JP4702989B2 - 永久帯電防止性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

永久帯電防止性熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、永久帯電防止性、成形性、耐熱性及び面衝撃に優れた熱可塑性樹脂組成物に関するものである。本発明の熱可塑性樹脂組成物はカセットハーフ、携帯電話機などの通信機器筐体、家電機器の筐体、コピー機、ファックス部品、換気扇部品などに使用される。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ABS樹脂等の耐熱性を改良する目的で、マレイミド系共重合体の添加が行われてきた(米国特許第3642949号明細書、米国特許第3652726号明細書、特開昭57−98536号、特開昭57−125241号)。しかし、これらマレイミド系共重合体とABS樹脂との組成物は電気固有抵抗値が高い為に、ほこりの付着や電子機器においては、帯電した電気による静電気障害などが生じる欠点があった。
これらを改良する目的で、樹脂に永久帯電防止性を付与する方法としては、ポリエーテルエステルアミドエラストマーを熱可塑性樹脂に混合する方法が知られている(特開昭62−241945公報)。また特開平6−57090公報にはポリエーテルエステルアミドエラストマーとABS系グラフト共重合体およびマレイミド系共重合体からなる熱可塑性樹脂組成物が開示されている。しかしこの熱可塑性樹脂組成物は耐熱性、流動性は高いものも面衝撃が低い傾向がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような現状から、本発明の目的は、スチレン系樹脂の特性を損ねることなく、樹脂組成の改良により優れた成形性、耐熱性、落錘強度を有し、且つ永久帯電防止性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成比のマレイミド系共重合体と特定の組成比のビニル系グラフト共重合体と特定の組成比のビニル系共重合体より得られる樹脂組成物にポリエーテルエステルアミドと特定の組成のエチレンーαオレフィンからなるエラストマーを配合することにより上記目的の熱可塑性樹脂組成物が得られることを見いだした。
【0005】
即ち、本発明を概説すれば
(A)成分;芳香族ビニル単量体残基30〜70重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基25〜55重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基0〜25重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体残基0〜40重量%からなり、その重量平均分子量が100,000〜180,000であるマレイミド系共重合体5〜60重量%、
(B)成分;ゴム状重合体5〜80重量部に、芳香族ビニル単量体40〜80重量%、シアン化ビニル単量体15〜40重量%及びこれらと共重合可能なビニル単量体0〜40重量%とからなる単量体混合物20〜95重量部をグラフト共重合してなるABS系グラフト共重合体10〜60重量%、
(C)成分;芳香族ビニル単量体残基40〜80重量%、シアン化ビニル単量体残基15〜40重量%及びこれらと共重合可能なビニル単量体残基0〜40重量%とからなるビニル共重合体0〜79重量%、
(D)成分;ポリエーテルエステルアミド5〜20重量%、
(E)成分;不飽和ジカルボン酸単量体残基及び/又はその酸無水物単量体残基0.1〜5重量%を含むエチレン−αオレフィンからなるエラストマー共重合体1〜4重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物である。
【0006】
以下本発明について詳細に説明する。本発明で用いる(A)マレイミド系共重合体の重量平均分子量は100,000〜180,000であって、重量平均分子量が100,000未満の場合、機械特性が十分でなくなり、重量平均分子量が180,000を越える場合は成形性が低下し、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。
【0007】
本発明で用いる(A)マレイミド系共重合体は、芳香族ビニル単量体残基30〜70重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基25〜55重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基0〜25重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体残基0〜40重量%からなる。好ましくは、芳香族ビニル単量体残基40〜65重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基30〜55重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基0〜10重量%、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体残基0〜20重量%からなることである。芳香族ビニル単量体残基が30重量%未満あるいは不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基が55重量%を越えると、衝撃強度が低くなり、成形品にシルバー等の不良現象が発生する。また、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基が25重量%未満あるいは芳香族ビニル単量体残基が70重量%を越えると耐熱付与効果が低くなる。更に、不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基が25重量%を越えると、熱安定性が低くなる。
【0008】
本発明で用いる(A)マレイミド系共重合体中の芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン単量体及びその置換体が挙げられ、これらの中でスチレンが特に好ましい。
不飽和ジカルボン酸イミド誘導体としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ナフチルマレイミド等のマレイミド系単量体が挙げられ、これらの中でN−フェニルマレイミドが特に好ましい。
また、不飽和ジカルボン酸無水物単量体としては、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸等の無水物が挙げられ、マレイン酸無水物が特に好ましい。
【0009】
上記の単量体と共重合可能なビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、メチルアクリル酸エステル、エチルアクリル酸エステル、ブチルアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル単量体、メチルメタクリル酸エステル、エチルメタクリル酸エステル等のメタクリル酸エステル単量体、アクリル酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸単量体、アクリル酸アミド及びメタクリル酸アミド等が挙げられる。
【0010】
本発明で用いるマレイミド系共重合体の製造方法としては、芳香族ビニル単量体、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体、及び必要に応じて用いる不飽和ジカルボン酸無水物単量体、これら単量体と共重合可能なビニル単量体を公知の方法で直接共重合してもよいし、不飽和ジカルボン酸無水物単量体を芳香族ビニル単量体、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体と共重合させた後、アンモニア及び/又は第1級アミンと反応させて不飽和ジカルボン酸イミド誘導体にしてもよい。しかしながらこれら共重合体を製造する方法としては後者、すなわち不飽和ジカルボン酸無水物単量体を芳香族ビニル単量体、及びこれら単量体と共重合可能なビニル単量体と共重合させた後にイミド化する方法が、共重合性及び経済性の点でより好ましい。
なお、イミド化反応に用いる第1級アミンとしてはメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、シクロへキシルアミン、デシルアミン、アニリン、トルイジン、ナフチルアミン、クロロフェニルアミン、ジクロロフェニルアミン、ブロモフェニルアミン、ジブロモフェニルアミン等が挙げられる。
【0011】
イミド化反応は、オートクレーブを用いて溶液状態、塊状状態あるいは懸濁状態で反応を行うことができる。また、スクリュー押出機等の溶融混練装置を用いて、溶融状態で反応を行うことも可能である。
イミド化における溶液反応に用いられる溶媒は任意であり、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等が例示される。
【0012】
イミド化の反応温度は50〜350℃の範囲が好ましく、100〜300℃の範囲が特に好ましい。
イミド化反応は触媒の存在を必ずしも必要としないが、用いるならばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン等の第3級アミンが好適である。
【0013】
本発明のマレイミド系共重合体は、従来より知られている乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法のいずれの方法によって得られたものであっても良いし、またこれらの重合法の複合化した技術によるものでも良いが、溶液重合法によるものが好ましい。また、回分法重合、連続重合どちらの重合法によるものでもかまわない。
【0014】
本発明で用いる(B)ABS系グラフト共重合体は、ゴム状重合体5〜80重量部に、芳香族ビニル単量体40〜80重量%、シアン化ビニル単量体15〜40重量%及びこれらと共重合可能なビニル単量体0〜40重量%とからなる単量体混合物20〜95重量部をグラフト共重合してなる。ゴム状重合体が5重量部未満すなわち単量体混合物が95重量部を越えると耐衝撃性が低下し、単量体混合物が20重量部未満すなわちゴム状重合体が80重量部を越えると耐熱性および成形加工性が低下する。また、単量体混合物中の芳香族ビニル単量体が40重量%未満では成形加工性が低下し、80重量%を越えると耐熱性が低下してしまう。更に、単量体混合物中のシアン化ビニル単量体が15重量%未満か40重量%を越えると(A)成分との相溶性が低下し、本耐熱性熱可塑性樹脂組成物の層剥離や衝撃強度低下の原因となる。
【0015】
本発明で用いる(B)ABS系グラフト共重合体中の芳香族ビニル単量体としては、前述と同様のスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン単量体及びその置換体が挙げられ、これらの中でスチレンが特に好ましい。
シアン化ビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等があり、これらの中でアクリロニトリルが特に好ましい。
【0016】
上記の単量体と共重合可能なビニル単量体としては、前述と同様のメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等があり、これらを単独で、あるいは併用して用いることができる。ただし、ここでメチル(メタ)アクリレートとはメチルアクリレートあるいはメチルメタクリレートを示すものとする。
【0017】
ゴム状重合体の具体例としては、ブタジエン重合体、ブタジエンと共重合可能なビニル単量体との共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ブタジエンと芳香族ビニルとのブロック共重合体、アクリル酸エステル重合体およびアクリル酸エステルとこれと共重合可能なビニル単量体との共重合体等が用いられる。
【0018】
本発明で用いる(B)ABS系グラフト共重合体の製造方法については特に制限はなく、例えば芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体及びこれらと共重合可能なビニル単量体からなる単量体混合物をゴム状重合体にグラフト重合させることにより製造することができる。具体的には、従来より知られている乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法等のいずれの方法によって得られたものであっても良いし、またこれらの重合法を複合化した技術によるものでも良い。
尚、上記の単量体混合物をゴム状重合体にグラフト重合させた(B)ABS系グラフト共重合体は、未グラフト共重合体を含有していても良い。
【0019】
本発明の熱可塑性樹脂組成物の(C)ビニル共重合体は必須ではないが、物性バランスを考える場合79重量%以下で含有させることができる。
(C)ビニル共重合体は、芳香族ビニル単量体40〜80重量%、シアン化ビニル単量体15〜40重量%及びこれらと共重合可能なビニル単量体0〜40重量%とからなる。芳香族ビニル単量体が40重量%未満では成形加工性が低下し、80重量%を越えると耐熱性が低下してしまう。更に、シアン化ビニル単量体が15重量%未満か40重量%を越えると(A)成分との相溶性が低下し、本熱可塑性樹脂組成物の層剥離や衝撃強度低下の原因となる。
【0020】
本発明で用いる(C)ビニル共重合体中の芳香族ビニル単量体としては、前述と同様のスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン単量体及びその置換体が挙げられ、これらの中でスチレンが特に好ましい。
シアン化ビニル単量体としては、前述と同様のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等があり、これらの中でアクリロニトリルが特に好ましい。
【0021】
上記の単量体と共重合可能なビニル単量体としては、前述と同様のメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等があり、これらを単独で、あるいは併用して用いることができる。ただし、ここでメチル(メタ)アクリレートとはメチルアクリレートあるいはメチルメタクリレートを示すものとする。
本発明で用いる(C)ビニル共重合体の製造方法については特に制限はなく、例えば乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法等の重合方法が採用できる。
【0022】
本発明で用いる(D)成分はポリエーテルエステルアミドであり、好ましくはこのポリエーテルエステルアミドはポリエーテルをソフトセグメントとし、両末端にカルボキシル基を有するポリアミドをハードセグメントとするブロック共重合体であり、公知の方法で製造出来る。D成分のポリエステルアミドを構成する両末端にカルボキシル基を有するポリアミド(d−1)は、(1)ラクタム開環重合体、(2)アミノカルボン酸の重縮合体及び/又は(3)ジカルボン酸とジアミンの重縮合体であり、(1)のラクタムとしてはカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタム等が挙げられる。(2)のアミノカルボン酸としては、ωーアミノカプロン酸、ωーアミノエナント酸、ωーアミノカプリル酸、ωーアミノペルゴン酸、ωーアミノカプリン酸、11ーアミノウンデカン酸、12ーアミノドデカン酸等が挙げられる。(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸、イソフタル酸等が挙げられ、またジアミンとしては、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン等が挙げられる。上記アミド形成性モノマーとして例示したものは2種以上を併用しても良い。これらのうち好ましいものは、カプロラクタム、12−アミノドデカン酸およびアジピン酸ーヘキサメチレンジアミンであり、特に好ましいのはカプロラクタムである。
【0023】
両末端にカルボキシル基を有するポリアミド(d−1)は、炭素数4〜20のジカルボン酸を分子量調整剤として使用し、これの存在下に上記アミド形成性モノマーを常法により開環重合あるいは重縮合させることによって得られる。炭素数4〜20のジカルボン酸としては、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸等の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や1,4ーシクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシルー4,4’ージカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などが挙げられ、これらのうち好ましいものは脂肪族ジカルボン酸であり、特に好ましいものはアジピン酸である。
【0024】
ポリアミド成分(d−1)の数平均分子量は500〜5,000であり、好ましくは500〜3,000である。500未満ではポリエーテルエステルアミド自体の耐熱性が低下し、5,000を超えるとポリエーテルエステルアミド製造時に多大な時間を要する。
【0025】
ポリエーテル(d−2)成分としてはアルコール、フェノール類のアルキレンオキシド付加物が挙げられる。アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、シクロヘキサンジオール、キシリレングリコールなどの脂肪族、脂環基、芳香族基含有グリコールが挙げられる。フェノール類としては、ハイドロキノン、ビスフェールA、ジヒドロキシジフェニルエーテルなどが挙げられる。
アルキレンオキシドとしてはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが挙げられる。好ましいものはエチレンオキシドである。
【0026】
ポリエーテル成分(d−2)の数平均分子量は500〜5,000である。500未満では、帯電防止性が不十分であり、5,000を超えると反応性が低下する為にポリエーテルエステルアミド製造時に多大な時間を要する。
【0027】
(D)成分は5重量%未満では、帯電防止性が発現せず、20重量%を超えると耐熱性、剛性が低下し好ましくない。
【0028】
次に、本発明の(E)成分のエチレンーαーオレフィン系エラストマーについて説明する。(E)成分の不飽和ジカルボン酸および/またはその無水物残基を有するエチレンーαオレフィン系エラストマーとしては、数平均分子量が10,000〜1,000,000の範囲にあり、エチレン含有量が50〜80モル%のものが好ましい。また、αーオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンを用いることができ、特に、プロピレンが好ましい。
また、(E)成分の官能基として変性に用いる不飽和ジカルボン酸および/またはその無水物としては、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸およびこれらの酸無水物があり、特に無水マレイン酸が好適である。
【0029】
不飽和ジカルボン酸および/またはその酸無水物の含有量としては0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜5重量%であり、5重量%を超えると熱可塑性樹脂組成物にゲル等が発生する。また、0.1重量%未満では、この熱可塑性樹脂組成物中の樹脂間の相溶性が不十分で層剥離の原因となり、また耐薬品性や衝撃強度が向上しない。この変性されたエチレンーαーオレフィン系エラストマーは特公昭58−445号公報に開示されている実施例1の製造方法を用いることにより得ることが出来る。
【0030】
(E)成分は1重量%未満では落錘強度の向上効果がなく、4重量%を超えると落錘強度は向上するものの、帯電防止性が低下してしまう。これは(E)成分は(D)成分と相互作用があるので、多量に添加すると(D)成分の分散性が低下する為と推定される。従って、(E)成分は1〜4重量%添加した場合のみ、落錘強度が高く且つ帯電防止性の高い効果が得られる。
【0031】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、(A)成分5〜60重量%、(B)成分10〜60重量%、(C)成分0〜79重量%、(D)成分5〜20重量%、(E)成分1〜4重量%である。好ましくは(A)成分10〜50重量%、(B)成分15〜50重量部、(C)成分20〜50重量%、(D)成分5〜15重量%、(E)成分2〜3重量%である。(A)成分が5重量%未満では、耐熱性が充分でなく、60重量%を超えると組成物の耐衝撃性及び成形性が大幅に低下する。また、(B)成分は10重量%未満では耐衝撃性が発現せず、60重量%を超えると、耐熱性が低下する問題点がある。(C)成分は79重量%を超えると耐衝撃性が低下する問題点がある。(D)成分は5重量%未満では帯電防止性が充分でなく、20重量%超では耐熱性が低下する問題点がある。(E)成分は1重量%未満では、面衝撃の改良が充分でなく、4重量%超では、(D)成分のポリアミド部分と相互作用があるために、帯電防止性が低下する問題がある。
【0032】
本発明の熱可塑性樹脂組成物はカセットハーフ、携帯電話機などの通信機器筐体、家電機器の筐体、コピー機、ファックス部品、換気扇部品などに使用される。
【0033】
本発明の熱可塑性樹脂組成物を得るために(A)〜(E)成分を混合する方法には特に制限がなく、公知の手段を使用することが出来る。その手段として例えばバンバリ−ミキサ−、タンブラ−ミキサ−、混合ロ−ル、1軸又は2軸押出機等が挙げられる。混合形態としては通常の溶触混合、マスタ−ペレット等を用いる多段階溶融混合、溶液中でのブレンド等により熱可塑性樹脂組成物を得る方法がある。
【0034】
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物にさらに安定剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、着色剤及びタルク、シリカ、クレー、マイカ、炭酸カルシウム等の充填剤を添加することも可能である。以下本発明をさらに実施例により説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の部、%はいずれも特にことわりのない限り重量基準である。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。これらはいずれも例示的なものであって、本発明の内容を限定するものではない。
【参考例1】
マレイミド系共重合体(A)成分(A−1)
撹拌機を備えたオートクレーブ中にメチルエチルケトン150重量部、スチレン60重量部、α−メチルスチレンダイマー0.05重量部を仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度85℃に加熱した。これに、無水マレイン酸40重量部、ベンゾイルパーオキサイド0.15重量部をメチルエチルケトン200重量部に溶解した溶液を8時間連続的に添加した。添加後、更に3時間、温度85℃に保った。ここで得られた得られた共重合体溶液にアニリン38部、トリエチルアミン0.6部を加え140℃で7時間反応させた。反応液をベント付き2軸押出し機に供給し、脱揮してマレイミド共重合体を得た。C−13NMR分析により、それぞれの単量体残基を測定した。これを共重合体A−1とした。
【0036】
【参考例2】
マレイミド系共重合体(A)成分(A−2)
撹拌機を備えたオートクレーブ中にメチルエチルケトン150重量部、スチレン60重量部を仕込み、系内を窒素ガスで置換したのち温度を85℃に昇温し、温度を保ちながら充分撹拌を行った。この中にαーメチルスチレンダイマー1部を添加する以外はA−1と同様な方法にて、マレイミド系共重合体A−2を製造した。
分子量及び分子量分布:GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ−)法にてポリスチレン換算の値で求めた。
Tg(ガラス転移温度):JIS K−7121に従い、DSC(示差走査熱量測定)装置により測定した。
表−1にA−1〜A−2の組成分析結果及び特性解析を示す。
【0037】
【表1】
Figure 0004702989
【0038】
【参考例3】
(B)ABS系グラフト共重合体
撹拌機を備えた反応缶中にポリブタジェンラテックス143部(固形分35%重量平均粒径0.25μm、ゲル含率90%)、ステアリン酸ソーダ1部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレ−ト0.1部、テトラソジウムエチレンジアミンテトラアセチックアシッド0.03部、硫酸第一鉄0.003部、および純水150部を50℃に加熱し、これにスチレン70%およびアクリロニトリル30%よりなる単量体混合物50部、t−ドデシルメルカブタン0.2部、キユメンハイドロオキサイド0.15部、を6時間で連続添加し、さらに添加後65℃に昇温し2時間重合した。重合率は97%に達した。得られたラテックスに酸化防止剤を添加した後、塩化カルシウムで凝固、水洗、乾燥後白色粉末としてグラフト共重合体を得た。これを共重合体B-1とした。
【0039】
次にB−1のグラフト率と未グラフトコポリマーの分子量を測定する為に、B−1を3gとり、メチルエチルケトン溶液に膨潤させて、遠心分離した上澄み溶液中の未グラフトのスチレンーアクリロニトリル共重合体の分子量をゲルパーミッションクロマトグラフィにて測定したところ、重量平均分子量は8.2万であった。又、遠心分離で沈降したゲル分の組成をケルダール窒素定量分析と熱分解ガスクロマトグラフィ及び臭素付加法で分析し、以下の式よりグラフト率を求めたところグラフト率は33%であった。
Figure 0004702989
【0040】
【参考例4】
(C)成分の製造
撹拌機を備えた反応缶中にスチレン 70部、アクリロニトリ30部、第三リン酸カルシウム2.5部、 t−ドデシルメルカブタン0.5部、ベンゾイルパーオキサイド0.2部および水250部を仕込み、70℃に昇温し重合を開始させた。重合開始から7時間後に温度を75℃に昇温して3時間保ち重合を完結させた。重合率は97%に達した。得られた反応液を塩酸にて中和し、脱水、乾燥後白色ビーズ状の共重合体を得た。これを共重合体C-1 とした。
【0041】
【参考例5】
(D)成分の製造
3Lステンレス製オートクレーブにεーカプロラクタム105部、アジピン酸17.1部、イルガノックス1010(酸化防止剤 チバガイギー製)0.3部及び水6部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密封下4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価110のポリアミドオリゴマーを117部得た。次に数平均分子量2,000のビスフェノールAエチレンオキサイド付加物225部及び酢酸ジルコニル0.5部を加え、245℃、1mmHg以下の減圧下の条件で5時間重合し、ポリマーを得た。このものの相対粘度は2.20(0.5重量%mークレゾール溶液25℃)であった。このポリエーテルエステルアミドをD−1とする。
【0042】
(E)成分として三井化学製タフマー2種(エチレンープロピレンラバー:グレードMP−0430およびP−0480)を使用した。なおムーニー粘度は、JIS K6300に準拠し、温度100℃、余熱1分、ローター回転時間4分で測定した。
その性状を表2に示した。
【0043】
【表2】
Figure 0004702989
【0044】
【実施例1〜3】及び【比較例1〜7】
表3〜表4に示した配合割合の(A)〜(E)成分をヘンシェルミキサーにて3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押し出し機にて、250℃、200rpm、吐出量20kg/hrの条件で押出しペレット化した。このペレットを使用し、射出成形機により試験片を作成し、IZOD衝撃、Vicat軟化点を測定するとともに、面衝撃強度、表面固有抵抗を評価した。結果は表3〜表4に示す。
【0045】
【表3】
Figure 0004702989
【0046】
【表4】
Figure 0004702989
【0047】
尚、表3〜4の各種評価方法は次の通りである。
Vicat軟化点:ASTM D−1525に従い、成形温度250℃で成形した厚さ3.2mmの射出成形品を用い、Vicat軟化点(49N荷重)を測定した。
IZOD衝撃強度:ASTM D−256に従い、成形温度250℃で成形した厚さ6.4mmの射出成形品を用い、ノッチ付きIZOD衝撃強度を相対湿度50%、雰囲気温度23℃で測定した。
面衝撃強度:127×127×2mm厚の角板を、成形温度250℃で成形し、先端5Rの300g錘で50%破壊高さを相対湿度50%、雰囲気温度23℃で測定した。
表面固有抵抗:面衝撃強度測定用の角板を成形後、洗剤(ママレモン;ライオン(株)製)水溶液で洗浄処理し、次いでイオン交換水で充分洗った後、表面の水分を乾燥除去してから20℃、相対湿度65%雰囲気下で24時間放置後に表面固有抵抗測定。
MFR:ASTM D−6874に準拠し、温度220℃、荷重10kgで測定した。
【0048】
【発明の効果】
本発明のマレイミド系耐熱ABSにポリエーテルエステルアミドと酸変性エラストマーを配合した組成物は、従来のマレイミド系ABSにポリエーテルエステルアミドを配合した組成物に比べて、面衝撃強度、耐熱性、帯電防止性に優れている。

Claims (1)

  1. (A)成分;芳香族ビニル単量体残基30〜70重量%、不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基25〜55重量%、不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基0〜25重量%からなり、その重量平均分子量が100,000〜180,000であるマレイミド系共重合体5〜60重量%、
    (B)成分;ブタジエン重合体からなるゴム状重合体5〜80重量部に、芳香族ビニル単量体40〜80重量%、シアン化ビニル単量体15〜40重量%とからなる単量体混合物20〜95重量部をグラフト共重合してなるABS系グラフト共重合体10〜60重量%、
    (C)成分;芳香族ビニル単量体残基40〜80重量%、シアン化ビニル単量体残基15〜40重量%とからなるビニル共重合体0〜79重量%、
    (D)成分;両末端にカルボキシル基を有する数平均分子量500〜5,000のポリアミドと数平均分子量500〜5,000のポリエーテルから誘導されるポリエーテルエステルアミド5〜20重量%、(E)成分;不飽和ジカルボン酸単量体残基及び/又はその酸無水物単量体残基0.1〜5重量%を含むエチレン−αオレフィンからなるエラストマー共重合体1〜4重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物。
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