JP4705730B2 - 複合シャワー水栓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、水、湯、及び混合水を吐水する吐水口と、浄水を吐水する吐水口とを備えた、複合型混合水栓に係り、特に、水、湯、及び混合水を吐水する吐水口が構成されるシャワーヘッドを水栓本体に着脱可能に取付けた複合シャワー水栓に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、水、湯、及び、水と湯との混合水を、吐水口から吐水可能に構成し、例えば、シングルレバーを操作して、湯水の吐水、止水、及び吐水温度の調節を行うように構成した、混合水栓は知られている。
このような混合水栓には、水、湯、及び混合水を吐出する吐水口を、水栓本体から延出するスパウトに着脱可能に構成して、該吐水口から浄水器で浄化した浄水をも吐水可能とした複合式混合水栓がある。
この吐水口からの浄水の吐水及び止水は、切換弁にて切換えるように構成され、該切換弁は、水栓本体におけるスパウト支持部よりも下方の部分に取り付けられていた。
また、複合式混合水栓は、さらに、吐水口からの吐水を直流吐水と散水吐水とに切り換える機能を有する、複合シャワー水栓に構成されたものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の如く構成された複合シャワー水栓においては、浄水の吐水と止水とを切り換える切換弁が、水栓本体におけるスパウト支持部より下方に配設されているが、スパウト支持部の下方位置には、吐水口が構成されるシャワーヘッドへの給水を行うためのシャワーホースが水栓本体内に嵌通しているため、切換弁を取り付けるためには水栓本体が大径化したり、切換弁が水栓本体から大きく突出してしまったりしていた。
また、水栓本体に水平方向へ回動可能に取り付けられるスパウトが、切換弁の操作部の上方に位置しているときには、該スパウトが切換弁を操作する手に当たって操作がやりにくいことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、 略パイプ状に形成されるとともに下部を構成する支持部材と、前記支持部材の上方に着脱可能に連結され、水流路、湯流路、混合水流路、及び、浄化用水流路が形成される流動管体と、前記流動管体の上方に配置され、吐水、止水、及び吐水量の調節や、吐水の温度調節を行うセラミックカートリッジと、を備え、キッチンにおけるカウンターの天板上に配置される、水栓本体と、
前記水栓本体における支持部材の外側に延出するスパウトと、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において水を供給する止水栓に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の水流路の下端に連結される給水管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において湯を供給する止水栓に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の湯流路の下端に連結される給湯管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において浄水器に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の浄化用水流路の下端に連結される浄化用水供給管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において前記浄水器に連結される浄水供給管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において前記浄水供給管の他端に連結されるともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の混合水流路の下端に連結される混合水管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において前記浄水供給管の他端及び前記混合水管の一端に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内から外側に向かって前記スパウト内に挿入されるシャワーホースと、
を具備し、
水が前記給水管から前記水栓本体の水流路へ供給され、また、湯が前記給湯管から前記水栓本体の湯流路へ供給されて、前記水及び前記湯が、前記水栓本体の水流路内及び湯流路内を上方へ流動して、前記セラミックカートリッジ内へ浸入し、前記カートリッジ内で混合されて混合水となり、前記混合水が、前記カートリッジから前記水栓本体の混合水流路へ供給され、前記水栓本体の混合水流路内を下方に流動して前記混合水管へ受け継がれ、前記シャワーホースへ案内され、前記スパウトの先端から吐出可能に構成されるとともに、前記水が前記水栓本体の水流路内を上方へ流動して、前記セラミックカートリッジ内へ浸入して、前記カートリッジ内から前記水栓本体の浄化用水流路へ浸入して、前記水栓本体の浄化用水流路内を下方に流動して前記浄化用水供給管を通じて前記浄水器へ案内され、前記浄水器で浄化されて浄水となり、前記浄水は、前記浄水供給管を通り、前記混合水管へと導かれ、前記シャワーホースへ案内され、前記スパウトの先端から吐出可能に構成される、
複合シャワー水栓であって、
前記スパウトの先端からの浄水の吐水と止水とを切換える切換弁が、前記水栓本体の流動管体に配置されて、前記水栓本体における支持部材の外側から前記スパウトが延出する部分より上方に配置される、ものである。
【0005】
請求項2に記載のごとく、前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間に収納される前記浄水器を備える、ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0007】
図1は本発明の複合シャワー水栓を設置したキッチンのシンクを示す側面図、図2は本発明の複合シャワー水栓を示す側面図、図3は複合シャワー水栓を示す正面図、図4は複合シャワー水栓を示す側面断面図、図5は水栓本体を示す側面断面図、図6は図5におけるA−A断面図、図7は図5におけるB−B断面図、図8は図5におけるC−C断面図、図9は図1乃至図8に示した複合シャワー水栓に装着されたスパウトを水、湯及び混合水と浄水とを別個の吐水口から吐出するスパウトに交換した複合シャワー水栓を示す側面断面図、図10は図9におけるC−C断面図、図11は図1乃至図8に示した複合シャワー水栓から浄水の吐水と止水とを切換える切換弁を取り外したシャワー水栓を示す側面断面図である。
【0008】
まず、本発明の複合シャワー水栓を配置したキッチンのシンク内部について、図1により説明する。キッチンのカウンター天板1に複合シャワー水栓2が取付けられ、該カウンター天板1の手前下方にはシンク3が配設されている。該シンク3の底部には排水ホース4が連通され、通常収納空間とされている該シンク3の下方の空間には、水道水を浄化する浄水器カートリッジ5が収納されている。また、シンク3の下方の壁には、水、又は、湯を供給する給水口に連結された止水栓6・7が取付けられている。
【0009】
止水栓6には給水管11が、止水栓7には給湯管12が、水の逆流を防止する逆止弁8を介して連結され、該給水管11及び給湯管12は、複合シャワー水栓2に下端から嵌入して、該複合シャワー水栓2に水及び湯を供給している。また、前記浄水器カートリッジ5と複合シャワー水栓2とは、浄化用水供給管15及び浄水供給管16によって連結されている。該浄水管16はシャワーホースへとつながる混合水管13と連結されている。
複合シャワー水栓2から水道水を、浄化用水供給管15を通じて浄水器カートリッジ5へ供給して、該浄水器カートリッジ5で浄化した後に、浄水は浄水供給管16に導かれ、混合水管13へと案内される。
複合シャワー水栓2の下端からは前記混合水管13が延出して、該混合水管13の先端がシャワーホース14の一端と連結されている。該シャワーホース14は複合シャワー水栓2内へ嵌入して、その他端が水、湯、又は混合水を吐水するシャワーヘッド23と接続されている。
【0010】
図2、図3において、複合シャワー水栓2の上端部にはシングルレバー21が配設されており、該シングルレバー21を上下左右に操作することで、水栓本体20から延出したスパウト30の先端部に取付けたシャワーヘッド23から、水、湯、又は混合水の吐水、止水を行ったり、吐水の温度調節を行うよう構成している。
シャワーヘッド23からの吐水は、通常の直流吐水と、シャワー状に吐出する散水吐水とに切換えることができ、この切換えは、シャワーヘッド23先端部に設けた吐水切換スイッチ23aの操作により行う。
【0011】
また、スパウト30は、スパウト本体22とスパウトジョイント24とで構成され、該スパウト本体22は水栓本体20に回転自在に嵌合して、該スパウト本体22の先端部にスパウトジョイント24を連結している。
スパウト本体22の上方における水栓本体20内には、浄水の吐水と止水とを切換える切換弁29が配設され、切換弁29には該切換弁29を操作する切換弁操作レバー28を取付けている。そして、該切換え操作レバー28を吐水側に切換えられたとき、浄水がシャワーヘッド23より吐水する構成となっている。そして、水栓本体20における、スパウト本体22配設部より上方の切換弁29配設部は、水栓本体カバー61によって覆われている。
【0012】
前記シャワーヘッド23はスパウト30に着脱可能に取付けられており、シャワーヘッド23をスパウト30から取り外して吐水することができる。そして、シャワーヘッド23に水、湯、又は混合水を供給する後述のシャワーホース14は、スパウト30及び水栓本体20の内部を、摺動自在に嵌通している。
シャワーヘッド23は、ヘッド本体23bとジョイント25とで構成され、該ヘッド本体23bの吐水口23cから吐水を行うようにしている。該シャワーヘッド23の後部に位置するジョイント25を、スパウト30のスパウトジョイント24に嵌合して、シャワーヘッド23をスパウト30へ取付けている。
【0013】
次に、図4乃至図8により、複合シャワー水栓2の吐水機構について説明する。水栓本体20は、支持部材20cの上方に流動管体20bを着脱可能に連結して構成している。
支持部材20cは、側壁が一部欠けた略パイプ状に形成され、該支持部材20c内にはシャワーホース通路20aが形成されている。流動管体20bには、水が流動する水流動管51や湯が流動する湯流動管52などが形成され、また、浄水の吐水と止水とを切り換える切換弁29が着脱可能に内蔵されている。
【0014】
水栓本体20の上部には、吐水、止水、及び吐水量の調節や、吐水の温度調節を行うセラミックカートリッジ31が配設され、該セラミックカートリッジ31は、カートリッジ押さえ27を水栓本体20の流動管体20bに螺嵌することで、水栓本体20上端に固定されている。
また、セラミックカートリッジ31上端部から上方に突出しているスピンドル31aには、シングルレバー21が固設されて、セラミックカートリッジ31を操作するように構成している。
【0015】
図5に示すように、水栓本体20の支持部材20cに形成されたシャワーホース通路20a内には、シャワーホース14が嵌通している。
該支持部材20c内には、前記切換弁29などの他の収納物がないので、支持部材20c内に、シャワーホース14が嵌通するシャワーホース通路20aを形成しても、切換弁29を収納した場合に比べて、該支持部材20cを小径に形成することができ、複合シャワー水栓をコンパクトに構成することができる。
そして、支持部材20c内におけるシャワーホース14の周囲には、給湯管12、混合水管13、浄化用水供給管15、及び給水管11が嵌通している。支持部材20cの上部に連結された前記流動管体20bには水流路51及び湯流路52が形成され、該水流路51下端の連結部51cには給水管11が連結され、湯流路52下端の連結部52cには給湯管12が連結されている。また、流動管体20bには、混合水流路53a及び浄化用水流路55が形成されて、それぞれ混合水管13及び浄化用水供給管15と連結されている。
【0016】
そして、水が給水管11から水流路51へ供給され、また、湯が給湯管12から湯流路52へ供給されて、水及び湯は、水流路51内、及び湯流路52内を上方へ流動する。水流路51内、及び湯流路52内を上方へ流動した水及び湯は、該水流路51、及び給湯管12上端部に形成された水溜まり部51a及び湯溜まり部52aに溜まる。この状態において、水溜まり部51a及び湯溜まり52a部の上方に配設したセラミックカートリッジ31を操作すると、該カートリッジ31により設定された吐水量や吐水温度に応じた量の水と湯とが、水溜まり部51a及び湯溜まり部52aの水湯供給口51b・52bからセラミックカートリッジ31内へ浸入する。
【0017】
セラミックカートリッジ31内へ浸入した水と湯とは、該カートリッジ31内で混合されて、その後、カートリッジ31内から、流動管体20bに形成された混合水流路53aへ供給される。混合水流路53aへ供給された混合水は、該混合水流路53a内を下方に流動して、該混合水流路53aと接続される混合水管13へ受け継がれ、該混合水管13と連結したシャワーホース14へ案内される。前記シャワーホース通路20aを嵌通するシャワーホース14は、更に、スパウト本体22に形成したホース通路22bとスパウトジョイント24に形成したホース通路24cとを嵌通して、シャワーヘッド23に連結されている。
【0018】
そして、シャワーホース14へ案内された混合水は、シャワーホース14内を流動してシャワーヘッド23のヘッド本体23bにおける吐水口23cから吐出される。ヘッド本体23bからの吐水は、吐水量及び吐水温度をシングルレバー21の操作により調節することができるが、これは、シングルレバー21を操作することでセラミックカートリッジ31が操作され、該セラミックカートリッジ31内に浸入する水と湯との量が変化するためである。
【0019】
前記水流路51には、図5に示す連絡流路51dが水溜まり部51aから分岐して形成され、前記切換弁29に連結されている。そして、切換弁29には、浄化用水流路55を連結して、該切換弁29を開くと、連絡流路51dと浄化用水流路55とが連通し、該切換弁29を閉じると連絡流路51dと浄化用水流路55とが分断されるように構成している。
図5においては切換弁29が開いた状態を示しており、水流路51内を流動する水が、連絡流路51dと切換弁29とを通じて、浄化用水流路55へ浸入する。浄化用水流路55へ浸入した水は、浄化用水として、浄化用水供給管15を通じて該浄水器カートリッジ5へ案内される。
【0020】
該浄水器カートリッジ5へ案内された浄化用水は、該浄水器カートリッジ5で浄化されて浄水となり前記浄水供給管16を通り、混合水管13へと導かれ、シャワーホース14へ案内される。該浄水器カートリッジ5から吐水口までの通路として、水栓本体においては混合水の通過する管を浄水供給管として併用することで、切換弁29を水栓本体の下端部に配置した従来の水栓の如くの構成に比べて、水栓本体20内を通過する管が1本省略されることとなり、水栓本体20を小型化・小径化することができるとともに、内部構造をより簡易にすることができる。
【0021】
前記流動管体20bは、前述のように、支持部材20cの上端部に連結されて、該支持部材20cと、流動管体20bと、セラミックカートリッジ31が内装されるカートリッジ押さえ27とで水栓本体20を構成している。
支持部材20cにはスパウト本体22が嵌装されて、該支持部材20cの外周を覆っている。
また、スパウト本体22の上方に配設される水栓本体カバー61は、流動管体20bに上下摺動自在に嵌装され、該流動管体20bの外周を覆っている。流動管体20b内には前記切換弁29が配設され、該切換弁29は流動管体20b及び水栓本体カバー61の側面方向から、該流動管体20bへ嵌入している。そして、切換弁29は、流動管体20bに螺嵌した弁ホルダ62を介して、該流動管体20bに取付けられ、該弁ホルダ62の外側から六角ナット63を螺嵌することで、切換弁29を流動管体20b内に固定している。
また、切換弁29の、流動管体20bより外部に突出した部分には、ビスなどを用いて切換弁操作レバー28を取付固定し、該切換弁操作レバー28により切換弁29を操作するようにしている。
【0022】
切換弁29は、流動管体20bに着脱可能に取付けられており、該切換弁29が劣化したり、故障した場合などには交換できるように構成している。切換弁29を流動管体20bから取り外す場合は、切換弁29から切換弁操作レバー28を取り外し、弁ホルダ62から六角ナット63を取り外した後に、切換弁29を取り出せばよい。
【0023】
この切換弁29を流動管体20bから取り外した状態において、該流動管体20bに螺嵌している弁ホルダ62、及び流動管体20b上端部に螺嵌したカートリッジ押さえ27を取り外すと、流動管体20bに嵌装している水栓本体カバー61が上下方向に摺動可能となる。そして、水栓本体カバー61を上方に抜き去ると、該水栓本体カバー61の下方で、支持部材20cに嵌装したスパウト本体22が上下方向に摺動可能となり、水栓本体カバー61と同様に、水栓本体20から上方へ抜き去ることができるように構成している。
【0024】
浄水の吐水・止水の切換えを行う切換弁及び切替弁操作レバーを、水栓本体のスパウト配設部より上方に配設した構成において、従来のように水栓本体を全て鋳物で構成すると、スパウトは水栓本体の下方からしか抜き去ることができなくなり、例えば、スパウトと水栓本体との間に介装したパッキング部材を交換する場合などは、一旦複合水栓を、キッチンのカウンターから取り外した後に交換を行わなければならず、作業が煩雑になる。
それに対して、前述のように、水栓本体20の支持部材20cに嵌装したスパウト30のスパウト本体22を、水栓本体20の上方から嵌脱可能に構成すると、例えば、スパウト本体22と支持部材20cとの間に介装したパッキング部材65・65を交換する場合などに、水栓本体20をキッチンのカウンターなどに設置したままでも、スパウト本体22を水栓本体20の上方へ抜き去って交換することができるので、このパッキング部材65・65の交換などの作業が簡便になって、手軽に行えることとなる。
【0025】
そして、前記流動管体20bの外周は水栓本体カバー61によって覆われ、また、支持部材20cの外周はスパウト本体22により覆われており、通常本水栓を使用するときには外から見えないので、該流動管体20b外周面に、化粧用のメッキを施す必要がない。これにより、複合シャワー水栓を低コストで構成することができ、また、鋳物などにより形成される支持部材20c及び流動管体20bの構造が簡単になるので、高い歩留りで製造することが可能となる。
【0026】
次に、シャワーヘッド23及びスパウト30について説明する。スパウト30は前述のように、水栓本体20に回転自在に嵌装されたスパウト本体22と、該スパウト本体22の先端部に連結されたスパウトジョイント24とで構成されて
いる。スパウト本体22にはホース通路22bが形成され、スパウトジョイント24にはホース通路24cが形成されている。
【0027】
シャワーヘッド23は、前述のように、ヘッド本体23bとジョイント25とで構成されており、該ヘッド本体23bには吐水切換スイッチ23aを設けて、ヘッド本体23bからの吐水を直流吐水と散水吐水とに切り換えるように構成し
ている。ヘッド本体23bには、該ヘッド本体23bに水、湯、又は混合水を供給するシャワーホース14が、ジョイント部材44を介して連結されている。ヘッド本体23bにシャワーホース14が連結されている連結部よりも、水栓本体20側において、シャワーヘッド23をスパウト30に取付けるジョイント25が、ヘッド本体23bに嵌合固定されている。
【0028】
そして、ジョイント25は、前述のようにスパウト30のスパウトジョイント24に嵌合するように形成され、ジョイント25がスパウトジョイント24に嵌合取付けされた状態で、前記ジョイント部材44がスパウトジョイント24のホース通路24c内に入り込まないように構成している。このように、シャワーホース14より大径のジョイント部材44が、ホース通路24c内に入り込まないように構成しているので、該ホース通路24cを小径に形成することができる。また、ヘッド本体23bとジョイント25とを分割可能に構成しているので、Uパッキン等のパッキング部材46の交換などの修理や、メンテナンスを容易に行うことができる。
【0029】
また、図4において前記水栓本体は、スパウト30を装着したスパウト装着部100、切換弁29装着部を装着した切換弁装着部101、及びセラミックカートリッジ31を含むカートリッジ部102から構成され、水栓本体は、図4に示す、水、湯及び混合水、並びに浄水を同一の吐水口から吐出するスパウト30と図9に示す、水、湯及び混合水と浄水とを別個の吐水口から吐出するスパウト30' のいずれをも装着可能に構成している。
即ち、図4に示す水栓におけるスパウト装着部100の支持部材20cを、図9に示す水栓におけるスパウト装着部100' の支持部材20c' に取り換えることで、水栓本体に装着するスパウトを、水、湯及び混合水、並びに浄水を同一の吐水口から吐出するスパウト30から、水、湯及び混合水と浄水とを別個の吐水口から吐出するスパウト30' へ変更することが可能となっている。
このように、本水栓においては、水栓本体のスパウト装着部100・100' を水栓仕様に応じて変更するのみで、スパウト30とスパウト30' を適宜選択して取り付けることが可能となっている。
スパウト30を装着した仕様の水栓においては、浄水器カートリッジ5で浄化された浄水はシャワーホース14へ案内される混合水管13へと導かれるが、スパウト30' を装着した仕様の水栓においては、浄水器カートリッジ5で浄化された浄水は、浄水供給管16から、水栓本体20の支持部材20cに形成された図10に示す浄水流路56へ案内される。
さらにこの浄水は、浄水流路56から連絡路56aを介して、支持部材20cに嵌合するスパウト本体22内に形成された浄水通路22aヘ受け継がれる。スパウト本体22内の浄水通路22aを流動する浄水は、その後、スパウト本体22先端部に連結したスパウトジョイント24内の浄水通路24bへ受け継がれて、該スパウトジョイント24下面に設けた浄水吐水口24aから吐出される。
このように、スパウト30を装着した仕様の水栓と、スパウト30' を装着した仕様の水栓とを、スパウトとスパウト装着部の支持部材を交換するのみで構成することができ、両仕様の水栓における、スパウト30・30' と支持部材20c・20c' 以外の構成部品を共通化することができ、部品種類削減と管理の容易化を図ることができ、水栓を低コストで構成することができる。
【0030】
さらに、前記水栓本体20のカートリッジ部102においては、カートリッジ押さえ27及びセラミックカートリッジ31が水栓本体20に対して着脱可能に装着されており、切換弁装着部101はスパウト装着部100に対して着脱可能に装着されている。
そして、該スパウト装着部100と、前記カートリッジ部103とが連結可能に構成されている。
これにより、複合シャワー水栓2は、水栓本体20に切換弁装着部101を装着した仕様(図4図示の仕様)から、切換弁装着部101を取り外して、スパウト装着部100とカートリッジ部103とを連結するだけで、浄水を吐出する機能を省いた仕様の水栓(図11図示の仕様)を構成することができる。
即ち、浄水を吐出可能な浄水仕様と、浄水を吐出しない浄水なし仕様とを、切換え弁装着部101の着脱のみで構成することが可能となる。
これにより、浄水仕様と浄水なし仕様との構成部品を共通化することができ、部品種類削減と管理の容易化を図ることができて、水栓を低コストで構成することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏する。
即ち、水栓本体における切換弁が配置される部分(水栓本体の流動管体)に、シャワーホースを貫通させるためのスペースがいらず、また水栓本体内を通過する管部材の本数を減少させることができるため、複合シャワー水栓の水栓本体を小径に形成することができて、複合シャワー水栓をコンパクトに構成することが可能となり、すっきりした外観とすることができて優れたデザインの複合シャワー水栓が構成することができる。
また、水栓本体における切換弁の配置部分を通過する水流路を減少することができるので、水栓本体の構造を簡易化することができ、鋳物で作成される水栓本体の製造を容易として歩留まりを向上することができ、生産性向上、コスト低減を図ることができる。
また、吐水口からの浄水の吐水と止水とを切換える切換弁が、前記水栓本体における支持部材の外側から前記スパウトが延出する部分より上方に配置されることで、切換弁が前記水栓本体における支持部材の外側から前記スパウトが延出する部分より下方に配置される場合のように、切換弁操作時にスパウトが邪魔になることがなくなり、切換弁が操作しやすい。
また、浄水器から吐水口までの通路を、キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において浄水供給管及び混合水管に連結されるシャワーホースとすることで、切換弁を水栓本体の下端部に配置した従来の水栓の構成に比べて、水栓本体(水栓本体の支持部材)内を通過する管が1本省略されることとなり、水栓本体を小型化・小径化することができるとともに、内部構造をより簡易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合シャワー水栓を設置したキッチンのシンクを示す側面図である。
【図2】 本発明の複合シャワー水栓の側面図である。
【図3】 同じく複合シャワー水栓の正面図である。
【図4】 複合シャワー水栓を示す側面断面図である。
【図5】 水栓本体を示す側面断面図である。
【図6】 図5におけるA−A断面を示す図である。
【図7】 図5におけるB−B断面を示す図である。
【図8】 図5におけるC−C断面を示す図である。
【図9】 図1乃至図8に示した複合シャワー水栓に装着されたスパウトを水、湯及び混合水と浄水とを別個の吐水口から吐出するスパウトに交換した複合シャワー水栓を示す側面断面図である。
【図10】 図9におけるC−C断面図を示す図である。
【図11】 図1乃至図8に示した複合シャワー水栓から浄水の吐水と止水とを切換える切換弁を取り外したシャワー水栓を示す側面断面図である。
【符号の説明】
20 水栓本体
20a シャワーホース通路
20b 水流管体
20c 支持部材
21 シングルレバー
22 スパウト本体
23 シャワーヘッド
24 スパウトジョイント
27 カートリッジ押さえ
28 切換弁操作レバー
29 切換弁
30 スパウト
31 セラミックカートリッジ
61 水栓本体カバー
Claims (2)
- 略パイプ状に形成されるとともに下部を構成する支持部材と、前記支持部材の上方に着脱可能に連結され、水流路、湯流路、混合水流路、及び、浄化用水流路が形成される流動管体と、前記流動管体の上方に配置され、吐水、止水、及び吐水量の調節や、吐水の温度調節を行うセラミックカートリッジと、を備え、キッチンにおけるカウンターの天板上に配置される、水栓本体と、
前記水栓本体における支持部材の外側に延出するスパウトと、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において水を供給する止水栓に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の水流路の下端に連結される給水管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において湯を供給する止水栓に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の湯流路の下端に連結される給湯管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において浄水器に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の浄化用水流路の下端に連結される浄化用水供給管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において前記浄水器に連結される浄水供給管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において前記浄水供給管の他端に連結されるともに、他端が前記水栓本体における支持部材内を通って前記流動管体の混合水流路の下端に連結される混合水管と、
一端が前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間において前記浄水供給管の他端及び前記混合水管の一端に連結されるとともに、他端が前記水栓本体における支持部材内から外側に向かって前記スパウト内に挿入されるシャワーホースと、
を具備し、
水が前記給水管から前記水栓本体の水流路へ供給され、また、湯が前記給湯管から前記水栓本体の湯流路へ供給されて、前記水及び前記湯が、前記水栓本体の水流路内及び湯流路内を上方へ流動して、前記セラミックカートリッジ内へ浸入し、前記カートリッジ内で混合されて混合水となり、前記混合水が、前記カートリッジから前記水栓本体の混合水流路へ供給され、前記水栓本体の混合水流路内を下方に流動して前記混合水管へ受け継がれ、前記シャワーホースへ案内され、前記スパウトの先端から吐出可能に構成されるとともに、前記水が前記水栓本体の水流路内を上方へ流動して、前記セラミックカートリッジ内へ浸入して、前記カートリッジ内から前記水栓本体の浄化用水流路へ浸入して、前記水栓本体の浄化用水流路内を下方に流動して前記浄化用水供給管を通じて前記浄水器へ案内され、前記浄水器で浄化されて浄水となり、前記浄水は、前記浄水供給管を通り、前記混合水管へと導かれ、前記シャワーホースへ案内され、前記スパウトの先端から吐出可能に構成される、
複合シャワー水栓であって、
前記スパウトの先端からの浄水の吐水と止水とを切換える切換弁が、前記水栓本体の流動管体に配置されて、前記水栓本体における支持部材の外側から前記スパウトが延出する部分より上方に配置される、
複合シャワー水栓。 - 前記キッチンにおけるカウンターの天板の下方の空間に収納される前記浄水器を備える、請求項1に記載の複合シャワー水栓。
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