以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
本実施形態では、本発明の廃トナー回収装置を備える画像形成装置を複合機に適用した場合について説明する。図1は、そのような複合機の内部構成の概略を示している。図1に示すように、複合機1は、原稿読取手段としてのスキャナ部2と、画像形成部3と、原稿自動給紙部4とを備えている。
この複合機1は、用紙(OHP等の記録媒体を含む。)に画像を形成する画像形成モードとして、コピアモード(複写モード)、プリンタモード、FAXモードを有しており、不図示の操作部からの操作入力や、パーソナルコンピュータ等の外部ホスト装置からの印字ジョブの受信に応じたモードが、不図示の制御部によって選択される。
以下、複合機1の各部について説明する。
まず、スキャナ部2について説明する。スキャナ部2は、透明なガラス等より成る原稿台41上に載置された原稿の画像や、原稿自動給紙部4により1枚ずつ給紙される原稿の画像を読み取って原稿画像データを作成する部分である。このスキャナ部2は、露光光源21、複数の反射鏡22、23、24、結像レンズ25、光電変換素子(CCD;Charge Coupled Device)26を備えている。
露光光源21は、原稿自動給紙部4の原稿台41上に載置された原稿や、原稿自動給紙部4を搬送される原稿に対して光を照射するものである。各反射鏡22、23、24は、図1中、一点鎖線Aで光路を示すように、原稿からの反射光を、一旦、図1中、左方向に反射させた後、下方に反射させ、その後、結像レンズ25に向かうように、図1中、右方向に反射させるようになっている。
原稿の画像読取動作には、次の2つがある。原稿台41上に載置された原稿を読み取る場合(「シート固定方式」として使用する場合)には、露光光源21および各反射鏡22、23、24が、原稿台41に沿って水平方向に走査して、原稿全体の画像を読み取ることになる。一方、原稿自動給紙部4を搬送される原稿を読み取る場合(「シート移動方式」として使用する場合)には、露光光源21および各反射鏡22、23、24が、図1に示す位置に固定され、後述する原稿自動給紙部4の原稿読取部42を原稿が通過する際にその画像を読み取ることになる。
各反射鏡22、23、24で反射されて結像レンズ25を通過した光は、光電変換素子26に導かれ、この光電変換素子26において反射光が電気信号(原稿画像データ)に変換されるようになっている。
次に、画像形成部3について説明する。画像形成部3は、画像形成系31と、用紙搬送系32とを備えている。
画像形成系31は、レーザスキャニングユニット31aおよびドラム型の像担持体としての感光体ドラム31bを備えている。レーザスキャニングユニット31aは、光電変換素子26において変換された原稿画像データ、または、外部ホスト装置からの画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム31bの表面に照射するものである。感光体ドラム31bは、図1中、矢印で示す方向に回転し、レーザスキャニングユニット31aからのレーザ光が照射されることによってその表面に静電潜像が形成されるようになっている。
また、感光体ドラム31bの外周囲には、レーザスキャニングユニット31aの他に、現像ユニット31c、転写ブラシを有する転写ユニット31d、クリーニングブレード52を有するクリーニングユニット51、図示しない除電器、帯電ローラを有する帯電ユニット31fが周方向にわたって順に配設されている。さらにまた、廃トナー回収装置50(図1には図示せず)が配設されている。
現像ユニット31cは、感光体ドラム31bの表面に形成された静電潜像をトナー(顕像化物質)により可視像に現像するものである。転写ユニット31dは、感光体ドラム31bの表面に形成されたトナー像を記録媒体としての用紙に転写するものである。クリーニングユニット51は、トナー転写後において感光体ドラム31bの表面に残留したトナーをクリーニングブレード52により除去するものである。除電器は、感光体ドラム31bの表面の残留電荷を除去するものである。帯電ユニット31fは、静電潜像が形成される前の感光体ドラム31bの表面を所定の電位に帯電させるものである。廃トナー回収装置50は、クリーニングユニット51により取り除かれた感光体ドラム31b表面の残留トナー(廃トナー)を回収容器(廃トナーボックス)55に回収するものである。この廃トナー回収装置50の詳細については後述する。
用紙に画像を形成する際には、帯電ユニット31fによって感光体ドラム31bの表面が所定の電位に帯電され、レーザスキャニングユニット31aが画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム31bの表面に照射する。その後、現像ユニット31cが感光体ドラム31bの表面にトナーによる可視像を現像し、転写ユニット31dによって、トナー像が用紙に転写される。さらに、その後、感光体ドラム31bの表面に残留したトナーはクリーニングユニット51によって除去されて廃トナー回収装置50に回収されるとともに、感光体ドラム31bの表面の残留電荷が除電器によって除去される。これにより、用紙への画像形成動作(印字動作)の1サイクルが終了する。このサイクルが繰り返されることにより、複数枚の用紙に対して連続的に画像形成を行うことができるようになっている。
一方、用紙搬送系32は、給紙手段としての用紙カセット33に収納された用紙、または手差トレイ34に載置された用紙を1枚ずつ搬送して画像形成系31による画像形成を行わせるとともに、画像形成された用紙を排紙手段としての排紙トレイ35へ排出するものである。排紙トレイ35は、用紙カセット33の上方であってスキャナ部2の下方に設けられている。
用紙搬送系32は、主搬送路36、反転搬送路37とを備えている。主搬送路36の一端側は、2つに分岐されており、一方の分岐端は用紙カセット33の排出側に対向しているとともに、他方の分岐端は手差トレイ34の排出側に対向している。また、主搬送路36の他端側は、排紙トレイ35に対向している。反転搬送路37は、一端側が転写ユニット31dの配設位置よりも上流側(図1中、下側)で主搬送路36に繋がっているとともに、他端側が転写ユニット31dの配設位置よりも下流側(図1中、上側)で主搬送路36に繋がっている。
主搬送路36の一方の分岐端(用紙カセット33の排出側に対向する部分)には、断面が半円状のピックアップローラ36aが配設されている。このピックアップローラ36aの回転により、用紙カセット33に収納されている用紙を1枚ずつ間欠的に主搬送路36に給紙できるようになっている。同様に、主搬送路36の他方の分岐端(手差トレイ34の排出側に対向する部分)には、断面が半円状のピックアップローラ36bが配設されている。このピックアップローラ36bの回転により、手差トレイ34に載置されている用紙を1枚ずつ間欠的に主搬送路36に給紙できるようになっている。
この主搬送路36における転写ユニット31dの配設位置よりも上流側には、レジストローラ36dが配設されている。このレジストローラ36dは、感光体ドラム31b表面のトナー像と用紙との位置合わせを行いながら用紙を搬送するものである。
主搬送路36における転写ユニット31dの配設位置よりも下流側には、用紙に転写されたトナー像を加熱により定着させるための一対の加熱ローラ39a、加圧ローラ39bを備えた定着ユニット39が配設されている。さらに、主搬送路36の下流端には、用紙を排紙トレイ35に排出するための排出ローラ36eが配設されている。
主搬送路36に対する反転搬送路37の上流端の接続位置には、分岐爪38が配設されている。この分岐爪38は、図1中、第1位置(実線で示す位置)と、この第1位置から、図1中、反時計回り方向に回動して反転搬送路37を開放する第2位置との間で水平軸回りに回動自在となっている。この分岐爪38が第1位置にあるときには、用紙が排出ローラ36eに向けて搬送され、第2位置にあるときには、用紙が反転搬送路37へ供給可能となっている。
反転搬送路37は、用紙の裏面に対して画像形成を行うときに用いられる。裏面印字の際には、主搬送路36において、表面に対する画像形成が終了した用紙が分岐爪38から排出ローラ36eまで搬送されると、その用紙の後端部を排出ローラ36eでチャックした状態で、排出ローラ36eを逆回転する。これにより、用紙は、反転され、今度は、排出ローラ36eから分岐爪38へ向けて搬送され、さらに、第2位置にある分岐爪38に案内されて反転搬送路37に導かれる。そして、用紙は、反転搬送路37に配設されている搬送ローラ37aによって搬送され、レジストローラ36dの上流側で主搬送路36へ導入されて、再び転写ユニット31dに向かって主搬送路36を搬送されるようになっている。このようにして、用紙の裏面に対して画像形成が行えるようになっている。裏面に対する画像形成が終了した用紙は、排出ローラ36eから排紙トレイ35へ排出される。
次に、原稿自動給紙部4について説明する。原稿自動給紙部4は、いわゆる自動両面原稿搬送装置として構成されている。この原稿自動給紙部4は、シート移動式として使用可能であって、原稿載置部としての原稿トレイ43、中間トレイ44、原稿排出部としての原稿排紙トレイ45、および各トレイ43、44、45間で原稿を搬送する原稿搬送系46を備えている。
原稿搬送系46は、原稿トレイ43に載置された原稿を、原稿読取部42を経て中間トレイ44または原稿排紙トレイ45へ搬送するための主搬送路47と、中間トレイ44上の原稿を主搬送路47に供給するための副搬送路48とを備えている。
主搬送路47の上流端(原稿トレイ43の排出側に対向する部分)には、原稿ピックアップローラ47aおよび捌きローラ47bが配設されている。また、捌きローラ47bの下側には、捌き板47cが配設されている。原稿ピックアップローラ47aの回転に伴って、原稿トレイ43上の原稿のうちの1枚が、捌きローラ47bと捌き板47cとの間を通過して主搬送路47に給紙されるようになっている。主搬送路47と副搬送路48との合流部分(図1中、Bの部分)よりも下流側には、PSローラ47e、47eが配設されている。このPSローラ47e、47eは、原稿の先端とスキャナ部2の画像読取タイミングとを調整して原稿を原稿読取部42に供給するものである。つまり、PSローラ47e、47eは、原稿が供給された状態でその原稿の搬送を一旦停止し、上記タイミングを調整して、原稿を原稿読取部42に供給するようになっている。
原稿読取部42は、プラテンガラス42aと原稿押え板42bとを備え、PSローラ47e、47eから供給された原稿がプラテンガラス42aと原稿押え板42bとの間を通過する際に、露光光源21からの光がプラテンガラス42aを通過して原稿に照射されるようになっている。この際、スキャナ部2による原稿画像データの取得が行われる。原稿押え板42bの背面(上面)には、図示しないコイルスプリングによる付勢力が付与されている。これにより、原稿押え板42bがプラテンガラス42aに対して所定の押圧力をもって接触し、原稿が原稿読取部42を通過する際に、プラテンガラス42aから浮き上がることを阻止している。
プラテンガラス42aの下流側には、搬送ローラ47fおよび原稿排紙ローラ47gが備えられている。プラテンガラス42a上を通過した原稿が搬送ローラ47fおよび原稿排紙ローラ47gを経て、中間トレイ44または原稿排紙トレイ45へ排紙されるようになっている。
原稿排紙ローラ47gと中間トレイ44との間には、中間トレイ揺動板44aが配設されている。この中間トレイ揺動板44aは、中間トレイ44側の端部が揺動中心とされて、図1中、ポジション1(実線で示す位置)と、このポジション1から上方へ跳ね上げられたポジション2との間で揺動可能となっている。中間トレイ揺動板44aがポジション2にある場合には、原稿排紙ローラ47gから排紙された原稿は原稿排紙トレイ45へ回収される。一方、中間トレイ揺動板44aがポジション1にある場合には、原稿排紙ローラ47gから排紙された原稿は中間トレイ44へ排出されるようになっている。この中間トレイ44への排紙時には、原稿の端縁が原稿排紙ローラ47g、47g間に挟持された状態となっており、この状態から原稿排紙ローラ47gが逆回転することによって原稿が副搬送路48に供給され、この副搬送路48を経て、再び主搬送路47に送り出されるようになっている。この原稿排紙ローラ47gの逆回転動作は、主搬送路47への原稿の送り出しと画像読取タイミングとを調整して行われる。これにより、原稿の裏面の画像が原稿読取部42によって読み取られるようになっている。
次に、廃トナー回収装置50について、図2、図3を用いて詳しく説明する。図2は、廃トナー回収装置50の構成を示す説明図、図3は、廃トナー回収装置50における廃トナーを回収する手順を示すフローチャートである。
廃トナー回収装置50は、クリーニングユニット51により取り除かれた感光体ドラム31b表面の廃トナーを廃トナーボックス55またはスペア用廃トナーボックス59に回収するものである。クリーニングユニット51と廃トナーボックス55との間には、廃トナー搬送路53が設けられている。この廃トナー搬送路53には、廃トナーを搬送する廃トナー搬送部材としての廃トナー搬送スクリュー54が配設されている。図示せぬ駆動源により廃トナー搬送スクリュー54が回転駆動することによって、廃トナーがクリーニングユニット51から廃トナー搬送路53を経て廃トナーボックス55まで搬送される。
廃トナーボックス55の上部の回収口55aには、開閉蓋56が設けられている。この開閉蓋56により廃トナーボックス55の回収口55aが遮蔽され、回収口55aが閉塞している閉状態の場合には、廃トナーボックス55には廃トナーが回収されない。逆に、開閉蓋56により廃トナーボックス55の回収口55aが遮蔽されておらず、回収口55aが開放されている開状態の場合には、この回収口55aを介して廃トナーが廃トナーボックス55へ回収される。このような開閉蓋56の開閉は、例えば、ソレノイド等により行われる。また、廃トナーボックス55には、廃トナーボックス55へ回収された廃トナー量を検知するセンサ(図示せず)が設けられている。廃トナー量センサとしては、例えば、重量センサや透過型のセンサを用いることができる。この廃トナー量センサにより検知された廃トナーボックス55の廃トナー量が、廃トナーボックス55の満杯に相当する量に達すると、後述するような制御が行われる(図3参照)。
この例の廃トナー回収装置50には、上述の廃トナーボックス55とは別にスペア用廃トナーボックス59が設けられている。このスペア用廃トナーボックス59は、廃トナーボックス55が満杯となったときに用いられる予備用の廃トナー回収容器である。スペア用廃トナーボックス59と廃トナーボックス55との間には、上述の廃トナー搬送路53の端部と連通している中継搬送路57が設けられている。この中継搬送路57には、中継スクリュー58が配設されている。図示せぬ駆動源により中継スクリュー58が回転駆動することによって、廃トナーが中継搬送路57を経由してスペア用廃トナーボックス59まで搬送される。
廃トナーボックス55とは異なり、スペア用廃トナーボックス59の上部の回収口59aには、開閉蓋が設けられていない。スペア用廃トナーボックス59の回収口59aは常時開放されており、この回収口59aを介して、中継搬送路57を搬送されてきた廃トナーがスペア用廃トナーボックス59へ回収される。また、スペア用廃トナーボックス59には、スペア用廃トナーボックス59へ回収された廃トナー量を検知するセンサ(図示せず)が設けられている。この廃トナー量センサは、上述の廃トナーボックス55の廃トナー量を検知するセンサと同様のものである。この廃トナー量センサにより検知されたスペア用廃トナーボックス59の廃トナー量が、スペア用廃トナーボックス59の満杯に相当する量に達すると、後述するような制御が行われる(図3参照)。
次に、上記構成の廃トナー回収装置50における廃トナーを回収する手順について、図3のフローチャートを用いて説明する。以下に述べる廃トナー回収装置50における廃トナー回収処理の制御主体は、主として複合機1の制御部(図示せず)である。すなわち、複合機1の制御部は、図3に示すように、印字要求があった場合には(ステップS101)、複合機1の初期化処理(印字前処理)を行う(ステップS102)。
次に、廃トナー回収装置50の廃トナーボックス55およびスペア用廃トナーボックス59の少なくとも一方が満杯であるか否かを判定する(ステップS103)。この判定の結果、両廃トナーボックス55、59の少なくとも一方が満杯である場合には、次に、両廃トナーボックス55、59のいずれもが満杯であるか否かを判定する(ステップS104)。そして、両廃トナーボックス55、59のいずれもが満杯である場合には、複合機1の表示部に両廃トナーボックス55、59の交換を促すメッセージを表示し(ステップS105)、ステップS103へ移行する。このように、両廃トナーボックス55、59のいずれもが満杯である場合には、両廃トナーボックス55、59の交換が行われるまで、印字処理を停止してこれ以上継続しないようにしている。
一方、ステップS104の判定において、両廃トナーボックス55、59のいずれもが満杯ではなく、いずれか一方が満杯である場合には、次に、廃トナーボックス55が満杯であるか否かを判定する(ステップS106)。そして、廃トナーボックス55が満杯である場合には、複合機1の表示部に廃トナーボックス55の交換を促すメッセージを表示する(ステップS107)。さらに、開閉蓋56を閉状態として廃トナーボックス55の回収口55aを遮蔽し、廃トナー搬送スクリュー54および中継スクリュー58を回転駆動する(ステップS108)。
その後、ステップS113へ移行して印字処理を実行する。この印字処理時には、感光体ドラム31b表面に残留している廃トナーがクリーニングユニット51のクリーニングブレード52により掻き取られる。クリーニングユニット51の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー54の回転によって、廃トナー搬送路53を搬送される。このとき、開閉蓋56により廃トナーボックス55の回収口55aが遮蔽されているため、廃トナーは廃トナーボックス55へ回収されない。しかし、中継スクリュー58が回転しているので、廃トナーは、中継搬送路57を搬送され、回収口59aからスペア用廃トナーボックス59に回収される。
上記ステップS106の判定の結果、廃トナーボックス55が満杯ではない場合には、スペア用廃トナーボックス59が満杯であるか否かを判定する(ステップS109)。そして、スペア用廃トナーボックス59が満杯ではない場合には、ステップS103へ移行する。一方、スペア用廃トナーボックス59が満杯である場合には、複合機1の表示部にスペア用廃トナーボックス59の交換を促すメッセージを表示する(ステップS110)。さらに、開閉蓋56を開状態として廃トナーボックス55の回収口55aを遮蔽せず、廃トナー搬送スクリュー54を回転駆動し、中継スクリュー58を停止する(ステップS111)。
その後、ステップS113へ移行して印字処理を実行する。この印字処理時には、感光体ドラム31b表面に残留している廃トナーがクリーニングユニット51のクリーニングブレード52により掻き取られる。クリーニングユニット51の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー54の回転によって、廃トナー搬送路53を搬送される。このとき、開閉蓋56により廃トナーボックス55の回収口55aが遮蔽されていないため、回収口55aから廃トナーが廃トナーボックス55へ回収される。
上記ステップS103の判定において、廃トナーボックス55およびスペア用廃トナーボックス59の少なくとも一方が満杯ではなく、言い換えれば、いずれもが満杯ではない場合には、開閉蓋56を開状態として廃トナーボックス55の回収口55aを遮蔽せず、廃トナー搬送スクリュー54を回転駆動し、中継スクリュー58を停止する(ステップS112)。そして次に、印字処理を実行する(ステップS113)。この印字処理時には、感光体ドラム31b表面に残留している廃トナーがクリーニングユニット51のクリーニングブレード52により掻き取られる。クリーニングユニット51の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー54の回転によって、廃トナー搬送路53を搬送される。このとき、開閉蓋56により廃トナーボックス55の回収口55aが遮蔽されていないため、回収口55aから廃トナーが廃トナーボックス55へ回収される。
その後、次の印字要求があるか否かを判定する(ステップS114)。つまり、引き続き印字処理を行う必要があるか否かを判定する。この結果、次の印字要求がある場合には、ステップS103へ移行し、全ての印字要求なくなるまで、ステップS103〜S113までの処理を繰り返し行う。一方、ステップS114の判定において、次の印字要求がない場合には、この制御を終了する。
以上のように、廃トナー回収装置50の廃トナーボックス55が満杯となった場合であっても、スペア用廃トナーボックス59が満杯となっていなければ、印字処理時に感光体ドラム31bで発生した廃トナーを、廃トナーボックス55に回収するのではなく、スペア用廃トナーボックス59まで搬送して回収するようにしている。これにより、印字処理を途中で停止しなくても、廃トナーを搬送する廃トナー搬送スクリュー54の駆動部等が破壊されることがなくなる。そして、複合機1で、印字処理が途中で停止される可能性を低くすることができる。つまり、廃トナーボックス55に加え、スペア用廃トナーボックス59を廃トナー回収装置50に設けて、全ての廃トナーボックス55、59が満杯にならない限り、言い換えると、少なくとも1つの廃トナーボックスが満杯ではない場合には、印字処理を続行して途中で停止しないようにすることで、複合機1で、例えば、スペア用のトナーボックスが必要となるような連続、多量の印字処理が行われる場合において、印字効率を維持でき、印字処理の高速化の要請を満足できるようにしている。一方、全ての廃トナーボックス55、59が満杯となった場合には、途中で印字処理を停止して、廃トナー搬送スクリュー54の駆動部等の破壊を未然に防いで、装置の安全性を確保するようにしている。
以上では、転写ブラシを有するタイプの転写ユニット31dが画像形成部3に設けられている場合における廃トナー回収装置50について説明した。この場合、感光体ドラム31bからの廃トナーのみを回収すればよく、転写ユニット31dからの廃トナーを回収する必要はない。このため、上述の廃トナー回収装置50は、感光体ドラム31bからの廃トナーのみを回収するように構成されている。
ところが、転写ベルトを有するタイプの転写ユニットが画像形成部に設けられている場合には、感光体ドラムからだけではなく、転写ユニットからも廃トナーを回収する必要がある。この場合、上記構成の廃トナー回収装置50をそのまま適用することはできない。以下では、感光体ドラムからだけではなく、転写ユニットからも廃トナーを回収する廃トナー回収装置150について説明する。
図4は、廃トナー回収装置150の構成を示す説明図、図5は、廃トナー回収装置150における廃トナーを回収する手順を示すフローチャートである。
廃トナー回収装置150には、感光体用廃トナーボックス155および転写ベルト用廃トナーボックス165が設けられている。そして、廃トナー回収装置150は、感光体用クリーニングユニット151により取り除かれた感光体ドラム131b表面の廃トナー、転写ベルト用クリーニングユニット161により取り除かれた転写ベルト160の廃トナーを、感光体用廃トナーボックス155、転写ベルト用廃トナーボックス165に回収するものである。
感光体用廃トナーボックス155は、感光体用クリーニングユニット151により取り除かれた感光体ドラム131b表面の廃トナーを回収する廃トナー回収容器として設けられている。また、後述するように、転写ベルト用廃トナーボックス165の満杯時には、転写ベルト用クリーニングユニット161により取り除かれた転写ベルト160の廃トナーを回収する廃トナー回収容器としても使用される。
感光体用クリーニングユニット151には、感光体ドラム131b表面の廃トナーを掻き取るクリーニングブレード152が設けられている。感光体用クリーニングユニット151と感光体用廃トナーボックス155との間には、廃トナー搬送路153が設けられている。この廃トナー搬送路153には、廃トナーを搬送する廃トナー搬送部材としての廃トナー搬送スクリュー154が配設されている。図示せぬ駆動源により廃トナー搬送スクリュー154が回転駆動することによって、廃トナーが感光体用クリーニングユニット151から廃トナー搬送路153を経て感光体用廃トナーボックス155まで搬送される。
感光体用廃トナーボックス155の上部の回収口155aには、開閉蓋156が設けられている。この開閉蓋156により感光体用廃トナーボックス155の回収口155aが遮蔽され、回収口155aが閉塞している閉状態の場合には、感光体用廃トナーボックス155には廃トナーが回収されない。逆に、開閉蓋156により感光体用廃トナーボックス155の回収口155aが遮蔽されておらず、回収口155aが開放されている開状態の場合には、この回収口155aを介して廃トナーが感光体用廃トナーボックス155へ回収される。このような開閉蓋156の開閉は、例えば、ソレノイド等により行われる。また、感光体用廃トナーボックス155には、感光体用廃トナーボックス155へ回収された廃トナー量を検知するセンサ(図示せず)が設けられている。この廃トナー量センサは、上述の廃トナー回収装置50の場合のものと同様のものである。この廃トナー量センサにより検知された感光体用廃トナーボックス155の廃トナー量が、感光体用廃トナーボックス155の満杯に相当する量に達すると、後述するような制御が行われる(図5参照)。
転写ベルト用廃トナーボックス165は、転写ベルト用クリーニングユニット161により取り除かれた転写ベルト160の廃トナーを回収する廃トナー回収容器として設けられている。また、後述するように、感光体用廃トナーボックス155の満杯時には、感光体用クリーニングユニット151により取り除かれた感光体ドラム131b表面の廃トナーを回収する廃トナー回収容器としても使用される。
転写ベルト用クリーニングユニット161には、転写ベルト160の廃トナーを掻き取るクリーニングブレード162が設けられている。転写ベルト用クリーニングユニット161と転写ベルト用廃トナーボックス165との間には、廃トナー搬送路163が設けられている。この廃トナー搬送路163には、廃トナーを搬送する廃トナー搬送部材としての廃トナー搬送スクリュー164が配設されている。図示せぬ駆動源により廃トナー搬送スクリュー164が回転駆動することによって、廃トナーが転写ベルト用クリーニングユニット161から廃トナー搬送路163を経て転写ベルト用廃トナーボックス165まで搬送される。
転写ベルト用廃トナーボックス165の上部の回収口165aには、開閉蓋166が設けられている。この開閉蓋166により転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aが遮蔽され、回収口165aが閉塞している閉状態の場合には、転写ベルト用廃トナーボックス165には廃トナーが回収されない。逆に、開閉蓋166により転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aが遮蔽されておらず、回収口165aが開放されている開状態の場合には、この回収口165aを介して廃トナーが転写ベルト用廃トナーボックス165へ回収される。このような開閉蓋166の開閉は、例えば、ソレノイド等により行われる。また、転写ベルト用廃トナーボックス165には、転写ベルト用廃トナーボックス165へ回収された廃トナー量を検知するセンサ(図示せず)が設けられている。この廃トナー量センサは、上述の廃トナー回収装置50の場合のものと同様のものである。この廃トナー量センサにより検知された転写ベルト用廃トナーボックス165の廃トナー量が、転写ベルト用廃トナーボックス165の満杯に相当する量に達すると、後述するような制御が行われる(図5参照)。
感光体用廃トナーボックス155と転写ベルト用廃トナーボックス165との間には、中継搬送路171が設けられている。中継搬送路171は、その一端側が廃トナー搬送路153の端部と連通され、その他端側が廃トナー搬送路163の端部と連通されている。この中継搬送路171には、正逆回転可能な中継スクリュー172が設けられている。図示せぬ駆動源により中継スクリュー172が回転駆動することによって、廃トナーが中継搬送路171を搬送される。そして、中継スクリュー172が正回転すると、廃トナーが中継搬送路171を経由して感光体用廃トナーボックス155まで搬送される。逆に、中継スクリュー172が逆回転すると、廃トナーが中継搬送路171を経由して転写ベルト用廃トナーボックス165まで搬送される。
次に、上記構成の廃トナー回収装置150における廃トナーを回収する手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。以下に述べる廃トナー回収装置150における廃トナー回収処理の制御主体は、主として複合機1の制御部(図示せず)である。すなわち、複合機1の制御部は、図5に示すように、印字要求があった場合には(ステップS201)、複合機1の初期化処理(印字前処理)を行う(ステップS202)。
次に、廃トナー回収装置150の感光体用廃トナーボックス155および転写ベルト用廃トナーボックス165の少なくとも一方が満杯であるか否かを判定する(ステップS203)。この判定の結果、両廃トナーボックス155、165の少なくとも一方が満杯である場合には、次に、両廃トナーボックス155、165のいずれもが満杯であるか否かを判定する(ステップS204)。そして、両廃トナーボックス155、165のいずれもが満杯である場合には、複合機1の表示部に両廃トナーボックス155、165の交換を促すメッセージを表示し(ステップS205)、ステップS203へ移行する。このように、両廃トナーボックス155、165のいずれもが満杯である場合には、両廃トナーボックス155、165の交換が行われるまで、印字処理を停止してこれ以上継続しないようにしている。
一方、ステップS204の判定において、両廃トナーボックス155、165のいずれもが満杯ではなく、いずれか一方が満杯である場合には、次に、感光体用廃トナーボックス155が満杯であるか否かを判定する(ステップS206)。そして、感光体用廃トナーボックス155が満杯である場合には、複合機1の表示部に感光体用廃トナーボックス155の交換を促すメッセージを表示する(ステップS207)。さらに、開閉蓋156を閉状態として感光体用廃トナーボックス155の回収口155aを遮蔽し、開閉蓋166を開状態として転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aを遮蔽しない。また、廃トナー搬送スクリュー154および廃トナー搬送スクリュー164を回転駆動するとともに、中継スクリュー172を逆回転方向に駆動する(ステップS208)。
その後、ステップS213へ移行して印字処理を実行する。この印字処理時には、感光体ドラム131b表面に残留している廃トナーが感光体用クリーニングユニット151のクリーニングブレード152により掻き取られる。また、転写ベルト160表面に付着している廃トナーが転写ベルト用クリーニングユニット161のクリーニングブレード162により取り除かれる。そして、感光体用クリーニングユニット151の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー154の回転によって、廃トナー搬送路153を搬送される。このとき、開閉蓋156により感光体用廃トナーボックス155の回収口155aが遮蔽されているため、廃トナーは感光体用廃トナーボックス155へ回収されない。しかし、中継スクリュー172が逆回転しており、開閉蓋166により転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aが遮蔽されていないため、廃トナーは、中継搬送路171を転写ベルト用廃トナーボックス165の方向へ向けて搬送され、回収口165aから転写ベルト用廃トナーボックス165に回収される。一方、転写ベルト用クリーニングユニット161の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー164の回転によって、廃トナー搬送路163を搬送され、回収口165aから転写ベルト用廃トナーボックス165へ回収される。
上記ステップS206の判定の結果、感光体用廃トナーボックス155が満杯ではない場合には、転写ベルト用廃トナーボックス165が満杯であるか否かを判定する(ステップS209)。そして、転写ベルト用廃トナーボックス165が満杯ではない場合には、ステップS203へ移行する。一方、転写ベルト用廃トナーボックス165が満杯である場合には、複合機1の表示部に転写ベルト用廃トナーボックス165の交換を促すメッセージを表示する(ステップS210)。さらに、開閉蓋156を開状態として感光体用廃トナーボックス155の回収口155aを遮蔽せず、開閉蓋166を閉状態として転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aを遮蔽する。また、廃トナー搬送スクリュー154および廃トナー搬送スクリュー164を回転駆動するとともに、中継スクリュー172を正回転方向に駆動する(ステップS211)。
その後、ステップS213へ移行して印字処理を実行する。この印字処理時には、感光体ドラム131b表面に残留している廃トナーが感光体用クリーニングユニット151のクリーニングブレード152により掻き取られる。また、転写ベルト160表面に付着している廃トナーが転写ベルト用クリーニングユニット161のクリーニングブレード162により取り除かれる。そして、転写ベルト用クリーニングユニット161の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー164の回転によって、廃トナー搬送路163を搬送される。このとき、開閉蓋166により転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aが遮蔽されているため、廃トナーは転写ベルト用廃トナーボックス165へ回収されない。しかし、中継スクリュー172が回転しており、開閉蓋156により感光体用廃トナーボックス155の回収口155aが遮蔽されていないため、廃トナーは、中継搬送路171を感光体用廃トナーボックス155の方向へ向けて搬送され、回収口155aから感光体用廃トナーボックス155に回収される。一方、感光体用クリーニングユニット151の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー154の回転によって、廃トナー搬送路153を搬送され、回収口155aから感光体用廃トナーボックス155へ回収される。
上記ステップS203の判定において、感光体用廃トナーボックス155および転写ベルト用廃トナーボックス165の少なくとも一方が満杯ではなく、言い換えれば、いずれもが満杯ではない場合には、開閉蓋156を開状態として感光体用廃トナーボックス155の回収口155aを遮蔽せず、開閉蓋166を開状態として転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aを遮蔽しない。また、廃トナー搬送スクリュー154および廃トナー搬送スクリュー164を回転駆動するとともに、中継スクリュー172を停止する(ステップS212)。
そして次に、印字処理を実行する(ステップS213)。この印字処理時には、感光体ドラム131b表面に残留している廃トナーが感光体用クリーニングユニット151のクリーニングブレード152により掻き取られる。また、転写ベルト160表面に付着している廃トナーが転写ベルト用クリーニングユニット161のクリーニングブレード162により取り除かれる。感光体用クリーニングユニット151の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー154の回転によって、廃トナー搬送路153を搬送される。このとき、開閉蓋156により感光体用廃トナーボックス155の回収口155aが遮蔽されていないため、回収口155aから廃トナーが感光体用廃トナーボックス155へ回収される。一方、転写ベルト用クリーニングユニット161の廃トナーは、廃トナー搬送スクリュー164の回転によって、廃トナー搬送路163を搬送される。このとき、開閉蓋166により転写ベルト用廃トナーボックス165の回収口165aが遮蔽されていないため、回収口165aから廃トナーが転写ベルト用廃トナーボックス165へ回収される。
その後、次の印字要求があるか否かを判定する(ステップS214)。つまり、引き続き印字処理を行う必要があるか否かを判定する。この結果、次の印字要求がある場合には、ステップS203へ移行し、全ての印字要求なくなるまで、ステップS203〜S213までの処理を繰り返し行う。一方、ステップS214の判定において、次の印字要求がない場合には、この制御を終了する。
以上のように、廃トナー回収装置150の感光体用廃トナーボックス155が満杯となった場合であっても、転写ベルト用廃トナーボックス165が満杯となっていなければ、印字処理時に感光体ドラム131bで発生した廃トナーを、感光体用廃トナーボックス155に回収するのではなく、中継搬送路171の中継スクリュー172を逆回転することで転写ベルト用廃トナーボックス165まで搬送し、回収するようにしている。また同様に、転写ベルト用廃トナーボックス165が満杯となった場合であっても、感光体用廃トナーボックス155が満杯となっていなければ、印字処理時に転写ベルト160で発生した廃トナーを、転写ベルト用廃トナーボックス165に回収するのではなく、中継搬送路171の中継スクリュー172を正回転することで感光体用廃トナーボックス155まで搬送し、回収するようにしている。つまり、廃トナー回収装置150の感光体用廃トナーボックス155および転写ベルト用廃トナーボックス165のいずれか一方が満杯となったとしても、満杯ではない他方の廃トナーボックスに廃トナーを回収するようにしている。言い換えれば、感光体用廃トナーボックス155および転写ベルト用廃トナーボックス165は、互いに、一方が満杯となったとき、他方を予備用の廃トナーボックスとして用いることができるようになっている。
これにより、印字処理を途中で停止しなくても、廃トナーを搬送する廃トナー搬送スクリュー154、164の駆動部等が破壊されることがなくなる。そして、複合機1で、印字処理が途中で停止される可能性を低くすることができる。つまり、廃トナー回収装置150に設けられている廃トナーボックス155、165を共用し、いずれかが満杯となっても、全ての廃トナーボックス155、165が満杯にならない限り、言い換えると、少なくとも1つの廃トナーボックスが満杯ではない場合には、印字処理を途中で停止しないようにすることで、複合機1で、例えば、スペア用のトナーボックスが必要となるような連続、多量の印字処理が行われる場合において、印字効率を維持でき、印字処理の高速化の要請を満足できるようにしている。一方、全ての廃トナーボックス155、165が満杯となった場合には、途中で印字処理を停止して、廃トナー搬送スクリュー154、164の駆動部等の破壊を未然に防いで、装置の安全性を確保するようにしている。
以上では、モノクロ画像形成装置としての複合機1に備えられている廃トナー回収装置について説明したが、このような廃トナー回収装置はカラー画像形成装置にも適用することが可能である。
カラー画像形成装置としては、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色に対応する感光体ドラムを用いて、それぞれの感光体ドラムと所定圧力で接触し回転する中間転写ベルトに積層転写した後に、給紙カセット等の用紙収納部から搬送される用紙に一括転写することによってカラー画像を用紙上に形成する中間転写方式を用いるカラー画像形成装置がある。このようなカラー画像形成装置においては、複数箇所から廃トナーが発生し得る。具体的には、KCMY各色の感光体ドラム、および中間転写ベルトから廃トナーが発生する。
そこで、廃トナー回収装置に、KCMY各色の感光体ドラム、中間転写ベルトを含んだ画像形成部で発生する廃トナーを回収する2以上の廃トナーボックスを設ける。これら2以上の廃トナーボックスは、廃トナーの発生箇所に応じて設けられている。この場合、例えば、KCMY各色の感光体ドラム、および中間転写ベルトに対応させて、KCMY各色の感光体用廃トナーボックス、および中間転写ベルト用廃トナーボックスのように、5つの廃トナーボックスを廃トナー回収装置に設けることができる。そして、各廃トナー発生箇所から対応する廃トナーボックスに至る廃トナー搬送路を設け、さらに、各廃トナー搬送路のうち、互いに隣り合うものを中継搬送路により連通するようにする。
このように廃トナー回収装置に設けられている2以上の廃トナーボックスは、互いに共用される。すなわち、いずれかの廃トナーボックスが満杯となっても、全ての廃トナーボックスが満杯にならない限り、印字処理を続行して途中で停止しないようにする。つまり、2以上の廃トナーボックスのうち、1または複数の廃トナーボックスが満杯であっても、全ての廃トナーボックスが満杯ではない場合、言い換えると、少なくとも1つの廃トナーボックスが満杯ではない場合には、カラー画像形成装置の印字処理を継続する。そして、満杯である廃トナーボックスと対応する廃トナー発生箇所で発生した廃トナーを、満杯ではないいずれかの廃トナーボックスに回収する。例えば、ブラックの感光体ドラムに対応する廃トナーボックスが満杯の場合には、そのブラックの感光体ドラムで発生した廃トナーを、他の満杯ではないいずれかの廃トナーボックスに回収するようにする。
このように、2以上の廃トナーボックスは、互いに、他の廃トナーボックスが満杯となったとき、満杯となった廃トナーボックスの予備の廃トナーボックスとして用いることができるようになっている。これにより、カラー画像形成装置において、印字処理が途中で停止される可能性を低くすることができ、連続、多量の印字処理が行われる場合の印字効率を維持でき、印字処理の高速化の要請を満足できる。