JP4712290B2 - 有害物質捕集材及びそれを用いた汚水や土壌の処理方法 - Google Patents

有害物質捕集材及びそれを用いた汚水や土壌の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、汚水や土壌中の有害物質捕集や各種廃棄物処理などにおいて使用される有害物質捕集材に関する。本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
環境問題が顕在化している。特に、汚水や土壌中の有害物質、例えば、クロム、セレン、ヒ素等の重金属、硝酸態窒素や亜硝酸態窒素、フッ素、ホウ素、ダイオキシン類、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類などは、環境基本法に基づく環境基準が定められ、この基準値以下の水準を保つことが好ましいとされており、特に環境負荷が高いクロム、セレン、ヒ素、及び揮発性有機化合物類を効率良く、迅速に捕集する材料が求められている。
これらの有害物質を捕集し、低減する材料としては、活性炭を用いる方法(特許文献1〜2等参照)、ゼオライト類を用いる方法(特許文献3等参照)、ハイドロタルサイト類やハイドロカルマイトを用いる方法(特許文献4〜5等参照)、還元性鉄粉により還元や分解して処理する方法(特許文献6等参照)、硫酸第一鉄を用いる方法(特許文献7〜8等参照)、アパタイト類を用いる方法(特許文献9等参照)、カルシウムサルホアルミネート水和物やカルシウムアルミネート水和物の加熱脱水物を用いる方法(特許文献10等参照)などが知られている。
一方、環境問題は産業副産物の減容や有効利用の観点からも検討されている。特に有効利用が進んでいない産業廃棄物、例えば、製鋼スラグの新用途を模索することは重要である。製鋼スラグは銑鉄を鋼に製鋼する工程で発生するスラグの総称であり、転炉スラグ、各種の溶銑予備処理スラグ、精錬スラグなどがある。これらの製鋼スラグは国内だけでも毎年千万トン以上発生するが、銑鉄を得る段階で発生する高炉スラグと比べて利用率は未だに低い水準にある。マスプロダクションの代表ともいえる製鉄業界から多量に発生する製鋼スラグの用途を見出すことは社会的にも大きな課題である。
転炉スラグをアルカリ金属やアルカリ土類金属と併用する水処理材や水処理方法が知られている(特許文献11等参照)。この発明は、主にリン酸の処理に係るものであるが、ヒ素の低減効果も示すものであった。
2次精錬スラグ、溶銑予備処理スラグ、転炉スラグ等の製鋼スラグを用いて重金属を含む廃棄物を60℃以上で安定化処理する方法が知られている(特許文献12等参照)。この発明は、2次精錬スラグ、溶銑予備処理スラグ、転炉スラグ等の製鋼スラグ用いて、鉛、カドミウム、亜鉛の溶出を抑制できるというものであった。
カルシウムアルミネートやカルシウムシリケート、カルシウムアルミノシリケートを含む粉末と硫酸根を含む粉末を用いて、クロムを含む廃棄物を安定化処理する方法が知られている(特許文献13等参照)。
カルシウムアルミネートを含む二次精錬スラグの粉末がフッ素の溶出抑制に効果があることが知られている(特許文献14〜16等参照)。
特開平05-076619号公報 特開2002-239347号公報 特開2001-238980号公報 特開平10-128313号公報 特開2001-252675号公報 特開平07-108280号公報 特開平09-085224号公報 特開平10-034124号公報 特開平08-182984号公報 特開2001-070926号公報 特開2002-086139号公報 特開2000-037676号公報 特開2002-059141号公報 特開2000-225383号公報 特開2000-246267号公報 特開2001-259570号公報
本発明は、有害物質捕集材と、それを用いた汚水及び土壌の処理方法を提供する。
本発明は、ブレーン比表面積が3,000cm /g以上、SiOの含有量が20%以下でAlの含有量が8.4%以上、Fe とAl の含有量の合計が15%以上、フッ素、ホウ素、イオウの含有量の合計が2%以下のカルシウムアルミネートを含まない製鋼スラグ粉末とアルカノールアミンを含有する有害物質捕集材であり、該有害物質捕集材を用いた汚水及び土壌の処理方法である。
本発明の有害物質捕集材は、多くの有害物質を捕集することができ、硫酸イオンや炭酸イオンなどの種々のアニオン濃度が高い環境下でも有害物質を迅速かつ効率良く捕集する能力を有する等の効果を奏する。
本発明でいう有害物質とは、特に限定されないが、環境基準が定められており、特に有害な物質とされているクロム、セレン、ヒ素、カドミウム、鉛、水銀等の重金属、全シアン、硝酸態窒素や亜硝酸態窒素、フッ素、ホウ素、リン、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類、ダイオキシン類、PCB、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、ベンゼン、有機リンなどが挙げられる。環境基準が定められていないものとしては、例えば、銅、亜鉛、モリブデン、アミン系化合物、各種の環境ホルモンや内分泌かく乱物質などが挙げられる。
製鋼スラグとは、鉄鋼スラグのうち、製鉄工程で発生するスラグを総称するものであり、特に限定されるものではない。その具体例としては、転炉スラグ、脱ケイ、脱炭、脱リン等の各種の溶銑予備処理スラグや精錬スラグなどが挙げられる。製鋼スラグの化学成分や化合物組成は、製鋼方法や工程によって千差万別であるが、その化学成分は、例えば、CaO、SiO2、Fe2O3、Al2O3、MgO、TiO2、MnO、Na2O、K2O、S、P2O5、B2O3及びF等が挙げられる。
製鋼スラグを構成する化合物としては、例えば、4CaO・Al2O3・Fe2O3や6CaO・2Al2O3・Fe2O3や6CaO・Al2O3・2Fe2O3などのカルシウムアルミノフェライト、CaO・Fe2O3や2CaO・Fe2O3などのカルシウムフェライト、遊離石灰、12CaO・7Al2O3や11CaO・7Al2O3・CaF2、3CaO・Al2O3などのカルシウムアルミネート類、ゲーレナイト2CaO・Al2O3・SiO2、アノーサイトCaO・Al2O3・2SiO2などのカルシウムアルミノシリケート、メルビナイト3CaO・MgO・2SiO2、アケルマナイト2CaO・MgO・2SiO2、モンチセライトCaO・MgO・SiO2などのカルシウムマグネシウムシリケート、トライカルシウムシリケート3CaO・SiO2やダイカルシウムシリケート2CaO・SiO2やランキナイト3CaO・2SiO2やワラストナイトCaO・SiO2などのカルシウムシリケート、カスピディン3CaO・2SiO2・CaF2、フッ素アパタイトやヒドロキシアパタイトなどのアパタイト類、ウスタイトFeO、マグネタイトFe3O4、リューサイト(K2O、Na2O)・Al2O3・SiO2等が挙げられる。これらの化合物が結晶質又は非晶質の形態で混在していても良い。
製鋼スラグのフッ素、ホウ素、イオウの含有量の合計は2%以下であることが好ましい。これら元素の含有量が多いと、有害物質捕集効果が充分でない場合がある。例えば、フッ素を含む化合物である、11CaO・7Al2O3・CaF2、カスピディン3CaO・2SiO2・CaF2、フッ素アパタイト等は含有量が少ないほうが好ましい。ホウ素やイオウを含む化合物の存在も同様である。
Fe2O3含有量やAl2O3含有量は有害物質の捕集効果を高める観点から重要であり、Fe2O3含有量とAl2O3含有量の合計が15%以上であることが好ましく、20〜65%であることがより好ましい。Fe2O3含有量とAl2O3含有量の合計が上記範囲外では有害物質捕集効果が不足する場合がある。製鋼スラグ中のFe2O3成分とAl2O3成分の割合は特に限定されるものではないが、Fe2O3含有量がAl2O3含有量よりも多いのが一般的である。
製鋼スラグに含まれる鉄の酸化物にはカルシウムフェライトやカルシウムアルミノフェライトを形成しているFe2O3の形態の鉄分ほか、ウスタイトFeOやマグネタイトFe3O4などの形態で存在する鉄分も存在する場合がある。ウスタイトFeOやマグネタイトFe3O4などは、還元剤として知られ、有害物質を還元したり分解したりするので共存していても良いが、本発明では、カルシウムフェライトやカルシウムアルミノフェライトを形成しているFe2O3の形態の鉄分の存在が好ましい。これは、カルシウムフェライトやカルシウムアルミノフェライトとアルカノールアミンの相互作用によって、優れた有害物質捕集効果がもたらされると考えられる。
製鋼スラグ中のCaO含有量は特に限定されないが、35%以上が好ましく、40%以上がより好ましい。この際、遊離石灰が存在する場合が多いが、遊離石灰の存在は、リン酸などを捕集する観点からはむしろ好ましい面もあり、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲、具体的には、15%以内であれば問題とはならない。なお、SiO2の含有量は、前記のFe2O3やAl2O3、並びにCaOの含有量を高く確保する観点から、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましい。
製鋼スラグの粒度は、特に限定されるものではないが、ブレーン比表面積値で3,000〜9,000cm2/gが好ましく、4,000〜6,000cm2/gがより好ましい。粒度が粗いと有害物質の捕集効果が低下する場合があり、過剰に粉砕することは不経済である。
アルカノールアミンとは化学式R1R2N−R−OH又はR1R2R3N+−R−OH(R1〜R3は水素原子、アルキル基、又はアリル基等のいずれでもよく、OH基や側鎖等を有していても良い。Rは2価以上のメチレン基又はアリル基等)型の化合物であれば、特に限定されない。
具体例を挙げると、N-モノエタノールアミン、N,N-ジエタノールアミン、N,N,N-トリエタノールアミン、N,N,N-トリス−トリイソプロパノールアミン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシル)-N-(2-ヒドロキシルプロピル)-アミン、トリス-(2-ヒドロキシブチル)-アミンなどの水酸基とアミノ基を有する高級トリアルカノールミン、1-(ビス-2-ヒドロキシプロピルアミノ)-2-プロピルマレイン酸エステル、1-(ビスヒドロキシエチル)アミノ-2-ヒドロキシ-プロピルスルホン酸、1-(ビス-2-ヒドロキシプロピル)アミノプロピオン酸ナトリウムや1-(ビスヒドロキシエチル)アミノプロピオン酸ナトリウム等のカルボン酸誘導体やその塩等、水酸基以外のイオン性の官能基を有するアルカノールアミンなどが挙げられる。これらのうちで、トリエタノールアミンやトリイソプロパノールアミンが有害物質捕集効果を高める観点から、また、経済性の観点などからより好ましい。
アルカノールアミンのカルボン酸誘導体等には、ナトリウム塩のほかに、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等も含まれる。
本発明では製鋼スラグの粉末とアルカノールアミンを併用するが、製鋼スラグのみを用いた場合や、アルカノールアミンのみを用いた場合には、優れた有害物質捕集効果は得られない。製鋼スラグのみを用いた場合には、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオンなどの種々の妨害性のアニオン濃度が高い環境下では、短時間で優れた捕集効果を発揮できず、アルカノールアミンには有害物質を捕集する効果がない。製鋼スラグの粉末とアルカノールアミンを併用することによって、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオンなどの種々のアニオンの濃度が高い環境下であっても短時間で優れた捕集効果を発揮できるものであり、アルカノールアミンは製鋼スラグに収着されるため、汚水や土壌にほとんど放出されない。
製鋼スラグの粉末とアルカノールアミンの使用割合は特に限定されるものではないが、通常、製鋼スラグの粉末100部に対して、アルカノールアミン0.1部から10部の範囲で使用することが好ましく、0.5部〜5部がより好ましい。アルカノールアミンの配合量が少ないと、硫酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオンなどの種々のアニオンの濃度が高い環境下での有害物質の捕集効果が充分でない場合があり、アルカノールアミンの配合量が多い場合、汚水や土壌に過剰のアルカノールアミンが放出される場合がある。
アルカノールアミンは製鋼スラグと別々に添加しても良いし、製鋼スラグとあらかじめ混合しても良い。製鋼スラグとアルカノールアミンを混合する場合、製鋼スラグを粉砕する際に、製鋼スラグにアルカノールアミンを添加しながら、粉砕することが好ましい。
本発明では、カルシウムフェライト、カルシウムアルミネート類、カルシウムアルミノフェライト類、カルシウムアルミノシリケート類、各種ポルトランドセメント、石灰石粉末等を混合したフィラーセメント、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境調和型セメント(エコセメント)、酸化カルシウム、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、フライアッシュ等の粉末、上記の粉末に含まれる水硬性材料や潜在水硬性物質やポゾラン物質から生成するあらゆる水和物類、酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムやドロマイトやハイドロタルサイト類等のマグネシウム化合物、活性炭などの炭素質物質、モンモリロナイトやカオリナイトなどに代表される層状化合物であるベントナイト類、ゼオライト類、セピオライト、アパタイトやリン酸ジルコニウムなどのリン酸塩、活性炭、多硫化物や硫化物やチオ尿素やチオ硫酸塩類や亜硫酸塩類などのイオウ化合物、アマルガム、還元鉄粉や硫酸第一鉄や塩化第一鉄などの鉄化合物、セルロース類やポリビニルアルコール、キトサンなどの水溶性高分子類、ジアルキルジチオカルバミン酸類、キノリン化合物類、ポリアミン類、糖類等のうちの1種又は2種以上の有害物質低減材料を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用可能である。
上記の有害物質低減材料は本発明の有害物質捕集材と併用しても良いし、別々に使用してもよい。例えば、本発明の有害物質捕集材で一次処理を行った後、二次処理を上記の有害物質低減材料で行うことも可能である。このような、複数の有害物質処理を施すことは、有害物質を多面的に、かつ、確実に捕集する観点から好ましい。
本発明の有害物質捕集材の使用方法特に限定されるものではない。例えば、水処理に用いる場合であれば、粉末状で使用し、その後固液分離しても良いし、ペレットやカラムやフィルター等に加工して処理水を流水させて用いても良い。
ペレットやフィルターの製造方法としては、例えば、本発明の有害物質捕集材を加圧成形する方法や、各種ポルトランドセメントやアルミナセメントなどの水硬性材料を添加して硬化させ、成型する方法が挙げられる。
土壌に用いる場合には、本発明の有害物質捕集材を土壌と混合・攪拌して用いる方法、散布して用いる方法、スラリー状にして土壌に注入する方法などが挙げられる。この際、各種のセメントを固化材や注入材などとして併用しても良い。
表1に示す各種の製鋼スラグ100部に対して、アルカノールアミンA又はアルカノールアミンBを表1に示す割合で添加して製鋼スラグをアルカノールアミン存在下でブレーン比表面積5,000cm2/gに粉砕し、有害物質捕集材を調製した。この有害物質捕集材1gを用い、表1に示す有害物質を含有する水溶液50mlに入れ、3時間攪拌した後、固液分離した。そして、液相中に残存する有害物質の濃度を測定し、有害物質の低減率を求めた。この際、硫酸ナトリウムを用いて、硫酸イオンを1,000mg/リットルの濃度で共存させた。結果を表1に示す。比較例として、市販の有害物質捕集材(有害物質捕集材イ〜ハ)や製鋼スラグの粉末のみを用いた場合についても同様の実験を行った結果を表1に併記する。
<使用材料>
製鋼スラグ(1):転炉スラグ、SiO2含有量 11.5%、Fe2O3含有量 19.7%、Al2O3含有量 8.4%、CaO含有量 46.2%(遊離石灰含有量は10.7%)、MgO含有量7.6%、イオウ含有量 0.1%、フッ素含有量 0.1%、ホウ素は検出されず。カルシウムアルミネートは含まず。
製鋼スラグ(2):溶銑予備処理スラグ、SiO2含有量 23.2%、Fe2O3含有量 7.4%、Al2O3含有量 11.8%、CaO含有量 37.8%(遊離石灰含有量は0.8%)、MgO含有量3.8%、イオウ含有量 0.5%、フッ素含有量 0.9%、ホウ素は検出されず。カルシウムアルミネートは含まず。
製鋼スラグ(3):精錬スラグ、SiO2含有量 11.3%、Fe2O3含有量 22.5%、Al2O3含有量 11.2%、CaO含有量 40.9%(遊離石灰含有量は8.3%)、MgO含有量5.8%、イオウ含有量 0.3%、フッ素含有量 0.3%、ホウ素は検出されず。カルシウムアルミネートは含まず。
製鋼スラグ(4):脱リンスラグ、SiO2含有量 17.3%、Fe2O3含有量 15.7%、Al2O3含有量 2.8%、CaO含有量 42.3%(遊離石灰含有量は8.9%)、MgO含有量6.2%、イオウ含有量0.1%、P2O5含有量 5.5%、フッ素含有量 2.2%、ホウ素は検出されず。カルシウムアルミネートは含まず。
アルカノールアミンA :トリイソプロパノールアミン、試薬1級
アルカノールアミンB :トリエタノールアミン、試薬1級
有害物質捕集材イ:市販のゼオライト
有害物質捕集材ロ:市販の活性炭
有害物質捕集材ハ:市販のハイドロタルサイト
有害物質Cr :クロム標準溶液、クロム濃度1,000mg/リットル溶液、関東化学製
有害物質Se :セレン標準溶液、セレン濃度1,000mg/リットル溶液、関東化学製
有害物質As :ヒ素標準溶液、ヒ素濃度1,000mg/リットル溶液、関東化学製
有害物質F :フッ化ナトリウム、粉末状、試薬1級、和光純薬製
有害物質B :ホウ酸、粉末状、試薬1級、和光純薬製
有害物質NO3:硝酸ナトリウム、試薬1級、和光純薬製
有害物質P :オルトリン酸ナトリウム(Na3PO3)、粉末状、試薬1級、和光純薬製
有害物質TCE(トリクロロエチレン):試薬1級、和光純薬製
<測定方法>
有害物質の濃度:環境庁告示第46号に従って測定した。
有害物質の低減率:環境庁告示第46号に基づき測定した有害物質の濃度をもとに、以下の式により算出した。
有害物質の低減率(%) =C / C0 ×100
ただし、C0:有害物質捕集材を添加しない場合の有害物質溶出量の合計、C:有害物質捕集材を添加した場合の有害物質溶出量の合計。
Figure 0004712290

注:AのみはアルカノールアミンAを1g使用。TCEはトリクロロエチレン。
製鋼スラグ(1)100部に対してアルカノールアミンA2部を添加して、表2に示すブレーン比表面積の有害物質捕集材を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に併記した。
Figure 0004712290

注:TCEはトリクロロエチレン。
有害物質捕集材として製鋼スラグ(1)100部に対してアルカノールアミンA2部を添加して調製したものを使用し、クロム、セレン、ヒ素を含み、環境庁告示第46号法に基づく溶出試験の結果、前記重金属の溶出量が環境基準値を上回る土壌について、土壌の処理効果を確認した。土壌1m3に対して、有害物質捕集材を150kg添加し、よく混合して処理した。処理後の土壌を用いて再度、環境庁告示第46号法に基づく溶出試験を行った。結果を表3に示す。比較のために、普通ポルトランドセメントを用いて同様に行った場合の結果も併記した。
<使用材料>
土壌 :有害物質で汚染された関東ローム土、Cr、As、Seを含有。
普通ポルトランドセメント(OPC):市販品の3種類を等量づつ混合したものを使用。
Figure 0004712290

注:表中のN.D.は検出下限以下。
本発明の有害物質捕集材は、化学産業、電子産業、医療施設、及び各種研究施設等から廃棄される、クロム、セレン、ヒ素、フッ素、ホウ素、硝酸態窒素、及びリンなど多くの有害物質を、その種類によらず、迅速かつ効率良く捕集することができる等の効果を奏するため、多様な有害物質を含有する処理水中に含まれる有害物質捕集用途に適する。

Claims (3)

  1. ブレーン比表面積が3,000cm /g以上、SiOの含有量が20%以下でAlの含有量が8.4%以上、Fe とAl の含有量の合計が15%以上、フッ素、ホウ素、イオウの含有量の合計が2%以下のカルシウムアルミネートを含まない製鋼スラグ粉末とアルカノールアミンを含有する有害物質捕集材。
  2. アルカノールアミンがトリイソプロパノールアミンを含むことを特徴とする請求項1項に記載の有害物質捕集材。
  3. 請求項1〜のうちの1項に記載の有害物質捕集材を用いることを特徴とする汚水及び土壌の処理方法。
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