JP4722793B2 - 水系インク用記録媒体のインク吸収特性判定方法 - Google Patents
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Description
一般的に、顔料インク用の記録媒体はインク吸収性を高くする設計がされており、染料インク用の場合は顔料インク用よりもインク吸収性を低くする代わりにインク定着剤の選択により対応する設計になっている。このように、水系染料インクと水系顔料インクは相反する特性があるため、インクと記録媒体を誤った組み合わせで用いてしまうと、結果として、画像濃度、にじみなどの品質が損なわれた記録物しか得られていない。例えば、従来の染料インク用の水系インク用記録媒体に、顔料インクを用いて印字した場合、顔料インクが吸収されず、印字部にムラやワレが生じたりする現象がみられ、実用上問題が生じている。
本発明の第3課題は、所望の画像形成に必要となる特異な液体吸収特性を持つ水系インク用記録媒体を提供することにある。
本発明の第4課題は、紙支持体の坪量を上げても鮮明な画像を形成することができる水系インク用記録媒体を提供すことにある。
本発明の第5課題は、従来では得られなかった奥行き感(深み)のある画像を形成できるマットタイプの水系インク用記録媒体を提供することである。
本発明は、これらの課題の少なくとも1つを解決することを目的とするが、以下の説明によって明らかにされるように、本発明は、さらに別の課題の解決にも寄与するものである。
また、符号Mの記録媒体は、吸収特性が極めて短時間で行われるため、印字濃度が大幅に低下してしまうという結果との相関が取れている。メカニズムとしては、インク受容層中のバインダー成分が少ないため、界面によるフィルター機能を有する境界域が殆ど存在せず、実際は、紙支持体とインク受容層との2層構成であるが、1層構成が支配的であるため、このような吸収特性を示すと推測される。
このように、本発明の判定条件は、従来の記録媒体の特性に対して十分な定量的及び/又は定性的に意義のあるものである。この知見から、本発明は、さらに、本発明の課題を解決し、本発明の目的を達成できる記録媒体の条件を追求し、本発明の完成に至ったものである。
ここで、本発明で述べている吸収速度V1、V2、V3とは、変曲点、終点を結ぶものであり、測定値から導かれた各段階の近似直線に相当する。
また、本発明の変曲点とは、吸収速度V1から吸収速度V2に変化する変化点、若しくは、吸収速度V2から吸収速度V3に変化する変化点を示し、V1からV2、V2からV3への変化が、なだらかに変化する変曲領域を有する場合は、例えば、V1とV2の近似直線を延長した交点から、変曲領域の近似曲線に垂直に下ろした交点を示すものである。
いずれにしても、優れた品質を得るためにはインク受容層各層又は基材単体が重要であると考え、それぞれの単体のみの性質に着目して研究を行っていたが、鋭意研究の結果、それぞれの単体の影響が支配的ではなく、インク受容層と紙支持体との界面の境界域の「フィルター作用」が支配的であることを見出した。
図2のA、B、C、D、E、F、G、H、Iは後記表1に示した測定結果をグラフにしたものであり、図3のN、O、P、Q、R、S、T、U、V、Wは、後記表3の測定結果をグラフにしたものであり、いずれも本発明の水系インク用記録媒体の吸収特性を示す。
尚、この吸収特性の測定を、液滴量1μlから7μlまでの蒸留水で行った結果、4μlが最も吸収特性の差が明確となることを見出した。
このように、インク受容層と紙支持体の全てを含めた性質を調べるため、更に鋭意研究を行った結果、水系インク用記録媒体の吸収速度が特定の条件を満足する必要があることを見出し、以下に示す水系インク用記録媒体と水系インク用記録媒体のインク吸収特性を判定する方法に関する本発明に至った。
(1)無機顔料及びインク色材との反応性物質を含有する多孔質層を有するインク受容層が紙支持体表面に設けられており、前記インク色材を含む水系インクを用いて記録される水系インク用記録媒体であって、前記インク受容層表面に4μlの蒸留水を滴下した液滴を、滴下直後より1秒以内に第1吸収速度V1(μl/sec)で吸収する第1吸収段階と、前記第1吸収段階の後に第2吸収速度V2(μl/sec)で吸収する少なくとも2秒間以上の第2吸収段階と、前記第2吸収段階の後であって、第3吸収速度V3(μl/sec)で吸収を行う第3吸収段階とにより前記4μlの蒸留水液滴を吸収し、且つ、前記第1吸収段階から前記第3吸収段階による液滴の吸収は、式
0<V2<V1
0<V2<V3
の関係を満たすとともに、前記第2吸収速度V2(μl/sec)が0.01(μl/sec)より大きく、0.32(μl/sec)より小さい速度であって、
前記第1吸収段階から前記第2吸収段階へ移行する変曲点をaとし、前記第2吸収段階から前記第3吸収段階へ移行する変曲点をbとし、前記第3吸収段階の最終点をcとし、各変曲点における吸収量をqa、qb、qcとし、各変曲点又は最終点までの時間をta、tb、tcとしたとき、
前記変曲点aにおける吸収量qaが1.3μl以上で2.0μlより少なく、前記第2変曲点bにおける吸収量qbが2.0μl以上2.5μlより少ないことを特徴とする水系インク用記録媒体。
5<pHB≦7
を満足することを特徴とする(1)乃至(6)のいずれかに記載の水系インク用記録媒体。
1<(pHB−pHA)<4
を満足することを特徴とする(8)に記載の水系インク用記録媒体。
前記インク受容層表面に4μlの蒸留水を滴下した液滴を、滴下直後より1秒以内に第1吸収速度V1(μl/sec)で吸収する第1吸収段階と、前記第1吸収段階の後に第2吸収速度V2(μl/sec )で吸収する少なくとも2秒間以上の第2吸収段階と、前記第2吸収段階の後であって滴下直後より8秒以内に発生し第3吸収速度V3(μl/sec)で吸収を行う第3吸収段階とにより前記4μlの液滴を吸収し、且つ、前記第1吸収段階から前記第3吸収段階による液滴の吸収は、式
0<V2<V3<V1
の関係を満たすとともに、前記第2吸収速度V2(μl/sec)が0.01(μl/sec)より大きく、0.32(μl/sec)より小さい速度であって、
前記第1吸収段階から前記第2吸収段階へ移行する変曲点をaとし、前記第2吸収段階から前記第3吸収段階へ移行する変曲点をbとし、前記第3吸収段階の最終点をcとし、各変曲点又は最終点における吸収量をqa、qb、qc、各変曲点又は最終点までの時間をta、tb、tcとしたとき、
前記変曲点aにおける吸収量qaが1.5μl以上2.0μl以下で、 前記第2吸収段階による吸収量(qb−qa)が0.3μl以上1.0μl以下であることを特徴とする水系インク用記録媒体。
5<pHB≦7、
前記紙支持体のpHAとインク受容層のpHBが、式
1<(pHB−pHA)<4
を満足し、前記インク受容層の厚さが25μm以上35μm以下で、前記紙支持体と前記インク受容層の坪量が180g/m2以上300g/m2以下の範囲以内にあることを特徴とする(12)に記載の水系インク用記録媒体。
前記インク受容層表面に4μlの蒸留水を滴下した液滴を、滴下直後より1秒以内に第1吸収速度V1(μl/sec)で吸収する第1吸収段階と、前記第1吸収段階の後に第2吸収速度V2(μl/sec)で吸収する2秒間以上の第2吸収段階と、前記第2吸収段階の後であって第3吸収速度V3(μl/sec)で吸収を行う第3吸収段階とにより前記4μlの蒸留水液滴を吸収し、前記第1吸収段階から前記第3吸収段階による液滴の吸収は、式
0<V2<V1
0<V2<V3
の関係を満たすとともに、前記第2吸収速度V2(μl/sec)が0.01(μl/sec)より大きく、0.32(μl/sec)より小さい速度であって、
前記第1吸収段階から前記第2吸収段階へ移行する変曲点をaとし、前記第2吸収段階から前記第3吸収段階へ移行する変曲点をbとし、第3吸収段階V3の最終点をcとし、各変曲点における吸収量をqa、qb、qcとし、各変曲点又は最終点までの時間をta、tb、tcとしたとき、
前記変曲点aにおける吸収量qaが1.3μl以上2.0μl以下であり、前記第2吸収段階による吸収量(qb−qa)が0.3μl以上1.0μl以下であることを特徴とする水系インク用記録媒体。
前記インク受容層表面に4μlの蒸留水を滴下した液滴を、滴下直後より1秒以内に第1吸収速度V1(μl/sec)で吸収する第1吸収段階と、前記第1吸収段階の後に第2吸収速度V2(μl/sec)で吸収する少なくとも2秒間以上の第2吸収段階と、前記第2吸収段階の後であって、第3吸収速度V3(μl/sec)で吸収を行う第3吸収段階とにより吸収し、前記第1吸収段階から前記第3吸収段階による液滴の吸収は、式
0<V2<V1
0<V2<V3
の関係を満たすとともに、前記第2吸収速度V2(μl/sec)が0.01(μl/sec)より大きく、0.32(μl/sec)より小さい速度であって、
前記第1吸収段階から前記第2吸収段階へ移行する変曲点をaとし、前記第2吸収段階から前記第3吸収段階へ移行する変曲点をbとし、前記第3吸収段階の最終点をcとし、各点の吸収量をqa、qb、qcとし、各変曲点又は最終点までの時間をta、tb、tcとしたとき、
前記変曲点aにおける吸収量qaが1.3μl以上で2.0μlより少なく、前記変曲点bにおける吸収量qbが前記第1吸収段階の吸収量qaより多く2.5μlより少なく、そして、前記第2吸収段階による吸収量(qb−qa)が0.3μl以上1.4μl以下であることを特徴とする水系インク用記録媒体。
前記水系インク用記録媒体のインク受容層表面に4μlの蒸留水を滴下した液滴を、滴下直後1秒以内に第1吸収速度V1(μl/sec)で吸収する第1吸収段階と、前記第1吸収段階の後に第2吸収速度V2(μl/sec)で吸収する少なくとも2秒間以上の第2吸収段階と、前記第2吸収段階の後であって、第3吸収速度V3(μl/sec)で吸収を行う第3吸収段階とにより吸収されること、
前記第2吸収速度V2(μl/sec)が0.01(μl/sec)より大きく、0.32(μl/sec)より小さい速度であること、
前記第1吸収段階から前記第2吸収段階へ移行する変曲点a、前記第2吸収段階から前記第3吸収段階へ移行する変曲点b及び前記第3吸収段階の最終点cをそれぞれ測定し、 各点の吸収量をqa、qb、qc、各変曲点又は最終点までの時間をta、tb、tcとしたとき、
前記第1吸収段階の吸収量qaが1μl以上で2.0μlより少ないこと、
前記第2吸収段階の吸収量qbが前記第1吸収段階の吸収量qaより多く2.5μlより少ないこと、
前記第2吸収段階による吸収量(qb-qa)が0.3μl以上1.4μl以下であること、のそれぞれを判定することを含むことを特徴とする水系インク用記録媒体のインク吸収特性判定方法。
前記(1)記載の本発明の第1発明において、第1吸収段階から第3吸収段階における吸収速度は、23℃、50%RHの環境下に24時間置いた水系インク用記録媒体に、Fibro社製ダイナミックアブソープションテスター(DAT)を用いて、23℃、50%RHの環境下で、マイクロシリンジでインク受容層表面に約1cmの高さから4μl(マイクロリットル)の蒸留水(23℃)1滴を滴下し、滴下した液滴の輪郭をビデオカメラで撮影し、撮影した画像を解析することで液滴の体積を求め、体積の経時変化より吸収量及び吸収時間を求めた値である。
体積の計算は、H=高さ、B=液滴の直径として、式、
V(体積)=πH(0.75B2+H2)÷6
で求めた値である。
また、滴下直後は、液滴の体積変化が大きいので、0.02秒間隔というように測定間隔を短くするとよい。
なお、第1吸収段階でのインクの吸収量が多すぎると、第2吸収段階、第3吸収段階での効果に寄与するインクの量が不足し、インク吸収量が少なすぎると、第2吸収段階、第3吸収段階での効果に寄与するインクの量が過剰となるので、第1吸収段階の吸収量qaは1.3μlより多く2.0μlより少ないことが最適である。少ないと、べた画像均一性が低下し、多いと、画像濃度が低下する。
特に、第2吸収速度V2でのインク吸収量(qb−qa)が0.5μl以上であると、良好な効果を得る。第3吸収段階は、紙支持体内部への吸収によるものである。
図2では、同じインク受容層を形成する塗液を異なる基材に用いて水系インク用記録媒体を製造し、ステキヒトサイズ度が15秒の紙支持体を用いた符号Aを、50秒の紙支持体を用いた符号Bと比較すると、符号A(15秒の紙支持体)の方が第2吸収段階の時間が短くなる。同じ紙支持体に異なるインク受容層用塗液を用いた場合、無定形シリカの平均粒子径は殆ど同じでも、微細な成分の少ないシリカを用いた符号Cと比較すると、微細な成分が含まれているシリカを用いた符号Aを用いた方が、第2吸収段階は短くなる。
微細な成分の少ないシリカを用いた符号Cが、微細な成分が含まれているシリカを用いた符号Aより第2吸収段階の時間が長いのは、紙支持体内部への吸収のきっかけが不十分であるためと考えられる。
第2吸収段階の吸収速度はインク受容層と紙支持体との界面の境界域のバインダー含有量を変えることで調整することができる。具体的には、インク受容層成分(バインダー)を比較的多く含むようにする必要があり、インク受容層中のバインダー比率を多くすることで可能となる。また、乾燥条件を変えることで調整することができる。
第3吸収段階の吸収速度は、紙支持体のステキヒトサイズ度を低くすることで速くなるように調整することができる。
また、紙支持体のステキヒトサイズ度は5以上50秒以下であることが好ましい。
5<pHB≦7
とすることが、染料インクと顔料インク双方で発色性が優れるので好ましい。
特に、紙支持体のpHを示すpHAとインク受容層のpHBの関係が
1<(pHB−pHA)<4
を満足すると発色性が優れる傾向にある。
上記条件を満たすことは、紙支持体の製造条件、インク受容層の塗液調製などにより可能である。
なお、マットタイプの水系インク用記録媒体とは、光沢性の低いものであり、市場ではおおよそ75度光沢度値で15%以下のものが主流であるが、本発明はこの光沢度値に限定されるものではない。
以上のようなインク吸収特性を有する水系インク用記録媒体は、紙支持体の選択、インク受容層の構成成分の選択、インク受容層の形成方法の選択などを組み合わせることにより製造することができる。
紙支持体の主成分として用いられるパルプとしては、LBKPやNBKP等の化学パルプ、GP、TMPなどの機械パルプ、及び古紙再生パルプが挙げられる。これらを2種以上混合しても良い。この中で、LBKPをパルプ分の主成分として配合することが好ましい。また、ECFパルプ、TCFパルプ等の塩素フリーパルプを用いることが好ましい。叩解度は特に限定されないが、フリーネスが300ml以上500ml以下(CSF:JIS−P−8121)となるように叩解することが好ましい。叩解度を進めると印字した際のコックリングが悪化する傾向にあるが、染色ムラも生じ易い傾向にあり、叩解度が少ないと平滑性が得られない傾向にある。
填料は、上記全パルプ100質量部に対し1質量部以上35質量部以下有することが好ましい。填料が少ないと白色度が低下するばかりか、インクの吸収性が低下する傾向にあり、多すぎると紙腰(剛度)の低下、紙力が低下する傾向にある。
インク受容層は、無機顔料、接着剤、及びインク色材との反応性物質、例えば、カチオン性インク定着剤等、を少なくとも含有する。
無機顔料としては、例えば、クレー、カオリン、焼成カオリン、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、無定形シリカ、酸化チタン等が適宜使用できる。
その中でも、無定形シリカは、他の顔料に比べ、発色性、インク吸収性に優れているので無機顔料として好ましい。無定形シリカの製法は特に限定されるものではなく、電弧法、乾式法、湿式法(沈殿法、ゲル法)のいずれの方法で製造されたものでもよいが、湿式法シリカが、顔料インク用の水系インク用記録媒体、染料インク用の水系インク用記録媒体のいずれにも適しているので好ましい。
なお、本発明において、シリカの平均粒子径とは、コールターカウンタ法によるもので、シリカを蒸留水中にて30秒間超音波分散したものを試料として測定される体積平均粒子径を表すものである。
シリカと接着剤の配合割合は、シリカ100質量部に対し、接着剤30質量部以上70質量部以下、好ましくは40質量部以上60質量部以下である。接着剤の量が多いと、浸透速度が低下し、少ないと紙支持体とインク受容層の境界領域の接着剤の量が不足し、吸収特性を調節できなくなり、極端に少ないとインク受容層の層強度が弱くなる傾向にある。
塗工後に、マシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダーを用いて仕上げ処理を行ってもよいが、このような処理もインク受容層表面の空隙を潰すことになるので、吸収速度が規定する範囲を外れないように調整することが最適である。
前記(12)に記載された本発明の第2発明における吸収速度の測定方法は、第1発明と同じである。第2発明では、V1、V2、V3の関係が、0<V2<V3<V1を満足ことが好ましい。
前記第1吸収段階V1での吸収量qaを1.5μl以上で2.0μl以下とする。また、前期第2吸収段階V2の吸収量(qb―qa)を0.3μl以上1.0μl以下と規定する。このような吸収特性を示すことにより、固液分離を促進するとともに、インクの広がりを十分に保つことができるのである。
第2発明における第2段階の吸収は、第2段階で液体の吸収が程よく行われることが重要で、このことは、インクの色材が定着すべき部分への確実な対応を進行及び実行することを意味する。
このような吸収特性を示すことにより、固液分離を促進するとともに、インクの広がりを十分に保つことができるのである。
第3発明においても第2段階の吸収は、第2段階で液体の吸収が程よく行われることが重要で、このことは、インクの色材が定着すべき部分への確実な対応を進行及び実行することを意味し、数値としては、その期間の吸収量(qb−qa)が0.3μl以上で1.0μl以下の範囲が望まれ、好ましくは、0.5μl以上で1.4μl以下の範囲内である。実用的には、0.3μl(或いは0.5μl)以上で1.0μl以下の範囲が良い。
第4発明においても第2段階の吸収は、第2段階で液体の吸収が程よく行われることが重要で、このことは、インクの色材が定着すべき部分への確実な対応を進行及び実行することを意味し、数値としては、その期間の吸収量(qb−qa)が0.3μl以上で1.4μl以下の範囲であることが望まれ、好ましくは、0.5μl以上で1.4μl以下の範囲内であることが良い。実用的には、0.3μl(或いは0.5μl)以上で1.0μl以下の範囲が良い。
また、前記多孔質層のpHは、5より大きく7以下であり、前記多孔質層は、その下層にインク吸収層としてのパルプ層を備え、このパルプ層のpHは前記多孔質層のpHより小さいことが好ましく、紙支持体のステキヒトサイズ度は5秒以上50秒以下が好ましい。
なお、評価にあたって、水系インク用記録媒体への印字は、市販の顔料インクのインクジェットプリンタ(CANON社製、商標:ImagePROGRAF W6200、印字モード:厚口コート紙/きれい)、及び市販の染料インクのインクジェットプリンタ(CANON社製、商標:PIXUS ip8600、印字モード:マットフォトペーパー/きれい)で行った。
紙支持体のステキヒトサイズ度はJIS P 8122に準じて測定したものである。
財団法人日本規格協会発行の画像(「高精細カラーディジタル標準画像XYZ/JIS−SCID」、識別記号:S6、画像名称:カラーチャート)を、ImagePROGRAF W6200(顔料インク使用)及びPIXUS ip8600(染料インク)の2機種で印字し、ブラック及びマゼンタの最高色調部を、GuretagMacbeth社製RD−914にて、印字濃度を測定した。
ImagePROGRAF W6200、PIXUS ip8600の2機種の印字のブラックとレッドの境界部分の印字のにじみを目視で評価した。
評価基準:
◎:印字のにじみは全く認められず、優れたレベル。
○:印字のにじみはややあるが、実用上問題とならないレベル。
△:印字のにじみがややあり、実用上やや問題となるレベル。
×:印字のにじみが著しく、実用上重大な問題となるレベル。
ImagePROGRAF W6200、PIXUS ip8600の2機種のブラックの印字部を目視で観察し、以下の評価基準で評価した。
評価基準:
◎:ベタ均一性優、奥行き感がある画像、品位が高い。
○:ベタ均一性良、品位良好。
△:ベタ均一性やや悪い。
×:悪い。
[紙支持体I]
焼成カオリン10部を、広葉樹晒クラフトパルプ(フリーネス400ml、CSF:JIS−P−8121)100部に添加し、カチオン澱粉1.0部、ロジン系サイズ剤0.7部、硫酸バンド2.0部添加し、十分に混合して抄紙原料とし、長網多筒式抄紙機を用いて抄紙し、水分を10%まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉の7%水溶液を両面あたり4g/m2塗布、乾燥し、水分5.0%まで乾燥させて坪量190g/m2、ステキヒトサイズ度15秒の紙支持体Iを製造した。
顔料として湿式法シリカ(東ソー・シリカ社製、商品名:ニップジェルAY603)を用いサンドミルで、重量二次粒子径6.6μm、重量平均二次粒子径2μm以下の個数がシリカ全体量の47%となるように処理したシリカ100部と、接着剤としてシリル変性PVA(クラレ社製、商品名:R−1130)35部、PVA(クラレ社製、商品名:PVA135)5部、スチレン−アクリル共重合体樹脂10部と、インク定着剤としてアクリルアミド−ジアリルアミン共重合物(住友化学社製、商品名:SR1001)20部及びジアリルジメチルアンモニウムクロライド(センカ社製、商品名:CP101)10部、及び水を混合分散して塗工液を調製した。
紙支持体Iの片面にインク受容層塗工液を塗工量が12g/m2となるように塗工、乾燥し、乾燥を開始するまでの時間を5秒として、水系インク用記録媒体を作製し、水系インク用記録媒体の坪量は202g/m2であった。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Aとして示す。
実施例1の紙支持体Iの外添サイズ剤を、酸化澱粉:PVA:スチレン−アクリル系樹脂=4:0.5:0.5(5%溶液)に変更し、ステキヒトサイズ度を50秒に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Bとして示す。
実施例1のインク受容層塗工液中の顔料を、湿式法シリカを、重量平均二次粒子径7.0μm、重量平均二次粒子径2μm以下の個数がシリカ全体量の20%となるようにサンドミルを用いて粉砕後、分級して得たシリカに変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Cとして示す。
実施例1の紙支持体Iの坪量を220g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。水系インク用記録媒体の坪量は232g/m2であった。結果を表1にす。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Dとして示す。
実施例1の水系インク用記録媒体作製の乾燥を開始するまでの時間を10秒に変更した以外は実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Eとして示す。
実施例1の水系インク用記録媒体作製の乾燥を開始するまでの時間を15秒に変更した以外は実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Fとして示す。
実施例1の水系インク用記録媒体作製の乾燥を開始するまでの時間を20秒に変更した以外は実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Gとして示す。
実施例1の水系インク用記録媒体作製の乾燥を開始するまでの時間を25秒に変更した以外は実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Hとして示す。
実施例1の水系インク用記録媒体作製の乾燥を開始するまでの時間を30秒に変更した以外は実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Iとして示す。
[紙支持体II]
軽質炭酸カルシウムとカオリン75:25の比率で混合したものを、広葉樹晒クラフトパルプ(フリーネス400ml、CSF:JIS−P−8121)100部に添加し、カチオン澱粉1.0部、アルケニル無水コハク酸系中性サイズ剤0.04部、硫酸バンド0.5部を添加し、十分に混合して抄紙原料とし、長網多筒式抄紙機を用いて水分を10%まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉、PVA、スチレン−アクリル系樹脂を5.2:1.3:0.6の比率で混合した7%溶液を両面あたり4g/m2塗布、乾燥し、水分5.0%まで乾燥させて坪量190g/m2の紙支持体IIを製造した。なお、ステキヒトサイズ度は300秒であった。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IIに変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Jとして示す。
市販のマットタイプ水系インク用記録媒体(CANON社製、商品名:厚口コート紙)。
この水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Kとして示す。
市販のマットタイプ水系インク用記録媒体(EPSON社製、商品名:フォトマット紙/顔料タイプ)。評価結果を表3に示し、図2に符号Lとして示す。
この水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Lとして示す。
市販のマットタイプ水系インク用記録媒体(EPSON社製、商品名:PMマット紙)。
この水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表2に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表1及び図2に符号Mとして示す。
紙支持体Iと同様にして、焼成カオリン10部を、広葉樹晒クラフトパルプ(フリーネス400ml、CSF:JIS−P−8121)100部に添加し、カチオン澱粉1.0部、ロジン系サイズ剤0.7部、硫酸バンド2.0部添加し、十分に混合して抄紙原料とし、長網多筒式抄紙機を用いて抄紙し、水分を10%まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉の7%水溶液を両面あたり4g/m2塗布、乾燥し、水分5.0%まで乾燥させて坪量150g/m2、ステキヒトサイズ度10秒の紙支持体IIIを製造した。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IIIに変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。水系インク用記録媒体の坪量は162g/m2であった。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Nとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IIIに変更し、乾燥を開始するまでの時間を10秒に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Oとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IIIに変更し、乾燥を開始するまでの時間を3秒に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Pとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IIIに変更し、乾燥を開始するまでの時間を3秒に変更し、乾燥を温度を160℃に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Qとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IIIに変更し、乾燥を温度を160℃に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表23及び図3に符号Rとして示す。
[紙支持体IV]
紙支持体Iと同様にして、焼成カオリン10部を、広葉樹晒クラフトパルプ(フリーネス400ml、CSF:JIS−P−8121)100部に添加し、カチオン澱粉1.0部、ロジン系サイズ剤0.7部、硫酸バンド2.0部添加し、十分に混合して抄紙原料とし、長網多筒式抄紙機を用いて抄紙し、水分を10%まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉の7%水溶液を両面あたり4g/m2塗布、乾燥し、水分5.0%まで乾燥させて坪量127g/m2、ステキヒトサイズ度9秒の紙支持体IVを製造した。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IVに変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。水系インク用記録媒体の坪量は139g/m2であった。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Sとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IVに変更し、乾燥を開始するまでの時間を10秒に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Tとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IVに変更し、乾燥を開始するまでの時間を3秒に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Uとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IVに変更し、乾燥を開始するまでの時間を3秒に変更し、乾燥を温度を160℃に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Vとして示す。
実施例1の紙支持体Iを紙支持体IVに変更し、乾燥を温度を160℃に変更した以外は、実施例1と同様にして水系インク用記録媒体を作製した。
得られた水系インク用記録媒体につき、前記各評価を行った。評価結果を表4に示す。また、記録媒体の各吸収段階における吸収速度、吸収時間、吸収量の関係を表3及び図3に符号Wとして示す。
0<V2<V1
0<V2<V3
の関係を満たすとともに、
前記第1吸収段階から前記第2吸収段階へ移行する変曲点をaとし、前記第2吸収段階から前記第3吸収段階へ移行する変曲点をbとし、前記第3吸収段階の最終点をcとし、各点の吸収量をqa、qb、qcとし、各変曲点又は最終点までの時間をta、tb、tcとしたとき、
前記変曲点aにおける吸収量qaが1.3μl以上で2.0μlより少なく、前記変曲点bにおける吸収量qbが前記第1吸収段階の吸収量qaより多く2.5μlより少なく、そして、前記第2吸収段階による吸収量(qb−qa)が0.3μl以上1.4μl以下であることにより、厚みや坪量に左右されることなく本発明の効果が得られる。
さらに言えば、第2吸収段階が前記液滴の滴下直後より9.5秒以降に発生し、且つ、第3吸収段階の最終点の時間tcが14.5秒以内に発生することにより紙支持体の厚みを薄くした系であっても本発明の効果十分に得られることがわかった。
B:実施例2で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
C:実施例3で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
D:実施例4で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
E:実施例5で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
F:実施例6で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
G:実施例7で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
H:実施例8で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
I:実施例9で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
J:比較例1で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
K:比較例2で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
L:比較例3で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
M:比較例4で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
N:実施例10で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
O:実施例11で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
P:実施例12で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
Q:実施例13で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
R:実施例14で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
S:実施例15で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
T:実施例16で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
U:実施例17で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
V:実施例18で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
W:実施例19で得られた水系インク用記録媒体の吸収速度
Claims (3)
- 紙支持体と、該紙支持体表面に無定形シリカと接着剤とインク色材との反応性物質を含有したインク受容層とを有する水系インク用記録媒体のインク吸収特性を判定する方法であって、
前記水系インク用記録媒体のインク受容層表面に4μlの蒸留水を滴下した液滴を、滴下直後1秒以内に第1吸収速度V1(μl/sec)で吸収する第1吸収段階と、前記第1吸収段階の後に第2吸収速度V2(μl/sec)で吸収する少なくとも2秒間以上の第2吸収段階と、前記第2吸収段階の後であって、第3吸収速度V3(μl/sec)で吸収を行う第3吸収段階とにより吸収されること、
前記第2吸収速度V2(μl/sec)が0.01(μl/sec)より大きく、0.32(μl/sec)より小さい速度であること、
前記第1吸収段階から前記第2吸収段階へ移行する変曲点a、前記第2吸収段階から前記第3吸収段階へ移行する変曲点b及び前記第3吸収段階の最終点cをそれぞれ測定し、
各点の吸収量をqa、qb、qc、各変曲点又は最終点までの時間をta、tb、tc
としたとき、
前記第1吸収段階の吸収量qaが1μl以上で2.0μlより少ないこと、
前記第2吸収段階の吸収量qbが前記第1吸収段階の吸収量qaより多く2.5μlより少ないこと、
前記第2吸収段階による吸収量(qb-qa)が0.3μl以上1.4μl以下である
こと、のそれぞれを判定することを含むことを特徴とする水系インク用記録媒体のインク吸収特性判定方法。 - 前記第2吸収速度V2(μl/sec)は、0.05(μl/sec)より大きく、0.23(μl/sec)より小さい速度であることを特徴とする請求項1記載の水系インク用記録媒体のインク吸収特性判定方法。
- 前記紙支持体と前記インク受容層の坪量が180g/m 2 以上300g/m 2 以下の範囲以内にあって、前記第2吸収速度V2(μl/sec)は、0.12(μl/sec)より大きく、0.23(μl/sec)より小さい速度であることを特徴とする請求項1記載の水系インク用記録媒体のインク吸収特性判定方法。
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