JP4739562B2 - 開閉体の挟み込み判定制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉体の挟み込み判定制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車などの車両用開閉体としてウィンドウやサンルーフパネルまたはスライドドアにおいて、電動モータを用いて自動で開閉するようにしたものがある。そのような自動開閉装置にあっては、特に開閉体を閉じる際に異物等が挟み込まれたことを検出したら反転させるなどの挟み込み防止制御を行うようにしている。
【0003】
上記挟み込み防止制御を行うようにしたパワーウィンドウ装置の一例を図7及び図8により以下に示す。本パワーウィンドウ装置にあっては、図7に概略を示されるように、運転席などに設けられたオート操作スイッチ12からの開閉操作用の各信号が制御部11に入力し、制御部11によりは各操作信号に応じてモータ3を正逆転駆動制御する。そして、モータ3に連結されたウィンドウ8が開閉動作し、またモータ3の回転を検出する回転センサ9を設け、その回転パルス信号を制御部11に入力して、ウィンドウ8の挙動を検出するようにしている。
【0004】
図8は上記パワーウィンドウ装置における挟み込み防止のための挟み込み判定制御を説明するためのタイムチャートである。この挟み込み判定制御にあっては、回転センサ9からの回転パルス信号の例えば立ち下がりエッジ毎のタイミングで挟み込み判定(W1・W2・W3・W4)を行うようにしている。その挟み込み判定方法は、各回転パルス信号間の長さからなる判定時間Tw1・Tw2・Tw3・Tw4としきい値Tdとを比較して行う。
【0005】
例えば挟み込み判定時W2後に異物等の挟み込みでモータの回転速度が低下して回転パルス周期が延びるようになった場合で、図8では、次の挟み込み判定時W3における判定時間Tw3がしきい値Tdよりも短く、その時点では挟み込みであると判定しないが、その次の挟み込み判定時W4における判定時間Tw4がしきい値Tdよりも長く、挟み込み判定W4の時に挟み込みであると判定することができる。
【0006】
しかしながら、上記したような挟み込み判定制御にあっては、使用環境の違いや経年変化による速度変化によって誤判定をしてしまうという問題がある。
【0007】
また、モータの回転速度や挟み込まれた異物等の硬さの違いにより、上記したような時間経過のみの判定では判定時の挟み込み荷重が変化して異物等に対するダメージが異なってしまう。例えば、モータの回転速度が高い場合や挟み込み対象物の剛性が高い場合に判定が遅れると、挟み込み判定により反転させる前の荷重が大きくなって挟み込まれた物のダメージが大きくなってしまうという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
また、挟み込み検出をモータ3の角速度(回転速度に対応)ωを用いて行うことができる。例えば、ウィンドウ8の開閉位置に伴って変化する角速度しきい値を、図9に示されるようにモータ駆動電圧V1・V2・V3(V1<V2<V3)をパラメータにしたマップで構成し、検出される実角速度ωと角速度しきい値ωdとを比較することで挟み込みの有無を判断し得る。なお、角速度しきい値ωdにあっては、図10に示されるように、定格トルクTa発生時の角速度ωaに、しきい値トルクTd(=Ta+ΔT)以下になる角速度変化量Δω(マイナス)を加えたものとする。
【0009】
しかしながら、経年劣化により所定の電圧値であっても角速度が低下してしまい、そのような角速度の変化に角速度しきい値が対応できず、正常動作であっても上記角速度の低下を挟み込みと誤判定してしまうという問題が生じる。また、悪路走行など大きな振動の外乱が入って角速度が低下した場合にも挟み込みと誤判定してしまう虞がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決して、挟み込み判定を速やかにかつ確実に行い得る開閉体の挟み込み判定制御方法を実現するために、本発明に於いては、開閉体をモータにより駆動して閉じる際の異物等の挟み込みを判定するべく、前記モータの角加速度を算出し、前記角加速度が挟み込み検知用しきい値以下になったら挟み込みの判定を行うと共に、挟み込みであると判定するための挟み込み判定用しきい値を設定し、前記挟み込み判定用しきい値は、前記角加速度が前記挟み込み検知用しきい値以下になった時点から第1所定時間が経過するまでは時間経過に応じて漸減し、その後の第2所定時間が経過するまでは時間経過に応じて漸増するように設定され、前記角加速度が前記挟み込み判定用しきい値以下になったら挟み込みであると判定するものとした。
【0011】
これによれば、周期あるいは回転速度(角速度)による判定ではフリクション増大による閉じ動作速度の低下を挟み込みによるものと誤判定してしまう虞があるのに対して、そのようなモータ回転速度(角速度)の高低に影響されることなく減速の状態(加速度の変化)を見ることから、経年劣化の影響に左右されることなく確かな挟み込み判定を行い得る。
【0012】
また、記角加速度が前記挟み込み判定用しきい値以下になった状態が所定時間以上経過したら挟み込みであると判定すると良い
【0013】
請求項1の発明によれば、角加速度の大きさ及び経過時間の長さに応じて挟み込みしきい値を変更することから、細かな判定を行うことができ、モータ回転速度が高い場合や剛性が高い(堅い)場合の比較的急な加速度の増大に対応して速やかな判定を行うことができ、判定に時間を要して挟み込み荷重が増大してしまうことを防止できる。また、モータ回転速度が低い場合や剛性が低い(軟らかい)場合の比較的緩やかな加速度の増大をフリクションの増大の場合の誤判定を行わないようにすることができ、挟み込み判定を確実にすることができると共に、挟み込み防止処理を行う際の挟み込み荷重を均一にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明が適用されたパワーウィンドウ装置の一例を示すブロック図である。なお、従来例で示した図4と同様の部分については同一の符合を付してその詳しい説明を省略する。図に示されるように、制御部1には、運転席などに設けられたオート操作スイッチ2a及びマニュアル操作スイッチ2bの各開閉操作信号に応じて自動または手動開閉制御信号を出力するオート制御回路1aと、その開閉制御信号に応じてモータ3を正逆転駆動制御するための駆動回路4と、駆動回路4に挟み込み判定信号を出力する判定回路5と、判定回路5に角加速度信号を出力する角加速度算出回路6とが設けられている。
【0016】
そして、駆動回路3からの駆動信号応じてモータ3が正逆転して、ウィンドウ8が開閉動作する。また、モータ3の回転を検出するための回転センサ9が設けられており、その回転センサ9からの回転パルス信号が上記判定回路5と角加速度算出回路6とに入力するようになっている。なお、オート制御回路1aでは、オート操作スイッチ2aの開閉信号が入力された場合には連続した開閉制御信号を出力し、マニュアル操作スイッチ2bの開閉信号が入力された場合には操作されている間だけ開閉制御信号を出力する。
【0017】
次に、このようにして構成されたパワーウィンドウ装置による挟み込み判定制御の一例を図2のフロー図を参照して以下に示す。第1ステップST1では各操作スイッチ2a・2bによる閉じ操作が行われたか否かを判別し、閉じ操作が行われていないと判別した場合には第2ステップST2に進み、そこで他の各作動に対する制御(開操作信号の判別、開作動制御など)を行う。第1ステップST1で閉じ操作が行われた判別した場合には第3ステップST3に進む。
【0018】
例えば閉じ方向をモータ3の正転方向とした場合には第3ステップST3でモータ3を正転駆動する。次の第4ステップST4では、図3に示されるように、回転センサ9のパルス信号から各パルス信号間の周期を計測し、次の第5ステップST5では上記周期データから角加速度dωを算出する。なお、回転センサ9に1回転当たりのパルス数が多いものを用いることにより、この角加速度データを高精度化し得る。
【0019】
第6ステップST6では、上記角加速度dωに対する挟み込み検知用しきい値−dω(n)及び判定時間用しきい値Tdを図3に示されるテーブルデータから求める。図3のテーブルデータにあっては、その横軸に平均角速度ωaを示し、縦軸の上半分に判定時間用しきい値Tdを、縦軸の下半分に挟み込み検知用しきい値−dω(n)を示している。このテーブルデータは、機種に応じて予め実験値または計算値により算出して設定したものであって良く、図に示されるように、平均角速度ωaが大きくなるに連れてそれぞれ漸減するようになっている。
【0020】
なお、平均角速度ωaは、今回算出分を含む所定回数(例えばアーマチュア1回転分)の算出角速度ωの平均値であって良く、ノイズなどの影響を無くすためである。例えば平均角速度ωaが図3に示されるようにωa1の場合には、判定時間用しきい値Td及び挟み込み検知用しきい値−dω(n)を破線で示されるように対応する各値Td1・−dω(1)として求めることができる。
【0021】
そして、第7ステップST7で、上記テーブルデータから求めた各しきい値を用いて挟み込み検知を行う。この挟み込み検知を、ウィンドウ8を閉じる際の角速度が図4に示されるように変化した場合について以下に示す。
【0022】
図4に示されるように、まずモータ3の定格速度とフリクションとが釣り合う所定の角速度に達するまで角速度が上昇する。次に、何らかのフリクションの増大により一時的に角速度が低下して、角速度ωa1の時に角加速度が挟み込み検知用しきい値−dω(1)以下(負方向へ増大)になったら、挟み込みを検知する。このようにして挟み込みが検知されたら第8ステップST8に進み、角加速度がしきい値以下ではない場合には本ルーチンを終了し、次サイクル時に第1ステップST1から実行する。
【0023】
第8ステップST8では挟み込み検知からの時間を計測し、次の第9ステップST9では、上記挟み込み検知時の角速度ωa1から判定時間用しきい値Td1を図3から求め、挟み込み状態の判定用しきい値−dω(1)・Td1を設定する。次の第10ステップST10では、モータ3の駆動開始時から一定パルス区間内であるか否かを判別する。この一定パルス区間は、図4の駆動開始直後に示されるように、例えばウィンドウレギュレータのワイヤにたるみがある場合には略無負荷状態でモータ3の角速度が上昇し、略無負荷状態により若干高い速度で駆動し、たるみが取れたらウィンドウの重量負荷が急激に加わることにより減速するまでの区間であり、パルス数に換算して設定しておく。
【0024】
第10ステップST10で一定パルス区間であると判別された場合には第11ステップST11に進む。その第11ステップST11では、一定パルス区間での角加速度が図4に示されるように減速時に挟み込み時と同様の負の値となるため、それによる誤判定を防止するため、その負の角加速度に応じてしきい値をシフトする(図3の想像線)。そのシフト量は、例えば実験値や計算値により、ワイヤのたるみの影響による減速時の最大角加速度−dω(w)としても良い。
【0025】
そして第12ステップST12では、第11ステップST11を経た場合には上記シフトされたしきい値で、また一定パルス区間以外の場合には第9ステップST9で設定されたしきい値で、挟み込みであるか否かを判定する。この挟み込み判定において一定パルス区間を過ぎた場合にあっては、角加速度がしきい値−dω(1)以下になっている状態の判定時間T1が、上記したように図3から求めた判定時間用しきい値Td1を越えた場合に挟み込み状態であると判定する。図示例では判定時間T1の方が短く、この場合には挟み込み状態ではないとして本ルーチンを終了し、次サイクル時に第1ステップST1から実行する。
【0026】
次に弾性物体を挟み込んだような場合には、図4の中間部に示されるように挟み込み初期(図の矢印H)に角速度が一端低下し、上記と同様に各しきい値−dω(1)・Td1による判定を行う(図示例では同一の値としたが、必ずしも一致しない)。この場合の判定時間T2も、しきい値Td1よりも短く、上記と同様に挟み込みではないと判定して本ルーチンを終了し、次サイクル時に第1ステップST1から実行する。
【0027】
その後、小さな角加速度で減速し、例えば弾性物体の圧縮変形が小さくなった場合に、急激に減速し始める。その時の角速度ωa2から各しきい値−dω(2)・Td2が求められたら、その判定時間用しきい値Td2と判定時間T3とを比較し、挟み込み状態の判定を行う。図示例の場合には、判定時間T3がしきい値Td2よりも長いことから、挟み込み状態であると判定する。
【0028】
このように角加速度で判定することにより、フリクション増大のため回転速度が低下した際に周期あるいは回転速度(角速度)による判定では挟み込みであると誤判定してしまうのに対して、そのようなモータ回転速度(角速度)の高低に影響されることなく減速の状態(加速度の変化)を見ることから、経年劣化の影響に左右されることなく確かな挟み込み判定を行い得る。
【0029】
そして、挟み込み状態であると判定した場合には、第13ステップST13に進み、そこで、挟み込み防止処理としてモータ3を逆転(反転)させて、本ルーチンを終了する。
【0030】
なお、上記一定パルス区間においても挟み込み判定を行うことができる。すなわち、第9ステップST9で挟み込み判定用しきい値しきい値−dω(n)が設定されて、第11ステップST11を経て第12ステップST12に進んだ場合には、判定用しきい値を−(dω(n)+dω(w))として上記と同様に判定すれば良い。角加速度が上記しきい値−(dω(n)+dω(w))以下になっている時間が対応する判定時間用しきい値以上になったら、挟み込みであると判定することができる。
【0031】
このように駆動開始時から挟み込み判定を行うことができるため、周期や回転速度(角速度)の変化で挟み込みを判別する場合にはワイヤたるみの影響を回避するため駆動開始後に挟み込み判定禁止区間を設ける必要があったのに対して、そのような禁止区間を設ける必要がない。これにより、駆動開始直後に挟み込みが生じても、速やかに挟み込み状態の判定を行うことができ、挟み込み状態の判定時の荷重も増大することがない。
【0032】
次に、本発明に基づく第2の例を以下に示す。この第2の例にあっては、その制御フローは上記第1の例と同様であって良く、同様の部分についてはその詳しい説明を省略し、第1の例の各ステップSTにおける処理で異なるものについて以下に示す。
【0033】
第1の例の第9ステップST9に相当するステップでは、角速度が挟み込み検知用しきい値を越えると、図5に示されるような、時間と共に変化する挟み込み判定用しきい値を設定する。挟み込み判定用しきい値は、挟み込み判定開始時のしきい値を−dω(s)とし、挟み込み判定開始から比較的短い時間Taの間ではしきい値−dω(s)から時間経過に応じて漸減し、その後の時間Tbの区間では時間経過に応じて漸増するように設定する。なお、挟み込み判定開始時のしきい値−dω(s)は所定値と限らず、挟み込み検知時の角加速度に応じて設定するようにしても良い。また、図に示される下に凸形状の挟み込み判定用しきい値の各直線の傾きについては、実験値や計算値から機種毎に決めるようにして良い。さらに、直線に限らず、所定の関数から求めるようにしても良い。
【0034】
また、第12ステップST12に相当するステップでは、上記図5による時間と共に変化するしきい値と比較して、挟み込みであるか否かの判定を行う。このように、経過時間の長さに応じて挟み込みしきい値を変更することから、細かな判定を行うことができる。
【0035】
すなわち、モータ回転速度(角速度)の高低の違いによる変化は図の一点鎖線に示されるにようになり、挟み込み対象物の硬さの違いによる変化は図の二点鎖線に示されるようになることから、図のようにしきい値を設定することにより、モータ回転速度が高いほど早く判定し、剛性が高い(堅い)ほど早く判定することができ、判定に時間を要して挟み込み荷重が増大してしまうことを防止して、挟み込み防止処理を行う際の挟み込み荷重を均一にすることができる。
【0036】
そして、挟み込み発生であると判定した場合には、第1の例と同様に挟み込み防止処理としてモータ3を逆転(反転)させて、本ルーチンを終了する。なお、時間Tbが経過しても角加速度がしきい値を横切らない場合には挟み込みではないと判定して本ルーチンを終了する。
【0037】
また、上記挟み込み判定制御にあってはモータ駆動開始直後から挟み込み判定可能にしたものについて示したが、ウィンドウレギュレータのワイヤのたるみが温度変化などにより大きくなったり小さくなったりするため、そのような違いを考慮して挟み込み判定禁止区間を設けるようにしても良い。
【0038】
例えば図6に示されるように、モータ駆動開始直後における角速度が、モータ空走が大きい場合には高回転速度まで上昇し得るため実線で示されように変化し、モータ空走が小さい場合には回転速度の上昇が抑えられるため想像線で示されるように変化する。モータ空走が大きい場合には図に示されるように長い挟み込み判定禁止区間Lを設定する必要があるのに対し、モータ空走が小さい場合には、短い挟み込み判定禁止区間Sを設定して、できるだけ早く通常の挟み込み判定を行うことが望ましい。
【0039】
図に示されるように、モータ空走が大きい場合には角速度上昇時の角加速度も大きく、それに対してモータ空走が小さい場合の角加速度は比較的小さい。そのため、モータ駆動開始直後の角速度上昇時における角加速度に対して空走判定しきい値dω(k)を設定し、その角加速度が空走判定しきい値dω(k)以上になったら長い挟み込み判定禁止区間Lを設定し、角加速度が空走判定しきい値dω(k)以上にならなかったら短い挟み込み判定禁止区間Sを設定する。
【0040】
これにより、モータ駆動開始直後に挟み込みが生じ、かつモータ空走が小さい場合でも、短い挟み込み判定禁止区間S経過後、速やかに挟み込み判定を行うことができ、挟み込みであると判定するまでに挟み込み荷重が増大してしまうことを好適に防止できる。
【0041】
【発明の効果】
このように本発明によれば、周期あるいは回転速度(角速度)による判定ではフリクション増大による閉じ動作速度の低下を挟み込みによるものと誤判定してしまう虞があるのに対して、そのようなモータ回転速度(角速度)の高低に影響されることなく減速の状態(加速度の変化)を見ることから、経年劣化の影響に左右されることなく確実な挟み込み判定を行い得る。
【0042】
また、角加速度が時間経過に伴って変化する(例えば漸減した後に漸増する)ようにされた挟み込み判定用しきい値を用いて判定することにより、角加速度の大きさ及び経過時間の長さに応じて挟み込みしきい値を変更することから、細かな判定を行うことができ、モータ回転速度が高い場合や剛性が高い(堅い)場合の比較的急な加速度の増大に対応して速やかな判定を行うことができ、判定に時間を要して挟み込み荷重が増大してしまうことを防止できる。また、モータ回転速度が低い場合や剛性が低い(軟らかい)場合の比較的緩やかな加速度の増大をフリクションの増大の場合の誤判定を行わないように判定することができ、上記と合わせて、挟み込み防止処理を行う際の挟み込み荷重を均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたパワーウィンドウ装置の一例を示すブロック図。
【図2】本パワーウィンドウ装置の制御フロー図。
【図3】しきい値設定用テーブルデータを示す図。
【図4】本発明に基づく挟み込み判定の制御要領を示す図。
【図5】第2の例のしきい値の設定要領を示す図。
【図6】モータ駆動開始直後の挟み込み判定禁止区間を示す説明図。
【図7】従来のパワーウィンドウ装置の一例を示すブロック図。
【図8】従来の制御要領を示す説明図。
【図9】電圧をパラメータとした場合の角速度しきい値の変化を示す図。
【図10】角速度しきい値の設定要領を示す説明図。
【符号の説明】
1 制御部
2a オート操作スイッチ、2b マニュアル操作スイッチ
3 モータ
4 駆動回路
5 判定回路
6 角加速度算出回路
8 ウィンドウ
9 回転センサ
11 制御部
12 オート操作スイッチ

Claims (2)

  1. 開閉体をモータにより駆動して閉じる際の異物等の挟み込みを判定するべく、
    前記モータの角加速度を算出し、
    前記角加速度が挟み込み検知用しきい値以下になったら挟み込みの判定を行うと共に、挟み込みであると判定するための挟み込み判定用しきい値を設定し、
    前記挟み込み判定用しきい値は、前記角加速度が前記挟み込み検知用しきい値以下になった時点から第1所定時間が経過するまでは時間経過に応じて漸減し、その後の第2所定時間が経過するまでは時間経過に応じて漸増するように設定され、
    前記角加速度が前記挟み込み判定用しきい値以下になったら挟み込みであると判定することを特徴とする開閉体の挟み込み判定制御方法。
  2. 記角加速度が前記挟み込み判定用しきい値以下になった状態が所定時間以上経過したら挟み込みであると判定することを特徴とする請求項1に記載の開閉体の挟み込み判定制御方法。
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