JP4701790B2 - 防振ゴム組成物の製法 - Google Patents

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本発明は、特殊なカーボンブラックを用いた防振ゴム組成物の製法に関するものであり、詳しくは、自動車等のタイヤや防振ゴム等の振動抑制ゴム材等の成形材料に用いられる防振ゴム組成物の製法に関するものである。
従来より、自動車のタイヤ等における防振ゴム材料としては、天然ゴム等のゴム材に、カーボンブラックや硫黄等の各種添加剤を配合したものが用いられている。このような防振ゴム材料に用いられるカーボンブラックとして小粒径のカーボンブラックを用いることにより、静的ばね定数の振幅依存性を大きくし、例えば、車両の操縦安定性の向上を図ることができる。しかしながら、このように小粒径のカーボンブラックを用いると、動倍率が上がるため、車両の乗り心地性が悪化するという問題がある。この問題を解決するため、ゴム100重量部に対して酸化亜鉛8〜30重量部と、平均粒子径40nm以下(好ましくは、平均粒子径30nm以下)のカーボンブラックを配合したゴム組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−97307号公報
しかしながら、上記特許文献1では、平均粒子径30nm以下の小粒径のカーボンブラックを使用しているため、前述したように、動倍率が高くなり、車両の乗り心地性が悪化するという問題を充分に解消するまでには至っておらず、動倍率の低減による動特性の大幅な改善が要望されている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、動倍率の低減による動特性の改善がなされ、優れた振動抑制性能を有する防振ゴム組成物の製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の防振ゴム組成物の製法は、原料カーボンブラックを金属球とともに、カーボンブラックと金属球との混合割合が、容積比で、カーボンブラック:金属球=1:2〜1:4となるよう粉砕機に投入し、遠心加速度80〜160Gで2〜15分間粉砕処理を行うことにより下記の特性(b1)および(b2)を備えたカーボンブラック〔(B)成分〕を作製する工程と、上記特性を備えたカーボンブラック〔(B)成分〕とともに、下記の(A)成分および(C)成分を含有する配合成分を、上記(B)成分の配合量を上記(A)成分100重量部に対して20〜100重量部に、かつ上記(C)成分の配合量を上記(A)成分100重量部に対して0.3〜10重量部となるように配合し、混練することにより、加硫後のパルス法核磁気共鳴分析(NMR)SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)が350μs以下である防振ゴム組成物を製造する工程とを備えたという構成をとる。
(A)ジエン系ゴム。
(B)下記の特性(b1)および(b2)を備えたカーボンブラック。
(b1)窒素吸着比表面積(N2SA)が、150m2/g≦N2SA≦195m2/g。
(b2)DBP吸油量(DBP)が、50cm3/100g≦DBP≦80cm3/100g。
(C)加硫剤。
本発明者は、動倍率の低減による優れた動特性を発揮することができる防振ゴムを得るべく、その成形材料となる防振ゴム組成物の配合成分および防振ゴム自身の物性について鋭意研究を重ねた。そして、防振ゴム組成物の一配合成分であるカーボンブラックを中心に研究を重ね、カーボンブラックの窒素吸着比表面積およびDBP吸油量に着目し、これら特性の適正範囲について研究を続けた結果、前記特定の範囲に設定すると好結果が得られることを突き止めた。すなわち、上記特定範囲に入るような処理を施したカーボンブラックを用いると、カーボンブラックの周囲のゴム成分がカーボンブラックにまとわりつきゴム成分が拘束されたような状態となる。そして、それを示す指標となる、加硫後のパルス法核磁気共鳴分析(NMR)SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)を特定値以下に規定することによって、動倍率の低減が図られて優れた動特性を発揮し、所期の目的が達成されることを見出し、本発明に到達した。
より詳しく述べると、上記パルス法核磁気共鳴分析(NMR)SOLID ECHO法により測定される緩和時間によって分子運動に関する情報が得られることはすでに知られていることから、本発明者は、防振ゴムにおける振動特性は配合されるカーボンブラック周辺におけるジエン系ゴム成分の運動性が影響するのではないかと推測し、動倍率に対する上記緩和時間の影響に注目してその関連性について検討を行った。その結果、上記緩和時間を特定の時間以下に設定すると、動倍率の低減化が実現することを突き止め、このような緩和時間を実現可能とする上記特殊なカーボンブラックを用いることにより、優れた振動抑制性能が得られることを見出し本発明に到達した。
本発明の防振ゴム組成物の製法により得られる防振ゴム組成物は、窒素吸着比表面積(b1)およびDBP吸油量(b2)をそれぞれ特定の範囲に設定した特殊なカーボンブラック(B)を用いるとともに、この特殊なカーボンブラックを配合した防振ゴム組成物の加硫後のパルス法NMR SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)を特定値以下に設定している。このため、動倍率の低減が図られ、優れた振動抑制性能を備えた防振ゴムを得ることができる。
そして、上記カーボンブラック(B)の配合割合を特定範囲に設定すると、物性に優れ、充分な動倍率の低減効果が得られる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係る防振ゴム組成物は、ジエン系ゴム(A)と、特殊なカーボンブラック(B)と、加硫剤(C)とを用いて得ることができる。そして、本発明においては、防振ゴム組成物の加硫後のパルス法NMR SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)が特定の範囲内に設定されており、上記特殊なカーボンブラック(B)を用いるとともに上記緩和時間(T2L)を設定することが本発明の最大の特徴である。
上記ジエン系ゴム(A)としては、特に限定はなく、例えば、天然ゴム(NR)やイソプレンゴム(IR)等のイソプレン系ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
つぎに、上記ジエン系ゴム(A)とともに用いられるカーボンブラック(B)は、下記の特性(b1)および(b2)を備えているものであれば特に限定はない。このように、窒素吸着比表面積(b1)が高く、かつDBP吸油量(b2)が小さい値を有する特殊な関係を有するカーボンブラック(B)が処理により作製できれば、例えば、SAF級,ISAF級,HAF級,MAF級,FEF級,GPF級,SRF級,FT級,MT級等の種々のグレードのカーボンブラックのいずれのものを用いてもよい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
(b1)窒素吸着比表面積(N2SA)が、1502/g≦N2SA≦1952/g。
(b2)DBP吸油量(DBP)が、50cm3/100g≦DBP≦80cm3/100g。
すなわち、上記窒素吸着比表面積(N2SA)が1502/g未満であると、ゴム成分とカーボンブラックとの間の接触面積が不充分であり、補強効果が充分ではなく、逆に1952/gを超えると、未加硫ゴムの粘度が高く加工性が低下するからである。
また、上記DBP吸油量(DBP)が50cm3/100g未満であると、補強効果が不充分であり、逆に80cm3/100gを超えると、動倍率の低減効果が小さくなるからである。
本発明において、窒素吸着比表面積(N2SA)およびDBP吸油量(DBP)は、JIS K6217に準じて測定することができる。
このような特定の特性を有する特殊なカーボンブラック(B)は、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、原料となる前記カーボンブラックを後記の金属球とともに粉砕機に投入し、所定の遠心加速度で粉砕処理を行うことにより作製することができる。上記粉砕機としては、遊星ミルがあげられ、例えば、栗本鉄工所社製のバッチ式高速遊星ミル「クリモトハイジー」BX384Eがあげられる。上記金属球としては、例えば、ステンレス球等があげられる。そして、その直径は1〜4mm程度のものが好ましく用いられ、特に直径2〜3mmのものが好ましく用いられる。
上記カーボンブラックと金属球との混合割合は、容積比で、カーボンブラック:金属球=1:2〜1:4の範囲に設定することが好ましい。また、上記カーボンブラックと金属球の投入割合は、粉砕機の全容積の20〜40容積%となるように設定することが好ましい。そして、上記粉砕機による粉砕処理条件としては、金属球に対して、遠心加速度を80〜160Gの範囲に設定することが好ましく、より好ましくは、100〜150Gである。さらに、その粉砕機による粉砕処理時間は、2〜15分間に設定することが好ましい。
上記のようにして処理されたカーボンブラック(B)を用いることにより、カーボンブラック(B)の周囲のゴム成分(A)の状態が変化してカーボンブラック(B)にまとわりついてゴム成分(A)が拘束された結果、加硫後のパルス法NMR SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)を350μs以下と規定することが可能となり、動倍率の低減化による振動抑制性の向上が得られる。
上記特殊なカーボンブラック(B)の配合割合は、ジエン系ゴム(A)100重量部(以下「部」と略す)に対して、20〜100部の範囲内であり、特に好ましくは30〜70部の範囲内である。すなわち、特殊なカーボンブラック(B)が20部未満であると、充分な動倍率の低減効果が得られ難く、逆に100部を超えると、物性の低下傾向がみられるからである。
上記A〜B成分とともに用いられる加硫剤(C)としては、硫黄が好適に用いられる。上記硫黄の配合量は、上記ジエン系ゴム(A)100部に対して、0.3〜10部の範囲内であり、特に好ましくは0.5〜5部の範囲内である。
なお、本発明に係る防振ゴム組成物には、上記A〜C成分以外に、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、加工助剤、軟化剤等を必要に応じて適宜に配合することも可能である。
上記加硫促進剤としては、特に限定はなく、例えば、チアゾール系促進剤、チウラム系促進剤、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CBS),ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS),2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT),テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)等のスルフェンアミド系促進剤等があげられる。
この加硫促進剤の配合量は、上記ジエン系ゴム(A)100部に対して、0.1〜3部の範囲内が好ましく、特に好ましくは0.5〜2部の範囲内である。
また、上記加硫助剤としては、特に限定はなく、例えば、亜鉛華(ZnO)、酸化マグネシウム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記ZnOの配合量は、上記ジエン系ゴム(A)100部に対して、5部以下が好ましい。このような範囲内であれば、通常の範囲内であり、ZnOの増量に伴う製品の重量増大という問題もない。
また、上記老化防止剤としては、例えば、カルバメート系老化防止剤、フェニレンジアミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、ジフェニルアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、ワックス類等があげられる。
この老化防止剤の配合量は、上記ジエン系ゴム(A)100部に対して、1〜7部の範囲内が好ましく、特に好ましくは2〜5部の範囲内である。
また、上記加工助剤としては、例えば、ステアリン酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、炭化水素系樹脂等があげられる。
この加工助剤の配合量は、上記ジエン系ゴム(A)100部に対して、1〜5部の範囲内が好ましく、特に好ましくは1〜3部の範囲内である。
本発明に係る防振ゴム組成物は、例えば、上記ジエン系ゴム(A),特定のカーボンブラック(B)および加硫剤(C)に、加硫促進剤等の添加剤を必要に応じて配合し、これらをロール、バンバリーミキサー等を用いて混練することにより調製することができる。
このようにして得られる本発明に係る防振ゴム組成物の用途としては、特に限定はないが、自動車等の車両等における防振ゴム材料として好適に用いられる。
本発明に係る防振ゴム組成物を用いてなる防振ゴムは、例えば、前述のようにして調製した防振ゴム組成物を、所定の条件でプレス加硫して、所定形状に成形することにより作製することができる。
本発明における防振ゴム組成物の加硫条件としては、特に限定するものではないが、145〜180℃×20〜60分間の範囲内が好ましく、特に好ましくは150〜160℃×30〜45分間である。
このようにして得られる本発明に係る防振ゴム組成物の加硫後におけるゴム成形体は、パルス法NMR SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)が350μs以下でなければならない。特に好ましくは300μs以下である。すなわち、上記緩和時間(T2L)が350μsを超えると、動倍率の低減効果が低下し、所望の振動抑制性能を得ることができないからである。なお、上記パルス法NMR SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)は、例えば、つぎのようにして測定される。まず、上記防振ゴム組成物を用いて加熱加硫によりゴムシートを成形し、これを所定の大きさ(例えば、2〜3mm角程度)のゴムチップに切断する。このゴムチップの試験片を用いて、常温(25±2℃)にて、パルス系列はSOLID ECHO(ソリッドエコー)法を用い、日本電子社製のパルスNMR装置JNM−MU25/BUによりスピン−スピン緩和時間(T2)を測定する。通常、カーボンブラックが配合された加硫ゴムを測定した場合、スピン−スピン緩和時間(T2)は2成分に分離できるため、緩和時間が長い方の値を本発明の緩和時間(T2L)とする。
このようにして得られる本発明に係る防振ゴム組成物の用途は、特に限定はないが、自動車等のタイヤや各種防振ゴム部材等の振動抑制ゴム材として好適に用いられる。
る。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔カーボンブラックa〕
下記の表1に示す各特性を備えたカーボンブラックaを作製した。すなわち、遊星ミルの投入容積全体の40%を占めるよう、HAF級カーボンブラック(昭和キャボット社製、ショウブラックN330)90gと直径2mmのステンレス球3.2kg(両者の混合容積比がカーボンブラック:ステンレス球=1:3に設定)を、遊星ミル(栗本鉄工所社製のバッチ式高速遊星ミル「クリモトハイジー」BX384E)に投入し、ステンレス球に対して遠心加速度150G×15分間の粉砕処理を行うことによりカーボンブラックaを作製した。得られたカーボンブラックaの各特性を、JIS K6217に準じ、また先に述べた方法に基づいて測定し下記の表1に示す。さらに、平均ストークス径(Dst)は、特開2001−40239号公報に記載されている、ディスクセントリフュージ(DCF)法により測定されるカーボンブラックアグリゲートのストークス径の重量分布曲線における最高重量分率のストークス相当径を示す。
〔カーボンブラックb〕
遊星ミルによる粉砕処理時間を30分間とした。それ以外は上記カーボンブラックaと同様にしてカーボンブラックbを作製した。得られたカーボンブラックbの各特性を、上記カーボンブラックaと同様にして測定し下記の表1に示す。
〔カーボンブラックc〕
HAF級カーボンブラック(昭和キャボット社製、ショウブラックN330)および直径2mmのステンレス球とともに、老化防止剤であるフェノール系化合物(大内新興化学工業社製、ノクラック200)9gを同時に投入した。それ以外は上記カーボンブラックaと同様にしてカーボンブラックcを作製した。得られたカーボンブラックcの各特性を、上記カーボンブラックaと同様にして測定し下記の表1に示す。
〔カーボンブラックd〕
HAF級カーボンブラック(昭和キャボット社製、ショウブラックN330)をそのまま配合に供した。このHAF級カーボンブラックの各特性を、上記カーボンブラックaと同様にして測定し下記の表1に示す。
Figure 0004701790
〔NR〕
天然ゴム
〔加硫助剤〕
酸化亜鉛(ZnO)〔三井金属鉱業社製、酸化亜鉛二種〕
〔加工助剤〕
ステアリン酸(花王社製、ルナックS30)
〔硫黄〕
鶴見化学社製、Sulfax200S
〔加硫促進剤(CBS)〕
大内新興化学工業社製、ノクセラーCZ−G
〔実施例1〜5、比較例1〜2〕
後記の表2に示す各成分を、同表に示す割合で配合し、これらをバンバリーミキサーを用いて混練し、防振ゴム組成物を調製した。
このようにして得られた実施例品および比較例品の防振ゴム組成物を用いて、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。これらの結果を、後記の表2に併せて示した。
〔常態時物性〕
各ゴム組成物を用いて、150℃×20分の条件でプレス成形し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmの加硫ゴムシートを作製した。そして、この防振ゴムシートを用い、JIS K6251に準拠して、破断強度(TB)、破断伸び(EB)、および硬度(JIS A)を測定した。
〔動倍率〕
各ゴム組成物を用いて、150℃で20分間加硫して、厚み2mmの加硫ゴムシートを作製し、このシートから幅5mm×長さ50mmの短冊状の試験片を切り出して、室温(25℃)にてユービーエム社製のRheogel-E4000 を用い、周波数100Hz、歪み0.05%のときの貯蔵弾性率(E′100Hz)および周波数15Hz、歪み4.5%のときの貯蔵弾性率(E′)をそれぞれ測定し、E′100Hz/E′=動倍率として示した。
〔緩和時間〕
実施例品および比較例品の防振ゴム組成物を用い、150℃×20分の条件でプレス成形して厚み2mmの加硫ゴムシートを作製し、さらに2〜3mm角に切断してゴムチップを作製した。このゴムチップの試験片を用いて、27℃にて、パルス系列はソリッドエコー(SOLID ECHO)法を用い、日本電子社製のパルスNMR装置JNM−MU25/BUによりスピン−スピン緩和時間(T2)を測定し、短い方の値の緩和時間(T2s)と、長い方の値の緩和時間(T2L)をそれぞれの成分量とともに示した。
Figure 0004701790
上記結果から、いずれの実施例品も、従来と同等の常態時物性を有するとともに、動倍率の低減が図られたことが明らかである。
これに対し、比較例品は、いずれも動倍率が高く振動抑制性能に劣ることがわかる。
本発明に係る防振ゴム組成物は、自動車のタイヤや各種防振ゴム部材等の振動抑制ゴム材の成形材料に用いられる。

Claims (2)

  1. 原料カーボンブラックを金属球とともに、カーボンブラックと金属球との混合割合が、容積比で、カーボンブラック:金属球=1:2〜1:4となるよう粉砕機に投入し、遠心加速度80〜160Gで2〜15分間粉砕処理を行うことにより下記の特性(b1)および(b2)を備えたカーボンブラック〔(B)成分〕を作製する工程と、上記特性を備えたカーボンブラック〔(B)成分〕とともに、下記の(A)成分および(C)成分を含有する配合成分を、上記(B)成分の配合量を上記(A)成分100重量部に対して20〜100重量部に、かつ上記(C)成分の配合量を上記(A)成分100重量部に対して0.3〜10重量部となるように配合し、混練することにより、加硫後のパルス法核磁気共鳴分析(NMR)SOLID ECHO法により測定される緩和時間(T2L)が350μs以下である防振ゴム組成物を製造する工程とを備えたことを特徴とする防振ゴム組成物の製法。
    (A)ジエン系ゴム。
    (B)下記の特性(b1)および(b2)を備えたカーボンブラック。
    (b1)窒素吸着比表面積(N2SA)が、150m2/g≦N2SA≦195m2/g。
    (b2)DBP吸油量(DBP)が、50cm3/100g≦DBP≦80cm3/100g。
    (C)加硫剤。
  2. 上記カーボンブラックと金属球の粉砕機に対する投入割合が、粉砕機の全容積の20〜40容積%である請求項1記載の防振ゴム組成物の製法。
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