JP4747427B2 - 高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子 - Google Patents

高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子蛍光体およびそれを用いた高分子発光素子(以下、高分子LEDということがある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子量の発光材料(高分子蛍光体)は低分子系のそれとは異なり溶媒に可溶で塗布法により発光素子における発光層を形成できることから種々検討されていり、例えば、ポリ(p−フェニレンビニレン)[WO9013148号公開明細書、特開平3−244630号公報、アプライド・フィジックス・レターズ(Appl.Phys.Lett.第58巻、1982頁(1991年)など)、ポリフルオレン(ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.)第30巻、L1941頁(1991年)]、ポリパラフェニレン誘導体(アドバンスト・マテリアルズ(Adv.Mater.)第4巻、36頁(1992年))などが開示されている。
【0003】
しかし、同じ構造の高分子蛍光体を用いて高分子LEDを製造しても、高分子蛍光体または塗布に用いる高分子蛍光体溶液の調製条件等により高分子LEDの発光効率が異なる場合があり、高分子LEDとしたときにより高い発光効率を達成することのできる、高分子蛍光体または高分子蛍光体溶液が求められていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高分子LEDとしたときにより高い発光効率を達成することのできる高分子蛍光体または高分子蛍光体溶液、それを用いてなる高分子LED、およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような事情をみて鋭意検討した結果、特定の繰り返し単位を特定の量含み、含有する水分量が1000ppm(重量)以下の高分子蛍光体、または特定の繰り返し単位を特定の量含む高分子蛍光体を特定量含み、含有する水分量が1000ppm(重量)以下の高分子蛍光体溶液を用いて高分子LEDを製造すると、発光効率がより高いことを見出し、本発明に至った。
【0006】
すなわち本発明は、〔1〕 固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×107である高分子蛍光体であって、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつカールフィッシャー法で測定した含有する水分量が1000ppm(重量)以下である高分子蛍光体に係るものである。
−Ar1−(CR1=CR2n− ・・・・・(1)
〔ここで、Ar1は、アリーレン基または2価の複素環化合物基であり、該アリーレン基、2価の複素環化合物基は1つ以上の置換基を有していてもよい。またR1、R2は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示し、該アリール基、1価の複素環化合物基は1つ以上の置換基を有していてもよい。nは0または1である。〕
また本発明は、〔2〕固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×107であり、上記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含む高分子蛍光体を0.1重量%以上5重量%以下含み、含有する水分量が1000ppm(重量)以下である高分子蛍光体溶液に係るものである。
さらに本発明は、〔3〕少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が〔1〕の高分子蛍光体を用いてなる高分子発光素子に係るものである。
次に本発明は、〔4〕少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が〔2〕の高分子蛍光体溶液を用いて作成された高分子発光素子に係るものである。
次いで本発明は、〔5〕少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×107であり、上記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含む高分子蛍光体を含む高分子発光素子の製造方法において、上記〔2〕の高分子蛍光体溶液を用いて該発光層を形成する工程を含む高分子発光素子の製造方法に係るものである。
また本発明は、〔6〕上記〔3〕または〔4〕の高分子発光素子を用いた面状光源に係るものである。さらに本発明は、〔7〕上記〔3〕または〔4〕の高分子発光素子を用いたセグメント表示装置に係るものである。また本発明は、〔8〕上記〔3〕または〔4〕の高分子発光素子を用いたドットマトリックス表示装置に係るものである。次いで本発明は、〔9〕上記〔3〕または〔4〕の高分子発光素子をバックライトとする液晶表示装置に係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の高分子蛍光体およびそれを用いた高分子LEDについて詳細に説明する。
本発明の高分子蛍光体は、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×107である高分子蛍光体であって、前記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含みかつ含有する水分量が1000ppm(重量)以下であることを特徴とする。
該高分子蛍光体において、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×104〜1×107 であることが好ましい。また、該高分子蛍光体における前記式(1)で示される繰り返し単位は、それらの合計が全繰り返し単位の10モル%以上100モル%以下であることが好ましく、更に50モル%以上100モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以上100モル%以下である。
【0008】
本発明の高分子蛍光体は、含有する水分量(以下、含水率ということがある)が1000ppm(重量)以下であり、500ppm(重量)以下であることがより好ましく、50ppm(重量)以下であることが更に好ましい。該高分子蛍光体を用いることにより、後述の本発明の高分子体溶液を容易に製造できる。
【0009】
含水率の測定は、カールフィッシャー(Karl Fischer)法を用いる。簡便には、通常用いられている種々の方法、例えば、赤外線などによる加熱乾燥重量測定方式法などを用いることができる。
高分子蛍光体がカールフィッシャー法水分測定用溶媒に溶けやすい場合は、該蛍光体を固体状態のまま水分測定に供することができる。また、高分子蛍光体がカールフィッシャー法水分測定用溶媒に溶けにくい場合は、該蛍光体をよく溶かす十分に脱水した溶媒に溶解した後、その溶液の含水率をカールフィッシャー法水分測定に供することで、該蛍光体の含水率を求めることができる。
【0010】
含水率を低くする方法としては、高分子蛍光体の製造時の取り出し、洗浄、乾燥など各工程において種々の方法をとることが可能である。例えば、製造時には、高分子蛍光体の合成後、取り出し時に乾燥雰囲気下で乾燥した溶剤を用いて取り出し処理する方法などが考えられる。また、洗浄方法としては、溌水性溶剤を用いて高分子蛍光体を洗浄する方法などが考えられる。また、乾燥方法としては、加熱乾燥、減圧または真空乾燥、さらにはそれらの組み合わせなどがあげられる。
【0011】
上記式(1)において、Ar1は、アリーレン基または2価の複素環化合物基である。また該アリーレン基、2価の複素環化合物基は、1つ以上の置換基を有していてもよい。
【0012】
本発明において、アリーレン基とは、芳香族炭化水素から、水素原子2個を除いた原子団である。ここに芳香族炭化水素とは、芳香族化合物の母体となる炭化水素であって、ベンゼン環を含む炭化水素をいい、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環または縮合環が直接またはビニレン等の基を介して結合したものが含まれる。
アリーレン基は、通常炭素数6〜60、好ましくは6〜20であり、フェニレン基(例えば、下図の式1〜3)、ナフタレンジイル基(下図の式4〜13)、アントラセニレン基(下図の式14〜19)、ビフェニレン基(下図の式20〜25)、トリフェニレン基(下図の式26〜28)、縮合環化合物基(下図の式29〜38)などが例示される。なおアリーレン基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
Figure 0004747427
【0013】
Figure 0004747427
【0014】
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【0015】
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【0016】
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本発明において、2価の複素環化合物基とは、複素環化合物から水素原子2個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は、通常4〜60、好ましくは4〜20である。なお2価の複素環化合物基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。
ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。
2価の複素環化合物基としては、例えば以下のものが挙げられる。
ヘテロ原子として、窒素を含む2価の複素環化合物基;ピリジンージイル基(下図の式39〜44)、ジアザフェニレン基(下図の式45〜48)、キノリンジイル基(下図の式49〜63)、キノキサリンジイル基(下図の式64〜68)、アクリジンジイル基(下図の式69〜72)、ビピリジルジイル基(下図の式73〜75)、フェナントロリンジイル基(下図の式76〜78)、など。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含みフルオレン構造を有する基(下図の式79〜93)。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環化合物基:(下図の式94〜98)が挙げられる。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環縮合複素環化合物基:(下図の式99〜108)が挙げられる。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環化合物基でそのヘテロ原子のα位で結合し2量体やオリゴマーになっている基:(下図の式109〜110)が挙げられる。
ヘテロ原子としてけい素、窒素、硫黄、セレンなどを含む5員環複素環化合物基でそのヘテロ原子のα位でフェニル基に結合している基:(下図の式111〜117)が挙げられる。
【0017】
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【0018】
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【0019】
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【0020】
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【0021】
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【0022】
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【0023】
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【0024】
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【0025】
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【0026】
ここで、Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリールアミノ基、複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。上記の例において、1つの構造式中に複数のRを有しているが、それらは同一であってもよいし、異なる基であってもよく、それぞれ独立に選択される。Ar1が複数の置換基を有する場合、それらは同一であってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。
溶媒への溶解性を高めるためには、置換基を1つ以上有していることが好ましく、また置換基を含めた繰り返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましい。
【0027】
アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
【0028】
アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、 i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
【0029】
アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
【0030】
アルキルシリル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜60程度であり、具体的には、メチルシリル基、エチルシリル基、プロピルシリル基、 i−プロピルシリル基、ブチルシリル基、i−ブチルシリル基、t−ブチルシリル基、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリル基、ヘプチルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、ノニルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ラウリルシリル基、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、 i−プロピルジメチルシリル基、ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基などが挙げられ、ペンチルシリル基、ヘキシルシリル基、オクチルシリル基、2−エチルヘキシルシリル基、デシルシリル基、3,7−ジメチルオクチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基が好ましい。
【0031】
アルキルアミノ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、モノアルキルアミノ基でもジアルキルアミノ基でもよく、炭素数は通常1〜40程度であり、具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、 i−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、 i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基などが挙げられ、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基が好ましい。
【0032】
アリール基は、芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団であり、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。
【0033】
アリールオキシ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
【0034】
アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
【0035】
アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、具体的には、フェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
【0036】
アリールアミノ基は、炭素数は通常6〜60程度であり、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基などが例示され、C1〜C12アルキルフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基が好ましい。
【0037】
1価の複素環化合物基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は通常4〜60程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
【0038】
Rの例のうち、アルキル鎖を含む置換基においては、それらは直鎖、分岐枝付きまたは環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。高分子蛍光体の溶媒への溶解性を高めるためには、Ar1の置換基のうちの1つ以上に環状または分岐のあるアルキル鎖が含まれることが好ましい。また、アルキル鎖の一部の炭素原子がヘテロ原子で置き換えられていてもよく、それらのヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。さらに、Rの例のうち、アリール基や複素環化合物基をその一部に含む場合は、それらがさらに1つ以上の置換基を有していてもよい。
【0039】
上記式(1)において、nは0または1である。上記式(1)におけるR1、R2は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。
【0040】
1、R2が、水素原子またはシアノ基以外の置換基である場合について述べると、アルキル基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよく、炭素数は通常1〜20程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基などが挙げられ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
【0041】
アリール基は、炭素数は通常6〜60程度であり、具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示され、 C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。
【0042】
1価の複素環化合物基は、炭素数は通常4〜60程度であり、具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
【0043】
また、高分子蛍光体の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、素子にしたときの発光特性や寿命が低下する可能性があるので、安定な基で保護されていても良い。主鎖の共役構造と連続した共役結合を有しているものが好ましく、例えば、ビニレン基を介してアリール基または複素環化合物基と結合している構造が例示される。具体的には、特開平9−45478号公報の化10に記載の置換基等が例示される。
【0044】
本発明において、高分子蛍光体の合成法としては、主鎖にビニレン基を有する場合には、例えば特開平5−202355号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、ジアルデヒド化合物とジホスホニウム塩化合物とのWittig反応による重合、ジビニル化合物とジハロゲン化合物とのもしくはビニルハロゲン化合物単独でのHeck反応による重合、ジアルデヒド化合物とジ亜燐酸エステル化合物とのHorner−Wadsworth−Emmons法による重合、ハロゲン化メチル基を2つ有する化合物の脱ハロゲン化水素法による重縮合、スルホニウム塩基を2つ有する化合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、ジアルデヒド化合物とジアセトニトリル化合物とのKnoevenagel反応による重合などの方法、ジアルデヒド化合物のMcMurry反応による重合などの方法が例示される。
【0045】
また、主鎖にビニレン基を有しない場合には、例えば該当するモノマーからSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)触媒により重合する方法、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、あるいは適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが例示される。
【0046】
なお、該高分子蛍光体は、蛍光特性や電荷輸送特性を損なわない範囲で、式(1)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。また、式(1)で示される繰り返し単位や他の繰り返し単位が、非共役の単位で連結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役部分が含まれていてもよい。結合構造としては、以下に示すもの、以下に示すものとビニレン基を組み合わせたもの、および以下に示すもののうち2つ以上を組み合わせたものなどが例示される。ここで、Rは前記のものと同じ置換基から選ばれる基であり、Arは炭素数6〜60個の炭化水素基を示す。
【0047】
Figure 0004747427
【0048】
また、該高分子蛍光体は、ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体が好ましい。主鎖に枝分かれがあり、末端部が3つ以上ある場合やデンドリマーも含まれる。
【0049】
また、薄膜からの発光を利用するので該高分子蛍光体は、固体状態で蛍光を有するものが好適に用いられる。
該高分子蛍光体に対する溶媒のなかで良溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、デカリン、n−ブチルベンゼンなどが例示される。高分子蛍光体の構造や分子量にもよるが、通常はこれらの溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
【0050】
該高分子蛍光体は、分子量がポリスチレン換算で1×103〜1×107であり、それらの繰り返し単位の合計数は、繰り返し構造やその割合によっても変わる。成膜性の点から一般には繰り返し構造の合計数が、好ましくは20〜10000、さらに好ましくは30〜10000、特に好ましくは50〜5000である。
【0051】
これらの高分子蛍光体を有機EL素子の発光材料として用いる場合、その純度が発光特性に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましく、また合成後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
【0052】
次に本発明の高分子蛍光体溶液について説明する。
本発明の高分子蛍光体溶液は、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×107であり、上記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含む高分子蛍光体を0.1重量%以上5重量%以下含み、含有する水分量が1000ppm(重量)以下、好ましくは500ppm(重量)以下、更に好ましくは50ppm(重量)以下である。本発明の高分子蛍光体溶液の含水率は、カールフィッシャー法で測定することができる。
また、本発明の高分子蛍光体溶液のなかで、含有する水分量が1000ppm(重量)以下の溶媒に高分子蛍光体を溶解して製造されるものが好ましい。
本発明の高分子蛍光体溶液を得る方法としては、該溶液の含水率が1000ppm(重量)以下になる方法であれば特に限定されない。
例えば、(a)あらかじめ、高分子蛍光体溶液の含水量が1000ppm(重量)以下になるように含水量を調整した高分子蛍光体と溶媒を混合して高分子蛍光体溶液を得る方法、(b)高分子蛍光体溶液を公知の種々の方法で乾燥する方法などが挙げられる。
上記(b)の方法の中では、含水率が1000ppm(重量)以下である溶媒を用いることが好ましく、本発明の特定の含水率の高分子蛍光体と含水率が1000ppm以下(重量)である溶媒を用いる方法がさらに好ましい
【0053】
次に、本発明の高分子LEDについて説明する。
本発明の高分子LEDは、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が本発明の高分子蛍光体を用いてなることを特徴とする。
また本発明の高分子LEDは、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が本発明の高分子蛍光体溶液を用いて作成されたことを特徴とする。
【0054】
また、本発明の高分子LEDとしては、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙げられる。
例えば、具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
【0055】
ここで、発光層とは、発光する機能を有する層であり、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層であり、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層である。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。
発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。
【0056】
また、電極に隣接して設けた電荷輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷注入層(正孔注入層、電子注入層)と一般に呼ばれることがある。
【0057】
さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。
積層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
【0058】
本発明において、電荷注入層(電子注入層、正孔注入層)を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LED、陽極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LEDが挙げられる。
例えば、具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。
e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
k)陽極/電荷注入層/発光層/電荷輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
【0059】
電荷注入層の具体的な例としては、導電性高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる電子輸送材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層などが例示される。
【0060】
上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102以下がより好ましく、10-5S/cm以上101以下がさらに好ましい。
通常は該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上103以下とするために、該導電性高分子に適量のイオンをドープする。
【0061】
ドープするイオンの種類は、正孔注入層であればアニオン、電子注入層であればカチオンである。アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。
電荷注入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであり、2nm〜50nmが好ましい。
【0062】
電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体などの導電性高分子、金属フタロシアニン(銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが例示される。
【0063】
膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LED、陽極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。
【0064】
具体的には、例えば、以下のq)〜ab)の構造が挙げられる。
q)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/陰極
r)陽極/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
s)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
t)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/陰極
u)陽極/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
v)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
w)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/陰極
x)陽極/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
y)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
z)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
ab)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
【0065】
発光層作成の際に、これらの有機溶媒可溶性の高分子蛍光体を用いることにより、溶液から成膜する場合、この溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、また電荷輸送材料や発光材料を混合した場合においても同様な手法が適用でき、製造上非常に有利である。溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0066】
発光層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0067】
本発明の高分子LEDにおいては、発光層に上記高分子蛍光体以外の発光材料を用いても良いし、それらを混合して使用してもよい。また、本願発明の高分子LEDにおいては、発光層に上記高分子蛍光体以外の発光材料を混合して使用してもよい。
該発光材料としては、公知のものが使用できる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしくはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、またはテトラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを用いることができる。
具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
【0068】
本発明の高分子LEDが正孔輸送層を有する場合、使用される正孔輸送材料としては、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体が例示される。
【0069】
具体的には、該正孔輸送材料として、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
【0070】
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送材料として、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。低分子の正孔輸送材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
【0071】
ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体は、例えばビニルモノマーからカチオン重合またはラジカル重合によって得られる。
【0072】
ポリシランもしくはその誘導体としては、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、1359頁(1989年)、英国特許GB2300196号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特にキッピング法が好適に用いられる。
【0073】
ポリシロキサンもしくはその誘導体は、シロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送材料の構造を有するものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族アミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。
【0074】
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子正孔輸送材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正孔輸送材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。
【0075】
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送材料を溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
【0076】
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0077】
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
【0078】
正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0079】
本発明の高分子LEDが電子輸送層を有する場合、使用される電子輸送材料としては公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体等が例示される。
【0080】
具体的には、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
【0081】
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウムがさらに好ましい。
【0082】
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液もしくは溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融状態からの成膜時には、高分子バインダーを併用してもよい。
【0083】
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
【0084】
溶液または溶融状態からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
【0085】
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また、可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリシロキサンなどが例示される。
【0086】
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
【0087】
本発明の高分子LEDを形成する基板は、電極を形成し、導電性高分子からなる層を塗布により形成し、電解ドープの際に変化しないものであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合には、反対の電極が透明または半透明であることが好ましい。
【0088】
本発明において、陽極側が透明または半透明であることが好ましいが、該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
また、陽極上に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボンなどからなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けてもよい。
【0089】
本発明の高分子LEDで用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
【0090】
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けても良く、陰極作製後、該高分子LEDを保護する保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。
【0091】
該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板などを用いることができ、該カバーを熱効果樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
【0092】
本発明の高分子LEDを用いて面状の発光素子を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。
ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合わせてアクティブ駆動しても良い。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
さらに、前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
【0093】
また本発明の高分子LEDの製造方法は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が、固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×107である高分子蛍光体において、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含む高分子蛍光体を含む高分子LEDの製造方法において、本発明の高分子蛍光体溶液を用いて該発光層を形成する工程を含むことを特徴とする。
発光層の形成方法については、前記した溶液からの成膜の方法を用いることができる。
【0094】
【実施例】
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ここで、ポリスチレン換算の数平均分子量は、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた。
【0095】
実施例1
<高分子蛍光体1の合成>
2、5−ビス(クロロメチル)−4’−(3,7−ジメチルオクチルオキシ)ビフェニル 1.83gと2−メチル−5−(3,7−ジメチルオクチル)―p−キシリレンジブロミド 1.63gと2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシルオキシ)−p−キシリレンジクロリド 0.244gとを、脱水1,4−ジオキサン 660gに溶解した。この溶液を、20分間窒素バブリングすることで系内を窒素置換した後、窒素雰囲気中、95℃まで昇温した。この液に、あらかじめ、脱水1,4−ジオキサン 80gに、カリウム−t−ブトキシド 4.7gを溶かした溶液を、およそ10分間で滴下した。滴下後、97℃で2.5時間重合した。
重合後、重合液を50℃まで冷却した後、酢酸を加えて中和した。室温まで冷却した後、この重合液を、メタノール800g中にそそぎ込み、生成した沈殿を回収した。この沈殿を、エタノールで洗浄した後、減圧乾燥した。得られた重合体 1.5gを、THF 400gに溶解した。この溶液を、メタノール 800g中にそそぎ込み、生成した沈殿を回収した。この沈殿を、エタノールで洗浄した後、減圧乾燥して、重合体 1.4gを得た。この重合体を、高分子蛍光体1と呼ぶ。高分子蛍光体1のポリスチレン換算数平均分子量は、2x105 であった。
【0096】
<素子の作成および評価>
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT:Bayer製、Bytron P TP AI 4083)の懸濁液を0.5μmメンブランフィルターで濾過した後、スピンコートにより70nmの厚みで成膜し、真空オーブンで120゜C、1時間乾燥した。モレキュラシブスで乾燥したクロロホルム溶液に上記高分子蛍光体1を溶解して、0.4%溶液を調整した。このときのクロロホルム溶液の含水率をカールフィッシャー法で測定したところ1ppm(重量)以下であった。この液を用いて、上記PEDOTを塗布したITO膜付き基板上にスピンコートにより100nmの厚みで発光層を成膜した。さらに、これを減圧下80℃で1時間乾燥した後、陰極として、フッ化リチウムを約0.4nm相当、次いでカルシウムを40nm、さらにアルミニウムを70nm蒸着して、高分子LED素子を作製した。蒸着のときの真空度は、すべて8×10-6Torr以下であった。得られた素子に電圧を5.0V印加したところ、電流密度10mA/cm2 の電流が流れ、輝度550cd/m2の黄色のEL発光が観測された。このときの発光効率は5.6cd/Aであり、また素子の発光スペクトルは、560nmにピークを有していた。
【0097】
比較例1
モレキュラシーブスで脱水したクロロホルム20gに純水を0.04g添加して、含水率2000ppm(重量)のクロロホルム溶液を調整した。モレキュラシーブスで脱水したクロロホルム溶液の代わりに、水を添加したクロロホルム溶液を用いる以外は実施例1と同様にして、高分子LED素子を作製した。得られた素子に電圧を5.0V印加したところ、電流密度5.6mA/cm2 の電流が流れ、輝度150cd/m2の黄色のEL発光が観測された。このときの発光効率は2.7cd/Aであった。
【0098】
【発明の効果】
本発明の高分子蛍光体または高分子蛍光体溶液を用いて製造した高分子LEDは発光効率がより高くなる。したがって、該高分子LEDは、バックライトとしての曲面状や面状光源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用できる。

Claims (12)

  1. 固体状態で蛍光を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×107である高分子蛍光体であって、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、式(1)で示される繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の10モル%以上100モル%以下であり、かつカールフィッシャー法で測定した含有する水分量が1000ppm(重量)以下であることを特徴とする高分子蛍光体。
    −Ar1−(CR1=CR2n− ・・・・・(1)
    〔ここで、Ar1は、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセニレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基または縮合環化合物基であり、該フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセニレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基及び縮合環化合物基は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリールアミノ基、複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい。またR1、R2は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示し、該アリール基、1価の複素環化合物基は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基アリール基、アリールオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アリールアミノ基、複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる1つ以上の置換基を有していてもよい。nは0または1である。〕
  2. 及びRが水素原子である請求項1に記載の高分子蛍光体。
  3. フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセニレン基、ビフェニレン基、トリフェニレン基及び縮合環化合物基が有していてもよい置換基が、アルキル基又はアルコキシ基である請求項1又は2に記載の高分子蛍光体。
  4. 含有する水分量が500ppm(重量)以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高分子蛍光体。
  5. 少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも発光層を有し、該発光層が請求項1〜4のいずれかに記載の高分子蛍光体を用いてなることを特徴とする高分子発光素子。
  6. 陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴とする請求項5記載の高分子発光素子。
  7. 陽極と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴とする請求項5記載の高分子発光素子。
  8. 陰極と発光層との間に、該発光層に隣接して電子輸送性化合物からなる層、および陽極と発光層との間に、該発光層に隣接して正孔輸送性化合物からなる層を設けたことを特徴とする請求項5記載の高分子発光素子。
  9. 請求項のいずれかに記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とする面状光源。
  10. 請求項のいずれかに記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とするセグメント表示装置。
  11. 請求項のいずれかに記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とするドットマトリックス表示装置。
  12. 請求項のいずれかに記載の高分子発光素子をバックライトとすることを特徴とする液晶表示装置。
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