次に、図面に基づき本発明の実施例を詳述する。図1は本発明の冷却システムを備えた実施例としてのコンビニエンスストアCの店舗内の配置図、図2は本発明の冷却システムを構成する冷媒回路の概略図、図3は同図2の冷却システムを構成する制御回路(ブロック図)をそれぞれ示している。
図1において、Cはコンビニエンスストアで、例えば、店舗内一側近傍(図中上側)には、左側から右側へ順に扉を備えた4台の冷蔵ショーケース1、2、3、4、及び、ガラス扉を備えた1台の冷凍ショーケース5が設置されている。また、店舗内下側近傍にはアイス用平型の冷凍ショーケース6が設置されると共に、右側近傍には飲料用ガラス扉付きの冷蔵ショーケース7が設置されている。また、店舗内左側近傍にはレジカウンター8が設置されると共に、冷凍ショーケース6はこのレジカウンター8の近傍に設置されている。尚、店舗内の中央には冷却の必要の無い商品を陳列するためのゴンドラ棚9が複数設置されている。
前記冷蔵ショーケース1には、図2に示すように蒸発器1A(冷却器)及び送風機(図示せず)から成る冷却ユニット20(図2に点線枠で図示)が設けられている。該冷却ユニット20は、後述する冷却装置10を構成するもので、この冷却ユニット20にて冷蔵ショーケース1内を所定の冷蔵温度に冷却する。また、同様に各冷蔵ショーケース2、3、4、7、冷凍ショーケース5、6にもそれぞれ冷却ユニット20が設けられている。
そして、係る冷蔵ショーケース1、2、3内には日配品(弁当や惣菜)、冷蔵ショーケース4内にはデザートなどの冷蔵食品が陳列保存されると共に、冷蔵ショーケース7内には缶入りコーヒーや缶入りジュース、或いは、ボトル入り炭酸飲料等の冷蔵食品が陳列保存される。尚、店舗には店内の空調を行うエアコン21が設けられており、このエアコン21にも冷却ユニット20が設けられている。
また、前記冷凍ショーケース5及び6にも同様に蒸発器1A及び送風機から成る冷却ユニット20が設けられている。この冷却ユニット20も冷却装置10を構成するものであり、冷凍ショーケース5及び6内を所定の冷凍温度に冷却する。そして、係る冷凍ショーケース5内にはレトルト食品などの冷凍食品が陳列保存されると共に、冷凍ショーケース6内には、アイスクリームなどの冷凍食品が陳列保存される。
一方、前記冷却装置10は、コンプレッサ12と凝縮器13を備えたコンデンシングユニット11(点線枠)と、前記各冷却ユニット20とから構成されている。係るコンプレッサ12の吐出管12Aには凝縮器13が接続されており、この凝縮器13の出口側の配管13Aは、分岐して、各種ショーケースの各冷却ユニット20に設けられた電磁弁14に接続されている。各電磁弁14は、膨張弁15、及び、蒸発器、アキュムレータ(図示せず)を介してコンプレッサ12の吸入管12Bに接続されて周知の冷媒回路が構成されている。
詳しくは、凝縮器13の出口側の配管13Aは、分岐して冷蔵ショーケース1の冷却ユニット20に設けられた電磁弁14及び減圧装置としての膨張弁15に接続され、膨張弁15の出口側の配管15Aは、蒸発器1Aを介してコンプレッサ12の吸入管12Bに接続されている。また、分岐した配管13Aは、冷蔵ショーケース2の冷却ユニット20に設けられた電磁弁14及び膨張弁15に接続され、膨張弁15の出口側の配管15Aは、蒸発器2Aを介してコンプレッサ12の吸入管12Bに接続されている。
同様に分岐した配管13Aは、冷蔵ショーケース3の冷却ユニット20に設けられた電磁弁14及び膨張弁15に接続され、膨張弁15の出口側の配管15Aは、蒸発器3Aを介してコンプレッサ12の吸入管12Bに接続されている。以下同様に、分岐した配管13Aは、冷蔵ショーケース4、7、冷凍ショーケース5、6及びエアコン21の各冷却ユニット20に設けられた電磁弁14及び膨張弁15に接続されている。これら各膨張弁15の出口側の配管15Aは、各ショーケース4、7、5、6及びエアコン21の蒸発器4A、7A、5A、6A、21Aを介してコンプレッサ12の吸入管12Bに接続されている。
各電磁弁14は、各ショーケース1〜7、エアコン21にそれぞれ設けられた端末側のコントローラ32(図3に図示)にて開閉することにより各蒸発器への冷媒供給を制御するものである。該コントローラ32は、例えば庫内温度が所定温度より上昇して冷却が必要なときは電磁弁14を開き、庫内温度が設定温度に下がれば電磁弁14を閉じる。また、エアコン21では、店内温度が上昇して冷却が必要なとき、コントローラ32は電磁弁14を開き、店内温度が設定温度に下がればコントローラ32は電磁弁14を閉じる。
そして、コンプレッサ12で圧縮された高温高圧のガス媒体は、凝縮器13において、そこで送風機(図示せず)にて送風される空気と熱交換して放熱し、凝縮する。凝縮した冷媒は電磁弁14を経て膨張弁15に至り、この膨張弁15で絞られた冷媒は各種ショーケース1〜7の蒸発器1A〜7Aに流入し、そこで蒸発して気化することで冷却して周囲から熱を奪い、所定の冷凍・冷蔵効果を発揮する。また、エアコン21においては、蒸発器21Aが所定の冷却作用を発揮し、この冷却作用によって店舗内の空気を冷却して空調する。
前記、冷却装置10の運転時に各ショーケース1〜7の蒸発器1A〜7Aに発生した霜は、所定の時間間隔で除霜が行われる。この除霜動作は、蒸発器への冷媒循環を停止して送風機を運転し、通風によって蒸発器の除霜を行う所謂オフサイクル除霜と、その状態で更にヒータ(電気ヒータなど)で蒸発器の加熱を行うヒータ除霜との2種類の加熱手段がある。また、除霜には予め設定された所定の時間間隔で行う定時除霜と、使用者或いは保守管理者が任意の時間に強制的に行う強制除霜とがある。
該各ショーケース1〜7には、図3に示すように冷凍・冷蔵制御を行うコントローラ32(本発明の制御手段に相当)が設けられている。このコントローラ32は、24時間タイマ(本発明の時限手段に相当)の機能を有した汎用マイクロコンピュータにて構成されている。該コントローラ32には、蒸発器の温度設定や、除霜時間などの設定を行う入力スイッチ34、及び、入力スイッチ34からの入力や設定内容を表示する液晶ディスプレー36などが設けられている。また、各蒸発器には図示しない温度センサーが取り付けられており、この温度センサーはコントローラ32に接続されている。
係る冷蔵ショーケース1のコントローラ32は、除霜時の除霜により蒸発器1Aの温度が予め設定された所定温度に達したら、温度センサーで検出された蒸発器1Aの温度に基づいて除霜を終了し、冷却運転を開始するように構成されている。また、各種冷蔵ショーケース2、3、4、7、冷凍ショーケース5、6、及び、エアコン21にも冷凍・冷蔵制御を行うコントローラ32が設けられると共に、コンデンシングユニット11にもコントローラ32が設けられている。尚、ショーケース1のコントローラ32は、温度センサーが検出した蒸発器1Aの温度が所定の除霜終了温度(例えば+10℃など)になった時点で除霜を終了する。また、他のショーケース2〜7も同様にコントローラ32にて除霜が行われる。
そして、使用者や保守管理者が入力スイッチ34を操作することによって、各蒸発器1A〜7Aの強制除霜を実行できるように構成されている。この入力スイッチ34の操作情報データは、コントローラ32に入力され、入力された操作情報データは、コントローラ32から後述する主コントローラ22に送信される。尚、図3では冷蔵ショーケース1のコントローラ32のみ入力スイッチ34、及び、液晶ディスプレー36を図示し、他のコントローラ32はそれらの入力スイッチ34、及び、液晶ディスプレー36を省略している。また、コントローラ32は、従来技術で説明したものと同様の周期除霜の機能も有している。
また、冷却システムには、各ショーケース1〜7、エアコン21などを集中して制御する主コントローラ22が設けられており、前記各コントローラ32・・・はこの主コントローラ22に通信線を介して接続されている。主コントローラ22もコントローラ32同様に24時間タイマの機能を有した汎用マイクロコンピュータにて構成されている。この主コントローラ22には、各ショーケース1〜7、エアコン21の温度設定や、各蒸発器1A〜7A、21Aの除霜設定、及び、強制除霜の指令を行う入力スイッチ24が設けられ、この入力スイッチ24からの入力や設定内容を表示する液晶のディスプレー26などが設けられている。
該コントローラ32は、通常1日複数回予め決められた定時刻に蒸発器の除霜を行う定時除霜を実行し、この定時除霜の情報データは、コントローラ32から主コントローラ22に送信される。各蒸発器1A〜7Aの除霜は、24時間タイマに予め設定された時刻に基づいて主コントローラ22がコントローラ32に除霜指令を出す場合と、スタート時間を設定せずに所定の時刻から所定の時間間隔で主コントローラ22がコントローラ32に除霜指令を出す場合と、それら両方を併用した時間間隔で主コントローラ22がコントローラ32に除霜指令を出す場合などがある。また、定時除霜は、従来例で示した如き庫内を冷却できないため、各ショーケース1〜7に陳列された商品が少ないときに除霜を実行するように設定されている。
詳しくは、主コントローラ22は、例えば24時間タイマの時刻に基づいて2時30分、8時30分、14時30分、20時30分の1日4回コントローラ32への除霜指令を出す。また、主コントローラ22は、タイマのスタート時間を設定しない所定の時刻から所定の時刻までの周期で除霜指令を出す場合と、予めタイマのスタート時間を設定した所定の時刻から所定時刻までの周期で除霜指令を出す場合などがある。
係る弁当や惣菜、デザートやコーヒー等の冷蔵食品が陳列されるショーケースでは、1日に4回の除霜が行われている。また、アイスクリームやレトルト食品などの冷凍食品が陳列されるショーケースでは、1日2回の除霜が行われている。これを、店舗内に設置した各種ショーケースで説明すると、例えば冷凍ショーケース5、6では、1日2回加熱手段による除霜(定時除霜)、冷蔵ショーケース1、2、3、7では、1日4回のオフサイクル除霜(定時除霜)が行われる。
また、各種ショーケース1A〜7Aで実行される除霜動作においては、前述した如く通常定時で除霜が行われる定時除霜の場合と、強制的に除霜が行われる強制除霜や周期除霜の場合とがある(以下、定時除霜と強制除霜の場合で説明する)。この定時除霜は、強制除霜を実行した場合でも通常通り実行されるように構成されている。この場合、強制除霜を実行した後、短時間後でも通常通り定時除霜が実行されるため、強制除霜を実行した時間によっては、蒸発器の除霜が短時間の間に頻繁に実行されてしまう。
そして、短時間の間に頻繁に蒸発器の除霜が実行されると、被冷却空間の温度(ショーケースの庫内温度)が高くなる状態が長時間続いてしまう。このため、陳列商品への熱的負荷が大きくなり、被冷却空間の負荷が増大してしまう。この場合、被冷却空間の温度が上昇してしまって最悪のときは陳列商品の品質劣化を生じる場合もあった。
また、複数の蒸発器1A〜7Aの定時除霜をまとめて一度に行った場合、被冷却空間の負荷が増大してしまう。逆に、複数の蒸発器1A〜7Aの定時除霜を一台々行った場合、除霜時間が長くなって所定時間内に全ての蒸発器1A〜7Aの定時除霜が完了しなくなってしまう。尚、コンビニエンスストアCによっては、設置されている冷凍・冷蔵ショーケースの数が10〜20台と多い場合もあり、複数の蒸発器1A〜7Aの定時除霜を一台々行った場合、完了までの時間が更に長くなってしまう。そこで、実施例では各ショーケース1〜7を複数のグループに分け、そのグループ別にシーケンシャル除霜を行うようにしている。これにより、被冷却空間の負荷の増大を防止し、除霜時間が長くなってしまうのを防止できるように構成している。
即ち、冷蔵ショーケース1のコントローラ32にはチャンネルA03、冷蔵ショーケース2のコントローラ32にはチャンネルA04、冷蔵ショーケース3のコントローラ32にはチャンネルA05、冷蔵ショーケース4のコントローラ32にはチャンネルA06を割り当てている。また、冷蔵ショーケース7のコントローラ32にはチャンネルA07、冷凍ショーケース5のコントローラ32にはチャンネルA01、冷凍ショーケース6のコントローラ32にはチャンネルA02を割り当てている。
そして、係るチャンネルA01〜A07が割り当てられたコントローラ32・・をG1〜G4の4グループに分け、図4に示すようにグループG1にはチャンネルA01、グループG2にはチャンネルA02、グループG3にはチャンネルA03とチャンネルA04とチャンネルA05、グループG4にはチャンネルA06とA07の各コントローラ32を振り分けてる。
主コントローラ22は、冷却ユニット20のコントローラ32に、予め決められた各グループG1〜G4別の順番で除霜指令を出し、1日所定回数各チャンネルA01〜A07が割り当てられたコントローラ32を搭載したショーケースの蒸発器1A〜7Aの定時除霜をシーケンシャルに実行する。即ち、シーケンシャル除霜は、各グループG1〜G4に複数のショーケースが振り分けられている場合、1グループ内では各ショーケースに設けられた蒸発器の除霜を同時に行いながら、グループ間では所定の順番で除霜を実行する。これにより、全てのショーケース1〜7の除霜が同時に実行され、除霜後全てのショーケース1〜7の冷却運転が同時に開始された場合に発生する冷却装置10の高負荷を回避できるように構成している。
また、主コントローラ22は、各コントローラ32から温度センサーで検出された蒸発器1A〜7A、21Aの温度や庫内温度、室内温度、電磁弁14の開閉状態等の運転状態に関するデータを収集し、また、主コントローラ22の入力スイッチ24で設定されたデータ等を各コントローラ32に配信する。各コントローラ32・・宛のデータの配信は、前述した各コントローラ32のチャンネル(A01〜A07)を用いて行われる。尚、エアコン21やコンデンシングユニット11のコントローラ32にも同様にチャンネルが割り付けられている。
前記、冷却装置10には、各端末のコントローラ32・・とこれらを集中管理する主コントローラ22が設けられており、各コントローラ32・・ではそれらが設けられたショーケース1A〜7Aに対する入力操作をそれぞれ行い、主コントローラ22では全てのコントローラ32・・に対する入力操作を行えるように構成されている。端末のコントローラ32は、主コントローラ22から設定データが配信された場合、当該データに基づいて運転制御を行う。
そして、主コントローラ22は、全てのショーケース1〜7やエアコン21からの冷却要求が無く、全ての電磁弁14が閉じられているときには、コンデンシングユニット11のコントローラ32に制御データを送信し、コンプレッサ12を停止させる。また、何れかのショーケース1A〜7A、或いは、エアコン21から冷却要求があり、その電磁弁14を開いたときには、主コントローラ22は、コンデンシングユニット11のコントローラ32に制御データを送信し、コンプレッサ12を起動させるように構成されている。
一方、主コントローラ22には、タイマに基づく所定の除霜指令により、冷却装置10を構成する各蒸発器1A〜7Aの除霜を所定の順番にて続けて行う定時除霜(本発明の第1の除霜動作に相当)を実行する機能と、この定時除霜以外に使用者、或いは、保守管理者などの除霜指令により、除霜指令で特定された冷却装置10に接続された各蒸発器1A〜7Aの除霜を行う強制除霜(本発明の第2の除霜動作に相当)を実行する機能を備えている。
前記、各グループG1〜G4別の除霜は、例えば図4に示すように、グループG1とG2を1日2回行うと共に、グループG3とG4を1日4回行うように構成している。即ち、グループG1とG2の1回目の定時除霜はグループG3とG4の2回目の定時除霜時に実行されると共に、グループG1とG2の2回目の定時除霜はグループG3とG4の4回目の定時除霜時に実行するように構成されている。そして、前述した如き1日の内の、1回目の定時除霜(1)は2時30分、2回目の定時除霜(2)は8時30分、3回目の定時除霜(3)は14時30分、4回目の定時除霜(4)は20時30分に実行される。尚、図4では横軸に時間、縦軸に蒸発器5Aの除霜を示している。
また、主コントローラ22は、グループG4の冷蔵ショーケース4、7の蒸発器4A、7Aの除霜が終了した後、グループG3の冷蔵ショーケース1、2、3のコントローラ32・・に除霜指令を出し、グループG3の蒸発器1A、2A、3Aの除霜が終了した後、グループG2の冷凍ショーケース6のコントローラ32に除霜指令を出し、グループG2の蒸発器6Aの除霜が終了した後、グループG1の冷凍ショーケース5のコントローラ32に除霜指令を出す。即ち、前述した如き主コントローラ22は、各ショーケース1〜7に設けられた蒸発器1A〜7Aを各グループG1〜G4別に所定の順番で続けて除霜(シーケンシャル除霜)を行うように構成されている。尚、定時除霜(1)、(3)は、冷凍ショーケース5、6が割り付けられたグループG1、G2の除霜は行わないので、主コントローラ22はグループG3、G4の蒸発器1A、2A、3A、4A、7Aのみに除霜指令を出す。
また、前述した如く強制除霜を実行した後、短時間後でも通常通り定時除霜が実行されるため、当該ショーケースの被冷却空間の負荷が増大してしまう。そこで、本発明では、強制除霜を実行した時間によって被冷却空間の負荷を低減させるようにしている。そして、図5に示すように、定時除霜と定時除霜間の時間を所定の時間で3分割し、最初の時間帯をゾーンZ1、後の時間帯をゾーンZ3、その中間の時間帯をゾーンZ2としている。そして、主コントローラ22は、これら何れかのゾーンZ1〜Z3内で強制除霜が実施された場合に、強制除霜を行った次に実行される定時除霜(グループG1〜G4)の順番を調整して蒸発器1A〜7Aの内の、何れかの除霜を実行するように構成されている。尚、図5では横軸に時間、縦軸に各蒸発器の除霜を示している。
そして、通常の定時除霜では、使用者の操作或いはメンテナンス時に強制除霜が実行されない場合、主コントローラ22は予め設定された時刻(2時30分)に、グループG4(チャンネルA06、A07)のコントローラ32に除霜指令を出力し、電磁弁14を閉じて冷媒循環を停止し、送風機を運転して蒸発器4A、7Aの1回目の除霜(図5定時除霜(1))を行う。この送風機の通風により蒸発器4A、7Aに付着した霜が温められ、時間の経過に伴って霜は徐々に溶けて行く。
所定時間除霜が行われて、グループG4の冷蔵ショーケース4、7の蒸発器4A、7Aの除霜が完了すると、蒸発器4A、7Aの温度は上昇して行く。各冷蔵ショーケース4、7のコントローラ32、32は、蒸発器4A、5Aに取り付けられた温度センサーの出力に基づき、蒸発器4A、7Aの温度が所定の温度に達してグループG4の定時除霜(1)を終了したら、電磁弁14を開き、冷却運転を再開し、この情報データを主コントローラ22に送信する。
主コントローラ22は、グループG4の定時除霜が完了した信号を受信したら、グループG3の冷蔵ショーケース1、2、3(チャンネルA03、A04、A05)のコントローラ32に除霜指令を出力し、電磁弁14を閉じて冷媒循環を停止し、送風機を運転して蒸発器1A、2A、3Aの1回目の除霜(図5定時除霜(1))を行う。このとき、グループG4の両蒸発器4A、7Aは除霜時間が異なる場合があるが、主コントローラ22は、両蒸発器4A、7Aの定時除霜が終了した旨の情報データを受信後、グループG3の除霜を開始する。
そして、送風機の通風により蒸発器1A、2A、3Aに付着した霜が温められ、時間の経過に伴って霜は徐々に溶けて行く。所定時間除霜が行われて、グループG3の蒸発器1A、2A、3Aの除霜が完了すると、蒸発器1A、2A、3Aの温度は上昇して行く。各冷蔵ショーケース1、2、3のコントローラ32・・は、蒸発器1A、2A、3Aに取り付けられた温度センサーにより、蒸発器1A、2A、3Aの温度が所定の温度に達してグループG3の各蒸発器の定時除霜(1)が終了したら、電磁弁14を開き、冷却運転を再開し、この情報データを主コントローラ22に送信する。
主コントローラ22は、グループG3の蒸発器の定時除霜(1)が完了した信号を受信したら、次の定時除霜(2)の時間まで待ち、同様にグループG4、G3の蒸発器の除霜を順次行う。そして、グループG3の全ての冷蔵ショーケース1、2、3の蒸発器1A、2A、3Aの除霜が終了したら、次にグループG1の冷凍ショーケース5のコントローラ32(チャンネルA01)に除霜指令を出力し、蒸発器5Aの定時除霜(2)を実行する。そして同様用にして冷凍ショーケース5のコントローラ32から蒸発器5Aの定時除霜が終了した旨の情報データを受け取ると、主コントローラ22は最後にグループG2の冷凍ショーケース6のコントローラ32(チャンネルA02)に除霜指令を出力し、蒸発器6Aの定時除霜(2)を実行する。このように、主コントローラ22は、定時除霜(1)、(3)でグループG4の蒸発器とグループG3のショーケースの蒸発器とをシーケンシャル除霜を行う。また、定時除霜(2)、(4)では全グループG4、G3、G1、G2のショーケースの蒸発器をこの順でシーケンシャルで行い、これが毎日繰り返される。
次に、本発明において定時除霜と定時除霜の間で強制除霜が実行された場合について詳しく説明する。尚、実施例では以降グループG4の冷蔵ショーケース4を例に蒸発器4Aの除霜で説明を行うが、他の各種ショーケースも同様に除霜が行われるものとする。また、主コントローラ22は、前述した如きタイマに基づいて、予め設定された時間に1日4回グループG1〜G4の各コントローラ32に除霜指令を出すものとする。
まず、図5に示すグループG3〜G4の定時除霜の時間を約30分とした場合、最初の定時除霜(1)終了後から次回の定時除霜(2)開始迄の時間は約5時間30分となる。尚、グループG1〜G4の定時除霜(2)の時間を約45分とした場合、定時除霜(2)終了後から次回の定時除霜(3)開始時間までの間は約5時間15分(図4に図示)となるが、以降定時除霜終了後から次回の定時除霜開始迄の時間は約5時間30分を例に説明する。
そして、定時除霜(1)終了後から次の定時除霜(2)開始までの時間を100%とすると、例えば、ゾーンZ1に27.3%、ゾーンZ2に45.4%、ゾーンZ3に27.3%を割り当てる。即ち、ゾーンZ1は約1時間30分、ゾーンZ2は約2時間30分、ゾーンZ3は約1時間30分になる。これを1日の時間で説明すると、ゾーンZ1は、3時00分から4時30分まで、ゾーンZ2は、4時30分から7時00分まで、ゾーンZ3は、7時00分から8時30分までとなる。そして、分割した各ゾーンG1〜G3内で強制除霜が実行された場合、この強制除霜の次回に実行を予定している定時除霜のグループG1〜G4順番を調整して実行するようにしている。
次に、図6〜図9を用いて冷凍ショーケース4において入力スイッチ34が操作されてグループG4内のチャンネルA06のコントローラ32が搭載された冷蔵ショーケース4の蒸発器4Aの強制除霜が行われた場合の主コントローラ22の制御について説明する。この場合、主コントローラ22の制御を、定時除霜直後に強制除霜が行われた場合と、定時除霜と定時除霜の間の中間で強制除霜が行われた場合と、定時除霜の直前に強制除霜が行われた場合に分けて順次説明を行う。尚、図6乃至図9では横軸に時間、縦軸に蒸発器1A〜7Aの除霜を示している。また、以降チャンネルA01のコントローラ32が搭載された冷凍ショーケース5の蒸発器5Aの除霜をグループG1の除霜、チャンネルA02のコントローラ32が搭載された冷凍ショーケース6の蒸発器6Aの除霜をグループG2の除霜、チャンネルA03、A04、A05のコントローラ32・・が搭載された冷蔵ショーケース1、2、3の蒸発器1A、2A、3Aの除霜をグループG3の除霜、チャンネルA06、A07のコントローラ32、32が搭載された冷蔵ショーケース4、7の蒸発器4A、7Aの除霜をグループG4の除霜に云い変えて説明する。
(I)定時除霜直後に強制除霜が行われた場合
即ち、図6に示すように主コントローラ22は、グループG3、G4の定時除霜(1)が実行された直後の所定の時間帯となるゾーンZ1内でグループG4の内のチャンネルA06のコントローラ32が搭載された冷蔵ショーケース4の蒸発器4Aの強制除霜(11)が実行された場合、このグループG4(チャンネルA06)の強制除霜(11)が実行された後に、実行を予定しているグループG1〜G4の定時除霜(2)を変更すること無く実行する。
詳しくは、主コントローラ22は、2時30分にグループG3、G4の定時除霜(1)を実行する。そして、このグループG3、G4の定時除霜(1)終了から約30分経過後に、グループG4内のチャンネルA06の強制除霜(11)が実行された場合、このグループG4のチャンネルA06の強制除霜(11)は、定時除霜(1)実行直後の時間帯(ゾーンZ1)で実行されたことになる。この場合、主コントローラ22は、強制除霜(11)の次回に実行を予定しているグループG1〜G4の定時除霜(2)の実行時間を変更せず、そのまま8時30分から実行する。
このように、主コントローラ22による定時除霜(1)実行後、この定時除霜(1)の実行時間と殆ど変わりの無い時間帯(ゾーンZ1)にグループG4のチャンネルA06の強制除霜(11)が実行された場合、グループG4のチャンネルA06の強制除霜(11)が実行された冷却装置10については、強制除霜(11)後の定時除霜(2)までの時間間隔が、通常の定時除霜(1)と次に実行される定時除霜(2)との間の時間帯と略同等の間隔になる。従って、定時除霜(2)を変更せずに実行することで、各グループG1〜G4の除霜を支障無く行いながら、被冷却空間の負荷の増大を防止することができるようになる。尚、グループG4の強制除霜はチャンネルA06に限らず、チャンネルA07の強制除霜(このときチャンネルA06の強制除霜は行わない)、或いは、チャンネルA06とA07の強制除霜が同時に実行された場合にも同様の効果を得ることができる。
(II)定時除霜と定時除霜の間の中間で強制除霜が行われた場合
即ち、図7に示すように、主コントローラ22は、定時除霜(1)と次に実行される定時除霜(2)との中間の時間帯であるゾーンZ2でグループG4のチャンネルA06の強制除霜(11)が実行された場合、この強制除霜(11)の次回に実行を予定している定時除霜(2)の内のグループG4の順番を遅らせて実行する。
詳しくは、前述同様2時30分になるとコントローラ32は、グループG3、G4の定時除霜(1)を実行する。そして、このグループG3、G4の定時除霜(1)の終了から約2時間30分経過した後の5時30分にチャンネルA06(グループG4)の強制除霜(11)が実行された場合、チャンネルA06の強制除霜(11)は、定時除霜(1)の実行後、ゾーンZ2の時間帯で実行されたことになる。
そこで、主コントローラ22は、強制除霜(11)が実行された後に実行を予定しているグループG4の定時除霜(2)を8時30分に実行せず、グループG3の定時除霜(2)を8時30分に実行し、次にグループG1、その次にグループG2の順で定時除霜(2)を実行した後、最後にグループG4の定時除霜(2)を実行する。即ち、グループG4の定時除霜(2)はグループG3、G1、G2の定時除霜(2)終了後に遅らせて実行される(図7黒矢印)。これにより、主コントローラ22は、予めタイマに設定された時刻に定時除霜(2)を実行開始することが可能になると共に、各グループG1〜G4全体の除霜開始から終了までの実行時間は通常と変わりの無い約45分で行うことができるようになるので、次回に実行を予定している定時除霜(3)を好適な時間間隔で行うことができる。
また、主コントローラ22は、定時除霜(1)と、次に実行される定時除霜(2)との間の中間で強制除霜(11)が実行された場合には、この強制除霜(11)が実行された後に実施されるべきグループG4の定時除霜(2)を遅らせて実行している。この場合、定時除霜(1)と次に実行される定時除霜(2)の中間の時間帯となるゾーンZ2でグループG4の強制除霜(11)が実行されるので、この強制除霜(11)後に実行されるグループG4の定時除霜(2)までの時間は、通常の定時除霜(1)と定時除霜(2)との時間の約半分の短時間に実行されることになる。
しかしながら、実施例のようにゾーンZ2でグループG4の強制除霜(11)が実行された場合、この強制除霜(11)後に実行されるグループG4の定時除霜(2)を、他のグループG3、G1、G2の定時除霜(2)終了後に遅らせることにより、チャンネルA06の強制除霜(11)とその後に実行される定時除霜(2)との間隔をその分長くすることができる。
従って、グループG4のチャンネルA06の強制除霜(1)後に短い間隔でグループG4の定時除霜(2)が行われる不都合を防止し、被冷却空間の負荷の増大を未然に回避することが可能となる。尚、グループG4の強制除霜はチャンネルA06に限らず、チャンネルA07の強制除霜(このときチャンネルA06の強制除霜は行わない)、或いは、チャンネルA06とA07の強制除霜を同時に行った場合にも同様の効果を得ることができる。また、このときグループG4のチャンネルA07については前回の定時除霜(1)から定時除霜(2)までの間隔がその分延長されることになるが、定時除霜(2)は確実に行われるので、支障は無い。
また、(II)では定時除霜と定時除霜の間の時間帯をゾーンZ1、Z2、Z3の時間帯に3分割し、定時除霜と定時除霜の間の中間のゾーンZ2で強制除霜が行われた場合について説明を行ったが、ゾーンZ2を更に細分化して、次に実行されるグループの定時除霜の順番を変えてもよい。即ち、(II)の実施例では、ゾーンZ2を約2時間30分と長くしているので、このゾーンZ2の最初の時間帯を50分、後の時間帯を50分、その中間の時間帯を50分に3分割する。
そして、3分割したゾーンZ2の最初の時間帯でグループG4(チャンネルA06)の強制除霜が実行された場合は、グループG4の除霜を次に実行を予定している定時除霜(2)のグループG1とグループG3の間で実行する。また、ゾーンZ2の中間の時間帯でグループG4(チャンネルA06)の強制除霜が実行された場合、グループG4の除霜を次に実行を予定している定時除霜(2)のグループG3とグループG1の間で実行する。尚、3分割したゾーンZ2の最後の時間帯でグループG4(チャンネルA06)の強制除霜が実行された場合には、前述の定時除霜と定時除霜の間の中間で強制除霜が行われた場合と同様の除霜が行われる。このように、定時除霜と定時除霜の間の時間帯を更に細分化しているので、被冷却空間の負荷の増大を未然に回避することが可能となり、且つ、各グループG1〜G4の除霜を支障無く好適に行うことができる。
(III)定時除霜の直前に強制除霜が行われた場合
即ち、図8に示すように主コントローラ22は、定時除霜(1)と、次に実行される定時除霜(2)の直前の時間帯であるゾーンZ3でグループG4の強制除霜(11)が実行された場合、このグループG4の強制除霜(11)の次回に実行を予定している定時除霜(2)を実行しない。
詳しくは、前述同様2時30分になると主コントローラ22は、グループG3、G4の定時除霜(1)を実行する。このグループG3、G4の定時除霜(1)の終了から約5時間00分経過した後の8時00分にチャンネルA06(グループG4)の強制除霜(11)が実行された場合、定時除霜(2)が実行される約8時30分の直前となるゾーンZ3内の8時00分にグループG4のチャンネルA06の強制除霜(11)が実行されたことになる。
そこで、主コントローラ22は、強制除霜(11)の次回に実行を予定しているグループG4の定時除霜(2)を8時30分に実行せず、グループG3の定時除霜(2)を8時30分に実行し、次にグループG1、その次にグループG2の順で定時除霜(2)を実行する。即ち、グループG4の定時除霜(2)は実行しない。尚、この場合、グループG4のチャンネルA06とチャンネルA07の各コントローラ32には定時除霜(2)の除霜指令が出ないことになるが、チャンネルA06には同時に従来例で示した周期除霜のタイマをリセットする旨の情報データも送信する。これにより、定時除霜(2)後にチャンネルA06の周期除霜が入ることは無くなる。一方、定時除霜(2)ではグループG4のチャンネルA07の除霜は実行されなくなるので、チャンネルA07のコントローラ32は、従来例で示した如く定時除霜(2)実行時間(8時30分)の2時間後となる約10時30分に周期除霜(21)を実行することになる。
即ち、主コントローラ22は、ゾーンZ3でグループG4(チャンネルA06)が実行されたら、その次に実行を予定しているグループG3の除霜を、定時除霜(2)の開始時間の8時30分に繰り上げて実行し、連続してグループG1、G2を実行する(図8黒矢印)。尚、上述したチャンネルA07に関しては主コントローラ22にてグループG3、G1、G2の定時除霜(2)後に連続して、或いは、定時除霜(2)の最初にグループG4内のチャンネルA07のみの除霜を実行するように制御してもよい。
このように、定時除霜(2)が実行される直前のゾーンZ3内でグループG4(チャンネルA06)の強制除霜(11)が実行された場合は、強制除霜(11)の実行は殆ど定時除霜(2)と略同等のタイミングで行われたことになるので、係る強制除霜(11)が実行されたショーケースについては、当該強制除霜(11)後に行われる定時除霜(2)において除霜を行わないようにすれば、各グループG1〜G4の内の蒸発器の除霜を支障無く行いながら、当該強制除霜が行われたショーケースの被冷却空間の負荷の増大を防止することができる。
尚、係る強制除霜がグループ単位で発生する場合について図9で説明する。主コントローラ22側からグループG4の強制除霜を行った場合に、このようなグループ単位で強制除霜が実行される。即ち、主コントローラ22の入力スイッチ2が操作され、グループG4に強制除霜の指令が出された場合、チャンネルA06とチャンネルA07とは同時に強制除霜が実行されることとなる。
詳しくは、図9に示すようにグループG3、G4の定時除霜(1)の終了から約5時間00分経過した後の8時00分に、主コントローラ22側からグループG4(チャンネルA06、A07)の強制除霜(11)が実行された場合、定時除霜(2)が実行される約8時30分の直前となるゾーンZ3内でグループG4の強制除霜(11)が実行されたことになる。そこで、主コントローラ22は、強制除霜(11)の次回に実行を予定しているグループG4の定時除霜(2)を8時30分に実行せず、次に実行を予定している定時除霜(3)でグループG3、G4の除霜を実行する。
即ち、主コントローラ22は、ゾーンZ3でグループG4が実行された場合、グループG4の強制除霜(11)が実行された後に実行を予定しているグループG3の除霜を、定時除霜(2)の開始時間の8時30分に繰り上げて実行し、その終了後連続してグループGG1、G2を実行する(図8黒矢印)。これにより、(III)同様の効果を得ることができる。
このように、主コントローラ22は、タイマに基づく所定の除霜指令により、各冷却装置10の蒸発器1A〜7Aの除霜を所定の順番にて続けて行う定時除霜と、この定時除霜以外の所定の除霜指令により、当該除霜指令で特定された冷却装置10の蒸発器1A〜7Aの内の何れか蒸発器1A〜7Aの除霜を行う強制除霜とを実行すると共に、強制除霜が実行されたショーケースの冷却装置10については、当該強制除霜後に行われる定時除霜において、順番を調整して蒸発器1A〜7Aの除霜を実行する機能を有しているので、強制除霜が実行された冷却装置10において頻繁に除霜が行われることによって生じる被冷却空間の負荷の増大を解消することが可能となる。
尚、実施例では、蒸発器の除霜をグループG4(チャンネルA06)で説明したが、蒸発器の除霜は他のグループG1〜G3であっても、グループG4同様に制御すれば同様の効果を得ることができる。
また、本発明の定時除霜終了後から次回の定時除霜開始までの時間を100%として、ゾーンZ1、Z2、Z3の時間帯に3分割し、この3分割の時間帯に強制除霜が実行された場合には、コントローラ32にて次回の定時除霜の実行時間を調整したが、定時除霜を1日に3回、4回と実行するような場合であっても、同様に被冷却空間の負荷を好適に分散することができる。
また、定時除霜と定時除霜間の分割は、ゾーンZ1を27.3%、ゾーンZ2を45.4%、ゾーンZ3を27.3%としたが、定時除霜と定時除霜間の分割割合はこの分割割合に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の分割割合であっても差し支えない。
また、実施例では3時00分から8時00分までの時間帯にゾーンZ1、ゾーンZ2、ゾーンZ3を設定したが、これらゾーンZ1、ゾーンZ2、ゾーンZ3の設定は、3時00分から8時00分までの時間帯に限らず、定時除霜間であれば、他の定時除霜と定時除霜との間であっても実施例同様の効果を得ることができる。
また、実施例では低温ショーケースや冷凍・冷蔵庫等が設置された店舗をコンビニエンスストアCで説明したが、低温ショーケースや冷凍・冷蔵庫等が設置された店舗はコンビニエンスストアCに限らず、スーパーマーケットやデパートの地下街の食品売り場、或いは、小売店などの食品売り場などであっても差し支えない。