JP4741408B2 - 試料パターン検査装置におけるxy座標補正装置及び方法 - Google Patents

試料パターン検査装置におけるxy座標補正装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、試料パターン検査装置及び方法に関し、より詳細には、例えば0.1μm以下のパターンを有するステンシルマスク、ウエハ等の試料の表面に形成されたデバイスパターンの欠陥等を電子線を用いて検査する装置において、ステージ座標の位置誤差を補正することにより、より高精度及び高信頼性で検査を行うことができるようにしたXY座標補正装置及び方法に関する
試料パターン検査装置は、電子線を検査対象であるウエハ等の試料に照射することにより、試料の被検査面に形成されたデバイスパターンに関連する情報を有する電子を発生させ、この発生された電子を用いてデバイスパターンの情報を画像化し、得られた画像を所定の検査プログラムにしたがって検査するものである。この検査結果の信頼度を高めるには、電子の照射により試料面のデバイスパターンから高精度の情報が得られることが必要である。
しかしながら、従来の試料パターン検査装置においては、以下のような問題がある。
試料を載置してX軸方向及びそれに直交するY軸方向に移動させるステージには、ステージをガイドするステージガイドが設けられているが、該ステージガイドに歪みが生じていたり、X軸方向とY軸方向のステージガイドが正確に直交していなかったりする場合があるため、ステージが理想的な軌跡上を移動しないことがある。また、ステージの連続移動中に速度むらが生じる場合がある。さらに、試料をステージに載置する際に、試料のX−Y座標とステージのX−Y座標とが一致せず、回転方向において誤差が生じている場合もあり、リソグラフィ工程において設計上の位置からずれてダイが形成されてしまう場合もある。
このような問題が生じることがあるため、従来の試料パターン検査装置においては、正確な検査結果が得られない場合がある。
例えば、上記した位置誤差を何ら補正しない場合には、得られる画像が理論値上の位置から±2ピクセル以上ずれてしまうこともある。仮に、これらのずれがX軸方向及びY軸方向に±3ピクセルづつ生じる可能性があるとすると、欠陥検査の正確性を確保するために、比較用に生成しなければならない画像数が7×7=49枚も必要となる。この結果、検査に必要なメモリや比較回路を増やさなければならないため、欠陥検査の速度が画像取得に追いつかないばかりでなく、高スループットの欠陥検査が行えないという不都合を生じていた。
このような問題に鑑み、本出願人は、以下の特許文献に記載されている試料欠陥検査装置及び方法を既に提案した。該検査装置においては、ウエハ上のX−Y平面に規則的に配置されたダイ内のパターンを検査するため、理想的なX−Y座標系の座標軸に沿って等間隔に配置され、ダイが仮想的に配置される等間隔グリッドを生成し、各ダイの実際の位置座標を求め、等間隔グリッドと各ダイの位置誤差を算出し、各ダイが等間隔グリッドに沿って配置されるように、位置誤差に基づいて各ダイの画像の位置座標の補正するよう構成されている。
この位置座標の補正においては、等間隔グリッドの位置座標に対応付けて得られた位置誤差を記憶した補正XYマップを作成し、該マップの位置誤差に基づいて、例えばMCPの前段に配置された補正電極に印加する電圧を調整する。これにより、電子線を偏向して、ウエハ上の各ダイとMCP上の像の位置とを共役関係となるように補正することができる。
特開2000−91342号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されているように、補正XYマップの位置誤差情報に基づいて補正電極への印加電圧を調整するだけでは、補正が十分でない場合があることがわかった。通常、静的補正要求は少なくとも±20μmであるのに対して、補正電極の偏向ダイナミックレンジは±20μm程度であるので、補正範囲を超えてしまう場合がある。
また、ウエハ毎に複数の点の位置測定を行い、そして、それらを用いて必要な点の位置誤差を補間演算により求めているが、基本となる測定点の位置測定が必ずしも正確ではない場合があり、補間演算に使用する点のいずれかの位置誤差が不正確で異常値を示している場合には、補間演算の結果は異常値に影響されて不適切な値となってしまう。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、試料パターンを検査する電子線装置において、ステージガイドの歪み、ステージガイドの直交誤差等に関する問題を低減するとともに、ステージの移動の際の位置決めに関する誤差や試料上のダイが理論値に従った理想的な座標に形成されていない場合、更には試料の移動中の速度むら等が生じる場合であっても、高精度かつ項スループットで検査を行うことができるようにすることである。
上記した目的を達成するために、本発明に係る、電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置は、
位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算手段と、
算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算手段と、
算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算手段と、
演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、測定されたXY座標(x,y)を補正する直交誤差補正手段と、
演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正手段と
からなることを特徴としている。
上記した本発明に係る電子線装置において、第2の演算手段及び第3の演算手段は、回帰演算手段であって、
Δx=a+bx+cy+d+e (1)
Δy=a+bx+cy+d+e (2)
で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算手段を備え、
第2の演算手段はさらに、XY座標系の直交誤差を求められた係数c及びbの差として演算する手段を備え、
第3の演算手段はさらに、求められた係数d、d、e、eを、
Δx=d+e (3)
Δy=d+e (4)
で表される式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段を備えている
ように構成することが好ましい。
なお、第3の演算手段を、直交誤差補正手段により直交誤差を補正した後の、第1の演算手段により得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算手段と、求められた係数a〜e及びa〜eを、式(1)及び(2)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段とを備えているように構成しても良い。
また、上記した本発明に係る電子線装置において、
第2の演算手段は、
回帰演算手段であって、
Δx=a+bx+cy (5)
Δy=a+bx+cy (6)
で表される式(5)及び(6)を満足する係数a〜c及びa〜cを回帰演算により求める回帰演算手段と、
XY座標系の直交誤差を係数c及びbの差として演算する手段と
を備え、
第3の演算手段は、
直交誤差補正手段により直交誤差を補正した後の、第1の演算手段により得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、
Δx=d+e (3)
Δy=d+e (4)
で表される式(3)及び(4)を満足する係数d、e、d及びeを回帰演算により求める回帰演算手段と、
求められた係数d、e、d及びeを、式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段と
を備えている
ように構成することが好ましい。
なお、第3の演算手段を、
直交誤差補正手段により直交誤差を補正した後の、第1の演算手段により得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、
Δx=a+bx+cy+d+e (1)
Δy=a+bx+cy+d+e (2)
で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算手段と、
求められた係数a〜e及びa〜eを、式(1)及び(2)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段と
を備えるように構成してもよい。
本発明の電子装置においてはさらに、回帰演算手段により得られた係数a及びaをX軸方向及びY軸方向のシフト量として、該シフト量を補正する手段と、回帰演算手段により得られた係数b及びcを、X軸方向及びY軸方向のスケール誤差として、該スケール誤差を補正する手段とを備えていることが好ましい。
また、ビーム偏向器は偏向電極を備え、ビーム偏向補正手段は、偏向電極への電圧を調整する手段であることが好ましい。さらに、本発明に係る電子線装置は、1次電子ビームの照射により試料から放出された2次電子ビームを検出する検出手段と、検出手段の出力に基づいて試料表面のパターンの画像情報を得る手段と、得られた画像情報と、当該試料上の異なる位置の同一パターンの画像情報、又は、予め比較対照として記憶された参照パターンの画像情報とを対比することにより、パターンの欠陥を検出するパターン欠陥検出手段とを備えていることが好ましい。
本発明はまた、電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置におけるステージ位置誤差補正方法を提供するとともに、該ステージ位置誤差補正方法を実行するための、コンピュータにより読み取られて実行されるコンピュータ・プログラムを提供する。
本発明に係る試料パターン検査装置(以下、単に「検査装置」)及び検査方法の実施の形態を詳述する前に、図1〜図5を参照して、本発明に係る試料パターン検査方法を実施するための、表面にパターンが形成された基板すなわちウエハを検査対象として検査する検査システムの全体構成を説明する。
図1及び図2に示すように、検査システム1は、以下の主要な構成要素を備えている。
・複数枚のウエハWを収納したカセットを保持するカセットホルダ10
・ミニエンバイロメント装置20
・ワーキングチャンバ31を画成する主ハウジング30
・ミニエンバイロメント装置20と主ハウジング30との間に配置され、2つのローディングチャンバを備えるローダハウジング40
・ウエハWをカセットホルダ10から主ハウジング30内に配置されたステージ装置50上に装填するローダ60
・真空ハウジングに取り付けられた電子光学装置70
これら構成要素は、図1及び図2に示すような位置関係で配置されている。
検査システム1は、更に、真空状態の主ハウジング30内に配置されたプレチャージユニット81と、ウエハWに電位を与える電位付与機構83(図5参照)と、電子ビームキャリブレーション機構87(図8参照)と、ステージ装置50上でのウエハWの位置決めを行うためのアライメント制御装置を構成する光学顕微鏡871とを備える。
カセットホルダ10は、複数枚(例えば25枚)のウエハWが上下方向に平行に並べられた状態で収納されたカセットc(例えば、アシスト社製のFOUPのようなクローズドカセット)を複数個(図においては2個)保持するようになっている。このカセットホルダ10としては、カセットをロボット等により搬送してきて自動的にカセットホルダ10に装填する場合にはそれに適した構造のものを、人手により装填する場合にはそれに適したオープンカセット構造のものを、それぞれ任意に選択して設置することができる。
カセットホルダ10は、図示の構成においては、自動的にカセットcが装填される形式であり、例えば昇降テーブル11と、その昇降テーブル11を上下に移動させる昇降機構12とを備え、カセットcは図2に鎖線で示す状態で昇降テーブル12の上に自動的にセットされ、セット後に、図2に実線で示す状態に自動的に回転されてミニエンバイロメント装置20内の第1の搬送ユニット(後述)の回動軸線に向けられ、その後、昇降テーブル11は、図1で鎖線で示す状態に降下される。なお、自動的に装填する場合或いは人手により装填する場合に使用するカセットホルダは公知の構造のものを適宜使用すればよく、その構造及び機能の詳細な説明は省略する。
カセットc内に収納される基板すなわちウエハWは、検査を受けるべきウエハであり、そのような検査は半導体製造工程中でウエハを処理するプロセスの後、若しくはプロセスの途中で行われる。具体的には、成膜工程、CMP、イオン注入等を受けたウエハや表面に配線パターンが形成された又は形成されていないウエハが、カセットcに収納される。カセットc内に収容されるウエハWは多数枚、上下方向に隔てて平行に並べて配置される。このため、任意の位置のウエハWを第1の搬送ユニット(後述)で保持できるように、第1の搬送ユニットのアームは上下方向に移動可能である。
図1〜図3において、ミニエンバイロメント装置20は、雰囲気制御されるミニエンバイロメント空間21を形成するハウジング22と、ミニエンバイロメント空間21内で清浄空気のような気体を循環させて雰囲気制御するための気体循環装置23と、ミニエンバイロメント空間21内に供給された空気の一部を回収して排出する排出装置24と、ミニエンバイロメント空間21内に配設されていて検査対象としてもウエハWの粗位置決めを行うプリアライナ25とを備えている。
ハウジング22は、頂壁221、底壁222及び四周を囲む周壁223を有しており、ミニエンバイロメント空間21を外部から遮断する構造になっている。ミニエンバイロメント空間21を雰囲気制御するために、気体循環装置23は、図3に示すように、ミニエンバイロメント空間21内において頂壁221に取り付けられており、空気を清浄にして1つ又はそれ以上の気体吹き出し口(図示せず)を通して清浄空気を真下に向かって層流状に流す気体供給ユニット231と、ミニエンバイロメント空間21内において底壁222の上に配置されていて、底に向かって流れ下った空気を回収する回収ダクト232と、回収ダクト232と気体供給ユニット231とを接続して回収された空気を気体供給ユニット231に戻す導管233とを備えている。
層流状の下方向の清浄空気の流れ、すなわちダウンフローは、主に、ミニエンバイロメント空間21内に配置された第1の搬送ユニット61による搬送面を通して流れるように供給され、これによって、搬送ユニット61により発生する恐れのある塵埃がウエハWに付着するのが防止される。ハウジング22の周壁223のうち、カセットホルダ10に隣接する部分には、出入り口225が形成される。
図3に示すように、排出装置24は、搬送ユニット61のウエハ搬送面より下側の位置で搬送ユニットの下部に配置された吸入ダクト241と、ハウジング22の外側に配置されたブロワー242と、吸入ダクト241とブロワー242とを接続する導管243とを備えている。排出装置24は、搬送ユニットの周囲を流れ下って搬送ユニットにより発生する可能性のある塵埃を含む空気を吸入ダクト241によって吸引し、導管243及びブロワー242を介してハウジング22の外側へ排出するよう動作する。
ミニエンバイロメント空間21内に配置されたプリアライナ25は、ウエハWに形成されたオリエンテーションフラット(円形のウエハの外周に形成された平坦部分をいい、オリフラと呼ばれる)やウエハWの外周縁に形成された1つ以上のV型の切り欠き又はノッチを光学的或いは機械的に検出して、搬送ユニット61の軸線O−Oに関するウエハWの回転方向位置を±1度の精度で予め位置決めしておくよう動作する。プリアライナ25は検査対象の座標を決める機構の一部をなし、検査対象の粗位置決めを担当する。プリアライナ25自体は公知の構造のものであり、その構造や動作の説明は省略する。
図1及び図2において、ワーキングチャンバ31を形成する主ハウジング30は、ハウジング本体32を備える。ハウジング本体32は、台フレーム36上に配置された振動遮断装置すなわち防振装置37の上に載せられたハウジング支持装置33によって支持され、ハウジング支持装置33は矩形に組まれたフレーム構造体331を備えている。こうして、ハウジング本体32はフレーム構造体331上に配設固定される。ハウジング本体32はフレーム構造体331上に載せられた底壁321と、頂壁322と、底壁321及び頂壁322に接続されて四周を囲む周壁323とを備えていてワーキングチャンバ31を外部から隔離する。
ハウジング本体32及びハウジング支持装置33は剛構造に組み立てられていて、台フレーム36が設置されている床からの振動がこの剛構造に伝達されるのを防振装置37で阻止するようになっている。ハウジング本体32の周壁323のうちローダハウジング40に隣接する周壁にはウエハ出し入れ用の出入り口325が形成されている。
ワーキングチャンバ31は公知の構造の真空装置(図示せず)により真空雰囲気に保たれる。台フレーム36の下には装置全体の動作を制御する制御装置2が配置されている。ワーキングチャンバ31は、通常、10−4〜10−6Paの圧力に保たれる。
図1、図2及び図4において、ローダハウジング40は、第1のローディングチャンバ41と第2のローディングチャンバ42とを構成するハウジング本体43を備えている。ハウジング本体43は底壁431と、頂壁432と、四周を囲む周壁433と、第1のローディングチャンバ41と第2のローディングチャンバ42とを仕切る仕切壁434とを有していて、両ローディングチャンバ41、42を外部から隔離できる構造になっている。仕切壁434には、両ローディングチャンバ41、42間でウエハWの出し入れを行うための開口すなわち出入り口435が形成される。また、周壁433のミニエンバイロメント装置20及び主ハウジング30に隣接した部分には出入り口436及び437が形成されている。
図4に示すように、ローダハウジング40のハウジング本体43は、ハウジング支持装置33のフレーム構造体331上に載置されて支持されるので、ローダハウジング40に対する床の振動の伝達が防止される。ローダハウジング40の出入り口436とミニエンバイロメント装置20ハウジング22の出入り口226とは整合されていて、そこにはミニエンバイロメント空間21と第1のローディングチャンバ41との連通を選択的に阻止するシャッタ装置27が設けられている。
ローダハウジング40の出入り口437とハウジング本体32の出入り口325とは整合されていて、そこには第2のローディングチャンバ42とワーキンググチャンバ31との連通を選択的に密封阻止するシャッタ装置45が設けられている。更に、仕切壁434に形成された開口435には、扉461の開閉により第1及び第2のローディングチャンバ41、42間の連通を選択的に阻止するシャッタ装置46が設けられている。これらのシャッタ装置27、45及び46は、閉じた状態にあるとき、各ローディングチャンバを気密シールする。
第1のローディングチャンバ41内には、複数、例えば2枚のウエハWを上下に隔てて水平の状態で支持するウエハラック47が配設されている。第1及び第2のローディングチャンバ41、42は、図示しない真空ポンプを含む公知の構造の真空排気装置(図示せず)によって高真空状態(真空度としては10−4〜10−6Pa)に雰囲気制御され得る。この場合、第1のローディングチャンバ41を低真空チャンバとして低真空雰囲気に保ち、第2のローディングチャンバ42を高真空チャンバとして高真空雰囲気に保ち、ウエハWの汚染防止を効果的に行うこともできる。このような構造を採用することによって、ローディングチャンバ内に収容されて次に欠陥検査されるべきウエハWをワーキングチャンバ31内に遅滞なく搬送することができるばかりでなく、欠陥等の検査のスループットを向上させ、更に、保管状態が高真空状態であることを要求される電子源周辺の真空度を可能な限り高真空度状態にすることができる。
第1及び第2のローディングチャンバ41、42には、それぞれ真空排気配管(図示せず)と不活性ガス(例えば乾燥純窒素)用のベント配管(図示せず)が接続される。こうして、各ローディングチャンバ内に不活性ガスを注入すると、不活性ガスベントにより各ローディングチャンバ表面に不活性ガス以外の酸素ガス等が付着するのが防止される。
なお、電子線を使用する本発明の検査装置において、電子光学装置の電子源として使用される代表的な六硼化ランタン(L)等は、熱電子を放出する程度まで高温状態に加熱された場合、その寿命を縮めないためには酸素に可能な限り接触させないことが肝要である。そこで、電子光学装置が配置されているワーキングチャンバ31にウエハWを搬入する前段階で上記のように雰囲気制御を行うことにより、電子源に酸素が接触するのを確実に防止することができる。
ステージ装置50は、主ハウジング30の底壁321上に配置された固定テーブル51と、固定テーブル51上でY方向(図1において紙面に垂直の方向)に移動するYテーブル52と、固定テーブル51上でX方向(図1において左右方向)に移動するXテーブル53と、Xテーブル53上で回転可能な回転テーブル54と、回転テーブル54上に配置されたホルダ55とを備えている。ホルダ55のウエハ載置面551上にはウエハWが解放可能に保持される。ホルダ55は、ウエハWを機械的に或いは静電チャック方式で解放可能に把持できる公知の構造のものでよい。
ステージ装置50は、サーボモータ、エンコーダ及び各種のセンサ(図示せず)を用いて、上記の複数のテーブル51〜54を動作させることにより、載置面551上でホルダ55に保持されたウエハWを、電子光学装置から照射される電子ビームに対してX方向、Y方向及びZ方向(図1において上下方向)に、更にウエハWの支持面に鉛直な軸線の回り方向(θ方向)に、高精度で位置決めする。
なお、Z方向の位置決めは、例えばホルダ上の載置面の位置をZ方向に微調整可能にしておけばよい。この場合、載置面の基準位置を微細径レーザによる位置測定装置(干渉計の原理を使用したレーザ干渉測距装置)によって検知し、その位置をフィードバック回路(図示せず)によって制御したり、それと共に或いはそれに代えて、ウエハのノッチ或る否オリフラの位置を測定してウエハの電子ビームに対する平面位置、回転位置を検知し、回転テーブルを微小角度制御可能なステッピングモータ等により回転させて制御する。ワーキングチャンバ31内での塵埃の発生を極力防止するために、ステージ装置50のためのサーボモータ521、531及びエンコーダ522、532は、主ハウジング30の外側に配置される。なお、電子ビームに対するウエハWの回転位置やX、Y位置を、後述する信号検出系或いは画像処理系に予め入力することで得られる信号の基準化を図ることもできる。
ローダ60は、ミニエンバイロメント装置20のハウジング22内に配置されたロボット式の第1の搬送ユニット61と、第2のローディングチャンバ42内に配置されたロボット式の第2の搬送ユニット63とを備える。第1の搬送ユニット61は駆動部611に関して軸線O−Oの周りで回転可能な多節のアーム612を有する。多節のアームとしては任意の構造のものを使用できるが、図のアーム612は互いに回動可能に取り付けられた3つの部分を有している。第1の搬送ユニット61のアーム612の最も駆動部611に近い第1の部分は、駆動部611内に設けられた公知の構造の駆動機構(図示せず)により回転可能な軸613に取り付けられている。アーム612は、軸613により軸線O−Oの周りで回動できるとともに、部分間の相対回転により、全体として軸線O−Oに関して半径方向に伸縮する。アーム612の最上部にある第3の部分の先端には、公知の構造の機械式チャック又は静電チャック等のウエハWを把持する把持装置616が設けられている。駆動部611は昇降機構615によって上下方向に移動可能である。
動作時、第1の搬送ユニット61のアーム612は、カセットホルダ10に保持された2つのカセットcのうちのいずれか一方の方向M1又はM2に向かって伸び、カセットc内に収容されたウエハWのうちの1枚をアーム612に載せ、或いはアーム612の先端に取り付けたチャック(図示せず)により把持して取り出す。その後、アーム612は図2に示すように縮み、次いで、プリアライナ25の方向M3に向かって伸長する位置まで回転して停止する。そこで、アーム612は再び伸び、アーム612に保持されたウエハWをプリアライナ25に載せる。こうしてプリアライナ25によってウエハWの向きを微調整した後、アーム612はプリアライナ25からウエハWを受け取ってから、第1のローディングチャンバ41に向かって方向M4の方に伸長できる位置まで回転して停止し、次いで第1のローディングチャンバ41内のウエハ受け47にウエハWを受け渡す。
なお、アームによって機械的にウエハWを把持する場合には、ウエハWの周縁から約5mmの範囲の周縁部を把持することが好ましい。これは、ウエハWには周縁部を除いてその内側全面に回路配線等のデバイスが形成されているので、この部分を把持すると、デバイスを破壊して欠陥を発生させることになるからである。
第2の搬送ユニット63は、第1の搬送ユニット61と構造が基本的に同じであり、ウエハWの搬送をウエハラック47とステージ装置50の載置面551との間で行うよう動作する。
ローダ60において、第1及び第2の搬送ユニット61、63はカセットホルダ10に保持されたカセットcからワーキングチャンバ31内に配置されたステージ装置50への及びその逆のウエハWの搬送をほぼ水平状態に保ったままで行う。搬送ユニット61、63のアーム612、632が上下動するのは、単に、ウエハWのカセットcからの取り出し及びカセットcへの挿入、ウエハWのウエハラック47への載置及びウエハラック47からの取り出し、及び、ウエハWのステージ装置50への載置及びステージ装置50からの取り出しのときだけである。したがって、大型のウエハW、例えば直径30cmのウエハの移動をスムーズに行うことができる。
ここで、カセットホルダ10に支持されたカセットcからワーキングチャンバ31内に配置されたステージ装置50までへのウエハWの搬送を、図1〜図4を参照して順に説明する。カセットホルダ10は、前述のように人手によりカセットcをセットする場合にはそれに適した構造のものが、また自動的にカセットcをセットする場合にはそれに適した構造のものが使用される。カセットcがカセットホルダ10の昇降テーブル11の上にセットされると、昇降テーブル11は昇降機構12によって降下され、カセットcは出入り口225に整合される。
カセットcが出入り口225に整合されると、カセットcに設けられたカバー(図示せず)が開き、カセットcと出入り口225との間には筒状の覆いが配置されてカセットcの内部とミニエンバイロメント空間21とを外部から遮断する。なお、出入り口225を開閉するシャッタ装置がミニエンバイロメント装置20に設けられている場合には、そのシャッタ装置が動作して出入り口225を開閉する
第1の搬送ユニット61のアーム612は方向M1又は方向M2に向いた状態で停止している。そこで、M1の方向を向いて停止しているとすると、出入り口225が開いたとき、アーム612は出入り口225を通って伸び、その先端でカセットc内のウエハWのうちの1枚を受け取る。アーム612によるウエハWの受け取りが完了すると、アーム612は縮み、上記シャッタ装置が設けられている場合には該シャッタ装置を動作させて出入り口225を閉じる。次にアーム612は軸線O−Oの回りで回動して方向M3に向けて伸長できる位置まで来て停止し、その位置でアーム612は伸び、その先端に載せられた或いはチャックで把持されたウエハWをプリアライナ25の上に載せ、プリアライナ25によってウエハWの回転方向の向き、すなわち、ウエハ平面に垂直な中心軸線の回りの向きを所定の範囲内に位置決めする。
こうしてウエハWの位置決めが完了すると、第1の搬送ユニット61は、アーム612の先端にプリアライナ25からウエハWを受け取ってからアーム612を縮ませ、方向M4に向けてアーム612を伸長させる姿勢になる。するとシャッタ装置27の扉272が動いて出入り口226及び436が開くので、アーム612が第1のローディングチャンバ42の内部へ伸びてウエハWをウエハラック47の上段側又は下段側に載せる。なお、前記のようにシャッタ装置27を開いてウエハラック47にウエハWを受け渡すよりも前に、仕切壁434に形成された開口435がシャッタ装置46の扉461により気密状態で閉じられる。
第1の搬送ユニット61によるウエハWの搬送過程において、ミニエンバイロメント装置20のハウジング22の上に設けられた気体供給ユニット231から、清浄空気が層流状に下向きに、つまりダウンフローとして流出され、搬送途中で塵埃がウエハWの上面に付着するのを防止する。搬送ユニット61の周辺の空気の一部は排出装置24の吸入ダクト241から吸引されてハウジング22外に排出される。これは、供給ユニット231から供給される空気の例えば約20%は主に汚れた空気だからである。残りの空気はハウジング22の底部に設けられた回収ダクト232を介して回収され、再び気体供給ユニット231に戻される。
ウエハWが第1のローディングチャンバ41内のウエハラック47内に第1の搬送ユニット61により載せられると、シャッタ装置27が閉じ、ローディングチャンバ41内を密閉する。次いで、第1のローディングチャンバ41内に不活性ガスが充填されて空気が追い出され、その後、その不活性ガスも排出されてローディングチャンバ41内は真空雰囲気にされる。第1のローディングチャンバ41の真空雰囲気は低真空度でよい。
ローディングチャンバ41内の真空度がある程度得られると、シャッタ装置46が動作して扉461で密閉していた出入り口435を開き、次いで第2の搬送ユニット63のアーム632が第1のローディングチャンバ41内に伸びてウエハ受け47から1枚のウエハWをアーム632の先端の上に載せて、或いはアーム632の先端に取り付けられたチャック等の把持装置で把持して受け取る。ウエハWの受け取りが完了すると、アーム632が縮み、シャッタ装置46が再び動作して扉461によって出入り口435を閉じる。
なお、シャッタ装置46が開く前に、アーム632は予めウエハラック47の方向N1に向けて伸長できる姿勢になり、出入り口437、325はシャッタ装置45の扉452によってを閉じられて第2のローディングチャンバ42とワーキングチャンバ31との連通を気密に阻止する。出入り口435と出入り口437、325が閉じられると、第2のローディングチャンバ42内は真空排気され、第1のローディングチャンバ42内よりも高真空度の真空にされる。
第2のローディングチャンバ42が真空排気される間に、第2の搬送ユニット63のアーム632はワーキングチャンバ31内のステージ装置50の方向に向いて伸長できる位置に回転される。一方、ワーキングチャンバ31内のステージ装置50では、Yテーブル52が、Xテーブル53の中心線X−Xが第2の搬送ユニット63の回動軸を通るX軸線X−Xとほぼ一致する位置まで移動し、また、Xテーブル53はローダハウジング40に最も接近する位置まで移動して待機する。第2のローディングチャンバ42の真空状態がワーキングチャンバ31の真空状態と略同じになると、シャッタ装置45の扉452が動いて出入り口437、325を開き、アーム632がワーキングチャンバ31内へ伸びてウエハWを保持したアーム632の先端をワーキングチャンバ31内のステージ装置50に接近させてステージ装置50の載置面551上にウエハWを載置する。ウエハWの載置が完了するとアーム632が縮み、シャッタ装置45が出入り口437、325を閉じる。
ステージ装置50には、ウエハWに逆バイアス電位(リターディング電位)をかける機構がある。これは、アーム632がステージ装置50へウエハWを置きに行く又は取りに行くとき、アーム632をステージ装置50と同じ又は近い電位に、或いはフローティング電位にしておくことにより、ショートによる放電などの不具合を避ける機構である。なお、ウエハWをステージ装置50上に搬送する際、ウエハWに印加するバイアス電位をオフにしておいてもよい。
バイアス電位を制御する場合には、ウエハがステージに搬送されるまでは電位をオフにしておき、ステージに搬送され載置されてからオンにしてバイアス電位を印加するようにしてもよい。バイアス電位を印加する時機は、タクトタイムを予め設定しておき、それにしたがって印加してもよいし、ステージの上にウエハが載置された事をセンサで検出し、その検出信号をトリガとして印加するようにしてもよい。また、シャッタ装置45が出入口437、325を閉じたことを検出して、その検出信号をトリガとして印加してもよい。更に、静電チャックを用いる場合には、静電チャックに吸着されたことを確認し、それをトリガとしてバイアス電位を印加するようにしてもよい。
図5に、ウエハWに逆バイアス電位(リターディング電位)をかけるためにステージ装置50に設けられた機構83を示す。電位付与機構83は、ウエハWから放出される二次電子情報(二次電子発生率)が、ウエハWの電位に依存すると言う事実に基づいて、ウエハWを載置するステージの設置台551に±数Vの電位を印加することにより二次電子の発生を制御するものである。また、この電位付与機構83は、照射電子が当初有しているエネルギを減速し、ウエハWを100〜500eV程度の電子エネルギで照射するための用途も果たす。
電位付与機構83は、図5に示すように、ステージ装置50の載置面551と電気的に接続された電圧印加装置831と、チャージアップ調査及び電圧決定システム(以下調査及び決定システム)832とを備えている。調査及び決定システム832は、電子光学装置70の検出系の画像形成部763に電気的に接続されたモニタ833と、モニタ833に接続されたオペレータ834と、オペレータ834に接続されたCPU835とを備えている。CPU835は、電圧印加装置831に信号を供給する。電位付与機構83は、検査対象であるウエハが帯電し難い電位を探し、その電位を印加するように設計されている。
ウエハWの電気的欠陥を検査する方法としては、本来電気的に絶縁されている部分とその部分が通電状態にある場合では、その部分の電圧が異なることを利用することもできる。それは、まず、ウエハWに事前に電荷を付与することで、本来電気的に絶縁されている部分の電圧と、本来電気的に絶縁されている部分であるが何らかの原因で通電状態にある部分の電圧とに電圧差を生じさせ、その後に電子ビームを照射することにより、電圧差があるデータを取得し、この取得データを解析して、通電状態となっていることを検出する。
以上は、カセットc内のウエハWをステージ装置上に搬送するまでの動作について説明したが、ステージ装置50に載せられて処理が完了したウエハWをステージ装置50からカセットc内に戻すには前述と逆の動作を行って戻す。また、ウエハラック47に複数のウエハを載置しておくよう、第2の搬送ユニット63でウエハラック47とステージ装置50との間でウエハの搬送を行う間に、第1の搬送ユニット61でカセットcとウエハラック47との間でウエハWの搬送を行うことができ、検査処理を効率良く行うことができる。
プレチャージユニット81は、図1に示すように、ワーキングチャンバ31内で電子光学装置70の鏡筒71に隣接して配設される。本検査装置では、センサ対象であるウエハWに電子線を照射して走査することによりウエハWの表面に形成されたデバイスパターン等を検査する形式の装置である。したがって、電子線の照射により生じる二次電子等の情報をウエハ表面の情報とするが、ウエハの材料、照射電子のエネルギ等の条件によってウエハ表面が帯電する、つまりチャージアップすることがある。更に、ウエハ表面でも、強く帯電する個所と弱く帯電する個所とが生じる可能性がある。ウエハ表面の帯電量にムラがあると、二次電子情報もムラを生じ、鋭角な情報を得ることができない。そこで、ムラを防止するために、荷電粒子照射部811を有するプレチャージユニット81が設けられる。検査するウエハWの所定の個所に検査電子を照射する前に、帯電ムラをなくすために、プレチャージユニット81の荷電粒子照射部811から荷電粒子を照射する。このウエハ表面のチャージアップは、予め検出対象であるウエハ面の画像を形成し、その画像を評価することで検出することができ、その検出結果に基づいてプレチャージユニット81を動作させる。プレチャージユニット81では一次電子線をぼかして照射してもよい。
図1に示す検査システム1は、アライメント制御装置87を備えている。該アライメント制御装置87は、ステージ装置50を用いてウエハWを電子光学装置70に対して位置決めさせる装置であって、図8に示すように、ウエハWを光学顕微鏡871を用いて電子光学装置70によるよりも低い倍率で広視野観察することによるウエハWの概略位置合わせ、電子光学装置70の電子光学系を用いた高倍率のウエハWの位置合わせ、焦点調整、検査領域設定、パターン・アライメント等の制御を行うことができる。このように光学系を用いて低倍率でウエハWを検査するのは、ウエハWのパターンの検査を自動的に行うためには、電子線を用いたウエハWのパターンを観察してウエハ・アライメントを行うときに、電子線によりアライメント・マークを容易に検出する必要があるからである。
光学顕微鏡871は、主ハウジング32内に好ましくは移動可能に設けられ、光学顕微鏡871を動作させるための光源(図示せず)も主ハウジング32内に設けられる。高倍率の観察を行うための電子光学系は、電子光学装置70の電子光学系すなわち一次光学系701及び二次光学系702を共用する。ウエハW上の被観察点を低倍率で観察するには、ステージ装置50のXステージ53をX方向に動かすことによってウエハの被観察点を光学顕微鏡871の視野内に移動させる。光学顕微鏡871で広視野でウエハWを視認してウエハW上の観察すべき位置をCCD872を介してモニタ873に表示させ、観察位置をおおよそ決定する。この場合、光学顕微鏡871の倍率を低倍率から高倍率へ変化させていってもよい。
次に、ステージ装置50を電子光学装置70の光軸O−Oと光学顕微鏡871の光軸O−Oとの間隔δxに相当する距離だけ移動させて光学顕微鏡871で予め決めた、ウエハW上の被観察点を電子光学装置70の視野位置に移動させる。この場合、電子光学装置70の軸線O−Oとの光軸O−Oとの間の距離δxは予め分かっているので、距離δxだけ移動させれば被観察点を電子光学装置70の視認位置に移動させることができる。なお、ここでの説明においては、電子光学装置70と光学顕微鏡871とはX軸線に沿った方向にのみ両者は位置ずれしているものとしているが、X軸方向及びY軸方向に位置ずれしていてもよい。電子光学装置70の視認位置への被観察点の移動が完了した後、電子光学装置70の電子光学系により、高倍率で被観察点をSEM撮像して画像を記憶し、又は撮像装置を介してモニタ表示させる。
このようにして、電子光学系により高倍率でウエハWの観察点をモニタに表示させた後、公知の方法によりステージ装置50の回転テーブル54の回転中心に関するウエハWの回転方向のずれ、すなわち、電子光学系の光軸O−Oに対するウエハWの回転方向のずれδθを検出し、また、電子光学装置70に関する所定のパターンのX軸及びY軸方向のずれを検出する。こうして得られた検出値及び別途得られた、ウエハWに設けられた検査マークのデータ又はウエハWのパターンの形状等に関するデータに基づいて、ステージ装置50の動作を制御してウエハWのアライメントを行う。
以上の説明をふまえて、以下、検査システム1に用いられる電子光学装置70の幾つかの実施の形態について説明する。
図7及び図8は、本発明に係る検査装置に用いられる電子光学装置70の第1の実施の形態の構成を概略的に示しており、電子光学装置70はマルチビーム方式の電子光学装置である。図に示すように、電子光学装置701は、一次電子光学系(以下単に一次光学系)910aと、二次電子光学系(以下単に二次光学系)910bと、検出系910cとを備えている。
一次光学系910は、ウエハ等の試料909に形成された半導体デバイス(例えばダイ)を構成するパターンに電子線Eを照射する光学系であり、電子線Eを放出する電子銃901aと、直線状又は二次元的に配列された複数の小孔902aが形成されていて電子銃901aから放出された電子線Eを複数の電子ビーム(マルチビーム)に成形するマルチ開口板902と、マルチビームを収束させる電子レンズ903と、NA開口905aを画成するNA開口部材905と、NA開口905aを通過したマルチビームを縮小する静電レンズ904と、静電偏向器944と、E×B分離器907と、第1の対物レンズ906と、偏向器942、943と、第2の対物レンズ908とを備える。これらの構成要素は、図7に示すように、電子銃901aを最上部にして順に、かつ電子銃901aから放出される電子線Eの光軸OA1が試料909の表面に垂直になるように配置される。
マルチ開口板902の複数の小孔902aは、一次光学系910aの光軸OA1を中心とする円周内に配置され、y軸上に投影した場合の隣接する小孔間のy軸方向の間隔が全て等しくなるように形成されている。したがって、各小孔902aにより成形されるマルチビームも光軸OA1を中心とする円周内に配置され、ビームの相互間の最小間隔は、二次光学系910bの分解能以上の距離を保ち、且つそれらのビーム間のy軸方向の間隔が全て等しくなるように構成されている。
二次光学系910bは、E×B分離器907の近くで光軸OA1に対して傾斜している光軸OA2に沿って配置された集光レンズ913と、偏向器914とを備えている。試料909の表面上での各電子ビーム間の最小間隔は、二次光学系910bにおける試料909の表面上での分解能より大きくなっている。
検出系910cは、マルチ開口板902の各小孔902aに対応するチャンネルを有するマイクロチャンネルプレート(MCP)915と、各小孔902aに対応するマルチアノード916及び抵抗918と、A/Dコンバータを含む画像形成回路919と、メモリ920とを備えている。マルチアノード916は、図8に示されるように、長方形の構造内に配列された細線のループ形状であって、MCPから放出されたガスが速やかに排気されるようになっている。また、各マルチアノード916の一端部917はセラミックスの基板941に固定され、かつリード線917aを介して抵抗918及び画像形成回路919に接続される。
以上のような構成によって、上記電子線Eは縮小レンズ904と対物レンズ906、908とで縮小され、Y軸方向に並ぶ各ビームは細く絞られて試料909上に結像される。これらの電子線Eを偏向器942、943によって偏向させながら試料909上をX軸方向に走査する。そして、走査点から発生した二次電子群は、点線911で示すように進行して互いの間隔を第2の対物レンズ908、第1の対物レンズ906及び拡大レンズ913で拡大されると同時に、MCP(マイクロチャンネルプレート)の背後に設けられたマルチアノード916の間隔と等しくなるように倍率が調整される。
次に、図9は、本発明に係る検査装置で用いられる電子光学装置70の第2の実施の形態の構成を概略的に示している。この第2の実施の形態は、シングルビーム方式の走査型電子光学装置であり、図7の第1の実施の形態と異なる点は、マルチ開口板902、レンズ913及びマルチアノード16(図8)が不要となる点である。同時に、シングルビーム方式の走査型電子光学装置では、マルチビーム方式の装置の検出系910cが、PINダイオード又はシンチレータとフォトマルチプライヤからなる検出器910dに置き換わる点でも異なる。なお、図9において、図7に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付すことにし、それらについての説明を省略する。
図9に示すシングルビーム方式の電子光学装置70においては、1本のビームで1画素分の情報を検出するので、ウエハ909の被検査面から発生する二次電子群の数に相当する信号強度のみを検出できればよく、簡易な検出系で済むという利点がある。
図7又は図9に示す電子光学装置70を用いた検査装置においては、欠陥検査のために、複数のダイが形成されたウエハ等の基板に電子線を照射してその被検査面におけるパターンの画像を取得した場合、取得した画像においても、理論上は各ダイが設計どおりに配列されているはずである。しかし、既に説明したとおり、実際には、ステージを移動させるステージガイドに歪みが生じていたり、リソグラフィ工程で露光誤差が生じていたりすること等に起因して、形成された画像上のダイの配列はウエハ上のダイの配列とは異なることがある。実機テストによれば、通常、2〜3μm程度の位置誤差がある。このような場合には、画像比較による欠陥検出に支障が生じるので、ウエハ上のダイの配列と等しい画像を取得するために、位置誤差の補正を行うことが必要となる。
そこで、上記の位置誤差を補正するために、すべての誤差要因を補正XYマップ(ダイナミックレンジ±20μm)を用いて補正することが困難であることから、本発明においては、まず、絶対座標及びダイ対ダイ比較検査の精度に影響を及ぼす機械要因に起因する再現性の高い位置誤差(スタティック誤差)の補正項は、所定の周期で(例えば、半年に1回程度)、詳細な誤差マップを生成して回帰演算により補正関数(Δx,Δy)=f1(x,y)を決めておく。そして、検査時に、予め演算され記憶された補正関数を用いて、スタティック誤差の補正を行う。
なお、ダイナミックに変動する可能性がある、ボケ等の画質に影響を及ぼす位置誤差(ダイナミック誤差)は、実際の検査時に、ウエハ毎等により補正関数(Δx,Δy)=f2(x,y)を決定して、補正に用いる。
そして、本発明者は、再現性の高いスタティック誤差を如何にして補正するかを検討しが、その結果、スタティック誤差の内、最も大きな比重を占めるXY座標系の直交誤差、及びレーザ干渉計のミラー歪みによって生じる誤差(ミラー歪み誤差)が、比較的大きな比重を占めていることが分かった。直交誤差とは、干渉計ミラー及びステージガイドの組み付け精度及び平面度によって生じる誤差である。したがって、本発明は、これら誤差を低減させることを特徴とするものである。本明細書では、直交誤差を補正することを「レベル1」の補正と称し、ミラー歪み誤差を補正することを「レベル2」の補正と称する。
なお、再現性の高いスタティック誤差には、直交誤差及びミラー歪み誤差の他、ウエハの回転による誤差、ウエハのX軸及びY軸方向のシフト誤差、及びX軸及びY軸方向のスケール誤差も含まれ、本発明によれば、これら誤差も検出して補正することができる。
このように、スタティック誤差を2方式で補正することにより、従来例の電子ビームの偏向補正のみによる場合のダイナミックレンジが小さいという問題を解決し、また、ウエハの検査時にデータ量の多いMAPを使用しないことにより、処理時間の短縮及び簡略化を図ることができ、高精度及び高スループットの検査を行うことが可能となる。
図10は、本発明に係る電子線装置のステージ誤差を補正するための構成を示すブロック図である。図10を参照して、種々の実施形態のレベル1及び2の補正について、以下に詳細に説明する。
実施形態1
先ず、複数の基準点の正確なXY座標すなわち理想位置座標(x,y)が予め分かっている基準ウエハWを、検査装置のXYステージ10−1上に載置し、CPU10−2の制御下で、XYステージ駆動装置10−3を駆動して、基準点に一次電子ビームが照射されるように制御し、そして、レーザ干渉計10−4により、該ウエハの複数の基準点の位置座標すなわち計測位置座標(x,y)を計測する。計測する基準点の数は、レベル2の補正を考慮して5点以上であれば任意の数でよいが、より正確な補正を行うために、通常、30〜60点程度の基準点の座標を計測することが好ましい。従って、実際は、理想位置座標(x,y)及び計測位置座標(x,y)は、30〜60組程度である。理想位置座標(x,y)は、予め記憶装置10−5に記憶されているものとする。
そして、CPU10−2は、基準点の理想位置座標(x,y)と計測位置座標(x,y)との差
Δx=x−x
Δy=y−y
を求め、そして、位置誤差(Δx,Δy)を、計測位置座標(x,y)に対応させて記憶装置10−5に記憶させる。
次いで、CPU10−2は、記憶された位置誤差(Δx,Δy)及び計測位置座標(x,y)を以下の式(1)及び(2)に代入して回帰演算を行い、係数a〜e及びa〜eを決定する。
Δx=a+bx+cy+d+e (1)
Δy=a+bx+cy+d+e (2)
そして、得られた係数a〜e及びa〜eの内、係数c及びbを用いて、直交誤差を、
直交誤差=b−c
として演算する。なお、aはX軸方向シフト誤差、aはY軸方向シフト誤差、bはX軸方向スケール誤差、cはY軸方向スケール誤差、bはX軸に対するウエハ回転誤差、及び、cはY軸に対するウエハ回転誤差を表している。したがって、b−cは、XY軸の直交誤差を表す。これらの係数の決定は、補正後の位置誤差の最大が2〜3μm以下となるように導くことが好ましい。
これにより、レベル1の補正対象となる直交誤差(=b−c)が演算される。CPU10−2は、得られた直交誤差を記憶装置10−5に格納させる。
また、CPU10−2は、得られた係数a〜e及びa〜eの内、係数d、d、e、eを以下の式(3)及び(4)に代入する。
Δx=d+e (3)
Δy=d+e (4)
係数が代入された式(3)及び(4)によって表される(Δx,Δy)がミラー歪み誤差を表すことになり、レベル2の補正対象の誤差を表す式が得られる。CPU10−2は、得られた式(すなわち、係数が代入された式(3)及び(4))を記憶装置10−5に格納させる。なお、実際には、式(3)及び(4)によって表される(Δx,Δy)は、ミラー歪み誤差以外の誤差成分も含んでいるが、ミラー歪み誤差が最大の誤差成分であるため、式(3)及び(4)がミラー歪み誤差を表していると言うことができる。
レベル1の補正においては、XY直交誤差を補正することを意図しているため、X座標をb−cだけ回転させればよいが、実際には、検査時にそれを等価的に行うために、以下のようにして行う。すなわち、図11の(A)に示すように、検査時に、スワース1,2,・・・,i,・・・毎に、Y座標に、各スワースiに対応する値のオフセットi・Δk(Δk:単位オフセット値=スワース1でのオフセット値)を加えることによって、XY直交誤差の補正が実行される。なおこれは、θステージにより走査方向(スキャン軸)をY軸にあわせるので、補正はX軸の回転すなわちY軸座標のオフセットに集約されているからである。
このようにオフセットを加えた結果、図11の(B)に示すように、XY座標の直交誤差をほぼ0にすることができる。単位オフセット値Δkは、CPU10−2により、直交誤差b−cと1スワース幅とによって演算され(Δk=1スワース幅・tan(b−c))、記憶装置10−5に格納される。そして、CPU10−2は、実際の試料パターンの検査時に、レーザ干渉計10−4から得られたX座標に応じてiを決定し、Δkを記憶装置10−5から読み出し、そして、レーザ干渉計10−4から得られたY座標にi・Δkを加算する。これにより、XY座標の直交誤差が補正される。
X軸方向シフト誤差a、Y軸方向シフト誤差aは、試料パターンの検査を開始する前に、ダイ原点を登録し直すことにより実行される。
以上から明らかなように、レベル1の補正は、式(1)及び(2)を回帰演算により求め、それにより得られたXY直交誤差を補正するために、各スワースをY軸方向に、該スワースに関連する分量だけオフセットすることである。XY直交誤差は、通常スタティックであるため、同一の検査装置においては、半年に1回程度の割合でオフセット量Δkを演算し、記憶装置10−5内のオフセット値Δkを更新すればよい。
レベル2の補正も実際の検査時に行われるが、検査が開始されると、CPU10−2は、上記のようにして得られた式(3)及び(4)を記憶装置10−5から読み出し、これら式にレーザ干渉計10−4によって得られた計測位置座標(x,y)を代入して、Δx及びΔyをリアルタイムで演算する。そして、記憶装置10−5には、位置誤差(Δx,Δy)と偏向器10−7への印加電圧の補正値ΔVとの関係を表したルックアップテーブルが予め記憶されており、CPU10−2は、該ルックアップテーブルを参照して、その時点で式(3)及び(4)により得られた位置誤差(Δx,Δy)を補正するための補正電圧ΔVを決定し、該補正電圧を偏向器10−7へ供給するように偏向電圧供給装置10−6を制御する。これにより、2次電子ビームが偏向されて、検出器10−8上に像が形成される。該像が形成される位置は、ミラー歪み誤差が低減された位置となっている。
以上から明らかなように、レベル2の補正は、式(3)及び(4)を予め決定し、実際の検査時にリアルタイムで、これら式を用いて検査点の位置誤差を演算し、それに基づいてMCP等の検出器10−8への電子ビームを偏向することにより、検出器上の結像位置を補正するものである。
図12の(A)〜(C)は、XY座標が分かっているウエハを用いて測定した位置誤差をベクトル表示したものであり、(A)は位置補正を行わない場合の位置誤差、(B)はレベル1の補正のみを行った場合の位置誤差、(C)はレベル1及びレベル2の補正をともに行った場合の位置誤差を示している。例えば、レベル1による補正量は±10μm程度であり、レベル2による補正量は±0.5μm程度である。
これら図から明らかなように、レベル1及び2の補正を行うことにより、補正なしの場合及びレベル1のみの補正を行う場合に比べて、位置誤差が大幅に低減されていることがわかる。したがって、本発明による補正が位置誤差の低減にきわめて有効であることが分かる。
実施形態2
この実施形態2においても、実施形態1と同様に、CPU10−2は、基準ウエハWを用いて複数の基準点の誤差(Δx,Δy)を演算し、式(1)及び(2)の回帰演算により係数a〜e及びa〜eを求めて直交誤差を決定する。その後、CPU10−2は、決定された直交誤差を用いて、基準ウエハW上の複数の基準点の計測位置座標(x,y)を補正する。この補正は、実施形態1における直交誤差の補正と同様である。
そして、補正された計測位置座標(x’,y’)を用いて、式(1)及び(2)と同様な式
Δx=a+bx’+cy’+dx’+ey’ (1’)
Δy=a+bx’+cy’+dx’+ey’ (2’)
の係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める。
そして、求められた係数a〜e及びa〜eを、式(1’)及び(2’)(すなわち(1)及び(2))に代入して得られた式を、ミラー歪み誤差を表す式として、記憶装置10−5に記憶する。この実施形態2においては、ミラー歪み誤差を式(1’)及び(2’)で表しているが、直交誤差を補正した場合、これら式の係数a〜c及びa〜cはほぼゼロであるから、式(1’)及び(2’)は、式(3)及び(4)とほぼ等価であると言うことができる。
電子線装置を駆動してウエハWの検査を行う際のレベル1の補正及びレベル2の補正は、実施形態1の場合と同様に行う(ただし、ミラー歪み誤差の補正に用いる式は相違する)。
実施形態3
この実施形態3においても、実施形態1と同様に、基準ウエハWを用いて複数の基準点の誤差(Δx,Δy)を演算する。そして、式(1)及び(2)の代わりに以下の式(5)及び(6)を用い、係数a〜c及びa〜cを回帰演算により求め、XY座標系の直交誤差をb−cとして演算する。
Δx=a+bx+cy (5)
Δy=a+bx+cy (6)
次いで、CPU10−2は、決定された直交誤差を用いて、基準ウエハW上の複数の基準点の計測位置座標(x,y)を補正する。そして、補正された計測位置座標(x’,y’)を用いて、式(3)及び(4)と等価である以下の式(3’)及び(4’)
Δx=dx’+ey’ (3’)
Δy=dx’+ey’ (4’)
の係数d、e、d、eを回帰演算により求める。
そして、求められた係数d、e、d、eを、式(3’)及び(4’)に代入して得られた式を、ミラー歪み誤差を表す式として、記憶装置10−5に記憶する。
電子線装置を駆動してウエハWの検査を行う際のレベル1の補正及びレベル2の補正は、実施形態1の場合と同様に行う(ただし、ミラー歪み誤差の補正に用いる式は相違する)。
実施形態4
この実施形態4においては、実施形態3と同様に、式(5)及び(6)を用いて直交誤差を決定し、該決定された直交誤差を用いて、基準点の計測位置座標(x,y)を補正する。その後、CPU10−2は、補正された計測位置座標(x’,y’)を用いて、式(1’)及び(2’)
Δx=a+bx’+cy’+dx’+ey’ (1’)
Δy=a+bx’+cy’+dx’+ey’ (2’)
を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める。そして、求められた係数a〜e及びa〜eを、式(1’)及び(2’)に代入して得られた式を、ミラー歪みを表す式として、記憶装置10−5に記憶する。
電子線装置を駆動してウエハWの検査を行う際のレベル1の補正及びレベル2の補正は、実施形態1の場合と同様に行う(ただし、ミラー歪み誤差の補正に用いる式は相違する)。
上記したように、電子線装置において、スタティックに生じる誤差は、ステージ直交誤差及びミラー歪みによる誤差が主要な誤差であり、本発明においては、これら誤差をそれぞれレベル1の補正及びレベル2の補正により低減しているので、ウエハ上の検査点の位置誤差を低減して理想的な位置座標を得ることができる。
このとき、直交誤差及びミラー歪みによる位置誤差を表す演算式を予め求めて記憶しておき、実際の検査時に該演算式を読み出して、計測位置座標を演算式に代入することにより該計測位置座標を補正するので、高精度かつ高スループットで検査を行うことができる。また、偏向器10−7の偏向ダイナミックレンジが±20μm程度と低いことが通常であるが、そのような場合であっても、レベル1の補正で直交誤差を補正しているので、残存の位置誤差は低減されている(図12参照)。したがって、ダイナミックレンジが小さい偏向器10−7であっても、利用可能である。
欠陥判定について、ここで詳細に説明する。欠陥の判定に際しては、図13の(A)に示すように、異なるダイ1004の相互に対応するストライプ1002の画像同士を比較する。これは、欠陥が無ければ、対応するストライプには相互に同一のパターンが含まれていると予測され、欠陥があるときには比較結果に不一致が生じるからである。
図13の(A)においては、同一のウエハ上の互いに隣接するダイのストライプ1002におけるパターン同士を比較して欠陥検出を行う際、ステージをY軸方向に連続的に移動させることで、比較される2つのパターンを連続的に観察し、短時間でウエハ全面の検査を終了するようにしている。
別の欠陥検出手法としては、例えばCAD情報を用いてもよい。これは、ストライプ1002内に含まれるパターンを生成するCAD情報からストライプ1002に含まれるものと同じパターンを演算によってメモリ上に基準画像として生成し、この基準画像とウエハ上のパターン(図13の(A)ではストライプ1002の画像)とを比較してその差を求めることにより、欠陥を検出するものである。
2つのダイのパターン同士を比較する手法では、ウエハ全面の検査を行う場合、ウエハ上のダイの同じパターンを隣り合うダイについて連続的に検査することで検査時間を短縮する。これに対して、CAD情報からの基準画像と比較する手法は、CAD情報のベクタデータを画像データであるラスタデータに変換してメモリに保存して基準画像を生成するステップと、被検査画像では基準画像との差が予想されるが欠陥ではない部分、例えばパターンのコーナ部を誤検出の防止のために画像変換して基準画像に反映するステップと、基準画像の濃度をウエハから被検査画像を取得する際に予想される濃度に変換するステップと、基準画像とウエハから取得した被検査画像との位置を一致させるステップを含む。いずれの欠陥検出手法であってもパターンの形状欠陥やパーティクル検出が行えるが、電子線を用いてウエハ上の画像を取得しているので、ボルテージコントラスト情報も得られ、電気的欠陥をも検出することができる。
以上説明してきたパターン検査方法は、図14及び図15に示す他の形式の電子光学系を採用した装置においても実行可能である。図14は、本発明に係る検査システム1に用いられる電子光学装置70の第3の実施の形態の構成を概略的に示しており、電子光学装置70は写像投影方式を採用している。図示のように、一次光学系1024は、ウエハ1028の法線に対して斜め方向から電子線を入射させ、E×B分離器1025で電子線をウエハ1028の被検査面に対してほぼ垂直な方向に曲げ、ウエハ1028上に長方形ビームを照射する。ウエハ1028から放出される二次電子群は、対物レンズタブレット1027、1026、拡大レンズタブレット1029、1029´及び拡大レンズ1030、1031で拡大され、MCP1032に二次電子の拡大像が結像される。
ウエハ1028の位置がステージのY軸方向の速度むらに起因して設計値からずれたり、走査されているダイが設計上の位置からずれていたりする場合、何らの補正もしないと、二次電子群により生成される画像においてダイの位置ずれが生じる。この位置ずれを補正するため、レベル1及び2の補正が行われる。レベル2では、偏向器1047、1048にフィードバック又はフィードフォワード補正を行う。
図14において、二次電子群はMCP1032に結像され、そこで増幅される。MCP1032で増幅された二次電子群は、FOP(ファイバーオプティカルプレート)1033の下面に塗布されたシンチレータで光に変換され、光学レンズ1034によりTDI検出器1035により結像され、電気信号に変換される。

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15の(A)は、本発明に係る検査装置において用いられる電子光学装置70の第4の実施の形態の構成を概略的に示す図であり、電子光学装置70はマルチ光軸マルチビーム方式の電子光学系を採用している。電子光学装置70は、電子銃1061、マルチ開口板1062、コンデンサレンズ1063、対物レンズ1065、E×B分離器1064、二次電子像拡大レンズ14067、MCP1068及びマルチアノード1069を備え、これらの構成要素が一直線上に複数組、ウエハ1066に対して配置されるように構成されている。この結果、各組の一次光学系の光軸は異なるダイの対応するストライプの同じ位置に設定されることになる。
対物レンズ1065とアノード1061aで代表される一次光学系の光学部品は、図15の(B)に示すように、熱膨張係数がほぼゼロである1枚のセラミックスの基板に、光軸となる穴を複数個設け、ノック穴1071で位置合わせを行うことによって、複数の光学要素を構成するようにしている。対物レンズ1065においては、電極穴1072の内側及び光軸の近傍を選択的に金属コーティングして帯電防止を行うと共に、各電極穴1072の周囲にそれぞれ独立の電圧を印加できるようにしている。
図15の(C)に示すように、アノード1061aについても、各アノード穴1074の周辺は金属コーティングが施され、独立に電圧を印加することができるようになっているので、アノード電流をアノード穴毎に調整可能である。これらのアノード穴1074の間隔は、ウエハ1066上のダイのX軸方向のピッチの整数倍に正確に一致するように設定され、このために、各アノード穴を通る電子線は異なるダイの対応するストライプの同じ位置を検査できることとなる。なお、アノード1061aは、ウエハ1066の中心を通る軸の周囲に回転させて位置調整ができるようになっている。ステージの移動速度のむらに起因する位置誤差やダイの位置ずれに起因する誤差が、上記したように算出されると、レベル1及び2の補正が行われる。レベル2の補正では、偏向器1075とE×B分離器1064内の静電偏向部1076にフィードフォワード補正が行われる。その結果、異なるダイの同じパターンが形成されている領域の二次元画像が常時得られることとなる。ビーム位置がドリフトするような別の要因の位置ずれが発生したとしても、先に取得した画像を±2ピクセルまでX軸方向及びY軸方向に位置ずれさせた画像24枚と位置ずれの無い画像1枚との計25枚の画像を、取得した画像と次々に比較するので、問題は生じない。
図16は、本発明に係る検査装置に用いられる電子光学装置70の第5の実施の形態の構成を概略的に示しており、検査対象である試料は、電子を透過するステンシルマスクである。以下、図16の検査装置の構成を、当該装置において行い得る検査方法と関連させて説明する。
図16において、LaB6製のカソード1081、ウェーネルト1082及びアノード1083を備える電子銃1084から軸Zに沿って電子線が放出される。放出された電子線は長方形の成形開口1085に照射され、この開口1085により、軸Zに垂直な断面での形状が長方形になるよう成形される。成形開口1085を通過して長方形に成形された電子線はコンデンサレンズ1086によって集束されてNA開口1087にクロスオーバーを形成する。NA開口1087を通過した電子線は照射レンズ1088によって、被検査マスクであるステンシルマスク1089に長方形の像を形成して照射する。
なお、ステンシルマスク1089はその周辺部を静電チャック1090によってチャックされてステージ1091に固定される。ステージ1091の位置を常時測定するために、固定ミラー1092、移動ミラー1093、固定のハーフミラー1094、レーザ発振器1095及びレーザ受信器1096を備えたレーザ測長機を設け、移動ミラー1093をステージ1091の移動と共に移動させる。これにより、レーザ測長機は、レーザ発振器1095から発せられたレーザ光が固定ミラー1092で反射されてレーザ受信器1096へ戻る時間と、レーザ発振器1095から発せられたレーザ光が移動ミラー1093で反射されてレーザ受信器1096へ戻る時間との差に基づいて、ステージ1091の位置を求めるものである。この測定結果を用いてステージ1091の位置を精度良く測定してステンシルマスク1089のレジストレーションを行う。これについては後述する。
こうして、電子銃1084から放出された電子線は、ステンシルマスク1089を透過して対物レンズ1097の主面に結像して拡大され、更に、2段の拡大レンズ1098、1099によって拡大されてシンチレータ1100に入射する。シンチレータ1100は、入射した電子線を対応する光の像に変換し、変換された光の像は光学レンズ1101に結像された後、TDI検出器1102によって電気信号に変換される。この電気信号を処理することによって、ステンシルマスク1089の一つの被検査領域に関する二次元画像を取得することができる。
以上の処理を、電子銃1084から電子線を放出させながらステージ1091を一方向に移動させてステンシルマスク1089の一列の被検査領域について行う。次いでステージ1091を移動させ、その隣の列の被検査領域に電子線を照射してTDI検出器1102から二次元画像を取得する。以後、同様の手順を繰り返して被検査領域全域について二次元画像を取得し、こうして取得された二次元画像を順次処理することにより、ステンシルマスク1089の検査を行うことができる。
ここで、ステンシルマスク1089のレジストレーションについて説明する。レジストレーションを行うために、まず、ステンシルマスク1089上の間隔の明らかな2つのパターンを一つの視野内に入れて二次元画像を取得する。こうして二次元画像を取得した後、ステンシルマスク1089の被検査領域が二次元画像に現れるときの倍率を測定して記憶しておく。この記憶された倍率と、上記間隔と、この間隔内に存在する画素の数とを用いて、ステンシルマスク1089における1個の画素の寸法α(nm/ピクセル)を算出し、これも記憶しておく。
次いで、ステージ1091を移動させてステンシルマスク1089上の異なる2つの個所のパターンの二次元画像を取得すると共に、それぞれの二次元画像が取得された時刻におけるステージ1091の位置を前述のレーザ測長機によって測定し記憶しておく。この結果、取得された二次元画像と、それぞれのステージの位置と、上記の寸法αとから、ステンシルマスク1089の姿勢及びその基準位置が正確に決定される。こうしてレジストレーションが完了する。
こうして決定されたレジストレーションに基づいて、ステージ1091をステンシルマスク1089のパターンに沿って一方向へ連続的に移動させながら、TDI検出器1102によって、ステージ1091の移動に伴って取得された画像信号をステージ1091の移動方向に積分することで、S/N比が改善された二次元画像を取得する。こうして一列の被検査領域の走査が終了すると、その隣の列について同様の走査が行われて二次元画像の取得が行われる。TDI検出器1102は取得された二次元画像とコンピュータのメモリ(図示せず)に蓄積された参照パターンとを比較することにより、ステンシルマスク1089のパターンに存在する欠陥の検査を行うことができる。
以上説明したように、本発明の電子光学系70の第5の実施の形態においては、レジストレーションに先立って、前述の手順で求めた1個の画素の寸法αを用いるので、倍率が変動しても正確なレジストレーションを行うことが可能になる。なお、倍率が許容値以上にずれたときには、拡大レンズ1098、1099をズーム動作させることによって倍率を許容値に合わせるようにしてもよい。
図17は、本発明に係る検査システムに用いられる電子光学装置70の第6の実施の形態の構成を概略的に示す図である。同図において、検査対象は非透過性のウエハである。以下、第6の実施の形態の構成を、この装置において実行される検査手順と結合させて説明する。図17において、熱電子放出カソードを空間電荷制限条件で動作させている電子銃111から放出された電子線は、一次光学系の光軸112に沿って配列されたコンデンサレンズ113、照射レンズ114、ビーム成形開口(図示せず)及びNA開口(図示せず)によって長方形に成形されてE×B分離器1115に入る。ここで電子線の進行方向は光軸1112からウエハ1116に垂直に向かう方向へ曲げられ、第1の対物レンズ1117及び第2の対物レンズ1118からなる対物レンズタブレットを通過してウエハ1116を照射する。図16と同様に、ウエハ1116はステージ(図示せず)に固定され、ステージの位置はレーザ干渉計(図示せず)によって観測される。
電子線の照射によってウエハ1116から発生した二次電子は、第1の対物レンズ1117、第2の対物レンズ1118及び3個の拡大レンズ1119、1120、1121からなる写像投影光学系で拡大される。こうして拡大された電子線は、電子線に感度を有するTDI検出器1122で検出され、対応する電気信号へ変換される。この電気信号は画像形成回路1123に供給され、ウエハ1116から発生された二次電子に対応する二次元画像が形成される。この二次元画像はパターンメモリ1124に蓄積される。
ここで、ウエハ1116の被検査領域全域からの二次元画像の取得について説明する。図18において、二次光学系の光軸1125をz軸に取り、z軸に垂直で図17の紙面に平行にx軸を取り、これらz軸及びx軸に垂直にy軸を取る座標形を想定すると、電子銃1111から放出された電子線は前述のとおり長方形に成形され、ウエハ1116の面上において、y軸方向に細長い長方形の領域1131(図18の(A)に斜線で示す部分)を照射する。この領域1131は、偏向器1126、1127が電子線を偏向させるのに伴って、ウエハ1116に形成されたパターンのストライプ幅1132に相当する距離だけx軸方向に移動される。これによってウエハ1116の面のx軸方向に長い区画(走査視野と呼ばれる)1133が走査され、同時に、ウエハ1116はステージと共にy方向に連続的に移動される。こうしてウエハ1116の一つのストライプがx、y方向に走査され、走査に伴って、ウエハ1116から発生される二次電子の像が取得されて当該ストライプの走査が完了する。次いで、ステージをx方向に1ストライプ幅だけ移動させて次のストライプの走査を行い、画像を取得する。
ウエハ1116の表面は必ずしも平坦ではないので、本発明の第6の実施の形態においては、画像の取得に先立って、試料面の合焦条件を測定して記憶しておく。この合焦条件を測定するため、例えば、ウエハ1116の表面の濃度分布を観測する。そのために、図18の(B)に示すように、ウエハ1116の面内において、適切なパターン1134を含む走査視野1135の画像を取得し、x軸方向の濃度分布を測定する。その結果、例えば、図18の(C)に示す濃度分布1136が測定されたとする。そこで、濃度が12%から88%に立ち上がるまでの走査視野1135における距離Δxを算出する。この距離Δxの算出を、対物レンズ1118に与える電圧V48を変える毎に行い、図18の(D)に示す、ΔxとV48との関係を示す曲線1137を計算して、その曲線1137が最小値を与える時の対物レンズ1118の電圧値V48(min)を求める。こうして、一つの走査視野に対応する電圧値が求まる。このような処理をウエハ1116の被検査領域全体について行って、各走査視野とそれに対応する電圧値V48(min)とを求めておく。
次いで、図16について説明したのと同様の手順で、ウエハ1116のレジストレーションを行う。まず、試料上の間隔の明らかな2つのパターンを一つの視野内に入れて二次元画像を取得する。こうして二次元画像を取得した後、ウエハ1116の被検査領域が二次元画像に現れるときの倍率を測定して記憶しておく。この記憶された倍率と、上記間隔と、この間隔内に存在する画素の数とを用いて、ウエハ1116における1個の画素の寸法α(nm/ピクセル)を算出し、これも記憶しておく。
次いで、ステージを移動させつつウエハ1116上の異なる2つの個所のパターンの二次元画像を取得すると共に、それぞれの二次元画像が取得された時刻におけるステージの位置を前述のレーザ測長機によって測定し記憶しておく。この結果、取得された二次元画像と、それぞれのステージの位置と、上記の寸法αとから、ウエハ1116の姿勢及びその基準位置が正確に決定される。こうしてレジストレーションが完了する。
レジストレーションを行うために、前述の手順で求めた1個の画素の寸法αを用いるので、倍率が変動しても正確なレジストレーションを行うことが可能になる。なお、倍率が許容値以上にずれたときには、拡大レンズ1120、1121をズーム動作させることによって倍率を許容値に合わせるようにしてもよい。
こうして決定されたレジストレーションに基づいて、ステージをウエハ1116のパターンに沿って一方向へ連続的に移動させながら、TDI検出器1122によって、ステージの移動に伴って取得された画像信号をステージの移動方向に積分することで、S/N比が改善された二次元画像を取得する。こうして一列の被検査領域の走査が終了すると、その隣の列について同様の走査が行われて二次元画像の取得が行われる。TDI検出器1122は取得された二次元画像とコンピュータのメモリ(図示せず)に蓄積された参照パターンとを比較することにより、ウエハ1116のパターンに存在する欠陥の検査が行われる。このようにしてウエハ1116の二次元画像を得るとき、各走査視野において、即ち、ステージの各位置において、対物レンズ1118の励起電圧を当該位置について先に求めた電圧値V48(min)に設定する。これにより、写像光学系のレンズの条件を合焦条件に一致させて、二次元画像を取得することができる。
なお、本発明の第5の実施の形態及び第6の実施の形態は、これまで説明してきたものに限定されるものではない。例えば、図17に示す構成の電子光学装置に関連して、ウエハのような非透過性の試料から二次元画像を取得する際にレンズを合焦条件に一致するよう設定する手順について説明したが、試料がステンシルマスクのような透過性のものである場合にも、図16に示す構成の電子光学装置を用いて、同様の手順を実行することにより、合焦条件に一致するようレンズを設定することが可能である。
ここで、ウエハの検査工程における検査手順について、図19を用いて説明する。一般に、電子線を用いた欠陥検査装置は高価であり、またスループットも他のプロセス装置に比べて低いために、現状では最も検査が必要と考えられている重要な工程(例えばエッチング、成膜、又はCMP(化学機械研磨)平坦化処理等)の後に、また、配線工程では一層微細な配線工程部分、すなわち配線工程の1から2工程及び前工程のゲート配線工程等に利用されている。
検査されるウエハは大気搬送系及び真空搬送系を通して、超精密X−Yステージ上に位置合わせ後、静電チャック機構等により固定され、以後、図19の手順に従って欠陥検査等が行われる。はじめに光学顕微鏡により、必要に応じて各ダイの位置確認や、各場所の高さ検出が行われ記憶される(ステップ1141)。光学顕微鏡はこの他に欠陥等の見たい所の光学顕微鏡像を取得し、電子線像との比較等にも使用される。次にウエハの種類(どの工程後か、ウエハのサイズは200mmか、300mmか等)に応じたレシピの情報を装置に入力し(ステップ1142)、以下、検査場所の指定、電子光学系の設定(ステップ1143)、検査条件の設定(ステップ1144)等を行なった後、画像取得を行いながら通常はリアルタイムで欠陥検査を行う。セル同士の比較、ダイ比較等が、アルゴリズムを備えた高速の情報処理システムにより検査が行なわれ、必要に応じてCRT等に結果を出力や、メモリへ記憶を行う。
欠陥にはパーティクル欠陥、形状異常(パターン欠陥)、及び電気的(配線又はビア等の断線及び導通不良等)欠陥等が有り、これらを区別したり、欠陥の大きさやキラー欠陥(チップの使用が不可能になる重大な欠陥等)の分類を自動的にリアルタイムで行うことも出来る。電気的欠陥の検出はコントラスト異常を検出することで達成される。例えば導通不良の場所は電子線照射(500eV程度)により、通常正に帯電し、コントラストが低下するので正常な場所と区別ができる。この場合の電子線照射手段とは、通常検査用の電子線照射手段以外に別途、電位差によるコントラストを際立たせるために設けた低電位(低エネルギ)の電子線発生手段(熱電子発生、UV/光電子)をいう。検査対象領域に検査用の電子線を照射する前に、この低電位(エネルギ)の電子線を発生・照射する。検査用の電子線を照射することでウエハを正に帯電させることができる写像投影方式の場合は、仕様によっては、別途低電位の電子線発生手段を設ける必要はない。また、ウエハ等の試料に基準電位に対して、正又は負の電位をかけること等による(素子の順方向又は逆方向により流れ易さが異なるために生じる)コントラストの違いから欠陥検出が出来る。線幅測定装置及び合わせ精度測定にも利用できる。
電子線によるウエハ等の試料の検査は、図20に示す基本的な手順にしたがって行われる。まず、ステップ1151において、搬送機構よりウエハがステージ上に投入される。通常、検査されるべきウエハは複数枚(例えば25枚)を1組としてカセットホルダ内に収納され、その中から1枚ずつ又は複数枚同時に取り出されて欠陥検査装置のステージ上に載置されるが、欠陥検査装置は真空状態のハウジング内に設置されるため、被検査ウエハをカセットホルダから取り出してステージに載置する作業及び検査の終了したウエハをハウジングから取り出す作業を行うには、大気と真空との間をインターフェースする装置が必要である。そこで、ウエハの投入に際して、カセットホルダから取り出されたウエハはミニエンバイロメント装置において清浄にされてからローディングチャンバ内に搬入される。ローディングチャンバはシャッタを介してハウジングと連結されているので、ウエハがローディングチャンバ内に搬入されると、ローディングチャンバ内は真空に引かれる。ローディングチャンバ内が真空になると、シャッタが開かれてローディングチャンバとハウジングとが連絡され、検査済みのウエハがステージから取り外されてハウジングから排出されるとともに、検査されるべきウエハがローディングチャンバからハウジングへ搬送されてステージ上に載置される。
これに続いて、ステップ1152においてアライメント操作が行われ、ウエハの位置合わせが行われる。ウエハがローディングチャンバからステージ上に載置されたとき、通常、ウエハのダイのx軸又はy軸は、ステージの移動方向又は電子線の走査方向と一致しない。そこで、ウエハのダイについて正確な検査を行うために、最初に、ウエハのダイを構成する軸がステージの移動方向又は電子線の走査方向と一致するよう、ウエハをステージ上で回転させてダイの角度ずれを補正する。この操作はアライメントと呼ばれる。
ステップ1152のアライメント操作の後、検査に関する条件等を設定するレシピを作成するステップ1153が行われる。レシピは被検査ウエハに最低1種類は必要であるが、複数の検査条件に対応するために、1枚の被検査ウエハに対して、複数のレシピが存在することもある。また、同一パターンの被検査ウエハが複数枚ある場合、一種類のレシピで複数のウエハを検査してもよい。過去に作成されたレシピで検査する場合には、検査動作の前にレシピを作成する必要がない。
次いで、ステップ1154において、検査動作が、レシピに記載された条件、シーケンスに従って実行され、ウエハが検査される。欠陥抽出は、検査動作中に欠陥を発見するごと即時行われ、抽出された欠陥はステップ1155において分類され、抽出された欠陥の位置等の情報が分類情報や欠陥の画像とともに蓄積され、また、抽出欠陥の位置などの欠陥情報が操作画面上に表示される(ステップ1156)。こうしてウエハの検査が終了すると、そのウエハが排出され(ステップ1157)、次のウエハが搬送されて上記の一連の動作が繰り返される。なお、経路1158は、過去に作成されたレシピで検査する場合、検査動作直前にレシピの作成が不要であることを示している。
図20
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において、検査動作(ステップ1154)は、レシピに記載された条件、シーケンスに従いウエハの検査を行う。欠陥抽出は、検査動作中欠陥を発見する毎に即時行われ、次のa)〜c)の動作をほぼ並列に実行する。
a)欠陥分類(ステップ1155)を行い、結果出力ファイルに抽出欠陥情報と欠陥分類情報を追加する。
b)抽出欠陥画像を画像専用結果出力ファイル又はa)の結果出力ファイルに追加する(ステップ1156)。
c)抽出欠陥の位置などの欠陥情報を操作画面上に表示する。
被検査ウエハ単位で検査が終了すると、次のa)〜c)の動作をほぼ並列に実行する。
a)結果出力ファイルをクローズして保存する。
b)外部からの通信が検査結果を要求する場合、検査結果を送る。
c)ウエハを排出する。
連続的にウエハを検査する設定がなされている場合、次の被検査ウエハを搬送して、前記一連の動作を繰り返す。
以下、図20のフローについて、さらに詳細を述べる。
(1)レシピ作成(ステップ1153)
レシピとは、検査に関係する条件等の設定ファイルであり保存する事も可能である。検査時もしくは検査前にレシピを使用して装置設定を行うが、レシピに記載された検査に関係する条件とは、
a)検査対象ダイ
b)ダイ内部検査領域
c)検査アルゴリズム
d)検出条件(検査感度等、欠陥抽出に必要な条件)
e)観察条件(倍率、レンズ電圧、ステージ速度、検査順序等、観察に必要な条件)
などである。c)検査アルゴリズムについては、具体的に後述する。
この中で、検査対象ダイの設定は、図21に示される様に、操作画面に表示されたダイマップ画面に対して、検査するダイをオペレータが指定する。図21の例では、ウエハ端面のダイa、前工程で明らかに不良と判定されたダイbをグレイアウトして検査対象から削除し、残りを検査対象ダイとしている。また、ウエハ端面からの距離や前工程で検出されたダイの良否情報をもとに自動的に検査ダイを指定する機能も有している。
また、ダイ内部の検査領域の設定は、図22に示される様に操作画面に表示されたダイ内部検査領域設定画面に対して、検査領域をオペレータが光学顕微鏡もしくはEB顕微鏡により取得した画像をもとにマウス等の入力機器で指定する。図22の例では、実線で指した領域1161と破線で指した領域1162を設定している。
領域1161は、ダイのほぼ全体を設定領域としている。検査アルゴリズムは隣接ダイ比較法(ダイ−ダイ検査)としこの領域に対する検出条件、観察条件の詳細は、別に設定する。領域1162は、検査アルゴリズムをアレイ検査(検査)としこの領域に対する検出条件、観察条件の詳細は、別に設定する。すなわち複数の検査領域の設定が可能でかつ、検査領域は、それぞれ独自の検査アルゴリズムや検査感度を条件設定出来る。また検査領域は重ね合わせる事も可能で、同じ領域に対して、異なる検査アルゴリズムを同時に処理することも可能である。
(2)検査動作(ステップ1154)
検査は、被検査ウエハに対して図23
1146103043795_2
の様に或る走査幅に細分され走査する。走査幅は、ほぼラインセンサの長さで決まるが、ラインセンサの端部が少し重なる様に設定してある。これは検出した欠陥を最終的に統合処理する場合にライン間の連続性を判断するため、及び、比較検査を行う際に画像アライメントするための余裕を確保するためである。重なり量は2048ドットのラインセンサに対して16ドット程度である。
走査方向及びシーケンスを、模式的に図24の(A)及び(B)に示す。オペレータは、図示のような、検査時間短縮のための双方向動作Aと機械制限からの単方向動作Bとのいずれかを選択することができる。また、レシピの検査対象ダイ設定を元に走査量を減らす動作を自動演算して検査する機能も有している。図25は、検査ダイ1171が1個の場合の走査例を示しており、不要な走査は行われていない。
本発明の検査装置で行う検査のアルゴリズムは、大別して、アレイ検査(Cell検査)及びランダム検査(Die検査)の2種類であり、ランダム検査は、比較対象により、さらに以下にように区分される。
a)隣接ダイ比較法(Die-Die検査)
b)基準ダイ比較法(Die-AnyDie検査)
c)キャド・データ比較法(CadData-AnyDie検査)。
一般に、ゴールデンテンプレート方式と呼ばれる方式は、b)基準ダイ比較法とc)キャド・データ比較法を含み、基準ダイ比較法においては基準ダイをゴールデンテンプレートとするが、キャド・データ比較法おいてはキャド・データをゴールデンテンプレートとする。以下、各アルゴリズムの動作を述べる。
(1)アレイ検査(Cell検査)
アレイ検査は、周期構造の検査に適用される。DRAMセルなどはその一例である。検査は、基準とする参照画像と被検査画像の比較を行い、その差分を欠陥として抽出する。参照画像と被検査画像とは、二値化画像であっても、検出精度を向上させるよう多値画像であっても構わない。参照画像と被検査画像の差分そのものを、検出された欠陥として扱ってよく、更に、検出した差分の差分量や差分のある画素の合計面積などの差分情報を元にして、誤検出を防ぐための2次的な判定を行っても良い。
アレイ検査においては、参照画像と被検査画像の比較は構造周期単位で行われる。即ち、CCDなどで一括取得した画像を読み出しながら1構造周期単位で比較しても良いし、参照画像がn個の構造周期単位であれば、n個の構造周期単位同時に比較できる。
参照画像の生成方法の一例を図26に示す。ここでは、1構造周期単位で比較する例を述べるので1構造周期単位生成を表す。同じ方法で周期数をnにする事も可能である。前提として、図26での検査方向は矢印Aの方向である。また周期tを被検査周期とする。周期の大きさはオペレータが画像を見ながら入力するので、図26において周期t〜tは容易に認識できる。
参照周期画像は、各画素において被検査周期直前の周期t〜tを加算し平均して生成する。t〜tのいずれかに欠陥が存在しても平均処理されるので影響は少ない。この形成された参照周期画像と被検査周期tの画像を比較して欠陥の抽出を行う。
次に、被検査周期t5の画像を検査する場合、周期t〜tを加算平均して参照周期画像を生成する。以下、同様に被検査周期画像取得以前に得た画像より、被検査周期画像を生成して検査を連続させる
(2)ランダム検査(Die検査)
ランダム検査は、ダイの構造に制限されず適用できる。検査は、基準となる参照画像と被検査画像の比較を行い、その差分を欠陥として抽出する。参照画像と被検査画像は、二値化画像でも、検出精度を向上するよう多値画像であっても構わない。参照画像と被検査画像の差分そのものを、検出された欠陥として扱ってよく、更に、検出した差分の差分量や差分のある画素の合計面積などの差分情報を元にして、誤検出を防ぐため、2次的な判定を行っても良い。
ランダム検査は参照画像の求め方で分類することが出来る。以下、各求め方における動作を説明する。
A.隣接ダイ比較法(Die-Die検査)
参照画像は、被検査画像と隣接したダイである。被検査画像に隣り合った2つのダイと比較して欠陥を判断する。この方法は、図28に示す、画像処理装置のメモリ1181とメモリ1182がカメラ1183からの経路1184に接続するようスイッチ1185、スイッチ1186を設定した状況で、以下のステップa)〜i)を有する。
a)走査方向Sに従いダイ画像1(図27)を経路1184からメモリ1181に格納するステップ。
b)ダイ画像2を経路1184からメモリ1182に格納するステップ。
c)上記b)と同時に経路1187からダイ画像2を取得しながら、取得したダイ画像2と、ダイにおける相対位置が同じであるメモリ1181に格納された画像データとを比較して差分を求めるステップ。
d)上記c)の差分を保存するステップ。
e)ダイ画像3を経路1184からメモリ1181に格納するステップ。
f)上記e)と同時に経路1187からダイ画像3を取得しながら、取得したダイ画像3と、ダイにおける相対位置が同じであるメモリ1182に格納された画像データとを比較して差分を求めるステップ。
g)上記f)の差分を保存するステップ。
h)上記d)とg)で保存された結果より、ダイ画像2の欠陥を判定するステップ。
i)以下、連続したダイにおいてa)からh)を繰り返すステップ。
設定によって、上記c)、f)において差分を求める前に、比較する2つの画像の位置差が無くなる様に補正する(位置アライメント)。または、濃度差が無くなる様に補正する(濃度アライメント)。もしくはその両方の処理を行ってもよい。
B.基準ダイ比較法(Die-AnyDie検査)
オペレータにより基準ダイを指定する。基準ダイはウエハ上に存在するダイもしくは、検査以前に保存してあるダイ画像であり、まず基準ダイを走査もしくは転送して画像をメモリに保存して参照画像とする。以下、この方法で行われるa)〜h)のステップを、図28及び図29を参照しながら説明する。
a)オペレータが基準ダイを、被検査ウエハのダイより選択、もしくは検査以前に保存してあるダイ画像より選択するステップ。
b)基準ダイが被検査ウエハに存在する場合、画像処理装置のメモリ1181もしくはメモリ1182の少なくとも一方がカメラ1183からの経路1184に接続するようにスイッチ1185、スイッチ1186を設定するステップ。
c)基準ダイが検査以前に保存してあるダイ画像の場合、画像処理装置のメモリ1181とメモリ1182のうちの少なくとも一方がダイ画像である参照画像を保存してあるメモリ1188からの経路1189に接続するようにスイッチ1185、スイッチ1186を設定するステップ。
d)基準ダイが被検査ウエハに存在する場合、基準ダイを走査して、基準ダイ画像である参照画像を画像処理装置のメモリに転送するステップ。
e)基準ダイが検査以前に保存してあるダイ画像の場合、走査を必要とせず、基準ダイ画像である参照画像を画像処理装置のメモリに転送するステップ。
f)被検査画像を順次走査して得られる画像と、基準ダイ画像である参照画像を転送されたメモリの画像と、ダイにおける相対位置が同じである画像データとを比較して差分を求めるステップ。
g)上記f)で得られた差分より欠陥を判定するステップ。
h)以下、連続して、図30に示すように、基準ダイの走査位置と被検査ダイの同じ部分をウエハ全体について検査し、ダイ全体を検査するまで基準ダイの走査位置を変更しながら上記d)からg)を繰り返すステップ。
設定によって、上記f)において差分を求める前に、比較する2つの画像の位置差が無くなる様に補正する(位置アライメント)。もしくは濃度差が無くなる様に補正する(濃度アライメント)。もしくはその両方の処理を行ってもよい。
上記ステップd)もしくはe)において、画像処理装置のメモリに蓄えられる基準ダイ画像は、基準ダイ全てでも基準ダイの一部でもよく、基準ダイの一部を基準ダイ画像としたときには、基準ダイの一部を更新しながら検査する。
C.キャド・データ比較法(CadData-AnyDie検査)
図31に示した半導体製造工程において、キャドによる半導体パターン設計工程の出力であるキャド・データより参照画像を作成し、基準画像とする。基準画像は、ダイ全体であっても、検査部分を含む部分的な物であっても良い。
このキャド・データは、通常、ベクタデータであり、走査動作によって得られる画像データと等価なラスタデータに変換しないと参照画像として使用出来ない。そこで、キャド・データであるベクタデータをラスタデータに変換するが、この変換は検査時に被検査ダイを走査して得られる画像走査幅の単位で行われる。このとき、被検査ダイを走査して得る予定の画像とダイにおける相対位置が同じである画像データについて変換が行われる。検査走査と変換作業とはオーバラップして行われる。
上記の、ベクタデータをラスタデータに変換する作業には、以下の機能の少なくとも1つを追加してもよい。
a)ラスタデータの多値化機能
b)上記a)に関して多値化の階調重みやオフセットを、検査装置の感度に鑑みて設定する機能
c)ベクタデータをラスタデータに変換した後で、膨張、収縮など画素を加工する画像処理を行う機能
図28において、キャド・データ比較法による検査ステップは、以下のa)〜f)のステップを含む。
a)計算機1190でキャド・データをラスタデータに変換し、且つ上記付加機能で参照画像を生成してメモリ1188に保存するステップ
b)画像処理装置のメモリ1181もしくはメモリ1182の少なくとも一方がメモリ1188からの経路1184に接続するようにスイッチ1185、スイッチ1186を設定するステップ
c)メモリ1188の参照画像を画像処理装置のメモリに転送するステップ
d)被検査画像を順次走査して得られる画像と、参照画像が転送されたメモリの画像と、ダイにおける相対位置が同じである画像データとを比較して差分を求めるステップ
e)上記d)で得られた差分より欠陥を判定するステップ、
f)以下、連続して、図30で示すように、基準ダイの走査位置を参照画像とし被検査ダイの同じ部分をウエハ全体検査し、ダイ全体を検査するまで基準ダイの走査位置を変更しながら上記a)からe)を繰り返すステップ
設定によって、上記ステップd)において差分を求める前に、比較する2つの画像の位置差が無くなる様に補正する(位置アライメント)。もしくは濃度差が無くなる様に補正する(濃度アライメント)。もしくはその両方の処理を行ってもよい。
上記ステップc)において、画像処理装置のメモリに蓄えられる基準ダイ画像は、基準ダイ全てでも基準ダイの一部でもよい。基準ダイの一部を基準ダイ画像としたときには、基準ダイの一部を更新しながら検査を行ってもよい。
(3)フォーカスマッピング
フォーカス機能の基本的流れを、図32に示す。まずアライメント動作(ステップ1202)を含んだウエハ搬送(ステップ1201)の後、検査に関係する条件等を設定したレシピを作成する(ステップ1203)。このレシピの1つとしてフォーカスマップレシピがあり、ここで設定されたフォーカス情報に従い、オートフォーカス状態で検査動作及びレビュー動作が行われる(ステップ1204)。この後、ウエハが排出される(ステップ1205)。
以下、フォーカスマップレシピの作成手順とオートフォーカスの動作手順とを説明する。
1.フォーカスマップレシピの作成手順
フォーカスマップレシピは、独立的な入力画面を有しており、オペレータは次のa)〜c)のステップを実行してレシピを作成する。
a)図33の位置選択スイッチ1211により、フォーカス値を入力するダイ位置やダイの中のパターン等、フォーカスマップ座標を入力するステップ
b)フォーカス値を自動測定する場合に必要な、ダイパターンを設定するステップ(なお、このステップはフォーカス値を自動測定しない場合、スキップできる)
c)上記a)で決められたフォーカスマップ座標のベストフォーカス値を設定するステップ
なお、上記ステップa)では、オペレータは任意のダイを指定することができ、また、オペレータが全てのダイ若しくはn個毎のダイを選択することができるよう設定することも可能である。また、オペレータは、入力画面として、ウエハ内のダイ配列を模式的に表現した図又は実画像を使った画像を選択することができる。
上記ステップc)においては、オペレータは、ベストフォーカス値の設定を、図33のマニュアル・スイッチ1213を用いてマニュアルで、フォーカス用電極の電圧値に連動したフォーカス・スイッチ1212で、又はオート・スイッチ1214で自動的に選択・設定することができる。
2.フォーカス値自動測定手順
上記ステップc)において自動的にフォーカス値を求める手順の一例は、以下のステップを含む。
a)図34に示すように、フォーカス位置Z=1の画像を求め、そのコントラストを計算するステップ
b)上記ステップa)をZ=2、3、4においても行うステップ
c)上記ステップa)、b)で得られたコントラスト値から回帰させ、コントラスト関数を求めるステップ
d)コントラスト関数の最大値を与えるZを計算で求め、これをベストフォーカス値とするステップ
例えば、フォーカス値を自動測定する場合に必要なダイパターンとして、図35に示すようなラインとスペースが選択された場合には、良い結果が得られる。コントラストは白黒パターンがあれば形状によらず計測可能である。
上記ステップa)〜d)を行うことによって、1点のベストフォーカス値が求まる。このときのデータ形式は(X,Y,Z)であって、フォーカスを求めた座標XYとベストフォーカス値Zとのセットであり、フォーカスマップレシピで決められたフォーカスマップ座標数(X,Y,Z)が存在することになる。これはフォーカスマップレシピの一部であり、フォーカスマップファイルと呼ばれる。
3.オートフォーカスの動作手順
画像を取得する検査動作及びレビュー動作時に、フォーカスマップレシピに基づいてベストフォーカスを設定する方法は、次のように行われる。
まず、フォーカスマップレシピの作成時に作成されたフォーカスマップファイル1を元に位置情報をさらに細分化し、このときのベストフォーカスを計算で求めて、細分化したフォーカスマップファイル2を作成する。この計算は補間関数で行われ、補間関数は、リニア補間やスプライン補間等でフォーカスマップレシピの作成時にオペレータにより指定される。次いで、ステージのXY位置を監視して、現在のXY位置に適した、フォーカスマップファイル2に記載されたフォーカス値にフォーカス用電極の電圧を変更する。
さらに具体的に説明すると、図36の(A)〜(C)において、黒丸がフォーカスマップファイル1のフォーカス値、白丸がフォーカスマップファイル2のフォーカス値であるとすると、フォーカスマップファイルのフォーカス値の間をフォーカスマップファイルのフォーカス値で補間し、走査に従いフォーカス位置のZ座標を変化させてベストフォーカスを維持する。このとき、フォーカスマップファイル(白丸で示す)の間は、次の変更する位置まで、前の値が保持される。
図37は、本発明に係る欠陥検査装置を使用した製造ラインの一例を示している。検査装置1221で検査されるウエハのロット番号、製造に経由した製造装置履歴等の情報をSMIFまたはFOUP1222に備えられたメモリから読み出すか、または、そのロット番号を、SMIF、FOUP又はウエハカセットのID番号を読むことにより認識できるようになっている。
欠陥検査装置1221は生産ラインのネットワーク・システムと接続することが可能となっており、このネットワーク・システム1223を介して、生産ラインを制御している生産ラインコントロールコンピュータ1224、各製造装置1225及び別の検査装置に、被検査物であるウエハのロット番号などの情報とその検査結果を送ることが出来る。製造装置には、リソグラフィー関連装置例えば露光装置、コーター、キュア装置、デベロッパ等、又は、エッチング装置、スパッタ装置及びCVD装置などの成膜装置、CMP装置、各種計測装置、他の検査装置等が含まれる。
ウエハの検査においては、分解能の観点からは、電子線をウエハに衝突させ、ウエハから放出された電子を検出して表面の画像を得ることが望ましい。したがって、これまでは、主に、ウエハから放出された二次電子、反射電子、後方散乱電子を中心に例を挙げて説明してきた。しかし、検出される電子は、基板の表面の情報を得ているものであれば何でも良く、例えば、基板付近に逆電界を形成することにより、基板に直接衝突せずに、基板付近で感謝するミラー電子(広義には反射電子とも言う)、或いは基板を透過する透過電子等でも良い。特にミラー電子を用いた場合には、電子が試料に直接衝突しないので、チャージアップの影響が極めて小さいという利点がある。
ミラー電子を利用する場合、ウエハに、加速電圧よりも低い負の電位を印加し、ウエハ付近に逆電界を形成する。この負の電位は、ウエハの表面付近で殆どの電子線が戻される程度の値に設定するのがよい。具体的には、電子銃の加速電圧よりも0.5〜1.0V以上の低い電位に設定すればよい。例えば、本発明の場合、加速電圧が−4kVの場合、試料への印加電圧は−4.0005kV〜−40050kVに設定するのが好ましい。更に望ましくは、−4.0005kV〜−40020kVがよく、更に好ましくは−4.0005kV〜−4.010kVに設定するのが好適である。
また、透過電子を利用する場合には、加速電圧を−4kVに設定したとき、ウエハへの印加電圧は0〜−4kV、好ましくは0〜−3.9kV、更に好ましくは0〜−3.5kVに設定するのが好適である。また、光線やX線も利用して良い。これは、本発明に係る欠陥検査装置でのアライメント、二次系、ダイ比較等に十分に適用可能である。
また、本発明に係る欠陥検査装置において検出する電子又は二次ビームは、試料表面の情報を得ているものであれば任意のものでよく、試料に一次電子ビームを衝突させて得られる二次電子、反射電子(ミラー電子とも言う)、後方散乱電子ばかりでなく、試料付近に逆電界をかけ、一次電子ビームを試料に衝突させることなく、試料付近で反射される反射電子も含まれる。更に、一次ビームは電子だけでなく光線であってもよい。一次ビームが光線の場合には、二次ビームも光線となり、UV光線の場合には二次ビームは電子となる。
以上、本発明の若干の実施の形態について詳述したところから理解されるように、本発明は、以下のような作用効果を奏することができる。
試料パターンの検査システムの主要構成要素を示す立面図である。 試料パターンの検査システムの主要構成要素を示す正面図である。 試料パターンの検査システムのミニエンバイロメント装置の構成を示す図である。 試料パターンの検査システムのローダハウジングの構成を示す図である。 試料パターンの検査システムにおける電位印加機構を示す図である。 図1に示す検査システムにおける電子ビームキャリブレーション機構の構成を概略的に示す図である。 マルチビーム方式を採用した、本発明に係る電子線装置の第1の実施の形態を概略的に示す図である。 図7に示す電子光学装置のマルチアノードの拡大平面図である。 シングルビーム方式の電子光学装置を採用した、本発明に係る電子線装置の第2の実施の形態を概略的に示す図である。 本発明に係るXY座標補正装置の構成を示すブロック図である。 図10に示したXY座標補正装置において実行されるXY座標の直交誤差性を補正する補正方法を説明するための説明図である。 図10に示したXY座標補正装置によるXY座標の補正結果を示すためのグラフであり、(A)は補正なしの場合、(B)はレベル1の補正を行った場合、(C)はレベル2の補正を行った場合の結果の誤差をベクトル表示するグラフである。 電子線装置によるウエハの検査を説明するための図であって、(A)はウエハの全体図を、(B)はウエハ上のダイの一部の拡大図を示している。 写像投影方式の電子光学装置を採用した、本発明に係る電子線装置の第3の実施の形態を概略的に示す図である。 (A)は、マルチ光軸マルチビーム方式の電子光学装置を採用した、本発明に係る電子線装置の第4の実施の形態を概略的に示す図であり、(B)は(A)に示す拡大レンズの平面図であり、(C)は(A)に示すアノードの平面図である。 試料が電子線を透過する場合の、本発明に係る電子線装置の第5の実施の形態を概略的に示す図である。 試料が電子線を透過しない場合の、本発明に係る電子線装置の第6の実施の形態を概略的に示す図である。 (A)〜(D)は、図17に示す電子線装置の動作を説明するための図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順の基本的な流れを説明する図である。 検査対象ダイの設定を示す図である。 ダイ内部の検査領域の設定を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順を説明する図である。 (A)及び(B)は、半導体デバイス製造方法の検査手順を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順における、検査ダイが1個の場合の走査例を示す図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順における、参照画像の生成方法を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順における隣接ダイ比較方法を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順における隣接ダイ比較方法を実施するシステム構成を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順における基準ダイ比較方法を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順における基準ダイ比較方法を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順における基準ダイ比較方法を説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 (A)〜(C)は半導体デバイス製造方法の検査手順におけるフォーカスマッピングを説明する図である。 本発明に係る電子線装置を製造ラインに接続した実施の形態を示す図である。

Claims (12)

  1. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置であって、該電子線装置は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算手段と、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正手段と、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正手段と
    からなり、
    第2の演算手段及び第3の演算手段は、回帰演算手段であって、
    Δx=a+bx+cy+d+e (1)
    Δy=a+bx+cy+d+e (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算手段を備え、
    第2の演算手段はさらに、XY座標系の直交誤差を求められた係数c及びbの差として演算する手段を備え、
    第3の演算手段はさらに、求められた係数d、d、e、eを、
    Δx=d+e (3)
    Δy=d+e (4)
    で表される式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段を備えている
    ことを特徴とする電子線装置。
  2. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置であって、該電子線装置は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算手段と、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正手段と、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正手段と
    からなり、
    第2の演算手段及び第3の演算手段は、回帰演算手段であって、
    Δx=a+bx+cy+d+e (1)
    Δy=a+bx+cy+d+e (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算手段を備え、
    第2の演算手段はさらに、XY座標系の直交誤差を求められた係数c及びbの差として演算する手段を備え、
    第3の演算手段はさらに、
    直交誤差補正手段により直交誤差を補正した後の、第1の演算手段により得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算手段と、
    求められた係数a〜e及びa〜eを、式(1)及び(2)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段と
    を備えている
    ことを特徴とする電子線装置。
  3. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置であって、該電子線装置は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算手段と、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正手段と、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正手段と
    からなり、
    第2の演算手段は、
    回帰演算手段であって、
    Δx=a+bx+cy (1)
    Δy=a+bx+cy (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜c及びa〜cを回帰演算により求める回帰演算手段と、
    XY座標系の直交誤差を係数c及びbの差として演算する手段と
    を備え、
    第3の演算手段は、
    直交誤差補正手段により直交誤差を補正した後の、第1の演算手段により得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、
    Δx=d+e (3)
    Δy=d+e (4)
    で表される式(3)及び(4)を満足する係数d、e、d及びeを回帰演算により求める回帰演算手段と、
    求められた係数d、e、d及びeを、式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段と
    を備えている
    ことを特徴とする電子線装置。
  4. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置であって、該電子線装置は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算手段と、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算手段と、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正手段と、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正手段と
    からなり、
    第2の演算手段は、
    回帰演算手段であって、
    Δx=a+bx+cy (1)
    Δy=a+bx+cy (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜c及びa〜cを回帰演算により求める回帰演算手段と、
    XY座標系の直交誤差を係数c及びbの差として演算する手段と
    を備え、
    第3の演算手段は、
    直交誤差補正手段により直交誤差を補正した後の、第1の演算手段により得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、
    Δx=a+bx+cy+d+e (3)
    Δy=a+bx+cy+d+e (4)
    で表される式(3)及び(4)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算手段と、
    求められた係数a〜e及びa〜eを、式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算する手段と
    を備えている
    ことを特徴とする電子線装置。
  5. 請求項いずれかに記載の電子線装置において、該装置はさらに、
    回帰演算手段により得られた係数a及びaをX軸方向及びY軸方向のシフト量とし、該シフト量を補正する手段と、
    回帰演算手段により得られた係数b及びcを、X軸方向及びY軸方向のスケール誤差とし、該スケール誤差を補正する手段と
    を備えていることを特徴とする電子線装置。
  6. 請求項1〜いずれかに記載の電子線装置において、
    ビーム偏向器は、偏向電極を備え、
    ビーム偏向補正手段は、偏向電極への電圧を調整する手段である
    ことを特徴とする電子線装置。
  7. 請求項1〜いずれかに記載の電子線装置において、該装置はさらに、
    1次電子ビームの照射により試料から放出された2次電子ビームを検出する検出手段と、
    検出手段の出力に基づいて試料表面のパターンの画像情報を得る手段と、
    得られた画像情報と、当該試料上の異なる位置の同一パターンの画像情報、又は、予め比較対照として記憶された参照パターンの画像情報とを対比することにより、パターンの欠陥を検出するパターン欠陥検出手段と
    を備えていることを特徴とする電子線装置。
  8. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置におけるステージ位置誤差補正方法であって、該方法は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算ステップと、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正ステップと、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正ステップと
    からなり、
    第2の演算ステップ及び第3の演算ステップは、回帰演算ステップであって、
    Δx=a+bx+cy+d+e (1)
    Δy=a+bx+cy+d+e (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算ステップを備え、
    第2の演算ステップはさらに、XY座標系の直交誤差を求められた係数c及びbの差として演算するステップを備え、
    第3の演算ステップはさらに、求められた係数d、d、e、eを、
    Δx=d+e (3)
    Δy=d+e (4)
    で表される式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算するステップを備えている
    ことを特徴とするステージ位置誤差補正方法。
  9. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置におけるステージ位置誤差補正方法であって、該方法は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算ステップと、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正ステップと、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正ステップと
    からなり、
    第2の演算ステップ及び第3の演算ステップは、回帰演算ステップであって、
    Δx=a+bx+cy+d+e (1)
    Δy=a+bx+cy+d+e (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算ステップを備え、
    第2の演算ステップはさらに、XY座標系の直交誤差を求められた係数c及びbの差として演算するステップを備え、
    第3の演算ステップはさらに、
    直交誤差補正ステップにより直交誤差を補正した後の、第1の演算ステップにより得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、式(1)及び(2)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算ステップと、
    求められた係数a〜e及びa〜eを、式(1)及び(2)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算するステップと
    を備えている
    ことを特徴とするステージ位置誤差補正方法。
  10. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置におけるステージ位置誤差補正方法であって、該方法は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算ステップと、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正ステップと、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正ステップと
    からなり、
    第2の演算ステップは、
    回帰演算ステップであって、
    Δx=a+bx+cy (1)
    Δy=a+bx+cy (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜c及びa〜cを回帰演算により求める回帰演算ステップと、
    XY座標系の直交誤差を係数c及びbの差として演算するステップと
    を備え、
    第3の演算ステップは、
    直交誤差補正ステップにより直交誤差を補正した後の、第1の演算ステップにより得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、
    Δx=d+e (3)
    Δy=d+e (4)
    で表される式(3)及び(4)を満足する係数d、e、d及びeを回帰演算により求める回帰演算ステップと、
    求められた係数d、e、d及びeを、式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算するステップと
    を備えている
    ことを特徴とするステージ位置誤差補正方法。
  11. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置におけるステージ位置誤差補正方法であって、該方法は、
    位置決めした基準となる試料上の複数の任意の基準点の計算上のXY座標と、それら基準点の干渉計により測定されたXY座標(x,y)との座標誤差Δx及びΔyを算出する第1の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、XY座標の直交誤差を演算する第2の演算ステップと、
    算出された座標誤差Δx及びΔyに基づいて、電子線装置の干渉計のミラー歪みによる誤差を演算する第3の演算ステップと、
    演算された直交誤差に基づき、試料の検査時に、干渉計により得られた試料上の検査位置のY座標(y)を補正する直交誤差補正ステップと、
    演算されたミラー歪みによる誤差に基づき、試料の検査時に、2次電子光学系に配置されたビーム偏向器の偏向を補正するビーム偏向補正ステップと
    からなり、
    第2の演算ステップは、
    回帰演算ステップであって、
    Δx=a+bx+cy (1)
    Δy=a+bx+cy (2)
    で表される式(1)及び(2)を満足する係数a〜c及びa〜cを回帰演算により求める回帰演算ステップと、
    XY座標系の直交誤差を係数c及びbの差として演算するステップと
    を備え、
    第3の演算ステップは、
    直交誤差補正ステップにより直交誤差を補正した後の、第1の演算ステップにより得られた座標誤差Δx及びΔyに基づいて、
    Δx=a+bx+cy+d+e (3)
    Δy=a+bx+cy+d+e (4)
    で表される式(3)及び(4)を満足する係数a〜e及びa〜eを回帰演算により求める回帰演算ステップと、
    求められた係数a〜e及びa〜eを、式(3)及び(4)に代入して得られた式に、電子線装置の駆動時に干渉計から入力されるXY座標(x,y)を代入することにより得られたΔx及びΔyを、ミラー歪みによる誤差として演算するステップと
    を備えている
    ことを特徴とするステージ位置誤差補正方法。
  12. 電子線を用いて試料上のパターンを評価するための電子線装置におけるステージ位置誤差補正方法を実行するための、コンピュータにより読み取られて実行されるプログラムであって、請求項11いずれかに記載のステージ位置誤差補正方法を実行するためのコンピュータ・プログラム。
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