JP4733360B2 - 熱硬化被膜形成組成物用の表面調整剤 - Google Patents

熱硬化被膜形成組成物用の表面調整剤 Download PDF

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Description

本発明は、熱硬化被膜形成組成物に添加されるもので、この組成物を熱硬化させて形成される被膜の表面の物性を改善するための表面調整剤に関するものである。
プラスチック部材、プレコートメタル、建材、自動車ボディーは、外観の美粧性を高めるとともに、それらの基材を保護するため、基材の表面に、焼き付け型塗料や焼き付け型コーティング剤のような熱硬化被膜形成組成物を塗布してから熱処理して硬化させて、被膜が形成されている。このような組成物は、被膜表面を平滑にさせる平滑剤、焼き付けの際の急激な加熱によるピンホール(ワキ)を防止するワキ防止剤、消泡剤のような表面調整剤が添加されている。
表面調整剤として、ポリ(メタ)アクリレート、ポリビニルエーテル、変性ポリブタジエン、オレフィン系共重合物、ポリジメチルシロキサンの変性物が、知られている。これを応用した化合物として、例えば、特許文献1に(メタ)アクリレートと、モノカルボン酸またはモノアミンが結合したイソシアネート変性アクリル類との共重合物が開示され、特許文献2に(メタ)アクリロイル基を有するアルコキシシラン単量体と、(メタ)アクリロイル基を有する単量体との共重合物が開示され、特許文献3にイソシアネート基を有するモノマーと従来から使用されてきたモノマーとの共重合物が開示されている。
特開平10−158336号公報 特開2001−89536号公報 特開2002−66206号公報
一般的にこのような表面調整剤を添加した熱硬化被膜形成組成物は消泡性が向上しており、それを塗布して熱硬化させた被膜は、ワキ防止性、平滑性が向上している。しかし表面調整剤を含有した硬化被膜は、ガソリンまたは揮発油を布に含ませて拭くと表面調整剤が脱落してしまう所為で白化する場合があり、耐揮発油性が悪い。特に透明性を重視するクリアー塗料のような被膜形成組成物で形成される硬化被膜は、白化してしまうと美粧性の点で深刻な問題となる。
従来の(メタ)アクリル系共重合物からなる表面調整剤は、その分子量を大きくするほど、表面調整剤が添加された組成物を熱硬化させて形成された被膜の耐揮発油性を向上させる。この被膜は、白化が幾分抑制されるが、表面調整剤を含まない硬化被膜のように殆んど白化しないというレベルには遥かに及ばない。さらにこの表面調整剤がかえって、表面調整剤を含まない被膜形成組成物のような濁りや消泡性の低下を引き起こしてしまう。
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、十分な消泡性、ワキ防止性、平滑性を付与するとともに、優れた耐揮発油性を発現させるために、熱硬化被膜形成組成物に添加される表面調整剤を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載された本発明の熱硬化被膜形成組成物用の表面調整剤は、保護されていてもよい、カルボキシル基、無水ジカルボン酸基、エポキシ基、イソシアネート基、及びメラミン基の少なくとも何れかである架橋反応活性官能基と、それへ反応するもので、保護されていてもよい、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、エポキシ基、及びメラミン基の少なくとも何れかである架橋反応誘起性官能基とを含有し、それらにより分子間の架橋を形成する共重合性物質が、含まれており、該共重合性物質の重量平均分子量が2000〜200000であることを特徴とする。
この共重合性物質は、少なくとも1種類の共重合体からなる。この共重合性物質は、例えば加熱されることにより、架橋反応活性官能基と架橋反応誘起性官能基とが架橋反応を起こして分子間で3次元的な網目状に架橋する結果、高分子量化するものである。
この表面調整剤は、熱硬化被膜形成組成物例えば塗料に添加して使用される。表面調整剤は、この組成物に十分な消泡性を付与し、この組成物を熱硬化させて形成された被膜に優れた耐油性と、十分なワキ防止性及び平滑性とを発現させる。
同じく請求項2に記載された表面調整剤は、前記架橋反応活性官能基と、前記架橋反応誘起性官能基とがそれぞれ、
カルボキシル基と、エポキシ基、水酸基、アミノ基、またはイソシアネート基とであり、
無水ジカルボン酸基と、アミノ基、水酸基、またはメラミン基とであり、
エポキシ基と、カルボキシル基、水酸基、またはアミノ基とであり、
イソシアネート基と、カルボキシル基、水酸基、またはアミノ基とであり、
または
メラミン基と、メラミン基、または水酸基とであることを特徴とする。
架橋反応活性官能基がカルボキシル基であるとき、架橋反応誘起性官能基がエポキシ基、水酸基、アミノ基、またはイソシアネート基であることが好ましい。前記架橋反応活性官能基が無水ジカルボン酸基であるとき、架橋反応誘起性官能基が、アミノ基、水酸基、またはメラミン基であることが好ましい。架橋反応活性官能基がエポキシ基であるとき、架橋反応誘起性官能基がカルボキシル基、水酸基、アミノ基であることが好ましい。架橋反応活性官能基がイソシアネート基であるとき、架橋反応誘起性官能基がカルボキシル基、水酸基、アミノ基であることが好ましい。架橋反応活性官能基がメラミン基であるとき、架橋反応誘起性官能基がメラミン基、水酸基であることが好ましい。これらメラミン基同士がホルムアルデヒドを介して架橋反応してもよい。
中でも、架橋反応活性官能基がエポキシ基で架橋反応誘起性官能基がカルボキシル基、または架橋反応活性官能基がイソシアネート基で架橋反応誘起性官能基が水酸基であると、なお一層好ましい。
これらの架橋反応活性官能基や架橋反応誘起性官能基は、熱硬化被膜形成組成物の貯蔵時に安定で架橋反応を起こさないが、組成物の焼き付け温度付近で架橋反応を起こすものである。架橋反応活性官能基や架橋反応誘起性官能基は、貯蔵時の安定性を高めるために、保護されていてもよい。例えば、イソシアネート基は、一般的に知られているブロック剤で保護された等価体具体的にはO−(1′−メチルプロピリデン アミノ)カルボキシアミノ基であってもよく、またカルボキシル基は、ビニルエーテルにより保護されてヘミアセタールエステル結合とした等価体であってもよい。
同じく請求項3に記載の表面調整剤は、共重合性物質が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマー及び非架橋性不飽和モノマーを共重合させた架橋反応活性共重合体と、前記架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマー及び別な非架橋性不飽和モノマーを共重合させた架橋反応誘起性共重合体との混合物であることを特徴とする。この共重合性物質は、少なくとも2種類の共重合体で構成されている。
架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーや、架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマーは、多種多様であり、架橋反応ができる組合わせであれば特に限定されない。
架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーとして、例えば、アクリル酸やメタクリル酸である(メタ)アクリル酸、イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリル系モノマー;無水マレイン酸のような酸無水物モノマー;マレイン酸モノエステルのような部分エステルモノマーが挙げられる。
また、その架橋反応活性官能基に応じ架橋反応し得る架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミドのような(メタ)アクリル系モノマー;マレイン酸モノエステルのような部分エステルモノマーが挙げられる。
非架橋性不飽和モノマーは、多種多様であり、架橋反応活性官能基も架橋反応誘起性官能基も有しないもので、付加重合性の不飽和基を有するものであれば特に限定されない。非架橋性不飽和モノマーは、具体的には、アルキル(メタ)アクリレート、アラルキル(メタ)アクリレート、ビニル基含有エーテル、スチレン類が挙げられる。架橋反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体とを構成している夫々の非架橋性不飽和モノマーは、同種であっても異種であってもよく、構成比が同一であっても異なっていてもよい。
共重合性物質であるこれらの共重合体夫々の重量平均分子量が2000未満または200000を超えると、表面調整剤は消泡性、平滑性及び耐揮発油性の全てをバランスよく優れたものにするのが困難になる。この重量平均分子量が6000〜60000であるとより好ましい。
架橋反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体とは、夫々の重量平均分子量が近いほど、互いに相溶性が良くなり、架橋性が高くなるので、好ましい。
同じく請求項4に記載された表面調整剤は、前記架橋反応活性共重合体が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜50重量部、前記非架橋性不飽和モノマーを99.9〜50重量部とするもので5〜95重量%であり、前記架橋反応誘起性共重合体は、前記架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜50重量部、前記別な非架橋性不飽和モノマーを99.9〜50重量部とするもので95〜5重量%であることを特徴とする。
表面調整剤は、架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマー、及び架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマーが0.1重量部より少ないと、耐揮発油性を悪化させてしまい、一方、50重量部より多いと消泡性または平滑性を悪化させてしまう。夫々の不飽和モノマーが、1〜10重量部であるとより好ましい。
表面調整剤は、架橋反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体との何れかが5重量%未満であると、優れた耐揮発油性を発揮させることができない。これらの共重合体の重量比が等しくなるほど好ましい。
表面調整剤は、架橋反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体とを予め混合させたものであってもよく、熱硬化被膜形成組成物に添加する直前に混合させたものであってもよい。熱硬化被膜形成組成物へ架橋反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体とを別々に添加されたものであってもよい。
同じく請求項5に記載の表面調整剤は、Fedors法(R.F.Fedors:Polym.Eng.Sci.,14[2]147(1974))に準拠した、前記架橋反応活性共重合体と、前記架橋誘起性共重合体との計算溶解性パラメータ(SP)差が、0.5以下であることを特徴とする。
Fedors法による溶解性パラメータδは下記式(1)で表される。
Figure 0004733360
(式(1)中、Δe、Δvは、それぞれ原子または原子団の蒸発エネルギー、モル体積を示す。)
前記式(1)より、架橋反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体との組成を元に、共重合体の化学構造からδを算出し、それを共重合体の計算溶解性パラメータ(SP)とした。
このSP差が、0.5を超えると両共重合体間で、相溶性が悪くなるため、架橋性が悪くなり、表面調整剤は充分な消泡性、平滑性及び耐揮発油性を発現させることができなくなってしまう。
同じく請求項6に記載の表面調整剤は、共重合性物質が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーと、前記架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマーと、非架橋性不飽和モノマーとを共重合させた、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体からなることを特徴とする。
架橋反応活性官能基と架橋反応誘起性官能基とも前記例示のとおりであり、表面調整剤の貯蔵時の安定性を高めるため予め保護されていてもよい。また、3つの不飽和モノマーとも前記例示のとおりである。
共重合性物質であるこの架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体の重量平均分子量が2000未満または200000を超えると、表面調整剤は消泡性、平滑性及び耐揮発油性の全てをバランスよく優れたものにするのが困難になる。この重量平均分子量が6000〜60000であるとより好ましい。
同じく請求項7に記載の表面調整剤は、前記共重合体が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜30重量部、前記架橋誘起性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜30重量部、前記非架橋性不飽和モノマーを99.8〜40重量部とすることを特徴とする。
表面調整剤は、架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーと架橋誘起性官能基を含有する不飽和モノマーとが、0.1重量部未満であると、耐揮発油性を悪化させてしまい、一方、30重量部より多いと消泡性または平滑性を悪化させてしまう。何れの不飽和モノマーも1〜10重量部であるとより好ましい。
本発明の表面調整剤が配合される熱硬化被膜形成組成物は、前記の表面調整剤と、一般的な塗料に用いられているアクリルメラミン硬化塗料、ポリエステルメラミン硬化塗料、酸エポキシ硬化塗料のような熱硬化性基材樹脂を含んでいるものであればいずれのものでもよい。
この組成物に配合される表面調整剤は、従来の表面調整剤と同様に少量でよく、具体的には、組成物の塗料樹脂の不揮発成分に対し、表面調整剤の不揮発成分として0.1〜1重量%であることが好ましい。この表面調整剤がこの範囲で配合された組成物は、優れた消泡性を発現する。
この組成物を例えば塗布し焼き付けのような熱処理により硬化させた被膜表面は、ワキ防止性に優れ平滑である。さらにこの被膜表面は、従来の表面調整剤を配合した組成物を熱硬化させた場合のような耐揮発油性の低下がなく、耐揮発油性が優れている。
この表面調整剤が、この熱処理により架橋反応を起こし、平滑性及び耐揮発油性の効果を発現する。従って、被膜形成樹脂組成物を単に熱処理して硬化させて被膜を形成する場合だけでなく、被膜形成樹脂組成物を紫外線照射して硬化させて被膜を形成した後、熱処理して表面調整剤の共重合体を架橋させる場合でも、所望の効果を発現する。
熱処理は、比較的低温の加熱であってもよく、80〜300℃のような比較的高温の焼き付けであってもよい。
従来の表面調整剤が配合された硬化被膜では、表面調整剤の分子量がさほど大きくないため、有機溶剤を用いて拭き取ることにより表面調整剤が溶出して脱落し、表面の平滑性が失われ入射光の乱反射により白化すると考えられる。それに対し、本発明の被膜が、熱硬化被膜形成組成物中に少量配合された表面調整剤によって、耐揮発油性を低下させない詳細は明らかではないが、以下のような理由によるものと推察される。
本発明の表面調整剤は、消泡性やワキ防止性や平滑性を発現する際に、適度な基材樹脂への不相溶性を持っている。この表面調整剤は、それを配合した塗料樹脂溶液のような組成物を焼き付け熱硬化させて硬化被膜を形成させる際に、被膜表面近傍に高密度に、微粒子として均一に分散して存在し、3次元的な網目状に架橋反応を起こし分子量が増大する。さらに表面調整剤の共重合性物質が有する官能基の種類によっては、被膜形成組成物中の別な構成成分分子が有する官能基とも架橋反応が起っている場合もある。そのため、架橋した表面調整剤は、有機溶剤に溶解し難くなり、有機溶剤による表面の拭き取りによる表面調整剤の脱落が防止できるようになった結果、表面調整剤を含まない硬化被膜のような本来の耐揮発油性を、低下させることなく維持できるようになり、白化を起こさないようになったものと推察される。
本発明の表面調整剤は、熱硬化被膜形成組成物に少量添加されただけで、十分な消泡性を発現する。またこの組成物を熱硬化させると、優れた耐揮発油性と、十分なワキ防止性、平滑性とを発現した被膜を形成する。
以下、本発明の表面調整剤を調製し、それを熱硬化被膜形成組成物に添加して、熱硬化させて被膜を形成させた実施例について、詳細に説明する。
本発明を適用する実施例1〜5、及び本発明を適用外の比較例1〜10では、主に消泡剤として作用する表面調整剤を含む熱硬化被膜形成組成物であるアクリルメラミン硬化クリアー塗料を調製し硬化させて、被膜を形成させた例を示す。
先ず、実施例1〜5及び比較例1〜10で使用される表面調整剤の共重合性物質を構成する、架橋反応活性共重合体、架橋反応誘起性共重合体、または架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体を以下のようにして製造した。
なお、共重合体の重量平均分子量は全て、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析装置(昭和電工株式会社製 Shodex GPC system)を用いて測定した値である。またSPは全て、前記の方法によって算出したものである。
(共重合体(A−1)の製造例)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、キシレン100重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100℃に昇温した。そこへ、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(a−1)を、滴下ロートにより、2時間で等速滴下した。滴下終了後、100℃の温度を維持しつつ5時間反応させた。反応終了後、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(A−1)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は20000であった。この共重合体のSPは9.62となる。
(共重合体(A−2)の製造例)
共重合体(A−1)の製造例の滴下溶液(a−1)に代えて、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、グリシジルメタクリレート 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(a−2)を用いたこと以外は、共重合体(A−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(A−2)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、21000であった。なお、この共重合体のSPは9.58となる。
(共重合体(A−3)の製造例)
共重合体(A−1)の製造例の滴下溶液(a−1)に代えて、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(a−3)を用いたこと以外は、共重合体(A−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応誘起性共重合体(A−3)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、21000であった。なお、この共重合体のSPは9.70となる。
(共重合体(A−4)の製造例)
前記共重合体(A−1)の製造例の滴下溶液(a−1)に代えて、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、メタクリル酸 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(a−4)を用いたこと以外は、共重合体(A−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応誘起性共重合体(A−4)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、20000であった。なお、この共重合体のSPは9.64となる。
(共重合体(A−5)の製造例)
前記共重合体(A−1)の製造例の滴下溶液(a−1)に代えて、ラウリルメタクリレート 285重量部、グリシジルメタクリレート 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(a−5)を用いたこと以外は、共重合体(A−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(A−5)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、18000であった。なお、この共重合体のSPは9.10となる。
(共重合体(A−6)の製造例)
前記共重合体(A−1)の製造例の滴下溶液(a−1)に代えて、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 7.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 7.5重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(a−6)を用いたこと以外は、共重合体(A−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体(A−6)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、22000であった。なお、この共重合体のSPは9.66となる。
(共重合体(A−7)の製造例)
前記共重合体(A−1)の製造例の滴下溶液(a−1)に代えて、ラウリルメタクリレート 195重量部、スチレン 105重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(a−7)を用いたこと以外は、共重合体(A−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有しない共重合体(A−7)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、20000であった。なお、この共重合体のSPは9.51となる。
(共重合体(A−8)の製造例)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、キシレン300重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら120℃に昇温した。そこへ、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15重量部が混合された滴下溶液(a−8)を滴下ロートにより、2時間で等速滴下した。滴下終了後、さらに120℃の温度を維持しつつ1時間反応させた。反応終了後、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(A−8)を得た。この共重合体の重量平均分子量は、1800であった。なお、この共重合体のSPは9.62となる。
(共重合体(A−9)の製造例)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、キシレン100重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら80℃に昇温した。そこへ、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 15重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト5重量部が混合された滴下溶液(a−9)を滴下ロートにより、2時間で等速滴下した。滴下終了後、さらに80℃の温度を維持しつつ6時間反応させた。反応終了後、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(A−9)を得た。この共重合体の重量平均分子量は、215000であった。なお、この共重合体のSPは9.62となる。
(共重合体(A−10)の製造例)
前記共重合体(A−8)の製造例の滴下溶液(a−8)に代えて、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 7.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 7.5重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15重量部が混合された滴下溶液(a−10)を用いたこと以外は、共重合体(A−8)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体(A−10)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、1800であった。なお、この共重合体のSPは9.66となる。
(共重合体(A−11)の製造例)
前記共重合体(A−9)の製造例の滴下溶液(a−9)に代えて、ラウリルメタクリレート 185重量部、スチレン 100重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 7.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 7.5重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト5重量部が混合された滴下溶液(a−11)を用いたこと以外は、共重合体(A−9)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体(A−11)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、210000であった。なお、この共重合体のSPは9.66となる。
実施例1〜5及び比較例1〜10は、共重合体(A−1)〜(A−11)を用い、試験塗料として熱硬化被膜形成組成物であるアクリルメラミン硬化クリアー塗料を調製し、硬化させたものである。
(実施例1〜5及び比較例1〜10)
まず、焼き付け用アクリル樹脂であるアクリディックA−345(商品名;大日本インキ株式会社製)100.0g、ブチル化メラミン樹脂であるスーパーベッカミンL−117−60(商品名;大日本インキ株式会社製)11.5g、メチル化メラミン樹脂であるスーパーベッカミンL−105−60(商品名;大日本インキ株式会社製)11.5gの混合物を、高速ディスパーにて、2000r.p.m.で30分間混合した。
それの100gずつに、前記製造例で得た共重合体(A−1)〜(A−11)のキシレン液の夫々を表面調整剤として、表1に示す配合で、固形分換算で0.5%となるように加えた。これらを各々高速ディスパーにて、2000rpmで2分間攪拌混合した。各々に、希釈溶剤としてトルエン/ブタノール(重量比=8/2)を40g加え均一に混合して、実施例1〜5及び比較例1〜10のアクリルメラミン硬化クリアー塗料を調製した。
アクリルメラミン硬化クリアー塗料を2000rpmで2分間混合し、直ちに一部を25mlの比重カップに流し込み、それを満たす塗料の重量を測定した。混合せずに半日静置させたアクリルメラミン硬化クリアー塗料を、空の比重カップに流し込み、それを満たす塗料の重量を測定した。静置後の重量を100%としたとき、静置前の重量の比を百分率で示すことにより、消泡性を評価した。消泡性が悪いと気泡を巻き込み、比重の比が小さくなる。評価基準は、97%以上を○、97%未満95%以上を△、95%未満を×とした。その結果を表1に示す。
アクリルメラミン硬化クリアー塗料の25℃での粘度は、JIS K−5400−4.5.4に準じ、フォードカップNo.4法により測定した。この測定方法は、一定のカップに、一定量の試料を満たし、一定の口径を持つ穴から流下させ、その流下時間を測定することによって、試料の流動性を評価するものである。このアクリルメラミン硬化クリアー塗料の溶液の流下時間は約18秒であった。
これを、口径1.0mmで吐出圧3.5kg/cmのエアスプレーにより、温度25℃、湿度50%の条件下、20cm×30cm×0.3mmのアルミ板膜へ、厚さが段階的に変わるよう吹付け塗装した。塗装後、直ちに150℃熱風循環式焼付炉内にて20分間焼き付けると、アルミ板表面に、硬化した塗装膜が形成された。
この塗装膜につき電磁式膜厚計(ケット科学研究所製;ケット電磁膜厚計LE−200)を用いてワキが発生する最小の膜厚、すなわちワキ限界膜厚を計測した。 その結果を表1に示す。
さらに、このアルミ板の表面を、n−へキサンを染込ませたガーゼを用いて軽く拭いた。拭いた部分の白化性を目視にて観察し、耐揮発油性を評価した。評価基準は、全く白化しないものを○、やや白化するものを△、著しく白化するものを×とした。その結果を表1に示す。
Figure 0004733360
表1から明らかなように、実施例の表面調整剤を含む熱硬化被膜形成組成物は消泡性に優れ、それを硬化させた被膜はワキ防止性、耐揮発油性に優れている。なお、反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体は、その重量%比が95:5〜5:95の範囲内で、SP差が0.5以内であると、耐揮発性が一層良い。一方、比較例のように、架橋反応活性官能基と架橋反応誘起性官能基との両方を含有しなかったり、重量平均分子量2000〜200000から外れたりする共重合体を表面調整剤として含む熱硬化被膜形成組成物は消泡性が劣り、それを硬化させた被膜はワキ防止性、耐揮発油性が劣っている。
次に、本発明を適用する実施例6〜10、及び本発明を適用外の比較例11〜20では、主に平滑剤として作用する表面調整剤を含む熱硬化被膜形成組成物であるポリエステルメラミンクリアー塗料を調製し硬化させ、被膜を形成させた例を示す。
先ず、実施例6〜10及び比較例11〜20で使用される表面調整剤の共重合性物質を構成する、架橋反応活性共重合体、架橋反応誘起性共重合体、または架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体を以下のようにして製造した。
(共重合体(B−1)の製造例)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、キシレン100重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら110℃に昇温した。そこへ、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−1)を、滴下ロートにより、2時間で等速滴下した。滴下終了後、110℃の温度を維持しつつ4時間反応させた。反応終了後、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(B−1)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は15000であった。なお、この共重合体のSPは9.88となる。
(共重合体(B−2)の製造例)
共重合体(B−1)の製造例の滴下溶液(b−1)に代えて、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、グリシジルメタクリレート15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−2)を用いたこと以外は、共重合体(B−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(B−2)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、15000であった。なお、この共重合体のSPは9.84となる。
(共重合体(B−3)の製造例)
共重合体(B−1)の製造例の滴下溶液(b−1)に代えて、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−3)を用いたこと以外は、共重合体(B−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応誘起性共重合体(B−3)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、15000であった。なお、この共重合体のSPは9.96となる。
(共重合体(B−4)の製造例)
共重合体(B−1)の製造例の滴下溶液(b−1)に代えて、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−4)を用いたこと以外は、共重合体(B−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応誘起性共重合体(B−4)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、15000であった。なお、この共重合体のSPは9.90となる。
(共重合体(B−5)の製造例)
共重合体(B−1)の製造例の滴下溶液(b−1)に代えて、2−エチルヘキシルアクリレート 285重量部、グリシジルメタクリレート 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−5)を用いたこと以外は、共重合体(B−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応誘起性共重合体(B−5)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、13000であった。なお、この共重合体のSPは9.30となる。
(共重合体(B−6)の製造例)
共重合体(B−1)の製造例の滴下溶液(b−1)に代えて、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチルグリシジルメタクリレート 7.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 7.5重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−6)を用いたこと以外は、共重合体(B−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体(B−6)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、15000であった。なお、この共重合体のSPは9.92となる。
(共重合体(B−7)の製造例)
共重合体(B−1)の製造例の滴下溶液(b−1)に代えて、エチルアクリレート 179重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 121重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−7)を用いたこと以外は、共重合体(B−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有しない共重合体(B−7)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、15000であった。なお、この共重合体のSPは9.78となる。
(共重合体(B−8)の製造例)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、キシレン300重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら120℃に昇温した。そこへ、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15重量部が混合された滴下溶液(b−8)を滴下ロートにより、2時間で等速滴下した。滴下終了後、さらに120℃の温度を維持しつつ1時間反応させた。反応終了後、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(B−8)を得た。この共重合体の重量平均分子量は、1800であった。なお、この共重合体のSPは9.88となる。
(共重合体(B−9)の製造例)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、キシレン100重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら80℃に昇温した。そこへ、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル 15重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト5重量部が混合された滴下溶液(b−9)を滴下ロートにより、2時間で等速滴下した。滴下終了後、さらに80℃の温度を維持しつつ9時間反応させた。反応終了後、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(B−9)を得た。この共重合体の重量平均分子量は、225000であった。なお、この共重合体のSPは9.88となる。
(共重合体(B−10)の製造例)
前記共重合体(B−8)の製造例の滴下溶液(b−8)に代えて、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル7.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 7.5重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 15重量部が混合された滴下溶液(b−10)を用いたこと以外は、共重合体(B−8)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体(B−10)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、1900であった。なお、この共重合体のSPは9.92となる。
(共重合体(B−11)の製造例)
前記共重合体(B−9)の製造例の滴下溶液(b−9)に代えて、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸2−(O−[1′−メチルプロピリデン アミノ]カルボキシアミノ)エチル7.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート 7.5重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト5重量部が混合された滴下溶液(b−11)を用いたこと以外は、共重合体(B−9)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体(B−11)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、205000であった。なお、この共重合体のSPは9.92となる。
実施例6〜10及び比較例11〜20は、共重合体(B−1)〜(B−11)を用い、試験塗料として熱硬化被膜形成組成物であるポリエステルメラミンクリアー塗料を調製し、硬化させたものである。
(実施例6〜10及び比較例11〜20)
まず、高分子量オイルフリーポリエステル樹脂であるスーパーベッコライトM−6805−40(商品名;大日本インキ株式会社製)45.9重量部と、メチル化メラミン樹脂であるスーパーベッカミンL−105−60の3.8重量部、ブチル化メラミン樹脂であるスーパーベッカミンL−117−60の3.8重量部、及びシンナー(ソルベッソ100/シクロヘキサノン/n−ブタノール/ブチルセロソルブ=60/30/5/5重量比)の21.4重量部をラボディスパーで2000r.p.m.で30分間撹拌し混合した。
これに、前記製造例で得た共重合体(B−1)〜(B−11)のキシレン液の夫々を表面調整剤として、表1に示す配合で、固形分換算で0.5%となるように加えた。これらを各々高速ディスパーにて、2000rpmで2分間攪拌混合して、ポリエステルメラミンクリアー塗料を得た。
ポリエステルメラミンクリアー塗料の25℃での粘度は、JIS K−5400−4.5.4に準じ、フォードカップNo.4法により測定した。この測定方法は、一定溶液のカップに、一定量の試料を満たし、一定の口径を持つ穴から流下させ、その流下時間を測定することによって、試料の流動性を評価するものである。このポリエステルメラミンクリアー塗料の溶液の流下時間は約100秒であった。
ポリエステルメラミンクリアー塗料を調製後直ちに、#28バーコーターにより、20cm×30cm×0.3mmのアルミ板上に塗布し、210℃で90秒間焼き付けて硬化させ、被膜を形成させた。
得られた被膜について、表面の平滑性を目視で評価した。評価基準は、バーコーター跡が無く平滑性が良好なものを○、バーコーター跡が僅かにあるものを△、バーコーター跡が認められ平滑性が悪いものを×とした。その結果を表2に示す。
さらに、このアルミ板の表面を、n−へキサンを染込ませたガーゼを用いて軽く拭いた。拭いた部分の白化性を目視にて観察し、耐揮発油性を評価した。評価基準は、全く白化しないものを○、やや白化するものを△、著しく白化するものを×とした。その結果を表2に示す。
Figure 0004733360
表2から明らかなように、実施例の表面調整剤を含む熱硬化被膜形成組成物は平滑性に優れ、それを硬化させた被膜は耐揮発油性に優れている。なお、反応活性共重合体と架橋反応誘起性共重合体は、その重量%比が95:5〜5:95の範囲内で、SP差が0.5以内であると、耐揮発性が一層良い。一方、比較例のように、架橋反応活性官能基と架橋反応誘起性官能基との両方を含有しなかったり、重量平均分子量2000〜200000から外れたりする共重合体を表面調整剤として含む熱硬化被膜形成組成物は平滑性が劣り、それを硬化させた被膜は耐揮発油性が劣っている。
次に、本発明を適用する実施例11、及び本発明を適用外の比較例21〜23では、主に平滑剤として作用する表面調整剤を含む熱硬化被膜形成組成物である2液型アクリルウレタンクリアー塗料を調製し硬化させて、被膜を形成させた例を示す。
先ず、実施例11及び比較例23で使用される表面調整剤の共重合性物質を構成する、架橋反応活性共重合体を以下のようにして製造した。
(共重合体(B−12)の製造例)
共重合体(B−1)の製造例の滴下溶液(b−1)に代えて、エチルアクリレート 170重量部、2−エチルヘキシルアクリレート 115重量部、メタクリル酸2−イソイアナトエチル 15重量部、キシレン 100重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト 5重量部が混合された滴下溶液(b−12)を用いたこと以外は、共重合体(B−1)の製造例と同様の方法により、キシレンで希釈して固形分を30%に調整し、架橋反応活性共重合体(B−12)のキシレン液を製造した。この共重合体の重量平均分子量は、15000であった。なお、この共重合体のSPは9.81となる。
実施例11及び比較例21〜23は、共重合体(B−3)及び(B−12)を用い、試験塗料として熱硬化被膜形成組成物である2液型アクリルウレタンクリアー塗料を調製し、硬化させたものである。
(実施例11及び比較例21〜23)
アクリルポリオールであるアクリディックА−801(商品名;大日本インキ株式会社製)400重量部と、シンナー(キシレン/酢酸ブチル=50/50重量比)500重量部と、上記の合計900重量部に対し、前記の製造例で得た共重合体(B−3)及び(B−12)のキシレン液を固形分換算で、表3に記載の所定量添加し、ラボディスパーで2000rpmで2分間撹拌した。
その後、デスモジュールN−75(商品名;バイエル製)100重量部を加え、2000r.p.m.で1分間撹拌し2液型アクリルウレタンクリアー塗料を得た。
2液型アクリルウレタンクリアー塗料の25℃での粘度は、JIS K−5400−4.5.4に準じ、フォードカップNo.4法により測定した。この測定方法は、一定のカップに、一定量の試料を満たし、一定の口径を持つ穴から流下させ、その流下時間を測定することによって、試料の流動性を評価するものである。この2液型アクリルウレタンクリアー塗料の溶液の流下時間は約14秒であった。
2液型アクリルウレタンクリアー塗料を、口径1.0mmで吐出圧3.5kg/cmのエアスプレーにより、温度25℃、湿度50%の条件下、20cm×30cm×0.3mmのアルミ板に硬化後の膜厚が25〜30μmとなるように塗装後、直ちに80℃熱風循環式焼付炉内にて20分間焼き付けると、アルミ板表面に、硬化した塗装膜が形成された。
得られた被膜について、表面の平滑性を目視で評価した。評価基準は、平滑性が良好なものを○、平滑性がやや劣るものを△、平滑性が悪いものを×とした。その結果を表3に示す。
さらに、このアルミ板の表面を、n−へキサンを染込ませたガーゼを用いて軽く拭いた。拭いた部分の白化性を目視にて観察し、耐揮発油性を評価した。評価基準は、全く白化しないものを○、やや白化するものを△、著しく白化するものを×とした。その結果を表3に示す。
Figure 0004733360
表3から明らかなように、実施例の表面調整剤を含む熱硬化被膜形成組成物は平滑性に優れ、それを硬化させた被膜は耐揮発油性に優れている。一方、比較例のように、架橋反応活性官能基と架橋反応誘起性官能基との両方を含有しない共重合体を表面調整剤として含む熱硬化被膜形成組成物を硬化させた被膜は、耐揮発油性が劣っている。
本発明の熱硬化被膜形成組成物用の表面調整剤は、家電製品のハウジングのようなプラスチック部材、金属やコンクリートのような建材、自動車等のボディー、塗装後に切断加工するプレコートメタル等の表面を被覆する被膜を、熱硬化によって形成する組成物に、添加して使用される。

Claims (7)

  1. 保護されていてもよい、カルボキシル基、無水ジカルボン酸基、エポキシ基、イソシアネート基、及びメラミン基の少なくとも何れかである架橋反応活性官能基と、それへ反応するもので、保護されていてもよい、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、エポキシ基、及びメラミン基の少なくとも何れかである架橋反応誘起性官能基とを含有し、それらにより分子間の架橋を形成する共重合性物質が、含まれており、該共重合性物質の重量平均分子量が2000〜200000であることを特徴とする熱硬化被膜形成組成物用の表面調整剤。
  2. 前記架橋反応活性官能基と、前記架橋反応誘起性官能基とがそれぞれ、
    カルボキシル基と、エポキシ基、水酸基、アミノ基、またはイソシアネート基とであり、
    無水ジカルボン酸基と、アミノ基、水酸基、またはメラミン基とであり、
    エポキシ基と、カルボキシル基、水酸基、またはアミノ基とであり、
    イソシアネート基と、カルボキシル基、水酸基、またはアミノ基とであり、
    または
    メラミン基と、メラミン基、または水酸基とであることを特徴とする請求項1に記載の表面調整剤。
  3. 前記共重合性物質が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマー及び非架橋性不飽和モノマーを共重合させた架橋反応活性共重合体と、前記架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマー及び別な非架橋性不飽和モノマーを共重合させた架橋反応誘起性共重合体との混合物であることを特徴とする請求項1に記載の表面調整剤。
  4. 前記架橋反応活性共重合体が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜50重量部、前記非架橋性不飽和モノマーを99.9〜50重量部とするもので5〜95重量%であり、前記架橋反応誘起性共重合体は、前記架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜50重量部、前記別な非架橋性不飽和モノマーを99.9〜50重量部とするもので95〜5重量%であることを特徴とする請求項3に記載の表面調整剤。
  5. Fedors法に準拠した、前記架橋反応活性共重合体と、前記架橋誘起性共重合体との計算溶解性パラメータ差が、0.5以下であることを特徴とする請求項3に記載の表面調整剤。
  6. 前記共重合性物質が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーと、前記架橋反応誘起性官能基を含有する不飽和モノマーと、非架橋性不飽和モノマーとを共重合させた、架橋反応活性と架橋誘起性とを有する共重合体からなることを特徴とする請求項1に記載の表面調整剤。
  7. 前記共重合体が、前記架橋反応活性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜30重量部、前記架橋誘起性官能基を含有する不飽和モノマーを0.1〜30重量部、前記非架橋性不飽和モノマーを99.8〜40重量部とすることを特徴とする請求項6に記載の表面調整剤。
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