JP4714627B2 - 表面に微細な凹凸構造を有する構造体の製造方法 - Google Patents

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本発明は表面に微細な凹凸構造を有する構造体の製造方法に関する。
近年、光の反射を抑制する反射防止処理が表面に施された種々の光学素子が提案されている。反射防止処理としては、例えば、屈折率の比較的低い膜(低屈折率膜)や、低屈折率膜と屈折率の比較的高い膜(高屈折率膜)とを交互に積層してなる多層膜等からなる反射防止膜を表面に形成する処理が挙げられる。
しかしながら、低屈折率膜や多層膜からなる反射防止膜は、形成に際して蒸着法やスパッタリング法等の煩雑な工程を要する。このため、生産性が低く、生産コストが高いという問題がある。また、低屈折率膜や多層膜からなる反射防止膜は、波長依存性及び入射角依存性が大きいという問題がある。
このような問題に鑑み、入射角依存性及び波長依存性の比較的小さな反射防止処理として、例えば、サブミクロンピッチで配列された複数の錐体状突起部(又は錐体状凹部)からなる反射防止構造(以下、「反射防止凹凸構造」とすることがある。)を光学素子表面に形成する処理が提案されている。この反射防止凹凸構造を素子表面に形成することによって、素子界面における急激な屈折率変化が抑制され、反射防止凹凸構造において緩やかに屈折率が変化する。このため、光学素子表面における光反射が低減され、光学素子内への高い光入射率(詳細には、錐体状突起部(錐体状凹部)相互間のピッチ以上の波長を有する光の高い入射率)を実現することができる。
尚、反射防止凹凸構造体(反射防止凹凸構造が表面に形成された構造体)の製造方法としては、例えば、電子ビーム(EB)描画などの方法により形成された,反射防止凹凸構造に対応したパターンのマスクを介して石英ガラス等からなる被成形物をドライエッチングすることにより製造する方法が提案されている(特許文献1)。
また、ガラスや樹脂からなる被成形物を、形成しようとする反射防止凹凸構造に対応した形状の成形型を用いてプレス成形する方法も提案されている。
特開2001−272505号公報
しかしながら、上述したドライエッチングにより反射防止凹凸構造体を得る方法では、被成形物の如何によってはエッチング後の表面が荒れてしまったり、エッチングレートが非常に遅くなってしまう場合がある。このため、反射防止凹凸構造体を得るための被成形物の材質が限定されてしまうという問題がある。また、この方法では、電子ビーム描画により微細な構造を有するマスクを形成しなければならない。この電子ビーム描画によるマスク作製には非常に長い期間を要し、例えば、5mm角の領域に0.25μmピッチで円形のパターン(直径0.20μm)を描画するのには、約5時間を要する。さらに、50mm角の領域にパターンを描画しようとすると、500時間もの時間が必要となる。従って、反射防止凹凸構造体の製造コストが上昇すると共に、製造効率が低下するという問題がある。
さらには、電子ビーム描画では、レンズ表面や鏡筒内周面などの非平面上にはパターンを正確に描画することが困難である。このため、レンズ表面や鏡筒内周面等の非平面に対応した非平面状のマスクを作製することは困難である。従って、非平面上に反射防止凹凸構造を形成することは困難である。
それに対して、プレス成形による反射防止凹凸構造体の製造方法では、被成形物の形状に制約はなく、例えば、レンズ表面やレンズ鏡筒の内周面等にも反射防止凹凸構造を形成することができる。また、一端成形型を作製した後は、ドライエッチングによる成形方法よりも容易且つ安価に反射防止凹凸構造体を量産することができる。このため、近年、プレス成形法は、種々の被成形物に反射防止凹凸構造を形成する方法として注目されている。
しかしながら、下記の如く、従来のプレス成形法では、繰り返し高精細な反射防止凹凸構造を形成するのが困難であるという問題がある。
従来、プレス成形により反射防止凹凸構造体を成形する場合、まず、反射防止凹凸構造に対応した微細構造が形成された下型の上に、例えばガラス製の被成形物を配置し、さらに被成形物の上に上型を配置する。そして、上型及び下型と共に被成形物を加熱して被成形物を軟化させた後、上型と下型とでもって軟化した被成形物をプレス成形することによって被成形物に反射防止凹凸構造を形成する。このように、従来のプレス成形法では、硬化状態の被成形物を反射防止凹凸構造に対応した微細構造の上に配置する必要があるため、硬い被成形物との繰り返しの接触により成形型に形成された微細構造が変形、さらには破損してしまい、高精細な反射防止凹凸構造体の安定した成形が困難になってしまう虞がある。
このような成形型の変形、破損といった問題は、反射防止凹凸構造体を製造する際のみならず、微細な凹凸構造を有する構造体をプレス成形により製造する際に共通するものである。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、微細な凹凸構造を有する構造体を高精細に安定して製造することができる方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、微細な凹凸構造が表面に形成された構造体の製造を対象とし、凹凸構造に対応した形状の成形部と成形部よりも突出した突出部とが一方の面に形成された成形型に対して、突出部と接する一方、成形部からは離間するように被成形物を配置する工程と、配置した被成形物を軟化させる工程と、軟化した被成形物を成形型の成形部でもってプレス成形することにより構造体を得る工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、微細な凹凸構造を有する構造体を高精細に安定して製造することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態1において製造される反射防止凹凸構造体1の断面図である。
まず、反射防止凹凸構造体1の構造について図1を参照しながら説明する。反射防止凹凸構造体1は、その両表面1a及び1bに反射防止凹凸構造2が形成された平行平板状の構造体である。ここで、各反射防止凹凸構造2は、表面方向(板面方向)に対して傾斜した複数の面からなるものである。詳細には、反射防止凹凸構造2は、複数の錐体状凹部3により構成されているものである。錐体状凹部3相互間のピッチ(隣接する錐体状凹部3の最下点間の距離)Pは、例えば、300nm以下(例えば、150nm)に設定されており、反射防止凹凸構造2は錐体状凹部3のピッチP以上の波長の光の反射を抑制するものである。尚、錐体状凹部3の深さDはピッチ以上(すなわち、アスペクト比は1以上)であることが好ましく、例えば、150nmとすることができる。錐体状凹部3の深さDをさらに深くすることによって面1a、1bにおける光反射をより効果的に抑制することができる。
反射防止凹凸構造体1は、例えば、アルミニウムや銀等の金属といった光反射性の材料により形成されていてもよく、また、ガラス(例えば、石英ガラス等)や樹脂等の光透過性の材料により形成されていてもよい。反射防止凹凸構造体1を金属等の光反射性の材料で形成することによって、入射光が反射防止凹凸構造2により吸収され、実質的に反射光を生じさせない光学素子や光学装置の構成部材(例えば撮像装置に取り付けられるレンズの鏡筒部材)を実現することができる。また、反射防止凹凸構造体1をガラス等の光透過性の材料により形成することによって、反射防止凹凸構造2が形成された面1a、1bにおける反射が抑制され、高い透過率で入射光を透過させる光学素子(レンズ、プリズム等)を実現することができる。
尚、本実施形態1では反射防止凹凸構造2が複数の錐体状凹部3により構成されている例について説明するが、反射防止凹凸構造2は複数の錐体状突起部により構成されていてもよい。この場合、反射防止凹凸構造2によって、錐体状突起部相互間のピッチ(隣接する錐体状突起部の頂点間の距離)以上の波長の光の反射が抑制される。
次に、反射防止凹凸構造体1の製造方法について図2〜図5を参照しながら詳細に説明する。図2は反射防止凹凸構造体1の製造に使用される成形型10の断面図である。図3は反射防止凹凸構造体1を製造するための製造装置4の要部構成を表す断面図である。図4は被成形物40をプレス成形する工程を表す断面図である。図5は成形された反射防止凹凸構造体1を取り出す工程を表す断面図である。
図3に示すように、製造装置4は、筒状の胴型30と、胴型30に摺動自在に嵌合された成形型10a及び成形型10bとを備えている。尚、本実施形態1では、成形型10aと成形型10bとは同様の形状の成形型であるが、反射防止凹凸構造体1の面1aの形状と面1bの形状とが相互に異なる場合は、成形型10aと成形型10bとをそれぞれ面1a、1bに対応させて相互に異ならせても勿論構わない。尚、本実施形態1において、成形型10aと成形型10bとを成形型10と総称する。また、成形型10aと成形型10bとの説明において実質的に同じ機能を有する構成要素を共通の符号で参照することとする。
図2に示すように、成形型10(10a、10b)の一方の面11の中央部分には、反射防止凹凸構造2に対応した形状の、すなわち、各々、錐体状凹部3の形状に対応した複数の錐体状突起部14からなる構造13が形成された成形部12が設けられている。そして、成形部12の両側には成形部12よりも(図2において上方向に)突出しており、図2において奥行き方向に延びる断面四角形状(例えば矩形状又は台形状)の線条突出部15が形成されている。
まず、図3に示すように、成形型10aと成形型10bとの間に、例えばガラスや樹脂等からなる平行平板状の被成形物40を配置する。具体的には、成形型10aの上に被成形物40を載置し、さらにその上に成形型10bを成形部12が被成形物40に対面するように載置する。被成形物40は、例えば、15mm×15mm×1.0mmのクラウンホウ珪酸ガラス(ガラス転移温度(Tg):501℃、屈伏点(軟化温度:At:549℃)からなる板状体とすることができる。
ここで、硬化状態にある被成形物40が成形型10aや成形型10bに形成された微細な錐体状突起部14に当接してしまうと、錐体状突起部14が変形・破損してしまう虞がある。特に、常温において被成形物40の方が成形型10a、10bよりも高硬度であるような場合、例えば成形型10a、10bが金属製で、被成形物40がガラス製であるような場合には、成形型10a、10bが変形・破損してしまう可能性が高い。錐体状突起部14が変形・破損してしまうと高精細な反射防止凹凸構造体1が得られなくなる。しかしながら、本実施形態1では、成形型10aには、成形部12の両側に位置し、成形部12よりも突出した線条突出部15が形成されている。このため、被成形物40は成形型10aの線条突出部15により支持され、成形型10aの成形部12に形成された微細な錐体状突起部14には当接しない。このため、硬化状態にある被成形物40が当接することに起因する成形型10aの成形部12(錐体状突起部14)の変形や破損が防止される。同様に、成形型10bにも、成形部12の両側に位置し、成形部12よりも突出した線条突出部15が形成されているため、成形型10bは線条突出部15が被成形物40に当接することにより支持され、硬化状態にある被成形物40が成形型10bの成形部12に形成された微細な錐体状突起部14には当接しない。このため、比較的硬い被成形物40が当接することに起因する成形型10bの成形部12(錐体状突起部14)の変形や破損が防止される。
そして、配置された被成形物40を軟化させる。例えば被成形物40がガラスや熱可塑性樹脂等から実質的になるものである場合は、被成形物40と共に成形型10a及び10bを加熱することにより被成形物40を軟化させる。その場合の加熱温度は、被成形物40の軟化温度近傍又はそれ以上とすることができる。具体的に被成形物40が上記クラウンホウ珪酸ガラスからなるものである場合は、例えば、590℃にまで加熱することにより被成形物40を軟化させることができる。被成形物40の軟化後、成形型10aと成形型10bとでもって被成形物40を(例えば、1000Nにて3分間)プレスして被成形物40の両面に成形部12の形状を転写することによって両面に反射防止凹凸構造2が形成された反射防止凹凸構造体1を得ることができる。このプレス工程において、上述の如く成形型10a及び10bの成形部12によって反射防止凹凸構造2が形成されると共に成形型10aの線条突出部15と成形型10bの線条突出部15とによって、面1a及び1bのそれぞれに凹部1c及び1dが形成されることとなる。例えば反射防止凹凸構造体1が光学素子である場合は、この凹部1c、1dが形成される領域が光学有効領域の外側に位置するように線条突出部15の位置を設定することが好ましい。
プレス成形完了後、図5に示すように、得られた反射防止凹凸構造体1を(例えば、300℃程度まで冷却することにより)硬化させた後に、成形型10bを取り外し、成形型10aから離型させて反射防止凹凸構造体1を完成させる。尚、成形型10a及び10bと成形された反射防止凹凸構造体1とが融着してしまうことを抑制するために、成形型10a及び10bのそれぞれの表面に白金等の貴金属や貴金属を含む合金、炭素等により実質的に形成された離型膜を予め形成しておくことが好ましい。
尚、成形型10a及び10bによるプレス工程において、成形型10a及び10bの成形部12が被成形物40に当接することとなるが、当接する際には既に被成形物40が軟化状態にあるため、被成形物40との接触によって成形部12が変形・損傷する虞は極めて小さい。
以上、説明したように、硬化状態の被成形物40が微細な凹凸構造(複数の錐体状突起部14)からなる成形部12に当接しないように線条突出部15が設けられているため、成形部12の変形や損傷が抑制され、反射防止凹凸構造体1のような微細な凹凸を有する構造体を高精細に安定して製造することができる。また、本実施形態1のように、プレス成形によれば、ドライエッチングを用いるよりも遙に容易に反射防止凹凸構造体1を製造することができる。
尚、ここでは線条突出部15を設けたが、硬化状態にある被成形物40が成形部12に当接しないようにすることができるものである限りにおいて突出部の形状は何ら限定されるものではなく、例えば、突出部を断面三角形状や多角形状の線条に形成してもよく、また、柱状(円柱状、多角柱状など)、錐状(円錐状、多角錐状など)、又は錐台状(円錐台状、多角錐台状など)の突出部を複数設けてもよい。また、設ける突出部15の高さも硬化状態にある成形部12が被成形物40に当接しないような高さであれば特に限定されるものではない。
また、成形型10の作製方法は、特に限定されるものではないが、例えば、下記要領にて作製することができる。
図6〜図10は成形型10を作製する工程を表す断面図である。詳細には、図6は成形型10を作製するための基板20の断面図である。図7は第1のマスク層21を形成する工程を表す断面図である。図8は第2のマスク層22を形成する工程を表す断面図である。図9はパターニングされた第2のマスク層22の上から第1のマスク層21をエッチングする工程を表す断面図である。図10はパターニングされた第1のマスク層21の上から基板20をエッチングして成形型10を形成する工程を表す断面図である。
まず、図6に示す成形型10を形成するための基板20を用意する。基板20は、例えば20mm×20mm×5mmの石英ガラス基板であってもよい。石英ガラスは、高温強度に優れ、耐熱性を有し、ドライエッチングによる表面荒れの少ない材料であるため、石英ガラス製の基板20を用いることによって高精細な成形型10が得られる。次に、図7に示すように、基板20の上に、例えばスパッタリング法等によりクロム等からなる第1のマスク層21を形成する。第1のマスク層21の厚みは、例えば0.1μm程度とすることができる。尚、第1のマスク層21を形成するに先立って、基板20の第1のマスク層21を形成する側の表面を高精密研削加工及び研磨加工によって、例えば、JISにおいて規定されるRa(算術平均粗さ)で約20nm程度まで平坦化しておくことが好ましい。
さらに、図8に示すように、第1のマスク層21の上に、例えば、スピンコート法等を用いて、例えばPMMA等のX線感光材料からなる第2のマスク層22を形成する。第2のマスク層22の層厚は、例えば0.5μm程度とすることができる。そして、EB(電子ビーム)描画法等を用いて、第2のマスク層22を形成しようとする成形型10の成形部12及び線条突出部15の形状に対応した形状にパターニングする。その後、図9に示すように、パターニングされた第2のマスク層22の上から第1のマスク層21をエッチング(例えば、ウエットエッチング)することによりパターニングする。そして、図10に示すように、パターニングされた第1のマスク層21の上から基板20をエッチングすることにより基板20を成形型10に加工することができる。尚、基板20が石英基板である場合には、基板20のエッチングは、例えば、CHF3ガスとO2ガスとの混合ガスをエッチングガスとして用いてRFドライエッチング装置中にて行うことができる。尚、第1のマスク層21は、この基板20のエッチング工程において基板20上から除去される。
また、必要に応じて、得られた成形型10の面11に離型膜(例えば、膜厚0.05μm程度のIr−Rh合金膜)を形成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について平行平板状の反射防止凹凸構造体1の製造を例に挙げて説明したが、本発明において製造される反射防止凹凸構造体1の形状は特に限定されるものではなく、例えば、両凹レンズ状、両凸レンズ状、片平の凹レンズ状又は凸レンズ状、メニスカスレンズ状、筒状(円筒状など)、柱状(角柱状、円柱状など)であってもよい。そのさらなる一例として、下記実施形態2では、両凸レンズ状の光学素子としての反射防止凹凸構造体50の製造を例に挙げて、さらに本発明の実施形態例について説明する。尚、下記実施形態2の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素を実施形態1と共通の参照符号で説明し、説明を省略する。
(実施形態2)
図11は本実施形態2において製造される反射防止凹凸構造体50の断面図である。
反射防止凹凸構造体50は、両凸のレンズであり、両レンズ面50a及び50bに複数の錐体状凹部3からなる反射防止凹凸構造2が形成されている。このような反射防止凹凸構造体50は従来のエッチングによる製造方法では製造が非常に困難であるが、プレス成形法によれば下記の如く容易に製造することができる。また、本実施形態2においても、硬化状態にある被成形物70が成形型60の成形面62に当接しないため、成形型60の変形・損傷が抑制され、高精度な反射防止凹凸構造体50を安定して製造することができる。
図12及び図13は反射防止凹凸構造体50の製造工程を表す断面図である。詳細には、図12は被成形物70をプレス成形する工程を表す断面図である。図13は被成形物70がプレス成形された後の状態を表す断面図である。
まず、図12に示すような成形型60a及び60b(成形型60a及び60bを成形型60と総称することがある。また、成形型60aと成形型60bとの説明において実質的に同じ機能を有する構成要素を共通の符号で参照することとする。)を用意する。具体的に、成形型60は、その一方の面に、反射防止凹凸構造2が形成された面50a又は50bに対応した,複数の錐体状突起部63からなる構造62が形成された成形部61と、成形部61の周回に成形部61よりも突出するように輪帯状に形成された断面矩形状の突出部64とが形成されている。
次に、成形型60aの上に被成形物70を載置し、さらにその上に成形型60bを載置する。ここで、被成形物70は、断面略楕円状である円盤状に形成されており、成形型60a及び60bの突出部64に接する一方、成形部61には接しないように配置される。このため、硬化状態にある被成形物70が成形部61に形成された複数の錐体状突起部63に当接することが抑制され、成形部61の変形・損傷が防止される。従って、上記実施形態1と同様に反射防止凹凸構造体50を高精細に安定して製造することができる。
次に、成形型60a及び60bと共に被成形物70を加熱等することにより軟化させた後に、図12に示すように成形型60a及び60bで被成形物70をプレス成形することにより成形部61の形状を被成形物70に転写させて反射防止凹凸構造体50を成形する。このプレス工程においても成形部61に当接する被成形物70は軟化状態にあるため、プレス工程において成形部61が変形・損傷する虞は少ない。
最後に、成形された反射防止凹凸構造体50を冷却等することにより硬化させ、成形型60a及び60bから取り出すことにより反射防止凹凸構造体50を完成させる。
本発明は、反射防止効果が要求されるレンズ素子、プリズム素子、ミラー素子などの光学素子のほかに、スクリーン、レンズ鏡筒、遮蔽部材、蛍光灯などの光学部材、及び太陽電池など広く適用可能であり、これらが光学素子あるいは光学部材が搭載される光再生記録装置の光ピックアップ光学系、デジタルスチルカメラの撮影光学形、プロジェクタの投影系および照明系、光走査光学系等に好適である。
反射防止凹凸構造体1の断面図である。 成形型10の断面図である。 製造装置4の要部構成を表す断面図である。 被成形物40をプレス成形する工程を表す断面図である。 成形された反射防止凹凸構造体1を取り出す工程を表す断面図である。 基板20の断面図である。 第1のマスク層21を形成する工程を表す断面図である。 第2のマスク層22を形成する工程を表す断面図である。 パターニングされた第2のマスク層22の上から第1のマスク層21をエッチングする工程を表す断面図である。 パターニングされた第1のマスク層21の上から基板20をエッチングして成形型10を形成する工程を表す断面図である。 反射防止凹凸構造体50の断面図である。 被成形物70をプレス成形する工程を表す断面図である。 被成形物70がプレス成形された後の状態を表す断面図である。
符号の説明
1、50 反射防止凹凸構造体
2 反射防止凹凸構造
3 錐体状凹部
4 製造装置
10、60 成形型
12、61 成形部
14、63 錐体状突起部
15、64 突出部
20 基板
21 第1のマスク層
22 第2のマスク層
30 胴型
40、70 被成形物

Claims (5)

  1. 微細な凹凸構造が表面に形成された構造体の製造方法であって、
    上記凹凸構造に対応した形状の成形部と該成形部よりも突出した突出部とが一方の面に形成された成形型に対して、上記突出部と接する一方、上記成形部からは離間するように被成形物を配置する工程と、
    上記配置した被成形物を軟化させる工程と、
    上記軟化した被成形物を上記成形型の上記成形部でもってプレス成形することにより上記構造体を得る工程と、
    を備えた構造体の製造方法。
  2. 請求項1に記載された構造体の製造方法において、
    上記凹凸構造は、表面方向に対して傾斜した複数の面からなり、光の反射を抑制するものである構造体の製造方法。
  3. 請求項1に記載された構造体の製造方法において、
    上記凹凸構造は、複数の錐体状突起部により構成されており、該複数の錐体状突起部相互間のピッチ以上の光の反射を抑制するものである構造体の製造方法。
  4. 請求項1に記載された構造体の製造方法において、
    上記凹凸構造は、複数の錐体状凹部により構成されており、該複数の錐体状凹部相互間のピッチ以上の光の反射を抑制するものである構造体の製造方法。
  5. 請求項1に記載された構造体の製造方法において、
    上記構造体は光学素子である構造体の製造方法。
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