JP4708868B2 - クランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法 - Google Patents

クランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法 Download PDF

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Description

本願発明は、エンジンを構成するシリンダブロックと、クランクケース上部及びミッションケース上部とを含めて一体的に重力鋳造する方法に関する。
従来より、例えば、自動二輪車等のエンジンを構成するシリンダブロックは鋳造によって製造されている。例えば、低圧鋳造やダイカスト鋳造によってシリンダブロックを鋳造する方法が知られている。
一方、例えば、自動二輪車のエンジンの場合、前輪と後輪の間の限られたスペースに設けられるフレームにエンジンやミッションを搭載しなければならない。また、このフレーム上部に燃料タンクを設け、その下部にエンジンを設けて後輪を駆動するような構造であるため、構造上、前輪側にシリンダ、後輪側にミッションが配置される。
このようなエンジンの場合、例えば、シリンダブロックやクランクケース上部、及びミッションケース上部をダイカスト法で別々に鋳造し、これらを組合わせてエンジンを組立てる方法が一般的に用いられている。
この種の従来技術として、ダイカストで鋳造するシリンダブロックにおいて、ブリッジ部を傾斜面にすることにより、捨中子を使用してウォータージャケット部を形成することができるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、鋳造機に関する従来技術としては、本出願人が先に出願した、傾動可能に構成された分割構造の金型と、この金型を開閉する開閉手段と、この金型内に溶湯(溶かしたアルミニウム合金等)を注入(充填)するとりべを設け、金型内に注入(充填)した溶湯を加圧シリンダで加圧するようにした傾動加圧式金型鋳造機がある(例えば、特許文献2参照)。
特開平1−110861号公報(第2頁、図2,3) 特公昭55−48904号公報(第1,2頁、図1−4)
ところで、前記したようにシリンダブロックとクランクケース上部、及びミッションケース上部とを別々にダイカスト鋳造し、これらを組合わせてエンジンを組立てる場合、個々の鋳物の寸法精度を保つ必要があるとともに、これらの合せ面におけるシール性を確保しなければならない。
一方、複数気筒のシリンダブロックをクローズドデッキ構造とすることにより、シリンダブロック上部での真円度を確保する設計のエンジンもある。しかし、クローズドデッキ構造の場合、型抜きが困難になるのでダイカストでの鋳造は難しい。また、ダイカスト法で、前記したようにシリンダブロックとクランクケース上部及びミッションケース上部とを含むような比較的大きく複雑な形状の鋳物を一体的に鋳造するのは困難である。
しかしながら、前記シリンダブロックとクランクケース上部、及びミッションケース上部を一体的に鋳造することにより、加工完成品(鋳造時)の精度を高めることができるとともに製造コストの削減を図ることができるので、これらシリンダブロックとクランクケース上部、及びミッションケース上部を一体的に鋳造したい、という要望がある。このような要望に対し、前記特許文献1,2では対応することはできない。
そこで本願発明は、シリンダブロックとクランクケース上部及びミッションケース上部を、高精度で一体的に鋳造することができる鋳造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本願発明は、シリンダブロックとクランクケース上部とミッションケース上部とを重力鋳造で一体的に鋳造するクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法であって、前記シリンダブロック側を下側、前記クランクケース上部側を上側にしてクランクケース合面を上向きにした金型を配置し、該金型の上部に、左右方向の位置決めと上下方向の位置決めとをした上型シェル中子を設け、該上型シェル中子に押し湯溜り形状を設け、前記クランクケース上部の反ミッションケース側上方に設けた溶湯溜りから注入した溶湯を自重力で前記金型内へ注入し、該溶湯をクランクケース上部からシリンダブロックに充填するとともにミッションケース上部に充填した後、前記上型シェル中子に設けた押し湯溜り形状に充填し、前記クランクケース上部の反ミッションケース側上方に設けた溶湯溜りとミッションケース上部に配置した前記押し湯溜り形状とに充填した部分の溶湯を押し湯として利用するようにしている。これにより、クランクケース上部の反ミッションケース側の広い範囲から、シリンダブロック、クランクケース上部及びミッションケース上部へと迅速に溶湯を注入(充填)し、この溶湯を注入したクランクケース上部の上型シェル中子に設けた押し湯溜り形状と溶湯溜りの溶湯を押し湯として利用して安定した鋳造を行うことができる。
また、前記クランクケース上部側を上側にした前記金型を、前記溶湯溜りが下方に位置する所定角度に傾斜させた状態とし、前記クランクケース上部の反ミッションケース側上方に設けた溶湯溜りの溶湯の自重力でクランクケース上部からシリンダブロックに溶湯を充填し、その後、金型をほぼ水平状態にしてミッションケース上部に設けた前記上型シェル中子の押し湯溜り形状にも溶湯の自重力で充填するようにすれば、シリンダブロックとクランクケース上部へは傾斜鋳造で緩やかに溶湯を注入(充填)し、その後、ミッションケース上部へは金型をほぼ水平状態にして速度を上げた迅速な溶湯の注入(充填)を行うので、金型内全体への安定した溶湯の注入ができる。
さらに、前記上型シェル中子を前記押し湯溜り形状の溶湯がスムーズに充填されるように一定温度に加熱し、該上型シェル中子の押し湯溜り形状の溶湯を前記クランクケース上部側から補給して鋳造するようにすれば、上型シェル中子において良好な押し湯効果が得られる鋳造を行うことができる。
さらに、前記シリンダブロックを形成する金型と上型シェル中子との間にスカートシェル中子を設けてクランクケースとシリンダブロックとの間の肉抜きをすれば、シリンダブロックとクランクケース上部とを一体的に鋳造しつつ、その間における肉抜きを行って軽量化を図ることができる。
また、前記シリンダブロックがクローズドデッキタイプであっても、シリンダブロックへの安定した溶湯の注入を行って精度よく鋳造することができる。
さらに、前記シリンダブロックの内側を形成するシリンダボア金型内に冷却部材を設けて該シリンダボア金型を所定温度に冷却するようにすれば、シリンダ内の巣の発生をより効果的に防止することができる。
その上、前記金型の溶湯注入側に位置する前部金型をエアー冷却して該前部金型の温度が所定温度以上にならないようにすれば、より巣の発生と湯廻り不良を防止することができる。
本願発明は、以上説明したような手段により、シリンダブロックとともにクランクケース上部、及びミッションケース上部を含むシリンダブロックを高精度で一体的に生産(鋳造)することが可能となる。
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の一実施の形態を示す鋳造方法に用いる金型を模式的に示す縦断面図である。図9は、本実施の形態に係る方法で製造した鋳物を組立てたエンジン28を示す右側面図である。以下の実施の形態では、傾斜鋳造から重力鋳造へと移行して、シリンダブロックとクランクケース上部、及びミッションケース上部を一体的に鋳造する例を説明する。また、この実施の形態では、直列4気筒エンジンのシリンダブロックを例を説明する。
まず、図9に基いてエンジンの全体構成を説明する。図9は自動二輪車のエンジンを示す左側面図であり、図示する左側が前輪側、右側が後輪側である。このエンジン28は、シリンダブロック21の上部が所定角度で前輪側へ傾斜し、このシリンダブロック21の下部にクランクケース上部22が位置し、このクランクケース上部22の後輪側にミッションケース上部23が一体形成されている。シリンダブロック21の上部にはシリンダヘッド29が設けられている。31は吸気管であり、32は排気管である。図示するクランクケース上部22とミッションケース上部23との下面が合面24であり、その下部にクランクケース下部30が設けられている。以下の鋳造では、このシリンダブロック21を下側、クランクケース上部22を上側にしてクランクケース合面24を上向きにした状態で鋳造する。
次に、図1に基いて、この実施の形態の金型1を水平状態で説明する。図示するように、金型1としては、シリンダブロック21を下側にし、クランクケース上部22側を上側にしてクランクケース合面24を上向きにした状態で、このシリンダブロック21とクランクケース上部22及びミッションケース上部23を一体的に鋳造するように構成されている。
この金型1には、シリンダブロック21とクランクケース上部22からミッションケース上部23の下側に設けられた下部金型2と、シリンダブロック21とクランクケース上部22との前面(図の右側)に設けられた前部金型3と、シリンダブロック21とクランクケース上部22及びミッションケース上部23の側面のそれぞれに設けられた側部金型(図の紙面直交方向に位置するため省略)と、ミッションケース上部23の後面(図の左側)に設けられた後部金型4と、反ミッションケース側のクランクケース上部22側から溶湯を注入する湯口5が形成された湯口金型6とが設けられている。
この湯口金型6は、クランクケース上部22の合面24側(図示する上側)の幅方向(図の紙面直交方向)全幅から溶湯をクランクケース上部22に注入できるように構成されている。また、この湯口金型6に設けられた湯口5は、クランクケース上部22へスムーズに溶湯を注入できるように、このクランクケース上部22の端部から反クランクケース側に向けて所定の角度で傾斜するように形成されている。
このように、この実施の形態の金型1としては、これら下部金型2と前部金型3と両側部の側部金型と後部金型4と湯口金型6とで主として構成されている。
また、下部金型2には、シリンダブロック21にシリンダボアを形成するシリンダボア金型7が設けられている。この実施の形態では、シリンダボア金型7の内部に、水冷却パイプ8が設けられている。この水冷却パイプ8は、シリンダボア金型7の過冷却による湯廻り不良と、シリンダボア金型7の過昇温による凝固遅れで巣が発生することとをぼうしするために、好ましい温度にシリンダボア金型7を冷却できるように構成されている。この水冷却パイプ8による冷却は、シリンダボア金型7の温度が予め設定された所定温度に達した時点で自動的に起動するように構成されている。この所定温度としては、アルミニューム合金を鋳込む場合、例えば、シリンダボア金型7が470℃〜500℃程度で冷却を開始するように設定される。
さらに、下部金型2と前部金型3との間のシリンダブロック21の部分には、このシリンダブロック21に水ジャケットを形成するための水ジャケットシェル中子9が設けられている。この水ジャケットシェル中子9は、シリンダブロック21内の所定位置に水ジャケットを形成してクローズドデッキタイプのシリンダブロックを鋳造するように構成されている。この水ジャケットシェル中子9は、下端の一部を下部金型2に嵌合させることによって支持されている。この説明では、クローズドデッキタイプのシリンダブロック21を説明しているが、シリンダブロック21はオープンデッキタイプであってもよい。
また、この水ジャケットシェル中子9の上部に位置するシリンダブロック21とクランクケース上部22との間の部分には、このシリンダブロック21とクランクケース上部22との間のスカート部の肉抜きを行うためのスカートシェル中子10が設けられている。これら水ジャケットシェル中子9とスカートシェル中子10は、砂型(シェルモールド)で形成されている。
さらに、前部金型3の前面には、この前部金型3をエアー冷却するためのエアー冷却器13が設けられている。13aは、エアー冷却器13の冷却エアー通路(冷却液通路としての使用も可能)である。このエアー冷却器13を設けることにより、毎回の鋳込みで前部金型3の温度が上昇して、凝固遅れが発生し、巣が発生する場合があるので、前部金型3の温度が所定温度以上にならないように前部金型3の温度上昇を抑えている。この前部金型3の冷却にエアー冷却を採用することにより、緩やかな冷却を行って前部金型3の温度が所定温度以下にならない程度の冷却をして、巣の発生を防止しつつ、湯廻りの安定化を図っている。このエアー冷却器13で冷却する前部金型3の温度としては、アルミニューム合金を鋳込む場合、例えば、350℃〜400℃程度に設定される。
そして、クランクケース上部22とミッションケース上部23との上部には、これらクランクケース上部22とミッションケース上部23との内部壁面を形成するための上型シェル中子11が設けられている。この上型シェル中子11は、前記後部金型4と側部金型とによって上下左右方向に位置決めされている。上型シェル中子11は、砂型(シェルモールド)で形成されている。この上型シェル中子11のクランクケース上部22とミッションケース上部23とに突出する部分は複雑な形状であるため、図では、最も突出する部分の概略のみを二点鎖線で示している。
この上型シェル中子11と前記湯口金型6との間に、前記湯口5が形成されている。この湯口5は、所定の開口寸法で形成されるとともに、所定容積の溶湯溜り15として利用できる容積で形成されている。この溶湯溜り15の容積としては、溜められた溶湯が鋳造時に所定の自重力をかける押し湯として利用できる溶湯を溜めることができる容積で形成される。
また、この上型シェル中子11と前記前面金型3との間の開口面積(図示する寸法wと、紙面直交方向の寸法とによる面積)は、湯口5から注入される溶湯の流入スピードを決定するため、この開口面積が溶湯の流入スピードを確保できる大きさとなるように、クランクケース上部22の前壁部(図の右側壁部)の肉厚を厚くしている。
さらに、上型シェル中子11には、クランクケース上部22における各気筒間のブリッジ部25(後述する図5に示す)やミッションケース上部23のブリッジ部25(図5)に連なるように、ケース合面24側に押し湯溜り16が設けられている。この押し湯溜り16は、平面視において、前記湯口5側からミッションケース側にかけて延びるような形状となっている。このように押し湯溜り16を湯口5側からミッションケース側にかけて延びる形状とすることにより、傾斜鋳造から重力鋳造へと移行するときに、溶湯がスムーズに押し湯溜り16に溜められるように構成されている。
また、前記上型シェル中子11は、図示しない電気ヒータによって所定温度に加熱されて使用される。この上型シェル中子11を加熱して余熱を保つことにより、鋳造時の溶湯の流れをスムーズに行えるようにして、前記押し湯溜り16の溶湯がスムーズに充填されるようにしている。しかも、このように上型シェル中子11を余熱することにより、雰囲気温度の低下による影響で押し湯溜り16による押し湯効果に影響を及ぼし、押し湯直下に巣が発生することを防止して、安定した鋳造を行うこともできる。この上型シェル中子11の余熱としては、アルミニューム合金を鋳込む場合、例えば、60℃〜100℃程度に設定される。この余熱を保つ手段としては、電気ヒータ以外の他の加熱手段でもよい。
さらに、前記湯口金型6の上部には、溶湯を注入するための注湯漏斗を備えた溶湯注入器12(所謂、「とりべ」)が設けられている。この溶湯注入器12は、所定量の溶湯を注入できる大きさで形成されている。
以上のように構成された金型1によれば、後述する図4,5に示すように、4気筒の幅方向に広い反ミッションケース側のクランクケース上部22から溶湯を注入し、このクランクケース上部22から幅方向に狭いミッションケース上部23へと溶湯を注入する。これにより、金型1内での溶湯温度の降下による湯流れ悪化で細部に溶湯が流れ難くなるのを防いでいる。すなわち、型容積の大きい方から型容積の小さい方へ溶湯を流すことにより、溶湯がスムーズに流れるようにしている。
図2(a),(b) は、図1に示す金型による鋳造方法の手順を示す説明図であり、傾斜鋳造の状態を示す縦断面図である。図3(a),(b) は、図2に続く鋳造方法の手順を示す説明図であり、重力鋳造の状態を示す縦断面図である。これらの図面に基いて、鋳造方法の手順を以下に説明する。なお、これらの図では、溶湯が充填されていく概略を点で示している。
図2(a) に示すように、鋳造開始時には金型1を所定の角度で傾斜させた傾斜鋳造によって溶湯を注入する。この時、溶湯はクランクケース上部22のシリンダブロック21の幅方向の広い範囲から緩やかに注入される。このように、鋳造開始時に傾斜鋳造で溶湯の流れを緩やかに行って鋳造することにより、スムーズに溶湯を金型1と各中子9〜11との間へ安定して注入するようにしている。つまり、傾斜鋳造による流し込みの利点を利用している。
また、このようにシリンダブロック21へ溶湯が注入されている状態で、シリンダボア金型7の温度が所定温度に達したことを図示しない温度検出器で検出すると、このシリンダボア金型7内に設けられた水冷却パイプ8内に所定温度の水が供給されて、シリンダボア金型7が冷却される。これにより、シリンダボア金型7の過冷却によって生じる湯廻り不良による形状不良と、過昇温によるシリンダブロック21の巣の発生とを効率良く防止している。この例では水冷却を説明したが、水冷却以外でもよく、エアー冷却でもよい。
次に、図2(b) に示すように、所定量の溶湯を金型1内に注入した後、徐々に金型1を水平状態にして、重力鋳造へと移行させる。この傾斜鋳造から重力鋳造へ移行させるタイミングとしては、溶湯がシリンダブロック21に注入(充填)された以降で、クランクケース上部22へ注入(充填)される段階以降に行われる。
次に、図3(a) に示すように、金型1をほぼ水平状態にして、クランクケース上部22からミッションケース上部23へと重力鋳造によって溶湯が注入される。この時、湯口5に所定容積の溶湯溜り15を形成しているので、この溶湯溜り15に溜められた溶湯の自重力によってクランクケース上部22からミッションケース上部23へと溶湯が安定して注入される。つまり、重力鋳造による落し込みの利点を利用して、溶湯充填のスピードアップを図っている。また、このように溶湯充填のスピードアップを図ることにより、形状が複雑で厚肉部が少なく湯廻り性が悪いミッションケース上部23への安定した溶湯の注入を図っている。しかも、幅方向に広いクランクケース上部22から幅方向に狭いミッションケース上部23へと溶湯が注入されるので、断面積減少による点でも溶湯充填のスピードアップを図っている。このように、シリンダブロック21の部分に溶湯が注入された時点以降、クランクケース上部22とミッションケース上部23との部分への溶湯の充填はスピードアップを図るような傾斜条件としている。
さらに、このように金型1内に注入される溶湯は、これらクランクケース上部22とミッションケース上部23とに充填された後、上型シェル中子11に設けられた押し湯溜り16にも、所定量の溶湯が溜るまで湯口5から注入される。
そして、図3(b) に示すように、湯口5に設けられた溶湯溜り15と、上型シェル中子11に設けられた押し湯溜り16とに所定量の溶湯が溜められた状態で溶湯の注入を終え、その状態で冷却される。これら溶湯溜り15と押し湯溜り16との溶湯によって、所定の自重力がクランクケース上部22とミッションケース上部23とにかけられながら、また、凝固収縮分がこれら溶湯溜り15と押し湯溜り16とに溜められた溶湯が補充されて、シリンダブロック21とクランクケース上部22及びミッションケース上部23とが一体となった鋳物が形成される。
このように、一般的な傾斜鋳造では湯口5に溶湯溜り15を設けないが、この実施の形態では溶湯溜り15を設け、シリンダブロック21とクランクケース上部22とミッションケース上部23とを一体としたことにより製品形状的に溶湯注入口が狭くなる問題を解決している。加えて、通常、傾斜鋳造では重力による圧力は殆ど利用しないが、この溶湯溜り15で定置式重力鋳造のような溶湯の自重力を併用して、注入口が狭いことで鋳込みが困難になる問題を解決している。つまり、この実施の形態では、傾斜鋳造(流し込み)の利点と重力鋳造(落とし込み)の利点とを複合利用することにより、鋳造性向上を図っている。
以上のように、クランクケース上部22からシリンダブロック21へ溶湯を流して充填した後、ミッションケース上部23へ溶湯を流して充填し、その後、クランクケース上部22に設けた溶湯溜り15の溶湯と、上型シェル中子11に設けた押し湯溜り16の溶湯とを押し湯として用いることにより、安定してシリンダブロック21とクランクケース上部22とミッションケース上部23とが一体となった鋳物(製品)を生産することができるようにしている。
図4は、図3に示す鋳造方法で鋳込んだ鋳物の上型シェル中子11の取外し前の状態を示す平面図である。図示するように、前記したように金型1で鋳造された鋳物26を金型1から取外した状態では、上型シェル中子11の押し湯溜り16に溜められた溶湯が硬化して鋳物26と一体的に取り外される。この図に示すように、上型シェル中子11に設けられた押し湯溜り16は、溶湯を注入する湯口の溶湯溜り15(図では溶湯溜り15(図1参照)で硬化した金属塊(15a)を示す)からミッションケース側(図示する上側)に向けて延びるような形状となっており、前記した傾斜鋳造から重力鋳造へと移行するときに溶湯が溜りやすい形状としている。つまり、このように押し湯溜り16を略長円形断面で湯口5側(図1参照)からミッションケース側に向けて形成することにより、傾斜鋳造から重力鋳造へと移行するときに金型1の角度を変化させると、溶湯がスムーズに押し湯溜り16へと溜るようにしている。
このように、この実施の形態では、傾斜鋳造から重力鋳造へ移行する時の傾斜条件とともに、溶湯通路の確保を必要最小限で実施し、製品の軽量化と鋳造品の品質を確保している。
なお、図4に示すように金型1から取り出された鋳物26は外気で急速冷却されるので、後述する図5に示すように、大きな容積のシリンダブロック21からクランクケース上部22にかけての部分と、比較的に薄肉のミッションケース上部23の部分とに凝固収縮差を生じるが、クランクケース上部22とミッションケース上部23との間の形状は、この凝固収縮差の力を分散するような形状で形成されている。
図5は、図4に示す鋳物から上型シェル中子を取外した鋳物の斜視図であり、図6は、図5に示す鋳物の正面図である。図7(a) は、図6に示す鋳物の平面図であり、(b) は同鋳物の底面図、図8(a) は、図6に示す鋳物の右側面図であり、(b) は同鋳物の左側面図、図9は、図5に示す鋳物を組立てたエンジンを示す左側面図である。これらの図では、溶湯溜り15(図1)及び押し湯溜り16で硬化した溶湯を、それぞれ金属塊15aと金属塊16aとして示している。なお、図7(a),(b) 、図8(a),(b) は、一体的に形成された鋳物26を図示したものである。
図5,6に示すように、シリンダブロック21とクランクケース上部22及びミッションケース上部23を一体的に鋳造した状態の鋳物26は、クランクケース上部22とミッションケース上部23との反シリンダブロック21側に、前記溶湯溜り15(図1)において硬化した金属塊15aが一体となった状態である。この鋳物26は、複数気筒の幅方向に広いクランクケース上部22から溶湯が注入され、このクランクケース上部22から幅方向に狭いミッションケース上部23へと溶湯が迅速に注入されて一体的に形成されている。このように一体的に形成された鋳物26の硬化した溶湯溜り15(図1)の部分は、クランクケース上部22とミッションケース上部23とに金属塊15aとして残る。
また、図7(a) に示すように、金型1の内部に設けられたスカートシェル中子10(図1参照)によって、シリンダブロック21とクランクケース上部22との間の肉抜きが図られている。図示する27が肉抜き部である。この肉抜き部27は、シリンダブロック21の気筒数やミッションケース上部23との接続形状等に応じて好ましい形状とすればよい。
さらに、図7(b) に示すように、この実施の形態のシリンダブロック21はクローズドデッキであり、シリンダボアの周囲デッキ部に冷却通路が形成されていない。このようなクローズドデッキのシリンダブロック21でも、前記したような鋳造方法によって、シリンダブロック21とクランクケース上部22、及びミッションケース上部23を含むように一体的に鋳造することが安定してできる。
図8(a),(b) に示すように、このように、シリンダブロック21とクランクケース上部22、及びミッションケース上部23とが一体的に鋳造された鋳物26は、クランクケース上部22とミッションケース上部23との合面24側に溶湯溜り15の部分に残った金属塊15aと押し湯溜り16の部分に残った金属塊16aとが一体的に硬化した状態となっているので、これらの金属塊15a,16aは機械加工によって切除される。そして、合面24側が機械加工で仕上げられるとともに、シリンダブロック21の頂部も機械加工によって仕上げられる。
この図8(a),(b) は、幅方向の寸法が異なるクランクケース上部22とミッションケース上部23とを上側にした鋳物26を斜め下方から見ているため、合面24のクランクケース上部22側とミッションケース上部23側とに段差がある記載となっているが、この合面24の側面視は、図1に示すように一直線である。
図9に示すように、鋳造でシリンダブロック21とクランクケース上部22、及びミッションケース上部23とを一体的に形成した場合、エンジン28の組立時に接合面が減って容易に組立てることができる。図示する例では、上部にシリンダヘッド29、下部にクランクケース下部30を接合すれば、エンジン28の外形を形成する構成の組立てがほぼ完了する。
しかも、前記実施の形態では、シリンダブロック21をクローズドデッキタイプとしているため、高い剛性で変形の少ない高寿命のシリンダブロック21にクランクケース上部22とミッションケース上部23とを一体的に形成して、高出力向きのエンジンの構成として高精度で鋳造することもできる。
また、シリンダブロック21の上端からクランクケース上部22の合面24、すなわち、この例ではクランク軸軸芯までの図示する寸法hを正確に保つことができる。この寸法hは、ピストン等の他の構成との関係やシリンダ排気量との関係で重要な寸法であり、前記実施の形態に係る方法で製造した鋳物26(図5,8参照)を用いることにより、エンジン性能やエンジン組立て時の調整が容易となり、生産性向上を図ることができる。
なお、前記実施形態では、直列4気筒エンジンのシリンダブロックを例に説明したが、本願発明は、直列2気筒や直列6気筒、その他のエンジンのシリンダブロックであっても、シリンダブロックとクランクケース上部及びミッションケース上部までを一体的に鋳造する場合には適用可能であり、前記実施の形態に限定されるものではない。
また、前記実施の形態では、傾斜鋳造における流し込みの利点と重力鋳造における落し込みの利点とを複合利用することによって鋳造性向上を図っているが、気筒数や鋳造条件によっては、重力鋳造のみであってもよい。
さらに、前述した実施形態は一例を示しており、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は前述した実施形態に限定されるものではない。
本願発明に係るクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法は、クランクケース上部とミッションケース上部とを含んだシリンダブロックを安定した精度を保って一体的に鋳造したい場合に好適に利用できる。
本願発明の一実施の形態を示す鋳造方法に用いる金型を模式的に示す縦断面図である。 (a),(b) は、図1に示す金型による鋳造方法の手順を示す説明図であり、傾斜鋳造の状態を示す縦断面図である。 (a),(b) は、図2続く鋳造方法の手順を示す説明図であり、重力鋳造の状態を示す縦断面図である。 図3に示す鋳造方法で鋳込んだ鋳物の上型シェル中子取外し前の状態を示す平面図である。 図4に示す鋳物から上型シェル中子を取外した状態の斜視図である。 図5に示す鋳物の正面図である。 (a) は、図6に示す鋳物の平面図であり、(b) は、図6に示す鋳物の底面図である。 (a) は、図6に示す鋳物の右側面図であり、(b) は、図6に示す鋳物の左側面図である。 図5に示す鋳物を組立てたエンジンを示す左側面図である。
符号の説明
1…金型
2…下部金型
3…前部金型
4…後部金型
5…湯口
6…湯口金型
7…シリンダボア金型
8…水冷却パイプ
9…水ジャケットシェル中子
10…スカートシェル中子
11…上型シェル中子
12…溶湯注入器
13…エアー冷却器
15…溶湯溜り
16…押し湯溜り
21…シリンダブロック
22…クランクケース上部
23…ミッションケース上部
24…合面
25…ブリッジ部
26…鋳物
27…肉抜き部
28…エンジン
29…シリンダヘッド
30…クランクケース下部

Claims (7)

  1. シリンダブロックとクランクケース上部とミッションケース上部とを重力鋳造で一体的に鋳造するクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法であって、
    前記シリンダブロック側を下側、前記クランクケース上部側を上側にしてクランクケース合面を上向きにした金型を配置し、
    該金型の上部に、左右方向の位置決めと上下方向の位置決めとをした上型シェル中子を設け、該上型シェル中子に押し湯溜り形状を設け、
    前記クランクケース上部の反ミッションケース側上方に設けた溶湯溜りから注入した溶湯を自重力で前記金型内へ注入し、
    該溶湯をクランクケース上部からシリンダブロックに充填するとともにミッションケース上部に充填した後、前記上型シェル中子に設けた押し湯溜り形状に充填し、
    前記クランクケース上部の反ミッションケース側上方に設けた溶湯溜りとミッションケース上部に配置した前記押し湯溜り形状とに充填した部分の溶湯を押し湯として利用するクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法。
  2. 前記クランクケース上部側を上側にした前記金型を、前記溶湯溜りが下方に位置する所定角度に傾斜させた状態とし、前記クランクケース上部の反ミッションケース側上方に設けた溶湯溜りの溶湯の自重力でクランクケース上部からシリンダブロックに溶湯を充填し、その後、金型をほぼ水平状態にしてミッションケース上部に設けた前記上型シェル中子の押し湯溜り形状にも溶湯の自重力で充填する請求項1に記載のクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法。
  3. 前記上型シェル中子を前記押し湯溜り形状の溶湯がスムーズに充填されるように一定温度に加熱し、該上型シェル中子の押し湯溜り形状の溶湯を前記クランクケース上部側から補給して鋳造する請求項1又は請求項2に記載のクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法。
  4. 前記シリンダブロックを形成する金型と上型シェル中子との間にスカートシェル中子を設けてクランクケースとシリンダブロックとの間の肉抜きをする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法。
  5. 前記シリンダブロックがクローズドデッキタイプである請求項1〜のいずれか1項に記載のクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法。
  6. 前記シリンダブロックの内側を形成するシリンダボア金型内に冷却部材を設けて該シリンダボア金型を所定温度に冷却する請求項1〜のいずれか1項に記載のクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法。
  7. 前記金型の溶湯注入側に位置する前部金型をエアー冷却して該前部金型の温度が所定温度以上にならないようにする請求項1〜のいずれか1項に記載のクランクケース一体型シリンダブロックの鋳造方法。
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