JP4708881B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、籠状シルセスキオキサン化合物を含有する樹脂組成物を提供する。
樹脂組成物に配合されるシリカは、カーボンブラックやガラス繊維などと同レベルの補強物性を示し、かつ、カーボンブラックと比較して、引き裂きに対して優れた耐性を樹脂組成物に与えることが知られている。
このようなシリカの特性を発揮するためには、シリカがマトリックスとなる樹脂の中に均質に分散する必要がある。また、シリカの機能を発現するためには、ある程度粒子径を小さくする必要があった。
しかし、粒子径が小さくなるほど、マトリックス単位体積あたりの粒子の表面エネルギーは大きくなり、凝集する傾向が強くなる。シリカが凝集すると、凝集した粒子間の凝集力はマトリックスの凝集力と比較して極端に弱いので、破壊開始点になりやすく、得られた樹脂組成物の力学強度は低下してしまう。
このような問題を解決する手段として、特許文献1には、カチオン性高分子を用いてシリカの表面を被覆することでシリカとマトリックスの親和性を向上させ、シリカを微分散することが開示されている。しかし、シリカフィラーとポリマーとは、イオン結合により親和しており、イオン結合は、シリカとマトリックスの共有結合と比較すると脆弱であるため、特に加熱条件下などでは充分な強度を発揮できないという問題があった。
また特許文献2には、シリカ系フィラーをゴム中に微分散させる方法として、シランカップリング剤とカチオン性高分子を混練する方法が開示されている。しかし、シランカップリング剤を用いてシリカの表面を均質に処理することは難しく、凝集を完全に抑えられないという問題があった。また、未反応のシランカップリング剤がゴムから経時的にブリードアウトするといった問題があった。
さらに特許文献3には、種々の高分子量を有するシランカップリング剤を用いた表面処理法が開示されている。しかし、低分子量でもシリカと完全に反応させることが難しいが、高分子量になることでさらに反応度が低下し、期待する物性が発現しないといった問題点があった。
特開2004−256801号公報 特開2003−221402号公報 特開2000−336209号公報
本発明は、樹脂組成物中のフィラーの分散性を向上させて、その配合効果を向上させることで、優れた特性を有する樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、樹脂100重量部に対して、籠状シルセスキオキサン化合物を0.001〜100重量部、および相溶化剤を該籠状シルセスキオキサン化合物100重量部に対して0.1〜1000重量部含有する樹脂組成物に関する。
本発明によれば、籠状シルセスキオキサン化合物および相溶化剤を含有することにより、籠状シルセスキオキサン化合物の配合効果を向上させることができ、とくに、転がり抵抗を低減させ、ウェットグリップ性能および耐摩耗性を向上させたタイヤの製造に使用することが可能な樹脂組成物を提供することができる。
本発明の実施の形態について詳細を説明する。
本発明の樹脂組成物は、樹脂、籠状シルセスキオキサン化合物、および相溶化剤からなる。
樹脂としては、炭素数2〜9の直鎖状、環状、または分岐したアルケンあるいはアルキン、スチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、無水マレイン酸から選ばれる少なくとも1つの単量体からなる樹脂であることが好ましい。これらの単量体で構成される樹脂は比較的安価で汎用性が高く、また、耐引き裂き性能なども悪いため、籠状シルセスキオキサンを添加することで劇的にその効果を発揮することができる。
これらの単量体としては、例えば、アセチレン、エチレン、ブタン、ブタジエン、1−ブテン、2−ブテン、シクロヘキセン、ノルボルネン、イソプレンなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エチルなどが挙げられる。
これらの単量体からなる樹脂としては、例えば、ゴムが挙げられ、ゴムとしてはイソプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。なかでも、樹脂としては、汎用性が高く、高いフィラー充填効果が期待できることから、エラストマーであることがより好ましい。エラストマーとしては、特に限定されないが、例えばスチレン−ブタジエン共重合体などの架橋エラストマーやスチレンエチレンプロピレン、エチレンプロピレンエチレンジエンなどの熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
樹脂のガラス転移温度は100℃以下であることが好ましく、30℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましい。ガラス転移温度が100℃をこえると、室温や樹脂組成物の適用温度範囲で非常に硬く、籠状シルセスキオキサン化合物を添加したときの効果を十分に発揮することができない傾向がある。
樹脂のヨウ素価は、5mg/100mg以上であることが好ましい。ヨウ素価が5mg/100mg未満では、樹脂の側鎖に樹脂組成物の物性発現に充分な籠状シルセスキオキサン化合物を導入できない傾向がある。
二重結合以外の官能基として、樹脂がエポキシ基、カルボキシル基、チオール基、イソシアナト基、アルコキシル基、水酸基、アミノ基、エポキシ基からなる群から選ばれる1つの官能基を有することが好ましい。これらの官能基を有することで、樹脂と籠状シルセスキオキサンの反応性が向上する。
本発明の樹脂組成物中において、樹脂は架橋されていることが好ましい。架橋を行うことで樹脂組成物の強度は改善することから、樹脂組成物における用途の選択性が劇的に広がる。架橋の方法は特に限定されないが、従来公知の化学的方法や物理的方法、または電子線、ガンマ線、紫外線などの電磁波を用いた方法が挙げられる。化学的方法では、架橋剤で樹脂に共有結合を形成することで架橋することができる。架橋剤は特に限定されず、従来公知の架橋剤を用いてよい。架橋剤としては、例えば,硫黄、パーオキサイド系架橋剤、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアナト基、アルコキシル基、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、水酸基からなる群の少なくとも1つの官能基を1分子内に2個以上有するような分子が好適に用いられる。架橋には従来公知の架橋促進剤や触媒を用いてもかまわない。物理的方法として共有結合以外では、例えば樹脂をイオンや錯体形成で橋かけを行う架橋などが挙げられる。
籠状シルセスキオキサン化合物とは、3官能シランを加水分解した際に得られる多面体のクラスターのことをいう。分子的に籠状の多面体をとることにより、通常樹脂の補強に用いられるカーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの無機系フィラーと比較して比表面積が大きく、かつ、ナノサイズで分子分散に近い状態で分散するために強い補強効果を得ることができる。
籠状シルセスキオキサン化合物の1分子あたりの珪素原子数は7以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。1分子あたりの珪素原子数が7未満では、安定な籠状の形状を保持することができず、補強効果が発揮できない。また、籠状シルセスキオキサン化合物の1分子あたりの珪素原子数は20以下であることが好ましい。1分子あたりの珪素原子数が20をこえると、形状が不均質になり、密度分布ができやすくなることから、補強効果が得られにくい。また、粒子径が大きくなることでナノ分散することが難しく、さらには相分離することでかえって力学特性が悪化する場合もある。
籠状シルセスキオキサン化合物の粒子径は、20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。粒子径が20nmをこえると、籠状シルセスキオキサン化合物を配合することにより得られる特有の性質が失われてしまう傾向がある。
樹脂に対する籠状シルセスキオキサン化合物の付加の様式については特に限定されず、例えば、共有結合などの化学結合やイオン結合、配位結合などの物理結合が挙げられる。本発明の樹脂の力学特性に対する経時安定性や熱安定性の観点から共有結合が好ましい。例えば、樹脂と籠状シルセスキオキサンの結合様式が配位結合であれば加熱により樹脂との結合が切断されてしまい、凝集するなどの問題点が考えられる。
籠状シルセスキオキサン化合物は、チオール基、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、イソシアナト基、アルコキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する。籠状シルセスキオキサン化合物がこれらの官能基を有することで、樹脂組成物を構成する樹脂に化学的および/または物理的に付加することができる。化学的付加は例えば共有結合による付加が挙げられる。また、物理的付加は、例えば錯体形成反応が挙げられる。
籠状シルセスキオキサン化合物は、異なる2種以上を組み合わせて樹脂組成物に配合することが好ましい。そうすることで得られた樹脂組成物を用いてタイヤを製造したとき、充分に転がり抵抗を低減でき、さらに耐摩耗性を向上させることができる。
付加には必要として少なくとも2つの反応性官能基を有する多官能架橋剤をバインダーとして用いてもよい。架橋剤としては特に限定されず公知の架橋剤を用いることができる。架橋剤としては例えば多官能アクリルエステル、多官能エポキシ化合物、多官能のイソシアネート、多官能チオール、多官能アミノ化合物、多官能カルボン酸、ポリオール化合物、多官能シラノール化合物が挙げられる。
籠状シルセスキオキサン化合物の含有量は、樹脂100重量部に対して0.0001重量部以上、好ましくは0.0005重量部以上、より好ましくは0.0001重量部以上、さらに好ましくは0.01重量部以上、とくに好ましくは0.1重量部以上、もっとも好ましくは1重量部以上である。籠状シルセスキオキサン化合物の含有量が0.0001重量部未満では、籠状シルセスキオキサン化合物の効果を十分に発揮することができない。また、籠状シルセスキオキサン化合物の含有量は、樹脂100重量部に対して100重量部以下、好ましくは80重量部以下、より好ましくは40重量部以下、とくに好ましくは20重量部以下、もっとも好ましくは10重量部以下である。籠状シルセスキオキサン化合物の含有量が100重量部をこえると、籠状シルセスキオキサン化合物が相分離してしまい、耐引き裂き特性などの力学特性が著しく低下してしまう。
相溶化剤としては、樹脂と籠状シルセスキオキサン化合物を相溶化するものをいい、高い相溶性を有することが好ましい。高い相溶性とは、相溶化剤と樹脂とをブレンドしたあと、直径10μm以下のドメインを生成することをいう。ドメインの直径が10μmをこえると、充分な強度が発揮できない。ドメインの直径は4μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
相溶化剤は、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ビニル基、チオール基、エポキシ基、イソシアナト基、アルコキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む化合物であることが好ましい。これらの官能基を有することで、籠状シルセスキオキサン化合物と相溶化剤を反応させることができ、耐熱性や経時安定性を飛躍的に向上することができる。このような相溶化剤としては、例えば、2元、3元共重合体などの共重合体が挙げられる。用いる樹脂の種類により相溶化剤は選ばれるが、好ましくは混ぜようとする樹脂の単量体単位または、単量体と類似した構造を有することが好ましい。相溶化剤の種類は相溶化の目的に合えば特に限定されないが、例えば2元共重合体には、低密度ポリエチレングラフトポリスチレン(LDPE−g−PS)やグリシジルメタクリレート変性エチレン(E−GMA)などが好適に用いられる。他にエチレンプロピレンゴム(EPDM)やスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン樹脂(SEPS)なども好適に用いられる。
相溶化剤と籠状シルセスキオキサンとを反応させる場合、官能基の組み合わせにより従来公知の反応を行なうことができる。従来公知の方法としては、溶液中での均質反応、個相、液相の不均質反応などが挙げられ、ラジカル反応や酸塩基反応が挙げられる。必要に応じてラジカル開始触媒や、カチオン性触媒などの酸、塩基触媒を用いてもかまわない。
相溶化剤の含有量は、籠状シルセスキオキサン化合物100重量部に対して、0.1重量部以上であることが好ましく、1重量部以上であることがより好ましく、5重量部以上であることがさらに好ましい。相溶化剤の含有量が0.1重量部未満では、籠状シルセスキオキサンを被覆するのに充分な相溶化剤が存在しないことから、相溶化の効果が乏しい。
本発明の樹脂組成物は、ゴム組成物であることが好ましく、タイヤ用ゴム組成物、筐体用ゴム組成物または免振用ゴム組成物であることが好ましく、とくにタイヤ用ゴム組成物であることが好ましい。
タイヤ用ゴム組成物とする場合、一般的に使用される補強用充填剤、軟化剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤等を含有していることが好ましい。
補強用充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、クレー、タルク等が挙げられるが、湿潤面で良好なグリップ特性を示すことから、とくにシリカが好ましい。
シリカの含有量は、樹脂100重量部に対して、10重量部以上であることが好ましく、20重量部以上であることがより好ましい。シリカの含有量が10重量部未満では、シリカ配合の補強効果をほとんど発現しない。また、シリカの含有量は、樹脂100重量部に対して、200重量部以下であることが好ましく、100重量部以下であることがより好ましい。シリカの含有量が200重量部をこえると、シリカ充填ゴムが脆化する。
本発明の樹脂組成物は、シリカに対して籠状シルセスキオキサンを配合することにより、力学強度を向上することができるのでシリカ配合系での弱点である摩耗特性を大幅に改善することができる。
補強用充填剤としてシリカを含有する場合、シランカップリング剤を併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、タイヤ工業において一般的に使用されるSi266などが用いられる。
本発明の樹脂組成物をタイヤ用ゴム組成物とする場合、該ゴム組成物は、トレッド、サイドウォール、カーカス、インナーライナー、ビード等のタイヤ部材とすることが好ましい。なかでも、籠状シルセスキオキサンおよび相溶化剤の効果を充分に引き出すことができることから、トレッドとすることがとくに好ましい。
本発明の樹脂組成物を用いてタイヤを製造することができる。本発明により、グリップ特性などのほかの機能を損なうことなく、引き裂き強度を向上することができるので、耐摩耗性に優れたタイヤを製造することができる。
実施例にもとづいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に実施例および比較例で用いた各種薬品について説明する。
SBR:JSR(株)製のSBR1502(スチレン含量23.5重量%、ガラス転移温度:−53℃、ヨウ素価:>200mg/100mg)
ジメトキシメチルシリルエチルシクロヘキシルPOSS:トーメンプラスチック販売のメトキシ基導入籠状シルセスキオキサン(1分子あたりの珪素原子数:8、粒子径:1nm)
アミノプロピルシクロヘキシルPOSS:トーメンプラスチック販売のアミノ基導入籠状シルセスキオキサン(1分子あたりの珪素原子数:8、粒子径:1nm)
TH1550:トーメンプラスチック販売のチオール基導入籠状シルセスキオキサン(1分子あたりの珪素原子数:8、粒子径:1nm)
触媒:アデカオプトマーSP170
相溶化剤A:日本油脂(株)製のモディパーA3170(LDPE−g−PS共重合体)
相溶化剤B:住友化学工業(株)製のボンドファーストE(E−GMA共重合体、エポキシ基含有)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
ステアリン酸:日本油脂(株)製
シリカ:デグサジャパン(株)製のVN3
シランカップリング剤:デグサジャパン(株)製のSi266
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学工業(株)製
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
<未加硫ゴム組成物の作製>
(実施例1の未加硫ゴム組成物)
予め、バンバリーミキサーにて、それぞれ表1に示す配合量のジメトキシメチルシリルエチルシクロヘキシルPOSSおよび相溶化剤Aを80℃で2分間混練し(第一混練工程)、得られた混練物に、それぞれ表1に示す配合量のSBR、シリカ、Si266、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤を添加して、80℃で5分間混練した(第二混練工程)。次に、得られた混練物に、それぞれ表1に示す配合量の硫黄、加硫促進剤TBBSおよび加硫促進剤DPGを添加して、混練することにより(第三混練工程)、実施例1の未加硫ゴム組成物を作製した。
(実施例2の未加硫ゴム組成物)
第一混練工程として、それぞれ表1記載の配合量のアミノプロピルシクロヘキシルPOSS、TH1550、触媒および相溶化剤Bを混練した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の未加硫ゴム組成物を作製した。
(比較例1の未加硫ゴム組成物)
第一混練工程をおこなわない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の未加硫ゴム組成物を作製した。
(比較例2の未加硫ゴム組成物)
第一混練工程をおこなわず、表2に示す配合量のアリルイソブチルPOSSを第二混練工程で添加した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の未加硫ゴム組成物を作製した。
(比較例3の未加硫ゴム組成物)
第一混練工程をおこなわず、表2に示す配合量のTH1550を第二混練工程で添加した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の未加硫ゴム組成物を作製した。
<試験用ゴム組成物の作製>
前記で得られた実施例1〜2および比較例1〜3の未加硫ゴム組成物をそれぞれ、160℃で20分間プレス加硫することにより、実施例1〜2および比較例1〜3の試験用ゴム組成物を作製した。
試験用ゴム組成物を以下の試験に使用した。
(転がり抵抗試験)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪10%、動歪2%の条件下で、各試験用ゴム組成物のtanδを測定し、比較例1のtanδを100として、下記計算式によりそれぞれ指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗特性が優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(比較例のtanδ/各配合のtanδ)×100
(摩耗試験)
ランボーン摩耗試験機にて、温度10℃、スリップ率20%、試験時間5分間の条件で各試験用ゴム組成物のランボーン摩耗量を測定した。そして、該摩耗量から容積損失をそれぞれ計算し、比較例1の損失量を100として、下記計算式によりそれぞれ指数表示した。指数が大きいほど耐摩耗性が優れることを示す。
(耐摩耗性指数)=(比較例の損失量/各配合の損失量)×100
(ウェットスキッド試験)
スタンレー社製のポータブルスキッドテスターを用いてASTM E303−83の方法にしたがって、各試験用ゴム組成物を測定し、比較例1の測定値を100として下記計算式で指数表示した。指数が大きいほどウェットグリップ性能が優れる。
ウェットグリップ指数=(各配合の数値/比較例の数値)×100
以上の試験結果を表1および2にそれぞれ示す。
<試験用タイヤの作製>
前記で得られた実施例1〜2および比較例1〜3の未加硫ゴム組成物をトレッド形状にし、他のタイヤ部材と貼りあわせて、160℃で20分間プレス加硫することにより、実施例1〜2および比較例1〜3の試験用タイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を作製した。
(操縦安定性試験)
このタイヤを用いて、アスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。その際における蛇行時の操縦安定性をテストドライバーが5点満点で評価した。
数値の大きいほうが操縦安定性が良いことを示している。
(5:良い、4:やや良い、3:普通、2:やや悪い、1:悪い)
(摩耗試験)
1周5kmのテストコースを80km/hで走行し、10000km走行後の残溝を測定した。比較例と実施例の残溝の比から摩耗指数を評価した。指数が大きいほど耐摩耗性能が優れる。
(耐摩耗性指数)=(各タイヤの残溝値)/(比較例1の残溝値)
以上の試験結果を表1および2にそれぞれ示す。
Figure 0004708881
Figure 0004708881

Claims (2)

  1. ゴム成分100重量部に対して、
    籠状シルセスキオキサン化合物を0.001〜100重量部、および
    相溶化剤を該籠状シルセスキオキサン化合物100重量部に対して0.1〜1000重量部含有し、
    前記相溶化剤が、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ビニル基、チオール基、エポキシ基、イソシアナト基、アルコキシル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を含む化合物であゴム組成物。
  2. 前記相溶化剤が前記ゴム成分の単量体単位を有する化合物である請求項1記載のゴム組成物
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