課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、第1の方向(例えば、運転者の存在する方向)からは見え、第2の方向(例えば、助手席乗員の存在する方向)からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下であったとしても、使用者が所望する適切な操作制御が実施される表示装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る表示装置(1)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像に対する操作を制御する表示装置であって、前記第1の映像上に表示された第1の操作画面と、前記第2の映像上に表示された第2の操作画面とが同時に表示され、前記第1の操作画面及び前記第2の操作画面のうちの一方の操作画面を強調的に表示し、他方の操作画面を前記強調的に表示する操作画面よりも目立たないように表示する表示制御手段と、前記強調的に表示される操作画面に対する操作に応じた操作制御を行う操作制御手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明に係る表示装置(2)は、上記表示装置(1)において、前記操作制御手段が、前記強調的に表示する操作画面よりも目立たないように表示される操作画面に対する操作に応じた操作制御を行わないように制御するものであることを特徴としている。
上記表示装置(1)、(2)によれば、同時に表示される前記第1の操作画面及び前記第2の操作画面のうちの一方の操作画面が強調的に表示される一方、他方の操作画面が前記強調的に表示する操作画面よりも目立たないように表示される。したがって、前記強調的に表示される一方の操作画面に対する操作が反映される状態であることを使用者に容易に認識させることができる一方、前記目立たないように表示される他方の操作画面に対する操作が反映されない状態にあることを使用者に容易に認識させることができ、誤操作が行われるのを防止することができる。
また、本発明に係る表示装置(3)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像に対する操作を制御する表示装置であって、前記第1の映像上に表示された第1の操作画面と、前記第2の映像上に表示された第2の操作画面とが同時に表示され、前記第1の操作画面を強調的に表示し、前記第2の操作画面を前記第1の操作画面よりも目立たないように表示する表示制御手段と、前記第1の操作画面に対する操作に応じた操作制御を行う操作制御手段とを備えていることを特徴としている。
また、本発明に係る表示装置(4)は、上記表示装置(3)において、前記操作制御手段が、前記第2の操作画面に対する操作に応じた操作制御を行わないように制御するものであることを特徴としている。
上記表示装置(3)、(4)によれば、同時に表示される前記第1の操作画面が強調的に表示される一方、前記第2の操作画面が前記第1の操作画面よりも目立たないように表示される。前記強調的に表示される前記第1の操作画面に対する操作が反映される状態であることを使用者に容易に認識させることができる一方、前記目立たないように表示される前記第2の操作画面に対する操作が反映されない状態にあることを使用者に容易に認識させることができ、誤操作が行われるのを防止することができる。
また、本発明に係る表示装置(5)は、上記表示装置(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記第1の操作画面及び前記第2の操作画面の間で、強調的に表示する操作画面を切り替える切替手段を備えていることを特徴としている。
上記表示装置(5)によれば、前記第1の操作画面及び前記第2の操作画面の間で、強調的に表示する操作画面を切り替えることができる。
また、本発明に係る表示装置(6)は、上記表示装置(5)において、前記切替手段が、所定の条件が成立した場合に、強調的に表示する操作画面を切り替えるものであることを特徴としている。
上記表示装置(6)によれば、前記所定の条件が成立した場合に、強調的に表示する操作画面を、前記第1の操作画面から前記第2の操作画面、又は前記第2の操作画面から前記第1の操作画面に切り替えることができる。
また、本発明に係る表示装置(7)は、上記表示装置(5)において、前記切替手段が、所定の期間毎に、強調的に表示する操作画面を切り替えるものであることを特徴としている。
上記表示装置(7)によれば、前記所定の期間毎に、強調的に表示する操作画面が切り替えられる。例えば、前記所定の期間毎に、前記強調的に表示する操作画面が、前記第1の操作画面、前記第2の操作画面、前記第1の操作画面、前記第2の操作画面の順に自動的に切り替えられるので、使用者が前記強調的に表示する操作画面を設定したり、切り替える操作を行わなくても良いようにすることができる。
また、本発明に係る表示装置(8)は、上記表示装置(7)において、前記強調的に表示する操作画面を切り替える際、いずれの操作画面も強調的に表示されない期間が設けられていることを特徴としている。
上記表示装置(8)によれば、前記強調的に表示する操作画面を切り替える際、いずれの操作画面も強調的に表示されない期間が設けられている。例えば、強調的に表示する操作画面が、前記第2の操作画面から前記第1の操作画面に切り替わる際、直ちに切り替わるのではなく、いずれの操作画面も強調的に表示されない期間が設けられることとなるので、切り替えと同時に行われる操作が誤操作となるのを防止することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(1)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の映像及び前記第2の映像のいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、前記第1の方向に存在する者、及び前記第2の方向に存在する者のうちの優先操作者の存在する方向から見える映像に対する、前記操作に応じた操作制御を行う操作制御手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(1)によれば、前記第1の映像(例えば、運転席用映像GDR)及び前記第2の映像(例えば、助手席用映像GPA)のいずれにも対応し得る操作スイッチ(例えば、後述する図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に配置された操作スイッチ)への操作が行われた場合、前記第1の方向に存在する者(例えば、運転者DR)、及び前記第2の方向に存在する者(例えば、助手席乗員PA)のうちの前記優先操作者の存在する方向から見える映像に対する、前記操作に応じた操作制御が行われる。すなわち、前記優先操作者が存在しない方向から見える映像に対する操作制御は行われない。
例えば、助手席乗員PAが前記優先操作者に設定されているときに、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、助手席用映像GPAに対する操作だけが有効となり、運転席用映像GDRに対する操作は無効となる。従って、使用者は前記優先操作者の設定や切り替えを適切に行ったり、前記優先操作者がいずれに設定されているのかを正確に認識することによって、所望する操作制御を実現することができる。
このように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合であっても、使用者の所望する操作制御を実現することができる。換言すれば、図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に異なる性質の操作スイッチを配置することができるため、表示画面上をより有効に利用することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(2)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の映像又は前記第2の映像のいずれかに対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、前記第1の方向に存在する者、及び前記第2の方向に存在する者のうちの優先操作者の存在する方向から見える映像に対する、前記操作に応じた操作制御を行い、一方、前記優先操作者の存在しない方向から見える映像に対する、前記操作に応じた操作制御を行わない操作制御手段を備えていることを特徴としている。
図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に操作スイッチが設けられている場合、操作に何らかの制約を加味しなければ、使用者が望まない操作制御が行われる。ところが、これとは異なり、それぞれが別の場所に設けられている場合、操作に制約を設けなくても、使用者が望まない操作制御が行われるのを回避することができる。
しかしながら、運転者DRは助手席用映像GPAを見ることはできず、また、助手席乗員PAは運転席用映像GDRを見ることはできない。従って、運転者DRは助手席用映像GPA上に設けられている操作スイッチの場所を認識することができないため、運転者DRは操作スイッチの設けられていない部分に触れているつもりでも、助手席用映像GPA上に設けられている操作スイッチに触れてしまうおそれがある。そのため、運転席用映像GDRに対する操作スイッチと、助手席用映像GPAに対する操作スイッチとがそれぞれ別の場所に設けられていたとしても、やはり操作に何らかの制約を加味するのが望ましい。
上記操作制御装置(2)によれば、前記第1の映像(例えば、運転席用映像GDR)又は前記第2の映像(例えば、助手席用映像GPA)のいずれかに対応し得る操作スイッチへの操作(すなわち、図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に設けられた操作スイッチではなく、それぞれ別の場所に設けられた操作スイッチ49DR、49PA)が行われた場合、前記第1の方向に存在する者(例えば、運転者DR)、及び前記第2の方向に存在する者(例えば、助手席乗員PA)のうちの前記優先操作者の存在する方向から見える映像に対する、前記操作に応じた操作制御が行われるが、前記優先操作者の存在しない方向から見える映像に対する、前記操作に応じた操作制御は行われない。
例えば、運転者DRが前記優先操作者に設定されているときに、運転席用映像GDRに対する操作スイッチ49DRへの操作が行われた場合、その操作は有効となるが、助手席用映像GPAに対する操作スイッチ49PAへの操作が行われた場合、その操作は無効となる。これによって、運転者DRによって助手席用映像GPAに対する誤操作が行われるのを防止することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(3)は、上記操作制御装置(1)又は(2)において、通常時、前記第2の方向に存在する者が前記優先操作者に設定されていることを特徴としている。
上記操作制御装置(3)によれば、通常時、前記第2の方向に存在する者(例えば、助手席乗員PA)からの前記第2の映像(例えば、助手席用映像GPA)に対する操作が優先されることになる。換言すれば、前記第1の方向に存在する者(例えば、運転者DR)が操作できる期間を大きく制約することができる。例えば、上記操作制御装置(3)を車両に搭載される電子機器に採用すれば、助手席乗員PAからの操作を優先し、運転者DRからの操作を大きく制約することができるので、車両走行中の安全性を向上させることができる。
また、参考例に係る操作制御装置(4)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の方向に存在する者、及び前記第2の方向に存在する者のうちの優先操作者の存在する方向から見えない映像を消去し、該映像に対する操作に応じた操作制御が行われない状態を形成する映像消去手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(4)によれば、前記第1の方向に存在する者(例えば、運転者DR)、及び前記第2の方向に存在する者(例えば、助手席乗員PA)のうちの前記優先操作者の存在する方向から見えない映像(例えば、運転席用映像GDR)が消去され、該映像に対する操作に応じた操作制御を行えない状態が形成される。これにより、誤操作を防止することができるので、使用者の所望する操作制御を実現することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(5)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の方向に存在する者、及び前記第2の方向に存在する者のうちの優先操作者の存在する方向から見えない映像に対応し得る操作スイッチを消去し、前記映像に対する操作に応じた操作制御が行われない状態を形成する操作スイッチ消去手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(5)によれば、前記第1の方向に存在する者(例えば、運転者DR)、及び前記第2の方向に存在する者(例えば、助手席乗員PA)のうちの前記優先操作者の存在する方向から見えない映像(例えば、運転席用映像GDR)に対応し得る操作スイッチが消去され、前記映像に対する操作に応じた操作制御を行えない状態が形成される。これにより、誤操作を防止することができるので、使用者の所望する操作制御を実現することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(6)は、上記操作制御装置(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記第1の方向に存在する者、又は前記第2の方向に存在する者からの操作を行う意思表示情報に基づいて、前記操作を行う意思表示をした者を、所定の期間、前記優先操作者に設定する優先操作者設定手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(6)によれば、前記操作を行う意思表示をした者(例えば、運転者DR、助手席乗員PA)が、前記所定の期間、前記優先操作者に設定される。例えば、運転者DRにより前記優先操作者を運転者DRに設定する専用の操作スイッチが押下されると、運転者DRが前記優先操作者に設定される。
これにより、使用者の意思表示によって、前記優先操作者の設定が可能となるので、使用者は操作を行い時に、前記使用者自身を自由に前記優先操作者へ設定することができる。また、前記優先操作者の設定を前記使用者が行うので、両者(例えば、運転者DR、助手席乗員PA)のうちのいずれが前記優先操作者であるのかを容易に認識することができる。
なお、前記所定の期間としては、例えば、下記のa〜dが挙げられる。
a)次の操作が行われるまでの期間。
b)次の操作が行われるまでの期間、又は所定の時間(例えば、10秒間)が経過するまでの期間。
c)操作の行われない時間が所定の時間(例えば、10秒間)を超えるまでの期間。
d)新たに前記優先操作者の設定が行われるまでの期間。
また、前記意思表示を行う方法としては、例えば、下記のa〜eが挙げられる。
a)運転者DR、助手席乗員PAを前記優先操作者に設定するための操作スイッチをそれぞれ独立に設ける。
b)使用者からの発声によって、前記優先操作者を設定する。
i)音声認識を採用する。例えば、「右」、「1番」、「ドライバー」と発声されれば、運転者DRを前記優先操作者に設定し、「左」、「2番」と発声されれば、助手席乗員PAを前記優先操作者に設定する。
ii)発声方向に基づいて、前記優先操作者を設定する。例えば、「アクション」という発声が運転席側から行われた場合、運転者DRを前記優先操作者に設定し、「アクション」という発声が助手席側から行われた場合、助手席乗員PAを前記優先操作者に設定する。
c)パワーステアリングに設けられた操作スイッチで、前記優先操作者を設定する。
d)パワーステアリングから手が離れてから、タッチパネルへ物体(例えば、指)が接触、又は接近するまでの時間差に基づいて、前記優先操作者を設定する。例えば、その時間が短い場合、運転者DRによる操作である可能性が高いため、運転者DRを前記優先操作者に設定する。
e)運転席、助手席それぞれに設けられている操作スイッチの操作に基づいて、前記優先操作者を設定する。
i)運転席のパワーウィンドウを操作するための操作スイッチを使って、所定の操作が行われた場合、運転者DRを前記優先操作者に設定し、他方、助手席のパワーウィンドウを操作するための操作スイッチを使って、所定の操作が行われた場合、助手席乗員PAを前記優先操作者に設定する。
ii)パワーウィンドウではなく、その他、ドア錠、ルームライトなどの操作スイッチを利用する。
また、参考例に係る操作制御装置(7)は、上記操作制御装置(1)〜(5)のいずれかにおいて、使用者からの前記優先操作者の切り替えを指示する意思表示情報に基づいて、前記優先操作者を切り替える優先操作者切替手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(7)によれば、前記使用者からの意思表示によって、前記優先操作者の切り替えが可能となるので、前記使用者自身を自由に前記優先操作者へ設定することができる。また、前記優先操作者の切り替えを前記使用者が行うので、両者(例えば、運転者DR、助手席乗員PA)のうちのいずれが前記優先操作者であるのかを容易に認識することができる。なお、前記意思表示を実現する方法としては、例えば、前記優先操作者を切り替えるためのトグルスイッチを設けるといった方法が挙げられる。
また、参考例に係る操作制御装置(8)は、上記操作制御装置(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記第1の方向に存在する者、及び前記第2の方向に存在する者のうちのいずれかを前記優先操作者に設定するための設定条件が成立しているか否かを判断する設定条件成立判断手段と、該設定条件成立判断手段による判断結果に基づいて、両者のうち該当する者を、前記設定条件が成立している間、前記優先操作者に設定する優先者設定手段とを備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(8)によれば、前記第1の方向に存在する者(例えば、運転者DR)、及び前記第2の方向に存在する者(例えば、助手席乗員PA)のうちのいずれかを前記優先操作者に設定するための設定条件が成立している間、両者のうち該当する者が前記優先操作者に設定される。これにより、例えば、車両運転へのより一層の注意が必要な場合、助手席乗員PAを前記優先操作者に設定し、運転者DRの操作ができない状態を形成することによって、車両走行の安全性を高めることができる。
なお、前記設定条件としては、例えば、下記のa〜cが挙げられる。
a)車両運転へのより一層の注意が必要な場合、助手席乗員PAを前記優先操作者に設定する。
i)高速度走行をしていること。車速パルスなどから判断できる。
ii)パーキングブレーキがオフ状態であること。
iii )走行場所が高速道路であること。GPS信号などから判断できる。
iv)車両が大きく振動していること。Gセンサなどから得られる信号から判断できる。
v)夜間走行であること。イルミランプの状態などから判断できる。
b)運転者DRが操作しても問題がない場合、運転者DRを前記優先操作者に設定する。
i)パーキングブレーキがオン状態であること。
c)一方に乗員が存在しない場合、残りの者を前記優先操作者に設定する。
i)助手席乗員PAが存在しない場合、運転者DRを前記優先操作者に設定する。
ii)運転者DRが存在しない場合、助手席乗員PAを前記優先操作者に設定する。
また、参考例に係る操作制御装置(9)は、上記操作制御装置(1)又は(2)において、所定の期間毎に、前記優先操作者を切り替える優先操作者切替手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(9)によれば、前記所定の期間毎に、前記優先操作者が自動的に切り替えられる。例えば、前記所定の期間毎に、前記優先操作者が運転者DR、助手席乗員PA、運転者DR、助手席乗員PAの順に自動的に切り替えられるので、使用者が前記優先操作者を設定したり、切り替える操作を行わなくても良いようにすることができる。
なお、前記所定の期間としては、例えば、下記のa〜cが挙げられる。
a)一定の期間(例えば、20秒間)が経過するまでの期間。
b)操作の行われない時間が所定の時間(例えば、10秒間)を超えるまでの期間。
c)別のトリガ(例えば、使用者による操作)によって前記優先操作者の切り替えが指示されるまでの期間。
また、参考例に係る操作制御装置(10)は、上記操作制御装置(9)において、前記優先操作者の切り替えの際、両者いずれもが前記優先操作者に設定されない期間が設けられていることを特徴としている。
上記操作制御装置(10)によれば、前記優先操作者の切り替えの際、両者いずれも前記優先操作者に設定されない期間(例えば、3秒間)が設けられている。例えば、前記優先操作者が運転者DRから助手席乗員PAに切り替わる際、直ちに切り替わるのではなく、前記両者いずれからの操作も受け付けない期間が設けられることになるので、切り替えと同時に行われる操作が誤操作となるのを防止することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(11)は、上記操作制御装置(1)〜(10)のいずれかにおいて、前記第1の方向に存在する者、及び前記第2の方向に存在する者のうちのいずれが前記優先操作者であるのかを使用者へ知らせる告知手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(11)によれば、前記第1の方向に存在する者(例えば、運転者DR)、及び前記第2の方向に存在する者(例えば、助手席乗員PA)のうちのいずれが前記優先操作者であるのかが使用者へ知らされる。従って、該使用者は両者のうちのいずれが前記優先操作者に設定されているのかを容易に認識することができるので、誤操作を防止することができる。
なお、前記告知の方法としては、例えば、下記のa、bが挙げられる。
a)操作スイッチの点灯、点滅、色の変更、枠線の太さの変更。
i)操作可能なスイッチのみ表示(操作できないものは表示しない)。
ii)操作可能なスイッチの点滅表示。
iii )操作可能なスイッチは黒字にし、操作できないスイッチは白抜き文字にする。
iv)操作可能なスイッチの枠線を太くする。
b)マークの表示、消去。
i)前記優先操作者の存在する方向を示した矢印の表示。右ハンドル車で、運転者DRが前記優先操作者である場合、右を指した矢印を表示し、助手席乗員PAが前記優先操作者である場合、左を指した矢印を表示する。
ii)運転者DRが前記優先操作者である場合、ハンドルの絵を表示し、助手席乗員PAが前記優先操作者である場合、そのハンドルの絵に「×」マークを重ねて表示する。
また、参考例に係る操作制御装置(12)は、上記操作制御装置(1)〜(11)のいずれかにおいて、前記優先操作者の設定に変更が生じたことを使用者へ案内する案内手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(12)によれば、前記優先操作者の設定に変更が生じたことが使用者へ知らされる。従って、該使用者は両者のうちのいずれが前記優先操作者に設定されているのかを容易に認識することができるので、誤操作を防止することができる。なお、前記案内の方法としては、例えば、タッチパネルの画面を一時的に点滅させたり、メッセージを音声で流したり、ブザー音を鳴らすといった方法が挙げられる。
また、参考例に係る操作制御装置(13)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の映像及び前記第2の映像のいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、前記第1の映像、及び前記第2の映像のうちの重要映像に対する、前記操作に応じた操作制御を行う操作制御手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(13)によれば、前記第1の映像(例えば、運転席用映像GDR)及び前記第2の映像(例えば、助手席用映像GPA)のいずれにも対応し得る操作スイッチ(例えば、図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に配置された操作スイッチ)への操作が行われた場合、前記第1の映像、及び前記第2の映像のうちの重要映像に対する、前記操作に応じた操作制御が行われる。すなわち、前記重要映像でない映像に対する操作制御は行われない。
例えば、助手席用映像GPAが前記重要映像に設定されているときに、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、助手席用映像GPAに対する操作だけが有効となり、運転席用映像GDRに対する操作は無効となる。従って、使用者の操作がより必要となる映像に対する操作制御を有効とすることができる。
このように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合であっても、適切な操作制御を実現することができる。換言すれば、図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に異なる性質の操作スイッチを配置することができるため、表示画面上をより有効に利用することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(14)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の映像又は前記第2の映像のいずれかに対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、前記第1の映像、及び前記第2の映像のうちの重要映像である映像に対する、前記操作に応じた操作制御を行い、一方、前記重要映像ではない映像に対する、前記操作に応じた操作制御を行わない操作制御手段を備えていることを特徴としている。
図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に操作スイッチが設けられている場合、操作に何らかの制約を加味しなければ、使用者が望まない操作制御が行われる。ところが、これとは異なり、それぞれが別の場所に設けられている場合、操作に制約を設けなくても、使用者が望まない操作制御が行われるのを回避することができる。
しかしながら、運転者DRは助手席用映像GPAを見ることはできず、また、助手席乗員PAは運転席用映像GDRを見ることはできない。従って、運転者DRは助手席用映像GPA上に設けられている操作スイッチの場所を認識することができないため、運転者DRは操作スイッチの設けられていない画面上に触れているつもりでも、助手席用映像GPA上に設けられている操作スイッチに触れてしまうおそれがある。そのため、運転席用映像GDRに対する操作スイッチと、助手席用映像GPAに対する操作スイッチとがそれぞれ別の場所に設けられていたとしても、やはり操作に何らかの制約を加味するのが望ましい。
上記操作制御装置(14)によれば、前記第1の映像(例えば、運転席用映像GDR)又は前記第2の映像(例えば、助手席用映像GPA)のいずれかに対応し得る操作スイッチへの操作(すなわち、図4に示した操作スイッチ43DR、43PAのように、同じ場所に設けられた操作スイッチではなく、それぞれ別の場所に設けられた操作スイッチ49DR、49PA)が行われた場合、前記第1の映像、及び前記第2の映像のうちの前記重要映像に対する、前記操作に応じた操作制御が行われるが、前記重要映像でない映像に対する、前記操作に応じた操作制御は行われない。
例えば、運転席用映像GDRが前記重要映像に設定されているときに、運転席用映像GDRに対する操作スイッチ49DRへの操作が行われた場合、その操作は有効となるが、助手席用映像GPAに対する操作スイッチ49PAへの操作が行われた場合、その操作は無効となる。これによって、運転者DRによって助手席用映像GPAに対する誤操作が行われるのを防止することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(15)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の映像、及び前記第2の映像のうちの重要映像でない映像を消去し、該映像に対する操作に応じた操作制御が行われない状態を形成する映像消去手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(15)によれば、前記第1の映像(例えば、運転席用映像GDR)、及び前記第2の映像(例えば、助手席用映像GPA)のうちの前記重要映像でない映像(例えば、運転席用映像GDR)が消去され、該映像に対する操作に応じた操作制御を行えない状態が形成される。これにより、誤操作を防止することができるので、使用者の所望する操作制御を実現することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(16)は、第1の方向からは見え、第2の方向からは見えない第1の映像表示と、前記第2の方向からは見え、前記第1の方向からは見えない第2の映像表示とが同一画面上で同時に行われている状況下での操作制御を実施するための操作制御装置であって、前記第1の映像、及び前記第2の映像のうちの重要映像でない映像に対応し得る操作スイッチを消去し、前記映像に対する操作に応じた操作制御が行われない状態を形成する操作スイッチ消去手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(16)によれば、前記第1の映像(例えば、運転席用映像GDR)、及び前記第2の映像(例えば、助手席用映像GPA)のうちの前記重要映像でない映像(例えば、運転席用映像GDR)に対応し得る操作スイッチが消去され、前記映像に対する操作に応じた操作制御を行えない状態が形成される。これにより、誤操作を防止することができるので、使用者の所望する操作制御を実現することができる。
また、参考例に係る操作制御装置(17)は、上記操作制御装置(13)〜(16)のいずれかにおいて、前記第1の映像に関連する情報、又は前記第2の映像に関連する情報に基づいて、両者のうちのいずれかの映像を、所定の期間、前記重要映像に設定する重要映像設定手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(17)によれば、前記第1の映像(例えば、目的地まで車両を誘導するための地図映像)に関連する情報(例えば、渋滞情報)、又は前記第2の映像(例えば、CDの再生状況を示した映像)に関連する情報(例えば、CDの再生が終了したことを示す情報)に基づいて、両者のうちのいずれかの映像が、前記所定の期間、前記重要映像に設定される。例えば、車両が渋滞に遭遇することが予想されると、前記地図映像が前記重要映像に設定され、ナビゲーション機能を操作することができるようになる。これにより、前記重要映像の設定を自動的に適切に行うことができる。
なお、前記所定の期間としては、例えば、下記のa〜cが挙げられる。
a)次の操作が行われるまでの期間。
b)次の操作が行われるまでの期間、又は所定の時間(例えば、30秒間)が経過するまでの期間。
c)操作の行われない時間が所定の時間(例えば、10秒間)を超えるまでの期間。
また、前記重要映像を決定する条件としては、例えば、下記のa、bが挙げられる。
a)CDから流れる曲間や、CD再生終了直後は、CDの再生状況を示した映像を前記重要映像に設定する。
b)車両が渋滞に遭遇するおそれがある場合や、目的地に接近した場合は、該目的地まで車両を誘導する地図映像を前記重要映像に設定する。
また、参考例に係る操作制御装置(18)は、上記操作制御装置(13)〜(17)のいずれかにおいて、前記第1の映像、及び前記第2の映像のうちのいずれが前記重要映像であるのかを使用者へ知らせる告知手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(18)によれば、前記第1の映像(例えば、目的地まで車両を誘導するための地図映像)、及び前記第2の映像(例えば、CDの再生状況を示した映像)のうちのいずれが前記重要映像であるのかが使用者へ知らされる。従って、該使用者は両者のうちのいずれが前記重要映像に設定されているのかを容易に認識することができるので、誤操作を防止することができる。
なお、前記告知の方法としては、例えば、下記のa、bが挙げられる。
a)操作スイッチの点灯、点滅、色の変更、枠線の太さの変更。
i)操作可能なスイッチのみ表示(操作できないものは表示しない)。
ii)操作可能なスイッチの点滅表示。
iii )操作可能なスイッチは黒字にし、操作できないスイッチは白抜き文字にする。
iv)操作可能なスイッチの枠線を太くする。
b)マークの表示、消去。
i)前記重要映像を見ることのできる者の存在する方向を示した矢印の表示。右ハンドル車で、運転者DRが前記重要映像を見ることができる場合、右を指した矢印を表示し、助手席乗員PAが前記重要映像を見ることができる場合、左を指した矢印を表示する。
ii)運転者DRが前記重要映像を見ることができる場合、ハンドルの絵を表示し、助手席乗員PAが前記重要映像を見ることができる場合、そのハンドルの絵に「×」マークを重ねて表示する。
また、参考例に係る操作制御装置(19)は、上記操作制御装置(13)〜(18)のいずれかにおいて、前記重要映像の設定に変更が生じたことを使用者へ案内する案内手段を備えていることを特徴としている。
上記操作制御装置(19)によれば、前記重要映像の設定に変更が生じたことが使用者へ知らされる。従って、該使用者は両者のうちのいずれが前記重要映像に設定されているのかを容易に認識することができるので、誤操作を防止することができる。なお、前記案内の方法としては、例えば、タッチパネルの画面を一時的に点滅させたり、メッセージを音声で流したり、ブザー音を鳴らすといった方法が挙げられる。
以下、本発明に係る表示装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る操作制御装置が採用された表示装置を含んで構成されるAV(オーディオ・ビジュアル)・ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。図中11は車両のインストルメントパネル中央部に搭載される表示装置を示しており、表示装置11には、バスラインBLを介して、同じ車両に搭載される各種電子機器(例えば、オーディオ装置21、ナビゲーション装置31)が接続されるようになっている。
表示装置11は、図示しないCPUや、ROM、RAMなどを備えた制御部12と、タッチパネルが採用された表示部13と、上記の各種電子機器(オーディオ装置21、ナビゲーション装置31)に対して操作指令を与える各種操作スイッチ14a〜14h(図2参照)を備えた操作部14と、ブザー音を発生するブザー音発生部15とを含んで構成されている。図2に、表示装置11の外観正面図を示す。
制御部12は、表示部13に設けられた操作スイッチ(図示せず)や操作スイッチ14a〜14hを介して入力された操作指令に関するデータを各種電子機器(オーディオ装置21、ナビゲーション装置31)へ送信したり、これに応答して各種電子機器から送られてくるデータに基づいて、各種電子機器の動作状態や操作状況などを示した情報を表示部13に表示させることができるようになっている。
表示部13は、図13に示した遮光帯2、3や、帯状表示部4、5などを含んで構成され、1つの表示部13を用いて、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
また、オーディオ装置21にはアンプ22を介してスピーカ23が接続されており、オーディオ装置21から出力された音声信号は、アンプ22で増幅されて、スピーカ23へ供給されるようになっている。また、ナビゲーション装置31から出力された音声信号についても、オーディオ装置21及びアンプ22を介して、スピーカ23へ供給されるようになっている。
実施の形態(1)に係る操作制御装置が採用された表示装置11における制御部12の行う処理動作[1−1]を図3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示が、表示部13に形成された操作スイッチや操作部14などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS1)、次に、図4に示したように、運転席用映像GDRの右上に運転者DRを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41DRを形成すると共に、助手席用映像GPAの左上に助手席PAを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41PAを形成する(ステップS2)。なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法が挙げられる。
次に、この分離表示を解除するための解除スイッチ42DR、42PAを運転席用映像GDR、助手席用映像GPAそれぞれに形成し(ステップS3)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1にする(ステップS4)。図4(a)は、運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図4(b)は、助手席用映像GPAの一例を示した図である。
運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜48DRと、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜48PAとは同じ場所に設けられており、これら操作スイッチは、運転席用映像GDR、及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得るようになっている。なお、ここでは操作スイッチ43PA〜48PAの枠線と、後で説明する操作スイッチ49PAの枠線とは太線になっており、助手席乗員PAが優先操作者に設定されており、助手席用映像GPAに対する操作が可能になっていることを使用者が容易に認識することができるようになっている。
これに対し、優先者設定スイッチ41DRや、解除スイッチ42DR、操作スイッチ49DRは、運転席用映像GDRのみに対応し得るようになっており、優先者設定スイッチ41PAや、解除スイッチ42PA、操作スイッチ49PAは、助手席用映像GPAのみに対応し得るようになっている。また、表示部13の周りに配置されている操作スイッチ14a〜14hには、運転席用映像GDR、及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得るものや、一方だけに対応し得るものがある。
次に、実施の形態(1)に係る操作制御装置が採用された表示装置11における制御部12の行う処理動作[1−2]を図5−1、図5−2に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部13に形成された操作スイッチや操作部14などが操作された場合に行われる動作である。
まず、運転者DRを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41DRが操作されたか否かを判断し(ステップS11)、優先者設定スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、次に、運転者DRが優先操作者に設定されていることを示す運転者フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS12)。
運転者フラグfDRは1でない(すなわち、運転者DRは優先操作者に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席乗員PAが優先操作者に設定されていることを示す助手席乗員フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS13)。助手席乗員フラグfPAが1である(すなわち、助手席乗員PAが優先操作者に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜49PAの枠線を細くし(ステップS14)、助手席用映像GPAに対する操作が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを停止させ(ステップS15)、助手席乗員フラグfPAを0に戻し(ステップS16)、その後、ステップS17へ進む。一方、ステップS13において、助手席乗員フラグfPAは1でないと判断すれば、ステップS14〜S16を飛ばして、そのままステップS17へ進む。
次に、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜49DRの枠線を太くし(ステップS17)、運転席用映像GDRに対する操作が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを0にして起動させ(ステップS18)、運転者フラグfDRを1に設定し(ステップS19)、その後、運転者DRが優先操作者に設定されたことを使用者へ案内するために、ブザー音発生部15を制御することによって、ブザー音を鳴らさせる(ステップS20)。また、ステップS12において、運転者フラグfDRが1である(すなわち、運転者DRは既に優先操作者に設定されている)と判断すれば、タイマtDRを0に戻し(ステップS21)、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
一方、ステップS11において、優先者設定スイッチ41DRは操作されていないと判断すれば、次に、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41PAが操作されたか否かを判断し(ステップS22)、優先者設定スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、次に、助手席乗員フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS23)。
助手席乗員フラグfPAは1でない(すなわち、助手席乗員PAは優先操作者に設定されていない)と判断すれば、次に、運転者フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS24)。運転者フラグfDRが1である(すなわち、運転者DRが優先操作者に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜49DRの枠線を細くし(ステップS25)、タイマtDRを停止させ(ステップS26)、運転者フラグfDRを0に戻し(ステップS27)、その後、ステップS28へ進む。一方、ステップS24において、運転者フラグfDRは1でないと判断すれば、ステップS25〜S27を飛ばして、そのままステップS28へ進む。
次に、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜49PAの枠線を太くし(ステップS28)、タイマtPAを0にして起動させ(ステップS29)、助手席乗員フラグfPAを1に設定し(ステップS30)、その後、助手席乗員PAが優先操作者に設定されたことを使用者へ案内するために、ブザー音発生部15を制御することによって、ブザー音を鳴らさせる(ステップS31)。また、ステップS23において、助手席乗員フラグfPAが1である(すなわち、助手席乗員PAは既に優先操作者に設定されている)と判断すれば、タイマtPAを0に戻し(ステップS32)、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
一方、ステップS22において、優先者設定スイッチ41PAは操作されていない(すなわち、優先者設定スイッチ41DR、41PAのいずれも操作されていない)と判断すれば、ステップS41(図5−2)へ進んで、優先者設定スイッチ41DR、41PA以外にどの操作が行われたかを判断する。
運転席用映像GDR、及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチ(例えば、操作スイッチ43DR〜48DR、43PA〜48PA)が操作されたと判断すれば、次に、運転者フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS42)、運転者フラグfDRが1である(すなわち、運転者DRが優先操作者に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS43)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS44)。
一方、運転者フラグfDRが1でないと判断すれば、次に、助手席乗員フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS45)、助手席乗員フラグfPAが1である(すなわち、助手席乗員PAが優先操作者に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS46)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS47)。助手席乗員フラグfPAが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
また、ステップS41において、運転席用映像GDRのみに対応し得る操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49DR)が操作されたと判断すれば、次に、運転者フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS48)、運転者フラグfDRが1である(すなわち、運転者DRが優先操作者に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS49)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS50)。一方、運転者フラグfDRが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
ステップS41において、助手席用映像GPAのみに対応し得る操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49PA)が操作されたと判断すれば、次に、助手席乗員フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS51)、助手席乗員フラグfPAが1である(すなわち、助手席乗員PAが優先操作者に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS52)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS53)。一方、助手席乗員フラグfPAが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
ステップS41において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための解除スイッチ42DRが操作されたと判断すれば、次に、運転者フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS54)、運転者フラグfDRが1であると判断すれば、優先者設定スイッチ41DR、41PAや、解除スイッチ42DR、42PAを画面上から消去し(ステップS55)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示にし(ステップS56)、タイマtDR、tPAを停止させ(ステップS57)、運転者フラグfDR、助手席乗員フラグfPAを0に戻し(ステップS58)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS59)。一方、運転者フラグfDRが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
ステップS41において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するための解除スイッチ42PAが操作されたと判断すれば、次に、助手席乗員フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS60)、助手席乗員フラグfPAが1であると判断すれば、優先者設定スイッチ41DR、41PAや、解除スイッチ42DR、42PAを画面上から消去し(ステップS61)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示にし(ステップS62)、その後、ステップS57へ進む。
次に、実施の形態(1)に係る操作制御装置が採用された表示装置11における制御部12の行う処理動作[1−3]を図6に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。
まず、運転者フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS71)、運転者フラグfDRが1であると判断すれば、次に、タイマtDRが所定の時間T(例えば、10秒)以上であるか否かを判断し(ステップS72)、タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、最後に操作が行われてから10秒経過している)と判断すれば、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜49DRの枠線を細くし(ステップS73)、タイマtDRを停止させ(ステップS74)、運転者フラグfDRを0に戻す(ステップS75)。一方、タイマtDRが所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[1−3]を終了する。
また、ステップS71において、運転者フラグfDRが1でないと判断すれば、次に、助手席乗員フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS76)、助手席乗員フラグfPAが1であると判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T以上であるか否かを判断し(ステップS77)、タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、最後に操作が行われてから10秒経過している)と判断すれば、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜49PAの枠線を細くし(ステップS78)、タイマtPAを停止させ(ステップS79)、助手席乗員フラグfPAを0に戻す(ステップS80)。一方、タイマtPAが所定の時間T以上でないと判断した場合や、助手席乗員フラグfPAは1でないと判断した場合は、そのまま処理動作[1−3]を終了する。
上記実施の形態(1)に係る操作制御装置によれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチ(例えば、図4に示した操作スイッチ43DR〜48DR、43PA〜48PAのように、同じ場所に配置された操作スイッチ)への操作が行われた場合、運転者DR及び助手席乗員PAのうちの優先操作者の存在する方向から見える映像に対する、前記操作に応じた操作制御が行われる。すなわち、前記優先操作者が存在しない方向から見える映像に対する操作制御は行われない。
例えば、助手席乗員PAが優先操作者に設定されているときに、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、助手席用映像GPAに対する操作だけが有効となり、運転席用映像GDRに対する操作は無効となる。従って、使用者は優先操作者の設定や切り替えを適切に行ったり、優先操作者がいずれに設定されているのかを正確に認識することによって、所望する操作制御を実現することができる。
このように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合であっても、使用者の所望する操作制御を実現することができる。換言すれば、図4に示した操作スイッチ43DR〜48DR、43PA〜48PAのように、同じ場所に異なる性質の操作スイッチを配置することができるため、表示画面上をより有効に利用することができる。
上記実施の形態(1)に係る操作制御装置では、運転者DRと助手席乗員PAとを平等に扱っているが、運転者DRは運転に注意が必要となるため、運転者DRには操作制限を加味する方が望ましい。しかしながら、助手席乗員PAには操作制限を加味する必要はない。そこで、別の実施の形態では、通常時、助手席乗員PAが優先操作者に設定されるようにしても良い。すなわち、運転者DRが優先操作者に設定されていないときは、助手席乗員PAが優先操作者に設定されるようにする。
また、別の実施の形態に係る操作制御装置では、運転者DR及び助手席乗員PAのうちのいずれかが、優先操作者に設定されている場合、該優先操作者の存在する方向から見えない映像については、一時的に表示部13から消去し、該映像に対する操作に応じた操作制御が行われない状態を形成するようにしても良い。例えば、運転者DRが優先操作者に設定されている場合、助手席用映像GPAを表示部13から消去し、助手席用映像GPAに対する操作に応じた操作制御が行われないようにする。これにより、誤操作をより確実に防止することができる。
また、上記実施の形態(1)に係る操作制御装置では、運転者DRを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41DRと、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41PAとを設けるようにしているが、別の実施の形態に係る操作制御装置では、同一の操作を行う毎に、2つの状態を交互に切り替えることのできるトグルスイッチを設けるようにしても良い。
図7は、実施の形態(2)に係る操作制御装置が採用された表示装置を含んで構成されるAV・ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示したAV・ナビゲーションシステムと同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。図中51は車両のインストルメントパネル中央部に搭載される表示装置を示しており、表示装置51には、バスラインBLを介して、同じ車両に搭載される各種電子機器(例えば、オーディオ装置21、ナビゲーション装置31)が接続されるようになっている。
表示装置51は、図示しないCPUや、ROM、RAMなどを備えた制御部52と、表示部13と、各種操作スイッチ14a〜14h(図2参照)を備えた操作部14と、ブザー音発生部15とを含んで構成されている。制御部52には、図示しない車速センサやパーキングブレーキのオン/オフセンサが接続され、車両の速度情報やパーキングブレーキのオン/オフ情報を取得することができるようになっている。
制御部52は、表示部13に設けられた操作スイッチ(図示せず)や操作スイッチ14a〜14hを介して入力された操作指令に関するデータを各種電子機器(オーディオ装置21、ナビゲーション装置31)へ送信したり、これに応答して各種電子機器から送られてくるデータに基づいて、各種電子機器の動作状態や操作状況などを示した情報を表示部13に表示させることができるようになっている。また、制御部52は、処理動作[2−1]として、図3に示した制御部12(図1参照)が行う処理動作[1−1]と同じ動作(使用者からの指示によって分離表示を行う動作)を行うことができるようになっている。
次に、実施の形態(2)に係る操作制御装置が採用された表示装置51における制御部52の行う処理動作[2−2]を図8に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。
まず、車速情報に基づいて、車速vが所定の速度V(例えば、60km/h)以上であるか否かを判断し(ステップS81)、車速vが所定の速度V以上である(すなわち、高速度走行中であり、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、次に、助手席乗員フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS82)。
助手席乗員フラグfPAは1でない(すなわち、助手席乗員PAは優先操作者に設定されていない)と判断すれば、ステップS83へ進んで、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための処理を行う。なお、ステップS83〜S90の処理動作は、図5−1に示した制御部12が行うステップS24〜S31の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS90の処理後、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための設定条件が成立していることを示すための設定条件成立フラグFPAを1にする(ステップS91)。また、ステップS82において、助手席乗員フラグfPAが1である(すなわち、助手席乗員PAは既に優先操作者に設定されている)と判断すれば、ステップS91へ進んで、設定条件成立フラグFPAを1にする。
また、ステップS81において、車速vが所定の速度V以上でないと判断すれば、次に、設定条件成立フラグFPAが1であるか否かを判断し(ステップS92)、設定条件成立フラグFPAが1であると判断すれば、車速情報に基づいて、車速vが所定の速度(V−α)以下であるか否かを判断する(ステップS93)。数値αは正数であり、緩衝領域の役割を果たしている。
車速vが所定の速度(V−α)以下である(すなわち、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための設定条件が不成立になった)と判断すれば、設定条件成立フラグFPAを0に戻す(ステップS94)。一方、車速vが所定の速度(V−α)以下でないと判断すれば、そのまま処理動作[2−2]を終了する。また、ステップS92で、設定条件成立フラグFPAは1でないと判断した場合にも、そのまま処理動作[2−2]を終了する。
次に、実施の形態(2)に係る操作制御装置が採用された表示装置51における制御部52の行う処理動作[2−3]を図9に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。
まず、パーキングブレーキのオン/オフ情報に基づいて、パーキングブレーキがオン状態であるか否かを判断し(ステップS101)、パーキングブレーキがオン状態である(すなわち、車両は停止状態であり、運転者DRを優先操作者に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、次に、運転者フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS102)。
運転者フラグfDRは1でない(すなわち、運転者DRは優先操作者に設定されていない)と判断すれば、ステップS103へ進んで、運転者DRを優先操作者に設定するための処理を行う。なお、ステップS103〜S110の処理動作は、図5−1に示した制御部12が行うステップS13〜S20の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS110の処理後、運転者DRを優先操作者に設定するための設定条件が成立していることを示すための設定条件成立フラグFDRを1にする(ステップS111)。また、ステップS102において、運転者フラグfDRが1である(すなわち、運転者DRは既に優先操作者に設定されている)と判断すれば、ステップS111へ進んで、設定条件成立フラグfDRを1にする。
また、ステップS101において、パーキングブレーキがオン状態でない(すなわち、運転者DRを優先操作者に設定するための設定条件は不成立となった)と判断すれば、次に、設定条件成立フラグFDRが1であるか否かを判断し(ステップS112)、設定条件成立フラグFDRが1であると判断すれば、設定条件成立フラグFDRを0に戻す(ステップS113)。一方、設定条件成立フラグFDRは1でないと判断すれば、そのまま処理動作[2−3]を終了する。
次に、実施の形態(2)に係る操作制御装置が採用された表示装置51における制御部52の行う処理動作[2−4]を図10に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−4]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部13に形成された操作スイッチや操作部14が操作された場合に行われる動作である。
まず、運転者DRを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41DRが操作されたか否かを判断し(ステップS121)、優先者設定スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、次に、設定条件成立フラグFPAが1であるか否かを判断し(ステップS122)、設定条件成立フラグFPAが1である(すなわち、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、優先者設定スイッチ41DRの操作を無効とし、そのまま処理動作[2−4]を終了する。
一方、設定条件成立フラグFPAが1でないと判断すれば、ステップS123へ進んで、運転者DRを優先操作者に設定するための処理を行う。なお、ステップS123の処理動作は、図5−1に示した制御部12が行うステップS12〜S21の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、ステップS121において、優先者設定スイッチ41DRは操作されていないと判断すれば、次に、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための優先者設定スイッチ41PAが操作されたか否かを判断し(ステップS124)、優先者設定スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、次に、設定条件成立フラグFDRが1であるか否かを判断し(ステップS125)、設定条件成立フラグFDRが1である(すなわち、運転者DRを優先操作者に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、優先者設定スイッチ41PAの操作を無効とし、そのまま処理動作[2−4]を終了する。
一方、設定条件成立フラグFDRが1でないと判断すれば、ステップS126へ進んで、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための処理を行う。なお、ステップS126の処理動作は、図5−1に示した制御部12が行うステップS23〜S32の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、実施の形態(2)に係る操作制御装置が採用された表示装置51における制御部52は、処理動作[2−5]として、図6に示した制御部12が行う処理動作[1−3]と同じ動作(使用者からの指示によって分離表示を行う動作)を行うことができるようになっている。但し、処理動作[2−5]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)で、設定条件成立フラグFDR、FPAが1でないときに、所定の期間毎に行われる動作である。
上記実施の形態(2)に係る操作制御装置によれば、運転者DR及び助手席乗員PAのうちのいずれかを優先操作者に設定するための設定条件が成立している間、両者のうち該当する者が優先操作者に設定される。これにより、例えば、車両運転へのより一層の注意が必要な場合、助手席乗員PAを優先操作者に設定し、運転者DRの操作ができない状態を形成することによって、車両走行の安全性を高めることができる。
図11は、実施の形態(3)に係る操作制御装置が採用された表示装置を含んで構成されるAV・ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示したAV・ナビゲーションシステムと同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。図中61は車両のインストルメントパネル中央部に搭載される表示装置を示しており、表示装置61には、バスラインBLを介して、同じ車両に搭載される各種電子機器(例えば、オーディオ装置21A、ナビゲーション装置31A)が接続されるようになっている。
表示装置61は、図示しないCPUや、ROM、RAMなどを備えた制御部62と、表示部13と、各種操作スイッチ14a〜14h(図2参照)を備えた操作部14と、ブザー音発生部15とを含んで構成されている。オーディオ装置21AからはCD再生が終了したことを示すCD再生終了情報などがバスラインBLへ供給され、ナビゲーション装置31Aからは渋滞に遭遇することを示した渋滞遭遇情報や目的地へ間もなく到着することを示した目的地接近情報などがバスラインBLへ供給され、制御部62ではこれらCD再生終了情報や、渋滞遭遇情報、目的地接近情報などを取得することができるようになっている。
制御部62は、表示部13に設けられた操作スイッチ(図示せず)や操作スイッチ14a〜14hを介して入力された操作指令に関するデータを各種電子機器(オーディオ装置21A、ナビゲーション装置31A)へ送信したり、これに応答して各種電子機器から送られてくるデータに基づいて、各種電子機器の動作状態や操作状況などを示した情報を表示部13に表示させることができるようになっている。
また、制御部62は、処理動作[3−1]〜[3−3]として、制御部12)図1参照)が行う、図3に示した処理動作[1−1]、図5−1、図5−2に示した処理動作[1−2]、及び図6に示した処理動作[1−3]と同じ動作を行うことができるようになっている。
次に、実施の形態(3)に係る操作制御装置が採用された表示装置61における制御部62の行う処理動作[3−4]を図12に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−4]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。
まず、渋滞遭遇情報、又は目的地接近情報を受信したか否かを判断し(ステップS131、S132)、渋滞遭遇情報、又は目的地接近情報を受信した(すなわち、目的地までの案内をする地図映像が重要映像である)と判断すれば、次に、地図映像が運転席用映像GDRであるか否かを判断する(ステップS133)。
前記地図映像が運転席用映像GDRであると判断すれば、ステップS134へ進んで、運転者DRを優先操作者に設定するための処理を行う。なお、ステップS134の処理動作は、図5−1に示した制御部12が行うステップS12〜S21の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
一方、前記地図映像は運転席用映像GDRでない(すなわち、助手席用映像GPAである)と判断すれば、ステップS135へ進んで、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための処理を行う。なお、ステップS135の処理動作は、図5−1に示した制御部12が行うステップS23〜S32の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。 また、ステップS131、S132において、渋滞遭遇情報、及び目的地接近情報のいずれも受信していないと判断すれば、次に、CD再生終了情報を受信したか否かを判断し(ステップS136)、CD再生終了情報を受信した(すなわち、CD再生状況を示している再生状況映像が重要映像である)と判断すれば、次に、再生状況映像が運転席用映像GDRであるか否かを判断する(ステップS137)。
前記再生状況映像が運転席用映像GDRであると判断すれば、ステップS138へ進んで、運転者DRを優先操作者に設定するための処理を行う。一方、前記再生状況映像は運転席用映像GDRでない(すなわち、助手席用映像GPAである)と判断すれば、ステップS139へ進んで、助手席乗員PAを優先操作者に設定するための処理を行う。また、ステップS136において、CD再生終了情報を受信していないと判断すれば、そのまま処理動作[3−4]を終了する。
上記実施の形態(3)に係る操作制御装置によれば、ナビゲーション装置31Aにおける地図映像、及びオーディオ装置21Aにおける再生状況映像のいずれにも対応し得る操作スイッチ(例えば、図4に示した操作スイッチ43DR〜48DR、43PA〜48PAのように、同じ場所に配置された操作スイッチ)への操作が行われた場合、前記地図映像、及び前記再生状況映像のうちの重要映像(例えば、操作する可能性の高い映像)に対する、前記操作に応じた操作制御が行われる。すなわち、前記重要映像でない映像に対する操作制御は行われない。
例えば、助手席用映像GPAとして表示されている再生状況映像が前記重要映像に設定されているときに、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得る操作スイッチへの操作が行われた場合、助手席用映像GPAに対する操作だけが有効となり、運転席用映像GDRに対する操作は無効となる。従って、使用者の操作がより必要となる映像に対する操作制御を有効とすることができる。
上記実施の形態(1)〜(3)に係る操作制御装置では、使用者からの操作を行う意思表示情報や車両環境情報(例えば、車速情報、パーキングブレーキのオン/オフ情報、渋滞遭遇情報、走行中の道路種別情報(一般道路、高速道路等))などをトリガとして、優先操作者や重要映像を設定することによって、使用者の所望する適切な操作制御を実現するようにしているが、別の実施の形態では、所定の期間毎に、前記優先操作者を切り替えるようにしても良い。例えば、前記所定の期間毎に、前記優先操作者を運転者DR、助手席乗員PA、運転者DR、助手席乗員PAの順に切り替える。これにより、操作の簡略化を図ることができる。また、処理が単純化されるので処理の負荷についても軽減することができる。
なお、前記所定の期間としては、例えば、下記のa〜cが挙げられる。
a)一定の期間(例えば、20秒間)が経過するまでの期間。
b)操作の行われない時間が所定の時間(例えば、10秒間)を超えるまでの期間。
c)別のトリガ(例えば、使用者による操作)によって前記優先操作者の切り替えが指示されるまでの期間。
また、さらに別の実施の形態では、前記優先操作者の切り替えの際、両者いずれも前記優先操作者に設定されない期間(例えば、3秒間)を設けるようにしても良い。例えば、前記優先操作者が運転者DRから助手席乗員PAに切り替わる際、直ちに切り替わるのではなく、前記両者いずれからの操作も受け付けない期間が設けられることになるので、切り替えと同時に行われる操作が誤操作となるのを防止することができる。