳型と鋳片との間の潤滑性能が悪化し、縦割れ等の表面欠陥が多発し、さらには、ブレークアウトが生じるおそれがある。このため、モールドフラックスの粘度は0.3Pa・s以上、2.0Pa・s以下にするのが望ましい。より好ましくは0.4Pa・s以上、2.0Pa・s以下である。
また、モールドフラックスは、含有するSiO2の濃度を高くすることによって、その粘度が増大するという性質を有する。したがって、SiO2の濃度を調整することにより、モールドフラックスの粘度を、本発明で規定する望ましい範囲内とすることができる。
本発明の効果を確認するため、下記の連続鋳造試験を実施し、鋳片の表面に発生したオシレーションマークの深さを評価した。
[試験条件]
本試験に使用した高合金鋼の化学組成を表1に、モールドフラックスの物性値と化学組成(代表成分)を表2にそれぞれ示す。
Figure 0004747954
Figure 0004747954
本試験では、表1に示すとおり、NiおよびCrの合計の含有量が40質量%以上の高合金鋼を使用した。また、表2に示すとおり、モールドフラックスAは0.50Pa・sという高い粘度を示している。モールドフラックスは、含有するSiO2の濃度を高くすることによって、その粘度が増すことから、本発明で用いたモールドフラックスAも同様の方法で粘度を高めた。
さらに、本試験に使用した連続鋳造機の仕様を表3に、鋳型振動の振動条件を表4にそれぞれ示す。
Figure 0004747954
Figure 0004747954
表4に示すとおり、振動条件1は、鋳型振動のネガティブストリップ時間TNが0.16(s)以上0.25(s)未満の中で一定となるように、また、平均鋳型下降速度VMが1.0(m/min)以下となるように、振動数、ストロークおよび鋳造速度VCを設定した。また、振動条件2は平均鋳型下降速度VMが、振動条件3はネガティブストリップ時間TNが、それぞれ本発明で規定する範囲を超えるように、振動数、ストロークおよび鋳造速度VCを設定した。なお、鋳造速度VCは全ての振動条件で0.4(m/min)とした。
[評価方法]
上記の条件で連続鋳造を行い、得られた鋳片の表面に発生したオシレーションマークの深さを測定した。測定した値から、平均オシレーションマーク深さと最大オシレーションマーク深さを算出した。オシレーションマークの深さの評価は、オシレーションマークの深さが0.3(mm)以上であった割合が0%の場合を○印評価、0%を超え10%以下の場合を△印評価、10%を超えた場合を×印評価とした。
[試験結果]
表5に、試験番号T1〜T5の試験結果を示す。
Figure 0004747954
振動条件が本発明で規定する範囲を満たし、かつ、高粘度のモールドフラックスAを用いた本発明例T1は、最大オシレーションマーク深さが0.3(mm)以上となることは無かった。また、低粘度のモールドフラックスBを用いた本発明例T2は、比較例T4と比べると明らかなように、振動条件が本発明で規定する範囲を満たすことにより、オシレーションマークが浅くなった。
一方、比較例T3は、高粘度モールドフラックスを用いることにより、他の比較例T4およびT5と比べて、オシレーションマークの深さは改善されてはいるが、振動条件が本発明で規定する範囲を満たさず、最大オシレーションマーク深さが0.3(mm)以上となった。
さらに、振動条件が本発明で規定する範囲を満たさず、かつ、低粘度のモールドフラックスBを用いた比較例T4およびT5は、最大オシレーションマーク深さが0.5(mm)以上となるとともに、平均オシレーションマーク深さも深かった。
なお、比較例T4とT5の最大オシレーションマーク深さの比較から、連続鋳造機の仕様はオシレーションマークの深さに対する影響は小さいことが分かった。
本発明の連続鋳造方法によれば、かぶれ疵や縦割れ等の表面欠陥が生じ易い、NiおよびCrの含有量が高い高合金鋼であっても、鋳型の振動条件を適正範囲に制御することによって、連続鋳造時に発生するオシレーションマークの深さを低減することができる。
さらに、鋳型と鋳片との潤滑剤として高粘度のモールドフラックスを用いることにより、オシレーションマークの深さの低減効果が一層発揮することができる。
これにより、連続鋳造後に行う鍛造時に、オシレーションマークに起因して発生する割れを防止することが可能となる。
振動波形が正弦波の場合の鋳型の振動速度と鋳造速度との関係を経過時間に基づいて模式的に示す図である。

Claims (1)

  1. NiおよびCrの合計の含有量が40質量%以上である高合金鋼の連続鋳造方法において、
    正弦波の振動波形で鋳型を振動させ、ネガティブストリップ時間TN(s)、平均鋳型下降速度VM(m/min)および鋳造速度VC(m/min)が、下記の(1)〜(5)式を満足し、
    1300℃における粘度が0.3Pa・s以上、2.0Pa・s以下のモールドフラックスを用いて鋳造することを特徴とする高合金鋼の連続鋳造方法。
    0.16 ≦ TN < 0.25 ・・・(1)
    N =(60/(π×f))×cos-1(VC/(π×f×s)) ・・・(2)
    M ≦ 1.0 ・・・(3)
    M =2×f×s ・・・(4)
    0.2 ≦ VC < 0.8 ・・・(5)
    ただし、π:円周率
    f:鋳型の振動数(cpm)
    s:鋳型の振動のストローク(m
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