JP4743637B2 - 内燃機関の触媒劣化検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気通路に配置された触媒の劣化を検出する装置に関する。
一般に、内燃機関では排気ガスを浄化するために排気通路に触媒が配置されている。このような触媒、例えば三元触媒は、触媒に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも大きくなると、即ちリーンになると排気ガス中に存在する過剰酸素を吸着保持し、触媒流入排気ガスの空燃比が理論空燃比よりも小さくなると、即ちリッチになると吸着保持された酸素を放出するOストレージ機能を有する。従って、内燃機関の通常運転時、理論空燃比を中心として運転条件により混合気がリッチ側又はリーン側に振れてしまっても、触媒表面は理論空燃比に保たれ、三元触媒のもつOストレージ機能により、混合気がリーンになったときには過剰な酸素が触媒に吸着保持されるためにNOxが還元され、混合気がリッチになったときには触媒に吸着保持された酸素が放出されるためにHCおよびCOが酸化され、これによりNOx,HCおよびCOを同時に浄化できることになる。
そこで従来より触媒上流側の排気通路に排気空燃比を検出するための空燃比センサを配置し、排気空燃比がリーンになったときには燃料供給量を増量し、排気空燃比がリッチになったときには燃料供給量を減量させることにより、空燃比が理論空燃比を中心として制御されるためリッチ側又はリーン側に交互に振れてしまっても、それによってNOx,HCおよびCOを同時に低減されるようになっている。
ところで、三元触媒が劣化すると排気ガス浄化率が低下する。三元触媒の劣化度とOストレージ機能の低下度との間にはともに貴金属を介する反応であるため相関関係がある。よって、Oストレージ機能が低下したことを検出することで触媒が劣化したことを検出することができる。より具体的には、現状の触媒が吸蔵し得る最大酸素量としての酸素吸蔵容量を計測することで触媒の劣化が検出可能である。
かかる原理に基づいて触媒劣化検出を行う装置としては例えば特許文献1に開示されたものがある。この装置は、内燃機関の排気通路に直列に配置された上流触媒と下流触媒のうち下流触媒の異常を判定するものである。上流触媒と下流触媒との間の触媒間空燃比を検出する触媒間センサと、下流触媒の下流の触媒後空燃比を検出する触媒後センサとが設けられる。触媒間センサの出力のリッチからリーンへの又はその逆への切り替えに応じて上流触媒の上流の触媒前空燃比をリーンからリッチへ又はその逆へと切り替えるアクティブ空燃比制御が実行される。そしてこのアクティブ空燃比制御の実行中に触媒後センサから発せられるセンサ出力に基づいて下流触媒の異常が判定される。
特開2004−176615号公報
ところで、本発明者らの試験研究の結果によれば、触媒を長期間(1ヶ月程度)放置し、その後触媒の劣化検出を実行すると、触媒が正常であるにも拘わらず劣化と検出されることがあることが確認された。そして、その後暫くの間内燃機関を運転し、触媒に排気ガスを流通し続けると、その劣化状態が解消され元の正常状態に復帰する。この原因について調べたところ、触媒を放置している最中に大気中の二酸化炭素COが触媒の酸素吸蔵成分に吸着し、この吸着COが触媒の酸素吸放出作用を阻害していることが推認された。そして、この吸着COが、高温の触媒温度の下で徐々に脱離されることも判明した。
この触媒へのCO吸着によって検出される劣化は本来劣化とすべきでない一時的劣化であり、これを劣化と検出してしまうことは誤検出に繋がる。
そこで、本発明は以上の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、触媒の長期放置によって起こる一時的劣化を誤って劣化と検出することを防止し得る内燃機関の触媒劣化検出装置を提供することにある。
本発明の第1の形態によれば、
内燃機関の排気通路に配置された触媒の劣化を検出する装置であって、
前記内燃機関の停止中にその停止時間を計測する停止時間計測手段と、
前記停止時間計測手段によって計測された停止時間が所定値以上であるとき、前記内燃機関の運転再開後所定時間が経過するまで前記触媒の劣化検出を禁止する禁止手段と
を備えたことを特徴とする内燃機関の触媒劣化検出装置が提供される。
この本発明の第1の形態によれば、内燃機関の停止時間が所定値以上であるとき、触媒劣化検出の誤検出をもたらすほどに十分な量のCOが触媒に吸着しているとみなされ、内燃機関の運転再開後所定時間が経過するまで触媒の劣化検出が禁止される。よって、触媒にCOが吸着した状態で劣化検出が行われたときの誤検出を確実に防止することができる。
本発明の第2の形態は、前記第1の形態において、
触媒温度を検出又は推定する触媒温度検出手段と、
前記内燃機関の運転再開後に前記触媒温度が所定値以上となっている積算時間を計測する積算時間計測手段とが備えられ、
前記所定時間が、前記積算時間が所定値に達するような時間である
ことを特徴とする。
前述したように、触媒に吸着したCOは触媒温度が高温となっているときに徐々に触媒から脱離される。よって、触媒温度が所定値以上となっている積算時間が所定値に達する前は、吸着COが完全に脱離しておらず、誤検出の可能性がある。この本発明の第2の形態によれば、積算時間が所定値に達するまで触媒の劣化検出が禁止されるので、本発明の第1の形態と同様、誤検出を確実に防止することができる。
本発明の第3の形態によれば、
内燃機関の排気通路に配置された触媒の劣化を検出する装置であって、
前記触媒の劣化度に関する指標値を計測する計測手段と、
前記計測手段によって計測された前記指標値を所定の劣化判定値と比較して前記触媒の劣化を判定する判定手段と、
前記内燃機関の停止中にその停止時間を計測する停止時間計測手段と、
前記停止時間計測手段によって計測された停止時間が所定値以上であるとき、前記内燃機関の運転再開後所定時間が経過するまで、前記計測手段によって計測された前記指標値及び前記劣化判定値の少なくとも一方を補正する補正手段と
を備えたことを特徴とする内燃機関の触媒劣化検出装置が提供される。
この本発明の第3の形態によれば、内燃機関の停止時間が所定値以上であるとき、触媒劣化検出の誤検出をもたらすほどに十分な量のCOが触媒に吸着しているとみなされ、内燃機関の運転再開後所定時間が経過するまで、指標値及び劣化判定値の少なくとも一方が補正される。よってCO吸着による影響を排除することができ、触媒劣化検出を実行してもそのときの誤検出を好適に防止することができる。
本発明の第4の形態は、前記第3の形態において、
触媒温度を検出又は推定する触媒温度検出手段と、
前記内燃機関の運転再開後に前記触媒温度が所定値以上となっている積算時間を計測する積算時間計測手段とが備えられ、
前記所定時間が、前記積算時間が所定値に達するような時間であり、
前記補正手段が、前記積算時間の増加につれ前記補正のための補正量を変更する
ことを特徴とする。
触媒温度が所定値以上となっている積算時間が増加するほど、触媒のCO吸着量が減少し(即ち、触媒からのCO脱離量が増加し)、触媒は本来の状態に復帰していく。よって積算時間の増加につれ補正量を変更することで、その時々のCO吸着量に応じた好適な補正を行うことができる。
本発明の第5の形態は、前記第4の形態において、
前記補正手段が、前記停止時間計測手段によって計測された停止時間に応じて前記補正量の初期値を変更する
ことを特徴とする。
機関停止時間が長いほど触媒のCO吸着量は増加する。よって停止時間に応じて補正量の初期値を変更することで、初期のCO吸着量に応じた好適な補正を行うことができる。
本発明の第6の形態は、前記第1乃至第5のいずれかの形態において、
前記所定時間が、前記停止時間中に前記触媒に吸着されたCOが許容レベルまで脱離されるような時間である
ことを特徴とする。
本発明によれば、触媒の長期放置によって起こる一時的劣化を誤って劣化と検出することを防止することができるという、優れた効果が発揮される。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態の構成を示す概略図である。図示されるように、内燃機関1は、シリンダブロック2に形成された燃焼室3の内部で燃料および空気の混合気を燃焼させ、燃焼室3内でピストン4を往復移動させることにより動力を発生する。内燃機関1は車両用多気筒エンジン(1気筒のみ図示)であり、火花点火式内燃機関、より具体的にはガソリンエンジンである。
内燃機関1のシリンダヘッドには、吸気ポートを開閉する吸気弁Viと、排気ポートを開閉する排気弁Veとが気筒ごとに配設されている。各吸気弁Viおよび各排気弁Veは図示しないカムシャフトによって開閉させられる。また、シリンダヘッドの頂部には、燃焼室3内の混合気に点火するための点火プラグ7が気筒ごとに取り付けられている。さらにシリンダヘッドにはインジェクタ(燃料噴射弁)12が気筒ごとに配設され、燃焼室3内に直接燃料噴射するようになっている。ピストン4はいわゆる深皿頂面型に構成されており、その上面には凹部4aが形成されている。そして内燃機関1では、燃焼室3内に空気を吸入させた状態で、インジェクタ12からピストン4の凹部4aに向けて燃料が直接噴射される。これにより点火プラグ7の近傍に、燃料と空気との混合気の層が周囲の空気層と分離された状態で形成(成層化)され、安定した成層燃焼が実行される。
各気筒の吸気ポートは気筒毎の枝管を介して吸気集合室であるサージタンク8に接続されている。サージタンク8の上流側には吸気集合通路をなす吸気管13が接続されており、吸気管13の上流端にはエアクリーナ9が設けられている。そして吸気管13には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ5と、電子制御式スロットルバルブ10とが組み込まれている。なお吸気ポート、サージタンク8及び吸気管13により吸気通路が形成される。
一方、各気筒の排気ポートは気筒毎の枝管を介して排気集合通路をなす排気管6に接続されており、排気管6には、Oストレージ機能(酸素吸蔵能)を有する三元触媒からなる触媒11が取り付けられている。なお排気ポート、枝管及び排気管6により排気通路が形成される。触媒11の上流側と下流側とにそれぞれ排気空燃比を検出するための空燃比センサ、即ち触媒前センサ及び触媒後センサ17,18が設置されている。触媒前センサ17は所謂広域空燃比センサからなり、比較的広範囲に亘る空燃比を連続的に検出可能で、その空燃比に比例した電流信号を出力する。他方、触媒後センサ18は所謂Oセンサからなり、理論空燃比を境に出力電圧が急変する特性を持つ。
上述の点火プラグ7、スロットルバルブ10及びインジェクタ12等は、制御手段としての電子制御ユニット(以下ECUと称す)20に電気的に接続されている。ECU20は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含むものである。またECU20には、図示されるように、前述のエアフローメータ5、触媒前センサ17、触媒後センサ18のほか、内燃機関1のクランク角を検出するクランク角センサ14、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ15、その他の各種センサが図示されないA/D変換器等を介して電気的に接続されている。ECU20は、各種センサの検出値等に基づいて、所望の出力が得られるように、点火プラグ7、スロットルバルブ10、インジェクタ12等を制御し、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度等を制御する。
触媒11は、これに流入する排気ガスの空燃比A/Fが理論空燃比(ストイキ)A/Fs(例えば14.6)近傍のときにNOx ,HCおよびCOを同時に浄化する。そしてこれに対応して、ECU20は、内燃機関の通常運転時、触媒11に流入する排気ガスの空燃比即ち触媒前空燃比A/Ffrが理論空燃比A/Fsになるように空燃比を制御する。具体的にはECU20は、理論空燃比A/Fsに等しい目標空燃比A/Ftを設定すると共に、触媒前センサ17により検出された触媒前空燃比A/Ffrが目標空燃比A/Ftに一致するように、インジェクタ12から噴射される燃料噴射量を制御する。これにより触媒11に流入する排気ガスの空燃比は理論空燃比近傍に保たれ、触媒11において最大の浄化性能が発揮されるようになる。
ここで、触媒11についてより詳細に説明する。図2に示すように、触媒11においては、図示しない担体基材の表面上にコート材31が被覆され、このコート材31に微粒子状の触媒成分32が多数分散配置された状態で保持され、触媒11内部で露出されている。触媒成分32は主にPt,Pd等の貴金属からなり、NOx ,HCおよびCOといった排ガス成分を反応させる際の活性点となる。他方、コート材31は、排気ガスと触媒成分32との界面における反応を促進させる助触媒の役割を担うと共に、雰囲気ガスの空燃比に応じて酸素を吸収放出可能な酸素吸蔵成分を含む。酸素吸蔵成分は例えば酸化セリウムCeOやジルコニアからなる。例えば、触媒成分32及びコート材31の雰囲気ガスが理論空燃比A/Fsよりリッチであると、触媒成分32の周囲に存在する酸素吸蔵成分に吸蔵されていた酸素が放出され、この結果、放出された酸素によりHCおよびCOといった未燃成分が酸化され、浄化される。逆に、触媒成分32及びコート材31の雰囲気ガスが理論空燃比A/Fsよりリーンであると、触媒成分32の周囲に存在する酸素吸蔵成分が雰囲気ガスから酸素を吸収し、この結果NOxが還元浄化される。
このような酸素吸放出作用により、通常の空燃比制御の際に触媒前空燃比A/Ffrが理論空燃比A/Fsに対し多少ばらついたとしても、NOx、HCおよびCOといった三つの排気ガス成分を同時浄化することができる。よって通常の空燃比制御において、触媒前空燃比A/Ffrを敢えて理論空燃比A/Fsを中心に微小振動させ、酸素の吸放出を繰り返させることにより排ガス浄化を行うことも可能である。
ところで、新品状態の触媒11では前述したように細かい粒子状の触媒成分32が多数均等に分散配置されており、排気ガスと触媒成分32との接触確率が高い状態に維持されている。しかしながら、触媒11が劣化してくると、一部の触媒成分32に消失が見られるほか、触媒成分32同士が排気熱で焼き固まって焼結状態になるものがある(図の破線参照)。こうなると排気ガスと触媒成分32との接触確率の低下を引き起こし、浄化率を落としめる原因となる。そしてこのほかに、触媒成分32の周囲に存在するコート材31の量、即ち酸素吸蔵成分の量が減少し、酸素吸蔵能自体が低下する。
このように、触媒11の劣化度と触媒11の持つ酸素吸蔵能の低下度とは相関関係にある。そこで本実施形態では、触媒11の酸素吸蔵能を検出することにより触媒11の劣化度を検出することとしている。ここで、触媒11の酸素吸蔵能は、現状の触媒11が吸蔵し得る最大酸素量である酸素吸蔵容量(OSC;O Strage Capacity、単位はg)の大きさによって表される。
以下、本実施形態における触媒の劣化検出について説明する。
本実施形態では、触媒11の劣化検出の際にECU20によってアクティブ空燃比制御が実行される。アクティブ空燃比制御とは、触媒前空燃比A/Ffrを、所定の中心空燃比A/Fcに対しリッチ側又はリーン側に強制的に変化させる制御である。なおリッチ側に変化されたときの空燃比をリッチ空燃比A/Fr、リーン側に変化されたときの空燃比をリーン空燃比A/Flと称す。このアクティブ空燃比制御によって触媒前空燃比A/Ffrがリッチ側又はリーン側に変化されているときに触媒の酸素吸蔵容量OSCが計測される。
触媒11の劣化検出は、内燃機関1の定常運転時で且つ触媒11が活性温度域にあるときに実行される。触媒11の温度は、温度センサを用いて直接検出してもよいが、本実施形態の場合内燃機関の運転状態から推定することとしている。例えばECU20は、エアフローメータ5によって検出される吸入空気量GAと、クランク角センサ14の出力に基づいて算出される機関回転速度NEとに基づいて、予め実験等を通じて設定されたマップ又は関数を利用し、触媒11の温度を推定する。
触媒の劣化検出は、内燃機関の1トリップ当たりに少なくとも1回実行され、少なくとも2トリップ連続で触媒劣化が検出されたときに触媒劣化との最終判断がなされ、チェックランプ等の警告装置が作動させられる。なお1トリップとは1回のエンジンの始動から停止までの期間をいう。
図3(A),(B)にはそれぞれ、アクティブ空燃比制御実行時における触媒前センサ17及び触媒後センサ18の出力が実線で示されている。また、図3(A)には、ECU20内部で発生される目標空燃比A/Ftが破線で示されている。触媒前センサ17及び触媒後センサ18の出力値はそれぞれ触媒前空燃比A/Ffr及び触媒後空燃比A/Frrの値を表す。
図3(A)に示されるように、目標空燃比A/Ftは、中心空燃比としての理論空燃比A/Fsを中心として、そこからリッチ側に所定の振幅(リッチ振幅Ar、Ar>0)だけ離れた空燃比(リッチ空燃比A/Fr)と、そこからリーン側に所定の振幅(リーン振幅Al、Al>0)だけ離れた空燃比(リーン空燃比A/Fl)とに強制的に、且つ交互に切り替えられる。そしてこの目標空燃比A/Ftの切り替えに追従して、実際値としての触媒前空燃比A/Ffrも、目標空燃比A/Ftに対し僅かな時間遅れを伴って切り替わる。このことから目標空燃比A/Ftと触媒前空燃比A/Ffrとは時間遅れがあること以外等価であることが理解されよう。
図示例においてリッチ振幅Arとリーン振幅Alとは等しい。例えば理論空燃比A/Fs=14.6、リッチ空燃比A/Fr=14.1、リーン空燃比A/Fl=15.1、リッチ振幅Ar=リーン振幅Al=0.5である。通常の空燃比制御の場合に比べ、アクティブ空燃比制御の場合は空燃比の振り幅が大きく、即ちリッチ振幅Arとリーン振幅Alとの値は大きい。
ところで、目標空燃比A/Ftが切り替えられるタイミングは、触媒後センサ18の出力がリッチからリーンに、又はリーンからリッチに切り替わるタイミングである。ここで図示されるように触媒後センサ18の出力電圧は理論空燃比A/Fsを境に急変し、触媒後空燃比A/Frrが理論空燃比A/Fsより小さいリッチ側の空燃比であるときその出力電圧がリッチ判定値VR以上となり、触媒後空燃比A/Frrが理論空燃比A/Fsより大きいリーン側の空燃比であるときその出力電圧がリーン判定値VL以下となる。ここでVR>VLであり、例えばVR=0.59(V)、VL=0.21(V)である。
図3(A),(B)に示されるように、触媒後センサ18の出力電圧がリッチ側の値からリーン側に変化してリーン判定値VLに等しくなった時(時刻t1)、目標空燃比A/Ftはリーン空燃比A/Flからリッチ空燃比A/Frに切り替えられる。その後、触媒後センサ18の出力電圧がリーン側の値からリッチ側に変化してリッチ判定値VRに等しくなった時(時刻t2)、目標空燃比A/Ftはリッチ空燃比A/Frからリーン空燃比A/Flに切り替えられる。
このような空燃比変化を行うアクティブ空燃比制御を実行しつつ、次のようにして触媒11の酸素吸蔵容量OSCが計測され、触媒11の劣化が判定される。
図3を参照して、時刻t1より前では目標空燃比A/Ftがリーン空燃比A/Flとされ、触媒11にはリーンガスが流入されている。このとき触媒11では酸素を吸収し続けているが、一杯に酸素を吸収した時点でそれ以上酸素を吸収できなくなり、リーンガスが触媒11を通り抜けて触媒11の下流側に流れ出す。こうなると触媒後空燃比A/Frrがリーン側に変化し、触媒後センサ18の出力電圧がリーン判定値VLに達した時点(t1)で、目標空燃比A/Ftがリッチ空燃比A/Frに切り替えられ、或いは反転される。このように目標空燃比A/Ftは触媒後センサ18の出力をトリガにして反転される。
そして今度は触媒11にリッチガスが流入されることとなる。このとき触媒11では、それまで吸蔵されていた酸素が放出され続ける。よって触媒11の下流側にはほぼ理論空燃比A/Fsの排気ガスが流出し、触媒後空燃比A/Frrがリッチにならないことから、触媒後センサ18の出力は反転しない。触媒11から酸素が放出され続けるとやがて触媒11からは全ての吸蔵酸素が放出され尽くし、その時点でそれ以上酸素を放出できなくなり、リッチガスが触媒11を通り抜けて触媒11の下流側に流れ出す。こうなると触媒後空燃比A/Frrがリッチ側に変化し、触媒後センサ18の出力電圧がリッチ判定値VRに達した時点(t2)で、目標空燃比A/Ftがリーン空燃比A/Flに切り替えられる。
酸素吸蔵容量OSCが大きいほど、酸素を吸収或いは放出し続けることのできる時間が長くなる。つまり、触媒が劣化していない場合は目標空燃比A/Ftの反転周期(例えばt1からt2までの時間)が長くなり、触媒の劣化が進むほど目標空燃比A/Ftの反転周期は短くなる。
そこで、このことを利用して酸素吸蔵容量OSCが以下のようにして算出される。図4に示すように、時刻t1で目標空燃比A/Ftがリッチ空燃比A/Frに切り替えられた直後、僅かに遅れて実際値としての触媒前空燃比A/Ffrがリッチ空燃比A/Frに切り替わる。そして触媒前空燃比A/Ffrが理論空燃比A/Fsに達した時点t11から、次に目標空燃比A/Ftが反転する時点t2まで、次式(1)により微小時間毎の酸素吸蔵容量dCが算出され、且つこの微小時間毎の酸素吸蔵容量dCが時刻t11から時刻t2まで積分される。こうしてこの酸素放出サイクルにおける酸素吸蔵容量OSC1即ち放出酸素量が算出される。
Figure 0004743637
ここで、Qは燃料噴射量であり、空燃比差ΔA/Fに燃料噴射量Qを乗じると過剰分の空気量を算出できる。Kは空気に含まれる酸素割合(約0.23)である。
基本的には、この1回で算出された酸素吸蔵容量OSC1を用い、これを所定の劣化判定値と比較し、酸素吸蔵容量OSC1が劣化判定値を超えていれば正常、酸素吸蔵容量OSC1が劣化判定値以下ならば劣化、というように触媒の劣化を判定できる。しかしながら、本実施形態では精度を向上させるため、リーン側でも同様に酸素吸蔵容量(この場合酸素吸収量)を算出し、必要に応じてリッチ側とリーン側とで複数回算出を繰り返し、その平均値を劣化判定値と比較して最終的な劣化判定を行っている。
具体的には、図4に示すように、時刻t2で目標空燃比A/Ftがリーン空燃比A/Flに切り替えられた後、前式(1)により微小時間毎の酸素吸蔵容量dCが算出され、且つこの微小時間毎の酸素吸蔵容量dCが、触媒前空燃比A/Ffrが理論空燃比A/Fsに達した時点t21から、次に目標空燃比A/Ftがリッチ側に反転する時点t3まで積分される。こうしてこの酸素吸収サイクルにおける酸素吸蔵容量OSC2即ち吸収酸素量が算出される。前回サイクルの酸素吸蔵容量OSC1と今回サイクルの酸素吸蔵容量OSC2とはほぼ等しい値となるはずである。こうして複数の酸素吸蔵容量OSC1,OSC2,・・・OSCn(例えばnは5以上)が繰り返し算出され、その平均値OSCavが所定の劣化判定値OSCsと比較される。そして、平均値OSCavが劣化判定値OSCsを超えていれば触媒11は正常、平均値OSCavが劣化判定値OSCs以下ならば触媒11は劣化と判定される。
なお、車両の走行距離等、触媒劣化の進行に相関するパラメータに応じて酸素吸蔵容量OSCの算出回数nを変化させてもよい。例えば走行距離が比較的少なく明らかに劣化が相当程度進んでいないと想定できる場合はnを少ない値とし、走行距離が比較的多く劣化が相当程度進んでいる可能性のある場合はnを多い値とする。
ここでは酸素吸蔵容量OSCの値を触媒劣化度に関する指標値として計測し、この計測値を所定の劣化判定値と比較して触媒劣化を判定する方法を示した。しかしながら、他の劣化検出法を採用することも可能であり、劣化指標値も酸素吸蔵容量OSCに限られない。例えば、特許文献1に開示されているように、触媒前空燃比A/Ffrを短周期で強制振動させたときの触媒後空燃比A/Frrの振動の仕方が触媒劣化度に応じて変化するので、触媒前後のセンサの出力軌跡長の比を劣化指標値として計測し、この計測値を所定の劣化判定値と比較して触媒劣化を判定する方法を採用してもよい。
さて、前述したように、触媒を長期間(約1ヶ月)放置した後に触媒の劣化検出を実行すると、その放置中に触媒の酸素吸蔵成分に吸着した二酸化炭素COが触媒の酸素吸放出作用を阻害し、酸素吸蔵容量OSCの計測値が真の値より少なくなって、場合によっては劣化判定値を下回り、正常触媒にも拘わらず劣化と誤検出することがある。一方この吸着COは、約600℃以上という高温の触媒温度条件の下で、比較的長い時間(10分程度)をかけてゆっくりと脱離する。つまり、吸着COによる触媒の劣化は本来劣化とすべきでない一時的劣化である。これを劣化と誤検出することを防止するため、本実施形態では次のような劣化検出を実行する。
図5には、本実施形態に係る劣化検出処理の第1の態様を示す。図示する処理は内燃機関の停止後、運転再開されたときに、ECU20によって所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
まずステップS101では、所定の触媒劣化検出実行条件が成立しているか否かが判断される。例えば、吸入空気量GA及び機関回転速度NEが略一定となっているなど、内燃機関1が定常運転状態にあり、且つ触媒温度が所定の活性温度域にあれば、条件成立となる。条件が成立していない場合には、ステップS105で触媒劣化検出が禁止され、他方、条件が成立している場合にはステップS102に進む。
ステップS102では、内燃機関の運転再開直前の停止中における停止時間τが所定値τs以上であるか否かが判断される。即ち、ECU20には、内燃機関の停止時間を計測する手段(例えばタイマ)が備えられており、この手段によって計測された停止時間τが、比較的長期(例えば4週間)に設定された所定値τs以上であるとき、ステップS102の判定結果がイエスとなる。所定値τsは、触媒劣化検出の誤検出をもたらすほどに十分な量のCOが触媒に吸着するような時間に設定される。
停止時間τが所定値τs以上であるとき、ステップS103に進んで、所定のCO脱離条件が成立しているか否かが判断される。
前述したように、触媒に吸着したCOは、約600℃以上という高温の触媒温度条件下で徐々に脱離していく。よって本実施形態では、内燃機関の運転再開後に、推定触媒温度が比較的高温の所定値(例えば600℃)以上となっている時間がECU20によって積算され、この積算時間が所定値(例えば10分)に達したときに、吸着COが許容レベルまで脱離されたとみなして、CO脱離条件が成立とされる。より具体的には、推定触媒温度が所定値以上となっているときに、ECU20に設けられたCO脱離カウンタが演算周期毎にカウントアップされる。そしてこのCO脱離カウンタ値CTが、積算時間の所定値に相当する所定の脱離終了カウンタ値α以上になったとき、CO脱離条件が成立とされる。即ちCO脱離カウンタ値CTが積算時間に相当し、脱離終了カウンタ値αが積算時間の所定値に相当する。
図6に、CO脱離カウンタ値CTと、触媒に吸着しているCO吸着量Gとの関係を示す。図中実線aで示すように、CO脱離カウンタ値CTが増加するにつれCO吸着量Gは減少していく。そして、CO吸着量Gはやがて、触媒劣化検出の誤検出を引き起こさないような許容レベルGsまで減少する。この許容レベルGsに対応したCO脱離カウンタ値CTが脱離終了カウンタ値αとして設定される。
図5に戻って、ステップS103において、所定のCO脱離条件が成立していると判断された場合、ステップS104において前述の触媒劣化検出が実行される。他方、ステップS103において、所定のCO脱離条件が成立していないと判断された場合、ステップS105において触媒劣化検出が禁止される。
なお、ステップS102において、停止時間τが所定値τs未満であるとき、ステップS103をスキップしてステップS104にて触媒劣化検出が実行される。
この劣化検出処理の第1の態様によれば、内燃機関の停止時間τが所定値τs以上であるとき、触媒劣化検出の誤検出をもたらすほどに十分な量のCOが触媒に吸着しているとみなされ、内燃機関の運転再開後所定時間が経過するまで触媒の劣化検出が禁止される。より具体的には、その吸着COを脱離するのに十分な触媒温度となっている積算時間が所定値に達するまで、触媒の劣化検出が禁止される。よって、触媒にCOが吸着した状態で劣化検出が行われたときの誤検出を確実に防止することができ、触媒からCOが十分脱離された後に劣化検出を実行できる。
次に、本実施形態に係る劣化検出処理の第2の態様を図7を用いて説明する。図7に示す処理は内燃機関の停止後、運転再開されたときに、ECU20によって所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
まずステップS201では、前記ステップS102同様、内燃機関の運転再開直前の停止中における停止時間τが所定値τs以上であるか否かが判断される。
停止時間τが所定値τs以上である場合、ステップS202において、CO脱離カウンタによるカウントが許可され、即ち前記積算時間の積算が許可される。他方、停止時間τが所定値τs未満である場合、ステップS203において、CO脱離カウンタによるカウントが禁止され、即ち前記積算時間の積算が禁止される。
次のステップS204では、前記ステップS101同様、所定の触媒劣化検出実行条件が成立しているか否かが判断される。条件が成立していない場合には、本処理が終了され、他方、条件が成立している場合にはステップS205に進む。
ステップS205では、前述の触媒劣化検出が実行され、本実施形態の劣化指標値としての酸素吸蔵容量平均値OSCavが計測される。
次に、ステップS206では、停止時間τが所定値τs未満か、又は前記ステップS103同様にCO脱離条件が成立したか否かが判断される。
この判断結果がイエスの場合、ステップS207において、酸素吸蔵容量平均値OSCavが所定の劣化判定値OSCsと比較されて劣化判定がなされる。即ち、酸素吸蔵容量平均値OSCavが劣化判定値OSCsを超えていれば触媒は正常と判定され、酸素吸蔵容量平均値OSCavが劣化判定値OSCs以下ならば触媒は劣化と判定される。
他方、ステップS206の判断結果がノーの場合、即ち停止時間τが所定値τs以上で且つCO脱離条件が非成立の場合、ステップS208において、酸素吸蔵容量平均値OSCavが所定の補正量によって補正され、この補正後の酸素吸蔵容量平均値OSCavが劣化判定値OSCsと比較されて劣化判定がなされる。本実施形態では補正量として、酸素吸蔵容量平均値OSCavに乗じられる補正係数Kが用いられる。K≧1とされ、補正後の酸素吸蔵容量平均値は補正前の酸素吸蔵容量平均値より大きな値とされ、これによりCO吸着による酸素吸蔵能低下分を補填することができる。補正後の酸素吸蔵容量平均値K・OSCavが劣化判定値OSCsを超えていれば触媒は正常と判定され、補正後の酸素吸蔵容量平均値K・OSCavが劣化判定値OSCs以下ならば触媒は劣化と判定される。
ここで、補正係数Kの設定方法について説明する。まず基本的な考え方として、機関停止時間τが長くなるほど触媒へのCO吸着量が増加し、その分CO脱離にも時間を要するようになる。図6に示すように、CO脱離開始時(CT=0)の初期CO吸着量が、実線aから破線bのように増大すれば、CO脱離に要する時間がαからα1へと長くなり、逆にCO脱離開始時の初期CO吸着量が、実線aから破線cのように減少すれば、CO脱離に要する時間がαからα2へと短くなる。
従って、機関停止時間τが長くなるほど脱離終了カウンタ値αは大きな値とすべきである。この観点から、機関停止時間τと脱離終了カウンタ値αとの関係を予め定めた図8に示されるようなマップ(関数でもよい)がECU20に記憶され、機関停止時間τが長くなるほど大きな脱離終了カウンタ値αが得られるようになっている。なお、図示するマップは単純に両者が比例関係となっているが、両者の関係は図示するものに限られない。
次に、得られた脱離終了カウンタ値αから、図9に示されるような、CO脱離カウンタ値CTと補正係数Kとの関係を定めたマップ(関数でもよい)がECU20によって規定される。このマップでは、CO脱離カウンタCTの値が大きくなるほど補正係数Kが減少する。そして、CT=0のときの補正係数の初期値K0が補正係数Kの最大値となり、CT=αのとき補正係数Kが最小の1となる。例えば、図示されるような単純な一次関数の場合では、傾きAを所定の定数(但しA<0)としてK=A・CT+K0を仮定し、CT=α、K=1を代入すれば補正係数の初期値K0が求められ、マップが規定される。こうして、図8のマップから得られた脱離終了カウンタ値αから図9のマップを確定することができる。
これだと、機関停止時間τが長くて初期CO吸着量が多い場合、大きな補正係数初期値K01が得られ、初期の補正の程度を大きくすることができ、また大きな脱離終了カウンタ値α1なので長時間補正を行うことができる。逆に、機関停止時間τが短くて初期CO吸着量が少ない場合、小さな補正係数初期値K02が得られ、初期の補正の程度を小さくすることができ、また小さな脱離終了カウンタ値α2なので補正時間を短くすることができる。いずれの場合も、CO脱離カウンタCTの値が大きくなるにつれ、CO吸着量が徐々に減少することに対応して補正係数Kを徐々に減少することができる。このようにして、補正の間常に、その時々のCO吸着量に適した補正を行うことができる。
この劣化検出処理の第2の態様によれば、内燃機関の運転再開後に触媒劣化検出の誤検出をもたらすほどに十分な量のCOが触媒に吸着しているとみなされる場合に、その吸着COが許容レベルに脱離されるまで、酸素吸蔵容量の計測値が補正される。よってCO吸着によって喪失した酸素吸蔵容量を補填し、真の値(正常側)に近づけて、触媒劣化検出を実行したときの誤検出を好適に防止することができる。
なお、本実施形態は補正を酸素吸蔵容量に対して行ったが、劣化判定値に対して行ってもよい。このときは劣化判定値をより小さい値(劣化側)に補正することとなる。酸素吸蔵容量と劣化判定値との両方に対して補正を行ってもよい。また補正のやり方としては前述のような補正係数を乗じる方法のほか、補正量を加算又は減算する方法が可能である。別の劣化検出法として触媒前後センサの出力軌跡長比を劣化判定値と比較する方法を採用した場合には、触媒後センサの出力軌跡長を正常側に補正することと劣化判定値を劣化側に補正することとの少なくとも一方を行えばよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば上述の内燃機関は直噴式であったが、吸気ポート(吸気通路)噴射式或いは両噴射方式を兼ね備えるデュアル噴射式の内燃機関にも本発明は適用可能である。前記実施形態では触媒後センサ18として所謂Oセンサを用いたが、触媒前センサ17と同様の空燃比センサを用いることも可能である。また同様に、触媒前センサ17として所謂Oセンサを用いることも可能である。内燃機関の形式は特に限定されず、例えば圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)であってもよい。触媒の種類も特に限定されず、例えばNOx触媒であってもよい。
本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
本発明の一実施形態の構成を示す概略図である。 触媒の構成を示す概略断面図である。 アクティブ空燃比制御を説明するためのタイムチャートである。 図3と同様のタイムチャートであり、酸素吸蔵容量の算出方法を説明するための図である。 触媒劣化検出の第1の態様に係るフローチャートである。 CO脱離カウンタ値CTとCO吸着量Gとの関係を示すグラフである。 触媒劣化検出の第2の態様に係るフローチャートである。 脱離終了カウンタ値αを算出するためのマップである。 補正係数Kを算出するためのマップである。
符号の説明
1 内燃機関
5 エアフローメータ
6 排気管
11 触媒
12 インジェクタ
17 触媒前センサ
18 触媒後センサ
20 電子制御ユニット(ECU)
OSC 酸素吸蔵容量
τ 機関停止時間
τs 所定値
CT CO脱離カウンタ値
α 脱離終了カウンタ値α
K 補正係数
G CO吸着量
Gs CO吸着量の許容レベル

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に配置された触媒の劣化を検出する装置であって、
    前記内燃機関の停止中にその停止時間を計測する停止時間計測手段と、
    前記停止時間計測手段によって計測された停止時間が所定値以上であるとき、前記内燃機関の運転再開後所定時間が経過するまで前記触媒の劣化検出を禁止する禁止手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の触媒劣化検出装置。
  2. 触媒温度を検出又は推定する触媒温度検出手段と、
    前記内燃機関の運転再開後に前記触媒温度が所定値以上となっている積算時間を計測する積算時間計測手段とが備えられ、
    前記所定時間が、前記積算時間が所定値に達するような時間である
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  3. 内燃機関の排気通路に配置された触媒の劣化を検出する装置であって、
    前記触媒の劣化度に関する指標値を計測する計測手段と、
    前記計測手段によって計測された前記指標値を所定の劣化判定値と比較して前記触媒の劣化を判定する判定手段と、
    前記内燃機関の停止中にその停止時間を計測する停止時間計測手段と、
    前記停止時間計測手段によって計測された停止時間が所定値以上であるとき、前記内燃機関の運転再開後所定時間が経過するまで、前記計測手段によって計測された前記指標値及び前記劣化判定値の少なくとも一方を補正する補正手段と
    を備えたことを特徴とする内燃機関の触媒劣化検出装置。
  4. 触媒温度を検出又は推定する触媒温度検出手段と、
    前記内燃機関の運転再開後に前記触媒温度が所定値以上となっている積算時間を計測する積算時間計測手段とが備えられ、
    前記所定時間が、前記積算時間が所定値に達するような時間であり、
    前記補正手段が、前記積算時間の増加につれ前記補正のための補正量を変更する
    ことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  5. 前記補正手段が、前記停止時間計測手段によって計測された停止時間に応じて前記補正量の初期値を変更する
    ことを特徴とする請求項4記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
  6. 前記所定時間が、前記停止時間中に前記触媒に吸着されたCOが許容レベルまで脱離されるような時間である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の内燃機関の触媒劣化検出装置。
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