JP4733249B2 - R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化 - Google Patents

R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化 Download PDF

Info

Publication number
JP4733249B2
JP4733249B2 JP2000194039A JP2000194039A JP4733249B2 JP 4733249 B2 JP4733249 B2 JP 4733249B2 JP 2000194039 A JP2000194039 A JP 2000194039A JP 2000194039 A JP2000194039 A JP 2000194039A JP 4733249 B2 JP4733249 B2 JP 4733249B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dopp
racemization
solution
mixture
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000194039A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001039978A (ja
Inventor
ヘルベルト・デイール
ゲオルク・マルテイン
ビルフリート・ヤボレク
アンドレアス・クレプス
ヨアヒム・ベステン
Original Assignee
ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー filed Critical ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー
Publication of JP2001039978A publication Critical patent/JP2001039978A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4733249B2 publication Critical patent/JP4733249B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本明細書ではR-DOPPまたはR,S-ジオキソ-ベンジルピロロピペリジンとも称する(1R,6S)-8-ベンジル-7,9-ジオキソ-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナンの塩基を用いた反応によるラセミ化法に関する。
【0002】
【従来の技術】
欧州特許出願公開第350 733号明細書に記載されているキノロン誘導体の調製に関しては、以後シス-S,S-ピロロピペリジンとも称する鏡像異性体的に純粋な(S,S)-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナンが必要であり、そしてこの化合物は以後S-BEPPまたはS-ベンジルピロロピペリジンとも称する鏡像異性体的に純粋な(1S,6S)-8-ベンジル-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナンの脱ベンジル化により得ることができる。S-BEPPはラセミ シス-ベンジルピロロピペリジンから酒石酸を用いたラセミ分割を介して得ることができることは知られている(欧州特許出願公開第550 903号明細書)。生成した誤った鏡像異性体である(R,R)-8-ベンジル-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナン(以後R-BEPPとも称する)は、さらに使用することはできない。この方法は、それ自体は有用な誤った鏡像異性体を失い、そしてその処分にも経費がかかるという欠点がある。
【0003】
出願人の先の出願(独国特許出願公開第19927412号明細書)によれば、ラセミ分割はシス-S,S-ピロロピペリジンの合成の初期段階で行うことができる。ここで鏡像異性体は、ラセミDOPP(以後rac-DOPPとも称する)の段階では、(-)-2,3:4,6-ジ-イソプロピリデン-2-オキソ-L-グロン酸を使用し、その塩としてラセミ分割することにより分離されている。対応する塩からの遊離により、S-DOPPおよびR-DOPPを提供する。
【0004】
R-DOPPをラセミ化するための多くの経路、および誤った鏡像異性体の再利用の可能性が考えられる:
一方で、2つの立体中心は誤った鏡像異性体を脱水素化してピリジンまたはテトラヒドロピリジン誘導体の混合物とすることにより排除することができ、そして次に脱水素化混合物は再度、水素化されてラセミ体を得ることができる。ピリジンが対応するピペリジンから製造できることはすでに知られている。
【0005】
すなわち、独国特許第1 157 001号明細書は、対応するピペリジンを酸素および銅、鉄またはコバルトのイオンと120〜150℃の液相中で、酢酸を溶媒として使用して反応させることによりピリジンを製造する方法を記載する。
【0006】
欧州特許出願公開第61 982号明細書によれば、ピリジンおよび置換ピリジンは対応するピペリジンを気相中、200〜500℃の温度でPdまたはPt接触で反応させることにより得られ、可能な置換基はアルキルおよび1,5-ジアミノペンタン基である。
【0007】
米国特許第4 051 140号明細書は、気相中の酸素の存在下で、バナジウム接触により260〜540℃でピペリジンの脱水素化を記載している。ここでも主にアルキルにより置換されたピペリジンが使用されている。
【0008】
記載されている気相脱水素化には高い反応温度が必要であるので、この反応はこのような温度で安定である化合物にのみ使用することができ、これはR-DOPPには適用されない。使用する酸素のために、記載された液相には安全面での予防措置を増やす必要がある。
【0009】
キノロン誘導体の製造法にラセミ体を再利用することが可能となる前に、すべての脱水素化にはさらなる反応工程として生成する化合物の水素化が必要である。
【0010】
総じて、脱水素化によるラセミ化はこのような場合は工業的に応用するには原理的に望ましくないか、特に安全面での予防措置およびさらなる反応工程から、技術的に複雑で、しかも非効率的である。
【0011】
他方、塩基性異性化としてラセミ化を考えることも可能である。塩基性異性化はキラル中心からプロトンを引き、そしてカルボアニオンを形成することにより起こる。このカルボアニオンは、1以上の隣にあるケト、エステル、ニトリルおよび/またはニトロ基により安定化されなければならないだろう。続いてプロトン化は通常、ラセミ体を生じる。このようなラセミ化は1つのキラル中心を有するアミノ酸およびアミノ酸誘導体で特に知られている(Tetrahedron 53,9417(1997))。
【0012】
しかしR-DOPPの場合、部分的なラセミ化のみの場合は、これにより対応するトランス化合物が形成し得るので、この反応には2つのキラル中心が関与しなければならない。このように塩基性ラセミ化は、R-DOPPのラセミ化に簡単には応用できない。
【0013】
【発明の構成】
ここで今、R-DOPPを理論量以下の量の塩基を用いて処理することを特徴とするR-DOPPのラセミ化法を見いだした。
【0014】
本発明によるラセミ化に関しては、純粋なR-DOPPまたは主にR-DOPPを含んで成る混合物、例えば75重量%、好ましくは80重量%より多いR-DOPPを含んで成る混合物を使用することが可能である。このような混合物の100重量%の残りは、S-DOPPであることができる。
【0015】
本発明によるラセミ化に適する塩基は例えばアルコキシドであり、そしてこれらは式(I)
MOR (I)
式中、
Mは、リチウム、ナトリウムまたはカリウムを表し、そして
Rは、直鎖もしくは分枝鎖C1−C6-アルキルを表す、
に対応し得る。
【0016】
式(I)において、Mは好ましくはナトリウムまたはカリウムを表し、そしてRは好ましくはメチルまたはtert-ブチルを表す。式(I)の好適な個々の化合物は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムtert-ブトキシドおよびカリウムtert-ブトキシドである。特に好適であるのは、カリウムtert-ブトキシドである。
【0017】
アルコキシドは固体状で、または溶媒に溶解して加えることができる。適当な溶媒は、例えばアルコールおよび非プロトン性溶媒、例えば使用する個々のアルコキシドに対応するアルコールおよび直鎖、分枝鎖または環状エーテル、ならびにまた芳香族炭化水素である。非プロトン性溶媒の具体例は:メチルtert-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエンおよびキシレンである。好適なアルコキシド溶液は:tert-ブタノール中およびテトラヒドロフラン中のカリウムtert-ブトキシドならびにメタノール中のナトリウムメトキシドである。
【0018】
固体状態のアルコキシドまたは少量の濃縮されたアルコキシド溶液の使用は、撹拌できないか、またはうまく撹拌できない反応混合物の形成を生じ得る。そのような場合は1以上の溶媒、例えば上記の種類のアルコールおよび/またはエーテルを加えることにより、反応混合物を容易に撹拌できるようにしなければならない。
【0019】
本発明のラセミ化を行うために、使用するR-DOPPおよび使用する塩基が完全に溶解している必要はない。しかし、存在するアルコールおよび/または非プロトン性溶媒の量は、容易に撹拌できる反応混合物が得られるような量であるべきである。
【0020】
溶媒の選択に依存して、ラセミ化を比較的高い濃度の反応混合物中で行うことが可能である。すなわち、使用する溶媒が例えばテトラヒドロフランならば、溶媒中のR-DOPP濃度を、最高約50重量%までにすることができる。
【0021】
塩基は、使用するR-DOPPに基づき例えば1〜20モル%の量で使用できる。この量は、好ましくは2〜15モル%、特に3〜10モル%である。
【0022】
望ましくない副反応を最小にするために、本発明のラセミ化を実質的に酸素の排除下で行うことが有利である。このためには、例えば反応容器に反応物質を入れる前に不活性ガスを流し、そして不活性ガスの雰囲気下でラセミ化を行うことが可能である。適当な不活性ガスは、例えば窒素およびアルゴンのような希ガスである。
【0023】
本発明のラセミ化は、例えば40℃未満の温度で行うことができる。低温については、反応混合物がもはや容易に撹拌できない温度を選択しないように注意しなければならない。どの温度で撹拌性がもはや十分ではないかは、存在する溶媒の種類および量に本質的に依存する。適当ならば、所定の反応混合物がもはや容易に撹拌できない温度を、単純な日常的な予備実験により決定することができる。ラセミ化は、好ましくは−10から+30℃の範囲の温度で行われる。
【0024】
本発明のラセミ化は、一般にほぼ5時間後には終了した。適当な反応条件下(例えば塩基、溶媒および温度の適当な選択)で、必要な反応時間は有意に短くなり、例えばわずか15分か、またはそれ未満である。
【0025】
ラセミ化後に存在する反応混合物は、最初に採用した塩基を例えば有機酸、例えばC1−C6-カルボン酸、無機酸、例えば硫酸またはリン酸、炭酸または酸性イオン交換体の添加により中和することにより処理することができる。使用する酸または酸性イオン交換体の量は、例えば使用する1当量の塩基あたり0.9〜1.1当量であることができる。この量は好ましくは使用する1当量の塩基あたり0.97〜1.03当量であり、そして酸または酸性イオン交換体は特に、使用する塩基に基づき当量で使用される。次に溶媒を例えばストリッピングにより適当ならば減圧下で除去することができる。次に残るのは、本質的にrac-DOPPおよび中和で得られた塩を含んで成る混合物である。この混合物を例えばさらに以下の2つの異なる方法で処理することができる:
a)適当な溶媒、例えばアルコールまたは芳香族炭化水素中で高温で溶解し、透明溶液を冷却し、生成したrac-DOPPを適当ならば固体rac-DOPPを種晶添加した後に沈殿させ、rac-DOPPを濾過し、そして次に洗浄および乾燥させるか、あるいは
b)適当な溶媒、例えばケトンに溶解し、残存する塩を濾去し、そしてrac-DOPPの溶液を使用する。
【0026】
経路a)に好適な溶媒はイソプロパノールおよびトルエンであり、経路b)に好適な溶媒はメチルエチルケトンである。
【0027】
本発明のラセミ化は、完全に進行し、危惧されるトランス化合物の形成がほとんど観察されず、しかも技術的に単純な様式で大変効率的に行うことができるという利点を有する。ラセミ化合物はキノロン誘導体の製造工程で再利用することができ、それ自体は有用である誤った異性体を再使用することができるので、このキノロン誘導体の製造をより効率的なものとする。さらに本発明の手順は、単純な化学品のみを必要とし、そして特定の予防措置を必要としない。
【0028】
【実施例】
実施例1
窒素下で、292gのテトラヒドロフランを最初に1000mlの4つ口フラスコに入れ、そして91.4重量%のR-DOPPおよび8.6重量%のS-DOPPから成る300gの混合物を導入した。混合物を透明な黄色い溶液が得られるまで撹拌した。室温でテトラヒドロフラン中、11.65gの32重量%濃度のカリウムtert-ブトキシド溶液(R-DOPPおよびS-DOPPの合計に基づき2.8モル%)を次に加えた。これによりオレンジ色の溶液を生じ、これを室温で1時間撹拌した。次に4.15gの酢酸を加え、オレンジ色から黄色への溶液の色の変化および酢酸カリウムの沈殿を生じた。ロータリーエバポレーターを使用して、生成した懸濁液のテトラヒドロフランを除去し、そして183gのイソプロパノールに溶解した。40℃で透明であったこの溶液を28℃に冷却し、そしてrac-DOPPを種晶添加した。溶液中に存在するrac-DOPPは晶出し始め、撹拌が難しい懸濁液の形成をもたらした。この懸濁液を0℃に冷却し、そして沈殿を吸引濾過した。フィルターケーキを60gのイソプロパノールを用いて0℃で洗浄し、そして減圧下で乾燥させた。これにより225.5g(=理論値の87.8%)のrac-DOPPを得、そのR-DOPP対S-DOPP比は49.9:50.1であった。
【0029】
実施例2
窒素下で、262gのトルエンを最初に500mlの4つ口フラスコに入れ、そして96重量%のR-DOPPおよび4重量%のS-DOPPから成る50gの混合物を導入した。混合物を透明な黄色い溶液が得られるまで撹拌した。室温でメタノール中、3.56gの30重量%濃度のナトリウムメトキシド溶液を加えた(これはR-DOPPおよびS-DOPPの合計に基づき9.9モル%のナトリウムメトキシドに相当する)。これによりオレンジ色の溶液を生じ、これを室温で1時間撹拌し、そして次に1.18gの酢酸と混合し、溶液の色が黄色に変わった。沈殿した酢酸ナトリウムを濾去した。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液からトルエンを除去した。これにより47.1gの油状生成物を得、これは室温で結晶化した。生成物はその比が44:55であるR-DOPPおよびS-DOPPを含むrac-DOPPであった。収率は理論値の84.5%に相当した。
【0030】
実施例3
窒素下で、50gのテトラヒドロフランを最初に250mlの4つ口フラスコに入れ、そして5.4:94.6の比率のS-DOPPおよびR-DOPPから成る50gの混合物を導入した。混合物を透明な黄色い溶液が得られるまで撹拌した。室温で、1.03gのカリウム tert-ブトキシドを加えた(=S-DOPPおよびR-DOPPの合計に基づき4.8モル%)。これによりオレンジ色の溶液を得、これを4時間撹拌し、そして1.18gの酢酸と混合した。溶液の色が黄色に変化した。ロータリーエバポレーターを使用して、反応混合物からテトラヒドロフランを除去し、そしてメチルエチルケトンに溶解した。これにより113gの32.8重量%の溶液を得、これは理論値の80%収率に相当した。R-DOPP対S-DOPPの比率は50.6:49.4であった。
【0031】
実施例4
窒素下で、150mlのトルエンを最初に250mlの4つ口フラスコに入れ、そして0.2:99.8の鏡像異性体比のS-DOPPおよびR-DOPPから成る24.0gの混合物を導入した。混合物を透明な黄色い溶液が得られるまで撹拌し、そして4.3gの固体ナトリウムメトキシドを室温で加えた(R-DOPPに基づき24.5モル%)。これによりオレンジ色の溶液を生じ、これを室温で2時間撹拌し、そして次に1.4gの酢酸と混合した。これにより色が黄色に変化した。ロータリーエバポレーターを使用して、反応混合物からトルエンを除去した。これにより21.5gのrac-DOPPを得た(理論値の86.5%の収率)。R-DOPP対S-DOPPの鏡像異性体比は49.8:50.2であった。
【0032】
実施例5
1時間にわたり、a)8:92の鏡像異性体比のS-DOPPおよびR-DOPPから成る244.3gの20重量%濃度のメタノール性溶液、およびb)36gの30重量%濃度のナトリウムメトキシド溶液(メタノール中)を、ガラスリングを充填した反応管に同時に滴下した。1時間置いた後、反応溶液は酢酸を計量供給することにより中和した。反応混合物中、生成したS-DOPP対R-DOPPの比率は57.7:42.5であった。
【0033】
実施例6
不動態化した撹拌している容器に、テトラヒドロフラン中476.4gの50.3重量%濃度のR-DOPP溶液を最初に入れた。透明な黄色い溶液を−5℃に冷却した。テトラヒドロフラン中、27.5gの20重量%濃度のカリウム tert-ブトキシド溶液を加えた。溶液の色が赤に変化した。この溶液を30分間撹拌した。次に3.0gの酢酸を加え、色が黄色に戻り、そして混合物が沈殿する酢酸カリウムにより濁ってきた。これによりテトラヒドロフラン中、504.5gの44.6重量%濃度のrac-DOPP溶液を得た。収率は理論値の93.9%であった。R-DOPP対S-DOPPの鏡像異性体比は48.9:51.1であった。
【0034】
本発明の主な態様および特徴は、次の通りである。
【0035】
1.化合物を理論量以下の量の塩基を用いて処理することを特徴とする、(1R,6S)-8-ベンジル-7,9-ジオキソ-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナン(=R-DOPP)のラセミ化法。
【0036】
2.R-DOPPが75重量%より多いR-DOPPを含んで成る混合物の状態で使用されることを特徴とする、上記1に記載の方法。
【0037】
3.使用する塩基が式(I)
MOR (I)
式中、
Mは、リチウム、ナトリウムまたはカリウムを表し、そして
Rは、直鎖もしくは分枝C1−C6-アルキルを表す、
のアルコキシドであることを特徴とする、上記1ないし2に記載の方法。
【0038】
4.アルコキシドが固体状で加えられることを特徴とする、上記3に記載の方法。
【0039】
5.アルコキシドが溶媒に溶解されて加えられることを特徴とする、上記3に記載の方法。
【0040】
6.存在する溶媒の量が、容易に撹拌可能な反応混合物が得られるような量であることを特徴とする、上記1ないし5に記載の方法。
【0041】
7.塩基が使用するR-DOPPに基づき1〜20モル%の量で使用されることを特徴とする、上記1ないし6に記載の方法。
【0042】
8.実質的に酸素を排除し、そして40℃未満の温度で行うことを特徴とする、上記1ないし7に記載の方法。
【0043】
9.ラセミ化後に存在する反応混合物を、使用した塩基を用いて中和し、次に溶媒を除去し、そして残りの混合物をアルコールまたは芳香族炭化水素に高温で溶解し、透明溶液を冷却し、そして生成したラセミDOPPを沈殿させ、DOPPを濾過し、そして次にそれを洗浄および乾燥することにより処理することを特徴とする、上記1ないし8に記載の方法。
【0044】
10.最初に上記9の手順を採用し、そして溶媒除去後に残る混合物をケトンに溶解し、残る塩を濾過し、そして調製されたラセミDOPPをケトン溶液として使用することを特徴とする、上記1ないし9に記載の方法。

Claims (1)

  1. (1R,6S)-8-ベンジル−7,9-ジオキソ-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナン(=R-DOPP)のラセミ化方法であって、前記化合物をR-DOPPの使用量に基づいて1〜20モル%の量のアルコキシドを用いて処理することを特徴とする、方法
JP2000194039A 1999-07-06 2000-06-28 R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化 Expired - Fee Related JP4733249B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19931115.3 1999-07-06
DE19931115A DE19931115A1 (de) 1999-07-06 1999-07-06 Racemisierung von R, S-Dioxo-Benzylpyrrolopiperidin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001039978A JP2001039978A (ja) 2001-02-13
JP4733249B2 true JP4733249B2 (ja) 2011-07-27

Family

ID=7913788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000194039A Expired - Fee Related JP4733249B2 (ja) 1999-07-06 2000-06-28 R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化

Country Status (10)

Country Link
US (1) US6392044B1 (ja)
EP (1) EP1067129B1 (ja)
JP (1) JP4733249B2 (ja)
KR (1) KR20010066898A (ja)
CN (1) CN1147487C (ja)
AT (1) ATE248168T1 (ja)
CA (1) CA2313306A1 (ja)
DE (2) DE19931115A1 (ja)
HU (1) HU222404B1 (ja)
IL (1) IL137136A0 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19927412A1 (de) * 1999-06-16 2000-12-21 Bayer Ag Verfahren zur Enantiomerenanreicherung von cis-8-Benzyl-7,9-dioxo-2,8-diazabicyclo [4.3.0]nonan
DE10226923A1 (de) * 2002-06-17 2003-12-24 Bayer Ag Verfahren zur Enantiomerenanreicherung von cis-8-Benzyl-7,9-dioxo-2,8-diazabicyclo[4.3.0]nonan
CN101429199B (zh) * 2008-09-08 2010-12-15 华东师范大学 外消旋顺式8-苄基-7,9-二氧代-2,8-二氮杂双环[4.3.0]壬烷的制备方法
IT1393337B1 (it) 2009-03-06 2012-04-20 Italiana Sint Spa Sintesi di (4as, 7as)-ottaidro-1h-pirrolo[3,4-b]piridina
CN104163821B (zh) * 2014-03-27 2016-05-18 江苏永达药业有限公司 一种二氮杂双环类化合物的制备方法
CN104140390B (zh) * 2014-07-16 2016-06-08 雅本化学股份有限公司 一种手性1-苄基-3-羟基哌啶的消旋回收方法
CN104803999A (zh) * 2015-03-27 2015-07-29 九江中星医药化工有限公司 一种莫西侧链中间体的制备方法
CN117964546B (zh) * 2024-03-28 2024-06-11 成都硕德药业有限公司 一种尼拉帕利中间体的制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05271229A (ja) * 1992-01-10 1993-10-19 Bayer Ag キノロン−およびナフチリドン−カルボン酸誘導体類
JPH06228154A (ja) * 1992-10-12 1994-08-16 Bayer Ag キノロンカルボン酸
JPH06239857A (ja) * 1992-12-25 1994-08-30 Dai Ichi Seiyaku Co Ltd 二環性環状アミン誘導体
US5468742A (en) * 1991-07-19 1995-11-21 Bayer Aktiengesellschaft 8-vinyl- and 9-ethinyl-quinolone-carboxylic acids
JPH0820587A (ja) * 1992-10-09 1996-01-23 Bayer Ag キノロンカルボン酸

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1157001A (en) 1966-09-05 1969-07-02 Ici Ltd Manufacture of Pyridine or Substituted Pyridines
US4051140A (en) 1976-07-01 1977-09-27 The Lummus Company Preparation of pyridines and nicotinonitrile from piperidines
GB1569486A (en) * 1976-12-22 1980-06-18 Merck & Co Inc Racemisationof 6-oxo-2-piperidine-carboxylic acid entantiomers
FR2503156A1 (fr) 1981-04-01 1982-10-08 Rhone Poulenc Spec Chim Procede de preparation de pyridine et de pyridines substituees
DE3906365A1 (de) 1988-07-15 1990-01-18 Bayer Ag 7-(1-pyrrolidinyl)-3-chinolon- und -naphthyridoncarbonsaeure-derivate, verfahren sowie substituierte (oxa)diazabicyclooctane und -nonane als zwischenprodukte zu ihrer herstellung, und sie enthaltende antibakterielle mittel und futterzusatzstoffe
DE19927412A1 (de) 1999-06-16 2000-12-21 Bayer Ag Verfahren zur Enantiomerenanreicherung von cis-8-Benzyl-7,9-dioxo-2,8-diazabicyclo [4.3.0]nonan

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5468742A (en) * 1991-07-19 1995-11-21 Bayer Aktiengesellschaft 8-vinyl- and 9-ethinyl-quinolone-carboxylic acids
JPH05271229A (ja) * 1992-01-10 1993-10-19 Bayer Ag キノロン−およびナフチリドン−カルボン酸誘導体類
JPH0820587A (ja) * 1992-10-09 1996-01-23 Bayer Ag キノロンカルボン酸
JPH06228154A (ja) * 1992-10-12 1994-08-16 Bayer Ag キノロンカルボン酸
JPH06239857A (ja) * 1992-12-25 1994-08-30 Dai Ichi Seiyaku Co Ltd 二環性環状アミン誘導体

Also Published As

Publication number Publication date
KR20010066898A (ko) 2001-07-11
JP2001039978A (ja) 2001-02-13
DE19931115A1 (de) 2001-01-11
ATE248168T1 (de) 2003-09-15
CA2313306A1 (en) 2001-01-06
EP1067129A1 (de) 2001-01-10
DE50003419D1 (de) 2003-10-02
IL137136A0 (en) 2001-07-24
HUP0002577A2 (hu) 2001-12-28
HU0002577D0 (en) 2000-09-28
CN1147487C (zh) 2004-04-28
HU222404B1 (hu) 2003-06-28
EP1067129B1 (de) 2003-08-27
CN1280981A (zh) 2001-01-24
US6392044B1 (en) 2002-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20050030961A (ko) 변형된 픽텟-스펭글러 반응 및 그것으로부터 제조된생성물
JP4733249B2 (ja) R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化
CA2331526C (en) Purification of (s,s)-8-benzyl-2,8-diazabicyclo[4.3.o]nonane using l-(+) tartaric acid in alcohol/water solvent mixture
CA2377260C (en) Method for the enantiomer separation of cis-8-benzyl-7,9-dioxo-2,8-diazabicyclo[4.3.0]nonane
CN113896674A (zh) 一种阿普斯特的合成方法
EA002438B1 (ru) Способ получения производных 2-азадигидроксибицикло[2.2.1]гептана и l-виннокислой соли производного
WO2024017221A1 (zh) 含三级立体中心的α-叠氮酮的合成方法
JPH02180870A (ja) キラル1,2,3,4―テトラヒドロイソキノリン―3―カルボン酸、その前駆体化合物、及びこれらの製造方法
AU646485B2 (en) Indolonaphthyridines, their production and use
JPH09202771A (ja) 光学活性オルト−置換された4−アリール−ジヒドロピリジン類の製造方法
WO2010122774A1 (ja) (1s,6s)または(1r,6r)-シス-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナンおよびその中間体の製造法
JPH0476996B2 (ja)
IL293192B1 (en) Methods for the preparation of indolinobenzodiazepine derivatives
MXPA01002945A (es) Proceso para la manufactura de derivados de etanosulfonil-piperidina.
WO2012143801A1 (en) Manufacturing process for tadalafil from racemic or l-tryptophan
CN109503660B (zh) 一类环状膦骨架的手性单膦催化剂Le-Phos及其全构型的制备方法和应用
TWI511949B (zh) 雙環[2.2.2]辛-2-酮化合物之非對映選擇性製備
CN114057725B (zh) 一种酒石酸唑吡坦的合成方法
EP2146993A2 (en) A method for the preparation of mirtazapine
WO2017105439A1 (en) Cinchonine-derived catalysts and methods of using same
CN116375653A (zh) 一种高对映选择性合成手性四氢喹唑啉类衍生物的方法
EP3705479A1 (en) New amide derivatives of cinchona alkaloids, method for the preparation thereof and use thereof in asymmetric phase transfer reactions
CN117843671A (zh) 介离子硅宾及其制备方法和应用
WO2021254896A1 (en) Process for preparing (4s)-4-(4-cyano-2-methoxyphenyl)-5-ethoxy-2,8-dimethyl-1,4-dihydro-1,6-naphthyridine-3-carboxamide enabled by a catalytic asymmetric hantzsch ester reduction
JP4166266B2 (ja) 置換芳香族化合物の製造法および製造中間体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070612

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070814

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110112

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110422

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees