JP4697416B2 - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成型品 - Google Patents

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Description

本発明は、難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成型品に関する。更に詳しくは、環境汚染の原因となる臭素、塩素などを含むハロゲン系難燃剤又は燐系難燃剤を含有することなく、良好な難燃性を発揮し、且つ機械的強度や透明性に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成型品に関する。
ポリカーボネート樹脂は、自動車分野、OA機器分野、電気・電子分野を初め工業的に広く利用されているが、OA機器、電気・電子製品等の用途を中心に、使用する樹脂材料の難燃化の要望が強く、これらの要望に応えるために多数の難燃剤が開発検討されている。従来、ポリカーボネート樹脂の難燃化には、専ら臭素系化合物が使用され、あるいはこれに三酸化アンチモンが併用されている。しかし、このような樹脂組成物は、燃焼時に臭素ガスを発生し、環境汚染を惹起することが問題となっている。近年、臭素系化合物の使用量の減少を目的として、燐酸エステル等の燐系難燃剤を臭素化合物と併用あるいは単独で使用することが報告されているが、燐系難燃剤は、使用時に分解して、樹脂組成物の機械的強度を低下させるという欠点があり、また、環境汚染問題を完全に解消するものでもなかった。
非燐系難燃材料あるいは非燐・非臭素系難燃材料として、例えば、スルホン酸塩等のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の有機酸塩と、ポリテトラフルオロエチレン及び芳香族ポリカーボネートからなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物(特許文献1:特開昭51−045159号公報)や、ポリカーボネートとパーフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩及びエポキシ樹脂からなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物(特許文献2:特開平06−073281号公報)、ポリカーボネート樹脂、芳香族硫黄化合物の金属塩、繊維形成型の含フッ素ポリマー及びオルガノポリシロキサンを含む難燃性ポリカーボネート樹脂組成物(特許文献3:特開2004−155938号公報)が提案されている。しかしながら、上記のような難燃性ポリカーボネート樹脂組成物の場合、ポリカーボネート樹脂の特長である透明性が損なわれるばかりではなく、難燃性を発現するに十分な量の難燃剤を配合すると、樹脂組成物の溶融熱安定性が損なわれ、成型品の黄変やシルバーの発生、更には、機械的強度が著しく低下するという欠点があった。
また、芳香族骨格にスルホン酸基を有する芳香族モノマー単位が、全モノマー単位に対して15〜45モル%のスチレン系ポリマーのスルホン酸金属塩からなり、且つ、金属硫酸塩の含有量が5質量%以下のスチレン系ポリマーとポリカーボネートからなる難燃性樹脂組成物(特許文献4:特開2003−064229号公報)も提案されているが、これは、熱安定性が不良で黄変し易く、耐候性も不満足であった。更に、芳香族ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、有機アルカリ金属塩及び/又は有機アルカリ土類金属塩及び官能基含有シリコーン化合物からなる難燃性樹脂組成物(特許文献5:特開2004−035587号公報)も提案されているが、光沢やウエルド部の引張り伸びが低く、実用性の低い難燃性樹脂組成物であった。
上記のようなハロゲン又は燐を含まない難燃剤の配合された樹脂組成物の場合、難燃性が不十分であるか、又は難燃性を発現するに十分な量の難燃剤を配合すると、樹脂組成物の溶融熱安定性が損なわれ、成型品が黄変し、更には、機械的強度が著しく低下するという欠点があった。
特開昭51−045159号公報 特開平06−073281号公報 特開2004−155938号公報 特開2003−064229号公報 特開2004−035587号公報
本発明の課題は、環境汚染や性能劣化をもたらすハロゲン系や燐系の難燃剤を使用することなく、これらの難燃剤を使用した場合と同等の厳しい難燃レベルを満たすことができ、しかも機械的強度、熱安定性、透明性等に優れた難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成型品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂に新規のポリフェニレンエーテル(以下、PPEと略記する)オリゴマー体のスルホン酸塩を少量配合した樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂の燃焼時に多量の炭化物を形成させ、該炭化物が燃焼している樹脂の表面を被覆し、樹脂内部で発生する分解ガスの燃焼場への供給を遅延させることにより、厳しい難燃レベルを達成できることを見出した。また、新規のPPEオリゴマー体のスルホン酸塩は、ポリカーボネート樹脂との相溶性が良好なため、ポリカーボネート樹脂に配合しても機械的強度や透明性等に優れていることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、下記構造式(1)で示されるPPEオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩を0.01〜3.0質量部配合してなる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びこの難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られた成型品を提供する。
Figure 0004697416
(式中、−(O−X−O)−は、構造式(2)で示され、R2、R3、R4、R8、R9は、同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。R5、R6、R7は、同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。−(Y−O)−は、構造式(3)で定義される1種類の構造、又は構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R10、R11は、同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。R12、R13は、同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。Zは、炭素数1〜6の2価の有機基であり、酸素原子を含んでいてもよい。R1は構造式(4)で示される基を必須に有するものであるが、R1の一部が水素原子又はグリシジル基であってもよく、Mはアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属である。a、bは0〜100の整数を示す。c、dは0〜20の整数を示す。)
Figure 0004697416
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物及びその成型品は、非燐及び非臭素系の難燃剤を少量用いた難燃材料であり、機械的強度、透明性、熱安定性に優れ、厳しい難燃レベルを満たしているので、各種用途、特に電気・電子・OA機器部品の用途や精密部品用途に最適である。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂としては、芳香族ジヒドロキシ化合物あるいは芳香族ジヒドロキシ化合物と少量のポリヒドロキシ化合物との混合物を、ホスゲンあるいは炭酸ジエステルと反応させることによって調製される分岐していてもよい熱可塑性芳香族ポリカーボネートのホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂を調製するための重合法としては、界面重縮合法(ホスゲネーション法)、溶融重合法(エステル交換法)等の方法を採用することができる。
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール及び4,4’−ジヒドロキシジフェニル等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、好ましくはビスフェノールAである。分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−3−ヘプテン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン及び1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどのポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチンビスフェノール、5,7−ジクロルイサチンビスフェノール又は5−ブロモイサチンビスフェノールなどを前記芳香族ジヒドロキシ化合物と一緒に用いればよく、これら化合物の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物及びポリヒドロキシ化合物の全量に対して0.01〜10モル%であり、好ましくは0.1〜2モル%である。
ポリカーボネート樹脂の分子量は、ポリカーボネート樹脂製造時に、即ち、重合触媒の存在下、芳香族ジヒドロキシ化合物及び末端停止剤として1価芳香族ヒドロキシ化合物のアルカリ水溶液と、ハロゲン化カルボニル化合物とを量比を一定にして有機溶媒中に供給し、重合させることにより調整できる。末端停止剤として使用される1価芳香族ヒドロキシ化合物は、m−又はp−メチルフェノール、m−又はp−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール又は長鎖アルキル置換フェノール等が挙げられる。ポリカーボネート樹脂としては、好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂又は2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカーボネート共重合体が挙げられる。更に、樹脂はシロキサン構造を有するポリマーでもよく、例えば、難燃性を高める目的でシロキサン構造を有するオリゴマーを共重合することができる。ポリカーボネート樹脂の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分子量で、好ましくは15,000〜40,000であり、より好ましくは16,000〜30,000である。
本発明に使用されるPPEオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩は、下記構造式(1)で示される。
Figure 0004697416
(式中、−(O−X−O)−は、構造式(2)で示され、R2、R3、R4、R8、R9は、同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。R5、R6、R7は、同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。−(Y−O)−は、構造式(3)で定義される1種類の構造、又は構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R10、R11は、同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。R12、R13は、同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。Zは、炭素数1〜6の2価の有機基であり、酸素原子を含んでいてもよい。R1は構造式(4)で示される基を必須に有するものであるが、R1の一部が水素原子又はグリシジル基であってもよく、Mはアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属である。a、bは0〜100の整数を示す。c、dは0〜20の整数を示す。)
Figure 0004697416
ここで、R2〜R13におけるハロゲン原子としては塩素、臭素、フッ素等が例示され、炭素数6以下のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基等が例示されるが、好ましくは、構造式(2)の−(O−X−O)−において、R2、R3、R4、R8、R9は炭素数3以下のアルキル基、R5、R6、R7は水素原子又は炭素数3以下のアルキル基であり、構造式(3)の−(Y−O)−において、R10、R11は炭素数3以下のアルキル基、R12、R13は水素原子又は炭素数3以下のアルキル基である。
特に好ましくは、構造式(2)の−(O−X−O)−において、R2、R3、R4、R7、R8、R9をメチル基、R5、R6を水素原子とした、下記構造式(5)で示される構造、及び、構造式(3)の−(Y−O)−において、R10、R11をメチル基、R12を水素原子又はメチル基、R13を水素原子とした、下記構造式(6)もしくは構造式(7)、又は、構造式(6)と構造式(7)がランダムに配列した構造を有するポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩である。
Figure 0004697416
また、−(Z)−の酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6の2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等のアルキレン基等が挙げられ、これらのアルキレン基は−O−が介在又はR1側末端に結合していてもよい。
なお、R1の好ましくは50〜100モル%、より好ましくは80〜100モル%は、上記構造式(4)で示される基であり、残りは水素原子又はグリシジル基である。Mは、アルカリ金属又はマグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属であるが、ナトリウム及び/又はカリウムであることが好ましい。a、bは、好ましくはa+bが0〜50、特に好ましくはa+bが0〜10であり、c、dは、好ましくは0〜10、特に好ましくは0である。
本発明のポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸塩の製造方法は、下記構造式(8)で示される両末端エポキシ基含有ポリフェニレンエーテルオリゴマー体を使用するが、この構造式(8)で表される両末端にエポキシ基を有する2官能ポリフェニレンエーテルオリゴマー体(以下、OPE−2Glyと記す)は、構造式(9)、又は、構造式(10)で表される2官能ポリフェニレンエーテルオリゴマー体(以下、2官能OPEと記す)を、エピクロロヒドリン等のハロゲン化グリシジルと塩基の存在下で脱ハロゲン化水素反応させることにより得られる。
Figure 0004697416
(式中、a、b、c、d、並びにZ、及びR2〜R13は、前記の通り。)
本発明で用いられる2官能OPEとは、構造式(9)、又は、構造式(10)で表される構造のものであれば特に限定されない。構造式(9)で示される2官能OPEは、例えば、特開2003−12796号公報に記載の2価のフェノールと1価のフェノールとをアミンの存在下で共重合する方法などで得ることができる。
なお、−(Z)−として、例えば、−(CH2mO−、−(CH2CHR14O)−を導入して、構造式(10)で示される2官能OPEを製造する方法について説明する。−(CH2mO−の場合は、構造式(9)で表される2官能OPEと構造式(11)で表されるハロゲン化アルコールとを、アルコール、エーテル、ケトン等の適当な溶剤中、水酸化カリウム、炭酸カリウム、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属塩存在下で反応させることにより導入することができる。また、−(CH2CHR14O)−の場合は、例えば特公昭52−4547号公報に記載の方法により、構造式(9)で表される2官能OPEと構造式(12)で表されるアルキレンオキサイドとを、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤中、水酸化カリウム、ナトリウムエトキシド、トリエチルアミン等のアルカリ触媒存在下で反応させることにより導入することができる。
Figure 0004697416
(式中、Qは塩素、臭素、又はヨウ素を示し、mは2〜6の整数を示す。)
Figure 0004697416
(式中、R14は水素原子、メチル基又はエチル基を示す。)
本発明の中間体であるOPE−2Glyを製造するには、上述の構造式(9)、又は、構造式(10)で表される2官能OPEを用いるが、反応液から分離した粉末又は反応液に溶解した形のどちらでも用いることができる。
グリシジル化に用いるハロゲン化グリシジルとしては特に限定されないが、入手し易さ等の理由でエピクロロヒドリン又はエピブロモヒドリンが好ましい。その使用量は、構造式(9)、又は、構造式(10)の2官能OPE1モルに対して1〜100モル、特に5〜60モルの範囲とすることが好ましい。
塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムなどが使用できる。その使用量は、構造式(9)、又は、構造式(10)の2官能OPE1モルに対して0.1〜10モル、特に1〜4モルの範囲とすることが好ましい。
脱ハロゲン化水素反応を行う反応温度としては、−10℃〜120℃の間で行うことが好ましい。反応終了後は、水で洗浄して副生した塩を除去した後、過剰のハロゲン化グリシジルを減圧留去することでOPE−2Glyを固体で得ることができる。
本発明のポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩は、上記方法によって得られたOPE−2Glyの両末端エポキシ基をスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化することによって製造することができる。エポキシ基のスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化試薬としては、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、二亜硫酸ナトリウム、二亜硫酸カリウムから選択される化合物を用いることが好ましく、この場合、エポキシ基に対するスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化試薬中の硫黄元素のモル比(S/エポキシ基)を1.0以上とすることが好ましく、更には1.0〜1.2の範囲とすることがより好ましい。
また、この製造は有機溶剤中で行うことが好ましく、そのような有機溶剤としては、中間体であるOPE−2Glyを溶解又は分散可能なものであれば制限はないが、OPE−2Glyの溶解性、スルホン酸アルカリ(土類)金属塩化反応の進行のし易さ、及び生成物であるポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ(土類)金属塩の分散性からは有機極性溶剤を用いることが好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶剤などが例示されるが、これらに限定されるものではない。
更に、この製造は上記したスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化試薬を溶解し、反応性を高めるために水の存在下で行うことが好ましく、特に二亜硫酸ナトリウム、二亜硫酸カリウムをスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化試薬として使用する場合には、これらを亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムへと転化させるために水の使用は必須とされる。また、反応効率を高めるために、更に触媒量の亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等を併用することは任意とされる。
従って、実際の製造処方例としては、中間体であるOPE−2Glyを有機極性溶剤に溶解させ、ここに所定量のスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化試薬と上記触媒の水溶液を滴下して、所定時間の反応を行う方法が挙げられる。ここで、上記の滴下、反応時の温度としては室温〜還流条件下で行うことができるが、反応をより容易に進行させるためには50℃以上の加熱条件下で行うことが好ましく、更には還流条件下で反応させることがより好ましい。また、反応時間に関しても特に限定はされないが、1〜20時間、より好ましくは還流条件下で2〜8時間反応させることでエポキシ基をスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化することができる。
反応が進行するに従って、生成物であるポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ(土類)金属塩が不溶化して粒状物が析出し、反応液は懸濁状態となる。反応終了後は、反応液中の水、有機極性溶剤を留去することによって粗生成物を得ることができ、そのまま仕上げることも可能であるが、粗生成物から水洗によって残存するスルホン酸アルカリ(土類)金属塩化試薬を取り除いたり、有機溶剤洗浄によって未反応の中間体オリゴマーを溶解除去することで、より純度の高い生成物を得ることができる。本発明のように有機系樹脂の添加剤として供する場合には、残存する水、有機溶媒を減圧乾燥によって取り除き、粉砕を行って微粉末状として仕上げることが好ましい。
PPEオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩の配合量は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対し0.01〜3.0質量部、好ましくは0.05〜2.0質量部、更に好ましくは0.08〜1.5質量部である。PPEオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩の配合量が0.01質量部未満では十分な難燃性が得られ難く、3.0質量部を超えると熱分解を起こし易くなって難燃性が低下し、透明性も低下する。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物にシリコーン系化合物からなる難燃化剤を配合すると、更に難燃性が向上する場合がある。これは、燃焼時にシリコーン系化合物が架橋して難燃層を形成するためと考えられ、従来公知の各種シリコーン系化合物を添加することができる。
そのようなシリコーン系化合物としては、特に制限されるものではないが、下記平均組成式(13)で表される、分子中にケイ素原子に結合するフェニル基を有するオルガノポリシロキサンを用いることが好ましい。
15 n16 p(OR17q(OH)rSiO(4-n-p-q-r)/2 (13)
(式中、R15はフェニル基、R16は水素原子及び炭素数1〜6のフェニル基を除く1価炭化水素基から選択される基、R17は炭素数1〜4の1価炭化水素基を示し、n、p、q、rは、0.1≦n≦2.0、0.2≦p≦2.5、0≦q≦1.5、0≦r≦0.35、0.9≦n+p+q+r≦2.8の範囲である。)
このオルガノポリシロキサンは、ポリカーボネート樹脂への分散性、難燃化効果から、分子中にケイ素原子に結合するフェニル基を有するものであり、この特性付与の観点から、ケイ素原子1モルに対するフェニル基(R15)の置換モル数に相当するnは0.1≦n≦2.0の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.15≦n≦1.4の範囲である。
一方、R16は水素原子又は炭素数1〜6のフェニル基を除く1価炭化水素基であり、この置換基を適量含有させることで、嵩高いフェニル基を含有するオルガノポリシロキサン分子の立体障害を緩和して空間的な自由度を向上させ、フェニル基同士の重なりを容易にして難燃化効果を高める効果があり、またR16が水素原子の場合、反応性を有するSi−H基による難燃化効果も期待できる。従って、このR16としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数2〜6のアルケニル基が好ましい。特に水素原子、メチル基及びビニル基が、立体障害緩和の点からも工業的にも好ましい。上記したような効果を得るためには、R16の含有量を上記式(13)中のpの値で0.2≦p≦2.5の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.5≦p≦2.1の範囲である。
また、オルガノポリシロキサンにアルコキシ基を含有させることで、燃焼時にアルコキシ基の酸化分解架橋によりオルガノポリシロキサンとポリカーボネート樹脂とが結合して燃焼部に難燃層が形成され、発火粒の滴下(ドリップ)が防止される。上記式(13)のアルコキシ基中のR17は、炭素数1〜4の1価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基が例示され、特にメチル基が工業的にも好ましく用いられる。炭素数5以上のアルキル基は、アルコキシ基としての反応性が低く、アルコキシ基を導入した場合の難燃化効果が期待できない。また、このアルコキシ基は多すぎると結果的に低分子量のオルガノポリシロキサンとなり、燃焼時に架橋反応する前に熱で気化してしまうことによる損失率が高くなるため、その含有量を上記式(13)中のqの値で1.5以下とすることが好ましく、より好ましくは1.2以下である。なお、qの下限は、より好ましくは0.05以上、特に0.1以上である。
更に、オルガノポリシロキサンに含まれるシラノール基は、製造上わずかに残存することがあるが、反応性が低く、難燃性に寄与することはほとんどないが、保存安定性やポリカーボネート樹脂と溶融加工する際の安定性、成形性の点から、その含有量を上記式(13)中のrの値で0.35以下とすることが好ましく、より好ましくは0.3以下、特に好ましくは0である。
このようなフェニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、上記条件を満たすものであればいかなる組成や構造を有するものも有効に使用することができるし、組成や構造の異なる2種以上のオルガノポリシロキサンを併用することも可能であるが、本発明においては、分子中にケイ素原子に結合するフェニル基とメチル基を有し、更に分岐構造を有するオルガノポリシロキサン、分子中にケイ素原子に結合するフェニル基、メチル基やビニル基等の1価炭化水素基、及び、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン、あるいは分子中にケイ素原子に結合するフェニル基、メチル基及びSi−H基を有し、Si−H含有量が0.1〜1.2mol/100gの範囲であるオルガノポリシロキサンが、特に好適に使用される。
なお、ここで言う分岐構造とは、オルガノポリシロキサンの構造中に3官能シロキサン単位及び/又は4官能シロキサン単位を含有するものであり、Si−H含有量とは、オルガノポリシロキサン100g当たりに含まれるSi−H基のmol数のことであるが、これはアルカリ分解法によりオルガノポリシロキサンの単位重量当たり発生した水素ガスの体積を測定することにより求めることができる。例えば、25℃においてオルガノポリシロキサン1g当たり122mlの水素ガスが発生した場合、下記計算式により、Si−H含有量は0.5mol/100gとなる。
122×273/(273+25)÷22400×100≒0.5
また、フェニル基含有オルガノポリシロキサンの分子量は、特に限定されるものではないが、分子量が大きすぎても小さすぎてもポリカーボネート樹脂への分散性や難燃化効果が不十分となるため、上記式(13)において0.9≦n+p+q+r≦2.8の範囲とすることが好ましく、より好ましくは1.1≦n+p+q+r≦2.6の範囲である。更には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量を410〜50,000、特に600〜15,000の範囲とすることがより好ましい。
このような分子中にケイ素原子に結合するフェニル基を有するオルガノポリシロキサンは、従来公知の方法によって製造することができる。例えば、目的とするオルガノポリシロキサンの構造に従い、相当するオルガノクロロシラン類を、場合により炭素数1〜4のアルコール存在下に共加水分解し、副生する塩酸や低沸分を除去することによって目的物を得ることができる。また、分子中にフェニル基、メチル基、ビニル基等の有機残基や、Si−H結合を有するアルコキシシラン類、シリコーンオイルや環状シロキサンを出発原料とする場合には、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸等の酸触媒を使用し、場合によって加水分解のための水を添加して、重合反応を進行させた後、使用した酸触媒や低沸分を同様に除去することによって、目的とするオルガノポリシロキサンを得ることができる。
なお、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られる成型品が透明性を必要としない場合には、特開2003−253109号公報及び特開2003−253110号公報に記載されている分子中にケイ素原子に結合する置換基としてメチル基とSi−H基を含有し、芳香族炭化水素基を含有せず、Si−H含有量が0.1〜1.6mol/100gの範囲であるオルガノポリシロキサンを難燃化剤として配合してもよい。
本発明においてシリコーン系化合物からなる難燃化剤を配合する場合、ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、0.01〜5.0質量部の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは0.1〜3.0質量部の範囲である。添加量が0.01質量部未満では分散性向上効果が不十分であり、5.0質量部を超えても更なる難燃性の向上はなく、成型品の外観や強度等に悪影響を与える。
PPEオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩を配合した難燃性ポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、他の熱可塑性樹脂、エラストマー、紫外線吸収剤、フェノール系酸化防止剤、燐系熱安定剤、顔料、染料、滑剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤、摺動性改良剤等の添加剤、ガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維、金属繊維等の強化材あるいはチタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム等のウィスカー、マイカ、タルク、クレー等の無機充填材を添加配合することができる。但し、ハロゲン系難燃剤及び燐系難燃剤は配合しないことが好ましい。これらの添加方法は、それらの特性を生かす従来公知の方法で適宜添加することができる。
PPEオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩とポリカーボネート樹脂の混合方法としては、各種混練機、例えば、一軸及び多軸混練機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラム等で、上記成分を混練した後、冷却固化する方法や、適当な溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素及びその誘導体に上記成分を添加し、溶解する成分同士あるいは溶解する成分と不溶解成分を懸濁状態で混ぜる溶液混合法等が用いられる。工業的コストからは溶融混練法が好ましいが、これに限定されるものではない。溶融混練においては、一軸や二軸の押出機を用いることが好ましい。
本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物から成型品を得る方法は、特に限定されるものでなく、熱可塑性樹脂組成物について一般に用いられている成形法、例えば、射出成形、中空成形、押出成形、シート成形、熱成形、回転成形、積層成形等の成形方法が適用できる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、実施例は本発明の単なる例示を意図するものに過ぎない。本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例によって限定されることはない。なお、実施例及び比較例においては次に記載の原材料を用いた。
[原材料]
(1)ポリカーボネート樹脂:ポリ−4,4−イソプロピリデンジフェニルカーボネート,商品名:ユーピロン(登録商標)S−3000(粘度平均分子量21,500),三菱エンジニアリングプラスチックス社製(以下、「PC樹脂」と略記する)。
(2)PPEオリゴマー体のスルホン酸ナトリウム塩:下記合成例による(以下、「OPE−Na」と略記する)。
(3)PPEオリゴマー体のスルホン酸カリウム塩:下記合成例による(以下、「OPE−K」と略記する)。
(4)燐系難燃剤:トリフェニルフォスフェート、大八化学社製(以下、「TPP」と略記する)。
(5)フェノール系酸化防止剤:ペンタエリスリトール テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート],商品名:IRGANOX1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製(以下、「酸化防止剤」と略記する)。
(6)熱安定剤:トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト,商品名:アデカスタブ2112,旭電化工業(株)製(以下、「熱安定剤」と略記する)。
また、合成例で得られた化合物の同定及び分析は以下に示した方法で実施した。
(I)2官能OPE、OPE−2Glyの構造は、1H−NMR、13C−NMR、及び、IR分析によって同定した。
(II)2官能OPE、OPE−2Glyの数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと記す)法により求めた。試料のGPC曲線と分子量校正曲線よりデータ処理を行った。分子量校正曲線は、標準ポリスチレンの分子量と溶出時間の関係を以下の式に近似して得た。
LogM=A03+A12+A2X+A3+A4/X2
(ここで、M:分子量、X:溶出時間−19(分)、A0〜A4:係数である。)
(III)2官能OPEの水酸基当量は、2,6−ジメチルフェノールを標準物質とし、乾燥ジクロロメタンに溶解させてIR分析(液セル法;セル長=1mm)を行い、3,600cm-1の吸収強度より求めた。
(IV)OPE−2Glyは、IR分析により、原料として用いた2官能OPEのフェノール性水酸基のピーク(3,600cm-1)が消滅していることから、フェノール性水酸基がグリシジル化されていることを確認した。
(V)実施例によって得られたポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩は、硝酸で分解後、ICP−AESに供して絶対検量法によりS元素、及び、Na元素又はK元素の含有量を測定した。
[合成例1] 2官能OPEの合成
撹拌装置、温度計、空気導入管、じゃま板を取り付けた容量20Lの縦長反応器に塩化銅(I)13g、ジ−n−ブチルアミン795g、トルエン6,000gを仕込み、反応温度40℃にて撹拌を行い、あらかじめ6,000gのメタノールに溶解させた2,2’,3,3’,5,5’−ヘキサメチル−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジオール418g、2,6−ジメチルフェノール915gの混合溶液(2価のフェノールと1価のフェノールのモル比率=1:5)を、2L/分で空気のバブリングを行う一方、150分かけて滴下しながら撹拌を行った。これに、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。その後、1Nの塩酸水溶液、次いでイオン交換水で洗浄を行った。得られた溶液をエバポレイターで濃縮し、2官能OPEの50質量%トルエン溶液2,560gを得た。得られた2官能OPEをGPC法で測定した結果、数平均分子量=980、重量平均分子量=1,510であった。また、水酸基当量=490g/molであった。
[合成例2] OPE−2Glyの合成
撹拌装置、温度計、滴下ロートを取り付けた容量5Lの反応器を100℃まで加熱し、上記で得られた2官能OPEの50質量%トルエン溶液800gとエピクロロヒドリン2,100gを仕込んだ。その後、ナトリウムエトキシドの23質量%エタノール溶液201gを滴下ロートから1時間かけて滴下し、更に滴下終了後5時間の撹拌を行った。反応混合物をイオン交換水で洗浄後、有機層を分液した。得られた溶液からトルエン及び過剰のエピクロロヒドリンを留去し、更に減圧乾燥を行い、OPE−2Gly430gを得た。得られたOPE−2GlyをGPC法で測定した結果、数平均分子量=1,040、重量平均分子量=1,650であった。また、エポキシ当量=515g/molであった。
[合成例3] OPE−Naの合成
撹拌装置、冷却コンデンサー、温度計、滴下ロートを取り付けた容量1Lのフラスコに、上記で得られたOPE−2Gly206g、メチルイソブチルケトン481gを仕込み、室温下で1時間撹拌して溶解し均一溶液とした。フラスコ内を加熱して内温80〜90℃を保ちながら、亜硫酸水素ナトリウム43.7gと亜硫酸ナトリウム2.5gとイオン交換水115.5gからなる水溶液を1時間かけて滴下し、続けて還流条件下に5時間撹拌して反応させた。
これを130℃のオイルバス中で加熱して水とメチルイソブチルケトンとをほぼ留去した後、室温まで冷却してから再度メチルイソブチルケトン400gを添加し、室温下で1時間撹拌して均一分散液としてから濾過を行い、メチルイソブチルケトンに溶解する未反応のOPE−2Glyを除去した。更にケーキ状のメチルイソブチルケトン未溶解物をアセトンで洗浄した後、イオン交換水500g中に添加し、室温下で1時間撹拌して均一分散液としてから濾過を行い、残存する亜硫酸水素ナトリウムと亜硫酸ナトリウムを水溶液として除去した。得られたケーキ状物をアセトンで洗浄した後、10mmHgの減圧下、80℃で6時間減圧乾燥して残存するアセトンと水分を除去した後、乳鉢で粉砕して黄白色微粉末210gを得た。
このようにして得られたOPE−Naは、前記構造式(1)〜(4)において、R2、R3、R4、R7、R8、R9、R10、R11をメチル基、R5、R6、R12、R13を水素原子とし、Mがナトリウム、a+b=6、c=0、d=0である構造を有し、このものを硝酸分解/ICP−AES法によって分析した結果、S元素含有量=4.9質量%(理論値=5.2質量%)、Na元素含有量=3.6質量%(理論値=3.7質量%)であった。
[合成例4] OPE−Kの合成
撹拌装置、冷却コンデンサー、温度計、滴下ロートを取り付けた容量1Lのフラスコに、上記で得られたOPE−2Gly204g、プロピレングリコールモノメチルエーテル476gを仕込み、80℃で1時間撹拌して溶解し均一溶液とした。フラスコ内を加熱して内温80〜90℃を保ちながら、二亜硫酸カリウム46.7gと亜硫酸カリウム3.2gとイオン交換水138gからなる水溶液を1時間かけて滴下し、続けて還流条件下に5時間撹拌して反応させた。
これを140℃のオイルバス中で加熱して水とプロピレングリコールモノメチルエーテルとをほぼ留去した後、室温まで冷却してから再度プロピレングリコールモノメチルエーテル400gを添加し、60℃で1時間撹拌して均一分散液としてから濾過を行い、プロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解する未反応のOPE−2Glyを除去した。更にケーキ状のプロピレングリコールモノメチルエーテル未溶解物をアセトンで洗浄した後、イオン交換水600g中に添加し、室温下で1時間撹拌して均一分散液としてから濾過を行い、残存する二亜硫酸カリウムと亜硫酸カリウムを水溶液として除去した。得られたケーキ状物をアセトンで洗浄した後、10mmHgの減圧下、80℃で6時間減圧乾燥して残存するアセトンと水分を除去した後、乳鉢で粉砕して黄白色微粉末216gを得た。
このようにして得られたOPE−Kは、前記構造式(1)〜(4)において、R2、R3、R4、R7、R8、R9、R10、R11をメチル基、R5、R6、R12、R13を水素原子とし、Mがカリウム、a+b=6、c=0、d=0である構造を有し、このものを硝酸分解/ICP−AES法によって分析した結果、S元素含有量=4.7質量%(理論値=5.1質量%)、K元素含有量=5.8質量%(理論値=6.2質量%)であった。
[合成例5] オルガノポリシロキサンB−1の合成
特開2003−253109号公報の調製例1に記載の方法に準じて、撹拌装置、冷却装置、温度計を取り付けた1Lフラスコに、ヘキサメチルジシロキサン91.9g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン408.1gを仕込み、更に撹絆しながら濃硫酸15.0gを添加した。添加終了後、更に内温20〜25℃で撹拌を5時間続けて熟成してから、水6.4gを添加して1時間撹拌し、静置して分離した水層を除去した。その後、更に5%硫酸ナトリウム水溶液で4回洗浄し、シロキサン層が中性になったことを確認した。このシロキサン層を減圧下、内温120℃まで加熱して低沸分を除去した後、濾過により不溶物を取り除いてオルガノポリシロキサンB−1を得た。このオルガノポリシロキサンB−1は、分子中にメチル基とSi−H基のみをケイ素原子に結合する置換基として含有し、下記の構造を有するものであり、Si−H基含有量が1.38mol/100g、重量平均分子量が950であった。
Figure 0004697416
[合成例6] オルガノポリシロキサンB−2の合成
特開2003−253109号公報の調製例4に記載の方法に準じて、撹拌装置、冷却装置、温度計を取り付けた1Lフラスコに、水537.6gとトルエン120gを仕込み、内温5℃まで冷却した。滴下ロートにトリメチルクロロシラン12.6g、メチルジクロロシラン120.1g及びジフェニルジクロロシラン36.7gの混合物を仕込み、フラスコ内へ撹拌しながら2時間かけて滴下した。この間、内温を20℃以下に維持するよう冷却を続けた。滴下終了後、更に内温20℃で撹拌を4時間続けて熟成し、静置して分離した塩酸水層を除去した。これに10%炭酸ナトリウム水溶液80gを添加して5分間撹拌後、静置して分離した水層を除去した。その後、更にイオン交換水で3回洗浄し、トルエン層が中性になったことを確認した。このトルエン溶液を減圧下、内温120℃まで加熱してトルエンと低沸分を除去した後、濾過により不溶物を取り除いてオルガノポリシロキサンB−2を得た。このオルガノポリシロキサンB−2は、分子中にメチル基、Si−H基とフェニル基をケイ素原子に結合する置換基として含有し、下記の構造を有するものであり、Si−H基含有量が1.07mol/100g、重量平均分子量が3,600であった。
Figure 0004697416
[合成例7] オルガノポリシロキサンB−3の合成
特開2003−253110号公報の調製例1に記載の方法に準じて、撹拌装置、冷却装置、温度計を取り付けた1Lフラスコに水288gとトルエン93gを仕込み、オイルバスで内温80℃にまで加熱した。滴下ロートにフェニルトリクロロシラン148g、ジフェニルジクロロシラン51g及びジメチルジクロロシラン13gを仕込み、フラスコ内へ撹拌しながら1時間で滴下し、滴下終了後、更に内温80℃で撹拌を1時間続けて熟成した。続けてトリメチルクロロシラン27gをフラスコ内へ撹拌しながら10分間で滴下し、滴下終了後、更に内温80℃で撹拌を30分間続けて熟成した。トルエン100gを添加し、室温まで冷却しながら静置して分離してきた水層を除去し、引き続き10%硫酸ナトリウム水溶液を混合して10分間撹拌後、30分間静置し、分離してきた水層を除去する水洗浄操作をトルエン層が中性になるまで繰り返して反応を停止した。エステルアダプターを取り付け、オルガノポリシロキサンを含むトルエン層を加熱還流してトルエン層から水を除去し、内温が110℃に達してから更に1時間続けた後、室温まで冷却した。得られたオルガノポリシロキサン溶液を濾過して不溶物を除去し、引き続き減圧蒸留によりトルエンと低分子シロキサンを除去して、固体のフェニル基含有オルガノポリシロキサンB−3を得た。このフェニル基含有オルガノポリシロキサンB−3は、分子中にフェニル基とメチル基をケイ素原子に結合する置換基として含有し、更に分岐構造を有するものであり、これを平均組成式R1 m2 n(OR3p(OH)qSiO(4-m-n-p-q)/2で表すと、下記式の通り、R2=メチル基、m=0.93、n=0.62、p=0、q=0.03、m+n+p+q=1.58であり、重量平均分子量が9,200、軟化点は96℃であった。
(Ph)0.93(Me)0.62(OH)0.03SiO2.42/2
なお、上記合成例5〜7で得られた各オルガノポリシロキサンにおけるSi−H基含有量は、前記した通りアルカリ分解法によりオルガノポリシロキサンの単位重量当たりに発生した水素ガスの体積を測定することによって求め、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定データよりポリスチレン標準試料で作製した検量線を用いて換算した数値を示した。
[実施例1〜7、比較例1〜4]
表1及び表2に示す配合処方で各成分を配合し、単軸押出機VS−40(田辺プラスチック社製)によりバレル温度260℃で混練、ペレット化した。得られたペレットを120℃、5時間乾燥した後、住友重機械工業社製、サイキャップM−2、型締め力75Tを用いて、シリンダー温度:270℃,金型温度:100℃の条件でサイクル60秒にて各種試験片の射出成形を行い、得られた試験片を用いて以下の方法により評価を行い、結果を表1及び表2に示した。表1と表2を比較することにより、本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物は、アイゾット衝撃強度、全光線透過率(透明性)、難燃性及び滞留熱安定性(ΔYIが小さい)に優れていることが明らかになった。
[試験片の評価]
(1)アイゾット衝撃強度:ASTM D256に従った。
(2)光線透過率:80mm×40mm×3.2mmtのプレートを成形し、ASTM D1003に従い、全光線透過率を測定した。
(3)燃焼性:UL94垂直燃焼性試験に従い、3.0mm厚みの燃焼性試験を行った。
(4)黄変度:ペレットを120℃、5時間乾燥した後、住友重機械工業社製、サイキャップM−2、型締め力75Tを用いて、シリンダー温度:300℃,金型温度:100℃の条件でサイクル3分にて80mm×40mm×3.2mmtプレートを射出成形し(滞留成形)、色相(YI)をスガ試験機(株)製の色差計SM−3−CHにて測定した。同時に上記(2)の成形(通常成形)で得られたプレートの色相(YI)を測定した。通常成形プレートと滞留成形プレートの色相の差を黄変度(ΔYI)とし、黄変度(ΔYI)が小さいほど滞留熱安定性が良好となる。
Figure 0004697416
Figure 0004697416

Claims (5)

  1. ポリカーボネート樹脂100質量部に対し、下記構造式(1)で示されるポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩を0.01〜3.0質量部配合してなることを特徴とする難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0004697416
    (式中、−(O−X−O)−は、構造式(2)で示され、R2、R3、R4、R8、R9は、同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。R5、R6、R7は、同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。−(Y−O)−は、構造式(3)で定義される1種類の構造、又は構造式(3)で定義される2種類以上の構造がランダムに配列したものである。R10、R11は、同一又は異なってもよく、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。R12、R13は、同一又は異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数6以下のアルキル基又はフェニル基である。Zは、炭素数1〜6の2価の有機基であり、酸素原子を含んでいてもよい。R1は構造式(4)で示される基を必須に有するものであるが、R1の一部が水素原子又はグリシジル基であってもよく、Mはアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属である。a、bは0〜100の整数を示す。c、dは0〜20の整数を示す。)
    Figure 0004697416
  2. 式(1)で示されるポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩の−(O−X−O)−が構造式(5)で示され、−(Y−O)−が構造式(6)もしくは構造式(7)又は構造式(6)と構造式(7)がランダムに配列した構造を有することを特徴とする請求項1記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0004697416
  3. 式(1)で示されるポリフェニレンエーテルオリゴマー体のスルホン酸アルカリ金属塩又はスルホン酸アルカリ土類金属塩の構造式(4)におけるMが、ナトリウム及び/又はカリウムであることを特徴とする請求項1又は2記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 更にポリカーボネート樹脂100質量部に対して、シリコーン系化合物からなる難燃化剤を0.01〜5.0質量部配合してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られた成型品。
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