JP3752814B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は自動車上塗り塗料等に好適に用いることができる貯蔵安定性良好な硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車上塗り塗料として用いられるバインダーは、一般に水酸基含有ポリマーとメラミン樹脂硬化剤とを組み合わせて用いられる。しかし、このような塗膜は一般に耐酸性に劣る。従って、このような塗膜は近年問題となっている酸性雨により劣化しやすく、外観上の不具合を生じやすい。
【0003】
硬化剤としてメラミン樹脂を用いた塗膜において耐酸性が劣る原因としては、メラミン樹脂中のトリアジン核に起因するとするのが通説であり、これに従えば、メラミン樹脂を使用する限り、耐酸性に劣るという欠点は解消されない。
【0004】
このような欠点を解消するために、メラミン樹脂を使用しない新規な樹脂組成物が提案されている。そのうちブロックされた水酸基とカルボン酸無水基とエポキシ基を含有する樹脂組成物は水酸基とカルボン酸無水基、カルボキシル基とエポキシ基などの反応によって生成するエステル結合が架橋点となるため、その硬化塗膜は耐酸性が良好であり、耐擦傷性、耐候性等自動車上塗り塗膜として十分な性能を有するが、貯蔵安定性が不十分であった。これに対して、ベースコート塗料にクリヤー塗料の硬化触媒を予め添加し、ウエットオンウエット塗装する方法(特開平8−266994号公報)もあるが、これを用いた場合の貯蔵安定性は飛躍的に向上するものの、十分ではなかった。また、従来より、貯蔵安定性を解消するためには、官能基濃度を低く押さえる等の対処法がはかられてきたが、これらの方法では塗膜性能を損なう等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、本発明者らは、塗膜性能を損なうことなく、貯蔵安定性に優れた樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ブロックされた水酸基とカルボン酸無水基とエポキシ基とを含み、かつこれらの基の少なくとも1種を有するビニル系重合体を含む硬化性樹脂組成物に、非プロトン性極性化合物、例えばN−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等を添加すると、耐酸性に優れ、自動車上塗り塗膜として十分な耐擦傷性、耐候性を有するという塗膜性能を損なうことなしに、貯蔵安定性が十分に向上することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1) ブロックされた水酸基とカルボン酸無水基とエポキシ基とを併有するビニル系重合体(A)と、非プロトン性極性化合物とを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物、
【0008】
(2) ブロックされた水酸基とカルボン酸無水基とを併有するビニル系重合体(B)と、エポキシ基を含有する化合物(C)と、非プロトン性極性化合物とを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物、
【0009】
(3) ブロックされた水酸基とエポキシ基とを併有するビニル系重合体(D)と、カルボン酸無水基を含有する化合物(E)と、非プロトン性極性化合物とを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物、
【0010】
(4) カルボン酸無水基とエポキシ基を併有するビニル系重合体(F)と、ブロックされた水酸基を含有するビニル系重合体(G)と、非プロトン性極性化合物とを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物、
【0011】
(5) ブロックされた水酸基を含有するビニル系重合体(G)と、カルボン酸無水基を含有する化合物(E)と、エポキシ基を含有する化合物(C)と、非プロトン性極性化合物とを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物、
【0012】
(6) エポキシ基を含有する化合物(C)が、ビニル系重合体である上記(2)記載の硬化性樹脂組成物、
【0013】
(7) カルボン酸無水基を含有する化合物(E)が、ビニル系重合体である上記(3)記載の硬化性樹脂組成物、
【0014】
(8) エポキシ基を含有する化合物(C)とカルボン酸無水基を含有する化合物(E)が、いずれもビニル系重合体である上記(5)記載の硬化性樹脂組成物、
【0015】
(9) ブロックされた水酸基が、シリル基によりブロックされた水酸基である上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物、および
【0016】
(10) 非プロトン性極性化合物が、N−メチルピロリドンまたはN,N−ジメチルホルムアミドである上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物、
を提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の具体的構成及びその作用効果について説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ブロックされた水酸基を有する化合物と、カルボン酸無水基を有する化合物と、エポキシ基を有する化合物と、非プロトン性極性化合物とを必須成分として含有してなり、かつ非プロトン性極性化合物以外の化合物の少なくとも1種がビニル系重合体であれば特に制約はない(ただし、ブロックされた水酸基、カルボン酸無水基及びエポキシ基は、これらの2種以上が同一の化合物内にあってもよい)。以下、これら成分について代表例を挙げて説明する。
【0018】
まず、はじめに官能基について代表例を挙げて説明する。
【0019】
ブロックされた水酸基としては、以下の式(1)で示されるものが好ましいものとして例示することができる。
【0020】
【化1】
−O−Z (1)
【0021】
式(1)中、Zは水酸基に結合したブロック化剤に由来するブロック基であり、シリル基、ビニル(チオ)エーテル基等が代表例として挙げられるが、以下の式(2)で示されるシリル基を好ましいものとして例示することができる。
【0022】
【化2】
Figure 0003752814
【0023】
式(2)中、R1〜R3は各々独立してアルキル基又はアリール基である。アルキル基としては、炭素原子数1〜10の直鎖又は分岐を有するアルキル基が挙げられ、その中でもメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等、炭素原子数1〜8の低級アルキル基が特に好ましい。アリール基としては、置換基を有しても良い、フェニル基、ナフチル基、インデニル基等が含まれ、特にフェニル基が好ましい。
【0024】
上記式(2)で示されるシリル基としては、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、ジエチルメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルメチルエチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、フェニルジエチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、ジフェニルエチルシリル基等が挙げられる。特にR1〜R3の分子量が小さいほどシリル基がはずれやすく、硬化性が上がるので好ましい。
【0025】
カルボン酸無水基は、以下の式(3)
【0026】
【化3】
−CO−O−CO− (3)
【0027】
で示される構造を有する。
【0028】
エポキシ基にはグリシジル基及び脂環式エポキシ基が含まれる。グリシジル基としては、例えば、1,2−エポキシ基等のアルキル基の炭素原子間に酸素原子による結合が形成されたものが挙げられる。脂環式エポキシ基としては5又は6員環(有橋炭化水素も含まれる)において、環の隣接する炭素原子間に酸素原子がエポキシ結合したものが挙げられる。ただし、脂環式エポキシ基の場合、塩基性の硬化触媒による硬化反応性がグリシジル基の場合より劣るので、グリシジル基を用いるのが好ましい。
【0029】
次に、ブロックされた水酸基と、カルボン酸無水基と、エポキシ基とを併有するビニル系重合体(A)、ブロックされた水酸基と、カルボン酸無水基とを併有するビニル系重合体(B)、エポキシ基を含有する化合物(C)、ブロックされた水酸基と、エポキシ基とを併有するビニル系重合体(D)、カルボン酸無水基を含有する化合物(E)、カルボン酸無水基と、エポキシ基を併有するビニル系重合体(F)とブロックされた水酸基を含有するビニル系重合体(G)について代表例を挙げて説明する。
【0030】
本発明に係る硬化性樹脂成分である、ブロックされた水酸基と、カルボン酸無水基と、エポキシ基とを併有するビニル系重合体(A)は、例えば、ブロックされた水酸基を有するビニル重合性モノマー、カルボン酸無水基を有するビニル重合性モノマー、エポキシ基を有するビニル重合性モノマー等のようなラジカル重合性不飽和結合基を有する各種のモノマーを共重合することによって得られる。これらモノマーの重合方法は、公知の慣用手段で行うことができる。例えば、アニオン重合やカチオン重合等のイオン重合、もしくはラジカル重合によって重合を行うことができる。本発明においては、重合の容易性の観点からラジカル重合によることが好ましい。さらに、ラジカル重合は溶液中で行うことが望ましい。そのようなラジカル溶液重合に使用される溶剤としては、従来よりアクリルモノマー等のビニル重合性モノマーの重合に使用される溶剤を制限なく使用することができる。このような溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、1−ブタノール、ソルベッソ(エクソン製)等が挙げられる。
【0031】
ラジカル溶液重合に使用されるラジカル反応開始剤としては、従来よりラジカル重合において使用される反応開始剤を制限なく使用することができる。このような反応開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−tert−ブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物やアゾビスバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)等のアゾ化合物を挙げることができる。
【0032】
次に、本発明に係る硬化性樹脂成分であるビニル系重合体(A)を調製する際に使用されるビニル重合性モノマーについて説明する。
【0033】
ビニル系重合体(A)を製造する際に使用する、カルボン酸無水物基を有するビニル単量体として、特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、無水マレイン酸もしくは無水イタコン酸の如き、各種の不飽和ポリカルボン酸の無水物類;無水アクリル酸もしくは無水メタクリル酸の如き、各種の不飽和モノカルボン酸の無水物類;またはアクリル酸もしくはメタクリル酸の如き、各種の不飽和カルボン酸と、酢酸、プロピオン酸もしくは安息香酸などのような、種々の飽和カルボン酸との混合酸無水物類如き、各種のカルボン酸無水基を有するビニル単量体等が挙げられる。
【0034】
ビニル系重合体(A)を製造する際に使用するブロックされた水酸基、とりわけ、シリルブロックされた水酸基を有するビニル系単量体としては、下記式(4)で示されるビニル重合性モノマーが好ましい例として挙げることが出来る。
【0035】
【化4】
Figure 0003752814
【0036】
式(4)中、R1は水素原子又はメチル基、R2は2価の炭化水素、Yは−COO−、−CO−、−CONH−、単結合又は−O−であり、Xは下記式(5)で示されるシロキシ基である。
【0037】
【化5】
Figure 0003752814
【0038】
式(5)で示されるシロキシ基としては、例えば、トリメチルシロキシ基、エチルジメチルシロキシ基、ジエチルメチルシロキシ基、tert−ブチルジメチルシロキシ基、tert−ブチルメチルエチルシロキシ基、フェニルジメチルシロキシ基、フェニルジエチルシロキシ基、ジフェニルメチルシロキシ基、ジフェニルエチルシロキシ基等が挙げられる。特にR1〜R3の分子量が小さいほどシリル基がはずれやすく、硬化性が上がるので好ましい。
【0039】
ブロックされた水酸基含有ビニル重合性モノマーの調製に使用される好ましい具体的な水酸基含有ビニル重合性モノマーとしては、水酸基含有アクリルモノマーが挙げられ、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等、及びそれらをラクトン化合物で変性したものなどが挙げられる。
【0040】
上記式(5)で示されるシロキシ基を形成するブロック化剤としては、ハロゲン化シランが好ましいものとして使用することができる。ハロゲンシランに含まれるハロゲン原子としては、塩素原子又は臭素原子等が挙げられる。具体的なブロック化剤としては、例えば、トリメチルシリルクロライド、ジエチルメチルシリルクロライド、エチルジメチルシリルクロライド、ブチルジメチルシリルブロマイド、ブチルメチルエチルシリルブロマイド等が挙げられる。
【0041】
ブロックされた水酸基含有モノマーとしては、上記水酸基含有モノマーにおける水酸基を上記のシリル基でブロックしたモノマーが好ましいものとして挙げることができる。代表的なもののみを例示するにとどめれば、トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシブチル(メタ)アクリレート、トリエチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、トリブチルシロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリフェニルシロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルオキシポリジメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルエトキシシロキシエチル(メタ)アクリレート、ジメチルクロルシシロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシブチルビニルエーテル、トリエトキシシロキシブチルビニルエーテル、トリブチルシロキシブチルビニルエーテルまたはトリメチルシリルオキシポリジメチルシロキシブチルビニルエーテル、プラクセルFM−1(ダイセル化学製のトリメチルシリルブロック物)等が挙げられる。
【0042】
ビニル系重合体(A)を製造する際に使用するエポキシ基を有するビニル系単量体として、特に代表的なものを例示するにとどめれば、グリジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0043】
なお、上記ビニル系重合体(A)の合成において、上記以外のビニル重合性モノマーを併用してもよい。このような他のビニル重合性モノマーとしては、例えば、以下に挙げるビニル重合性モノマーを挙げることができる。
【0044】
(1)アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル:
例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜18個のアルキル基エステル;アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタクリル酸エトキシブチル等のアクリル酸又はメタクリル酸エステルの炭素数2〜18個のアルコキシアルキルエステル;アリルアクリレート、アリルメタアクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜8個のアルケニルエステル;アリルオキシエチルアクリレート、アリルオキシエチルメタアクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数3〜18個のアルケニルオキシアルキルエステル等、
【0045】
(2)ビニル系化合物:
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン等、
【0046】
(3)ポリオレフィン系化合物:
例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等、
【0047】
(4)アリルエーテル類:
例えば、ヒドロキシエチルアリルエーテル等、
【0048】
(5)その他:
例えば、アクリル酸、メタクリル酸等、及びそれらをラクトン化合物で変性した、カルボキシル基含有ビニル単量体、メタアクリルアミド、アクリルアミド、ジアクリルアミド、ジメタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルイソプロペニルケトイン、酢酸ビニル、ビニルプロピオネート、ビニルピバレート、炭素数1〜8のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、フォスフォノオキシエチル(メタ)アクリレート等の燐酸基含有(メタ)アクリレート、トリフルオロメチルビニルエーテル等のパーフルオロビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、
【0049】
2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートもしくは(メタ)アクリロイルイソシアネート等のイソシアネート基含有ビニル重合性単量体、
【0050】
γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシブチルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシブチルフェニルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシブチルフェニルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルフェニルメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルトリシラノール、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルメチルジヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシブチルフェニルジヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルジメチルヒドロキシシラン、γ−(メタ)アクリロイロキシプロピルフェニルメチルヒドロキシシラン等の加水分解シリル基含有ビニル単量体等。
【0051】
また、ビニル系重合体(A)を製造する際にカルボン酸無水物基を導入する方法としては、前述のカルボン酸無水物基を含有するビニル系単量体を使用する他に、マレイン酸モノアルキルエステル又はイタコン酸モノアルキルエステルなどの、いわゆるハーフ・エステルを重合せしめて得られるビニル系重合体から、脱アルコール反応による閉環反応によって製造する方法もある。
【0052】
本発明に係る硬化性樹脂成分である、ブロックされた水酸基と、カルボン酸無水基とを併有するビニル系重合体(B)は、例えば、ブロックされた水酸基を有するビニル重合性モノマー、カルボン酸無水基を有するビニル重合性モノマー等のようなラジカル重合性不飽和結合基を有する各種のモノマーを共重合することによって得られる。これらモノマーの重合方法は、前記ビニル系重合体(A)と同様の公知の慣用手段で行うことができる。
【0053】
ビニル系重合体(B)を製造する際に使用する、ブロックされた水酸基を有するビニル系単量体、及び、カルボン酸無水物基を有するビニル単量体としては、前記ビニル系重合体(A)の製造の際に例示した、ブロックされた水酸基を有するビニル系単量体、及び、カルボン酸無水物基を有するビニル単量体を使用することができる。また、ビニル系重合体(B)の合成においては、上記以外のビニル単量体を併用してもよい。このような他のビニル重合性モノマーとしては、例えば、ビニル系重合体(A)で例示した併用可能な他のビニル重合性モノマーを挙げることができる。
【0054】
また、ビニル系重合体(B)を製造する際にカルボン酸無水物基を導入する方法としては、前述のカルボン酸無水物基を含有するビニル系単量体を使用する他に、マレイン酸モノアルキルエステルまたはイタコン酸モノアルキルエステルなどの、いわゆるハーフ・エステルを重合せしめて得られるビニル系重合体から、脱アルコール反応による閉環反応によって製造する方法もある。
【0055】
エポキシ基を含有する化合物(C)として、特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、エチレングリコール、ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールまたは水添ビスフェノールAの如き、各種の脂肪族ないしは脂環式ポリオールの種々のポリグリシジルエーテル類;
【0056】
ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールSもしくはビスフェノールFの如き、各種の芳香族系ジオールの種々のポリグリシジルエーテル類;上掲したような芳香族系ジオール類のエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシド付加体の如き、該芳香族系ジオール誘導体類の種々のジグリシジルエーテル類;
【0057】
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくはポリテトラエチレングリコールの如き、各種のポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−トのポリグリシジルエーテル類;アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、プロパントリカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸もしくはトリメリット酸の如き、各種の脂肪族ないしは芳香族ポリカルボン酸の種々のポリグリシジルエステル類;
【0058】
ブタジエン、ヘキサジエン、オクタジエン、ドデカジエン、シクロオクタジエン、α−ピネンもしくはビニルシクロヘキセンの如き、各種の炭化水素系ジエンの種々のビスエポキシド類;ビス(3,4ーエポキシシクロヘキシルメチル)アジペートもしくは3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートの如き、各種の脂環式ポリエポキシ化合物;またはポリブタジエンもしくはポリイソプレンの如き、各種のジエンポリマーの種々のエポキシ化物等が挙げられる。
【0059】
また、エポキシ基含有化合物(C)としては、エポキシ基を有するビニル重合性モノマーを重合又は共重合する方法で合成したものを用いてもよい。
【0060】
エポキシ基含有化合物(C)としてビニル系重合体を用いる場合、これを製造する際に使用するエポキシ基を有するビニル系単量体としては、前記ビニル系重合体(A)で例示したエポキシ基を有するビニル単量体を使用することができる。また、その合成においては、前記以外のビニル単量体を併用してもよい。このような他のビニル重合性モノマーとしては、例えば、ビニル系重合体(A)で例示した併用可能な他のビニル重合性モノマーを挙げることができる。
【0061】
本発明に係る硬化性樹脂成分であるビニル系重合体(D)は、例えば、ブロックされた水酸基を有するビニル重合性モノマー、エポキシ基を有するビニル重合性モノマー等のようなラジカル重合性不飽和結合基を有する各種のモノマーを共重合することによって得られる。これらモノマーの重合方法は、ビニル系重合体(A)と同様の公知の慣用手段で行うことができる。
【0062】
ビニル系重合体(D)を製造する際に使用する、ブロックされた水酸基を有するビニル系単量体、及び、エポキシ基を有するビニル系単量体としては、ビニル系重合体(A)で例示したブロックされた水酸基を有するビニル系単量体、及び、エポキシ基を有するビニル系単量体を使用することができる。また、ビニル系重合体(D)の合成においては、上記以外のビニル単量体を併用してもよい。このような他のビニル重合性モノマーとしては、例えば、ビニル系重合体(A)で例示した併用可能な他のビニル重合性モノマーを挙げることができる。
【0063】
カルボン酸無水基を有する化合物(E)として代表的なもののみを例示するにとどめれば、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒド無水ロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ポリアゼライン酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水ハイミック酸または無水イタコン酸の如き、各種の低分子量のカルボン酸無水物類、また、ジカルボン酸とモノカルボン酸とから脱水反応せしめて得られる、非環状の酸無水物基を有する化合物又は重合体などが挙げられる。
【0064】
また、カルボン酸無水基を有する化合物(E)としては、カルボン酸無水基を有するビニル重合性モノマーを重合又は共重合する方法で合成したものを用いてもよい。
【0065】
カルボン酸無水基を有する化合物(E)としてビニル系重合体を用いる場合、これを製造する際に使用するカルボン酸無水基を有するビニル系単量体としては、ビニル系重合体(A)で例示したビニル単量体を使用することができる。また、その合成においては、上記以外のビニル単量体を併用してもよい。このような他のビニル重合性モノマーとしては、例えば、ビニル系重合体(A)で例示した併用可能な他のビニル重合性モノマーを挙げることができる。
【0066】
本発明に係る硬化性樹脂成分であるビニル系重合体(G)は、例えば、ブロックされた水酸基を有するビニル重合性モノマーのようなラジカル重合性不飽和結合基を有する各種のモノマーを共重合することによって得られる。これらモノマーの重合方法は、ビニル系重合体(A)と同様の公知の慣用手段で行うことができる。
【0067】
ビニル系重合体(G)を製造する際に使用する、ブロックされた水酸基を有するビニル系単量体としては、ビニル系重合体(A)で例示したブロックされた水酸基を有するビニル単量体を使用することができる。また、ビニル系重合体(G)の合成においては、上記以外のビニル単量体を併用してもよい。このような他のビニル重合性モノマーとしては、例えば、ビニル系重合体(A)で例示した併用可能な他のビニル重合性モノマーを挙げることができる。
【0068】
本発明に係る硬化性樹脂成分であるビニル系重合体の数平均分子量(Mn) は、一般に600〜30,000、好ましくは600〜20,000である。数平均分子量が600よりも小さい場合には一分子中に官能基が存在しないオリゴマーが生じやすく架橋が不十分となり、耐ガソリン性及び耐擦傷性が低下しやすい。一方数平均分子量が30、000より大きくなると粘度が高くなりすぎ、溶剤の使用量が増加し、厚膜化が困難になりやすい。
【0069】
ビニル系重合体中に含有されるカルボン酸無水基、ブロックされた水酸基、エポキシ基の量(mol/kg樹脂)としては、それぞれ、0.1〜5mol/kg樹脂が好ましく、中でも0.5〜4mol/kg樹脂が特に好ましい。0.1mol/kg樹脂よりよりも少ないと架橋密度が低下し、耐溶剤性及び耐ガソリン性が低下しやすい。一方、官能基量が5mol/kg樹脂よりも多くなると、架橋が密になりすぎ、耐候性が低下し割れやすくなる。
【0070】
本発明に係る硬化性樹脂組成物においては、非プロトン性極性化合物を含有させることが必須である。本発明に用いる非プロトン性極性化合物とは、分子内に酸素原子や窒素原子に結合した水素原子を持たない極性化合物であり、例えば、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトン、プロピレンカーボネート、ヘキサメチルホスホロトリアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0071】
本発明に係る硬化性樹脂組成物の組成は、硬化性樹脂成分100固形分重量部に対して、非プロトン性極性化合物成分を通常0.1〜50固形重量部、好ましくは0.5〜30固形重量部配合する。非プロトン性極性化合物の配合量が0.1固形重量部未満であると貯蔵安定性の改良が不十分となりやすく、逆に50固形重量部以上であると、外観不良の原因となりやすい。
【0072】
このようにして得られた、本発明の硬化性樹脂組成物中の官能基を有するビニル系重合体と化合物は、塗料の硬化性樹脂成分を構成する。
【0073】
本発明の硬化性樹脂組成物を塗料として使用する際には、そのままで、又は必要に応じて、従来より塗料の分野において使用されている種々の顔料、光輝剤、タレ止め剤、沈降防止剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、脱水剤、シンナー等を適宜配合することが出来る。
【0074】
顔料又は光輝剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、シリカ、マイカ、アルミニウム、ベンガラ、クロム酸塩、モリブデン酸塩、酸化クロム、アルミン酸コバルト、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料等を使用することが出来る。
【0075】
タレ止め剤又は沈降防止剤としては、例えば、ベントナイト、ひまし油ワックス、アマイドワックス、マイクロジェル〔例えば、グランドールMG−100S(大日本インキ製)〕等を好ましく使用することが出来る。
【0076】
レベリング剤としては、例えば、KF69、Kp321及びKp301(以上、信越化学製)等のシリコン系のものや、モダフロー(三菱モンサント製)、BYK358、BYK301(ビックケミージャパン製)及びダイヤエイドAD9001(三菱レイヨン製)等を使用することが出来る。
【0077】
分散剤としては、例えば、Anti−Terra U、Anti−TerraP、Disperbyk−101(以上、ビックケミージャパン製)等を用いることが出来る。
【0078】
消泡剤としては、例えば、BYK−0(ビックケミージャパン製)等を用いることが出来る。
【0079】
紫外線吸収剤としては、例えば、チヌビン900、チヌビン384、チヌビンP(以上、チバガイギー製)等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤や、サンドバー3206(サンド製)等のシュウ酸アニリド系紫外線吸収剤等を使用することが出来る。
【0080】
光安定剤としては、例えば、チヌビン123(チバガイギー製)、サノールLS−292(三共製)、サンドバー3058(サンド製)等のヒンダードアミン光安定剤等を好ましく使用することができる。
【0081】
シンナーとしては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族化合物、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ等のエステル化合物、若しくはこれらの混合物等を使用することが出来る。
【0082】
帯電防止剤としては、例えば、エソカードC−25(ライオンアーマー製)等を用いることが出来る。
脱水剤としては、例えば、アディティブ−TI(住友バイエル製)等を用いることが出来る。
【0083】
本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなる塗料は、スプレー塗装が好適であり、塗布後の乾燥条件は常温又は加熱乾燥も可能であり、塗装設備及び乾燥設備それぞれの塗料の種類、特性に応じて適宜、決定すればよい。
【0084】
【実施例】
以下に参考例、実施例、比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲をこれら実施例に限定するものではないことはいうまでもない。なお、以下の例において「部」は特にことわらない限り重量部である。
【0085】
参考例1〜11(クリヤーコート塗料用のビニル重合体の合成)
攪拌器、不活性ガス導入口、温度計及び冷却器を備えた4つ口フラスコに、第1表に示す量のキシレンを仕込んで、140℃の反応温度まで昇温し、第1表(その1)〜(その3)に示す組成の原料モノマーからなる混合物と重合開始剤とを滴下した。更に、その反応温度を4時間維持した後、合成を中止し、同表に示す固形分からなるビニル系共重合体(A)〜(K)を調製した。
【0086】
【表1】
Figure 0003752814
【0087】
*1)モノマーA:γメタクロイロキシプロピルトリメトキシシラン
*2)モノマーB:グリシジルメタクリレート
*3)モノマーC:トリメチルシロキシエチルメタクリレート
*4)モノマーD:2-エチルヘキシルメタクリレート
*5)開始剤E:t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート
*6)開始剤F:ジt-ブチルパーオキサイド
【0088】
【表2】
Figure 0003752814
【0089】
【表3】
Figure 0003752814
【0090】
実施例1〜18及び比較例1〜9
第2表(その1)〜(その7)に示す配合原料を同表に示す配合組成に従い、塗料配合を行った。次いで、このようにして得られる配合物をキシレンにてフォードカップNo.4での粘度が25秒になるように調製して目的とするトップクリヤーコート塗料(1)〜(18)及び(1′)〜(9′)を得た。
【0091】
【表4】
Figure 0003752814
【0092】
【表5】
Figure 0003752814
【0093】
【表6】
Figure 0003752814
【0094】
【表7】
Figure 0003752814
【0095】
【表8】
Figure 0003752814
【0096】
【表9】
Figure 0003752814
【0097】
【表10】
Figure 0003752814
【0098】
試験例1〜18及び比較試験例1〜9
(ベースコート塗料の調製)
下記配合組成に従い、塗料配合を行った。次いで、このようにして得られる配合物をトルエンと酢酸エチルとキシレンを重量比(4:4:2)で混合してなる希釈用溶剤にてフォードカップNo.4での粘度が12〜13秒になるように調製して目的とする塗料を得た。以下、これを塗料(BC−1)と略記する。
【0099】
アクリディック A−322 160部
(大日本インキ化学工業(株)製)
スーパーベッカミン L−117−60 33部
(大日本インキ化学工業(株)製)
アルペースト7160N 23部
(東洋アルミニウム(株)製)
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド 5部
【0100】
(テストピースの作成)
電着中塗り水研ぎ板(ポリエステル・メラミン系塗料が塗装された塗装鋼板を水研ぎしてなる塗板:日本ルートサービス(株)製)上に、エアスプレーにより乾燥膜厚が15〜20μmとなるようにベースコート塗料(BC−1)を塗装した後、3分間セットし、次いで実施例1〜18及び比較例1〜9で得られたトップクリヤーコート塗料(1)〜(18)および(1′)〜(9′)を、それぞれ乾燥膜厚が25〜30μmとなるようにウエットオンウエット塗装し、20分間放置してから140℃で20分間という条件で乾燥を行い、塗膜特性測定用のテストピースを得た。
【0101】
(塗膜特性の測定)
得られたテストピースを用い、以下の塗膜特性を測定した。これらの結果を第3表(その1)〜(その5)に示す。
【0102】
(1)耐水性:テストピースを60℃の温水に10日間浸漬し、クロスカットテープ剥離テスト(付着テスト)を行った。評価段階として、塗膜剥離のないものを◎とし、剥離が5%未満の面積で生じたものを○とし、剥離面積が5%以上のもを×とした。
【0103】
(2)付着性:テストピースにナイフでクロスカットを入れ、そこにセロテープを貼り付けて剥がすことにより、付着性試験を行った。この試験において、付着性を示したものを○とし、そうでないものを×とした。
【0104】
(3)耐候性:促進耐候性試験機に3000時間かけた後、塗膜の光沢保持率を測定した。ここで、光沢保持率が85%以上のものを◎とし、70%以上85%未満のものを○とし、70%未満のものを×とした。
【0105】
(4)耐酸性:5%硫酸水溶液0.2mlを塗膜上に滴下し、40℃で30分間、乾燥した後、塗膜の状態を目視により観察した。この試験において痕跡ありの場合を×とし、痕跡がない場合を○とした。
【0106】
(5)耐ガソリン性:テストピースを45度に傾け、そこにガソリン(日石シルバー)を1ml流し、放置し乾燥させた。これを1サイクルとして、10サイクル繰り返した後の塗膜の状態を目視により観察した。変化のないものを○とし、著しい膨潤、変色、クラックの発生したものを×とした。
【0107】
(6)貯蔵安定性:25℃においてキシレンでフォードカップNo.4で25秒に調製したクリヤー塗料をガラス瓶に密封し40℃及び60℃の恒温槽に20日間放置した。20日後に再度フォードカップNo.4で粘度を測定し、25℃でフォードカップが35秒以下のものを◎とし、35秒超45秒以下のものを○とし、45秒超のものを×とした。
【0108】
【表11】
Figure 0003752814
【0109】
【表12】
Figure 0003752814
【0110】
【表13】
Figure 0003752814
【0111】
【表14】
Figure 0003752814
【0112】
【表15】
Figure 0003752814
【0113】
【発明の効果】
本発明の硬化性樹脂組成物は、耐酸性に優れ、自動車上塗り塗膜として十分な耐擦傷性、耐候性を有するという塗膜性能を有し、かつ貯蔵安定性にも優れるという効果を奏する。

Claims (9)

  1. ブロックされた水酸基とカルボン酸無水基とエポキシ基とを併有するビニル系重合体(A)と、非プロトン性極性化合物とを含む硬化性樹脂組成物であって、前記非プロトン性極性化合物が、N−メチルピロリドンまたはN,N−ジメチルホルムアミドであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. ブロックされた水酸基とカルボン酸無水基とを併有するビニル系重合体(B)と、エポキシ基を含有する化合物(C)と、非プロトン性極性化合物とを含む硬化性樹脂組成物であって、前記非プロトン性極性化合物が、N−メチルピロリドンまたはN,N−ジメチルホルムアミドであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  3. ブロックされた水酸基とエポキシ基とを併有するビニル系重合体(D)と、カルボン酸無水基を含有する化合物(E)と、非プロトン性極性化合物とを含む硬化性樹脂組成物であって、前記非プロトン性極性化合物が、N−メチルピロリドンまたはN,N−ジメチルホルムアミドであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  4. カルボン酸無水基とエポキシ基を併有するビニル系重合体(F)と、ブロックされた水酸基を含有するビニル系重合体(G)と、非プロトン性極性化合物とを含む硬化性樹脂組成物であって、前記非プロトン性極性化合物が、N−メチルピロリドンまたはN,N−ジメチルホルムアミドであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  5. ブロックされた水酸基を含有するビニル系重合体(G)と、カルボン酸無水基を含有する化合物(E)と、エポキシ基を含有する化合物(C)と、非プロトン性極性化合物とを含む硬化性樹脂組成物であって、前記非プロトン性極性化合物が、N−メチルピロリドンまたはN,N−ジメチルホルムアミドであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  6. エポキシ基を含有する化合物(C)が、ビニル系重合体である請求項2記載の硬化性樹脂組成物。
  7. カルボン酸無水基を含有する化合物(E)が、ビニル系重合体である請求項3記載の硬化性樹脂組成物。
  8. エポキシ基を含有する化合物(C)とカルボン酸無水基を含有する化合物(E)が、いずれもビニル系重合体である請求項5記載の硬化性樹脂組成物。
  9. ブロックされた水酸基が、シリル基によりブロックされた水酸基である請求項1〜8のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
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