JP4709144B2 - 光ピックアップおよび光ディスク装置 - Google Patents
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Description
本発明は光ピックアップ、および当該光ピックアップを備える光ディスク装置に関している。
光ディスクの記録再生装置において、光ディスクからデータを読み出し、あるいは光ディスクにデータを書き込むためには、光ピックアップによって光ディスクの所望位置にアクセスする必要がある。光ピックアップは、光ビームを放射する光源と、この光ビームを光ディスク上に集束させる対物レンズと、光ディスクで反射された光ビームに基づいて電気信号を出力する受光素子とを備えている。
光ピックアップ内の光源には、半導体レーザが使用されている。半導体レーザは、レーザ駆動回路から供給される駆動電流によって動作し、駆動電流に応じた強度のレーザ光を放射することができる。
光ディスクから反射されたレーザ光の一部が半導体レーザに入射すると、レーザの発振状態が乱れ、レーザ光の強度が変動するという問題がある。このような戻り光に起因するレーザ光強度の変動は「戻り光ノイズ」と称されている。この戻り光ノイズを低減するため、半導体レーザの駆動電流に高周波信号を重畳し、半導体レーザをマルチモードで発振させること(高周波重畳)が行われている。
高周波重畳を行う場合、インピーダンス整合素子を用いて高周波信号の電力損失を低減し、良好な信号再生特性を実現することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−230812号公報
波長が約400nmの青紫レーザによってデータの記録再生が行われるデジタルハイビジョン対応光ディスクが商品化されている。例えば、Blu−ray Disc規格による光ディスク(BD)が商品化され、次世代の高密度光ディスクとして注目されている。一方、HD−DVD規格による高密度光ディスクの開発も進められている。今後は、このような高密度光ディスクと、既に普及しているCDやDVDとを1つの光ディスク装置で対応することが求められる。
しかし、CDの記録再生は赤外レーザを用いて実行され、DVDの記録再生は赤レーザを用いて実行される。このため、CD、DVD、および次世代の高密度光ディスクの記録再生を1台の光ディスク装置で対応しようとすると、発振波長が異なる3種類の半導体レーザを光ピックアップ内に配置する必要がある。
光ピックアップの小型化を図るためには、3種類の半導体レーザを1つの駆動回路で動作させることが必要になるが、光ピックアップ内において離れて配置される3つの半導体レーザを1つのレーザ駆動装置で駆動すると、レーザ駆動装置から各半導体レーザまでの総配線長が延長されることになる。その結果、配線長の増大に起因して生じる高周波電力の損失が無視できず、十分な高周波特性が得られなくなる。
本発明は、前記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、優れた高周波特性を有する光ピックアップを提供することにある。
また本発明の他の目的は、上記光ピックアップを備える光ディスク装置を提供することにある。
本発明の光ピックアップは、波長が異なる複数の光ビームを用いてデータの記録および再生を実行するための光ピックアップであって、第1波長を有する第1光ビームを放射する第1半導体レーザと、前記第1波長よりも長い第2波長を有する第2光ビームを放射する第2半導体レーザと、前記第2波長よりも長い第3波長を有する第3光ビームを放射する第3半導体レーザと、前記第1、第2、および第3光ビームを集束させるための少なくとも1つの対物レンズと、外部からの信号に基づいて前記第1、第2、および第3半導体レーザを駆動する集積回路素子であって、4つの辺に囲まれた矩形の主面を有する形状を備え、各辺には複数の入出力ピンが配列され、前記複数の入出力ピンが、前記第1半導体レーザに接続される第1ピン群、前記第2半導体レーザに接続される第2ピン群、および前記第3半導体レーザに接続される第3ピン群を含む集積回路素子と、前記集積回路素子の前記第1ピン群を前記第1半導体レーザに接続する第1伝送線路、前記第2ピン群を前記第2半導体レーザに接続する第2伝送線路、および前記第3ピン群を前記第3半導体レーザに接続する第3伝送線路を含む配線構造と、光ディスクによって反射された前記第1、第2、および第3光ビームの少なくとも一部に応答して電気信号を生成する光検出手段とを備え、前記集積回路素子の前記矩形主面において、前記第1ピン群が設けられている辺は、前記第2ピン群が設けられている辺または第3ピン群が設けられている辺と直交しており、かつ、前記第1伝送線路は前記第2および第3伝送線路のいずれよりも短い。
好ましい実施形態において、前記集積回路素子は、前記第2および第3半導体レーザよりも第1半導体レーザに近い位置に配置されている。
好ましい実施形態において、前記集積回路素子における前記第2ピン群および第3ピン群は、いずれも、前記第1ピン群が設けられている辺に直交する1つの辺に設けられている。
好ましい実施形態において、前記集積回路素子は、前記矩形主面の対角線が前記光ピックアップの移動方向に対して略平行となる向きに配置されている。
好ましい実施形態において、前記第1、第2、および第3光ビームは、それぞれ、青紫、赤、および赤外のレーザ光である。
好ましい実施形態において、前記第1、第2、および第3伝送線路の特性インピーダンスは、それぞれ、接続される半導体レーザの等価直列抵抗値に略等しい値に設定されている。
好ましい実施形態において、前記集積回路素子を搭載するフレキシブルケーブルと、前記第1、第2、および第3伝送線路を形成する他のフレキシブルケーブルと、を備え、前記複数のフレキシブルケーブルが積層されている。
本発明の光ディスク装置は、光ディスクを回転させるモータと、波長が異なる複数の光ビームを用いて前記光ディスクに対するデータの記録および再生を実行するための光ピックアップとを備える光ディスク装置であって、前記光ピックアップは、第1波長を有する第1光ビームを放射する第1半導体レーザと、前記第1波長よりも長い第2波長を有する第2光ビームを放射する第2半導体レーザと、前記第2波長よりも長い第3波長を有する第3光ビームを放射する第3半導体レーザと、前記第1、第2、および第3光ビームを集束させるための少なくとも1つの対物レンズと、外部からの信号に基づいて前記第1、第2、および第3半導体レーザを駆動する集積回路素子であって、4つの辺に囲まれた矩形の主面を有する形状を備え、各辺には複数の入出力ピンが配列され、前記複数の入出力ピンが、前記第1半導体レーザに接続される第1ピン群、前記第2半導体レーザに接続される第2ピン群、および前記第3半導体レーザに接続される第3ピン群を含む集積回路素子と、前記集積回路素子の前記第1ピン群を前記第1半導体レーザに接続する第1伝送線路、前記第2ピン群を前記第2半導体レーザに接続する第2伝送線路、および前記第3ピン群を前記第3半導体レーザに接続する第3伝送線路を含む配線構造と、光ディスクによって反射された前記第1、第2、および第3光ビームの少なくとも一部に応答して電気信号を生成する光検出手段とを備え、前記集積回路素子の前記矩形主面において、前記第1ピン群が設けられている辺は、前記第2ピン群が設けられている辺または第3ピン群が設けられている辺と直交しており、かつ、前記第1伝送線路は前記第2および第3伝送線路のいずれよりも短い。
本発明の光ピックアップは、3種類の半導体レーザを駆動する集積回路素子を光ピックアップ内で適切な位置に配置し、最も波長の短い光ビームを放射する半導体レーザ(短波長レーザ)と上記集積回路素子とを接続するための伝送線路の長さを、他の半導体レーザと集積回路素子とを接続する伝送線路よりも短くしている。短波長レーザは、最も高い速度で変調されるため、駆動信号が伝送線路を伝搬する過程で信号波形の劣化が生じやすいが、本発明によれば、伝送線路の短縮により、駆動信号の波形劣化が効果的に抑制される。
また、本発明では、上記伝送線路を短縮するため、レーザ駆動用の集積回路素子と各半導体レーザとの接続に新規な構成を与えている。すなわち、集積回路素子の矩形主面の4つの辺のうち、短波長レーザに接続されるピンが設けられている辺を、他の半導体レーザに接続されるピンが設けられている辺と直交させる構成を採用している。これにより、上記集積回路素子を3つの半導体レーザと効率よく接続する一方で、上記集積回路素子を光ピックアップの外部に設けられた回路(信号処理回路や制御回路)にも効率的に接続することが可能になるため、無駄なスペースを低減し光ピックアップを小型化することが可能になる。
[実施形態1]
以下、図面を参照しながら本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を説明する。
以下、図面を参照しながら本発明による光ディスク装置の第1の実施形態を説明する。
まず図1を参照する。図1は、本実施形態の光ディスク装置の主要部の構成を示す図面である。この光ディスク装置は、光ディスク240を回転させるスピンドルモータ232と、光ディスク240に対するデータの記録再生を行うための光ピックアップ1とを備えている。光ピックアップ1の内部構成については、後に詳しく説明する。
光ピックアップ1の位置は、不図示のステッピングモータまたはDCモータによって移動可能に支持されており、光ディスク240の半径方向に沿ったトラバース動作を行うことができる。このトラバース動作により、光ピックアップ1は、光ディスク240上における目的トラックにアクセスすることが可能になる。高速なトラバース動作を実現するためには、光ピックアップ1は可能な限り軽量化されていることが好ましいが、図1では、光ピックアップ1が現実の大きさに比べて誇張して大きく記載されている。
図示されている光ディスク装置は、外部から電力の供給を受ける電源装置234と、光ピックアップ1およびスピンドルモータ232などの装置に電力を供給し、各装置間における電気信号の送受信を可能にするメイン基板100とを備えている。また、図には示されていないが、信号処理に用いられる各種の集積回路素子がメイン基板100上に搭載されている。
次に、図2(a)から(c)を参照して本実施形態における光ピックアップ1の内部構成を説明する。図2(a)は光ピックアップ1の構成を示す上面図であり、図2(b)は側面図である。図2(c)は、光ピックアップ1が備えるフレキシブルケーブル20、30、40の構成を示す上面図である。
本実施形態の光ピックアップ1は、赤外レーザ3、赤レーザ4、および青紫レーザ5を備える3波長型光ピックアップである。これらのレーザ3、4、5は、それぞれ異なる発振波長を有する半導体レーザ素子から構成されており、光ピックアップ1の異なる位置に配置されている。
図1に示される光ディスク装置に搭載された光ディスク240がCDである場合、光ピックアップ1の赤外レーザ3が駆動され、赤外の光ビームが赤外レーザ3から放射される。一方、光ディスク240がDVDであるときは、赤レーザ4が駆動され、赤色の光ビームが赤レーザ4から放射され、光ディスク240がBDなどの次世代光ディスクであるときは、青紫レーザ5が駆動され、青紫色の光ビームが青紫レーザ5から放射される。
赤外レーザ3または赤レーザ4から放射された光ビームは、偏光ホログラム6を介してコリメータレンズ7に入射する。コリメータレンズ7を透過した光ビームは、立ち上げミラー8で反射された後、アクチュエータ2に搭載された対物レンズ9に入射する。対物レンズ9は、光ディスク240(図1)上に光ビームを集束する。
一方、青紫レーザ5から放射された光ビームは、コリメータレンズ11を介して偏光ビームスプリッタ12に入射する。偏光ビームスプリッタ12を透過した光ビームは、立ち上げミラー13によって反射された後、アクチュエータ2に搭載された対物レンズ14に入射する。対物レンズ14は、光ディスク240(図1)上に光ビームを集束する。
本実施形態の光ピックアップ1では、CD用の光ビームとDVD用の光ビームが対物レンズ9によって集束されるのに対し、BDなどの高密度光ディスク用の光ビームは、対物レンズ14によって集束される。なお、光学系の構成によっては、これらの3種類の光ビームを1つの対物レンズによって集束することも可能である。
上記2つの対物レンズ9、14は、レンズホルダによって一体的に支持され、アクチュエータ2によって駆動される。アクチュエータ2は、対物レンズ9、14の位置を光ディスク240(図1)の情報記録面に垂直な方向および平行な方向に高い精度で制御することができる。
なお、本実施形態では、赤外レーザ3および赤レーザ4が、別々の半導体レーザ素子として異なる位置に搭載されているが、赤外および赤色のレーザ光の両方を放射し得る1つの半導体レーザ素子を用いても良い。
次に、図2(c)を参照して、フレキシブルケーブル20、30、40を説明する。本実施形態では、第1のフレキシブルケーブル20の上に、第2のフレキシブルケーブル30および第3のフレキシブルケーブル40が積層された状態で配置されている。第1のフレキシブルケーブル20上には、受光素子(OEIC)10、15と、レーザ駆動IC(LDD)50とが搭載されている。ここで、OEICは「Opto−Electronic Integrated Circuit(光電子集積回路)」を意味し、LDDは「Laser Diode Driver」を意味している。
受光素子10は、赤外または赤色の光ビームが光ディスク240を照射したときに生じる反射光を対物レンズ9、立ち上げミラー8、コリメータレンズ7、偏光ホログラム6を介して受け取ることになる。同様に、受光素子15は、青紫色の光ビームが光ディスク240を照射したときに生じる反射光を対物レンズ14、立ち上げミラー13、偏光ホログラム12を介して受け取ることになる。受光素子10、15は、反射光の強度(光量)に応じた各種電気信号を生成する。受光素子10、15が生成する電気信号は、後述するように、第1のフレキシブルケーブル20によって光ピックアップ1から光ディスク装置内の信号処理回路などに送出される。
レーザ駆動IC50は、各レーザ3、4、5の動作を制御する集積回路素子である。レーザ駆動IC50は、各レーザ3、4、5がデータの記録/再生モードに応じた適切な光強度で光ビームを放射するように駆動信号を生成する。また、本実施形態で採用するレーザ駆動IC50は、光ディスクによる戻り光の影響を低減するため、通常の駆動信号に重畳すべき高周波信号を生成する回路を備えている。
このレーザ駆動IC50は、第1のフレキシブルケーブル20上に搭載されているが、第2、第3のフレキシブルケーブル30、40によって各レーザ3、4、5に接続される。第2のフレキシブルケーブル30は、赤外レーザ3および赤レーザ4に駆動電流を供給する駆動ラインを有しており、レーザ駆動IC50を赤外レーザ3および赤レーザ4に接続する。一方、第3のフレキシブルケーブル40は、青紫レーザ5へ伝送する駆動ラインを有しており、レーザ駆動IC50を青紫レーザ5に接続する。
レーザ駆動IC50は、図2(c)に示されるように、4つの辺50a、50b、50c、50dに囲まれた矩形の主面を有する形状を備え、各辺50a、50b、50c、50dには複数の入出力ピンが配列されている。本実施形態におけるレーザ駆動IC50が備える入出力ピンの数は、簡単のため、図2(c)においては18本しか示されていないが、実際には44本である。これら多数のピンは、青紫レーザ5に接続される第1ピン群、赤レーザ4に接続される第2ピン群、および赤外レーザ3に接続される第3ピン群の他、高周波重畳制御信号が入力されるピンなどを含んでいる。
光ピックアップ1の配線構造は、レーザ駆動IC50の第1ピン群を青紫レーザ5に接続する第1伝送線路として青紫レーザ駆動信号ライン41を備えている。同様に、第2ピン群を赤レーザ4に接続する第2伝送線路として赤レーザ駆動信号ライン33を備え、第3ピン群を赤外レーザ3に接続する第3伝送線路として赤外レーザ駆動信号ライン31を備えている。本実施形態では、光ピックアップ1の中心よりも青紫レーザ5に近い側にレーザ駆動IC50を配置することにより、青紫レーザ駆動信号ライン41の長さを相対的に短く設定することを可能にしている。具体的には、青紫レーザ駆動信号ライン41の長さを例えば15〜25mmに設定し、赤レーザ駆動信号ライン33や赤外レーザ駆動信号ライン31の長さ(例えば35〜50mm)よりも短くしている。高周波信号が重畳される場合、青紫レーザ5は最も高い速度(例えば370MHz)で変調されるため、青紫レーザ5の駆動信号が青紫レーザ駆動信号ライン41を伝搬する過程で信号波形の劣化が特に生じやすくなるが、本実施形態の構成によれば、青紫レーザ駆動信号ライン41の長さを短縮することにより、駆動信号の波形劣化を効果的に抑制している。
また本実施形態では、図2(c)に示されるように、レーザ駆動IC50の矩形主面において、第1ピン群が設けられている辺50aが第2、第3ピン群が設けられている辺50bと直交する構成を採用している。単に青紫レーザ駆動信号ライン41の長さを短縮するという目的のためであれば、レーザ駆動IC50の矩形主面において、第1ピン群が設けられている辺50aと、第2、第3ピン群が設けられている辺50bとが対向する構成を採用することも可能である。しかし、本実施形態では、第1、第2、第3ピン群を直交する2辺50a、50bに集中させることにより、辺50c、50dに設けられているピンの全てを外部回路との接続に使用することを可能にしている。
更に本実施形態では、青紫レーザ駆動信号ライン41の長さを他のレーザ駆動信号ライン31、33に比べて短くするだけではなく、青紫レーザ駆動信号ライン41の特性インピーダンスを青紫レーザ5の等価直列抵抗値に略等しい大きさに設計している。
図3は、図2(c)における構成のうち、レーザ駆動に関する部分の等価回路を示している。レーザ駆動IC50は、流出型電流源51、52および流入型電流源53を有しており、それぞれが赤外レーザ3、赤レーザ4、青紫レーザ5に接続されている。赤外レーザ3の駆動電流は、流出型電流源51により生成され、第2のフレキシブルケーブル30の伝送線路を伝播して赤外レーザ3に供給される。同様に、赤レーザ4の駆動電流は、流出電流源52により生成され、第2のフレキシブルケーブル30の伝送線路を伝播して赤レーザ4に供給される。青色レーザ5の駆動電流は、流入型電流源53により生成され、第3のフレキシブルケーブル40の伝送線路を伝播して青紫レーザ5に供給される。
青紫レーザ5のために流入型電流源53が設けられ、流出型電流源51、52の電源とは別の電源に接続されている理由は、青紫レーザ5を他のレーザ3、4よりも高い電圧(例えば5V)で動作させるためである。図3に示す例では、電源が青紫レーザ5のアノードと接続され、カソードはレーザ駆動IC50に接続される。一方、赤外レーザ3や赤レーザ4の場合、アノードがレーザ駆動IC50に接続され、カソードは接地される。
なお、高周波重畳はデータ再生時に実行されるが、データ記録時には記録すべきデータに応じて駆動電流が変調される。
本実施形態では、発振波長が最も短い青紫レーザ5に駆動電流を供給するための伝送線路の長さが、赤外レーザ3や赤レーザ4に駆動電流を供給するための伝送線路の長さよりも短く設定されている。高密度光ディスクの記録再生に使用される青紫レーザ5は、他のレーザ3、4に比べて、より高い周波数で変調される必要があるため、伝送線路上で生じる変調波形の劣化により、記録再生特性が特に悪い影響を及ぼしやすい。しかし、本実施形態によれば、伝送線路の短縮により、伝送線路のインピーダンスが減少するため、青紫レーザ5を駆動する電流波形の劣化を高速変調時でも適切に抑制し、優れた記録再生特性を実現することが可能になる。なお、個々のレーザ3、4、5に対して別々のレーザ駆動用ICを用いる場合は、それぞれのレーザの近傍にレーザ駆動用ICを配置することにより、個々の伝送線路を短く設定することが可能になるが、本実施形態のように、複数のレーザに対して1つのレーザ駆動用ICを共用する場合には、レーザ駆動用ICの位置が重要になる。
なお、本実施形態では、レーザ3、4、5に駆動電流を供給するための各伝送線路の特性インピーダンスを、それぞれ、レーザ3、4、5の等価直列抵抗値にほぼ等しい大きさに設定している。具体的には、本実施形態で使用する赤外レーザ3や赤レーザ4の等価直列抵抗値Zoが5Ω程度であるため、第2のフレキシブルケーブル30の伝送線路の特性インピーダンスが5Ωの大きさになるように第2のフレキシブルケーブル30を設計している。また、青紫レーザ5の等価直列抵抗値は15Ω程度であるため、第3のフレキシブルケーブル40の伝送線路の特性インピーダンスが15Ωになるように第3のフレキシブルケーブル40を設計している。
次に、図4(a)から図4(c)を参照して、光ピックアップ1の配線構造をより詳しく説明する。
まず、図4(a)を参照する。図4(a)は、第2のフレキシブルケーブル30の構成を詳細に示している。本実施形態で使用する第2のフレキシブルケーブル30は2層配線構造を有している。具体的には、赤外レーザ駆動信号ライン31および赤レーザ駆動信号ライン33が第1層に形成され、グラウンドプレーン(GNDライン32)が第2層に形成されている。第1層および第2層は、図5(a)に示すようにマイクロストリップライン構造を形成している。図5(a)に示す例では、第1層(信号ライン)および第2層(GNDライン)が厚さtの銅箔から形成され、第1層(信号ライン)の線幅はSである。また、第2のフレキシブルケーブル30のベースフイルム(中間層)は、誘電率εの絶縁層(誘電体層、厚さ:h)から形成されている。
第2のフレキシブルケーブル30の第1層が形成されている側には、カソード/COM接続ランド37、38、赤外レーザ駆動信号接続ランド34、GND接続ランド35、および赤レーザ駆動信号接続ランド36が設けられている。カソード/COM接続ランド37、38は、それぞれ、赤外レーザ3および赤レーザ4のカソードを第2層のGNDライン32に電気的に接続するための導電層である。赤外レーザ駆動信号接続ランド34、GND接続ランド35、および赤レーザ駆動信号接続ランド36は、それぞれ、図4(c)に示す第1フレキシブルケーブル20上の赤外レーザ駆動信号接続ランド21、GND接続ランド22、および赤レーザ駆動信号接続ランド23に接続される。第1フレキシブルケーブル20上の赤外レーザ駆動信号接続ランド21、GND接続ランド22、および赤レーザ駆動信号接続ランド23は、第1フレキシブルケーブル20上に搭載されるレーザ駆動IC50の辺50b(図2(c))に設けられたピンに接続される。なお、赤外レーザ駆動信号ライン31の一端は、赤外レーザ3のアノードに接続され、赤レーザ駆動信号ライン33の一端は、赤レーザ4のアノードに接続される。
図5(a)に示すようなマイクロストリップライン構造を有する伝送線路の特性インピーダンスは、信号ラインの線幅Sおよび厚さtと、誘電体層の厚さhおよび誘電率εと、グラウンドプレーンの厚さtで決定される。本実施形態における、これらのパラメータは、以下の通りである。
t=35[μm]
h=25.4[μm]
ε=3.5
となるフレキシブルケーブルを使用した場合に、信号ラインの線幅Sを
S=1.0[mm]
h=25.4[μm]
ε=3.5
となるフレキシブルケーブルを使用した場合に、信号ラインの線幅Sを
S=1.0[mm]
これらのパラメータに基づいて伝送線路の特性インピーダンスZoを計算すると、Z=4.7[Ω]が得られる。この値は、赤外レーザ3や赤レーザ4の等価直列抵抗値(5Ω)とほぼ等しい。
次に図4(b)を参照する。図4(b)は、第3のフレキシブルケーブル40の構成を示している。第3のフレキシブルケーブル40も2層配線構造を有しており、紫色レーザ駆動ライン41が第1層に形成され、青紫レーザ5のアノードに接続される電源プレーン(アノード電源ライン47)が第2層に形成されている。第1層および第2層は、図5(b)に示すように、マイクロストリップライン構造を形成している。図5(b)に示す例では、第1層(信号ライン)および第2層(電源ライン)は、厚さtの銅箔から形成され、第1層(信号ライン)の線幅はSである。また、フレキシブルケーブルのベースフイルム(中間層)は、誘電率εの絶縁層(誘電体層、厚さ:h)から形成されている。
第3のフレキシブルケーブル40の第1層が形成されている側には、アノード接続ランド42、GNDライン43、アノード電源接続ランド44、青紫レーザ駆動信号接続ランド45、およびGND接続ランド46が設けられている。アノード接続ランド42は、青紫レーザ5のアノードを第2層のアノード電源ライン47に電気的に接続するための導電層である。なお、青紫レーザ駆動信号ライン41の一端は、青紫レーザ5のカソードに接続され、GND接続ライン43の一端は、青紫レーザ5のCOM端子(「COMMOM端子」の略称)に接続される場合がある。
本実施形態における青紫レーザ5は、流入型電流源53に接続するため、カソードとパッケージGNDとがショートされた「カソードコモン型」のパッケージではなく、カソードがフローティング(浮遊)状態にある「カソードフローディング型」のパッケージである。「カソードフローディング型」を採用することにより、図3に示すように、青紫レーザ5のカソードをレーザ駆動IC50の流入型電流源53に接続することが可能になるが、「カソードフローディング型」のパッケージは「カソードコモン型」のパッケージに比べて放熱性に劣る。このため、放熱性を高めたい場合は、「カソードフローディング型」のパッケージに設けられたCOMMON端子を第3のフレキシブルケーブル40におけるGNDライン43に接続することが好ましい。なお、COMMON端子をGNDライン43に接続する代わりに、高周波特性を改善するためにGNDライン43とアノード電源ラインとをバイパスコンデンサによって接続しても良い。
上記の紫色レーザ駆動ライン41の線幅を適切に設定することにより、その特性インピーダンスを青紫レーザ5の等価直列抵抗値(15Ω)とほぼ等しい大きさに設計することができる。
本実施形態では、図4(c)に示すように、レーザ駆動IC50は第1のフレキシブルケーブル20に実装されており、レーザ駆動IC50から出力される赤外レーザ駆動信号、赤レーザ駆動信号およびグラウンドは、第1の第1のフレキシブルケーブル20上の接続ランド21、22、23に第2のフレキシブルケーブルの接続ランド34、35、36を接続させることによって伝達可能になる。
本実施形態で使用する第1のフレキシブルケーブル20には、後述するように、多数の信号ラインが第1層と第2層に形成されている。このため、レーザ駆動IC50からの駆動信号を赤外レーザ3および赤レーザ4に伝送するマイクロストリップラインのGNDプレーンを形成するために必要なスペースを第1のフレキシブルケーブル20に確保することができない。
同様の理由により、レーザ駆動IC50からの駆動信号を青紫レーザ5に伝送するマイクロストリップラインの電源プレーンを形成するために必要なスペースを第1のフレキシブルケーブル20に確保することができない。
第1のフレキシブルケーブル20に代えて、3層構造を有するフレキシブルケーブルを採用すれば、上記グラウンドプレーンおよび電源プレーンを形成するために必要なスペースを確保できるが、製造コストが大幅に増加してしまう。
本実施形態では、第1のフレキシブルケーブル20を製造する際、フレキシブルケーブルの残余部分を利用して第2および第3のフレキシブルケーブル30、40を作製している。そして、光ピックアップの製造工程において、第1のフレキシブルケーブル20の接続ランド21,22、23を、それぞれ、第2のフレキシブルケーブル30の接続ランド34、35、36と接続する。同様に、第1のフレキシブルケーブル20の接続ランド24、25、26を、第3のフレキシブルケーブル40の接続ランド44、45、46と接続する。こうすることにより、3層構造を有するフレキシブルケーブルを製造するために要するコストの上昇を回避することができる。
次に、図6を参照して、第1のフレキシブルケーブル20とレーザ駆動IC50との接続について更に詳細に説明する。図6は、第1のフレキシブルケーブル20上の第1層と接続ランドの構成をより詳しく示す上面図である。
図6に示されるように、第1のフレキシブルケーブル20は、コネクタ80を介してフレキシブルケーブル81に接続されている。フレキシブルケーブル81は、メイン基板100側のコネクタ101を介してメイン基板100に接続される。
第1のフレキシブルケーブル20には、受光素子(OEIC)10、15に接続される配線と、アクチュエータ2(図2)に駆動電流を送るための配線も形成されている。アクチュエータ2のための配線の一端には、アクチュエータ接続ランド70が形成されており、アクチュエータ接続ランド70を介してアクチュエータ2と第2の第1のフレキシブルケーブル20との間で電気的接続が行われる。
第1のフレキシブルケーブル20には、接続ランド60〜66が設けられており、不図示の抵抗器が接続される。
受光素子(OEIC)10、15の出力する電気信号は、第1のフレキシブルケーブル20およびフレキシブルケーブル81の配線を介してメイン基板100に送られ、図7に示すメイン基板100上に搭載されたアナログフロントエンド処理IC101に入力される。アナログフロントエンド処理IC101は、受光素子10、15からの電気信号に基づいてトラッキング制御やフォーカス制御に必要な公知の演算を実行する。
図7に示されるメイン基板100上には、コントローラLSI102、デジタルアナログ変換素子(DAC)103、およびアクチュエータ駆動回路(DRIVER)104なども搭載されている。コントローラLSI102およびDAC103はレーザ駆動IC(LDD)50に接続され、レーザ駆動IC(LDD)50の動作を制御し、DRIVER104は、アクチュエータに接続され、アクチュエータの動作を制御する。
再び図6を参照する。上述したメイン基板100上の集積回路素子は、コネクタ101、フレキシブルケーブル81、およびコネクタ80を介して、第1のフレキシブルケーブル20の配線構造と接続されている。フレキシブルケーブル81は、光ピックアップ1が不図示のモータによって光ディスクの半径方向に大きく移動した場合でも充分な余裕のある長さを有している。光ピックアップ1がコネクタ101に近づく場合、フレキシブルケーブル81は光ディスク装置の内部において重なるように折れ曲がることになる。
図6および図7から明らかなように、レーザ駆動IC(LDD)50は、多数の入出力ピンを備えており、光ピックアップの外部に位置する各種回路との間で多種類の信号のやり取りを行う必要がある。このため、レーザの駆動信号を伝搬するための伝送線路を短縮する場合、どのピンを半導体レーザに接続するために使用するかが極めて重要になる。本実施形態の光ピックアップによれば、このように状況の中で新規な接続形態を採用することにより、外部との接続を容易に実現しつつ、高周波伝送特性を向上させ、小型化を実現することが可能になる。
次に、図8を参照して、本実施形態の改良例を説明する。図8に示す構成が図6に示す構成と異なる点は、レーザ駆動IC50の向きにある。図8の例では、レーザ駆動IC50の矩形主面の対角線の一方が光ピックアップの移動方向(トラバース方向Y)に対して略平行となる向きに配置されている。
このような構成を採用することにより、レーザ駆動IC50の矩形平面の4辺のうち、半導体レーザ3、4、5との接続に使用されない2辺の間に位置する頂点がコネクタ80に近接配置されることになる。このため、レーザ駆動IC50の4辺のうち、半導体レーザ3、4、5との接続に使用されない2辺に設けられたピンを介して、外部回路との接続が容易に行われ得ることになる。このような効果は、レーザ駆動IC50の向きを図6における向きに対して30〜40°程度回転させることにより得られる。
なお、本実施形態で使用しているレーザ駆動IC50の44本のピンと、各ピンに対応する信号との関係を以下の表1に示す。また、コネクタ端子と、各端子に割り当てられた信号名との関係は、図6から図8に示されている。
本実施形態によれば、青紫レーザの駆動に用いられる伝送線路による高周波信号伝搬特性が改善され、更に各レーザの駆動に用いられる伝送線路のインピーダンス整合がなされているため、電力の伝送ロスが低減され、良好なレーザ駆動特性が得られる。よって、データ再生時の高周波重畳特性が改善され、レーザ光の戻り光によるノイズを低減するため、次世代の高密度光ディスクについても良好な再生特性を実現することが可能になる。さらに、データ記録時のパルス波形のオーバシュートなどが改善されため、良好なデータ記録特性が得られる。
なお、上記の実施形態では、レーザ駆動信号の伝送線路(駆動ライン)をマイクロストリップライン構造によって形成しているが、本発明はこれに限らない。図9(a)に示すようなコプレーナ線路によって伝送線路を形成しても良いし、図9(b)に示すようにグラウンド付コプレーナ線路によって伝送線路を形成してもよい。また、図9(c)に示すように3層構造のマイクロストリップライン構造によって伝送線路を形成してもよい。
[実施形態2]
次に、図10を参照しながら本発明による光ディスク装置の第2の実施形態を説明する。図10は、本実施形態における光ピックアップを示す構成図である。
次に、図10を参照しながら本発明による光ディスク装置の第2の実施形態を説明する。図10は、本実施形態における光ピックアップを示す構成図である。
本実施形態の光ピックアップは、発振波長の異なる3つの半導体レーザ201、202、203を備えているが、光ビームを光ディスク240上に集束する対物レンズは、単一の対物レンズ227のみである点で実施形態1の光ピックアップと異なっている。
本実施形態の光ピックアップは、レーザ駆動IC204および光検出器209、その他の図示しない電気部品が実装されたフレキシブルプリント基板212を備えている。フレキシブルプリント基板212には、銅箔パターンによって配線205、206、207が形成されている。配線205、206、207は、それぞれ、半導体レーザ201、202、203をレーザ駆動IC204に接続する伝送線路を形成している。
本実施形態におけるレーザ駆動IC204は、実施形態1におけるレーザ駆動IC50と同様の構成および機能を有する集積回路素子である。図10からわかるように、レーザ駆動IC204の隣接2辺の一方に配線205が接続され、他方に配線206、207が接続されている。レーザ駆動IC204における配線205との接続点は、配線206、207との接続点に対して、略対角に位置している。また、レーザ駆動IC204は、配線205,206,207の総延長距離を最も短くするように、図8の例と同様に回転して配置されている。
本実施形態で用いる半導体レーザ201、202、203の発振波長は、それぞれ、λa、λb、λcであり、390nm<λa<420nm、640nm<λb<670nm、780nm<λc<820nmの関係を有している。一方、配線205、206、207は、それぞれ、La、Lb、Lcの長さを有しており、La<Lb<Lcの関係が成立している。
このように本実施形態では、発振波長の長い半導体レーザに比べて相対的に高い速度で変調される波長の短い半導体レーザほど、配線長を短縮している。
光ディスク240が波長λaの光に対応した規格による光ディスク(例えばBD)である場合、レーザ駆動IC204から配線205を通って半導体レーザ201に電流が供給され発光する発振波長λaの半導体レーザ201から放射された光ビーム(往路光)251は、集光レンズ228を通り、ビームスプリッタ229に入射する。ビームスプリッタ229は、波長λaの光を透過させるが、波長λb、λcの光ビームに対しては、偏光方向に無関係に反射する特性を備えている。
対物レンズ227で集束された波長λaの光ビームは、光ディスク240で反射された後、波長板226によって偏光状態が変換された復路光となる。復路光は偏光方向が往路光251の偏光方向から90°回転した状態にある。この復路光は、ビームスプリッタ229を透過せず、反射された後、集光レンズ224を透過し、ビームスプリッタ222に入射する。ビームスプリッタ229は、波長λaの光に対して偏光方向によって反射および透過を生じさせる特性を有しており、波長λbおよびλcの光は偏光状態によらず反射される。
ビームスプリッタ222を透過した光は、ビームスプリッタ223を透過して光検出器209に入射する。ビームスプリッタ223は、波長λbの光に対して偏光方向によって反射と透過が変わる特性を有しており、波長λaおよびλcの光は透過する。光検出器209に入射した復路光は、光電変換され電気信号として検出される。検出器209で検出された電気信号は、光ディスク40上のピット列のRF信号や、ピット列のトレースを行うためのサーボ信号として用いられる。
光ディスク240にデータを記録する場合、レーザ駆動IC204から高速に変調された駆動電流が出力され、半導体レーザ201に供給される。配線205を伝播する過程で、駆動電流の変調波形は少なからず変形するため、半導体レーザ201の発光波形が正しく記録できる理想的な波形に比べて劣化する。この影響が大きい場合、精度良く記録することが困難となり、データ記録の信頼性が低下することになる。しかし、本実施形態では、配線205の長さを最も短く設定しているため、このような信頼性の低下を回避することができる。
なお、光ディスク240が波長λbの光に対応した規格による光ディスク(例えばDVD)である場合、レーザ駆動IC204から配線206を通って半導体レーザ202に駆動電流が供給され、発光する。半導体レーザ202から放射された光ビーム(往路光)252はビームスプリッタ222で反射された後、集光レンズ224を通ってビームスプリッタ229に入射する。ビームスプリッタ229で反射された光ビームは、波長板226を通って円偏光となり、対物レンズ227に入射し、光ディスク240上に集束される。
光ディスク240で反射された復路光は、対物レンズ227を経て波長板226を透過し、往路光252の偏光方向に直交する方向に偏光した直線偏光に変換される。その後、集光レンズ224およびビームスプリッタ222、223を透過する。ビームスプリッタ222、223を透過した光は、光検出器209に入射する。光検出器209に入射した復路光は、光電変換され電気信号が生成される。
光ディスク240が波長λcの光に対応した規格による光ディスク(例えばCD)である場合、レーザ駆動IC204から配線207を通って半導体レーザ203に駆動電流が供給され、発光する。半導体レーザ203から放射された光ビーム(往路光)253は、ビームスプリッタ223で反射され、ビームスプリッタ222を透過する。その後は、波長λbの光ビームと同様に、光ディスク240上に集束される。光ディスク240で反射された光ビームは、最終的に光検出器209に入射し、電気信号として検出される。
このように本実施形態の光ピックアップは、実施形態1の光ピックアップに比べて、対物レンズや光検出器の個数が低減され、全体として軽量化されているが、青紫半導体レーザを駆動するために用いられる駆動電流の伝送線路が短縮され、優れた高周波伝搬特性が確保されている点で実施形態1の光ピックアップと同様の効果が得られる。
なお、本実施形態では、半導体レーザ202、203と光検出器209とが異なるパッケージ内に設けられているが、これらは一体的に集積されていてもよい。
本発明の光ピックアップは、3種類の波長が異なるレーザ光によってデータの記録再生を行う光ディスク装置に好適に用いられる。
1 光ピックアップ
2 アクチュエータ
3 赤外レーザ
4 赤レーザ
5 青紫レーザ
6 偏光ホログラム
7 コリメータレンズ
8 立ち上げミラー
9 対物レンズ
10 受光素子
11 コリメータレンズ
12 偏光ビームスプリッタ
13 立ち上げミラー
14 対物レンズ
15 受光素子
20 第1のフレキシブルケーブル
30 第2のフレキシブルケーブル
40 第3のフレキシブルケーブル
50 レーザ駆動IC
2 アクチュエータ
3 赤外レーザ
4 赤レーザ
5 青紫レーザ
6 偏光ホログラム
7 コリメータレンズ
8 立ち上げミラー
9 対物レンズ
10 受光素子
11 コリメータレンズ
12 偏光ビームスプリッタ
13 立ち上げミラー
14 対物レンズ
15 受光素子
20 第1のフレキシブルケーブル
30 第2のフレキシブルケーブル
40 第3のフレキシブルケーブル
50 レーザ駆動IC
Claims (8)
- 波長が異なる複数の光ビームを用いてデータの記録および再生を実行するための光ピックアップであって、
第1波長を有する第1光ビームを放射する第1半導体レーザと、
前記第1波長よりも長い第2波長を有する第2光ビームを放射する第2半導体レーザと、
前記第2波長よりも長い第3波長を有する第3光ビームを放射する第3半導体レーザと、
前記第1、第2、および第3光ビームを集束させるための少なくとも1つの対物レンズと、
外部からの信号に基づいて前記第1、第2、および第3半導体レーザを駆動する集積回路素子であって、4つの辺に囲まれた矩形の主面を有する形状を備え、各辺には複数の入出力ピンが配列され、前記複数の入出力ピンが、前記第1半導体レーザに接続される第1ピン群、前記第2半導体レーザに接続される第2ピン群、および前記第3半導体レーザに接続される第3ピン群を含む集積回路素子と、
前記集積回路素子の前記第1ピン群を前記第1半導体レーザに接続する第1伝送線路、前記第2ピン群を前記第2半導体レーザに接続する第2伝送線路、および前記第3ピン群を前記第3半導体レーザに接続する第3伝送線路を含む配線構造と、
光ディスクによって反射された前記第1、第2、および第3光ビームの少なくとも一部に応答して電気信号を生成する光検出手段と、
を備え、
前記集積回路素子の前記矩形主面において、前記第1ピン群が設けられている辺は、前記第2ピン群が設けられている辺または第3ピン群が設けられている辺と直交しており、かつ、前記第1伝送線路は前記第2および第3伝送線路のいずれよりも短い、光ピックアップ。 - 前記集積回路素子は、前記第2および第3半導体レーザよりも第1半導体レーザに近い位置に配置されている、請求項1に記載の光ピックアップ。
- 前記集積回路素子における前記第2ピン群および第3ピン群は、いずれも、前記第1ピン群が設けられている辺に直交する1つの辺に設けられている、請求項1に記載の光ピックアップ。
- 前記集積回路素子は、前記矩形主面の対角線が前記光ピックアップの移動方向に対して略平行となる向きに配置されている請求項1に記載の光ピックアップ。
- 前記第1、第2、および第3光ビームは、それぞれ、青紫、赤、および赤外のレーザ光である、請求項1に記載の光ピックアップ。
- 前記第1、第2、および第3伝送線路の特性インピーダンスは、それぞれ、接続される半導体レーザの等価直列抵抗値に略等しい値に設定されている、請求項1に記載の光ピックアップ。
- 前記集積回路素子を搭載するフレキシブルケーブルと、
前記第1、第2、および第3伝送線路を形成する他のフレキシブルケーブルと、
を備え、
前記複数のフレキシブルケーブルが積層されている、請求項1に記載の光ピックアップ。 - 光ディスクを回転させるモータと、波長が異なる複数の光ビームを用いて前記光ディスクに対するデータの記録および再生を実行するための光ピックアップとを備える光ディスク装置であって、
前記光ピックアップは、
第1波長を有する第1光ビームを放射する第1半導体レーザと、
前記第1波長よりも長い第2波長を有する第2光ビームを放射する第2半導体レーザと、
前記第2波長よりも長い第3波長を有する第3光ビームを放射する第3半導体レーザと、
前記第1、第2、および第3光ビームを集束させるための少なくとも1つの対物レンズと、
外部からの信号に基づいて前記第1、第2、および第3半導体レーザを駆動する集積回路素子であって、4つの辺に囲まれた矩形の主面を有する形状を備え、各辺には複数の入出力ピンが配列され、前記複数の入出力ピンが、前記第1半導体レーザに接続される第1ピン群、前記第2半導体レーザに接続される第2ピン群、および前記第3半導体レーザに接続される第3ピン群を含む集積回路素子と、
前記集積回路素子の前記第1ピン群を前記第1半導体レーザに接続する第1伝送線路、前記第2ピン群を前記第2半導体レーザに接続する第2伝送線路、および前記第3ピン群を前記第3半導体レーザに接続する第3伝送線路を含む配線構造と、
光ディスクによって反射された前記第1、第2、および第3光ビームの少なくとも一部に応答して電気信号を生成する光検出手段と、
を備え、
前記集積回路素子の前記矩形主面において、前記第1ピン群が設けられている辺は、前記第2ピン群が設けられている辺または第3ピン群が設けられている辺と直交しており、かつ、前記第1伝送線路は前記第2および第3伝送線路のいずれよりも短い、光ディスク装置。
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