JP4736958B2 - ランプ付き反射鏡および反射鏡の成形型 - Google Patents

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Description

この発明は、プロジェクター装置の光源用や光ファイバーの光源用に用いられる、凹面形状の反射鏡、凹面形状の反射鏡に超高圧水銀ランプを備えたランプ付き反射鏡、およびその凹面形状の反射鏡の成形に際して使う成形型に関する。
プレゼンテーション用途に使用されるプロジェクター装置には、液晶プロジェクター装置やDLP(テキサスインスツルメンツ社商標)プロジェクター装置があり、それらプロジェクター装置用の光源としては、希土類金属のハロゲン化物を発光物質とするメタルハライドランプや、水銀を発光物質とし点灯時の水銀蒸気圧が150気圧以上に達するように多量の水銀が封入された超高圧水銀ランプが知られている。
近年、このようなプロジェクター装置は、容易に持ち運びができるように小型軽量化の要求が高まっていることから、プロジェクター装置用の液晶パネル等のパネルは年々小型化されてきている。したがって、小型化されたパネルに効率良く集光させるために、光源の一層の小型化と高輝度化が要求されている。このため、近年ではプロジェクター装置用光源として、前述のランプのうち、超高圧水銀ランプが用いられている。
また一方、このような超高圧水銀ランプ(以下、単にランプとも称す)は、ランプから放射される光を一定の面積を有する被照射面に対して効率良く収束させるために、受光する立体角度の大きい凹面形状の反射鏡を備えて使用されるが、小型化の要求が強くなり、例えば、特許3557988号公報に示すように、内面に3つの異なる曲面を備えた反射鏡が提案されている。具体的には反射鏡は回転楕円面である前方反射鏡部分と球面である中央反射鏡部分と回転楕円面である後方反射鏡部分とからなる。そして、この反射鏡を使用することで、中央反射鏡部分によるランプからの反射を前方反射鏡部分へ導くことができ、そして後方反射鏡部分があることにより、反射鏡の首部にランプ挿入用貫通穴があっても、ランプから放射される光の利用率を上げることができるというものである。
発明者は、この内面に3つの異なる曲面を備えたガラス製の凹面形状の反射鏡を使用した光源装置について、被照射面での光束を測定した。
同一製造ロットの複数の反射鏡について、光束を測定したところ、内面に3つの異なる曲面を備えた反射鏡を使用しても、従来から使用している回転楕円面等1つの曲面からなる反射面を備えた反射鏡を使用した場合の光束との対比で優位性がでないものが多くあることがわかった。
そこで、ガラス製の凹面形状の反射面を有し、2つ以上の曲面をその反射面に具える反射鏡の製造方法について検討を行った。
プロジェクター装置の光源用のガラス製反射鏡は、成形型を用いたプレス成形により製造されている。
図4(a)〜(d)は、一連の製造工程を説明するための図である。
成形型200は、成形されるガラス製凹面反射鏡の内面形状を形成する矢型210と、反射鏡の外側形状を形成する胴型220と、矢型210と胴型220の上方端部の隙間を埋め、ガラス製反射鏡の前面開口部の形状を形成するリング型230を備える。
従来は、図4(b)に示すように、単一部材からなる矢型が使用されていた。図4(a)に示すように、胴型220は、成型する反射鏡の形状に適合した内面形状を有するものであって、内面の底には反射鏡の首部の開口を形成する首部用台状部221を有する。この胴型220の中に溶融したガラス10Nを入れて、図4(b)に矢印で示すように上方から矢型210で圧力をかけて押し込む。この矢型210は図4(b)に示すように、胴型220の内容積よりも若干小さくなっており、溶融したガラス10Nは押し広げられ、その際に生じるキャビティCにおいて反射鏡の基体10aが形成される。この矢型210の押し下げは、ほとんど瞬間的に行われ、その後、矢型210を上昇させる。この状態で自然冷却または強制冷却によって反射鏡の基体10aを冷却させる。図4(d)は、図4(c)において丸で囲った部分の拡大図であるが、ガラスの冷却時に、図4(d)に示すように、矢型210の外側の2つの曲面の210A、210Bの境界にある凹部215に空気が閉じ込められていると、冷却とともに大きくなるガラスの粘性によってガラス自体が凹部215の奥まで流れ込まなくなる。その結果、この反射鏡の基体10aがある程度固まった状態において胴型220から取り外すと、矢型210の外側の2つの曲面210A、210Bの境界に対応するガラス基体10aの曲面の交差する部位Kはその曲率半径R(mm)が大きくなり、丸みを帯びた形状を呈することになっていたことが判った。そして、この曲率半径Rの大きさが、反射鏡の光利用効率に影響を与えることが判った。
特許3557988号公報
そこで、本発明の目的は、小型化の進むプロジェクター装置に使用される光源装置用の反射鏡において、光源のランプからの放射光を高効率で反射し前方へ放射する反射鏡、およびその反射鏡を備えたランプ付き反射鏡、さらには、その反射鏡の製造に使用される成形型を提供するものである。
本発明者は、鋭意検討の結果、前記特許3557988号公報に示されるような形状の反射鏡の2つ以上ある曲面で形成されそれぞれの曲面が交差する部分の曲率半径R(mm)の大きさについて着目し、Rが2.5mm以下で成形されることで光利用効率が、反射鏡開口部直径が同等の、従来の単一曲面で形成された反射鏡と比較し、優位な差が得られること、さらには曲率半径Rが0.1mm以上で大きい機械的強度が得られることを突き止めて本発明を完成したものである。
本発明の請求項1は、ランプから放射された光を反射する反射面と、ランプを配置するための首部と、前方側及び後方側に形成された開口部とからなるガラス製凹面形状の反射鏡を備え、前記反射鏡の首部に超高圧水銀ランプを配置したランプ付き反射鏡であって、前記反射鏡は、内面に、当該反射鏡の前後方向に並んで形成された2つ以上の曲面を備えるものであり、それぞれの曲面が交差する部位の曲率半径Rが0.1mm≦R≦2.5mmとするものである。
本発明の請求項2は、前記2つ以上の曲面は、前方側反射鏡部と中央反射鏡部と後方反射鏡部とからなり、該前方反射鏡部と該後方反射鏡部は回転楕円面反射鏡であり、該中央反射鏡部は球面反射鏡とするとするものである。
本発明の請求項3は、請求項1または請求項2に記載のランプ付き反射鏡における反射鏡基体の成形に使用する反射鏡の成形型であって、軟化したガラス材料が供給される胴型と、凹面形状の反射面を形成するために該胴型の内側に向けて摺動する矢型とを有する反射鏡の成形型であり前記矢型は、少なくとも2つ以上の部材が組み合わせて構成されるとともに、全体として2つ以上の曲面が外表面に形成されており、異なる曲面の境界に、前記2つ以上の部材の接合部が構成されて、この接合部が矢型の摺動する方向に形成されたことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、反射鏡の前後方向に並んで2つ以上の曲面で形成されたガラス製の反射鏡とこの首部に超高圧水銀ランプを配置したランプ付き反射鏡において、それぞれの曲面が交差する部位の曲率半径R(mm)が0.1mm≦R≦2.5mmであることにより、光利用効率の優れ、機械的強度の大きい、プロジェクター装置用光源として使われるランプ付き反射鏡として適したものとなる。
また、請求項2の発明によれば、反射鏡を前方反射鏡部と中央反射鏡部と後方反射鏡部とから構成し、前方反射鏡部と該後方反射鏡部を回転楕円面反射鏡とし、中央反射鏡部を球面反射鏡とすることで、光利用効率の優れ、機械的強度の大きい、プロジェクター装置用光源として使われるランプ付き反射鏡として極めて適したものとなる。
そして、また、請求項の発明によれば、凹面状のガラス製の反射鏡の成形型において、矢型を、少なくとも2つ以上の部材が組み合わせて構成されるものとし、全体として2つ以上の曲面が外表面に形成されており、異なる曲面の境界に、2つ以上の部材の接合部が構成されて、この接合部が矢型の摺動する方向に形成されたものとすることで、出来上がりの反射鏡の曲面が交差する部位の曲率半径R(mm)を小さくすることができ、光利用効率の優れた0.1mm≦R≦2.5mmの範囲にすることができる。
本発明の反射鏡およびランプ付き反射鏡の実施形態を図1に示す。この図1において、ランプ付き反射鏡50のガラス製反射鏡10の内面には3つの曲面を有している。1つ目は光投射口14をその端部に形成する前方反射鏡部分11であり、2つ目はこの前方反射鏡部分11の後方に位置された中央反射鏡部分12であり、3つ目は中央反射鏡部分12の後方に位置された後方反射鏡部分13である。
前方反射鏡部分11と後方反射鏡部分13は例えば回転楕円面反射鏡であり、中央反射鏡部分12は球面反射鏡であるものが典型例である。
なお、本発明において、回転楕円面反射鏡の回転楕円面には、放電ランプの発光部のガラスの肉厚があることにより生じる屈折による光線軌跡の補正分を考慮した非楕円面まで含むものであり、回転楕円面は回転放物面もその概念に含むものとする。同じく、球面反射鏡の球面は、放電ランプの発光部のガラス肉厚により生じる屈折による光線軌跡の補正分を考慮した非球面まで含むものとする。
放電ランプ1は超高圧水銀ランプであり、封止部2、2´、発光部3からなる石英ガラス製の放電容器を具え、発光部3内は一対の電極4、4´が対向配置されている。発光部3には水銀と例えばアルゴン等の希ガス、臭素等のハロゲンが封入されている。放電ランプ1は反射鏡の首部15に封止部2´を挿入し、接着剤8で固定されている。5、5´はMo金属箔、6、6´は内部リード、7、7´は外部リードである。
この構成のランプ付き反射鏡50によれば、図10の光線軌跡に示すように中央反射鏡部分12の球面反射鏡において反射される光が確実に発光源である電極4、4´間の中央のアークに戻り、前方反射鏡部分11へ至り、前方へ集光し、また、後方反射部分13により、反射鏡首部15の開口の近くに至った光までも前方へ集光する。なお、図10ではMo金属箔や外部リードは省略してある。
この図1及び図10において、前方反射鏡部分11と中央反射鏡部分12の曲面の交差する部位K1と中央反射鏡部分12と後方反射鏡部分13の曲面の交差する部位K2における曲率半径をそれぞれR1、R2とした場合、このR1、R2がともに0.1mm〜2.5mmの間の値となっている。
ここで、本発明で説明している曲率半径(mm)について、その定義と測定の仕方について説明する。
図7(a)においては、反射鏡の断面の一部を概念的に示している。反射鏡の異なる2つの曲面の交差する部位の曲率半径R(mm)は、この図7(a)に示すようなタッチプローブ30を具えた3次元計測器を使用して、反射鏡10面の位置座標をマイコンに取り込む。3次元計測器のタッチプローブ30を反射鏡10面上において微小間隔で移動させていく。その際に各計測の間隔は、例えば0.01mmである。図7(a)で四角に囲った部分の拡大図が図7(b)である。タッチプローブ30による位置座標の測定結果から曲面の交差する部位Kの中央点を見出し、その中央点の両側の複数の測定点のデータをもとに、図7(b)に示すように仮想円でフィッティングするように半径(mm)を算出し、その半径を曲率半径R(mm)と規定する。
次に、本発明の反射鏡を製造する方法について説明する。
図6(a)〜(e)は、一連の工程を説明するための図である。
成形型100は、成形されるガラス製凹面反射鏡の内面形状を形成する矢型110と、反射鏡の外側形状を形成する胴型120と、矢型110と胴型120の上方端部の隙間を埋め、ガラス製反射鏡の前面開口部の形状を形成するリング型130を備える。成形型の材質には例えばSKD61が使用される。
本発明の成形型において、矢型は2つ以上の部材で構成される。
図5に矢型110の組み合わせを説明するための模式図を示す。矢型110は、反射鏡の前方反射鏡部を形成するための外側型111、中央反射鏡部および後方反射鏡部を形成するための内側型112、胴型の首部用台状部121と協働で反射鏡の首部に貫通穴を形成するための中心型113からなる。図5(b)に示したように、外側型111と内側型112は、それぞれ筒状になっていてひとつの矢型110を形成する。この外側型111と内側型112の2つの部材の接合部は、本発明の反射鏡の前方反射鏡部分と中央反射鏡部分の曲面の交差する部位が形成される部分にあり、この接合部が矢型の摺動する方向(図中の両方向矢印の方向)にある。この接合部には0.1〜2.0mmの隙間が存在する。
胴型には内面の底に反射鏡の首部を形成する首部用台状部121を有する。以下、図6を用いて、本発明の反射鏡の製造方法について説明する。図6(a)に示すように、胴型120の中に溶融したガラス10Nを入れて、図6(b)に示すように上方から矢型110で圧力をかけて押し込む。ガラスの材質は種々あるが、硼珪酸ガラスが耐熱性の理由で好ましい。この矢型110は図6(b)に示すように、胴型120の内容積よりも若干小さくなっており、溶融したガラス10Nは押し広げられ、その際に生じるキャビティCにおいて反射鏡の基体10aが形成される。この矢型110の押し下げは、ほとんど瞬間的に行われる(図6(c))。その後、不図示だが、矢型110を上昇させる。この状態で自然冷却または強制冷却によって反射鏡の基体10aを冷却させる。
図6(d)は、図6(c)において丸で囲った部分の拡大図である。図6(e)に示すように、本発明の成形型においては、矢型110の外側の2つの曲面の交差する部位に対応する凹部115は、外側型111と内側型112の間に形成されている隙間Sがつながっており、成形型100と反射鏡の基体10aのガラスとの閉じ込められた空気は、隙間Sを通って成形型100の上方に抜け、その結果、この反射鏡の基体10aがある程度固まった状態において胴型120から取り外すと、ガラス面の前方反射鏡部分と中央反射鏡部分となる2つの曲面の交差する部位Kにおいて曲率半径を所定の大きさ以下に成形することができる。
なお、図6(e)に示したように、内側型112を更に2つに分割し、中央反射鏡部分と後方反射鏡部分の交差する部位に対応する部位で接合部を持つ第一内側型112a、第二内側型112bを具えてもよい。分割することで、各成形型の部材の周面端部の加工精度を高くすることができるからである。
曲面の交差する部位Kの曲率半径R(mm)の大きさと反射鏡の性能について、反射鏡前方への光束量に関して検証実験を行った。
具体的検証の実験条件は以下の通りである。
実験に使用した放電ランプは、図において反射鏡10に組み込まれた放電ランプ1と同様形状にて、外径10mm、内径4.4mmの発光管部を有する管軸方向長さが50mmの放電容器を具え、その発光管部内に、直径1.2mmの対向する電極4、4´を電極間距離1mmで配設し、封入物として水銀0.25mg/mm、希ガスとしてアルゴンを0.0133MPa、ハロゲンとして臭素を1×10−6〜1×10−2μmol/mmを封入してなる定格消費電力200Wのショートアーク型超高圧水銀ランプである。
実験に使用した本発明の反射鏡は、図1に示したように、前方反射鏡部分11と後方反射鏡部分13は回転楕円面反射鏡であり、中央反射鏡部分12は球面反射鏡であり、回転前方反射鏡部分11の回転楕円面の第一焦点F1は5.4mm、後方反射鏡部分13の回転楕円面の第一焦点F1は8.4mm、双方の回転楕円面のF1と第二焦点F2との関係はF2−F1=133.5mmである。中央反射鏡部分12の半径は10mmである。
反射鏡の材質は低膨張の硼珪酸ガラスが使用される。その肉厚は平均で5mmである。この厚みは機械的強度の観点からプロジェクター装置用の反射鏡用途としては一般的である。反射鏡の前面開口部の最大有効反射開口径は50mmである。
曲面の交差する部位の曲率半径Rを0.05mm〜5.00mmと変えた10種類の反射鏡を準備した。この曲率半径Rの値は2箇所ある曲面交差の部位、すなわち、前方反射鏡部分11と中央反射鏡部分12となる2つの曲面の交差する部位と、中央反射鏡部分12と後方反射鏡部分13の2つの曲面の交差する部位で同一とした。成形型の境界部の曲率半径を調整することにより、出来上がる反射鏡基体において所望のRの大きさになるようにして反射鏡を製作したものである。
反射鏡内面に被覆されている反射膜はTiOとSiOの交互積層膜である。
比較例として、図3に示した従来型の反射鏡、すなわち、単一の回転楕円面反射鏡70で、前面開口部の最大有効反射開口径50mm、焦点距離F1は6.5mm、F2が140mmである反射鏡を準備し、実施例と同一の放電ランプ1を組み込んだ。
この反射鏡を比較例とするのは、従来のプロジェクター装置用反射鏡として広く利用されているからであり、本発明の反射鏡との性能比較に適するからである。
光束評価は図8に示した光学系を用いて測定した結果によりおこなった。
具体的には反射鏡の光放射口14から46mmの距離においた平凸レンズ41、第一のインテグレータレンズ42、第二のインテグレータレンズ43、フィールドレンズ44からなる光学レンズ群40と該光学系から175mm離れたコンデンサレンズ45を介して液晶面60に照射するが、この液晶面60に受光器(不図示)を配置して光束量を測定した。
図9の表に評価結果を示した。図3に示した従来の反射鏡を使用した場合の光束量を1とした場合の本発明の反射鏡を使用した場合の光束量を表した。曲率半径R≦2.5mmであると従来の反射鏡を使用した場合よりも液晶面での光束量が大きいことがわかる。
特には曲率半径R≦1.5mmとすると、従来の反射鏡と比べて5%もの光束量のアップが得られ、この5%の光束量のアップは現在市場で流通しているプロジェクター装置に対して、同一電力でより明るいプロジェクター装置を提供できるため省電力化に極めて効果が大きい。
なお、曲率半径Rが2.5mmよりも大きくなると、反射面の曲面の交差する部位の反射が不所望な方向に反射するために、従来の反射鏡よりも光束量が低くなるという結果になった。一方で、曲率半径Rを小さくし、シャープにしすぎると応力が集中しやすくなり機械的強度が弱くなる。液晶プロジェクター装置の光源とされる超高圧水銀ランプを高温点灯させると熱応力の観点からはガラスの肉厚を薄くするべきであるが、万が一のランプ破損時の衝撃に耐えるためには、反射鏡を構成するガラス厚みは焦点付近の部分では4mm以上に保ちつつ反射鏡の強度を保つことが肝要である。
反射鏡が高温になると、反射鏡外面と内面の温度差が生じるため熱応力が生じ、曲面の交差する部位に応力が集中しやすい。この熱的なひずみの蓄積によって反射鏡の強度が著しく落ち、亀裂が生じてしまうことがある。
亀裂が生じることによって反射鏡の強度が著しく落ちてしまい、万が一水銀灯が破裂した場合には、その破裂片が反射鏡を破壊してしまい、その破裂片がプロジェクター装置外部に出て行き非常に危険である。
そこで、機械的強度に関して、曲率半径Rの下限値について、以下のような力学的検証を行った。
上記実施例で使用したのと同じ材質、同じ肉厚であって、曲面の交差する部位の曲率半径Rを0.05mm〜5.00mmと変えた反射鏡10種類を準備し、上記実施例と同じ超高圧水銀ランプを反射鏡に装着し、繰り返し点灯試験を行った。10分点灯、10分消灯のサイクルを500回繰り返したところ、曲率半径Rが0.05mmの反射鏡で曲面の交差する部位にクラックが発生したことが目視で確認された。
このことから、反射面の交差する部位に0.1mm以上の曲率半径Rを持たせることにより交差する部位に集中する応力が緩和され、万が一ランプが破裂したときにも反射鏡の破損を防止することができると考えられる。
以上のことから、反射鏡の内面が、少なくとも2つ以上の曲面で形成されたガラス製凹面形状の反射鏡において、それぞれの曲面が交差する部位の曲率半径Rが0.1mm≦R≦2.5mmであることにより、光利用効率の優れ、機械的強度の大きい反射鏡とすることができる。
上記においては、3つの曲面反射面を具えた反射鏡について説明したが、図2に示したように、2つの曲面反射面を具えた反射鏡についても同様にして適用可能である。図2のランプ付き反射鏡は、前方反射鏡部分11である回転楕円反射鏡と後方反射鏡部分13である球面反射鏡の2つの曲面を具えている。この場合、曲面の交差する部位Kは1つとなる。ランプの部材名称は図1と同様であり省略する。この場合は、曲面の交差する部位Kの曲率半径が0.1mm≦R≦2.5mmである。
また、交流タイプの放電ランプであっても直流タイプの放電ランプであっても本発明の反射鏡は適用可能である。
本発明の反射鏡およびランプ付き反射鏡の実施形態を示す。 本発明の反射鏡およびランプ付き反射鏡の他の実施形態を示す。 比較例の単一の回転楕円面反射鏡を示す。 従来の成形型を使用した反射鏡基体の成形工程を示す。 本発明の反射鏡成形型の矢型の部材の組合せを説明する図である。 本発明の分割型の成形型を使用した反射鏡基体の成形工程を示す。 曲率半径測定の方法を示す。 液晶光学系での光束評価のときの装置構成を示す。 本発明の反射鏡の評価の結果を示す。 本発明の反射鏡の反射光の光線軌跡を示す。
符号の説明
1 放電ランプ
2、2´ 封止部
3 発光部
4、4´ 電極
5、5´ Mo金属箔
6、6´ 内部リード
7、7´ 外部リード
8 接着剤
10 反射鏡
10a 反射鏡基体
10N ガラス
11 前方反射鏡部分
12 中央反射鏡部分
13 後方反射鏡部分
14 光放射口
15 反射鏡首部
30 タッチプローブ
40 光学レンズ群
41 平凸レンズ
42 第1インテグレータレンズ
43 第2インテグレータレンズ
44 コンデンサレンズ
45 フィールドレンズ
50 ランプ付き反射鏡
60 液晶面
70 回転楕円面反射鏡
100 成形型
110 矢型
120 胴型
130 リング型
121 首部用台状部
111 外側型
112 内側型
112a 第一内側型
112b 第二内側型
113 中心型
115 凹部
200 成形型
210 矢型
220 胴型
230 リング型
221 首部用台状部
215 凹部
K 曲面の交差する部位
K1 第一の交差部
K2 第二の交差部
C キャビティ
S 隙間

Claims (3)

  1. ランプから放射された光を反射する反射面と、ランプを配置するための首部と、前方側及び後方側に形成された開口部とからなるガラス製凹面形状の反射鏡を備え、
    前記反射鏡の首部に超高圧水銀ランプを配置したランプ付き反射鏡であって、
    前記反射鏡は、内面に、当該反射鏡の前後方向に並んで形成された2つ以上の曲面を備えるものであり、それぞれの曲面が交差する部位の曲率半径Rが0.1mm≦R≦2.5mmであることを特徴とするランプ付き反射鏡。
  2. 前記2つ以上の曲面は、前方側反射鏡部と中央反射鏡部と後方反射鏡部とからなり、該前方反射鏡部と該後方反射鏡部は回転楕円面反射鏡であり、該中央反射鏡部は球面反射鏡からなることを特徴とする請求項1に記載のランプ付き反射鏡。
  3. 請求項1または請求項2に記載のランプ付き反射鏡における反射鏡基体の成形に使用する反射鏡の成形型であって、
    軟化したガラス材料が供給される胴型と、凹面形状の反射面を形成するために該胴型の内側に向けて摺動する矢型とを有する反射鏡の成形型であり
    前記矢型は、少なくとも2つ以上の部材が組み合わせて構成されるとともに、全体として2つ以上の曲面が外表面に形成されており、異なる曲面の境界に、前記2つ以上の部材の接合部が構成されて、この接合部が矢型の摺動する方向に形成されたことを特徴とする反射鏡の成形型。
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