JP4720984B2 - 段差を有する基板上に被覆膜を形成する方法 - Google Patents

段差を有する基板上に被覆膜を形成する方法 Download PDF

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Description

本発明は半導体装置、ディスプレイ及び撮像素子等の製造において使用される、段差を有する基板に被覆膜を形成する方法に関する。詳細には、熱硬化性被覆膜形成用組成物を用い、スピンコートによって、段差を有する基板上にコンフォーマル性の高い被覆膜を形成する方法に関する。
従来から種々の電子デバイスの製造において、スピンコートによる成膜方法が行われている。スピンコートは、シリコンウエハー等の半導体基板、透明電極、パターン形成後の基板及びフラットディスプレイ基板等の基板上に膜形成用材料の溶液を塗布し、基板を高速で回転することで遠心力を利用して塗布膜を形成するための成膜方法である。そして、低コスト、短時間で均一性の高い膜を形成することができることから、汎用されている成膜方法である。
また、スピンコートによって、基板上に半導体用レジスト、リソグラフィー用反射防止膜、液晶、液晶配向膜、EL膜、ディスプレイ用反射防止膜、感光性膜、絶縁膜及び導電性膜等を成膜することができる。そして、当該成膜に熱による硬化特性を有する材料が使用された場合は、スピンコート後に、当該基板をホットプレート等により加熱することにより、基板上に耐溶媒性を持った熱硬化性の被覆膜を形成できることが知られている。
しかし、スピンコートでは、表面が平坦な基板上には高い均一性(膜厚の均一性)を持った膜の形成が可能であるが、段差を持った基板では、膜形成用材料の溶液の流動によって段差凸部から凹部へ流れ込むことで同じ膜厚(膜厚の均一性)をもった膜の形成ができないという問題がある。
一方で、CVD(化学的気相蒸着)やPVD(物理的気相蒸着)と呼ばれる蒸着法による成膜方法では、段差を持った基板上で膜厚の均一性をもった膜が形成できることが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、蒸着法による膜形成はスループットが悪く、コストが高いという問題を抱えている。
近年、電子デバイスを作成する上で、膜厚制御は重要な因子となってきている。また、膜厚の均一性をもった、すなわちコンフォーマル性の高い膜が形成できない場合には、膜の目的物性が低下する材料も存在する(例えば、特許文献2参照)。そのため、段差基板上であってもコンフォーマル性の高い膜を形成できることが望まれている。特に、蒸着法に比べて、コストやハンドリング性の点で優れたスピンコートによって、段差を有する基板上にコンフォーマル性の高い膜を形成できることが望まれている。
例えば、スピンコートを用いた場合、薬液の粘度や収縮率などの材料組成を変えることで、流動を抑制、もしくは凸部と凹部のバイアスを減少させて基板上の膜厚の均一性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献3乃至6参照)。しかし、材料組成を変えて基板上の膜厚の均一性を向上させることは、同時に他の物性も変更せざるを得ないという問題がある。このようなことから、スピンコートによる、新たな膜の形成方法が望まれていた。
特開平8−64492号公報(特許請求の範囲) 特開平11−8248号公報(特許請求の範囲) 特願平4−162093号公報(特許請求の範囲) 特開平10−228113号公報(特許請求の範囲) 特開平7−230164号公報(特許請求の範囲) 特表2003−531252号公報(特許請求の範囲)
本発明は、被覆膜形成用組成物を使用したスピンコートによって、段差を有する基板上にコンフォーマル性の高い膜を形成するための方法を提供することを目的とする。
本願発明は、第1観点として、段差を有する基板上に、スピンコートによって被覆膜形成用組成物の塗布膜を形成する第1工程、前記塗布膜を有する基板を加熱することによって、前記塗布膜の下層部分を硬化する第2工程、及び溶剤によって前記塗布膜の上層部分を除去する第3工程、を含む段差を有する基板上にコンフォーマル性の高い被覆膜の形成方法、
第2観点として、前記段差を有する基板が、高さ/幅の値が0.1〜1である段差を有する半導体基板である、第1観点に記載の被覆膜の形成方法、
第3観点として、第1観点のスピンコートが、回転速度500〜5000(回/分)、回転時間30〜300秒で行なわれる、第1観点又は第2観点に記載の被覆膜の形成方法、
第4観点として、第2工程の加熱が、温度50〜150℃、時間10〜300秒で行なわれる、第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の被覆膜の形成方法、
第5観点として、第3工程が、前記塗布膜上に溶剤を塗布し、1〜300秒間経過後、前記基板を回転速度500〜5000(回/分)、回転時間30〜300秒で回転することによって行なわれる、第1観点乃至第4観点のいずれか一つに記載の被覆膜の形成方法、
第6観点として、前記被覆膜形成用組成物が、半導体装置製造のリソグラフィー工程において使用される反射防止膜を形成するための反射防止膜形成組成物である、第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載の被覆膜の形成方法、
第7観点として、前記反射防止膜形成組成物が、少なくともポリマー、架橋性化合物及び架橋触媒を含む組成物である第6観点に記載の被覆膜の形成方法、
第8観点として、第3工程の後に、更に前記基板を加熱する第4工程を含む、第1観点乃至第7観点のいずれか一つに記載の被覆膜の形成方法、及び
第9観点として、第4工程の加熱が、温度100〜350℃、時間10〜300秒で行なわれる第8観点に記載の被覆膜の形成方法である。
本願発明は、如何なる被覆膜形成用組成物であっても、熱架橋により硬化する樹脂組成物であれば使用することができる。段差(即ち凹凸)を有する基板上に当該被覆膜形成用組成物を塗布し、基板を加熱することによって、基板を通じて加熱され基板に沿って基板に近い部分から熱硬化が進み、全体が硬化する前に加熱を止め、その後当該被覆膜形成用組成物を塗布した基板を溶剤に接触させることにより、未硬化の部分が溶剤により取り除かれる為に、段差に沿って均一な膜厚で塗布膜が形成されるものと考えられる。
このように均一な膜厚で被覆膜が被覆された基板は、被覆膜形成用組成物を選択することにより種々の用途に適用が可能であり、被覆膜形成用組成物は例えば半導体製造用のレジスト組成物、半導体製造用のリソグラフィー用反射防止膜、液晶、液晶配向膜、EL膜、ディスプレイ用反射防止膜、感光性膜、絶縁膜及び導電性膜等を成膜することができる。
均一な膜厚により得られる高いコンフォーマル性の膜を有する基板は、膜と基板との境界面における反射率を最小化することができ、優れた光学特性を有する。
本発明は、段差を有する基板上に、スピンコートによって被覆膜形成用組成物を塗布し塗布膜を形成する第1工程、前記塗布膜を有する基板を加熱することによって、前記塗布膜の下層部分を硬化する第2工程、及び溶剤によって前記塗布膜の上層部分を除去する第3工程を含むコンフォーマル性の高い被覆膜の形成方法である。
図1中、(a)は基板であり、(b)は段差の高さであり、(c)は被覆膜である。そして、(d)が被覆膜凹部の極小部分の膜厚であり、(e)が被覆膜凸部の頂点部分の膜厚、(f)段差凸部の幅、(g)段差凹部の幅である。
そして、コンフォーマル性は次式により求められる。
コンフォーマル性(%)=[1−(凹部の極小部分の膜厚(d)−凸部の頂点部分の膜厚(e))/段差の高さ(b)]×100
ここで、コンフォーマル性の高い被覆膜とは、段差を持った基板上に被膜した際に、段差の凸部と凹部での膜厚差がない状態であることを意味する(図1参照)。つまり、コンフォーマル性の式から得られるコンフォーマル性の高い被覆膜とは、コンフォーマル性が50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上の値を持つものである。
以下、本発明の被覆膜の形成方法を詳細に説明する。
第1工程で本発明の被覆膜の形成方法に使用される基板としては、段差を有する基板であれば特に制限はない。例えばシリコンウエハー等の半導体装置製造のための半導体基板、ガラス基板やITO電極などディスプレイ用基板等が挙げられる。また、段差は、各基板の使用用途に依存するものであり、その用途に使用できる限りにおいて特に制限はない。段差としては、例えば、図1において高さ(b)/幅(g)の値が0.1〜1.0、または0.2〜0.8、または0.3〜0.5の段差である。
このような基板が、スピンコートに使用される装置、例えば、半導体装置製造用スピンコーター、半導体装置製造用コーターデベロッパー、薄膜用高速スピンコーター及びベンチトップ型スピンコーター等に設置される。そして、基板の上に被覆膜形成用組成物が滴下される。
滴下は、基板が静止している状態で行うことができる。また、基板が、例えば、毎分10〜3000回転という速度で回転している状態で行うことも可能である。滴下時間としては特に制限はないが、滴下開始から終了までの時間として、例えば、0.5〜30秒である。
使用される被覆膜形成用組成物としては、熱によって硬化して被覆膜を形成できる組成物であれば特に制限はない。使用される基板の用途によって、適宜、使用される組成物が選択される。例えば、半導体装置製造のリソグラフィー工程において使用される反射防止膜、フォトレジスト膜、低誘電材料膜、ハードマスク膜、及びギャップフィル膜等の被覆膜を形成するための組成物が挙げられる。また、例えば、液晶表示装置用の液晶配向膜、帯電防止膜、反射防止膜、偏光膜及び画素分離絶縁膜等の被覆膜を形成するための組成物が挙げられる。
被覆膜形成用組成物の滴下量は、使用される基板の大きさや用途、及び必要とされる被覆膜の膜厚等に依存するものであるが、塗布膜が基板表面全体を、特に段差凸を、十分に覆うことができる限りにおいて、特に制限はない。例えば半導体装置製造に使用される直径200mmの基板に対して、被覆膜形成用組成物としてリソグラフィー工程において使用される反射防止膜を形成するための組成物(反射防止膜形成組成物)が滴下される場合、その滴下量としては、例えば、0.5ml〜10mlである。
滴下終了後、スピンコートによって、基板上に被覆膜形成用組成物の塗布膜が形成される。スピンコートは、回転速度500〜5000(回/分)、回転時間30〜300秒の範囲から、基板及び被覆膜の用途などを考慮して、適宜、選択して行うことができる。このような条件で行うことにより、滴下された被覆膜形成用組成物は遠心力により基板上に広がり塗布膜が形成される。また、この間に過剰な被覆膜形成用組成物や、被覆膜形成用組成物中の溶剤等が、基板上から除去される。
形成される塗布膜の膜厚としては、例えば0.01〜10μm、好ましくは0.1〜1μmである。膜厚は、その用途などにより適宜、選択される。塗布膜の膜厚は、被覆膜形成用組成物の種類、滴下量及びスピンコートの条件を変えることにより調整できる。
第2工程では、上記工程によって得られた表面に塗布膜を有する基板の加熱が行われる。加熱は電熱式ホットプレート、IR式ホットプレート等のホットプレート装置を使用して行うことができる。これらの装置を用いることにより、基板はその下部(塗布膜を有する面の反対側)から加熱されることになる。
基板表面の塗布膜は熱によって硬化する性質があるので、加熱により硬化し溶剤に難溶となる。そして、その加熱は基板の下部から行われるので、塗布膜の硬化はその下部(基板表面に近い側)から始まると考えられる。また、塗布膜の硬化は、基板表面からの距離に対応して進行し、基板表面からの距離が等しい部分では、同程度の硬化が起こると考えられる。すなわち、基板の加熱に伴い、段差を有する基板の表面に沿って、基板表面から同程度の厚さで、塗布膜の硬化が起こるものと考えられる。
そして、基板の加熱は、塗布膜の下層の部分を硬化できる条件、すなわち、塗布膜が完全に熱硬化せず、その上層部に未硬化の部分が残っている状態を生じる条件を選択して行われる。塗布膜の下層部分の硬化の程度としては、基板に接している部分からその厚さ方向に、塗布膜の厚さに対して5%以上の部分で硬化が起こる程度であり、例えば5〜90%、好ましくは10〜80%、更に好ましくは30〜70%、最も好ましくは50〜60%の部分で硬化が起こることである。
このような加熱の条件は、使用される被覆膜形成用組成物の種類等に大きく依存するものである。そのため、加熱条件は使用される被覆膜形成用組成物の種類等により個別に決定されるものであるが、例えば加熱温度50〜150℃、時間10〜300秒、から適宜選択される。
第3工程では、溶剤によって前記塗布膜の未硬化状態の上層部分の除去が行われる。上記のように、第2工程により、基板上の塗布膜の下層部分は熱硬化しているが、上層部分は未硬化であるので、その未硬化の上層部分が溶剤によって除去される。そして、熱硬化は基板表面から同程度の距離にある塗布膜の下層部分で起こっているので、未硬化の上層部分が除去されることにより、基板表面に沿って、ほぼ同程度の膜厚の熱硬化した膜(塗布膜の下層部分)が残ることになる。すなわち、段差を有する基板上に膜厚の均一性の高い被覆膜が形成される。
使用される溶剤としては、未硬化の塗布膜上層部分を除去できるものであれば特に限定はない。被覆膜形成用組成物に使用される有機溶剤を使用することができる。溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、及び乳酸ブチル等を挙げることができる。これらの溶剤は単独で、または二種以上の組み合わせで使用することができる。
未硬化の上層部分が溶剤による除去は、種々の方法によって行うことができる。例えば、前記塗布膜を有する基板を溶剤中に浸漬することにより行うことができる。
上層部分が溶剤による除去の後、適当な方法により、被覆膜を有する基板を乾燥することができる。
また、未硬化の上層部分の溶剤による除去は、スピンコーターを使用して行うことができる。第2工程を経た基板をスピンコーターに設置し、塗布膜上を覆うように溶剤を滴下する。溶剤の量は、塗布膜全面を覆える量であればよい。そして、その状態で例えば1〜300秒間放置した後、回転速度500〜5000(回/分)で回転時間30〜300秒間回転させることによって、除去を行うことができる。溶剤の滴下と回転は、必要に応じ、繰り返すことができる。また、回転数、回転時間を適宜選択することにより、乾燥も兼ねることができる。また、スピンコーターに設置した基板を毎分10〜500回転という速度で回転させながら、その上に溶剤を滴下することによっても行うことができる。
本発明の方法では、必要に応じ、第3工程の後に、被覆膜を有する基板を加熱する第4工程を付加することができる。加熱は、温度100〜350℃、時間10〜300秒の範囲から、適宜選択した条件で行うことができる。この加熱工程により、被覆膜を有する基板の乾燥を行うことができる。また、被覆膜の熱による硬化を更に進めることもできる。
本発明の被覆膜の形成方法は、段差を有する半導体基板上に、半導体装置製造のリソグラフィー工程において使用される反射防止膜をコンフォーマル性高く形成することに適している。
反射防止膜を形成するのに使用される反射防止膜形成組成物は、特に制限はない。反射防止膜を形成するための既存の熱による硬化性を有する組成物を使用することができる。
反射防止膜形成組成物としては、少なくともポリマー、架橋性化合物、架橋触媒、及び溶媒を含む組成物が好ましく使用される。この組成物は、架橋性化合物を含んでおり、熱による硬化性の組成物である。
ポリマーは水酸基等の架橋部位を有する樹脂であり、例えばアクリル系樹脂、ノボラック系樹脂、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、天然高分子系樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂等が用いることができる。具体的にはフォトレジストの露光に使用される光を吸収する部位を有するポリマーが使用される。例えば、光を吸収する部位としてベンゼン環、ナフタレン環及びアントラセン環等の芳香族炭化水素環を有するポリマーが挙げられる。また、光を吸収する部位として、キノリン環、チオフェン環、トリアジントリオン環、ピリミジントリオン環、フラン環及びピリジン環等のヘテロ環を有するポリマーが挙げられる。ポリマーとしては、これらの環構造を主鎖に有するポリマーが使用でき、また、これらの環構造を側鎖に有するポリマーが使用できる。ポリマーとしては、例えば、フェニルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、スチレン、1−ビニルナルタレン、1−ナフチルメタクリレート、9−アントリルメタクリレート及び9−アントリルメチルメタクリレート等の芳香族炭化水素環を有する構造を繰り返しの単位構造として有するポリマーが挙げられる。
架橋性化合物としては、例えば、メチロール基またはメトキシメチル基、エトキシメチル基、ブトキシメチル基、及びヘキシルオキシメチル基等のアルコキシメチル基で置換された窒素原子を一つ乃至六つ、または二つ乃至四つ有する含窒素化合物が挙げられる。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリノン、及び1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノン等の含窒素化合物が挙げられる。架橋性化合物は、ポリマーの100重量部に対して、0.1〜40重量部の割合で用いることができる。
架橋触媒としては、例えば酸化合物としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、カンファースルホン酸、スルホサリチル酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸及びピリジニウム−1−ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸化合物、及びサリチル酸、スルホサリチル酸、クエン酸、安息香酸及びヒドロキシ安息香酸等のカルボン酸化合物を挙げることができる。酸は、ポリマーの100重量部に対して、0.01〜10重量部の割合で用いることができる。
そして反射防止膜形成組成物中に、固形分として1〜40重量%を有することができる。
そして、架橋性化合物及び架橋触媒の種類や量を変えることによって、架橋開始温度、すなわち熱硬化が始まる温度を容易に調整することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
実施例1
凸部の高さ200nm、凹部の幅600nm、凸部と凹部が1:1の割合で存在する段差を有する直径8インチのシリコンウエハー基板をスピンコーターに設置した。そして、基板が静止した状態で、反射防止膜形成組成物(ポリマーとしてアクリル系樹脂、架橋性化合物としてテトラメトキシメチルメラミン、架橋触媒としてパラトルエンスルホン酸とピリジニウム−パラトルエンスルホン酸、溶媒として乳酸エチルを含有し、アクリル系樹脂100重量部にテトラメトキシメチルメラミンを20重量部、パラトルエンスルホン酸とピリジニウム−パラトルエンスルホン酸を2重量部含有し、固形分は5重量%である。)約1mlを滴下した。滴下後、スピンコート(回転速度2500(回/分)、回転時間60秒)を行い、基板上に塗布膜を形成した。次に、塗布膜を有する基板を、ホットプレート上、80℃で60秒間加熱して被覆膜を形成した。被膜形成後に溶媒となる乳酸エチルを約10ml滴下して60秒放置を、スピンコート(回転速度3500(回/分)、回転時間30秒)を行い、乳酸エチルをスピンドライした。更に、塗布膜を有する基板を、ホットプレート上、205℃で60秒間加熱して被覆膜を形成した。
得られた被覆膜で被覆された基板の断面形状を走査型電子線顕微鏡(SEM)により観察し、被覆膜のコンフォーマル性を評価した。
凹部の極小部分の膜厚は85nm、凸部の頂点部分の膜厚は74nm、段差の高さは200nmであった。
前記式よりコンフォーマル性は95.3%であった。
比較例1
凸部の高さ200nm、凹部の幅600nm、凸部と凹部が1:1の割合で存在する段差を有する直径8インチのシリコンウエハー基板をスピンコーターに設置した。そして、基板が静止した状態で、実施例1で使用したものと同じ反射防止膜形成組成物約1mlを約1秒で滴下した。滴下後、スピンコート(回転速度2500(回/分)、回転時間60秒)を行い、基板上に塗布膜を形成した。その基板をホットプレート上、205℃で60秒間加熱した。
得られた被覆膜で被覆された基板の断面形状を走査型電子線顕微鏡(SEM)により観察し、被覆膜のコンフォーマル性を評価した。
凹部の極小部分の膜厚は203nm、凸部の頂点部分の膜厚は112nm、段差の高さは200nmであった。
前記式よりコンフォーマル性は44.1%であった。
スピンコートによって、基板上に半導体用レジスト、リソグラフィー用反射防止膜、液晶、液晶配向膜、EL膜、ディスプレイ用反射防止膜、感光性膜、絶縁膜及び導電性膜等の高いコンフォーマル性を有する膜を成膜することがでる。
コンフォーマル性の被膜を形成した段差基板 実施例1のSEM写真(倍率は50000倍) 比較例1のSEM写真(倍率は50000倍)
符号の説明
a)基板
b)段差の高さ
c)被覆膜
d)被覆膜凹部の極小部分の膜厚
e)被覆膜凸部の頂点部分の膜厚
f)被覆膜凸部の幅
g)被覆膜凹部の幅

Claims (9)

  1. 段差を有する基板上に、スピンコートによって架橋性化合物を含む熱硬化性の被覆膜形成用組成物の塗布膜を形成する第1工程、前記塗布膜を有する基板を加熱することによって、前記塗布膜の下層部分を硬化する第2工程、及び溶剤によって前記塗布膜の上層部分を除去し、下記式:
    コンフォーマル性( % ) = [ 1 − ( 凹部の極小部分の膜厚( d ) − 凸部の頂点部分の膜厚( e ) ) / 段差の高さ(b ) ] × 1 0 0
    で示されるコンフォーマル性の値が50%以上有する第3工程、を含む段差を有する基板上にコンフォーマル性の高い被覆膜の形成方法。
  2. 前記段差を有する基板が、高さ/幅の値が0.1〜1である段差を有する半導体基板である、請求項1に記載の被覆膜の形成方法。
  3. 第1工程のスピンコートが、回転速度500〜5000(回/分)、回転時間30〜300秒で行なわれる、請求項1又は請求項2に記載の被覆膜の形成方法。
  4. 第2工程の加熱が、温度50〜150℃、時間10〜300秒で行なわれる、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の被覆膜の形成方法。
  5. 第3工程が、前記塗布膜上に溶剤を塗布し、1〜300秒間経過後、前記基板を回転速度500〜5000(回/分)、回転時間30〜300秒で回転することによって行なわれる、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の被覆膜の形成方法。
  6. 前記被覆膜形成用組成物が、半導体装置製造のリソグラフィー工程において使用される反射防止膜を形成するための反射防止膜形成組成物である、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の被覆膜の形成方法。
  7. 前記反射防止膜形成組成物が、少なくともポリマー、架橋性化合物及び架橋触媒を含む組成物である請求項6に記載の被覆膜の形成方法。
  8. 第3工程の後に、更に前記基板を加熱する第4工程を含む、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の被覆膜の形成方法。
  9. 第4工程の加熱が、温度100〜350℃、時間10〜300秒で行なわれる請求項8に記載の被覆膜の形成方法。
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