JP4736147B2 - 赤外線吸収フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学フィルタに関するもので、特に可視光線領域に透過率が高く、赤外線を遮断する光学フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱線吸収フィルタや、ビデオカメラ視感度補正用フィルター、等には次に示されるような物が広く使われてきた。
▲1▼燐酸系ガラスに、銅や鉄などの金属イオンを含有したフィルター(特開昭60−235740号公報、特開昭62−153144号公報など)
▲2▼基板上に屈折率の異なる層を積層し、透過光を干渉させることで特定の波長を透過させる干渉フィルター(特開昭55−21091号公報、特開昭59−184745号公報など)
▲3▼共重合体に銅イオンを含有するアクリル系樹脂フィルター(特開平6−324213号公報)
▲4▼バインダー樹脂に色素を分散した構成のフィルター(特開昭57−21458号公報、特開昭57−198413号公報、特開昭60−43605号公報など)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来使用されてきた赤外線吸収フィルタには、それぞれ以下に示すような問題点があった。
前述▲1▼の方式では近赤外領域に急峻に吸収が有り、赤外線遮断率は非常に良好であるが、可視領域の赤色の一部も大きく吸収してしまい、透過色は青色に見える。ディスプレー用途では色バランスを重視され、このような場合、使用するのに困難である。また、ガラスであるために加工性にも問題がある。
前述▲2▼の方式の場合、光学特性は自由に設計でき、ほぼ設計と同等のフィルタを製造することが可能であるが、その為には、屈折率差のある層の積層枚数が非常に多くなり、製造コストが高くなる欠点がある。また、大面積を必要とする場合、全面積にわたって高い精度の膜厚均一性が要求され、製造が困難である。
前記▲3▼の方式の場合、▲1▼の方式の加工性は改善される。しかし▲1▼方式と同様に、急峻な吸収特性が有るが、やはり、赤色部分にも吸収が有りフィルタが青く見えてしまう問題点は変わらない。
前記▲4▼の方式は、赤外線吸収色素として、フタロシアニン系、ニッケル錯体系、アゾ化合物、ポリメチン系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、キノン系、など多くの色素が持ちいられている。しかし、それぞれ単独では、吸収が不十分であったり、可視領域で特定の波長の吸収が有るなどの問題点を有している。さらに、同フィルターを高温下、や加湿下に長時間放置すると、色素の分解や、酸化が起こり可視領域での吸収が発生したり、赤外領域での吸収が無くなってしまうなどの問題がある。
【0004】
本発明の目的は、近赤外領域に急峻な吸収があり、可視領域の光透過性が高く、かつ可視領域に特定波長の大きな吸収を持つことがなく、更に加工性及び生産性が良好で、しかも熱的に安定な近赤外線吸収フィルタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような状況に鑑みなされたものであって、上記の課題を解決することができた赤外線吸収フィルタとは、以下の通りである。
【0007】
の発明は、赤外線吸収色素と樹脂からなる赤外線吸収層を基材フィルムの両面に積層した赤外線吸収フィルタであって、前記赤外吸収色素として片方の層にジイモニウム化合物及び含フッ素フタロシアニン系化合物を含有し、他方の層にはジイモニウム化合物を含まず含フッ素フタロシアニン系化合物を含有していることを特徴とする赤外線吸収フィルタである。
【0008】
の発明は、前記赤外線吸収層を構成する樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする前記第1発明に記載の赤外線吸収フィルタである。
【0009】
の発明は、前記第の発明に記載のポリエステル樹脂の比重が1.05〜1.35の範囲にあり、前記ポリエステル樹脂中への赤外線吸収色素の溶解度が1重量%以上であることを特徴とする赤外線吸収フィルタである。
【0010】
の発明は、前記基材フィルムが、全光線透過率が89%以上のポリエステルフィルムであることを特徴とする前記第1乃至の発明に記載の赤外線吸収フィルタである。
【0012】
の発明は、前記赤外線吸収フィルタの最外層の少なくとも片面に剥離可能な保護フィルムがラミネートされていることを特徴とする第1乃至の発明に記載の赤外線吸収フィルタである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の赤外線吸収フィルタにおける実施の形態を説明する。
【0014】
本発明で使用する透明基材フィルムは、特に限定される物ではないが、ポリエステル系、アクリル系、セルロース系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリカーボネート、フェノール系、ウレタン系樹脂などから形成されたフィルムが挙げられるが、分散安定性及び環境負荷などの観点から、ポリエステルフィルムが好ましい。ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート又はこれらの樹脂の構成成分を主成分とする共重合体から形成された二軸配向ポリエステルフィルムが好ましく、中でもポリエチレンテレフタレートから形成された二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
【0015】
二軸配向ポリエステルフィルムを形成する樹脂として、ポリエステル共重合体を用いる場合、そのジカルボン酸成分としてはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、トリメリロット酸及びピロメリロット酸等の多官能カルボン酸等が用いられる。また、グリコール成分としてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール及びネオペンチルグリコール等の脂肪酸グリコール;p−キシレングリコール等の芳香族グリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール;平均分子量が150〜20000のポリエチレングリコール等が用いられる。好ましい共重合体の比率は20%未満である。20%以上ではフィルム強度、透明性、耐熱性が劣る場合がある。また、上記ポリエステル系樹脂には、各種の添加剤が含有されていても良い。添加剤として、例えば、帯電防止剤、UV吸収剤、安定剤等が挙げられる。また、本発明の基材ポリエステルフィルム中には、透明性の点から、易滑性付与を目的とした不活性粒子は添加しないことが望ましい。
【0016】
また、二軸配向ポリエステルフィルムの原料であるポリエステル樹脂ペレットの固有粘度は、0.45〜0.70dl/gの範囲が好ましい。固有粘度が0.45dl/g未満であると、耐引き裂き性向上効果が悪化する。一方、固有粘度が0.70dl/gを超えると、濾圧上昇が大きくなり高精度濾過が困難となる。
【0017】
また、基材フィルムと赤外線吸収層との密着性を良くするために、前記基材フィルムの両面に易接着層を積層しておくことが好ましい。なかでも、未延伸または一軸延伸後のポリエステルフィルムの両面に易接着層を設け、その後少なくとも一軸方向に延伸・熱固定処理するインラインコート法により積層することが特に好ましい。インラインコート法により積層された易接着層に、適切な粒径の微粒子を含有させることにより滑り性をもたせておけば、良好な巻き取り性、キズ発生防止機能を付与することができる。このため、二軸配向ポリエステル中に微粒子を含有させる必要がなく、全光線透過率が89%以上の高透明性を保持することができる。
【0018】
前記易接着層の樹脂としては、共重合ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルグラフトポリエステル樹脂などが挙げられ、少なくとも1種以上を使用することが好ましい。
【0019】
本発明の赤外線吸収フィルタには、基材ポリエステルフィルムの両面に赤外線吸収層が積層されている。赤外線吸収層は、赤外線吸収色素とバインダー樹脂からなる。
【0020】
本発明では基材フィルムの両面に積層されている赤外線吸収層の、片方の層にはジイモニウム化合物及び含フッ素フタロシアニン系化合物を含有し、他方の層には含フッ素フタロシアニン系化合物を含有しているジイモニウム塩化合物は、ある特定の色素と混合させると、吸収特性が変化してしまうことがある。このような場合、ジイモニウム塩に影響を与える色素をそれを含んだ層とは別の層に入れることで、変色を防ぐことができる。
【0021】
本発明で使用するジイモニウム化合物としては、一例として次のような物が挙げられる。日本化薬社製Kayasorb IRG−022、IRG−023があげられ、好ましくはIRG−022がよい。
【0022】
また、本発明で使用する含フッ素フタロシアニン系化合物としては、日本触媒社製 Excolor IR1、IR2、IR3、IR4、TX-EX804K、TX-EX805K、EX-TX806K、TX-EX807K、TX-EX901K、TX-EX902K、TX-EX904Bなどが挙げられるが、好ましくは、IR1、TX-EX805Kがよい。
【0023】
上記赤外吸収色素は一例であり、特に限定される物ではない。また、必要に応じて、さらに他の種類の色素を混合しても良い。
【0024】
また、本発明において、前記赤外線吸収色素を分散する分散媒として、ガラス転移温度が80℃以上である樹脂を用いることが、耐候性の点から必要である。前記分散媒樹脂のガラス転移温度は、90℃以上がより好ましい。また、ガラス転移温度が高ければ、耐候性はより向上するが、ポリマーを基材フィルム等にコーティングする場合の適性より、ガラス転移温度は150℃以下が好ましい。
【0025】
前記樹脂としてはポリエステル樹脂が好ましく、該ポリエステル樹脂の比重が1.05〜1.35の範囲にあり、前記ポリエステル樹脂中への赤外線吸収色素の溶解度が1重量%以上であるものがさらに好ましい。
【0026】
本発明では、フィルムの両面に赤外線吸収層が積層されているため、その表面が平滑になり、量産時ロールとして巻き取ることが困難となる。そこで、前記赤外線吸収層の少なくとも片面に滑剤粒子を含有させ、赤外線吸収層表面に凹凸を形成させることにより滑り性を改善させることが好ましい。滑剤粒子は、赤外線吸収色素を分散させるバインダー樹脂ポリマー中に混合しておくことが好ましい。滑剤粒子としては、透明性の点より、可視光線の波長よりも短波長である平均粒子径が0.01〜0.1μmのシリカ、アルミナなどの金属酸化物や、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂の微粒子を使用するることができる。
【0027】
また、本発明赤外線吸収フィルターでは耐光性を向上させる目的で、UV吸収剤を赤外線吸収層に含有させてもよい。
【0028】
本発明では、基材フィルムの両面に赤外線吸収層を積層している。その積層方法は特に限定されるものではないが、一例として次に様な方法を用いることができる。例えば、一つのコーティングライン上に複数個のコーターヘッドを設けることにより、両面を同時にコーティングし両面同時に乾燥させる方法、または、はじめに片面にコーティングし乾燥させた後、再度裏面をコーティングし乾燥させる方法などが挙げられる。
【0029】
本発明では、少なくとも2種類以上の赤外吸収色素が混合されていることにより、近赤外線領域に、広く吸収があり、また、可視光線領域でも、高い透過率でかつフラットであるために、フィルターがある特定の色に着色しているようなことはない。
【0030】
【実施例】
次に、本発明の赤外線吸収フィルタについて、実施例をあげて具体的に説明する。
【0031】
(実施例1)
分散媒となるベースポリエステルを以下の要領で製作した。
温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、
テレフタル酸ジメチル 136重量部、
イソフタル酸ジメチル 58重量部
エチレングリコール 96重量部、
トリシクロデカンジメタノール 137重量部
三酸化アンチモン 0.09重量部
を仕込み170〜220℃で180分間加熱してエステル交換反応を行った。次いで反応系の温度を245℃まで昇温し、系の圧力を1〜10mmHgとして180分間反応を続けることにより、共重合ポリエステル樹脂(A1)を得た。共重合ポリエステル樹脂(A1)の固有粘度は、0.40、ガラス転移温度は90℃であった。
【0032】
また、NMR分析による共重合組成比は、酸成分として、テレフタル酸が71モル%、イソフタル酸が29モル%であり、アルコール成分として、エチレングリコールが28モル%、トリシクロデカンジメタノールが72モル%であった。
【0033】
次に、この樹脂を用いて表1に示すような組成で、赤外線吸収色素と製作した樹脂、溶剤をフラスコにいれ、加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解して、表面コート用塗液とした。同様に、表2に示すような組成にて、裏面コート用塗液を調整した。更に表面コート用塗液を高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4300)に、ワイヤーバーNo.18(ワイヤー径:0.46mm)を用いてコーティングし、100℃で30時間乾燥させた。乾燥後の表面のコーティング厚さは7μmであった。次に、裏面コート用塗液を前記フィルムの裏面に、ワイヤーバーNo.46(ワイヤー径:1.17mm)を用いてコーティングを行い、100℃で30時間乾燥させた。乾燥後の裏面のコーティング厚さは15μmであった。
【0034】
【表1】
Figure 0004736147
【0035】
【表2】
Figure 0004736147
【0036】
得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、図1にその分光特性を示す。なお分光特性は自記分光光度計(日立U−3500型)を用い、波長1500〜200nmの範囲で測定した。図1に示すように、波長400〜650nmの可視領域においては吸収が平らで、波長700nm以上では急峻な吸収があるフィルムが得られた。
【0037】
得られたフィルムを温度60℃、湿度95%の雰囲気中に500hr放置後、再度分光特性を測定した。得られた分光特性は図2に示す通り、近赤外吸収特性を維持しており、また色変化もほとんど見られなかった。
【0038】
(実施例2)
実施例1で製作した表面コート液に、滑剤としてテフロン樹脂系微粒子(ヘキストインダストリー(株)社製 HOSTAFLON TF9202)をバインダー樹脂に対して0.1重量%添加し、十分に攪拌した。その後、実施例1と同様に高透明性ポリエステル基材フィルム(東洋紡績製 コスモシャイン A4300)に、ワイヤーバーNo.18(ワイヤー径:0.46mm)を用いてコーティングし、100℃で30時間乾燥させた。乾燥後のコーティング厚さは7μmであった。次に、裏面コート液を前記フィルムの裏面に、ワイヤーバーNo.46(ワイヤー径:1.17mm)を用いてコーティングを行い、100℃で30時間乾燥させた。乾燥後のフィルム裏面のコーティング厚さは15μmであった。得られたフィルムの表面には滑剤粒子による凹凸が観察され、2枚のフィルムを重ねた場合に密着してしまうことはなく、量産時にロール状に巻き取ったり、ロール状フィルムを巻き出しする際にも支障が無かった。
【0039】
得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、図3にその分光特性を示す。図3に示すように、波長400〜650nmの可視領域においては吸収が平らで、かつ波長700nm以上では急峻な吸収があるフィルムが得られた。
【0040】
得られたフィルムを温度60℃、湿度95%雰囲気中に500hr放置後、再度分光特性を測定した。得られた分光特性は図4のように、近赤外吸収特性を維持しており、また色変化もほとんど見られなかった。
【0041】
【実施例3】
実施例1で製作したフィルムの裏面のコーティング面に、フィルムの表面保護及び滑り性改善のために、ポリエチレン基材にエチレン酢酸ビニル系粘着剤が付いたフィルム(サンエー化研(株)社製 PACK2)を保護フィルムとしてラミネートした。ラミネートしたフィルムは、2枚のフィルムを重ねても密着してしまうことはなく、量産時にロール状に巻き取ったり、ロール状フィルムを巻き出しする際にも支障が無かった。
【0042】
【比較例1】
赤外線吸収層に使用する樹脂として、東洋紡績製バイロンRV200(比重1.26、ガラス転移温度67℃)を用いて表3に示すような組成で、赤外線吸収色素とバインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に、溶解した樹脂を高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いて片面のみコーティングし、100℃で30時間乾燥させた。乾燥後のコーティング厚さは25μmであった。
【0043】
【表3】
Figure 0004736147
【0044】
得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目が黄色みを帯びた褐色であった。また、図5にその分光特性を示す。図5に示すように、波長400〜450nmの可視領域においては吸収が見られ、見た目がやや黄ばんでいた。
【0045】
得られたフィルムを温度60℃、湿度95%の雰囲気中に500hr放置後、再度分光特性を測定した。得られた分光特性は図6のように、近赤外吸収特性を維持しており、また色変化もほとんど見られなかった。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の赤外線吸収フィルタは近赤外線領域に広く吸収を持ち、かつ可視領域の透過率が高く、特定の可視領域波長を大きく吸収することがないため、ビデオカメラ、ディスプレーなどに使用しても色ずれが少ない。また、環境安定性に優れ、長い期間での使用に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の赤外線吸収フィルタの分光特性を示した説明図である。
【図2】実施例1の赤外線吸収フィルタを、温度60℃、湿度95%の雰囲気中に500hr放置後の赤外線吸収フィルタの分光特性を示した説明図である。
【図3】実施例2の赤外線吸収フィルタの分光特性を示した説明図である。
【図4】実施例2の赤外線吸収フィルタを、温度60℃、湿度95%の雰囲気中に500hr放置後の赤外線吸収フィルタの分光特性を示した説明図である。
【図5】比較例1の赤外線吸収フィルタの分光特性を示した説明図である。
【図6】比較例1の赤外線吸収フィルタを、温度60℃、湿度95%の雰囲気中に500hr放置後の赤外線吸収フィルタの分光特性を示した説明図である。

Claims (5)

  1. 赤外線吸収色素と樹脂からなる赤外線吸収層を基材フィルムの両面に積層した赤外線吸収フィルタであって、前記赤外吸収色素として片方の層にジイモニウム化合物及び含フッ素フタロシアニン系化合物を含有し、他方の層にはジイモニウム化合物を含まず含フッ素フタロシアニン系化合物を含有していることを特徴とする赤外線吸収フィルタ。
  2. 前記赤外線吸収層を構成する樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の赤外線吸収フィルタ。
  3. 請求項2記載のポリエステル樹脂の比重が1.05〜1.35の範囲にあり、前記ポリエステル樹脂中への赤外線吸収色素の溶解度が1重量%以上であることを特徴とする赤外線吸収フィルタ。
  4. 前記基材フィルムが、全光線透過率が89%以上のポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項1乃至3記載の赤外線吸収フィルタ。
  5. 前記赤外線吸収フィルタの最外層の少なくとも片面に剥離可能な保護フィルムがラミネートされていることを特徴とする請求項1乃至記載の赤外線吸収フィルタ。
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